JP5634099B2 - 流動層乾燥設備 - Google Patents

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Description

本発明は、流動化ガスにより被乾燥物を流動させつつ乾燥させる流動層乾燥装置に関し、特に、流動層乾燥装置から排出された発生蒸気の凝縮による不具合を解消して、連続運転を効率よく行うことのできる流動層乾燥設備に関する。
例えば、石炭ガス化複合発電設備は、石炭をガス化し、コンバインドサイクル発電と組み合わせることにより、従来型の石炭火力に比べ、さらなる高効率化・高環境性を目指した発電設備である。この石炭ガス化複合発電設備は、資源量が豊富な石炭を利用可能であることも大きなメリットであり、適用炭種を拡大することにより、さらにメリットが大きくなることが知られている。ところが、褐炭や亜瀝青炭等の低品位炭は、持ち込まれる水分が多く、この水分により発電効率が低下する問題がある。このため、低品位炭を乾燥させて水分を除去する必要がある。
従来、このような石炭を乾燥する流動層乾燥装置は、底部が多数の開孔を有する通気可能な分散板である乾燥室と、乾燥室下部に位置するチャンバ室とを備えている。すなわち、この流動層乾燥装置は、流動化ガス(乾燥用気体)を風箱から多孔板を介して乾燥室に供給することによって被乾燥物を流動させつつ乾燥させている(特許文献1又は2)。
特開平04−13086号公報 特開平06−299176号公報 特開昭62−115090号公報
ところで、褐炭を流動層乾燥装置において乾燥するには、通常の定常状態では、乾燥装置から排出された飽和の発生蒸気は、一定温度・流量で外部に排出する配管内に供給され、適正な放熱設計を行えば、配管内の壁面での凝縮・蒸発の繰返しは起こらず、粉塵由来によるダストの付着は生じないが、流動層乾燥装置の乾燥条件(例えば褐炭供給量、粒径、あるいは水分量などの性状等)が変動すると、乾燥装置出口の発生蒸気の蒸気温度、流量等が変動し、配管内で、凝縮・蒸発を繰り返す現象が発生する、おそれがある。
排出配管の壁面で蒸気が凝縮すると、ダストは液滴に取り込まれ、さらに、その液滴が蒸発すると、壁面に付着したダストは固化し、強固に付着することとなる。このような現象を繰り返すことで、壁面ではダストの付着、固化の成長を繰り返し、排出配管の閉塞等が生じる要因となる、という問題がある。
そこで、流動層乾燥装置から排出された発生蒸気の凝縮による不具合を解消するための対策を施すことが切望されている。
本発明は、前記問題に鑑み、流動層乾燥装置から排出された発生蒸気の凝縮による不具合を解消することのできる流動層乾燥設備を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、流動層乾燥装置に流動化ガスを供給することで前記流動層乾燥装置に供給された被乾燥物を流動させて乾燥させる流動層乾燥設備において、前記流動層乾燥装置から発生した発生蒸気を排出する発生蒸気ラインに介装され、発生蒸気中の粉塵を除去する集塵装置と、前記流動層乾燥装置から排出された直後の発生蒸気を過熱する過熱手段と、前記発生蒸気ラインにおける発生蒸気の温度情報を検知する温度計又は圧力情報を検知する圧力計の何れか一方又は両方の検知手段と、前記検知手段により入力された温度情報又は圧力情報が設定値よりも低下した場合、前記発生蒸気中の凝縮発生を検知し、凝縮の発生防止対策として前記過熱手段により発生蒸気を過熱する制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする流動層乾燥設備にある。
第2の発明は、第1の発明において、前記圧力計として、発生蒸気ラインの上流側と下流側とに上流側圧力計と下流側圧力計とを設け、これらの圧力差が増加した場合、凝縮発生防止対策として前記過熱手段により発生蒸気を過熱する制御を行うことを特徴とする流動層乾燥設備にある。
第3の発明は、第1の発明において、さらに、発生蒸気ライン内部を監視する監視手段を備えたことを特徴とする流動層乾燥設備にある。
第4の発明は、第1又は2の発明において、前記制御手段は、凝縮発生防止が改善されない場合、又はその予防対策としてライン内に付着した付着ダストを除去する制御を行うことを特徴とする流動層乾燥設備にある。
