JP2011213230A - ハイブリッド駆動変速装置 - Google Patents

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悟 糟谷
Hiroshi Kato
博 加藤
Masashi Kito
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Takayoshi Kato
貴義 加藤
Yuichi Seki
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Abstract

【課題】回転センサを装置の軸方向寸法の短縮の観点から適切に配置することが可能なハイブリッド駆動変速装置を実現する。
【解決手段】回転電機MGは、入力軸Mと同軸配置されるとともに、ロータRoを回転電機MGのステータStに対して径方向内側に備え、オイルポンプ18は、内部にポンプ室18aを形成するポンプケース90,91と、ポンプ室18a内に回転可能に収容されるポンプロータ18bとを備え、ポンプロータ18bは、入力軸Mと同軸配置され、回転センサ19は、ポンプ室18aより径方向外側で回転電機MGのステータStより径方向内側に配置されるとともに、入力軸Mの径方向から見てオイルポンプ18と重複して配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関に駆動連結される入力側部材と、変速機構に駆動連結される出力側部材と、入力側部材と出力側部材とを選択的に駆動連結する係合機構と、を有する摩擦係合装置を備え、更に、出力側部材に駆動連結されるロータを有する回転電機と、ロータの回転角度を検出する回転センサと、オイルポンプと、変速機構と、当該変速機構と出力側部材とを駆動連結するための軸である入力軸と、を備えたハイブリッド駆動変速装置に関する。
上記のようなハイブリッド駆動変速装置として、例えば下記の特許文献1に記載された装置が既に知られている。この特許文献1に記載のハイブリッド駆動変速装置では、当該文献の図6、図8等に示されているように、発進クラッチ23(摩擦係合装置)を径方向から見てモータ・ジェネレータ2(回転電機)と重複して配置する構成を採用している。これにより、ハイブリッド駆動変速装置の軸方向寸法の短縮が可能となっている。
特開2004−1708号公報(図6、図8等)
ところで、ハイブリッド駆動変速装置の軸方向寸法を短縮するためには、回転電機のロータの回転角度を検出する回転センサの配置も適切に行うことが望ましい。しかしながら、上記特許文献1には、ハイブリッド駆動変速装置の軸方向寸法の短縮の観点からレゾルバ(回転センサ)の配設位置に言及した記載はなく、装置の軸方向寸法の短縮の観点から好適な回転センサの配置構成は未だ判明していない。
そこで、回転センサを装置の軸方向寸法の短縮の観点から適切に配置することが可能なハイブリッド駆動変速装置の実現が望まれる。
本発明に係る、内燃機関に駆動連結される入力側部材と、変速機構に駆動連結される出力側部材と、前記入力側部材と前記出力側部材とを選択的に駆動連結する係合機構と、を有する摩擦係合装置を備え、更に、前記出力側部材に駆動連結されるロータを有する回転電機と、前記ロータの回転角度を検出する回転センサと、オイルポンプと、前記変速機構と、当該変速機構と前記出力側部材とを駆動連結するための軸である入力軸と、を備えたハイブリッド駆動変速装置の特徴構成は、前記回転電機は、前記入力軸と同軸配置されるとともに、前記ロータを前記回転電機のステータに対して径方向内側に備え、前記オイルポンプは、内部にポンプ室を形成するポンプケースと、前記ポンプ室内に回転可能に収容されるポンプロータとを備え、前記ポンプロータは、前記入力軸と同軸配置され、前記回転センサは、前記ポンプ室より径方向外側で前記回転電機のステータより径方向内側に配置されるとともに、前記入力軸の径方向から見て前記オイルポンプと重複して配置される点にある。
この特徴構成によれば、回転センサが入力軸の径方向から見てオイルポンプと重複して配置されるため、回転センサとオイルポンプとが入力軸の径方向から見て互いに重複せず軸方向に並んで配置される場合と比較して、回転センサとオイルポンプとが占有する空間の軸方向長さを短く抑えることができる。
また、上記の特徴構成によれば、回転センサは、ポンプ室より径方向外側で回転電機のステータより径方向内側に配置される。すなわち、回転センサは、回転電機の中でも軸方向に大きくなりやすいステータに対して軸方向から見て重複しないように配置される。よって、回転センサとステータとが占有する空間の軸方向長さを短く抑えることが容易となる。更に、このような配置構成を採ることで、ステータから発生する電磁ノイズに起因する回転センサの検出誤差を抑制すべく、回転センサとステータとの間の距離を適切に確保した状態で、回転センサとステータとを軸方向に近づけたり径方向から見て互いに重複させたりすることが可能となる。
従って、上記の特徴構成によれば、回転センサ、オイルポンプ、及びステータが占有する空間の軸方向長さを短縮することができ、回転センサをハイブリッド駆動変速装置の軸方向寸法の短縮の観点から適切に配置することができる。
ここで、前記回転センサは、前記入力軸の径方向から見て前記回転電機のステータと重複して配置されると好適である。
この構成によれば、回転センサが、オイルポンプだけでなくステータとも入力軸の径方向から見て重複して配置される。従って、回転センサ、オイルポンプ、及びステータが占有する空間の軸方向長さをより一層短縮することができる。なお、ステータとオイルポンプとが径方向から見て重複する場合には、回転センサと、オイルポンプと、ステータとの全てが、軸方向の配置に関して同じ位置となる部分を少なくとも一部に有することになり、軸方向長さが短縮される程度を高めることができる。
また、前記回転センサは、前記入力軸の径方向から見て前記ポンプロータと重複して配置されると好適である。
この構成によれば、回転センサとオイルポンプとが径方向から見て重複する割合を高めることが容易となり、回転センサ、オイルポンプ、及びステータが占有する空間の軸方向長さをより確実に短縮することができる。
また、前記摩擦係合装置、前記回転電機、前記回転センサ、前記オイルポンプ、及び前記変速機構を収容するケースを備え、前記オイルポンプは、前記変速機構が備える係合要素及び前記摩擦係合装置の少なくともいずれか一方を作動させるための油圧を発生し、前記ケース内の空間は、前記入力軸の径方向及び周方向に延在する区画壁により、前記入力軸の軸方向の一方側に位置する第一室と、当該軸方向の他方側に位置する第二室とに区画され、前記第一室に、前記摩擦係合装置と前記回転電機と前記回転センサとが収容され、前記第二室に、前記変速機構が収容され、前記区画壁は、前記ポンプケースを形成する部材を含んで構成され、前記回転センサのセンサステータが、前記区画壁に固定されていると好適である。
この構成によれば、ハイブリッド駆動変速装置のケースが区画壁を備える場合に、当該区画壁を有効に利用して、センサステータを固定するための専用の壁部を設けることなく、センサステータを固定することができる。よって、センサステータを固定するための専用の壁部を設ける場合に比べ、ハイブリッド駆動変速装置の軸方向寸法を短縮することができる。
また、前記回転センサは、センサステータをセンサロータに対して径方向内側に備えると好適である。
この構成によれば、センサステータをセンサロータに対して径方向外側に備える構成に比べ、センサステータと回転電機のステータとの間の距離を確保することが容易になる。よって、センサステータが回転センサの出力信号(検出信号)を生成するように構成されている場合に、回転電機のステータから発生する電磁ノイズに起因する検出誤差を抑制することができる。
また、前記摩擦係合装置、前記回転電機、前記回転センサ、前記オイルポンプ、及び前記変速機構を収容するケースを備え、前記ケース内の空間は、前記入力軸の径方向及び周方向に延在する区画壁により、前記入力軸の軸方向の一方側に位置する第一室と、当該軸方向の他方側に位置する第二室とに区画され、前記第一室に、前記摩擦係合装置と前記回転電機と前記回転センサとが収容され、前記第二室に、前記変速機構が収容され、前記区画壁は、前記ポンプケースを形成する部材を含むとともに、前記入力軸の軸方向から見て前記回転センサと重複する領域内に当該軸方向の他方側に引退した引退部を備え、前記回転センサの検出信号を前記ケース外に取り出すための信号線が、前記引退部に収容されて前記回転センサに対して径方向外側まで延びていると好適である。
この構成によれば、区画壁とステータとの間の距離が大きくなるのを抑制しつつ、回転センサの検出信号が流れる信号線と電磁ノイズの発生源であるステータとの間の距離を確保することが容易となる。よって、ハイブリッド駆動変速装置の軸方向寸法の拡大を抑制しつつ、ステータから発生する電磁ノイズに起因する回転センサの検出誤差が抑制される形態で回転センサの信号線を配設することができる。
また、前記ケース内の空間が前記区画壁により軸方向に区画される構成において、前記区画壁は、前記ポンプケースの少なくとも一部を形成するとともに前記入力軸と同軸の円筒状の外周面部を有する第一部材と、前記入力軸の軸方向の一方側に突出するとともに前記入力軸と同軸の円筒部を有する第二部材と、を備え、前記第一部材の前記外周面部と前記円筒部の内周面とが対向するように配置されるとともに、前記第一部材の前記外周面部と前記円筒部の内周面との間にシール部材が配置され、前記回転センサのセンサステータは、前記円筒部の外周面に接する状態で固定され、前記回転センサのセンサロータは、前記センサステータに対して径方向外側に配置されると好適である。
この構成によれば、第二部材が備える円筒部の内周面が、第一部材の外周面部に対してシール部材を介して接続されるため、当該円筒部は軸方向にある程度の長さを有するものとなる。そして、このように軸方向にある程度の長さを有する円筒部の外周面を有効に利用して、センサステータを区画壁に固定することができる。また、センサステータが、当該円筒部の外周面に接する状態で固定されるため、センサステータの位置決めを容易に行うことができ、センサステータの組付作業を簡素なものとすることができる。
