JP2011213853A - ポリイミド及びポリイミド溶液 - Google Patents

ポリイミド及びポリイミド溶液 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体デバイスや電子回路基板などを構成する材料として、特に寸法安定性、密着性、耐熱性、低温硬化性が必要とされる部位、に好適に利用されるポリイミド及びポリイミド溶液を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される繰り返し単位を含むポリイミド。
Figure 2011213853

(式中、Rは炭素数6〜40の4価の芳香族環または芳香族複素環基、Rはベンゾオキサゾール構造を有する2価の芳香族環基、またはシロキサン構造を有する2価の有機基。)
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体素子、及び、電子回路基板の信頼性向上のための表面保護膜や層間絶縁膜の形成に使用されるポリイミド、及び、ポリイミド溶液に関する。
近年、メモリやマイクロプロセッサーなどの主要デバイスの生産性向上に対応するように、半導体素子の高集積化と大型化とが進められ、また、情報機器用デバイスの薄型パッケージングに対応するように封止樹脂パッケージの薄型化と小型化とが進められている。これらに使用される表面保護膜や層間絶縁膜に対して、耐熱サイクル性、耐熱ショック性などの大幅な性能向上が要求されている。
半導体素子や電子回路基板の表面保護膜や層間絶縁膜には、しばしば、ポリイミド樹脂(例えば、非特許文献1参照)が使用されるが、上述のような潮流と相まって、ポリイミド樹脂自体にも、性能向上が要求されるようになってきている。最近では、特にポリイミド樹脂の低熱膨張化に対する要望が強くなってきている。これは、シリコンウェハや銅箔などの低熱膨張基材と、ポリイミド樹脂との熱膨張差を小さくして、デバイス全体の反りを低減させるためである。例えば、最近、低熱膨張基材であるシリコンウェハが、極端に薄型化されているため、ポリイミド樹脂に対する要求性能も、顕著になってきている。
ポリイミド樹脂を低熱膨張化させる手法としては、ポリイミドの化学構造を剛直な構造にする手法が最も有効である。この手法を用いたものとして、p−フェニレンジアミンと3,3’、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とから得られるポリイミド樹脂(例えば、非特許文献1参照)や、主鎖にベンゾオキサゾール構造を有するポリイミド樹脂(例えば、特許文献1参照)などが提案されている。
ただし、前記手法によって得られた低熱膨張性のポリイミド樹脂は、シリコンウェハなどの無機基材に対する密着性が総じて悪いことが確認されている。密着性が悪い場合、半導体製造工程で、ポリイミド樹脂の剥離や、膨れが発生して、歩留まりが悪くなるため、産業利用上、大きな問題となる。
また、前記ポリイミド樹脂は、通常、有機溶剤に溶解しないため、ポリアミド酸の状態で、有機溶剤に溶解した状態にしておいた後、コーティング等の形状付与を行い、更に、350℃以上の高温でイミド化・乾燥硬化をすることになり、特殊な製造装置を必要としたり、他材料に過度の熱負荷を与えることとなってしまい、問題を多く抱えている。従って、ポリイミド樹脂に対して低熱膨張化、高密着性、溶剤溶解性を同時に付与することが重要な開発課題となる。
低熱膨張化と高密着性を両立させる手法としては、剛直なポリイミド構造に、シロキサン構造を導入する手法が有効である。この手法を用いたものとして、ジアミノベンズアニリドとシロキサン構造を有するジアミンを共重合させて得られたポリイミド樹脂(例えば、特許文献2参照)や、シロキサン構造を有する酸二無水物と側鎖にフッ素系置換基を有するベンジジン型ジアミンから得られたポリイミド樹脂(例えば、特許文献3参照)などが提案されている。しかしながら、前者はアミド結合を有する点で、後者はフッ素原子を有する点で、耐熱性、加工性、環境適応性の観点から必ずしも好ましいとはいえない。
また、他の手法として、剛直な酸二無水物と剛直なジアミンから得られるポリイミドの末端に感光性基を付与した感光性ポリイミド樹脂が提案されている(例えば、特許文献4参照)。しかし、この手法では、光架橋助剤を多量に添加するため、耐熱性の観点から、必ずしも好ましい手法ではない。
一方、低熱膨張化と溶剤溶解性を両立させる手法としては、ポリイミド主鎖の構造を剛直に保ちつつ、側鎖に置換基を導入する手法が有効である。このようなポリイミド樹脂として、2、2’−置換ビフェニル構造を有する酸無水物と、2、2’−置換ビフェニル構造を有するジアミンとから得られるポリイミド樹脂が報告されている(例えば、非特許文献2及び3参照)。しかし、ここで得られるポリミド樹脂は、密着性が発現したという報告例はなく、さらに、側鎖にアルキル基やハロゲン原子を含むため、耐熱性、環境負荷、電子部品を構成する他材料への影響といった点で、必ずしも好ましいといえるものではない。
特開平7−316294号公報 特開平6−345866号公報 特開平10−326011号公報 特開2004−285129号公報
永野、赤堀、日本ポリイミド研究会編、「最新ポリイミド」、P548 Frank W.Harris、Polymer、37(22)、5049−5057(1996) Frank W.Harris、Macromolecules、 31、2080−2086(1998)
本発明は、半導体デバイスや電子回路基板などを構成する材料として、特に寸法安定性、密着性、耐熱性、低温硬化性が必要とされる部位に、好適に利用されるポリイミド、及び、ポリイミド溶液を提供することを目的とする。
本発明者らは、かかる状況に鑑み、鋭意研究を続けた結果、以下に示すポリイミドにより、前記目的を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のポリイミドは、下記一般式(1)で表される繰り返し単位と、下記一般式(2)で表される繰り返し単位と、を少なくとも含むポリイミドであって、前記一般式(1)で表される繰り返し単位数をAとし、前記一般式(2)で表される繰り返し単位数をBとした場合に、0.05≦{B/(A+B)}≦0.20の関係を有し、前記ポリイミドを、N−メチル−2−ピロリドンに溶解し、ポリイミド濃度を、0.2g/dlとした際の還元粘度(25℃)が、0.1〜5.0dl/gであり、25℃条件下で、N−メチル−2−ピロリドンに対して、0.1重量%以上の溶解性を有することを特徴とする。
Figure 2011213853