第5の発明は、第1乃至4のいずれか一つの発明において、前記過熱手段は、過熱媒体により発生蒸気を間接的に過熱する過熱手段又は過熱蒸気を発生蒸気に直接添加する直接過熱手段であることを特徴とする流動層乾燥設備にある。
本発明によれば、流動層乾燥装置から排出された発生蒸気の凝縮による不具合を解消して、連続運転を効率よく行うことができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る流動層乾燥装置を適用した流動層乾燥設備の一例を示す概略図である。 図2は、図1に示す流動層乾燥設備を適用した石炭ガス化複合発電システムの一例を示す概略図である。 図3は、第1の態様の流動層乾燥設備を示す概略図である。 図4は、第2の態様の流動層乾燥設備を示す概略図である。 図5は、第3の態様の流動層乾燥設備を示す概略図である。
以下に、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る流動層乾燥装置を適用した流動層乾燥設備の一例を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態に係る流動層乾燥設備100は、供給ホッパ120から供給され、水分含量が高い被乾燥物である褐炭101を乾燥する乾燥室を形成する流動層乾燥装置102と、流動層乾燥装置102内に設けられ、管状の内部に過熱蒸気(例えば150℃の蒸気)Aを供給して褐炭101中の水分を除去する伝熱部材(加熱手段)103と、前記伝熱部材103によって褐炭101が乾燥される際に発生する発生蒸気104を流動層乾燥装置102の外部に排出する発生蒸気ラインLと、前記発生蒸気ラインLに介装され、発生蒸気104中の粉塵を除去する集塵装置105と、発生蒸気ラインLにおける集塵装置105の下流側に介装され、発生蒸気104の熱を回収する熱回収システム106と、前記集塵装置105から粉塵が除去された発生蒸気104の一部を分岐し、流動化蒸気107として流動層乾燥装置102内に供給する分岐ラインLと、前記流動層乾燥装置102から抜き出された乾燥褐炭108を冷却して製品炭109とする冷却器110とを備えるものである。
なお、符号116は流動化ガスである流動化蒸気107を整流する整流板を図示する。
流動層乾燥設備100において、褐炭101は、供給ホッパ120により供給ラインL0を介して流動層乾燥装置102内に投入され、流動層乾燥装置102内に別に導入される流動化蒸気107により流動されて流動層111を形成する。
上述した伝熱部材103は、この流動層111内に配置されている。伝熱部材103内には、150℃の過熱蒸気Aが供給され、その高温の過熱蒸気Aの潜熱を利用して褐炭101を間接的に乾燥させるようにしている。乾燥に利用された過熱蒸気Aは、例えば150℃の凝縮水Bとして流動層乾燥装置102の外部に排出されている。
すなわち、加熱手段である伝熱部材103内面では、過熱蒸気Aが凝縮して液体(水分)になるので、この際に放熱される凝縮潜熱を、褐炭101の乾燥の加熱に有効利用している。なお、高温の過熱蒸気A以外としては、相変化を伴う熱媒であれば何れでも良く、例えばフロンやペンタンやアンモニア等を例示することができる。また、伝熱部材103として熱媒体を用いる以外に電気ヒータを設置してもよい。
伝熱部材103によって褐炭101が乾燥される際に発生する発生蒸気104は、流動層乾燥装置102内において、流動層111の上部空間に形成されるフリーボード部Fから発生蒸気ラインLにより流動層乾燥装置102の外部に排出される。この発生蒸気104は、褐炭101が乾燥し微粉化したものが含まれているので、サイクロンや電気集塵機等の集塵装置105により集塵して固体成分115として分離する。
この固体成分115は、分離ラインL3を介して流動層乾燥装置102から抜き出された製品ラインL4において乾燥褐炭108に混合し、冷却器110で冷却し、製品炭109としている。この製品炭109は、例えばボイラ、ガス化炉等の原料として利用に供される。
