JP6758875B2 - ポリイミド樹脂組成物およびそれを用いた成形体 - Google Patents

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本発明は、ポリイミド樹脂組成物およびそれを用いた成形体に関し、特に、はんだ耐熱性、金属や各種フィルムに対する接着性および放熱性が良好なポリイミド樹脂組成物およびそれを用いた成形体に関する。
近年、デジタル家電の高速大容量化や車載用のインバータやモーターの高効率化に伴い、デバイスからの発熱量は増大傾向にある。また、これらの熱対策に加え、高電圧・大電流化のニーズも相まって、部材の高熱伝導化と絶縁信頼性の両立が求められるとともに、冷熱環境下で長期間使用されるため接着性や耐熱信頼性も担保しなければならず、これらの過酷な環境に耐えうるパワーデバイスの材料開発が急務となっている。
このような接着剤用樹脂材料としては、エポキシ樹脂の良好な接着性を利用したエポキシ樹脂とポリイミド樹脂のハイブリット材が開発されている。例えば、特許文献1には、フェノール性水酸基を含有する芳香族ポリイミド樹脂(A)、フィラー(B)、および溶融粘度が0.04Pa・s以下であるエポキシ樹脂(C)を含有し、かつポリイミド樹脂(A)、フィラー(B)、およびエポキシ樹脂(C)の質量部の比率が(A):(C)=99:1〜1:99、((A)+(C)):(B)=80:20〜5:95の関係を満たす樹脂組成物が開示されている。特許文献1の樹脂組成物では、170〜200℃程度の低温で被着体と接着可能であり、かつ接着積層後の硬化層のガラス転移温度が200℃を上回り、良好な電気絶縁性、高い熱伝導率(放熱性)を発現することが記載されている。
特許文献2には、特定のシリコーンジアミン2種と2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパンおよび他のジアミンからなるアミン成分、ならびに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物および他の酸二無水物からなる酸二無水物を特定のモル比で反応させイミド閉環した有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂を主たる構成成分とするフィルム接着剤が開示されている。そして、特許文献2では、耐熱性と低温短時間接着性を両立させた信頼性の高いフィルム接着剤が得られることが記載されている。
特開2015−108139号公報 特開平9−272853号公報
しかしながら、エポキシ樹脂を含有する特許文献1、シリコーンジアミンを含有する特許文献2の樹脂組成物では、長期間高温に晒されることにより樹脂組成物の脆化が生じ、電気絶縁性や接着性が低下することから基板の短絡や回路の断線等の不具合が生じる可能性が考えられる。また、環境保全の観点から、はんだの鉛フリー化が進められており、鉛フリーはんだを用いることにより、300℃という高温処理が必要となっている。このように、電子回路基板の製造プロセスにおける処理温度は上昇傾向にあり、この高温プロセスに対応できる高耐熱性接着剤が求められている。そこで本発明では、はんだ耐熱性、接着性および放熱性が良好なポリイミド樹脂組成物およびそれを用いた成形体を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み鋭意検討の結果、本発明者は酸二無水物とジエチルトルエンジアミンと特定のジアミンおよび/またはジイソシアネートを共重合してなるポリイミド共重合体とフィラーを含有するポリイミド樹脂組成物を用いることにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明のポリイミド樹脂組成物は、(A)酸二無水物、(B)ジエチルトルエンジアミンおよび(C)エーテル基、カルボキシ基から選択される少なくとも一種以上を有するジアミンおよび/またはジイソシアネート、を共重合してなるポリイミド共重合体と、フィラーと、を含有し、前記ポリイミド共重合体のガラス転移温度が、195℃以上、250℃以下であることを特徴とする。
上記(A)は、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−[プロパン−2,2−ジイルビス(1,4−フェニレンオキシ)]ジフタル酸二無水物から選択される少なくとも一種以上であることが好ましい。
また、上記ポリイミド共重合体は、更に、(D)として、上記(B)および上記(C)と異なるジアミンおよび/またはジイソシアネートを共重合してなるポリイミド共重合体であってもよい。
上記フィラーは、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウムから選択される少なくとも一種以上であることが好ましい。
また、本発明のポリイミド樹脂組成物は、下記一般式(101)で表される構造単位と下記一般式(102)で表される構造単位を有するポリイミド共重合体と、フィラーと、を含有し、前記ポリイミド共重合体のガラス転移温度が、195℃以上、250℃以下であることを特徴とする。
(式中、W,Qは、酸二無水物から派生する四価の有機基、WおよびQは同一であっても異なっていてもよい、
式(101)中Bは、ジエチルトルエンジアミンから派生する二価の有機基、
式(102)中Cは、エーテル基、カルボキシ基から選択される少なくとも1種以上を有するジアミンおよび/またはジイソシアネート化合物から派生する二価の有機基)
さらに、本発明のポリイミド樹脂組成物は、下記一般式(103)で表される構造単位を有してもよい。
(式中、Tは、酸二無水物から派生する四価の有機基、Tは、WおよびQと同一であっても異なっていてもよい、
式(103)中、Dは、式(101)中のBおよび式(102)中のCのいずれとも異なるジアミンおよび/またはジイソシアネート化合物から派生する二価の有機基)
本発明の成形体は、上記何れかのポリイミド樹脂組成物を含むことを特徴とする。
本発明では、はんだ耐熱性、金属や各種フィルムに対する接着性および放熱性が良好なポリイミド樹脂組成物およびそれを用いた成形体を提供することができる。
ジアミンとして、(B)ジエチルトルエンジアミンを用いることにより、イミド基濃度が向上するため、ガラス転移温度が上昇し、はんだ耐熱性が向上する。
また、ジエチルトルエンジアミンは、低濃度でガラス転移温度を上昇させる効果が得られるため、ポリイミド樹脂組成物中の後述する(C)の組成比を増加させることができ、接着性および長期耐熱性の向上に有利である。