Figure 2011213853

(式中、Rは炭素数6〜40の4価の芳香族環または芳香族複素環基、Rはベンゾオキサゾール構造を有する2価の芳香族環基、Rはシロキサン構造を有する2価の有機基を示す。)
本発明のポリイミドは、前記一般式(1)、及び、前記一般式(2)中のRが、炭素数24〜36の4価の芳香族環基であり、かつ、下記一般式(3)、及び/また、下記一般式(4)であることが好ましい。
Figure 2011213853

Figure 2011213853

(式中、Rはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基を示す。)
本発明のポリイミドは、前記一般式(1)中のRが、下記一般式(5)〜(8)からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 2011213853

Figure 2011213853

Figure 2011213853

Figure 2011213853

(式中、R、R、R、Rは、それぞれ独立して単環または複数の環から構成される芳香族環基または複素環基を示す。)
本発明のポリイミドは、前記一般式(2)中のRが、下記の一般式(9)であることが好ましい。
Figure 2011213853

(式中、mは1〜30の整数を示す。)
本発明のポリイミド溶液は、前記ポリイミドを、有機溶剤に溶解してなることが好ましい。
本発明のポリイミド溶液は、前記有機溶剤が、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、及び、ジメチルスルホキシドからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明のポリイミドは、その構造中に繰り返し単位Aに由来するベンゾオキサゾール構造と、繰り返し単位Bに由来するシロキサン構造を特定割合含むことにより、密着性及び低熱膨張性の両方を兼ね備えたポリイミドを得ることができる。また、前記ポリイミドを有機溶剤に溶解して調製したポリイミド溶液は、すでにイミド化されたポリイミドを使用するため、通常であれば、ポリアミド酸溶液を高温で加熱処理して、ポリイミドフィルム(塗膜)を調製する必要があるのに対して、比較的低い温度(250℃以下)の熱処理でポリイミドフィルムを形成し得るものである。また、シリコンウェハや銅箔などの低熱膨張基材の上に塗布・熱処理することで得られるポリイミドフィルムは、低温でも硬化しフィルムを形成でき(低温硬化性)、さらに、前記低熱膨張基材との線熱膨張係数の差を小さくすることができるため、寸法安定性に優れ、かつ、良好な密着性を発現することができ、更にポリイミド特有の高い耐熱性を有するため、耐熱サイクル性、耐熱ショック性など、半導体デバイスや、電子回路基板の性能向上の要求に応えることができ、有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリイミドは、下記一般式(1)で表される繰り返し単位と、下記一般式(2)で表される繰り返し単位と、を少なくとも含むポリイミドであって、前記一般式(1)で表される繰り返し単位数をAとし、前記一般式(2)で表される繰り返し単位数をBとした場合に、0.05≦{B/(A+B)}≦0.20の関係を有し、前記ポリイミドを、N−メチル−2−ピロリドンに溶解し、ポリイミド濃度を、0.2g/dlとした際の還元粘度(25℃)が、0.1〜5.0dl/gであり、25℃条件下で、N−メチル−2−ピロリドンに対して、0.1重量%以上の溶解性(有機溶剤溶解性)を有することを特徴とする。本発明のポリイミドは、前記繰り返し単位Aに由来するベンゾオキサゾール構造を有するため、低熱膨張性に優れ、また、前記繰り返し単位Bに由来するシロキサン構造を有することにより、基材等への密着性に優れ、有用である。
Figure 2011213853