一方、集塵装置105により集塵された後の発生蒸気104は、例えば105〜110℃の蒸気であるので、熱回収システム106で熱回収された後、水処理部112で処理され、排水113として流動層乾燥設備100の外部に排出されている。なお、集塵装置105により集塵された後の発生蒸気104は、例えば、熱交換器や蒸気タービン等に適用してその熱を有効利用するようにしてもよい。
また、集塵装置105により集塵された後の発生蒸気104の一部は、分岐ラインLに介装された循環ファン114により流動層乾燥装置102内に送られて、褐炭101の流動層111を流動させる流動化蒸気107として利用される。なお、流動層111を流動化させる流動化媒体としては、発生蒸気104の一部を再利用しているが、これに限定されず、例えば窒素、二酸化炭素またはこれらのガスを含む低酸素濃度の空気を用いてもよい。
なお、上述した流動層乾燥装置102は、伝熱部材103として、本実施例はチューブ形状の伝熱部材を例示しているが、本発明はこれに限定されず、例えば板状の伝熱部材を用いるようにしてもよい。
また、過熱蒸気Aを伝熱部材103に供給して褐炭101を間接的に乾燥させる構成を説明したが、これに限らず、褐炭101の流動層111を流動させる流動化蒸気107により褐炭101を直接乾燥させる構成、さらに加熱用の流動化ガスを供給して乾燥させる構成としてもよい。
なお、被乾燥物として褐炭101を例示したが、水分含量の高いものであれば、亜瀝青炭等を含む低品位炭や、スラッジ等の被乾燥物を乾燥対象としてもよい。
図1に示す流動層乾燥装置102で乾燥した製品炭109を用い、石炭ガス化複合発電(Integrated Coal Gasification Combined Cycle:IGCC)システムに適用した一例を説明する。図2は、図1に示す流動層乾燥設備100Aを適用した石炭ガス化複合発電システムの一例を示す概略図である。
図2に示すように、石炭ガス化複合発電システム200は、燃料である製品炭(乾燥褐炭)109がミル210により粉砕された微粉炭201aを処理してガス化ガス202に変換する石炭ガス化炉203と、前記ガス化ガス202を燃料として運転されるガスタービン(GT)204と、前記ガスタービン204からのタービン排ガス205を導入する排熱回収ボイラ(Heat Recovery Steam Generator:HRSG)206で生成した蒸気207により運転される蒸気タービン(ST)208と、前記ガスタービン204および/または前記蒸気タービン208と連結された発電機(G)209とを備えるものである。
この石炭ガス化複合発電システム200は、ミル210で粉砕された微粉炭201aを石炭ガス化炉203でガス化し、生成ガスであるガス化ガス202を得る。このガス化ガス202は、サイクロン211およびガス精製装置212で除塵およびガス精製された後、発電手段であるガスタービン204の燃焼器213に供給され、ここで燃焼して高温・高圧の燃焼ガス214を生成する。そして、この燃焼ガス214によってガスタービン204を駆動する。このガスタービン204は、発電機209と連結されており、ガスタービン204が駆動することによって発電機209が電力を発生する。ガスタービン204を駆動した後のタービン排ガス205は、まだ約500〜600℃の温度を持っているため、排熱回収ボイラ(HRSG)206へ送られ、ここで熱エネルギーが回収される。この排熱回収ボイラ(HRSG)206では、タービン排ガス205の熱エネルギーによって蒸気207が生成され、この蒸気207によって蒸気タービン208を駆動する。この排熱回収ボイラ(HRSG)206で熱エネルギーが回収された排ガス215は、ガス浄化装置216で排ガス215中のNOxおよびSOx分が除去された後、煙突217を介して大気中へ放出される。なお、図中、符号218は復水器、219は空気、220は圧縮機、221は空気を窒素(N)と酸素(O)とに分離する空気分離装置(ASU)を各々図示する。
この石炭ガス化複合発電システム200によれば、高い水分を有する褐炭101を用いてガス化する場合においても、効率的な流動層乾燥装置102により褐炭101を乾燥しているので、ガス化効率が向上し、長期間に亙って安定して発電を行うことができる。
また、石炭ガス化複合発電システム200においては、ガスタービンおよび蒸気タービンの組み合わせによって、従来40%程度であった石炭焚発電プラントの効率を約46%まで向上させることができる。このプラント効率の向上によって、COの排出量は従来の石炭焚ボイラに対して約13%削減できる。
