ところが、特許文献1に記載の従来技術では、磁気センサで磁気を検知すると、全ての場合において不正が行われたと判定して報知が行われる。このため、例えば、外的要因によって発生したノイズを磁気センサで検知したとしても、毎回不正が行われたと判定することになる。その結果、報知が行われたとしても、不正行為に起因する報知か否かを判断できないため、実際に不正行為が行われていても分からないおそれがある。しかも、遊技者が不正行為を行っていないにもかかわらず、「不正行為を行ったのではないか?」と遊技者を疑うことにより、遊技者との間でトラブルになるおそれがある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、不正行為を正確に検知できる遊技機を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、遊技球が通過可能な開状態及び遊技球が通過不能な閉状態に切替可能な開閉部材を備え、前記開閉部材の開閉時間が複数通りに設定され、磁気を検知して磁気検知信号を出力する磁気センサが内部に設けられた入賞装置と、前記磁気センサからの前記磁気検知信号が入力される制御基板と、前記制御基板からの第1報知信号に基づいて、不正が行われている旨を報知する報知手段とを備える遊技機であって、前記制御基板は、入力された前記磁気検知信号に基づいて前記磁気センサの磁気検知時間を測定する検知時間測定手段と、前記検知時間測定手段によって測定された前記磁気検知時間が、外的要因により発生するノイズの時間よりも長いか否かを判定する検知時間判定手段と、前記検知時間判定手段によって前記磁気検知時間が前記ノイズの時間よりも長いと判定された場合に、前記報知手段に対して前記第1報知信号を出力する報知信号出力手段とを備えることを特徴とする遊技機をその要旨とする。
従って、請求項1に記載の発明では、磁気センサによる磁気検知時間がノイズの時間よりも長いと判定された場合にはじめて、不正が行われている旨を報知させるための第1報知信号が報知手段に出力されるため、偶然発生したノイズに基づく無駄な報知を防止できる。即ち、報知手段による報知は実際に不正行為が行われた場合のみとなる。以上により、遊技者が行う不正行為を正確に検知でき、しかも無実の遊技者をノイズに起因した報知に基づいて疑わなくて済む。
なお、ノイズとしては、前記開閉部材を開状態及び閉状態に切り替える電気的アクチュエータ(請求項6)から発生するものや、前記制御基板上の回路を信号が流れる際に発生するものや、遊技機の外部(例えば島設備や、遊技者が所持する携帯電話など)から発生するものなどが挙げられる。
ここで、遊技機がいわゆる「デジパチ」と称される遊技機である場合、前記入賞装置としては大入賞口が挙げられ、前記開閉部材としては、大入賞口に配設された可動部材(開閉扉、開閉羽根等)が挙げられる。一方、遊技機がいわゆる「羽根モノ」と称される遊技機である場合、入賞装置としては、開閉動作を行う一対の開閉羽根(開閉翼)を有する入賞装置が挙げられ、開閉部材としては、前記一対の開閉羽根が挙げられる。
ところで、一般的に遊技機は、入賞装置が設けられた遊技盤を透視状態で保護するためのガラスを有しているため、不正を行う場合には、ガラス越しに遊技球を誘導できるほどの強い磁気を有する磁石が用いられる。一方、モータやソレノイドなどの電気的アクチュエータからは、磁石が発生する磁気に比べてかなり弱い磁気が発生する。よって、弱い磁気を検知できず、ある一定以上の強い磁気(例えば4.5mT以上の磁気)を検知可能とするような磁気センサを用いることが好ましい。仮に、磁気センサの検知感度を敏感にしすぎると、上記の電気的アクチュエータから発生する磁気を磁気センサが検知してしまうからである。
なお、前記報知手段としては、例えば、不正が行われている旨を発光(点灯・点滅等)によって報知するランプなどの発光手段、不正が行われている旨を音声(効果音等)にて報知するスピーカなどの音声出力手段、不正が行われている旨を表示(文字、記号、絵等)にて報知する液晶式表示装置などの表示手段、不正が行われている旨を何らかの動作によって報知する可動体などが挙げられる。
前記検知時間判定手段による判定基準となる磁気検知時間は、ノイズの時間よりも長ければ特に限定されない。しかし、上記の磁気検知時間があまりに長すぎると、遊技機に磁石が近付いていても第1報知信号が出力されにくくなるため、不正行為が行われても報知が行われない可能性がある。よって、検知時間判定手段による判定基準となる磁気検知時間は、できるだけ短い時間に設定されることが好ましい。さらに、検知時間判定手段による判定基準となる磁気検知時間は、例えば300msに設定されることが好ましい。なお、300msに設定する理由は、以下の通りである。即ち、不正を行うときに、磁石を可能な限り速く動かして磁気センサの検知範囲内を通過させたとしても、磁気センサは、少なくとも300msの間、磁気を検知してしまうからである。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記検知時間測定手段は、前記制御基板と前記磁気センサとをつなぐ経路が遮断された場合に、経路遮断時間を測定し、前記検知時間判定手段は、前記検知時間測定手段によって測定された前記経路遮断時間が、前記ノイズの時間よりも長いか否かを判定し、前記検知時間判定手段によって前記経路遮断時間が前記ノイズの時間よりも長いと判定された場合、前記報知信号出力手段は、前記報知手段に対して第2報知信号を出力し、前記報知手段は、前記第2報知信号に基づいて不正が行われている旨を報知することをその要旨とする。