Figure 2011213853

(式中、Rは炭素数6〜40の4価の芳香族環または芳香族複素環基、Rはベンゾオキサゾール構造を有する2価の芳香族環基、Rはシロキサン構造を有する2価の有機基を示す。)
本発明のポリイミドは、前記一般式(1)、及び、前記一般式(2)中のRが、炭素数24〜36の4価の芳香族環基であり、かつ、下記一般式(3)、及び/また、下記一般式(4)であることが好ましい。
Figure 2011213853

Figure 2011213853

(式中、Rはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基を示す。)
本発明のポリイミドは、前記一般式(1)中のRとしては、ベンゾオキサゾール構造を有する2価の芳香族環基であれば特に限定されないが、ポリイミドの線熱膨張係数を低く抑えるため、下記一般式(5)〜(8)からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。Rとして、特に好ましい具体例としては、前記一般式(5)のうち、特に下記一般式(10)であり、前記一般式(6)のうち、特に下記一般式(11)が、前記一般式(7)のうち、特に下記一般式(12)〜(15)であり、前記一般式(8)のうち特に下記一般式(16)〜(18)が、それぞれ好ましい。
(式中、R、R、R、Rは、それぞれ独立して単環または複数の環から構成される芳香族環基または複素環基を示す。)
Figure 2011213853

Figure 2011213853

Figure 2011213853

Figure 2011213853

(式中、R、R、R、Rは、それぞれ独立して単環または複数の環から構成される芳香族環基または複素環基を示す。)
Figure 2011213853
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Figure 2011213853
Figure 2011213853
Figure 2011213853
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Figure 2011213853
Figure 2011213853
Figure 2011213853
本発明のポリイミドは、前記一般式(2)中のRが、シロキサン構造を有する2価の有機基であれば特に限定されないが、ポリイミドに耐熱性を持たせるだけでなく、基材等への高度な密着性をも持たせるため、下記一般式(9)に示される構造であることが好ましい。なかでも特に好ましい具体例としては、下記一般式(19)に示される構造が挙げられる。
Figure 2011213853