なお、本実施の形態に係る流動層乾燥設備100で乾燥した製品炭109を用いた発電システムとしては、上述した石炭ガス化複合発電システム200に限らない。例えば、図には明示しないが、流動層乾燥設備100で乾燥した製品炭109をボイラ火炉に供給し、当該ボイラ火炉で発生した蒸気で蒸気タービンを駆動して発電機により出力を得る褐炭炊ボイラによる発電システムであってもよい。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の態様の流動層乾燥設備について図3を参照して説明する。なお、図1に示す流動層乾燥設備100の構成部材と同一部材については同一符号を付してその説明は省略する。
図3に示すように、本実施態様の流動層乾燥設備100Aは、流動層乾燥装置102に流動化ガスである流動化蒸気107を供給することで前記流動層乾燥装置102に供給された被乾燥物である褐炭101を流動させて乾燥させる流動層乾燥システムにおいて、前記流動層乾燥装置102から発生した発生蒸気104を排出する発生蒸気ラインLに介装され、発生蒸気104中の粉塵を除去する集塵装置105と、前記流動層乾燥装置102から排出された直後の発生蒸気104を過熱する過熱手段である過熱器131と、前記発生蒸気ラインLにおける発生蒸気104の温度情報を検知する温度計133又は圧力情報を検知する圧力計132a、132bの何れか一方又は両方の検知手段と、前記検知手段により入力された温度情報又は圧力情報が設定値よりも低下した場合、前記発生蒸気104中の凝縮の発生を検知し、凝縮発生防止対策として前記過熱手段である過熱器131により発生蒸気を過熱する制御を行う制御手段135と、を備えたものである。
本実施形態では、発生蒸気ラインLにおける圧力情報として、内部圧力以外に、発生蒸気ラインLの上流側と下流側とに圧力計132a、132bを設け、これらによる圧力差を求め、該圧力差が増加した場合、凝縮発生防止対策として前記過熱器131により発生蒸気を過熱する制御を行うようにしている。
また、発生蒸気ラインLの配管内部の所定箇所又は処理領域を監視する監視手段として監視カメラ134を所定位置に設けている。
さらに、発生蒸気ラインLの配管内に付着した付着ダストを除去するための解除装置140を設け、例えば高圧水蒸気を内部に吹き付けるようにしている。
本実施形態では、発生蒸気ラインLとの配管内部の圧力状態を計測する圧力計(上流側圧力計132a、下流側圧力計132b)132と、その内部のガス温度を計測する温度計133とがそれぞれ設けられている。さらに、発生蒸気ラインLとの内部状態を監視する監視カメラ134が設けられている。
先ず、圧力計132a、132bでは、発生蒸気ラインL1の流動層乾燥装置102と集塵装置105の間で、発生蒸気104の凝縮が起こると、圧力の低下が生じ、また、配管内のダストの付着・成長すると、下流側では圧力の低下、あるいは、上流・下流間で差圧が増加するので、内部の圧力状態を監視している。
また、温度計133では、発生蒸気ラインL内部の温度低下状態を監視するものであり、通常は、流動層乾燥装置102で適正な設計温度で流動化されているので、定常の発生蒸気104の温度を計測するが、流動層乾燥装置102の条件の変動がある場合には、その温度が低下する状態を監視している。
例えば、流動層乾燥装置102内で150℃の過熱蒸気で乾燥している場合には、発生蒸気ラインL1での排ガス温度は105〜110℃程度であるが、流動層乾燥装置102の何等かの変動によって温度が100℃近傍まで低下すると凝縮が起こるので、これを防止又は予防するためにその温度変動を常に監視している。
本実施形態では、流動層乾燥装置102の出口側に過熱器131が設置されており、以下のいずれかの情報をもとにして、発生蒸気104の凝縮を抑制するための対策1〜4を行うようにしている。
対策1:発生蒸気ラインL1の配管内の発生蒸気104の温度の低下又は圧力の低下を検知して、過熱器131の出力を調整し、発生蒸気104を過熱する制御を行う。