また、エーテル基を有する(C)を用いた場合、熱流動性が増加し、投錨効果により接着性が向上し、一方、カルボキシ基を有する(C)を用いた場合、金属や各種フィルム表面との化学的な結合により接着性が向上する。さらに、フィラーの添加により、熱伝導率が向上し、電子機器内部で発生した熱がより効率的に外部に放出されるため、電子機器部材の過熱よる不具合の発生を効果的に抑制することができる。また、(D)を適宜配合することにより、ガラス転移温度や吸水率、線膨脹係数等の調整が可能となる。
本発明の一実施形態のポリイミド樹脂組成物の酸化アルミニウム充填量と、熱伝導率(実線)と接着強度(破線)の関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明のポリイミド樹脂組成物とそれを用いた成形体は、酸二無水物成分と特定のジアミンおよび/またはジイソシアネート成分を共重合してなるポリイミド共重合体とフィラーを含有している。
以下に、まず、本発明に用いられるポリイミド共重合体の詳細について説明する。
(ポリイミド共重合体)
本発明で用いられるポリイミド共重合体は、(A)酸二無水物成分、(B)ジエチルトルエンジアミンおよび(C)エーテル基、カルボキシ基から選択される少なくとも一種以上を有するジアミンおよび/またはジイソシアネート成分を共重合してなる。
1.(A)酸二無水物成分
(A)酸二無水物は、ポリイミドの製造に用いられるものであれば特に限定されず、公知の酸二無水物を用いることができる。例えば、3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル)−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビストリメリテート二無水物、2,2’,3,3 ’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−[プロパン−2,2−ジイルビス(1,4−フェニレンオキシ)]ジフタル酸二無水物等が挙げられる。なお、これらの化合物は一種類だけ使用してもよく、また二種以上を混合して使用してもよい。これらの中でも、はんだ耐熱性および接着性の観点から3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−[プロパン−2,2−ジイルビス(1,4−フェニレンオキシ)]ジフタル酸二無水物が好ましい。
2.(B)ジエチルトルエンジアミン
本発明に係るポリイミド共重合体は、(B)として、ジエチルトルエンジアミンを用いる。(B)を用いることにより、有機溶媒への溶解性が向上し、ガラス転移温度の上昇に伴い、はんだ耐熱性を効果的に向上させることができる。
一般にポリイミドのガラス転移温度を上昇させるためには、樹脂構造中のイミド基含有率を上昇させる必要があり、重合に用いるジアミン化合物を低分子量化することによって達成される。しかしながら、低分子量のジアミン化合物、特に耐熱ポリイミドの原材料として多くの文献で検討に用いられるフェニレンジアミンやジアミノトルエン等の単環芳香族ジアミン化合物は、アミノ基の活性の高さ故に酸化を受けやすく、貯蔵中における純度劣化が著しい。窒素等の不活性ガスによる置換操作によって、この酸化を抑制することは可能であるが、一般的な単環芳香族ジアミン化合物は粉体であるため、完全な置換作業は困難である。そのため、上記単環芳香族ジアミン化合物を用いたポリイミドは、その純度の低下に由来する特性劣化を受けやすい。また、上記単環芳香族ジアミン化合物は、人体や環境に対する毒性が高いことが知られている。前述した通り、単環芳香族ジアミン化合物の性状は、粉体であることが多く、計量作業等による作業者へのばく露の問題があり、より毒性の低い材料の選定が求められる。
本発明で用いる(B)ジエチルトルエンジアミンは、分子構造上は単環芳香族ジアミン化合物に該当し、単環芳香族ジアミン化合物に求められるガラス転移温度の上昇効果を発現する。しかしながら、ジエチルトルエンジアミンは、構造中のアルキル基の位置異性体を一定の混合比で含有するため結晶性が低く、性状は液体である。そのため、容器の空隙部を不活性ガス置換するのみで、酸化による劣化を十分に抑制することが可能であり、高いイミド化率を有し、かつロット間で特性の変動が少なく、製造安定性に優れるポリイミド共重合体を供給することが可能となる。また、各種毒性試験の結果でも、現時点において人体への毒性は報告されていない。性状が液体であることから、計量時等の作業者へのばく露量も低く、人体や環境に対する負荷低減にも有効である。さらに、ジエチルトルエンジアミンは、低濃度でガラス転移温度を上昇させる効果が得られるため、ポリイミド樹脂組成物中の後述する(C)の組成比を増加させることができ、接着性および長期耐熱性の向上に有利である。
ジエチルトルエンジアミンは、以下の一般式(1)、(2)中のR〜Rのうち2個がエチル基であり、残り2個がメチル基と水素原子である。具体的には、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミンおよび3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミンが挙げられ、これらを単独で用いることもできるし、混合して用いることもできる。ジエチルトルエンジアミンの市販品として、“ETHACURE”(登録商標)100(Albemare社製)、DETDA80(Lonza社製)、“Aradur”(登録商標)5200(ハンツマン・ジャパン社製)等が挙げられる。
3.(C)エーテル基、カルボキシ基から選択される少なくとも一種以上を有するジアミンおよび/またはジイソシアネート成分
本発明に係るポリイミド共重合体は、(C)として、エーテル基、カルボキシ基から選択される一種以上を有するジアミンおよび/またはジイソシアネートを用いる。(C)を用いることにより、得られるポリイミド樹脂組成物の接着性を向上させることができる。(C)は一種類だけ使用してもよいし、二種類以上を混合して使用してもよい。
エーテル基を有するものとしては、下記一般式(4)〜(6)などが挙げられる。
(式中、Xはアミノ基またはイソシアネート基、R11〜R14は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、カルボキシ基、またはトリフルオロメチル基、Yは、
21およびR22はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、カルボキシ基、またはトリフルオロメチル基である)で表される群から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
カルボキシ基を有するものとしては、下記一般式(7)〜(12)などが挙げられる。