(式中、mは1〜30の整数を示す。)
Figure 2011213853
本発明では、前記一般式(1)で表される繰り返し単位数をAとし、前記一般式(2)で表される繰り返し単位数をBとした場合に、0.05≦{B/(A+B)}≦0.20の関係を満たしていることが必要であるが、密着性と低線熱膨張係数をバランスよく両立させるためには、0.08≦{B/(A+B)}≦0.15の関係を有することが好ましい。{B/(A+B)}<0.05となると、シリコンウェハや銅箔などの基材への密着性を発現せず、{B/(A+B)}>0.20となると、ポリイミドの線熱膨張係数が高くなり、耐熱性を損ねる問題を生じ、好ましくない。
本発明では、ポリイミド中に占める前記一般式(1)で表される繰り返し単位数Aと、前記一般式(2)で表される繰り返し単位数Bとの総和(A+B)の割合は、特に限定されるものではないが、ポリイミドの有機溶剤に対する溶解性(有機溶剤溶解性)を高め、線熱膨張係数を低く、密着性、及び、耐熱性を高くするためには、60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましい。
本発明のポリイミドを合成(重合)する方法としては、テトラカルボン酸又はその誘導体(テトラカルボン酸成分)とジアミン成分とを有機溶剤中で反応させて、熱イミド化もしくは化学イミド化する重合法が挙げられるが、この重合法に特に限定されるものではない。
本発明のポリイミドを合成する際に使用する有機溶剤としては、原料モノマー及び中間生成物であるポリアミド酸(ポリイミド前駆体)、生成物であるポリイミドのいずれをも溶解するものであれば、特に限定されないが、例えば、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ハロゲン化フェノール類等があげられ、中でも、NMPや、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドを用いることがより好ましい態様である。これらの有機溶剤は、単独あるいは混合して使用することができる。前記有機溶剤の使用量は、仕込みモノマーを溶解するのに十分な量であればよく、通常は、固形分濃度が1〜50重量%であり、好ましくは5〜30重量%になるように調製する。
前記熱イミド化の方法としては、有機溶剤中で撹拌・混合しながら、0〜80℃の温度範囲で、10分〜30時間連続して進めた後、さらに100〜300℃の温度範囲で10分から30時間連続して進める方法が挙げられるが、必要により重合反応を分割したり、温度を上下させてもかまわない。この場合に、ジアミン成分とテトラカルボン酸成分の両反応体の添加順序については特に制限はされないが、ジアミン成分の溶液中に、テトラカルボン酸成分を添加するのが好ましい態様である。
前記熱イミド化の際には、閉環触媒を用いても良い。本発明で使用される閉環触媒の具体例としては、安息香酸、o−安息香酸、m−安息香酸、p−安息香酸などの芳香族カルボン酸、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどの脂肪族第3級アミン、イソキノリン、ピリジン、ベータピコリンなどの複素環式第3級アミンなどが挙げられるが、複素環式第3級アミンから選ばれる少なくとも一種のアミンを使用することが好ましい。前記閉環触媒の添加量は、(閉環触媒の添加量)/(前駆体であるポリアミド酸中のカルボキシル基量)(モル比)が、0.01〜10.00となるのが好ましく、0.05〜5.00となることがより好ましい。前記範囲内にあると、効率よくイミド化反応が進行することになり、有効である。
前記熱イミド化の際には、水を共沸させるために共溶媒を用いても良い。例えば、トルエン、キシレン等が挙げられるが、効率よく水を共沸させることができるものであればこれらに限定されない。
前記化学イミド化の方法としては、有機溶剤中で撹拌・混合しながら、0〜80℃の温度範囲で、10分〜100時間連続して進めた後、化学イミド化剤を添加し、さらに0〜120℃の温度範囲で10分から30時間連続して進める方法が挙げられるが、特にこの方法に限定されるものではない。
前記化学イミド化の際に用いる化学イミド化剤としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸などの脂肪族カルボン酸無水物、及び無水安息香酸などの芳香族カルボン酸無水物などの脱水剤と、安息香酸、o−安息香酸、m−安息香酸、p−安息香酸などの芳香族カルボン酸、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどの脂肪族第3級アミン、イソキノリン、ピリジン、ベータピコリンなどの複素環式第3級アミンなどの閉館触媒との組み合わせが挙げられるが、効率よくイミド化できるものであれば、特にこれらに限定されない。化学イミド化剤の添加量は、(化学イミド剤)/(前駆体であるポリアミド酸中のカルボキシル基量)(モル比)が、1.00〜10.00となるのが好まし、1.50〜5.00となることがより好ましい。前記範囲内にあると、効率よくイミド化反応が進行することになり、有効である。
本発明のポリイミドを製造方法において、モノマー成分であるテトラカルボン酸成分とジアミン成分のモル比((テトラカルボン酸成分)/(ジアミン成分))は、好ましくは(0.800〜1.200)/(1.200〜0.800)、より好ましくは(0.850〜1.150)/(1.150〜0.850)、更に好ましくは(0.900〜1.100)/(1.100〜0.900)である。前記範囲内にあると、還元粘度が0.1dl/g以上の高重合度のポリイミドが得られるため、好ましい。
本発明のポリイミドの製造においては、分子末端封鎖のためにジカルボン酸又はその誘導体、トリカルボン酸又はその誘導体、アニリンまたはその誘導体などの末端封止剤を用いることが出来る。好ましく用いられるものとして、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、エチニルアニリンであり、中でも、無水マレイン酸を使用することが好ましい態様である。末端封止剤の使用量は、モノマー成分1モル当たり、0.001〜1.000モルであることが好ましく、0.010〜0.500モルあることがより好ましい。前記範囲内にあると、高重合度のポリイミド(フィルム)が得られるため、好ましい。