本発明の実施形態に係るハイブリッド駆動変速装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るハイブリッド駆動変速装置の部分断面図である。 図2の一部拡大図である。 本発明の実施形態に係るハイブリッド駆動変速装置のケースの軸方向一方側部分を軸方向他方側から見た図である。 図4におけるV−V断面図である。 図4におけるVI−VI断面図である。
本発明に係るハイブリッド駆動変速装置の実施形態について、図面を参照して説明する。ハイブリッド駆動変速装置1は、車両の駆動力源として内燃機関E及び回転電機MGの一方又は双方を用いるハイブリッド車両用の駆動変速装置である。図1に示すように、このハイブリッド駆動変速装置1は、内燃機関Eと回転電機MGとを選択的に駆動連結する発進クラッチ10を備え、いわゆる1モータパラレルタイプのハイブリッド駆動変速装置として構成されている。そして、図2に示すように、ハイブリッド駆動変速装置1は、回転電機MGのロータRoの回転角度を検出するレゾルバ19とオイルポンプ18とを備えている。このような構成において、本実施形態に係るハイブリッド駆動変速装置1は、レゾルバ19が、オイルポンプ18のポンプ室18aより径方向外側で回転電機MGのステータStより径方向内側に配置されているとともに、入力軸Mの径方向から見てオイルポンプ18と重複して配置されている点に特徴を有する。これにより、レゾルバ19をハイブリッド駆動変速装置1の軸方向寸法の短縮の観点から適切に配置することが可能となっている。以下、本実施形態に係るハイブリッド駆動変速装置1について、詳細に説明する。
なお、以下の説明では、特に断らない限り、入力軸Mの回転軸X1(図2、図4参照)を基準として、「軸方向」、「径方向」、「周方向」を定義している。この回転軸X1は、連結軸Iの回転軸と一致するとともに、発進クラッチ10が備えるクラッチハブ21及びクラッチドラム26の回転軸と一致している。また、以下の説明では、特に断らない限り、図2における右側を「軸方向一方側」とし、図2における左側を「軸方向他方側」とする。
本実施形態においては、発進クラッチ10、クラッチハブ21、及びクラッチドラム26が、それぞれ、本発明における「摩擦係合装置」、「入力側部材」、及び「出力側部材」に相当する。また、本実施形態においては、レゾルバ19が、本発明における「回転センサ」に相当する。そして、軸方向一方側及び軸方向他方側が、それぞれ、本発明における「軸方向の一方側」及び「軸方向の他方側」に相当する。
1.ハイブリッド駆動変速装置の全体構成
まず、本実施形態に係るハイブリッド駆動変速装置1の全体構成について説明する。図1に示すように、このハイブリッド駆動変速装置1は、車両の第一の駆動力源としての内燃機関Eに駆動連結される連結軸Iと、車両の第二の駆動力源としての回転電機MGと、変速機構TMと、回転電機MGに駆動連結されると共に変速機構TMに駆動連結される入力軸Mと、車輪Wに駆動連結される出力軸Oと、を備えている。また、ハイブリッド駆動変速装置1は、連結軸Iと入力軸Mとの間の駆動力の伝達及び遮断を切替可能に設けられる発進クラッチ10と、カウンタギヤ機構Cと、出力用差動歯車装置DFと、を備えている。これらの各構成は、駆動変速装置ケースとしてのケース2内に収容されている。
なお、「駆動連結」は、2つの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が一又は二以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む概念として用いている。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材が含まれ、例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等が含まれる。また、「駆動力」はトルクと同義で用いている。また、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
内燃機関Eは、機関内部における燃料の燃焼により駆動されて動力を取り出す装置であり、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の公知の各種エンジンを用いることができる。本例では、内燃機関Eのクランクシャフト等の内燃機関出力軸EoがダンパDを介して連結軸Iに駆動連結されている。また、連結軸Iは発進クラッチ10を介して回転電機MG及び入力軸Mに駆動連結されており、連結軸Iは発進クラッチ10により選択的に回転電機MG及び入力軸Mに駆動連結される。この発進クラッチ10の係合状態では、連結軸Iを介して内燃機関Eと回転電機MGとが駆動連結され、発進クラッチ10の解放状態では内燃機関Eと回転電機MGとが分離される。
回転電機MGは、ステータStとロータRoとを有して構成され、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを果たすことが可能とされている。そのため、回転電機MGは、不図示の蓄電装置と電気的に接続されている。本例では、蓄電装置としてバッテリが用いられている。なお、蓄電装置としてキャパシタ等を用いても好適である。回転電機MGは、バッテリから電力の供給を受けて力行し、或いは、内燃機関Eが出力するトルクや車両の慣性力により発電した電力をバッテリに供給して蓄電させる。回転電機MGのロータRoは、入力軸Mと一体回転するように駆動連結されている。この入力軸Mは、変速機構TMの入力軸(変速入力軸)となっている。
変速機構TMは、入力軸Mの回転速度を所定の変速比で変速して変速出力ギヤGへ伝達する装置である。このような変速機構TMとして、本実施形態では、シングルピニオン型及びラビニヨ型の遊星歯車機構とクラッチ、ブレーキ及びワンウェイクラッチ等の複数の係合装置とを備えて構成され、変速比の異なる複数の変速段を切替可能に備えた自動変速機構が用いられている。なお、変速機構TMとして、その他の具体的構成を備えた自動変速機構や、変速比を無段階に変更可能な自動の無段変速機構、変速比の異なる複数の変速段を切替可能に備えた手動式の有段変速機構等を用いても良い。変速機構TMは、各時点における所定の変速比で、入力軸Mの回転速度を変速するとともにトルクを変換して、変速出力ギヤGへ伝達する。
カウンタギヤ機構Cは、変速出力ギヤGの回転及びトルクを車輪W側へ伝達する。このカウンタギヤ機構Cは、カウンタ軸Csと第一ギヤC1と第二ギヤC2とを有して構成されている。図2に示すように、カウンタ軸Csは、第六軸受56(本例では、径方向及び軸方向の力を受け止めることが可能なテーパドローラベアリング)を介してケース2に対して回転可能に支持されている。第一ギヤC1は変速出力ギヤGに噛み合っている。第二ギヤC2は、出力用差動歯車装置DFが有する差動入力ギヤDiに噛み合っている。出力用差動歯車装置DFは、差動入力ギヤDiの回転及びトルクを複数の車輪Wに分配して伝達する。本例では、出力用差動歯車装置DFは、互いに噛み合う複数の傘歯車を用いた差動歯車機構とされており、カウンタギヤ機構Cの第二ギヤC2を介して差動入力ギヤDiに伝達されるトルクを分配して、それぞれ出力軸Oを介して左右2つの車輪Wに伝達する。これにより、ハイブリッド駆動変速装置1は、内燃機関E及び回転電機MGの一方又は双方のトルクを車輪Wに伝達させて車両を走行させる。
なお、本実施形態に係るハイブリッド駆動変速装置1では、図2及び図4に示すように、連結軸Iと入力軸Mとが同軸上(回転軸X1上)に配置されると共に、カウンタ軸Csと出力軸Oとが、それぞれ連結軸I及び入力軸Mとは異なる軸上に互いに平行に配置されている。具体的には、カウンタ軸Csは回転軸X2上に配置され、出力軸Oは回転軸X3上に配置されている。このような構成は、例えばFF(Front Engine Front Drive)車両に搭載されるハイブリッド駆動変速装置1の構成として適している。
2.ハイブリッド駆動変速装置の各部の構成
次に、本実施形態に係るハイブリッド駆動変速装置1の各部の構成について説明する。図2に示すように、ケース2は、その内部に収容される回転電機MGや変速機構TM等の各収容部品の外周を覆うケース周壁3と、当該ケース周壁3の軸方向一方側(内燃機関E側)の開口を塞ぐ第一支持壁4と、当該第一支持壁4よりも軸方向他方側(内燃機関Eとは反対側)において軸方向で回転電機MGと変速機構TMとの間に配置される第二支持壁7と、を備えている。更に、このケース2は、ケース周壁3の軸方向他方側端部を塞ぐ端部支持壁(不図示)を備えている。
第一支持壁4は、少なくとも径方向に延びる形状を有し、本実施形態では径方向及び周方向に延在している。第一支持壁4には軸方向の貫通孔が形成されており、この貫通孔に挿通される連結軸Iが第一支持壁4を貫通してケース2内に挿入されている。第一支持壁4は、軸方向他方側に突出する円筒状(ボス状)の軸方向突出部5に連結されている。軸方向突出部5は、第一支持壁4に一体的に連結されている。本例では、第一支持壁4は、連結軸Iが貫通されている部分において、径方向内側の部位が径方向外側の部位よりも軸方向他方側に位置するように、軸方向他方側に向かって凸となる皿状に湾曲した形状を有する壁部とされている。第一支持壁4は、クラッチハウジングCHに対して軸方向一方側に所定間隔を空けて隣接して配置されている。また、第一支持壁4には、その内部に排出油路72が形成された油路形成部材71が、径方向に沿って取り付けられている。