(式中、Xはアミノ基またはイソシアネート基、R31〜R34は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、カルボキシ基、またはトリフルオロメチル基、YおよびZは、
41およびR42はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、カルボキシ基、またはトリフルオロメチル基であり、R31〜R34および/またはR41、R42に少なくとも一つカルボキシ基を有していなければならない。)で表される群から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
本発明に係るポリイミド共重合体においては、(B)と(C)のモル比は1:3〜3:1の範囲であることが好ましい。
(B)の含有量を増やすと、ガラス転移温度の上昇に伴い、はんだ耐熱性は向上するが、接着性に寄与する(C)の含有量の低下により接着強度が低下する。また、(C)の含有量を増やすと、接着性は向上するが、(B)の含有量の低下によりはんだ耐熱性が低下する。モル比を上記の範囲とすることにより、はんだ耐熱性と接着性の両立が可能となる。
本発明に係るポリイミド共重合体の質量平均分子量は、20,000〜200,000が好ましく、35,000〜150,000がより好ましい。ポリイミド共重合体の質量平均分子量が上記範囲内であれば、良好な取り扱い性が得られる。また、本発明に係るポリイミド共重合体を有機溶媒に溶解させる場合、有機溶媒中のポリイミド共重合体の濃度は特に限定されないが、例えば、5〜35質量%程度とすることが好ましい。
4.(D)(B)および(C)に該当しないジアミンおよび/またはジイソシアネート
本発明に係るポリイミド共重合体は、更に(D)として前記(B)および(C)に該当しないジアミンおよび/またはジイソシアネートを共重合させたものであってもよい。(D)を適宜選択することで、ポリイミド共重合体に種々の機能性を付与することができる。
(D)は、特に限定されず、ポリイミドの製造に用いられる公知のものが用いられる。具体的には、下記一般式(13)〜(22)で表される化合物などが挙げられる。
(式中、Xはアミノ基またはイソシアネート基、R51〜R54は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、またはトリフルオロメチル基、YおよびZは、
61〜R64は、それぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基であり、R71およびR72はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、またはトリフルオロメチル基である)で表される群から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
なお、(D)の配合割合は、ジアミンおよび/またはジイソシアネート成分中10〜20モル%程度であることが好ましい。
(D)は1種類だけ使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
5.ポリイミド共重合体
本発明に係るポリイミド共重合体は、下記一般式(101)で表される構造単位と下記一般式(102)で表される構造単位を有する。
上記式中、W, Qは、 酸二無水物から派生する四価の有機基である。WおよびQは同一であっても異なっていてもよい。
上記式(101)中Bは、ジエチルトルエンジアミンから派生する二価の有機基である。
上記式(102)中Cは、エーテル基、カルボキシ基から選択される少なくとも1種以上を有するジアミンおよび/またはジイソシアネート化合物から派生する二価の有機基である。
一般式(101)で表される構造単位は、ガラス転移温度の上昇に寄与する。一方、一般式(102)で表される構造単位は、熱流動性の増加と基材表面との化学結合に寄与し、接着性の向上に有効である。本発明に係るポリイミド共重合体では、1分子中に、一般式(101)で表される構造単位と、一般式(102)で表される構造単位を有するため、優れたはんだ耐熱性と接着性が実現される。
本発明に係るポリイミド共重合体の構造は、例えば、下記式で表される。
ここで、m、n、qは1以上の整数であり、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
さらに、本発明に係るポリイミド共重合体は、下記一般式(103)で表される構造単位を有していてもよい。
上記一般式(103)中、Tは、酸二無水物から派生する四価の有機基である。Tは、WおよびQと同一であっても異なっていてもよい。
また、上記一般式(103)中、Dは、上記一般式(101)中のBおよび上記一般式(102)中のCのいずれとも異なるジアミンおよび/またはジイソシアネート化合物から派生する二価の有機基である。
このためポリイミド共重合体の構造は、例えば、下記式で表される。
ここで、m、n、p、qは1以上の整数であり、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
一般式(103)で表される構造単位の特性により、得られるポリイミド共重合体のガラス転移温度や吸水率、線膨脹係数等の調整が可能となる。
本発明に係るポリイミド共重合体のガラス転移温度の下限は、195℃であることが好ましく、220℃であることが特に好ましい。ガラス転移温度の上限は、250℃であることが好ましく、240℃であることがより好ましい。
ガラス転移温度の下限を上記値とすることにより、鉛フリーはんだの実用温度に耐えうるさらに優れた耐熱性が得られ、ガラス転移温度の上限を上記値とすることにより十分な熱流動性および剥離耐性に優れた接着強度が得られる。
本発明に係るポリイミド共重合体のガラス転移温度は、(A)の種類とその配合量、(B)の配合量、(C)の種類とその配合量、および所望により添加される(D)の種類とその配合量などによって調整することができる。
6.ポリイミド共重合体の溶媒
本発明に係るポリイミド共重合体は、有機溶媒に溶解させることができる。この有機溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、スルホラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ガンマ−ブチロラクトン、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、アルキレングリコールジアルキルエーテル、アルキルカルビトールアセテート、安息香酸エステル等を用いることができる。これらの有機溶媒は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
7.ポリイミド共重合体の製造方法