本発明のポリイミドの製造においては、更に、ポリイミドの性能向上を目的として、添加物を加えても良い。これら、添加物は、その目的によって様々であり、特に限定されるものではない。また、添加方法、添加時期についても、特に限定されるものではない。添加物の例としては、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム等の金属酸化物、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、ピロリン酸カルシウム等のリン酸塩などの有機、無機の公知のフィラーが挙げられる。前記フィラーを添加することにより、例えば、ポリイミドの線熱膨張係数を低くすることができ、好ましい。
また、本発明のポリイミドの製造において、反応によって得られたポリイミドを、適当な貧溶媒を用いて反応溶液から再沈殿させて、ポリイミドを得ることもできる。貧溶媒としては、アセトン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、水などが挙げられるが、効率よく再沈殿させることができるものであれば、特にこれらに限定されない。また、再沈殿した後の残存反応溶媒を除去する溶媒についても特に限定されないが、再沈殿させた際に用いた溶媒を使用することが好ましい。
本発明のポリイミドは、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に、0.2g/dlのポリイミド濃度となるように、溶解させたポリイミド溶液の25℃における還元粘度が、0.1〜5.0dl/gであることが必要であるが、ポリイミド溶液のハンドリング性とポリイミドの耐熱性とを、よりバランスよく両立させるためには、還元粘度が、0.2〜4.0dl/gであることが好ましく、0.3〜2.0dl/gであることがより好ましい。還元粘度が、0.1dl/gを下回ると、ポリイミドの耐熱性を著しく損ね、一方、5.0dl/gを上回ると、ポリイミド溶液の粘度が高くなり、ハンドリング性を著しく悪化させるため、好ましくない。
本発明のポリイミド溶液は、反応溶液をそのままポリイミド溶液として利用しても良いし、反応溶液から上記手法で再沈殿させたポリイミドを再び溶媒に溶解させてポリイミド溶液を得てもよい。後者の場合、ポリイミドを効率よく溶解させるものであれば、特に限定されるものではないが、例として、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ハロゲン化フェノール類等の有機溶剤が挙げられ、中でも、NMPや、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドを用いることが、汎用性の点で、より好ましい態様である。
本発明のポリイミド溶液を得る方法としては、ポリイミドと有機溶剤を撹拌・混合することにより得られ、特にその方法に限定はされないが、例えば、通常の撹拌翼、高粘度用の攪拌翼を用いて混合攪拌する方法、多軸の押し出し機、あるいはスタティックミキサーなどを用いる方法、ロールミルなどの高粘度用混合分散機を用いる方法等により、撹拌・混合して、ポリイミド溶液を得る方法が挙げられる。
本発明で得られるポリイミド溶液中のポリイミドの含有量としては、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは5〜30重量%を含有することが挙げられる。ポリイミドの含有量が、1重量%未満であると、厚膜化が困難となり、50重量%を超えると、ポリイミド溶液の粘度が高くなり、ハンドリング性が悪化することのなり、好ましくない。
ポリイミドフィルムを形成する際の、前記ポリイミド溶液の粘度としては、ブルックフィールド粘度計による測定(25℃)で、0.1〜1000Pa・sが好ましく、0.5〜500Pa・sであることがより好ましく、0.8〜200Pa・sであることが更に好ましく、1〜10Pa・sであることが特に好ましい。前記粘度に調整することにより、安定した送液が可能となる。
本発明のポリイミドは、有機溶剤に対する溶解性(有機溶剤溶解性)が高く、前記ポリイミドを有機溶剤に溶解して、この溶液を用いて得られるポリイミドフィルムは、線熱膨張係数が低く、耐熱性が高く、シリコンウェハや銅箔などの基材に対して高度に密着することができ、有用である。
前記ポリイミド成形体を得る方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、前記ポリイミド溶液を基材に塗布した後に、乾燥炉やホットプレート等で熱処理する方法などが挙げられる。
前記ポリイミド溶液を基材に塗布する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、スピンコートなど回転塗布する方法、ドクターブレードやアプリケーター、コンマコーターなどスキージを利用する方法、スクリーン印刷法などの方法が挙げられる。
前記基材としては、特に限定されるものではないが、例えば、シリコンウェハやセラミック板などの無機基板、銅箔やSUS箔などの金属基板、ポリイミドフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルムなどの有機基板などが挙げられる。
前記ポリイミド溶液を熱処理する加熱条件としては、特に限定されるものではないが、好ましくは50℃〜150℃、より好ましくは60℃〜130℃の温度で予備加熱した後に、好ましくは20℃/分以下、より好ましくは10℃/分以下の昇温速度で昇温し、好ましくは150〜300℃、より好ましくは180℃〜250℃の温度で最終加熱する条件などが挙げられる。
本発明のポリイミド溶液を用いて得られるポリイミド(ポリイミドフィルム)は、ガラス転移温度(Tg)が、250℃以上が好ましく、270℃以上がより好ましく、300℃以上が特に好ましい。Tgが250℃未満であると、耐熱性が要求される用途への転用が不可となり、好ましくない。また、熱分解温度(5%重量減少温度)としては、400℃以上が好ましく、450℃以上がより好ましく、500℃以上が特に好ましい。熱分解温度が400℃未満であると、耐熱性が要求される用途への転用が不可となり、好ましくない。また、50−200℃における線熱膨張係数が、0〜45ppm/℃であることが好ましく、0.1〜40ppm/℃がより好ましく、0.5〜35ppm/℃が特に好ましい。線熱膨張係数が45ppm/℃を超えると、低熱膨張基材への適用が不可となり、好ましくない。