第二支持壁7は、少なくとも径方向に延びる形状を有し、本実施形態では径方向及び周方向に延在している。第二支持壁7には軸方向の貫通孔が形成されている。具体的には、第二支持壁7は、その径方向内側端部に、軸方向一方側に突出する全体として円筒状(ボス状)の軸方向突出部8を一体的に備え、軸方向突出部8の内周面が、第二支持壁7に形成される上記貫通孔の外縁を規定している。軸方向突出部8は、後述するように、レゾルバ19のセンサステータ19aを固定するためのレゾルバ固定部として機能するとともに、オイルポンプ18のポンプケース(本例では、ポンプボディ90)を径方向に位置決めする位置決め部としても機能する。また、第二支持壁7は、クラッチハウジングCHに対して軸方向他方側に所定間隔を空けて隣接して配置されている。本実施形態では、第二支持壁7が、本発明における「第二部材」に相当する。
第二支持壁7が備える軸方向突出部8は、図3に示すように、入力軸Mと同軸であって径方向厚さが互いに異なる2つの円筒部を備えている。具体的には、軸方向突出部8は、第一円筒部8aと、当該第一円筒部8aに対して軸方向一方側に位置するとともに当該第一円筒部8aより径方向厚さが小さい第二円筒部8bと、第一円筒部8aと第二円筒部8bとを接続する接続部と、を一体的に備えている。第二円筒部8bの外径は、第一円筒部8aの内径より小さく設定されており、図3に示すように、第二円筒部8bは、第一円筒部8aに対して径方向内側に位置する。そして、第二円筒部8bの軸方向一方側端面は、第一円筒部8aの軸方向一方側端面より軸方向一方側に位置する。すなわち、第二円筒部8bは、軸方向突出部8の本体部(軸方向他方側部分)から軸方向一方側に突出する円筒状部材とされている。なお、第一円筒部8a及び第二円筒部8bの双方は、軸方向一方側の端面が軸方向に直交する面とされている。このように構成された軸方向突出部8は、第一円筒部8aの軸方向一方側を向く円環状の面と、第二円筒部8bの径方向外側を向く円筒状の面とを互いに直交する位置関係で備え、後述するレゾルバ19のセンタステータ19aを軸方向突出部8に適切に固定することが可能となっている。本実施形態では、第二円筒部8bが、本発明における「円筒部」に相当する。
オイルポンプ18(ポンプ室18a)は、径方向に関して、第二支持壁7の径方向内側に備えられている。また、オイルポンプ18(ポンプ室18a)は、軸方向に関して、変速機構TMと発進クラッチ10との間、言い換えれば、変速機構TMと回転電機MGとの間に備えられている。オイルポンプ18には軸方向の貫通孔が形成されており、この貫通孔に挿通される入力軸Mがオイルポンプ18を貫通している。オイルポンプ18は、ポンプボディ90と、ポンプカバー91とを備えている。ポンプボディ90は、径方向及び周方向に延在する円環板状部材とされ、軸方向一方側端部に、軸方向一方側に突出する円筒状(ボス状)の軸方向突出部90bを一体的に備えている。このような軸方向突出部90bを備えることで、ポンプボディ90は、軸方向一方側が全体として円錐状に膨出した形状とされ、軸方向において発進クラッチ10及び回転電機MG側に突出した形状を有する。また、ポンプボディ90の軸方向他方側端面には、ポンプ室18aを形成するための凹部が、軸方向から見て断面円形状に形成されている。
ポンプボディ90は、図3に示すように、入力軸Mと同軸の円筒状の外周面部90aを備えている。そして、ポンプボディ90は、外周面部90aが軸方向突出部8の内周面に嵌合することで径方向に位置決めされている。具体的には、ポンプボディ90は、外周面部90aと第二円筒部8bの内周面とが対向するように配置され、外周面部90aと第二円筒部8bの内周面との間には第四シール部材64が介装されている。本例では、第四シール部材64は、Oリングとされており、ポンプボディ90の外周面部90aに形成された周方向に延びる凹溝に装着されている。このように第四シール部材64を間に介在させることで、ポンプボディ90の外周面部90aと第二支持壁7の第二円筒部8bの内周面との間が油密状(液密状)にシールされることになる。すなわち、ポンプボディ90は、第二円筒部8bに対して第四シール部材64を介して油密状に内嵌されて、第二支持壁7に位置決め保持されている。本実施形態では、ポンプボディ90及び第四シール部材64が、それぞれ、本発明における「第一部材」及び「シール部材」に相当する。また、本実施形態では、ポンプボディ90が、本発明における「ポンプケース」を形成している。
ポンプカバー91は、径方向及び周方向に延在する円環板状部材とされている。そして、ポンプボディ90の軸方向他方側端面とポンプカバー91の軸方向一方側端面とが接合されることで、ポンプボディ90及びポンプカバー91の内部に、後述するインナロータ18b及びアウタロータ18cを収容するためのポンプ室18aが形成されている。具体的には、ポンプ室18aは、ポンプボディ90が備える上記の断面円形状の凹部と、ポンプカバー91の軸方向一方側端面により形成されている。本例では、ポンプボディ90とポンプカバー91とは締結ボルト80により締結固定されている。また、図示は省略するが、ポンプカバー91がボルト等の締結部材によりケース2に対して締結固定されることで、ポンプケースはケース2に対して固定されている。本実施形態では、ポンプカバー91も、ポンプボディ90と同様、本発明における「ポンプケース」を形成している。すなわち、本実施形態では、ポンプボディ90とポンプカバー91とにより、本発明における「ポンプケース」が形成されている。
本実施形態においては、オイルポンプ18は、インナロータ18bとアウタロータ18cとを有する内接型のギヤポンプとされている。これらのインナロータ18bとアウタロータ18cとは、上記のポンプ室18a内に回転可能に収容されている。インナロータ18bは、入力軸Mと同軸配置されたポンプギヤであり、その径方向の中心部でクラッチハウジングCHと一体回転するように駆動連結(ここでは、スプライン連結)されている。クラッチハウジングCHの回転に伴い、オイルポンプ18は油を吐出し、発進クラッチ10や変速機構TM等に油を供給するための油圧を発生させる。すなわち、オイルポンプ18は、変速機構TMが備える係合要素及び発進クラッチ10の少なくともいずれか一方(本例では双方)を作動させるための油圧を発生する。なお、ポンプケース(ポンプボディ90、ポンプカバー91)及び入力軸M等の内部には、それぞれ油路が形成されており、オイルポンプ18により吐出された油は、不図示の油圧制御装置及びこれらの油路を流通して、油供給対象となる各部位に供給される。図4には、ポンプカバー91に形成される油路Lを模式的に破線で示している。図示は省略するが、油圧制御装置は図4における上側であって、紙面の手前側に配置されており、図4における回転軸X1から図中上側に延びる油路Lの一部が、オイルポンプ18から油圧制御装置へ向かう油路であり、別の一部が、油圧制御装置から油の供給先へ向かう油路とされている。また、図2及び図3に示すように、ポンプボディ90には、第四軸受54を潤滑した油を排出するための排出油路9が形成されている。本実施形態では、インナロータ18bが、本発明における「ポンプロータ」に相当する。
そして、本実施形態では、図2に示すように、径方向及び周方向に延在する第二支持壁7と、同じく径方向及び周方向に延在するポンプケース(ポンプボディ90、ポンプカバー91)とにより、ケース2内の空間が軸方向に区画されている。すなわち、第二支持壁7とポンプケースとが協同で、径方向及び周方向に延在する壁部を形成し、この壁部によりケース2内の空間が軸方向に区画されている。このように、本実施形態では、第二支持壁7とポンプケースとにより、本発明における「区画壁」が形成されている。区画壁は、ポンプケースを形成する部材を含んで構成されており、言い換えれば、区画壁は、ポンプケースの一部を形成するポンプボディ90と、第二円筒部8bとを備えて構成されている。
ここで、ケース内における区画壁に対して軸方向一方側に位置する空間を第一室R1とし、軸方向他方側に位置する空間を第二室R2とする。このように第一室R1及び第二室R2を定義すると、ケース2の内部に収容されている発進クラッチ10、回転電機MG、レゾルバ19、オイルポンプ18、及び変速機構TMの内、発進クラッチ10と回転電機MGとレゾルバ19とは第一室R1に収容されており、変速機構TMは第二室R2に収容されているといえる。なお、本実施形態では、上記のように、ポンプボディ90の外周面部90aと第二支持壁7の第二円筒部8bの内周面との間が油密状にシールされているため、第一室R1と第二室R2との間での油路を介さない油の流通は基本的には禁止されている。これにより、第一室R1内におけるクラッチハウジングCHの内部を除く空間を、油が流通しないドライ状態とすることが可能な構成となっている。
連結軸Iは、内燃機関Eのトルクをハイブリッド駆動変速装置1に入力するための軸であり、軸方向一方側端部において内燃機関Eに駆動連結されている。すなわち、連結軸Iは、内燃機関Eとハイブリッド駆動装置1とを連結するための軸である。ここで、連結軸Iは、第一支持壁4を貫通する状態で配設されており、図2に示すように、第一支持壁4の軸方向一方側でダンパDを介して内燃機関Eの内燃機関出力軸Eoと一体回転するように駆動連結されている。ダンパDは、内燃機関出力軸Eoの捩れ振動を減衰させつつ、当該内燃機関出力軸Eoの回転を連結軸Iに伝達する装置であり、各種公知のものを用いることができる。本実施形態では、ダンパDは、周方向に沿って配置された複数のコイルスプリングを有して構成されており、内燃機関出力軸Eoに固定されるドライブプレートDPに固定一体化されると共に、連結軸Iにスプライン連結されている。ダンパDは、全体としてドライブプレートDPよりも小径に形成されており、ドライブプレートDPの軸方向他方側に配置されている。また、連結軸Iと第一支持壁4とに亘って、これらの間を液密状態として軸方向一方側(ダンパD及び内燃機関E側)への油の漏出を抑制するための第三シール部材63が配設されている。