次に、本発明に係るポリイミド共重合体の製造方法について説明する。本発明に係るポリイミド共重合体を得るためには、熱的に脱水閉環する熱イミド化法、脱水剤を用いる化学イミド化法のいずれの方法を用いてもよい。以下に、熱イミド化法、化学イミド化法の順に詳細に説明する。
<熱イミド化法>
本発明に係るポリイミド共重合体の製造方法は、(A)酸二無水物、(B)ジエチルトルエンジアミン、(C)エーテル基、カルボキシ基から選択される少なくとも1種以上を有するジアミンおよび/またはジイソシアネートを共重合させてポリイミド共重合体を製造する工程を有する。この際、(D)として(B)と(C)に該当しないジアミンおよび/またはジイソシアネートと、を共重合させてもよい。(A)と(B)、(C)および所望により用いられる(D)とを、好適には、有機溶媒中、触媒の存在下、150〜200℃で重合させる。
本発明に係るポリイミド共重合体の製造方法では、重合方法は特に限定されず、公知のいずれの方法を用いることもできる。例えば、上記酸二無水物と上記ジアミンを一度に全量有機溶媒中に入れ重合する方法であってもよい。また先に上記酸二無水物全量を有機溶媒中に入れ、その後、酸二無水物を溶解または懸濁させた有機溶媒中に、ジアミンを加えて重合する方法や、先に上記ジアミン全量を有機溶媒中に入れて溶解させ、その後、ジアミンを溶解させた有機溶媒中に、酸二無水物を加えて重合する方法であってもよい。
本発明に係るポリイミド共重合体の製造に用いる有機溶媒は、特に限定されない。例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、スルホラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等、ガンマ−ブチロラクトン、アルキレングリコールジアルキルエーテル、アルキルカルビトールアセテート、安息香酸エステルを好適に用いることができる。これらの有機溶媒は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に係るポリイミド共重合体の製造工程において、重合温度は、150〜200℃であることが好ましい。重合温度が150℃未満であると、イミド化が進行しないか完了しない場合がある。一方、200℃を超えると、溶媒や未反応原材料の酸化、溶媒の揮発により、樹脂濃度が上昇する。重合温度は、160〜195℃であるのがより好ましい。
本発明に係るポリイミド共重合体の製造に用いる触媒は、特に限定されず、公知のイミド化触媒を用いることができる。イミド化触媒としては、通常、ピリジンを用いることができる。これ以外にも、例えば、置換もしくは非置換の含窒素複素環化合物、含窒素複素環化合物のN−オキシド化合物、置換もしくは非置換のアミノ酸化合物、ヒドロキシ基を有する芳香族炭化水素化合物または芳香族複素環状化合物が挙げられる。特に1,2−ジメチルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、N−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、5−メチルベンズイミダゾール等の低級アルキルイミダゾール、N−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、イソキノリン、3,5−ジメチルピリジン、3,4−ジメチルピリジン、2,5−ジメチルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、4−n−プロピルピリジン等の置換ピリジン、p−トルエンスルホン酸等を好適に使用することができる。イミド化触媒の使用量は、ポリアミド酸のアミド酸単位に対して0.01〜2倍当量であることが好ましく、特に0.02〜1倍当量程度であることが好ましい。イミド化触媒を使用することによって、得られるポリイミドの物性、特に伸びや破断抵抗が向上することがある。
また、本発明に係るポリイミド共重合体の製造工程においては、イミド化反応により生成する水を効率よく除去するために、有機溶媒に共沸溶媒を加えることができる。共沸溶媒としては、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ等の芳香族炭化水素や、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素等を用いることができる。共沸溶媒を使用する場合、その添加量は、全有機溶媒量中の1〜30質量%程度が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
<化学イミド化法>
本発明に係るポリイミド共重合体を化学イミド化法により製造する場合、上記(A)と上記(B)、(C)および所望により用いられる(D)とを共重合させる。この共重合体製造工程において、無水酢酸等の脱水剤と、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリンまたはキノリン等の触媒とを、ポリアミド酸溶液に添加した後、熱イミド化法と同様の操作を行う。これにより、本発明のポリイミド共重合体を得ることができる。本発明のポリイミド共重合体を化学イミド化法により製造する場合、好ましい重合温度は、常温から150℃程度で、好ましい重合時間は、1〜200時間である。
本発明に係るポリイミド共重合体の製造に用いられる脱水剤としては、有機酸無水物、例えば、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物、脂環式酸無水物、複素環式酸無水物、またはそれらの二種以上の混合物が挙げられる。有機酸無水物の具体例としては、例えば、無水酢酸等が挙げられる。
本発明に係るポリイミド共重合体の化学イミド化法による製造において、イミド化触媒、有機溶媒は、熱イミド化法と同様のものを用いることができる。
(ポリイミド樹脂組成物)
本発明のポリイミド樹脂組成物は、上記ポリイミド共重合体と以下のフィラーを含有する。まず、フィラーについて、以下に詳細に説明する。
1.フィラー
本発明のポリイミド樹脂組成物に添加するフィラーは、ポリイミド樹脂組成物の放熱性を向上させるものであれば、種類は特に限定されず、公知のものが用いられるが、無機フィラー、特に熱伝導性無機フィラーが好ましい。本発明に用いられるフィラーは、熱伝導率が3W/m・K以上200W/m・K以下であることがより好ましい。ここで、熱伝導率は、レーザーフラッシュ法等により測定することができる。 具体的なフィラーとしては、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、結晶性シリカ、非晶性シリカ、炭化ケイ素、ダイヤモンド、グラファイト、カーボンブラック等が挙げられる。これらの中でも、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素等がより好ましい。これらのフィラーを用いることにより、ポリイミド樹脂組成物の放熱性をさらに向上させることができる。上記フィラーは1種を用いることもできるが、2種以上を併用することもできる。