本発明に関して、以下に示す実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例における物性の評価方法は、以下の通りである。
<ポリイミド溶液の還元粘度(ηsp/C)>
樹脂濃度が0.2g/dlとなるようにN−メチル−2−ピロリドンに溶解したポリイミド溶液を、ウベローゼ型の粘度管(相互理化学ガラス製作所製)により、25℃で還元粘度(dl/g)を測定した。
<ポリイミドの有機溶剤に対する溶解性(有機溶剤溶解性)>
ポリイミド樹脂0.1gとN−メチル−2−ピロリドン(NMP)99.9gを混合して25℃の温度で24時間攪拌した時に、ポリイミド樹脂が目視にて確認できない場合を溶解性あり(○)と判断し、ポリイミド樹脂を目視にて確認できた場合を溶解性なし(×)と判断した。
<{B/(A+B)}の計算方法>
前記一般式(1)で表される繰り返し単位数をAとし、前記一般式(2)で表される繰り返し単位数をBとした場合の関係式である{B/(A+B)}を算出する方法としては、得られたポリイミド前駆体(ポリアミド酸)をDMSO−d6に溶解させ、25℃の温度で核磁気共鳴(NMR)分析(UNITY−500、VARIAN会社)を行って、ベンゾオキサゾール構造を有する2価の有機基由来の芳香族プロトン(Aに由来)と、シロキサン構造を有する2価の有機基由来のプロトン(Bに由来)とを同定することにより、そのピーク面積比から、{B/(A+B)}を算出した。
<ポリイミドフィルムの線熱膨張係数(CTE)>
得られたポリイミドフィルムを、下記条件で伸縮率を測定し、50〜200℃までを15℃間隔で分割し、各分割範囲の伸縮率/温度の平均値より求めた。
装置名 ; MACサイエンス社製TMA4000S
試料長さ ; 20mm
試料幅 ; 2mm
初荷重 ; 34.5g/mm
昇温開始温度 ; 25℃
昇温終了温度 ; 400℃
昇温速度 ; 5℃/min
雰囲気 ; アルゴン
<ポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg)>
得られたポリイミドフィルムを、下記条件でDSC測定し、ガラス転移点(Tg)をJIS K7121に準拠して下記測定条件で求めた。
装置名 ; MACサイエンス社製DSC3100SA
パン ; アルミパン(非気密型)
試料質量 ; 4mg
昇温開始温度 ; 30℃
昇温終了温度 ; 400℃
昇温速度 ; 20℃/min
雰囲気 ; アルゴン
<ポリイミドフィルムの熱分解温度>
得られたポリイミドフィルムを、バキュームオーブンにて、真空状態にし、120℃×1時間乾燥させ、下記条件でTGA測定(熱天秤測定)して、150℃における試料の重量を100%とし、その点から試料の重量が5%減少する温度を、5%重量減少温度として規定した。
装置名 ; MACサイエンス社製TG−DTA2000S
パン ; アルミパン(非気密型)
試料質量 ; 10mg
昇温開始温度 ; 30℃
昇温終了温度 ; 800℃
昇温速度 ; 20℃/min
雰囲気 ; アルゴン
<ポリイミドフィルムの密着率(%)>
得られたポリイミド樹脂フィルム付きシリコンウェハに対し、JIS K5600に準拠して1mm×1mmの碁盤目(100マス)を作成し、セロテープ(登録商標)剥離試験を行い、その残膜率を密着率(%)とした。
実施例などで使用する化合物の略称は、以下のとおりである。
DPBPDA:2,2’−ジフェニル−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
1−BNBPDA:2,2’−ビス(1−ナフチル)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
2−BNBPDA:2,2’−ビス(2−ナフチル)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
3−BPBPDA:2,2’−ビス(3−ビフェニル)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
4−BPBPDA:2,2’−ビス(4−ビフェニル)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
DPOBPDA:2,2’−ジフェノキシ−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
1−BNOBPDA:2,2’−ビス(1−ナフトキシ)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
2−BNOBPDA:2,2’−ビス(2−ナフトキシ)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
3−BPOBPDA:2,2’−ビス(ビフェニル−3−オキシ)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
4−BPOBPDA:2,2’−ビス(ビフェニル−4−オキシ)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
DAMBO:5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール
PBABO:2,2’ーpーフェニレンビス(5−アミノベンゾオキサゾール)
5,4−DAPBBO:2,6−(4,4’−ジアミノジフェニル)ベンゾ[1,2−d:5,4−d’]ビスオキサゾール
4,5−DAPBBO:2,6−(4,4’−ジアミノジフェニル)ベンゾ[1,2−d:4,5−d’]ビスオキサゾール
APDS:1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン
ODA:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
(実施例1)