本実施形態では、連結軸Iの軸方向他方側端部の内径部には、軸方向に延びる軸端孔部12が形成されている。この軸端孔部12には、入力軸Mの軸方向一方側端部が軸方向に進入される。また、連結軸Iは、その軸方向他方側端部に、当該連結軸Iから径方向に延びるフランジ部11を有する。フランジ部11は、連結軸Iと一体的に形成されている。フランジ部11は、クラッチハウジングCH内に進入して、当該クラッチハウジングCH内に収容される発進クラッチ10のクラッチハブ21に連結されている。フランジ部11の軸方向一方側には、第二軸受52が配設されると共に、フランジ部11の径方向外側であってかつ発進クラッチ10が有するクラッチハブ21の軸方向他方側には、第三軸受53が配設されている。
入力軸Mは、回転電機MGのトルク及び発進クラッチ10を介する内燃機関Eのトルクの一方又は双方を変速機構TMに入力するための軸であり、クラッチハウジングCHにスプライン連結されている。図2に示すように、この入力軸Mは、オイルポンプ18を貫通する状態で配設されている。上記のとおり、オイルポンプ18の径方向中心部には軸方向の貫通孔が形成されており、この貫通孔を介して入力軸Mがオイルポンプ18を貫通している。入力軸Mは、オイルポンプ18に対して回転可能な状態で径方向に支持されている。言い換えれば、オイルポンプ18のポンプケース(ポンプボディ90及びポンプカバー91)は、変速機構TMの入力軸(変速入力軸)である入力軸Mを回転可能に支持している。また、入力軸Mの軸方向一方側端部は連結軸Iの軸端孔部12に軸方向に進入されている。このとき、入力軸Mの軸方向一方側の端面と連結軸Iの軸端孔部12における軸方向の底部を規定する面との間には、所定の隙間が形成されている。本実施形態においては、入力軸Mはその内径部に供給油路15及び排出油路16を含む複数の油路を有する。供給油路15は、入力軸Mの軸方向一方側において、軸方向に延びると共に発進クラッチ10の作動油室37に連通するように軸方向の所定位置で径方向に延びて入力軸Mの外周面に開口している。排出油路16は、入力軸Mの軸方向一方側において、供給油路15とは周方向の異なる位置を軸方向に延びて軸方向一方側の端面に開口している。
発進クラッチ10は、上記のとおり連結軸Iと入力軸Mとの間の駆動力の伝達及び遮断を切替可能に設けられ、内燃機関Eと回転電機MGとを選択的に駆動連結する摩擦係合装置である。本実施形態では、発進クラッチ10は、油が供給される空間内で動作する湿式多板クラッチ機構として構成されている。図2に示すように、発進クラッチ10は、クラッチハブ21、クラッチドラム26、クラッチハブ21とクラッチドラム26とを選択的に駆動連結するクラッチ機構CL、及びクラッチハウジングCHを備えて構成されている。クラッチ機構CLは、複数の摩擦プレート31と、ピストン36と、バッキングプレート32とを備えて構成されている。本実施形態では、クラッチ機構CLが、本発明における「係合機構」に相当する。
クラッチハブ21は、連結軸Iと一体回転するように当該連結軸Iのフランジ部11に連結されており、クラッチドラム26に対して径方向内側に配置されている。上記のように、連結軸Iは内燃機関Eに駆動連結されている。よって、クラッチハブ21は、連結軸Iを介して内燃機関Eに駆動連結されている。クラッチドラム26は、クラッチハウジングCHを介して入力軸Mと一体回転するように連結されている。上記のように、入力軸Mは変速機構TMに駆動連結されている。よって、クラッチドラム26は、クラッチハウジングCH及び入力軸Mを介して変速機構TMに駆動連結されている。言い換えれば、入力軸Mは、クラッチドラム26と変速機構TMとを駆動連結している。クラッチハブ21及びクラッチドラム26に、複数の摩擦プレート31が、それぞれ軸方向に摺動自在に保持されている。複数の摩擦プレート31に対して軸方向一方側には、当該複数の摩擦プレート31同士を係合させる際の押さえ部材として機能するバッキングプレート32が保持されている。このバッキングプレート32は、スナップリング33により軸方向の移動が規制された状態で保持されている。ピストン36は、リターンスプリングにより軸方向他方側に付勢された状態で複数の摩擦プレート31に対して軸方向他方側に配置されている。
本実施形態では、クラッチドラム26と一体化されたクラッチハウジングCHとピストン36との間には液密状態の作動油室37が形成される。作動油室37は、クラッチ機構CLの係合状態(完全係合、完全解放、又はこれらの間の部分係合)を制御するための油室である。この作動油室37には、オイルポンプ18により吐出され、不図示の油圧制御装置により所定の油圧に調整された圧油が、入力軸Mに形成された供給油路15及びクラッチハウジングCHに形成された連絡油路48を介して供給される。作動油室37の油圧が上昇してリターンスプリングの付勢力よりも大きくなると、ピストン36は作動油室37の容積を広げる方向(本例では、軸方向一方側)に移動して、バッキングプレート32との協働により複数の摩擦プレート31同士を互いに係合させる。その結果、連結軸Iから伝達された内燃機関Eのトルクが発進クラッチ10を介して回転電機MG及び入力軸Mに伝達される。一方、ピストン36に対して作動油室37とは反対側には、循環油室38が形成される。循環油室38は、主にクラッチ機構CLを冷却するための油が循環する油室である。この循環油室38には、オイルポンプ18により吐出され、不図示の油圧制御装置により所定の油圧に調整された圧油が、クラッチハウジングCHに形成された循環油路47(図2を参照)を介して供給される。
クラッチハウジングCHは、図2に示すように、クラッチハブ21、クラッチドラム26、及びクラッチ機構CLを収容している。クラッチハウジングCHは、連結軸Iに対して相対回転すると共に入力軸Mと一体回転する状態で、連結軸Iと入力軸Mとに亘って配設されている。そして、クラッチハウジングCHは、同軸上に配置される連結軸I及び入力軸Mの径方向外側で、クラッチ機構CLの軸方向両側及び径方向外側を包囲してクラッチ機構CLを収容している。そのため、クラッチハウジングCHは、クラッチ機構CLの軸方向一方側に配置されて径方向に延びる一方側径方向延在部41と、クラッチ機構CLの軸方向他方側に配置されて径方向に延びる他方側径方向延在部45と、一方側径方向延在部41と他方側径方向延在部45とをこれらの径方向外側端部で軸方向に連結する円筒状包囲部49と、を有して構成されている。
一方側径方向延在部41は、少なくとも径方向に延びる形状を有し、本実施形態では径方向及び周方向に延在している。一方側径方向延在部41は、循環油室38の軸方向一方側を区画している。一方側径方向延在部41の径方向中心部には軸方向の貫通孔が形成されており、この貫通孔に挿通される連結軸Iが一方側径方向延在部41を貫通してクラッチハウジングCH内に挿入されている。一方側径方向延在部41は、軸方向一方側に突出する円筒状(ボス状)の軸方向突出部42に連結されている。軸方向突出部42は、連結軸Iの周囲を取り囲むように形成されている。軸方向突出部42と連結軸Iとの間には第五軸受55が配設されている。軸方向突出部42は、一方側径方向延在部41の径方向内側端部において、当該一方側径方向延在部41に一体的に連結されている。本例では、一方側径方向延在部41は、全体として径方向内側の部位が径方向外側の部位よりも軸方向他方側に位置するように、軸方向他方側に向かって凸となる皿状に湾曲した形状を有する部材とされている。一方側径方向延在部41は、第一支持壁4に対して軸方向他方側に所定間隔を空けて隣接すると共に、軸方向突出部42が第一支持壁4の軸方向突出部5に対して径方向内側に所定間隔を空けて隣接する状態で配置されている。更に、一方側径方向延在部41は、クラッチハブ21及び連結軸Iのフランジ部11に対して軸方向一方側に所定間隔を空けて隣接して配置されている。また、軸方向突出部42と第一支持壁4の軸方向突出部5とに亘って、第一軸受51と、これらの間を液密状態として軸方向他方側(回転電機MG側)への油の漏出を抑制するための第一シール部材61と、が配設されている。
円筒状包囲部49は、クラッチ機構CLの径方向外側を包囲する円筒型の形状を有し、本実施形態では一方側径方向延在部41の径方向外側端部から軸方向他方側に向かって延在している。円筒状包囲部49は、循環油室38の径方向外側を区画している。本例では、円筒状包囲部49は一方側径方向延在部41と一体的に形成されている。また、本実施形態では、円筒状包囲部49は、クラッチドラム26の径方向外側に、当該クラッチドラム26との間に所定間隔を空けて配置されている。すなわち、円筒状包囲部49の内周面とクラッチドラム26の外周面とが径方向に所定間隔を空けて対向するように、円筒状包囲部49が配置されている。
他方側径方向延在部45は、少なくとも径方向に延びる形状を有し、本実施形態では径方向及び周方向に延在している。他方側径方向延在部45は、ピストン36よりも径方向内側部分及び作動油室37よりも径方向外側部分で、循環油室38の軸方向他方側を区画している。本例では、他方側径方向延在部45は、全体として径方向内側の部位が径方向外側の部位よりも軸方向一方側に位置するように、径方向内側部分が径方向外側部分に対して軸方向一方側にオフセットされた形状を有する板状部材とされている。また、他方側径方向延在部45は、径方向外側端部の近傍において円筒状包囲部49の軸方向他方側の部位と溶接等により連結されている。他方側径方向延在部45の径方向中心部には軸方向の貫通孔が形成されており、この貫通孔に挿通される入力軸Mが他方側径方向延在部45を貫通してクラッチハウジングCH内に挿入されている。他方側径方向延在部45は、径方向内側端部においてその内周面が周方向全体に亘って入力軸Mの外周面に当接している。また、他方側径方向延在部45は、軸方向他方側に突出する円筒状(ボス状)の軸方向突出部46に連結されている。軸方向突出部46は、入力軸Mの周囲を取り囲むように形成されている。軸方向突出部46は、他方側径方向延在部45の径方向内側端部において、当該他方側径方向延在部45に一体的に連結されている。