対策2:発生蒸気ラインL1の配管内の上流側と下流側との圧力差の増加を上流側圧力計132a、下流側圧力計132bにより検知して過熱器131の出力を調整し、発生蒸気104を過熱する制御を行う。
対策3:発生蒸気ラインL1の配管内の所定箇所において監視カメラ134を用いて、ダスト付着量の増加を検知して、過熱器131の出力を調整し、発生蒸気104を過熱する制御を行う。
対策4:温度情報、圧力情報又は監視カメラでの付着状況に応じて、発生蒸気ラインLの配管内に付着した付着ダストを除去するためダスト解除装置136を作動させて、配管内に付着したダストを除去する制御を行う。
ここで、発生蒸気104を過熱する過熱器131としては、一般的には間接加熱方式が採用されるが、過熱器131の熱源としては、専用のバーナを設置し、その燃焼ガスでもよいが、排熱を有効利用する場合は150℃以上の燃焼排ガスを用いるのが好ましい。
また、図1に示すような流動層乾燥装置102内に設置した伝熱部材103に供給する熱源(150℃程度の過熱蒸気A)や排出熱源(150℃の凝縮水B)を利用するようにしても良い。
過熱器131の出力の調整は、過熱器熱源の温度、流量で調整するようにしてもよく、さらには、当該過熱器131を複数台設置してその伝熱面積により調整するようにしても良い。
このように、流動層乾燥装置102と集塵装置105との間で、発生蒸気104の蒸気の凝縮が起こると圧力の低下が生じ、また、ダストの付着・成長すると配管の下流(集塵装置105)側では蒸気の圧力の低下が発生する。また、上流・下流間で差圧が増加する。
また、凝縮は生じていなくとも、流動層乾燥装置102における供給系の変動で温度が低下する傾向を事前に、温度計133により察知できる場合もある。
これらの現象を検知して、発生蒸気ラインLの配管内にダクトの付着を防止するために、発生蒸気104を過熱することで、凝縮防止を図るようにしている。
この結果、発生蒸気104の凝縮を低減又はその凝縮を未然に防止することで、ダストの付着・成長を防止でき、連続運転が可能となる。
また、解除装置140としては、高圧の蒸気を吹き込み付着したダストを吹き飛ばす手段や、スクリュウ式手段、かきとり式手段、ブラシ式手段、振動手段、打鍵手段等、機械的に除去する各種手段を用いることができる。
この解除装置140の駆動は、単独で制御するようにしてもよいが、凝縮発生防止が改善されない場合、又はその予防対策としてライン内に付着した付着ダストを除去する制御を行うことがより好ましい。
また、監視カメラ134としては例えば赤外線カメラを用いるのが一般的であるが、配管内部は水蒸気100%の雰囲気であるため、可視化のためには水蒸気層で吸収されない波長帯を選定する必要がある。
ダストが付着する場所はある程度予想できる場合が多く、その近傍に解除装置140を設置する、あるいは、複数台設置することで、付着ダストを確実に排除することができる。
付着ダストを排除することで、仮に、付着が発生しても大きく成長する前に解除することができ連続運転が可能となる。
さらに、付着の兆候(温度、圧力、内部観察)を察知して、付着の原因を取り除き、連続運転を可能とすることができる。
制御手段135は、マイコン等で構成されている。制御手段135は、RAMやROM等から構成されてプログラムやデータが格納される記憶部(図示せず)が設けられている。記憶部に格納されるデータは、発生蒸気104の温度変化や圧力変化が確認されると、発生蒸気104中の凝縮発生を検知する。また、制御手段135は、過熱器131が接続されている。この制御手段135は、圧力計132a、132b、温度計133、監視カメラ134からの入力に基づき、記憶部に格納されたプログラムやデータに従って、過熱器131を制御する。
制御手段135による流動層乾燥装置102の冷却制御について説明する。
具体的には、温度条件の監視では、温度計133から入力された検出温度が、例えば予め設定された設定温度、すなわち発生蒸気104が凝縮しないような温度であるか否かを判断する。
判断の結果、検出温度が設定温度未満の場合、制御手段135は、過熱器131に指令を送り、発生蒸気104に対して過熱を開始する制御を行う。
一方、検出温度が設定温度以上の場合、引き続き温度情報を監視する。
ここで、設定温度は、予め設定する以外に、例えば運転開始後の定常安定値を基準とするようにしてもよい。