上記フィラーの形状は、特に限定されず、球状、鱗片状、針状、不定形等のフィラーを用いることができる。相対的に安定した充填が可能で、特性の面内安定性が得られることから、球状のフィラーを用いるのが好ましい。
上記フィラーの含有量は、添加するフィラーの種類にもよるが、ポリイミド樹脂組成物全体の質量の50%〜90%であることが好ましく、70%〜85%であることがより好ましい。フィラーの含有量を上記範囲とすることにより、ポリイミド樹脂組成物の優れた接着性を維持しつつ、熱伝導率が向上し、より優れた放熱効果を得ることができる。
上記フィラーの平均粒径は、0.1μm以上100μm以下であることが好ましく、1μm以上80μm以下であることがより好ましい。フィラーの平均粒径は、グラインドゲージ(粒度ゲージ)やレーザ回折粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
本発明において、上記フィラーは、異なる粒径を有する複数種のフィラーを含有することが好ましい。ここで、最も粒径の大きいフィラーの平均粒径は、40μm〜100μmであることが好ましく、50μm〜60μmであることがより好ましい。また、異なる粒径のフィラーとして、平均粒径10μm〜40μm、好ましくは平均粒径20μm〜30μmのフィラーを含有させることができる。さらに、平均粒径0.1μm〜10μm、好ましくは平均粒径1μm〜5μmのフィラーを含有させることもできる。ここで、最も粒径の大きいフィラーの含有率は、フィラー全体の質量の30%〜60%であることが好ましく、40%〜50%であることがより好ましい。フィラーの含有率は、ポリイミド樹脂組成物の成形体の顕微鏡写真から算出することができる。
このように、複数の粒径のフィラーを用いることにより、ポリイミド樹脂組成物中で、粒径の大きいフィラーの隙間に粒径の小さいフィラーが充填され、フィラーがより均一で且つ緻密に分散するため、放熱性能がさらに向上するとともに、ポリイミド樹脂組成物から得られる成形体の物性のばらつきが低減される。
2.ポリイミド樹脂組成物
本発明のポリイミド樹脂組成物は、有機溶媒に溶解させることができる。この有機溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、スルホラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ガンマ−ブチロラクトン、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、アルキレングリコールジアルキルエーテル、アルキルカルビトールアセテート、安息香酸エステル等を用いることができる。これらの有機溶媒は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
ポリイミド樹脂組成物の固形分濃度は特に限定されないが、例えば、40〜80質量%程度とすることが好ましい。ポリイミド樹脂組成物の濃度が40質量%未満の濃度でも使用可能であるが、濃度が希薄であると、フィラーの沈降速度が速く、保存安定性が悪くなるほか、塗布時に斑が発生し面内で特性が安定しない可能性がある。一方、80質量%を超えると、ポリイミド樹脂組成物の流動性が低下し、フィラーの分散不良や塗布等の作業性が低下する可能性がある。
以下に記載の測定方法で算出される本発明のポリイミド樹脂組成物の熱伝導率は、1W/m・K以上であることが好ましく、3W/m・K以上であることがより好ましい。
本発明のポリイミド樹脂組成物の接着強度の下限は、0.5kgf/cmであることが好ましく、1.0kgf/cmであることが特に好ましい。
接着強度が上記値より低くなると、実用時に各種基材との層間剥離が生じる可能性がある。
本発明のポリイミド樹脂組成物の熱伝導率と接着強度は、前記ポリイミド共重合体の構成要素である(A)の種類とその配合量、(B)の配合量、(C)の種類とその配合量、および所望により添加される(D)の種類とその配合量と、フィラーの種類とその配合量などによって調整することができる。
本発明のポリイミド樹脂組成物の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、ポリイミド共重合体を有機溶媒に溶解させた溶液にフィラーを添加し分散させる方法が挙げられる。分散方法としては、プラネタリーミキサー、ディゾルバー、ホモミキサー、3本ロール、ビーズミル、高圧分散機などの既知の方法を用いることができる。
(成形体)
本発明の成形体は、本発明のポリイミド樹脂組成物を含むものをいう。例えば、基材とその少なくとも一方の面に樹脂層を設けたものおよび基材から分離して樹脂層のみからなるものなどが挙げられる。なお、樹脂層とは本発明のポリイミド樹脂組成物を有機溶媒に溶解させ基材表面に塗布し乾燥させたものをいう。
本発明のポリイミド樹脂組成物を用いて成形体を製造する場合、その製造方法は、特に限定されず、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、キャスト法等の既知の方法を用いることができる。例えば、基材の表面に、本発明のポリイミド樹脂組成物を塗布した後、乾燥して溶媒を留去して、皮膜、フィルム状またシート状に成形する方法等が挙げられる。
基材は、最終製品の用途に応じて任意のものを用いればよい。例えば、布等の繊維製品、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、セロハン、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、芳香族ポリアミド、もしくはポリスルホン等の合成樹脂、銅やアルミ等の金属、セラミック、紙類、等の材質を挙げることができる。なお、基材は透明であっても、これを構成する材質に各種顔料や染料を配合して着色したものであってもよく、更にはその表面がマット状に加工されていてもよい。基材の厚みも特に限定されないが、0.001〜10mm程度が好ましい。
本発明のポリイミド樹脂組成物を塗布した後の乾燥には、通常の加熱乾燥炉を用いることができる。乾燥炉中の雰囲気としては、大気、不活性ガス(窒素、アルゴン)等が挙げられる。乾燥温度は、本発明のポリイミド樹脂組成物を溶解させた溶媒の沸点により適宜選択できるが、通常は80〜400℃、好適には100〜350℃、特に好適には120〜250℃とすればよい。乾燥時間は、厚み、濃度、溶媒の種類により適宜選択すればよく、1秒〜360分程度とするのが好ましい。