軸方向突出部46は、入力軸Mと一体回転するようにスプライン連結されている。他方側径方向延在部45は、第二支持壁7及びオイルポンプ18(ポンプボディ90)に対して軸方向一方側に所定間隔を空けて隣接すると共に、軸方向突出部46がポンプボディ90が一体的に備える軸方向突出部90bに対して径方向内側に所定間隔を空けて隣接する状態で配置されている。更に、他方側径方向延在部45は、その径方向内側の部位においてクラッチハブ21及び連結軸Iのフランジ部11に対して軸方向他方側に所定間隔を空けて隣接して配置されている。また、軸方向突出部46とポンプボディ90の軸方向突出部90bとに亘って、第四軸受54と、これらの間を液密状態として軸方向一方側(回転電機MG側)への油の漏出を抑制するための第二シール部材62と、が配設されている。
なお、本実施形態においては、この他方側径方向延在部45にクラッチドラム26が一体的に形成されている。より具体的には、他方側径方向延在部45の径方向外側端部近傍において、当該他方側径方向延在部45から軸方向一方側に向かって延在するように円筒状のクラッチドラム26が一体形成されている。また、本実施形態においては、他方側径方向延在部45の径方向内側部分とピストン36との間に作動油室37が形成されている。また、他方側径方向延在部45には、供給油路15と作動油室37とを連通するように、径方向に対して軸方向一方側に向かって僅かに傾斜しつつ全体として径方向に延びる連絡油路48が、軸方向突出部46との連結部に形成されている。
クラッチハウジングCHの内部に形成される空間のうち、作動油室37を除いた大部分を占める空間が、先に説明した循環油室38となる。そして、本実施形態においては、オイルポンプ18により吐出されて所定の油圧に調整された油が、軸方向突出部46内を軸方向に延びるように形成された循環油路47を介して循環油室38に供給される。本実施形態においては、軸方向突出部42と連結軸Iとの間に配設される第五軸受55は、ある程度の液密性が確保可能に構成されたシール機能付軸受(ここでは、シールリング付ニードルベアリング)とされている。更に、他方側径方向延在部45は、径方向内側端部においてその内周面が周方向全体に亘って入力軸Mの外周面に当接している。そのため、循環油路47を介して油が循環油室38に供給されることにより、クラッチハウジングCH内の循環油室38は、基本的には常時油で満たされた状態となる。
なお、基本的には常時油で満たされた状態を維持しながらも、循環油室38には油が流通する。この流れを、図2において破線矢印で示している。すなわち、循環油路47から循環油室38に供給された油は、まず他方側径方向延在部45とフランジ部11との間、及びピストン36とクラッチハブ21との間を通って径方向外側に向かって流れ、複数の摩擦プレート31の冷却を行う。そして、複数の摩擦プレート31の冷却を行った油は、クラッチハブ21及びフランジ部11と一方側径方向延在部41との間を通って径方向内側に向かって流れ、フランジ部11の基端部に到達する。その後、油は、循環油室38から排出される。これにより、本実施形態に係るハイブリッド駆動変速装置1では、クラッチ機構CLに備えられる複数の摩擦プレート31を、循環油室38に常時満たされる多量の油で効果的に冷却することが可能となっている。
さらに、詳細な説明は省略するが、本実施形態では、径方向内側から供給される油を効率的に摩擦プレート31間の隙間に導入すべく、クラッチハブ21の摩擦プレート31を保持している部分(円筒状部)には、径方向に貫通する貫通孔23(本例ではスリット状貫通孔)が形成されている。また、摩擦プレート31間の隙間に導入された油を当該隙間から適切に排出すべく、クラッチドラム26には、径方向に貫通する貫通孔27(本例ではスリット状貫通孔)が形成されている。これにより、径方向内側から供給される油は効率的に摩擦プレート31間の隙間に導入され、複数の摩擦プレート31の冷却効率を向上させることが可能となっている。なお、油が同時に周方向に流れる場合も当然あり得るが、油の主な流れは上記のようになる。
図2に示すように、本例では、循環油室38からの油の排出経路は2系統に分かれている。第一の排出経路は、連結軸Iの外周面に開口する径方向の連通孔及び入力軸Mの内径部に形成された排出油路16を介するものである。本実施形態では、入力軸Mの軸方向一方側端部の外径は連結軸Iの軸端孔部12の内径よりも僅かに小さくなるように形成されており、また入力軸Mの軸方向一方側の端面と連結軸Iの軸端孔部12における軸方向の底部を規定する面との間には、所定の隙間が形成されている。これにより、連結軸Iに形成される径方向の連通孔を通って循環油室38から排出される油を、入力軸Mと連結軸Iの軸端孔部12との間に形成される径方向の隙間及び軸方向の隙間を介して排出油路16へと適切に導くことが可能となっている。第二の排出経路は、第五軸受55から軸方向に漏出する油を対象とし、第一支持壁4に取り付けられた油路形成部材71の内部の排出油路72を介するものである。このような第二の排出経路は、連結軸Iと第一支持壁4との間に配設される第三シール部材63、及びクラッチハウジングCHの軸方向突出部42と第一支持壁4の軸方向突出部5との間に配設される第一シール部材61により画定される。これにより、第五軸受55から軸方向に漏出する油を、排出油路72へと適切に導くことが可能となっている。
図2に示すように、回転電機MGは、クラッチハウジングCHの径方向外側に、入力軸Mと同軸配置されている。回転電機MGは、ケース2に固定されたステータStと、このステータStの径方向内側に回転自在に支持されたロータRoと、を有する。すなわち、回転電機は、ロータRoをステータStに対して径方向内側に備えている。ステータStは、円環板状の電磁鋼板を複数枚積層した積層構造体として構成されて第一支持壁4に固定されるステータコアと、当該ステータコアに巻装されるコイルと、を備えている。なお、コイルのうち、ステータコアの軸方向両側に突出する部分がコイルエンド部Ceである。なお、軸方向他方側のコイルエンド部Ceに対して更に軸方向他方側には、回転電機MGと図示しないインバータとを電気的に接続するためのリード線(動力線)を接続するための複数(例えば3つ)の接続端子が備えられている。図2における符号73で示す部分は、この複数の接続端子が占有する空間を模式的に表している。回転電機MGのロータRoは、円環板状の電磁鋼板を複数枚積層した積層構造体として構成されたロータコアと、当該ロータコアに埋め込まれた永久磁石と、を備えている。
本実施形態においては、回転電機MGは、クラッチハウジングCHと軸方向に重複して配置されている。言い換えれば、回転電機MGは、径方向から見てクラッチハウジングCHと重複して配置されている。本例では特に、回転電機MGのロータRoが、クラッチハウジングCHを構成する円筒状包囲部49の外周部に固定されている。すなわち、ロータRoのロータコアを構成する複数の電磁鋼板のそれぞれの内周面が、円筒状包囲部49の外周面に接した状態で固定されている。これにより、クラッチハウジングCHはロータRoを支持するロータ支持部材としても機能し、本実施形態ではクラッチハウジングCHとロータ支持部材とが共通化されて形成されていることになる。なお、上記のように、クラッチドラム26は、このように回転電機MGのロータRoと一体回転するクラッチハウジングCHに一体的に形成されている。すなわち、回転電機MGは、クラッチハウジングCHを介してクラッチドラム26に駆動連結されている。なお、本明細書において、2つの部材の配置に関して、ある方向に「重複」とは、当該方向の配置に関して2つの部材が同じ位置となる部分を少なくとも一部に有することを指す。
また、本実施形態においては、第一支持壁4の軸方向一方側に所定の隙間を空けて、ダンパDが配置されている。ダンパDは、軸方向他方側に向かって凸となる皿状に湾曲した形状を有して形成された第一支持壁4の、軸方向一方側から見て軸方向他方側に引退した空間に配置されている。本例では、更にダンパDは、回転電機MGのステータStの軸方向一方側(内燃機関E側)のコイルエンド部Ceの径方向内側に、当該コイルエンド部Ceと軸方向に重複して配置されている。言い換えれば、ダンパDは、径方向から見てコイルエンド部Ceと重複して配置されている。
そして、回転電機MGのステータStに対するロータRoの回転角度(回転位相)を検出するためのセンサであるレゾルバ19が、ケース2内に配置されている。本実施形態においては、図3に示すように、レゾルバ19は、クラッチハウジングCHの軸方向他方側で、ケース2の第二支持壁7及び他方側径方向延在部45の双方に隣接して配置されている。具体的には、第二支持壁7にレゾルバ19のセンサステータ19aが固定され、円筒状包囲部49の軸方向他方側端部の内周面にレゾルバ19のセンサロータ19bが固定されている。本例では、センサロータ19bは、カシメ構造により円筒状包囲部49に固定(カシメ固定)されている。また、センサステータ19aは、詳細は後述するが、第二支持壁7に締結固定されている。
レゾルバ19の構成は公知であるためここでは詳細な説明は省略するが、センサロータ19b及びセンサステータ19aの双方は、円環板状の電磁鋼板が複数枚積層されて構成される。そして、電磁鋼板を複数枚積層してなるセンサステータ19aのコアは、複数のティースを有し、レゾルバ19の検出信号を生成するためのコイルが当該ティースに巻回されている。そのため、図3に示すように、センサステータ19aのコアに対して軸方向両側には、コイルにおける軸方向両側に突出する部分によりコイル部19cが形成されている。そして、このコイル部19cに、レゾルバ19の検出信号をケース2外に取り出すための信号線74が接続されている。なお、詳細は省略するが、コイルにおけるセンサステータ19aのコアから軸方向両側に突出する部分に隣接して、コイルとは別の部材(コイルを整列配置するためやコイルを保護するための樹脂等で形成された部材等)が配置されており、本明細書でいう「コイル部19c」には、このようなコイルとは別の部材も含まれる。