なお、通常は過熱器131の制御はOFFとしており、必要に応じて制御するようにしている。
また、圧力条件の監視では、圧力計132a、132bから入力された検出圧力が、例えば予め設定された設定圧力、すなわち発生蒸気が凝縮しないような圧力であるか否かを判断する。
判断の結果、検出圧力が設定圧力未満の場合、制御手段135は、過熱器131に指令を送り、発生蒸気104に対して過熱を開始する制御を行う。
一方、検出圧力が設定圧力以上の場合、引き続き圧力情報を監視する。
ここで、設定圧力は、予め設定する以外に、例えば運転開始後の定常安定値を基準とするようにしてもよい。
また、圧力条件の圧力差の監視では、圧力計132a、132bから入力された検出圧力の差分が、予め設定された設定圧力差、すなわち発生蒸気104が凝縮しないような圧力差であるか否かを判断する。
ここで、圧力差が大きくなる場合とは、上流側の圧力計132aの圧力に対し、下流側の圧力計132bの圧力が低くなった場合である。すなわち、下流側の蒸気の温度が低くなり、凝縮が開始されることにより、発生蒸気104の圧力が低くなるからである。
あるいは、上流側と下流側の間に付着の兆候があり、当該場所で圧損が生じた場合においても、上流側の圧力計132aと下流側の圧力計132bには圧力差が発生する。
よって、圧力差が設定圧力差以上である場合、制御手段135は、過熱器131に指令を送り、発生蒸気104に対して過熱を開始する制御を行う。
一方、圧力差が設定圧力差未満の場合、引き続き圧力差情報を監視する。
また、ダスト付着状態の監視では、発生蒸気ラインLの配管内部の所定箇所又は処理領域を監視する監視カメラ134により、その映像情報をもとに、過熱器131を制御するようにしてもよい。
この際、映像情報を数値化して、ダスト付着状態を数値化し、安定運転可能な閉塞率を基準として、その値が増加したら、過熱器131を作動させ、過熱を開始する制御を行う。
この流動層乾燥設備100Aによれば、前記温度情報、圧力情報等により、その変動に応じて、前記発生蒸気104中の凝縮発生を検知し、凝縮の発生防止対策として前記過熱器131により発生蒸気104を過熱する制御を行うようにするので、流動層乾燥装置102から排出される発生蒸気104の凝縮による不具合を解消し、連続して運転が可能となる。
また、本実施形態では、図1に示したような伝熱部材を省略しているが、伝熱部材を設けることなく、直接乾燥する流動化乾燥装置においても適用できることはいうまでもない。
[第2の実施形態]
本発明の第2の態様の流動層乾燥設備について図4を参照して説明する。
図4に示すように、本実施例の第2の態様の流動層乾燥設備100Bについて図4を参照して説明する。なお、図3に示す流動層乾燥設備100Aの構成部材と同一部材については同一符号を付してその説明は省略する。図4に示すように、本実施態様の流動層乾燥設備100Bは、図3に示す流動層乾燥設備100Aにおいて、過熱手段として、過熱器131を設置する代わりに、過熱媒体で有る過熱蒸気152を直接供給して、発生蒸気104を直接過熱するものである。
過熱蒸気152を供給する指標及び制御については、第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
本実施形態では、集塵装置105で除塵されたクリーンな蒸気を、過熱ラインL2Bに介装された過熱器151に導入し、ここで、過熱された過熱蒸気152を添加して直接過熱することで、過熱の効率を図っている。なお、流動化ガスである流動化蒸気107は、第1の実施形態と同様に分岐ラインL2Aにより流動層乾燥装置102に供給されている。
また、発生蒸気104に過熱蒸気152が添加されることとなるので、流速が早くなり、温度低下が抑制される。
前記過熱器151には、流動層乾燥装置102で用いた過熱蒸気Aや、その凝縮熱水の凝縮水Bを用いるようにすればよい。
このように、本発明によれば、流動層乾燥装置102と集塵装置105との間では発生蒸気104中に煤塵を高濃度で含有するため、ダストの壁面への付着が発生しやすいが、集塵装置105で除塵されたクリーンな蒸気を循環させつつ過熱し、発生蒸気104に添加することで、ダスト濃度を低減させることで、付着防止を図ることができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の態様の流動層乾燥設備について図5を参照して説明する。