窒素導入管、温度計、攪拌棒を備えた反応容器内を窒素置換した後、5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール(DAMBO)21.40g(0.095mol)、1,3−(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(APDS)1.32g(0.005mol)、N−メチル−2−ピロリドン282.24gを導入し、完全に溶解させた後、2,2’−ジフェノキシ−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(DPOBPDA)47.84g(0.100mol)を導入し、25℃の反応温度で96時間攪拌すると、黄色のポリイミド前駆体溶液が得られた。次に、得られたポリイミド前駆体溶液を25℃の温度で攪拌しながら、無水酢酸30.63g(0.300mol)とピリジン23.73g(0.300mol)とN−メチル−2−ピロリドン(NMP)352.80gの混合溶液を滴下漏斗にてゆっくりと導入し、導入完了後から24時間攪拌すると、黄色のポリイミド溶液が得られた。
次に、得られたポリイミド溶液を、2−プロパノール6000gに導入して、固形のポリイミド樹脂を沈澱させた。
さらに、このポリイミド樹脂を2−プロパノールで洗浄した後、80℃で24時間、真空乾燥させた。この際に得られたポリイミド樹脂の還元粘度(NMPに溶解し、0.2g/dlに調製した際の還元粘度)は、1.0dl/gであった。
得られたポリイミド樹脂をDMSO−d6に溶解させて、NMR分析し、1、3−(3−アミノプロピル)―1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(APDS)由来のメチルプロトンと5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール(DAMBO)由来の芳香族プロトンとのピーク面責比を算出することにより、5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール(DAMBO)の残基と、2,2’−ジフェノキシ−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(DPOBPDA)の残基で構成される繰り返し単位数Aと、1、3−(3−アミノプロピル)―1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(APDS)の残基と2,2’−ジフェノキシ−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(DPOBPDA)の残基で構成される繰り返し単位Bの関係(比率)が、{B/(A+B)}が0.05となっていることを確認した。
次に、得られたポリイミド樹脂50g(固形分)を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)450gに溶解させ、ポリイミド溶液(粘度:1.2Pa・s、固形分濃度:10重量%)を得た。
次に、φ8インチのシリコンウェハを2枚準備し、得られたポリイミド溶液を、スピンコータを用いて、1000rpm×30秒の条件で、2枚それぞれに回転塗布した後、ホットプレート上で60℃×30分間乾燥させることにより、2枚のポリイミドフィルム付きシリコンウェハを得た。
得られた2枚のポリイミドフィルム付きシリコンウェハのうちの1枚から、ポリイミドフィルムを剥離し、金枠に固定し、この金枠に固定したポリイミドフィルムと、上記2枚のポリイミドフィルム付きシリコンウェハの残りの1枚を、窒素雰囲気下のマッフル炉に投入し、100℃から250℃まで15分かけて昇温させ、さらに250℃の温度で60分加熱することにより、ポリイミドフィルムとポリイミドフィルム付きシリコンウェハを得た。得られたポリイミドフィルムの膜厚は5um、線熱膨張係数は20ppm/℃、ガラス転移温度は332℃、熱分解温度は503℃であった。また、ポリイミドフィルム付きシリコンウェハを用いて密着性評価を実施したところ、密着率は80%であった。
(実施例2〜15)
実施例1と同様な方法により、表1〜表3に示す配合割合でポリイミドを調整し、さらに実施例1と同様な方法によりポリイミド溶液、ポリイミドフィルム、ポリイミドフィルム付きシリコンウェハを作成し、線熱膨張係数、ガラス転移温度、熱分解温度、密着率を評価した。その結果を表1〜表3に示した。
(比較例1〜3)
実施例1と同様な方法により、表4に示す配合割合でポリイミド前駆体(ポリアミド酸)溶液を調整し、さらに実施例1と同様な方法によりポリイミドフィルムとポリイミドフィルム付きシリコンウェハを作成し、線熱膨張係数、ガラス転移温度、熱分解温度、密着率を評価した。その結果を表4に示した。
Figure 2011213853
Figure 2011213853
Figure 2011213853
Figure 2011213853
表1〜4の結果より、全ての実施例において、ハンドリング性(還元粘度等)、寸法安定性(低線熱膨張性)、耐熱性、密着性を有することが確認できた。一方、比較例1は、B/(A+B)の値が小さい、すなわち、シロキサン構造の含有割合が低いため、密着性に劣る結果となり、比較例2は、B/(A+B)の値が大きく、すなわち、ベンゾオキサゾール構造の含有割合が低いため、寸法安定性に劣る結果となった。また、比較例3は、ベンゾオキサゾール構造を有する成分を使用していないため、非常に寸法安定性や耐熱性が、劣る結果となった。
本発明のポリイミド及びポリイミド溶液は、すでにイミド化された状態であるため、比較的温低い温度の熱処理で、ポリイミドフィルムを形成し得るものであり、シリコンウェハや銅箔などの低熱膨張基材の上に塗布、熱処理することで得られるポリイミドフィルムと、低熱膨張基材との線熱膨張係数の差を小さくでき、寸法安定性及び密着性に優れ、更に、ポリイミド特有の高い耐熱性が発現できるため、耐熱サイクル性、耐熱ショック性など、半導体デバイスや電子回路基板の性能向上の要求に応えることができ、電子機器の高機能化や小型化や薄型化の市場ニーズに応えることができ有用である。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表される繰り返し単位と、下記一般式(2)で表される繰り返し単位と、を少なくとも含むポリイミドであって、
    前記一般式(1)で表される繰り返し単位数をAとし、前記一般式(2)で表される繰り返し単位数をBとした場合に、0.05≦{B/(A+B)}≦0.20の関係を有し、
    前記ポリイミドを、N−メチル−2−ピロリドンに溶解し、ポリイミド濃度を、0.2g/dlとした際の還元粘度(25℃)が、0.1〜5.0dl/gであり、
    25℃条件下で、N−メチル−2−ピロリドンに対して、0.1重量%以上の溶解性を有することを特徴とするポリイミド。
    Figure 2011213853