本例では、レゾルバ19は、センサステータ19aをセンサロータ19bに対して径方向内側に備えたアウタロータ型のレゾルバとされている。これにより、レゾルバ19の検出信号を生成するセンサステータ19aと、回転電機MGのステータStと、の間の距離を確保することが容易となり、回転電機MGのステータStから発生する電磁ノイズに起因するレゾルバ19の検出誤差を抑制することが可能となっている。さらに、本実施形態では、センサロータ19bが固定されている円筒状包囲部49は、鉄等の磁性材料を用いて形成されており、回転電機MGのステータStから発生する電磁ノイズに対する遮蔽効果を発揮するように構成されている。このことによっても、回転電機MGのステータStから発生する電磁ノイズに起因するレゾルバ19の検出誤差を抑制することが可能となっている。
図3に示すように、センサステータ19aは、第二支持壁7が備える第二円筒部8bの外周面に接する状態で固定されている。具体的には、センサステータ19aは、第二円筒部8bの外周面に対して外嵌されて、第二支持壁7に位置決め保持されている。本実施形態では、第一円筒部8aの軸方向一方側端面には締結孔が形成されており、センサステータ19aは、第一円筒部8aの軸方向一方側端面に当接した状態で、締結ボルト82により第一円筒部8a(第二支持壁7)に対して締結固定されている。すなわち、本実施形態では、センサステータ19aは、第二円筒部8bの外周面に嵌合することで径方向に位置決めされるとともに、第一円筒部8aの軸方向一方側端面に当接することで軸方向に位置決めされている。すなわち、第一円筒部8aの軸方向一方側端面は、当て付け面となっている。なお、センサステータ19aを、カシメ構造により軸方向突出部8に固定したり、スナップリングや圧入により軸方向突出部8に対して軸方向に抜け止め固定する構成としても良い。
そして、区画壁を構成する第二支持壁7は、レゾルバ19の検出信号をケース2外に取り出すための信号線74を収容するための引退部7aを備えている。なお、センサステータ19aに巻装される励磁コイルに電流を供給するためのリード線も信号線74に併設されている。そのため、図2等において符号74で示すケーブルは、厳密には、レゾルバ19の検出信号をケース2外に取り出すための信号線と、レゾルバ19に電流を供給するためのリード線とが一体となったケーブルを表している。なお、以下では、説明の簡素化のため、このケーブルを信号線74として説明する。
引退部7aは、第二支持壁7における一部の領域の軸方向一方側端面を、軸方向他方側に引退させて形成されている。この引退部7aは、図2に示すように、径方向におけるレゾルバ19と重複する領域内に形成されている。すなわち、引退部7aは、軸方向から見てレゾルバ19と重複する領域内に形成されている。なお、本例では、引退部7aは、レゾルバ19に対して径方向外側にも連続して形成されている。そして、レゾルバ19の信号線74は、引退部7aに収容されてレゾルバ19に対して径方向外側まで延びている。すなわち、レゾルバ19の信号線74は、一部が第二支持壁7に対して軸方向に重複して配置されている。なお、本例では、引退部7aには、レゾルバ19の信号線74を内部に収容して当該信号線74をガイドするための管状のハーネスガイド95が配置されている。図3に示すように、ハーネスガイド95は、径方向に延びる部分と軸方向に延びる部分とがケース周壁3の内周面近傍にて連結されて構成されている。よって、ハーネスガイド95の内部に収容されたレゾルバ19の信号線74は、ケース周壁3の内周面付近まで径方向に延びた後、軸方向一方側に屈曲し、図示しない孔部からケース2外に延出している。
上記のようにレゾルバ19の信号線74を引退部7aに収容して配置する構成とすることで、第二支持壁7と回転電機MGのステータStとの間の距離が大きくなるのを抑制しつつ、レゾルバ19の検出信号が流れる信号線74と電磁ノイズの発生源である回転電機MGのステータStとの間の距離を確保することが容易となっている。すなわち、ハイブリッド駆動変速装置1の軸方向寸法の拡大を抑制しつつ、回転電機MGのステータStから発生する電磁ノイズに起因するレゾルバ19の検出誤差が抑制される形態でレゾルバ19の信号線74を配設することが可能となっている。なお、図示は省略するが、回転電機MGと図示しないインバータとを電気的に接続するためのリード線(動力線)は、当該リード線から発生する電磁ノイズがレゾルバ19の信号線74を流れる信号に対して影響を及ぼすことを抑制すべく、引退部7aに収容されずにケース2外に延出するように配置されている。
本実施形態では、図4に示すように、引退部7aは、軸方向におけるいずれか一方側から見てV字状に形成されており、連結軸I及び入力軸Mが配置される回転軸X1と、カウンタギヤ機構Cのカウンタ軸Csが配置される回転軸X2とを結ぶ線分に対して、出力軸Oが配置される回転軸X3とは反対側部分に形成されている。具体的には、引退部7aは、上記反対側部分であって、ポンプカバー91が占有する空間とカウンタ軸Csを配置するための構成が占有する空間との双方の空間に隣接した空間に形成されている。すなわち、引退部7aは、ケース2内におけるカウンタ軸Csを配置するための構成が占有する空間の周囲の空いた空間に形成されている。なお、図5及び図6に示すように、引退部7aの引退量に応じて、第二支持壁7の軸方向他方側端面は軸方向他方側へ突出するが、上記のような空間を利用して引退部7aを形成することで、ケース2内に配置されるその他の構成要素へ与える影響を抑制しつつ、軸方向他方側へ引退した引退部7aを形成することが可能となっており、ハイブリッド駆動変速装置1の軸方向寸法の拡大が抑制された形態で引退部7aが形成されている。なお、複数の油路Lはポンプカバー91に形成されているため、図4に示すように、引退部7aは、軸方向におけるいずれか一方側から見て、複数の油路Lと重複しない位置に形成されている。
また、本実施形態では、引退部7aの軸方向一方側の開口を閉塞するように、板状のハーネス保護板96が設けられている。ハーネス保護板96は、第二支持壁7に対して軸方向一方側から当接し、締結ボルト81により第二支持壁7に締結固定されている。本例では、ハーネス保護板96は、鉄等の磁性材料を用いて形成されている。よって、ハーネス保護板96は、回転電機MGのステータStから発生する電磁ノイズに対して遮蔽効果を発揮し、当該電磁ノイズがレゾルバ19の信号線74に到達するのが抑制され、結果、レゾルバ19の検出誤差が抑制されている。
3.レゾルバの配置構成
次に、レゾルバ19の配置構成について説明する。なお、各部材同士の配置関係に関する記載において、「ステータSt」は、ステータコアに巻装されるコイルが形成するコイルエンド部Ceと、当該コイルエンド部Ceの軸方向他方側に備えられる接続端子が占有する空間73とを含むものとする。また、各部材同士の配置関係に関する記載において、「センサステータ19a」は、センサステータ19aのコアに巻装されるコイルが形成するコイル部19cを含むものとする。よって、センサステータ19aを備える「レゾルバ19」にも、当然ながら、コイル部19cが含まれることになる。
図2に示すように、レゾルバ19は、径方向におけるポンプ室18aとステータStとの間に配置されている。具体的には、レゾルバ19は、ポンプ室18aより径方向外側で回転電機MGのステータStより径方向内側に配置されている。すなわち、レゾルバ19は、ポンプ室18aと径方向に重複することなく、言い換えれば、ポンプ室18aと軸方向から見て重複することなく、ポンプ室18aに対して径方向外側に配置されている。より具体的には、レゾルバ19は、ポンプボディ90に対して径方向に重複することなく、言い換えれば、ポンプボディ90と軸方向から見て重複することなく、ポンプボディ90に対して径方向外側に配置されている。また、レゾルバ19は、ステータStと径方向に重複することなく、言い換えれば、ステータStと軸方向から見て重複することなく、ステータStに対して径方向内側に配置されている。
また、レゾルバ19は、オイルポンプ18(ポンプケース)と軸方向に重複して配置されている。本実施形態では、レゾルバ19は、オイルポンプ18が備えるインナロータ18bと軸方向に重複して配置されている。すなわち、レゾルバ19は、径方向から見てオイルポンプ18(ポンプケース)と重複して、より具体的には、径方向から見てオイルポンプ18が備えるインナロータ18bと重複して配置されている。図3に示すように、レゾルバ19は、センサステータ19aが備える軸方向他方側のコイル部19cの位置する軸方向位置の範囲(以下、単に「軸方向範囲」という。)が、インナロータ18bが位置する軸方向範囲に含まれるように配置されている。また、レゾルバ19は、センサステータ19aが備える軸方向一方側のコイル部19cの軸方向一方側端部が、ポンプボディ90が位置する軸方向範囲に含まれる軸方向位置に位置するように配置されている。よって、本例では、レゾルバ19が位置する軸方向範囲は、ポンプボディ90が位置する軸方向範囲に含まれている。言い換えれば、レゾルバ19は、ポンプボディ90に対して軸方向位置が完全に重複するように配置されている。このように、本例では、レゾルバ19は、ポンプケースを形成する2つの部材(ポンプボディ90及びポンプカバー91)の内の一方の部材であるポンプボディ90と軸方向に重複するものの、他方の部材であるポンプカバー91とは軸方向に重複しないように軸方向の位置を異ならせて配置されている。すなわち、レゾルバ19は、ポンプボディ90と径方向から見て重複して配置されているものの、ポンプカバー91とは径方向から見て重複しないように軸方向の位置を異ならせて配置されている。なお、レゾルバ19を、ポンプケースを形成する2つの部材(ポンプボディ90及びポンプカバー91)の内の一方の部材であるポンプボディ90と軸方向に重複させ、更に他方の部材であるポンプカバー91とも軸方向に重複させて配置することもできる。すなわち、レゾルバ19を、径方向から見てポンプボディ90及びポンプカバー91の双方と重複して配置することができる。