乾燥後は、本発明のポリイミド樹脂組成物を樹脂層として有する製品が得られる。また、樹脂層を基材から分離することによりフィルムとして得ることもできる。
本発明のポリイミド樹脂組成物を用いて成形体を製造する場合、上述の樹脂成分およびフィラー以外に、顔料、染料、重合禁止剤、増粘剤、チキソトロピー剤、沈殿防止剤、酸化防止剤、分散剤、pH調整剤、界面活性剤、各種有機溶媒、各種樹脂等を添加することができる。
本発明のポリイミド樹脂組成物は、はんだ耐熱性、接着性および放熱性に優れているため、はんだ耐熱性を必要とするコーティング剤、接着剤等に有用である。また、本発明の成形体は、樹脂付銅箔(RCC)、樹脂付フィルムとして銅張り積層板(CCL)などの部材に有用であり、離型性の基材を使用した場合には、単独膜とすることができ、層間絶縁膜やボンディングフィルム等として有用である。
以下の実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、実施例中、特に記載がない場合には、「%」および「部」は質量%および質量部を示す。以下の実施例において、フィラーとしては、熱伝導性無機フィラーである酸化アルミニウムを用いた。
(実施例1)
ステンレススチール製錨型撹拌機、窒素導入管、ディーン・スターク装置を取り付けた500mLのセパラブル4つ口フラスコに、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)46.53g、ジエチルトルエンジアミン(DETDA)8.91g、3,3’−(m−フェニレンジオキシ)ジアニリン(APB−N)29.23g、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)184.97g、ピリジン2.37gおよびトルエン50gを仕込み、反応系内を窒素置換したのち、窒素気流下180℃にて6時間反応を行った。反応によって生成した水は、トルエン、ピリジンとの共沸によって反応系外へ留去した。反応に用いた(A)酸二無水物と(B)および(C)ジアミンの組成比(質量)を、表1に示す。
反応終了後、120℃まで冷却したところでNMP52.85gを添加することにより、25質量%濃度のポリイミド共重合体溶液を得た。
得られたポリイミド共重合体溶液100部に対し、平均粒径が3μm、20μm、50μmの酸化アルミニウムを、それぞれ55部、12部、55部混合したのち、3本ロールを用いて均一に分散をおこない、酸化アルミニウムを83質量%含有するポリイミド樹脂組成物を得た。酸化アルミニウムの含有率(質量)を表1に示す。
(比較例1)
ステンレススチール製錨型撹拌機、窒素導入管、ディーン・スターク装置を取り付けた500mLのセパラブル4つ口フラスコに、ODPA37.23g、ジエチルトルエンジアミン21.39g、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)126.69g、ピリジン1.90gおよびトルエン50gを仕込み、反応系内を窒素置換したのち、窒素気流下180℃にて6時間反応を行った。反応によって生成した水は、トルエン、ピリジンとの共沸によって反応系外へ留去した。反応に用いた(A)酸二無水物と(B)ジアミンの組成比(質量)を、表1に示す。
反応終了後、120℃まで冷却したところでNMP36.20gを添加することにより、25質量%濃度のポリイミド共重合体溶液を得た。
得られたポリイミド共重合体溶液100部に対し、平均粒径が3μm、20μm、50μmの酸化アルミニウムを、それぞれ55部、12部、55部混合したのち、3本ロールを用いて均一に分散をおこない、酸化アルミニウムを83質量%含有するポリイミド樹脂組成物を得た。酸化アルミニウムの含有率(質量)を表1に示す。
(比較例2)
酸二無水物として、ODPAを37.23g、ジアミンとして、APB−Nを35.08g用いた他は、比較例1と同様の方法で、25質量%濃度のポリイミド共重合体溶液を得たのち、比較例1と同様の質量部のポリイミド共重合体溶液と酸化アルミニウムとを混合分散し、酸化アルミニウムを83質量%含有するポリイミド樹脂組成物を得た。反応に用いた(A)酸二無水物と(C)ジアミンの組成比(質量)および酸化アルミニウムの含有率(質量)を、表1に示す。
(実施例2)
酸二無水物として、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)を44.13g、ジアミンとして、ジエチルトルエンジアミンおよびAPB−Nをそれぞれ8.91gおよび29.23g用いた他は、実施例1と同様の方法で、25質量%濃度のポリイミド共重合体溶液を得たのち、実施例1と同様の質量部のポリイミド共重合体溶液と酸化アルミニウムとを混合分散し、酸化アルミニウムを83質量%含有するポリイミド樹脂組成物を得た。反応に用いた(A)酸二無水物と(B)および(C)ジアミンの組成比(質量)および酸化アルミニウムの含有率(質量)を、表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同様の装置に、酸二無水物として、BPDAを35.31g、ジアミンとして、ジエチルトルエンジアミン、APB−N、4−アミノ−N−(3−アミノフェニル)ベンズアミド(3,4’−DABAN)をそれぞれ10.70g、26.31g、6.82g用いた他は、実施例1と同様の方法で、25質量%濃度のポリイミド共重合体溶液を得たのち、実施例1と同様の質量部のポリイミド共重合体溶液と酸化アルミニウムとを混合分散し、酸化アルミニウムを83質量%含有するポリイミド樹脂組成物を得た。反応に用いた(A)酸二無水物と(B)、(C)、(D)ジアミンの組成比(質量)および酸化アルミニウムの含有率(質量)を、表1に示す。
(比較例3)
酸二無水物として、BPDAを44.13g、ジアミンとして、ジエチルトルエンジアミンを26.74g用いた他は、比較例1と同様の方法で、25質量%濃度のポリイミド共重合体溶液を得たのち、比較例1と同様の質量部のポリイミド共重合体溶液と酸化アルミニウムとを混合分散し、酸化アルミニウムを83質量%含有するポリイミド樹脂組成物を得た。反応に用いた(A)酸二無水物と(B)ジアミンの組成比(質量)および酸化アルミニウムの含有率(質量)を、表1に示す。
(比較例4)
比較例1と同様の装置に、酸二無水物として、BPDAを44.13g、ジアミンとして、APB−Nを43.85g用いた他は、比較例1と同様の方法で、25質量%濃度のポリイミド共重合体溶液を得たのち、比較例1と同様の質量部のポリイミド共重合体溶液と酸化アルミニウムとを混合分散し、酸化アルミニウムを83質量%含有するポリイミド樹脂組成物を得た。反応に用いた(A)酸二無水物と(C)ジアミンの組成比(質量)および酸化アルミニウムの含有率(質量)を、表1に示す。