従って、請求項2に記載の発明によると、制御基板と磁気センサとをつなぐ経路が遮断され、経路遮断時間がノイズの時間よりも長いと判定されると、不正が行われている旨が報知される。このため、上記の経路が遮断された状態(即ち、磁気センサによる磁気の検知が不能な状態)で不正を行うことを未然に防止できる。
なお、制御基板と磁気センサとをつなぐ経路が遮断される具体例としては、制御基板に接続される磁気センサのコネクタが外れたり抜けたりすることや、制御基板と磁気センサとをつなぐ配線が切断されることなどが挙げられる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記磁気検知時間または前記経路遮断時間が前記ノイズの時間よりも長いと前記検知時間判定手段が肯定判定した場合、前記報知信号出力手段は、前記報知手段及びホールコンピュータに対して前記第1報知信号または前記第2報知信号を出力し、前記報知手段は、前記第1報知信号または前記第2報知信号に基づいて、前記検知時間判定手段が肯定判定している間の所定時間のみ報知を行い、前記報知信号出力手段は、前記検知時間判定手段が肯定判定している間、前記ホールコンピュータに対して前記第1報知信号または前記第2報知信号を出力し続けることをその要旨とする。
従って、請求項3に記載の発明によると、第2報知信号がホールコンピュータにも出力されるため、遊技店の店員が不正を行っている遊技者の傍にいなくても、不正が行われている旨を知ることができる。また、報知手段による報知、即ち、遊技者や遊技店の店員への報知は所定時間のみ行われるため、無駄に報知し続けることにより、周りの遊技者に不快な思いをさせなくて済む。一方、遊技者や遊技店の店員に報知し続けない代わりに、検知時間判定手段が肯定判定している間、ホールコンピュータに対して第1報知信号または第2報知信号を出力し続けるため、実際にどのくらいの間、不正が行われていたかを知ることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記遊技機は単数または複数の報知手段を備え、前記制御基板は、遊技機全体を制御する主制御基板であり、前記主制御基板は、前記検知時間測定手段、前記検知時間判定手段及び前記報知信号出力手段による処理を実行し、該処理結果に応じて前記第1報知信号または前記第2報知信号を前記複数の報知手段へ出力することをその要旨とする。
従って、請求項4に記載の発明によると、主制御基板が不正が行われたか否かを判定する(前記検知時間判定手段による処理を実行する)ため、報知手段が複数ある場合において不正が行われたときには、主制御基板より各報知手段を同期させて制御することができる。ゆえに、制御に無駄がなくなるとともに、各報知手段による報知のずれが防止される。また、主制御基板が前記報知信号出力手段としても機能するため、前記ホールコンピュータに対して第1報知信号または第2報知信号を出力する場合に、他の基板を介さずに直接出力することもできる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項において、前記遊技機は、前記入賞装置が設けられた遊技盤を透視状態で保護するためのガラスを有し、前記磁気センサは、前記入賞装置内における前記ガラスの近傍に視認可能に設けられることをその要旨とする。
従って、請求項5に記載の発明によると、不正行為を行う際に磁石が接近しうるガラスの近傍に磁気センサが設けられるため、磁石と磁気センサとの距離が短くなる。その結果、前記検知範囲が広くなるため、磁気センサによる磁気の検知が容易になる。また、磁気センサが視認可能であるため、磁気センサによる威嚇効果によって不正行為を未然に防止できる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項において、前記入賞装置は、前記開閉部材を前記開状態及び前記閉状態に切り替える電気的アクチュエータを備え、少なくとも前記電気的アクチュエータと前記磁気センサとの間に、前記電気的アクチュエータから発生する磁気を遮蔽するシールド部材が設けられることをその要旨とする。