図5に示すように、本実施例の第3の態様の流動層乾燥設備100Cについて図5を参照して説明する。なお、図3及び4に示す流動層乾燥設備100A及び100Bの構成部材と同一部材については同一符号を付してその説明は省略する。図5に示すように、本実施態様の流動層乾燥設備100Cは、図4に示す流動層乾燥設備100Bにおいて、さらに発生蒸気ラインLには過熱器131を設置して温度を高めると共に、集塵装置105で除塵されたクリーンな蒸気を過熱器151に導入し、ここで過熱された過熱蒸気152を発生蒸気104に添加して直接過熱することとを併用するようにしている。
この結果、発生蒸気104を過熱器131内に通過させることによる間接的な過熱と、過熱蒸気152の添加による直接的な過熱との相乗効果により、さらに発生蒸気104の過熱の効率を図り、更なる凝縮防止を図っても良い。
以上のように、本発明に係る流動層乾燥設備は、流動層乾燥装置から排出された発生蒸気の凝縮による不具合を解消して、連続運転を効率よく行うことができる対策を実施することに適している。
100、100A〜100C 流動層乾燥設備
101 褐炭
102 流動層乾燥装置
103 伝熱部材
104 発生蒸気
105 集塵装置
106 熱回収システム
107 流動化蒸気
108 乾燥褐炭
109 製品炭
110 冷却器
111 流動層
112 水処理部
113 排水
114 循環ファン
115 固体成分
116 整流板
131、151 過熱器
132a、132b 圧力計
133 温度計
134 監視カメラ
152 過熱蒸気
200 石炭ガス化複合発電システム
201a 微粉炭
202 ガス化ガス
203 石炭ガス化炉
204 ガスタービン(GT)
205 タービン排ガス
206 排熱回収ボイラ(HRSG)
207 蒸気
208 蒸気タービン(ST)
209 発電機(G)
210 ミル
211 サイクロン
212 ガス精製装置
213 燃焼器
214 燃焼ガス
215 排ガス
217 煙突
218 復水器
219 空気
220 圧縮機
221 空気分離装置(ASU)
A 過熱蒸気
B 凝縮水
F フリーボード部

Claims (5)

  1. 流動層乾燥装置に流動化ガスを供給することで前記流動層乾燥装置に供給された被乾燥物を流動させて乾燥させる流動層乾燥設備において、
    前記流動層乾燥装置から発生した発生蒸気を排出する発生蒸気ラインに介装され、発生蒸気中の粉塵を除去する集塵装置と、
    前記流動層乾燥装置から排出された直後の発生蒸気を過熱する過熱手段と、
    前記発生蒸気ラインにおける発生蒸気の温度情報を検知する温度計又は圧力情報を検知する圧力計の何れか一方又は両方の検知手段と、
    前記検知手段により入力された温度情報又は圧力情報が設定値よりも低下した場合、前記発生蒸気中の凝縮発生を検知し、凝縮の発生防止対策として前記過熱手段により発生蒸気を過熱する制御を行う制御手段と、
    を備えたことを特徴とする流動層乾燥設備。
  2. 請求項1において、
    前記圧力計として、発生蒸気ラインの上流側と下流側とに上流側圧力計と下流側圧力計とを設け、これらの圧力差が増加した場合、凝縮発生防止対策として前記過熱手段により発生蒸気を過熱する制御を行うことを特徴とする流動層乾燥設備。
  3. 請求項1において、
    さらに、発生蒸気ライン内部を監視する監視手段を備えたことを特徴とする流動層乾燥設備。
  4. 請求項1又は2において、
    前記制御手段は、凝縮発生防止が改善されない場合、又はその予防対策としてライン内に付着した付着ダストを除去する制御を行うことを特徴とする流動層乾燥設備。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
    前記過熱手段は、過熱媒体により発生蒸気を間接的に過熱する過熱手段又は過熱蒸気を発生蒸気に直接添加する直接過熱手段であることを特徴とする流動層乾燥設備。
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