参考例4
酸二無水物として、4,4’−[プロパン−2,2−ジイルビス(1,4−フェニレンオキシ)]ジフタル酸二無水物(BisDA)を46.84g、ジアミンとして、ジエチルトルエンジアミンおよび4,4’−ジアミノジフェニルメタン−3,3’−ジカルボン酸(MBAA)をそれぞれ5.35gおよび17.18g用いた他は、実施例1と同様の方法で、25質量%濃度のポリイミド共重合体溶液を得たのち、実施例1と同様の質量部のポリイミド共重合体溶液と酸化アルミニウムとを混合分散し、酸化アルミニウムを83質量%含有するポリイミド樹脂組成物を得た。反応に用いた(A)酸二無水物と(B)および(C)ジアミンの組成比(質量)および酸化アルミニウムの含有率(質量)を、表1に示す。
(比較例5)
酸二無水物として、BisDAを46.84g、ジアミンとして、ジエチルトルエンジアミンおよび9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン(FDA)をそれぞれ5.35gおよび20.91g用いた他は、比較例1と同様の方法で、25質量%濃度のポリイミド共重合体溶液を得たのち、比較例1と同様の質量部のポリイミド共重合体溶液と酸化アルミニウムとを混合分散し、酸化アルミニウムを83質量%含有するポリイミド樹脂組成物を得た。反応に用いた(A)酸二無水物と(C)ジアミンの組成比(質量)および酸化アルミニウムの含有率(質量)を、表1に示す。
(実施例5)
ステンレススチール製錨型撹拌機、窒素導入管、ディーン・スターク装置を取り付けた1Lのセパラブル4つ口フラスコに、ODPA62.04g、ジエチルトルエンジアミン17.83g、NMP141.64g、ピリジン6.33g、トルエン120gを仕込み、反応系内を窒素置換したのち、窒素気流下180℃にて2時間加熱撹拌をおこなった。反応によって生成した水は、トルエンとの共沸によって反応系外へ留去した。
次に、BPDA58.84g、APB−N73.08g、3,5−ジアミノ安息香酸(3,5−DABA)7.61g、NMP336.67gを加え、180℃にて加熱撹拌しながら6時間反応をおこなった。反応中に生成する水はトルエン、ピリジンとの共沸混合物として反応系外へ除いた。(A)酸二無水物と(B)および(C)ジアミンの組成比(質量)を、表2に示す。
反応終了後、120℃まで冷却したところでNMP136.66gを添加することにより、25質量%濃度のポリイミド共重合体溶液を得た。
得られたポリイミド共重合体溶液100部に対し、平均粒径が3μm、20μm、50μmの酸化アルミニウムを、それぞれ34部、7部、34部混合したのち、3本ロールを用いて均一に分散をおこない、酸化アルミニウムを75質量%含有するポリイミド樹脂組成物を得た。酸化アルミニウムの含有率(質量)を表2に示す。
(実施例6)
実施例5で得られたポリイミド共重合体溶液を用い、ポリイミド共重合体溶液100部に対し、平均粒径が3μm、20μm、50μmの酸化アルミニウムを、それぞれ51部、12部、51部混合したのち、3本ロールを用いて均一に分散をおこない、酸化アルミニウムを82質量%含有するポリイミド樹脂組成物を得た。酸化アルミニウムの含有率(質量)を表2に示す。
(実施例7)
実施例5で得られたポリイミド共重合体溶液を用い、ポリイミド共重合体溶液100部に対し、平均粒径が3μm、20μm、50μmの酸化アルミニウムを、それぞれ59部、13部、59部混合したのち、3本ロールを用いて均一に分散をおこない、酸化アルミニウムを84質量%含有するポリイミド樹脂組成物を得た。酸化アルミニウムの含有率(質量)を表2に示す。
(実施例8)
実施例5で得られたポリイミド共重合体溶液を用い、ポリイミド共重合体溶液100部に対し、平均粒径が3μm、20μm、50μmの酸化アルミニウムを、それぞれ69部、15部、69部混合したのち、3本ロールを用いて均一に分散をおこない、酸化アルミニウムを86質量%含有するポリイミド樹脂組成物を得た。酸化アルミニウムの含有率(質量)を表2に示す。
実施例および比較例中に記載のポリイミド共重合体のガラス転移温度を以下の方法で評価した。また、実施例および比較例のポリイミド樹脂組成物を用いて、以下の方法で樹脂付き銅箔(RCC)を作製し、真空プレスにより成形体を作製したのち、以下の方法で、熱伝導率、接着強度、はんだ耐熱性の評価をおこなった。
(RCCの作製)
実施例および比較例で得られたポリイミド樹脂組成物を、スピンコート法を用いて、厚み35μm、表面粗さ(Rz)が9.0μmの電解銅箔上に、乾燥膜厚が100μmとなるように塗布し、ステンレス製の枠に固定して120℃で5分間仮乾燥をおこなった。仮乾燥したのち250℃で1時間、窒素雰囲気下で乾燥をおこない、RCCを作製した。
上記RCCを用い、真空プレス機により成形体を作製した。熱伝導率の測定に用いるRCCは、厚み35μmの電解銅箔の光沢面に張り合わせ、接着強度およびはんだ耐熱性の評価に用いる成形体については、表面にアルマイト処理を施した厚みが1mmのアルミ板に張り合わせた。プレスは、面圧5MPaに昇圧し、110℃で5分間、続いて300℃で30分間保持し、50℃に冷却したのち成形体を取り出した。
(ガラス転移温度の測定)
ガラス転移温度測定用フィルムは、以下の方法で作製した。実施例および比較例で得られたポリイミド共重合体溶液を用いて、スピンコート法によりシリコンウエハ上に塗布し、120℃のホットプレート上で10分間仮乾燥を行った。仮乾燥したフィルムをシリコンウエハから剥離し、ステンレス製の枠に固定して250℃で1時間、乾燥を行い、測定用フィルムとした。
ガラス転移温度の測定には、DSC6200(セイコーインスツル株式会社製)を用いた。ここで、10℃/minの昇温速度で500℃まで加熱し、ガラス転移温度は中間点ガラス転移温度を適用した。得られた結果を、表1、2に示す。
(熱伝導率の測定)
過硫酸ナトリウム水溶液を用いて上記成形体から銅箔を除去し、水洗したのち100℃で30分間乾燥し、ポリイミド樹脂組成物の成形体を得た。
ISO22007−3に準拠し、アイフェイズモバイル1Uにより得られた成形体の熱拡散率を測定した。また、JIS K7112に基づき成形体の密度を、JIS K7123に基づき比熱を測定し、これらのパラメータから熱伝導率を算出した。
(接着強度の測定)
上記成形体を、銅箔が5mm幅になるよう加工し、万能材料試験機5982(インストロン社製)を用い、90°の接着強度を測定した。測定は引張速度100mm/secで2回行い、平均値を適用した。得られた結果を、表1、2に示す。
(はんだ耐熱性評価)