本実施形態では、レゾルバ19は、ステータStとも軸方向に重複して配置されている。すなわち、レゾルバ19は、ステータStとも径方向から見て重複して配置されている。具体的には、図3に示すように、レゾルバ19は、センサステータ19aが備える軸方向一方側のコイル部19cの軸方向一方側端部が、ステータStが備える軸方向他方側のコイルエンド部Ceが位置する軸方向範囲に含まれる軸方向位置に位置するように配置されている。また、レゾルバ19は、センサステータ19aのコアの軸方向一方側端部が、ステータStが備える接続端子が占有する空間73が位置する軸方向範囲に含まれる軸方向位置に位置するように配置されている。また、レゾルバ19は、センサステータ19aのコアの軸方向中央位置が、ステータStが備える接続端子が占有する空間73の軸方向他方側端部とほぼ同じ軸方向位置に位置するように配置されている。よって、本例では、レゾルバ19の軸方向他方側端部は、ステータStの軸方向他方側端部より軸方向他方側に位置する。このように、本例では、レゾルバ19は、回転電機MGのステータStに対して軸方向に重複するものの、ステータStに対して軸方向位置が完全には重複しないように配置されている。
以上のようにレゾルバ19を配置することで、レゾルバ19、オイルポンプ18、及び回転電機MGのステータStが占有する空間の軸方向長さを短縮することができ、レゾルバ19をハイブリッド駆動変速装置1の軸方向寸法の短縮の観点から適切に配置することが可能となっている。なお、本実施形態では、ハイブリッド駆動変速装置1の軸方向寸法を短縮すべく、更に以下のような配置構成を採用している。以下、この点について説明する。
図2に示すように、本実施形態においては、クラッチハウジングCHの一部を構成する一方側径方向延在部41は、第一軸受51を介して第一支持壁4によって軸方向一方側から軸方向に支持されている。そして、第一軸受51は、一方側径方向延在部41と軸方向に重複して配置されている。より具体的には、第一軸受51は、一方側径方向延在部41の径方向外側部分と軸方向に重複して配置されている。すなわち、第一軸受51は、径方向から見て一方側径方向延在部41(具体的には、一方側径方向延在部41の径方向外側部分)と重複して配置されている。また、第一軸受51に対して軸方向他方側に隣接して配置される第一シール部材61も、当然ながら一方側径方向延在部41と軸方向に重複して配置されている。第一シール部材61は、一方側径方向延在部41の径方向内側部分と軸方向に重複して配置されている。すなわち、第一シール部材61は、径方向から見て一方側径方向延在部41(具体的には、一方側径方向延在部41の径方向内側部分)と重複して配置されている。
また、クラッチハウジングCHの他の一部を構成する他方側径方向延在部45が、第四軸受54を介して、ポンプボディ90及びポンプボディ90が固定されたケース2によって軸方向他方側から軸方向に支持されている。第四軸受54は、他方側径方向延在部45と軸方向に重複して配置されている。より具体的には、第四軸受54は、他方側径方向延在部45の径方向外側部分と軸方向に重複して配置されている。すなわち、第四軸受54は、径方向から見て他方側径方向延在部45(具体的には、他方側径方向延在部45の径方向外側部分)と重複して配置されている。また、第四軸受54に対して軸方向一方側に隣接して配置される第二シール部材62も、当然ながら他方側径方向延在部45と軸方向に重複して配置されている。第二シール部材62は、他方側径方向延在部45の径方向中央部と軸方向に重複して配置されている。すなわち、第二シール部材62は、径方向から見て他方側径方向延在部45(具体的には、他方側径方向延在部45の径方向中央部)と重複して配置されている。
また、本実施形態では、上記のとおり回転電機MGのロータRoが、クラッチハウジングCHと軸方向に重複して、言い換えれば、径方向から見てクラッチハウジングCHと重複して、当該クラッチハウジングCHを構成する円筒状包囲部49の外周部に固定されている。よって、軸方向でクラッチハウジングCHが占める空間内に、クラッチハウジングCH及びこれに収容されるクラッチ機構CL、回転電機MG、並びに複数の軸受51、54及びシール部材61、62をコンパクトに配置して、ハイブリッド駆動変速装置1全体の軸方向寸法を短縮することが可能となっている
なお、本実施形態においては、第一軸受51、第一シール部材61、第四軸受54、及び第二シール部材62は、互いに径方向に重複して配置されている。また、軸方向で第一軸受51及び第一シール部材61と第四軸受54及び第二シール部材62との間に、これらの一又は二以上と径方向に重複して、第二軸受52及び第三軸受53が配置されている。そして、これらに第五軸受55を加えた、第一軸受51、第二軸受52、第三軸受53、第四軸受54、第五軸受55、第一シール部材61、及び第二シール部材62の各部品よりも径方向外側に、クラッチ機構CLの複数の摩擦プレート31が配置されている。複数の摩擦プレート31は、少なくとも第二軸受52、第三軸受53、及び第二シール部材62と軸方向に重複して配置されている。本実施形態では、更に、このうち第二シール部材62がピストン36と軸方向に重複して配置されている。
このように、発進クラッチ10、回転電機MG、第一軸受51、第二軸受52、第三軸受53、第四軸受54、第五軸受55、第一シール部材61、第二シール部材62、オイルポンプ18、及びレゾルバ19の全体をコンパクトに配置して、ハイブリッド駆動変速装置1全体の軸方向寸法の短縮が図られている。
4.その他の実施形態
最後に、本発明に係るハイブリッド駆動変速装置の、その他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される特徴構成は、その実施形態でのみ適用されるものではなく、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される特徴構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態では、オイルポンプ18のポンプ室18aを形成する部材であるポンプケースが、共にケース2とは別部材であるポンプボディ90とポンプカバー91とである場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、ポンプケースを構成する構成要素の少なくとも一部が、ケース2の部分(例えば、第二支持壁7等)である構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(2)上記の実施形態では、軸方向突出部8が備える第二円筒部8bの外周面に接する状態で、レゾルバ19のセンサステータ19aが固定される場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、レゾルバ19のセンサステータ19aを第二支持壁7が備えるその他の構成の固定部に固定する構成とすることもできる。また、ポンプボディ90が、径方向においてレゾルバ19と重複するように、言い換えれば、軸方向から見てレゾルバ19と重複するようにレゾルバ19に対して径方向外側まで延在している場合には、ポンプボディ90にセンサステータ19aを固定するための固定部(第二円筒部8bと同様の円筒部等)を形成し、当該固定部にレゾルバ19のセンサステータ19aが固定される構成としても好適である。さらに、ポンプカバー91が他の部材によって軸方向一方側端面を覆われない部分を有する場合には、レゾルバ19のセンサステータ19aを当該部分に固定する構成とすることもできる。
(3)上記の実施形態では、第二支持壁7とポンプケース(ポンプボディ90及びポンプカバー91)とが協同で、本発明における「区画壁」を形成している場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、ポンプボディ90をケース周壁3の内周面まで延在するように形成する等して、ポンプケースが単独で本発明における「区画壁」を形成する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(4)上記の実施形態では、第二支持壁7が引退部7aを備え、レゾルバ19の信号線74が、引退部7aに収容されてレゾルバ19に対して径方向外側まで延びている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、第二支持壁7が引退部7aを備えず、レゾルバ19の信号線74の全体が、例えば第二支持壁7の軸方向一方側の端面に隣接配置されて固定され、第二支持壁7と軸方向に重複しない位置に配置される構成とすることもできる。また、ポンプボディ90が、径方向においてレゾルバ19と重複するように、言い換えれば、軸方向から見てレゾルバ19と重複するようにレゾルバ19に対して径方向外側まで延在している場合には、ポンプボディ90に引退部7aと同様の引退部を形成し、当該引退部に信号線74を収容する構成としても好適である。さらに、ポンプカバー91が他の部材によって軸方向一方側端面を覆われない部分であって、レゾルバ19に対して径方向に重複する部分、すなわち、軸方向から見てレゾルバ19と重複する部分を有する場合には、引退部を当該部分に形成して信号線74を収容する構成とすることもできる。
(5)上記の実施形態では、ケース2が区画壁を形成する第二支持壁7を備え、レゾルバ19が、当該第二支持壁7に固定される場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、レゾルバ19が、区画壁を形成する他の部材(本例では、ポンプボディ90やポンプカバー91)に固定される構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、第一室R1内におけるクラッチハウジングCHの内部を除く空間も、第二室R2内の空間やクラッチハウジングCH内の空間と同様ドライ状態とはされない場合には、ケース2が第二支持壁7を備えるものの、外周面部90aと第二円筒部8bの内周面との間に第四シール部材64を介在させず、これらの部材間に所定の隙間が形成される構成とすることもできる。また、このような場合には、ケース2が第二支持壁7を備えない構成とすることもできる。