    Figure 2011213853

    (式中、Rは炭素数6〜40の4価の芳香族環または芳香族複素環基、Rはベンゾオキサゾール構造を有する2価の芳香族環基、Rはシロキサン構造を有する2価の有機基を示す。)
  2. 前記一般式(1)、及び、前記一般式(2)中のRが、炭素数24〜36の4価の芳香族環基であり、かつ、下記一般式(3)、及び/また、下記一般式(4)であることを特徴とする請求項1記載のポリイミド。
    Figure 2011213853

    Figure 2011213853

    (式中、Rはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基を示す。)
  3. 前記一般式(1)中のRが、下記一般式(5)〜(8)からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記載のポリイミド。
    Figure 2011213853

    Figure 2011213853

    Figure 2011213853

    Figure 2011213853

    (式中、R、R、R、Rは、それぞれ独立して単環または複数の環から構成される芳香族環基または複素環基を示す。)
  4. 前記一般式(2)中のRが、下記の一般式(9)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリイミド。
    Figure 2011213853

    (式中、mは1〜30の整数を示す。)
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のポリイミドを、有機溶剤に溶解してなることを特徴とするポリイミド溶液。
  6. 前記有機溶剤が、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、及び、ジメチルスルホキシドからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項5記載のポリイミド溶液。
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