上記成形体を30mm×30mmの試験片に加工し、各温度(260℃、280℃、300℃、320℃)に設定したはんだ浴に60秒間浮かべ、剥がれや膨れが生じる温度を確認した。280℃以下で剥がれおよび/または膨れが生じた場合を、×、300℃までは、剥がれおよび膨れが生じず、320℃で剥がれおよび/または膨れが生じた場合を、○、320℃でも剥がれおよび膨れが生じない場合を、◎とした。得られた結果を、表1、2に示す。
表1より、(A)ODPAと(B)ジエチルトルエンジアミンから得られたポリイミド共重合体を含有する比較例1では、高いガラス転移温度を示すが、接着強度が殆ど得られず、十分なはんだ耐熱性も得られないことがわかった。また、(A)ODPAと(C)APB−Nから得られたポリイミド共重合体を含有する比較例2では、接着強度は高いが、ガラス転移温度が低く、十分なはんだ耐熱性が得られないことがわかった。これに対して、(A)ODPA、(B)ジエチルトルエンジアミンおよび(C)APB−Nより得られたポリイミド共重合体を含有する実施例1では、200℃近いガラス転移温度を有するとともに接着強度にも優れ、320℃にも耐えるはんだ耐熱性を得られた。さらに、酸化アルミニウムを含有することから高い熱伝導率も得られた。
また、(A)として、ODPAに変えて、BPDAを用いた比較例3,4および実施例2でも同様の傾向が認められ、酸二無水物の種類を変えても、本発明の効果が得られることが確認された。
一方、実施例2の(C)の一部を(D)である3,4−DABANに置換した実施例3では、実施例2よりガラス転移温度が23℃上昇するとともに、接着強度およびはんだ耐熱性も向上した。このことから、(A)、(B)、(C)に、(D)を加える効果が確認された。(D)は要求されるポリイミド樹脂組成物の特性に応じて、適宜設定することができる。
参考例4および比較例5は、(A)および(B)は同一であるが、参考例4では(C)を加え、比較例5では、(C)を加えず、(D)を加えた。比較例5は、ガラス転移温度は、参考例4より11℃高いものの、接着強度が低く、はんだ耐熱性も実用には耐えられないことがわかった。これに対して、参考例4では、比較例5より優れた接着強度を有し、320℃においても優れたはんだ耐熱性を有することがわかった。なお、いずれの実施例および比較例においても酸化アルミニウムを83質量%加えており、3W/m・K程度の優れた熱伝導率が得られた。
以上の結果より、(A)酸二無水物成分、(B)ジエチルトルエンジアミンおよび(C)エーテル基、カルボキシ基から選択される少なくとも一種以上を有するジアミンおよび/またはジイソシアネート成分を共重合とフィラーを含有する本発明のポリイミド樹脂組成物の効果が明らかとなった。
表2では、(A)として、ODPAおよびBPDA、(B)として、ジエチルトルエンジアミン、(C)として、APB−Nおよび3,5−DABAを所定の組成で共重合させて得られたポリイミド共重合体に異なる量の酸化アルミニウムを添加した結果を示す。酸化アルミニウムの添加量を増加させることにより、熱伝導率が上昇するが接着強度が低下する傾向が認められる。表中に全ては示さないが、酸化アルミニウムの含有量が50質量%〜90質量%の範囲で、優れた熱伝導率、接着強度およびはんだ耐熱性が得られることが確認された。さらに、図1の実線で示すように、酸化アルミニウム含有量が70質量%〜85質量%の範囲では、急激な熱伝導率の上昇が認められる一方、図1の破線で示すように接着強度の低下は殆ど認められないことが確認された。このことから、フィラーである酸化アルミニウム含有量は、70質量%〜85質量%、さらには、75質量%〜85質量%がより好ましいといえる。 また、(B)として、ジエチルトルエンジアミンを用いることにより、少量の添加により、ガラス転移温度を上昇させることができる。そのため、本発明のポリイミド樹脂組成物では、樹脂成分として接着性向上に有効な(C)量を増加させることができるため、酸化アルミニウム含有量を増やして熱伝導率を向上させつつ、優れた接着強度およびはんだ耐熱性を実現できることが確認された。

Claims (7)

  1. (A)酸二無水物、(B)ジエチルトルエンジアミンおよび(C)エーテル基、カルボキシ基から選択される少なくとも一種以上を有するジアミンおよび/またはジイソシアネート、を共重合してなるポリイミド共重合体と、フィラーと、を含有するポリイミド樹脂組成物であって、
    前記ポリイミド共重合体のガラス転移温度が、195℃以上、250℃以下であるポリイミド樹脂組成物
  2. 前記(A)が、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−[プロパン−2,2−ジイルビス(1,4−フェニレンオキシ)]ジフタル酸二無水物から選択される少なくとも一種以上である請求項1に記載のポリイミド樹脂組成物。
  3. 前記ポリイミド共重合体が、更に、(D)として、前記(B)および前記(C)と異なるジアミンおよび/またはジイソシアネートを共重合してなるポリイミド共重合体である請求項1または2に記載のポリイミド樹脂組成物。
  4. 前記フィラーが、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウムから選択される少なくとも一種以上である請求項1〜3のいずれかに記載のポリイミド樹脂組成物。
  5. 下記一般式(101)で表される構造単位と下記一般式(102)で表される構造単位を有するポリイミド共重合体と、フィラーと、を含有するポリイミド樹脂組成物であって、
    前記ポリイミド共重合体のガラス転移温度が、195℃以上、250℃以下であるポリイミド樹脂組成物
    (式中、W,Qは、酸二無水物から派生する四価の有機基、WおよびQは同一であっても異なっていてもよい、
    式(101)中Bは、ジエチルトルエンジアミンから派生する二価の有機基、
    式(102)中Cは、エーテル基、カルボキシ基から選択される少なくとも1種以上を有するジアミンおよび/またはジイソシアネート化合物から派生する二価の有機基)
  6. さらに下記一般式(103)で表される構造単位を有する請求項5に記載のポリイミド樹脂組成物。
    (式中、Tは、酸二無水物から派生する四価の有機基、Tは、WおよびQと同一であっても異なっていてもよい、
    式(103)中、Dは、式(101)中のBおよび式(102)中のCのいずれとも異なるジアミンおよび/またはジイソシアネート化合物から派生する二価の有機基)
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載のポリイミド樹脂組成物を含む成形体。
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