(6)上記の実施形態では、オイルポンプ18が内接型のギヤポンプである場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、オイルポンプ18を外接型のギヤポンプやベーンポンプ等の内接型ギヤポンプ以外の構成のオイルポンプとすることもできる。これらの場合においても、オイルポンプのポンプ室内にロータが入力軸Mと同軸配置されるように構成することができ、当該ロータが本発明における「ポンプロータ」となる。
(7)上記の実施形態では、レゾルバ19が、センサステータ19aをセンサロータ19bに対して径方向内側に備えるアウタロータ型のレゾルバである場合を例として説明した。しかし、レゾルバ19を、センサステータ19aをセンサロータ19bに対して径方向外側に備えるインナロータ型のレゾルバとすることも当然に可能である。また、本実施形態では、本発明における回転センサがレゾルバである場合を例として説明したが、本発明における回転センサをレゾルバ以外のセンサ(ホール素子や磁気抵抗素子等を備えた回転センサ)により構成することもできる。
(8)上記の実施形態では、レゾルバ19が、インナロータ18bと軸方向に重複して配置される場合、すなわち、径方向から見てインナロータ18bと重複して配置される場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、レゾルバ19を、オイルポンプ18(ポンプケース)と軸方向に重複する位置であって、インナロータ18bとは軸方向に重複しない位置に配置することもできる。すなわち、レゾルバ19を、径方向から見てオイルポンプ18(ポンプケース)と重複する位置であって、径方向から見てインナロータ18bと重複しない位置に配置することができる。例えば、レゾルバ19を、ポンプカバー91のみと径方向から見て重複して(軸方向に重複して)配置したり、ポンプボディ90におけるインナロータ18bの軸方向一方側端部よりも軸方向一方側部分のみと径方向から見て重複して(軸方向に重複して)配置することができる。
(9)上記の実施形態では、レゾルバ19が、回転電機MGのステータStと軸方向に重複して配置される場合、すなわち、径方向から見てステータStと重複して配置される場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、レゾルバ19を、ステータStに対して径方向内側で、ステータStに対して軸方向に重複しないように配置することもできる。すなわち、レゾルバ19を、ステータStに対して径方向内側で、ステータStと径方向から見て重複しない位置に配置することができる。
(10)上記の実施形態においては、内燃機関Eに駆動連結される入力側部材(クラッチハブ21)が、変速機構TMに駆動連結される出力側部材(クラッチドラム26)に対して径方向内側に配置される場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、内燃機関Eに駆動連結される入力側部材をクラッチドラム26とし、変速機構TMに駆動連結される出力側部材をクラッチハブ21として、出力側部材が入力側部材に対して径方向内側に配置される構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(11)上記の実施形態では、ポンプボディ90にのみポンプ室18a形成用の凹部が形成されている場合を例として説明したが、ポンプボディ90とポンプカバー91との双方に、又はポンプカバー91のみに、ポンプ室18a形成用の凹部が形成されている構成とすることもできる。
(12)上記の実施形態では、クラッチハウジングCHの内部に形成される空間のうち、作動油室37を除いた大部分を占める空間である循環油室38が、基本的には常時油で満たされた状態となる場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、クラッチハウジングCH内における作動油室37を除いた空間を、油が供給されるものの必ずしも油で満たされないような空間として構成することも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合においては、クラッチハウジングCH内における作動油室37を除いた空間は、必ずしも油密状に区画する必要はない。
(13)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、本願の特許請求の範囲に記載された構成及びこれと均等な構成を備えている限り、特許請求の範囲に記載されていない構成の一部を適宜改変した構成も、当然に本発明の技術的範囲に属する。
本発明は、内燃機関に駆動連結される入力側部材と、変速機構に駆動連結される出力側部材と、入力側部材と出力側部材とを選択的に駆動連結する係合機構と、を有する摩擦係合装置を備え、更に、出力側部材に駆動連結されるロータを有する回転電機と、ロータの回転角度を検出する回転センサと、オイルポンプと、変速機構と、当該変速機構と出力側部材とを駆動連結するための軸である入力軸と、を備えたハイブリッド駆動変速装置に好適に利用することができる。
1:ハイブリッド駆動変速装置
7:第二支持壁(区画壁、第二部材)
7a:引退部
8b:第二円筒部(円筒部)
10:発進クラッチ(摩擦係合装置)
18:オイルポンプ
18a:ポンプ室
18b:インナロータ(ポンプロータ)
19:レゾルバ(回転センサ)
19a:センサステータ
19b:センサロータ
21:クラッチハブ(入力側部材)
26:クラッチドラム(出力側部材)
64:第四シール部材(シール部材)
74:信号線
90:ポンプボディ(ポンプケース、区画壁、第一部材)
90a:外周面部
90b:軸方向突出部
91:ポンプカバー(ポンプケース、区画壁)
CL:クラッチ機構(係合機構)
E:内燃機関
M:入力軸
MG:回転電機
R1:第一室
R2:第二室
Ro:ロータ
St:ステータ
TM:変速機構

Claims (7)

  1. 内燃機関に駆動連結される入力側部材と、変速機構に駆動連結される出力側部材と、前記入力側部材と前記出力側部材とを選択的に駆動連結する係合機構と、を有する摩擦係合装置を備え、更に、前記出力側部材に駆動連結されるロータを有する回転電機と、前記ロータの回転角度を検出する回転センサと、オイルポンプと、前記変速機構と、当該変速機構と前記出力側部材とを駆動連結するための軸である入力軸と、を備えたハイブリッド駆動変速装置であって、
    前記回転電機は、前記入力軸と同軸配置されるとともに、前記ロータを前記回転電機のステータに対して径方向内側に備え、
    前記オイルポンプは、内部にポンプ室を形成するポンプケースと、前記ポンプ室内に回転可能に収容されるポンプロータとを備え、
    前記ポンプロータは、前記入力軸と同軸配置され、
    前記回転センサは、前記ポンプ室より径方向外側で前記回転電機のステータより径方向内側に配置されるとともに、前記入力軸の径方向から見て前記オイルポンプと重複して配置されるハイブリッド駆動変速装置。
  2. 前記回転センサは、前記入力軸の径方向から見て前記回転電機のステータと重複して配置される請求項1に記載のハイブリッド駆動変速装置。
  3. 前記回転センサは、前記入力軸の径方向から見て前記ポンプロータと重複して配置される請求項1又は2に記載のハイブリッド駆動変速装置。
  4. 前記摩擦係合装置、前記回転電機、前記回転センサ、前記オイルポンプ、及び前記変速機構を収容するケースを備え、
    前記オイルポンプは、前記変速機構が備える係合要素及び前記摩擦係合装置の少なくともいずれか一方を作動させるための油圧を発生し、
    前記ケース内の空間は、前記入力軸の径方向及び周方向に延在する区画壁により、前記入力軸の軸方向の一方側に位置する第一室と、当該軸方向の他方側に位置する第二室とに区画され、
    前記第一室に、前記摩擦係合装置と前記回転電機と前記回転センサとが収容され、前記第二室に、前記変速機構が収容され、
    前記区画壁は、前記ポンプケースを形成する部材を含んで構成され、
    前記回転センサのセンサステータが、前記区画壁に固定されている請求項1から3のいずれか一項に記載のハイブリッド駆動変速装置。
  5. 前記回転センサは、センサステータをセンサロータに対して径方向内側に備える請求項1から4のいずれか一項に記載のハイブリッド駆動変速装置。
  6. 前記摩擦係合装置、前記回転電機、前記回転センサ、前記オイルポンプ、及び前記変速機構を収容するケースを備え、
    前記ケース内の空間は、前記入力軸の径方向及び周方向に延在する区画壁により、前記入力軸の軸方向の一方側に位置する第一室と、当該軸方向の他方側に位置する第二室とに区画され、
    前記第一室に、前記摩擦係合装置と前記回転電機と前記回転センサとが収容され、前記第二室に、前記変速機構が収容され、
    前記区画壁は、前記ポンプケースを形成する部材を含むとともに、前記入力軸の軸方向から見て前記回転センサと重複する領域内に当該軸方向の他方側に引退した引退部を備え、
    前記回転センサの検出信号を前記ケース外に取り出すための信号線が、前記引退部に収容されて前記回転センサに対して径方向外側まで延びている請求項1から5のいずれか一項に記載のハイブリッド駆動変速装置。
  7. 前記区画壁は、前記ポンプケースの少なくとも一部を形成するとともに前記入力軸と同軸の円筒状の外周面部を有する第一部材と、前記入力軸の軸方向の一方側に突出するとともに前記入力軸と同軸の円筒部を有する第二部材と、を備え、
    前記第一部材の前記外周面部と前記円筒部の内周面とが対向するように配置されるとともに、前記第一部材の前記外周面部と前記円筒部の内周面との間にシール部材が配置され、
    前記回転センサのセンサステータは、前記円筒部の外周面に接する状態で固定され、
    前記回転センサのセンサロータは、前記センサステータに対して径方向外側に配置される請求項4又は6に記載のハイブリッド駆動変速装置。
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