従って、請求項6に記載の発明によると、少なくとも電気的アクチュエータと磁気センサとの間にシールド部材を設けることで、電気的アクチュエータから発生する磁気が磁気センサによって検知されにくくなる。ここで、シールド部材は、磁性材料等によって形成されることが好ましく、例えば、鉄、ニッケル、ケイ素などを含有する金属板材などが挙げられる。なお、シールド部材を電気的アクチュエータに接触させれば、電気的アクチュエータから発生する熱を放出しやすくなり、電気的アクチュエータの誤動作防止や長寿命化につながる。また、より放熱性を向上させるためには、シールド部材を電気的アクチュエータの複数の面に接触させることが好ましい。
ところで、磁気センサの位置は、検知範囲を広くするために、前記ガラスの近傍に設定されることが好ましい。また、電気的アクチュエータの位置は、本来的には前記開閉部材に近い位置に設定されることが好ましい。このようにすれば、電気的アクチュエータの位置が開閉部材から遠い位置に設定される場合に比べて開閉部材を駆動させる力が小さくて済み、しかも、開閉部材を駆動するための駆動機構が短く、軽くなる。ゆえに、開閉部材を駆動する際に電気的アクチュエータに負担が掛かりにくくなる。しかし、磁気センサをガラスの近傍に配置したくても、電気的アクチュエータが邪魔になって配置できない場合は、電気的アクチュエータを開閉部材から離間させて、遊技盤の裏側に配置するとともに、磁気センサを電気的アクチュエータと開閉部材との間に配置することが好ましい。なお、請求項6によれば、電気的アクチュエータと磁気センサとの間にシールド部材が設けられるため、電気的アクチュエータを磁気センサに近付けて、電気的アクチュエータと開閉部材との距離を短縮することができる。ゆえに、開閉部材と電気的アクチュエータとをつなぐ伝達部材が軽量化されるため、電気的アクチュエータに負担が掛かりにくくなり、ひいては、電気的アクチュエータの長寿命化につながる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項において、前記入賞装置は、遊技盤に設けられた始動入賞口への遊技球の入賞を契機として開閉する一対の羽根部材を前記開閉部材として有する入賞装置であり、前記入賞装置内には、前記一対の羽根部材が前記開状態であるときに遊技球が流入しうる第1入賞空間と、前記第1入賞空間に流入した遊技球が流入する第2入賞空間とが形成され、前記第2入賞空間内に、前記第2入賞空間に流入した遊技球が入賞可能であり、遊技球が入賞しても遊技者に有利な特定遊技状態が付与されない一般入賞口と、前記第2入賞空間に流入した遊技球が入賞可能であり、遊技球の入賞により遊技者に有利な特定遊技状態が付与される契機となる特別入賞口と、前記第2入賞空間に流入した遊技球を前記一般入賞口側と前記特別入賞口側とに振り分ける振分部材とが設けられ、前記第1入賞空間外及び前記第2入賞空間外であって前記第1入賞空間の近傍に前記磁気センサを設けたことをその要旨とする。
例えば、特別入賞口に直接遊技球を入賞させる不正行為を行う場合、第2入賞空間に流入した遊技球を磁石で誘導し、特別入賞口を直接狙うことになる。しかし、入賞装置には振分部材が設けられており、特別入賞口への遊技球の入賞が振分部材によって邪魔されうるようになっている。よって、特別入賞口を直接狙う不正行為を行うことは困難である。また、第2入賞空間に流入する遊技球の数がさほど多くないことも、上記の不正行為が困難になる理由の1つである。即ち、入賞装置に遊技球を入賞させるには、あらかじめ始動入賞口に遊技球を入賞させておき、開閉手段が開状態に切り替わるのを見計って入賞装置に遊技球を入賞させなければならない。つまり、開放時間(例えば1秒)が決まっているため、このときに入賞装置に入賞する遊技球はさほど多くない。従って、特別入賞口を直接狙う不正行為を行うためには、入賞装置に遊技球を入賞させ、さらに入賞装置に入賞した数少ない遊技球を利用して特別入賞口を狙わなければならないため、非常に効率が悪い。ゆえに、不正行為としては、遊技盤の遊技領域内にある遊技球を、磁石を用いて左側または右側の羽根部材の上方に貯めておき、羽根部材が開状態になったときに一気に放出して入賞させ、確実ではないものの、特別入賞口への入賞を狙うことが考えられる。
そこで、請求項7に記載の発明では、特別入賞口の近傍にではなく第1入賞空間の近傍に磁気センサを設けることで、一対の羽根部材の上方に遊技球が貯められることを防止でき、ひいては特別入賞口への不正な入賞を防止できる。
また、一般的に、一対の羽根部材を有する入賞装置は遊技盤の略中央に設けられ、一対の羽根部材は入賞装置の上部に配置されているため、磁石を近付けて不正を行うには、手を上に伸ばすか、席を立たなければならない。この状況は、他の遊技者とは違う動作をしており不審であることから、目立ちやすい。これにより、不正を行うことが困難であるため、不正行為自体を防止することができる。しかも、磁石を近付けて不正を行ったとしても、磁石から発生する磁気が磁気センサによって検知されるため、不正を行うことがよりいっそう困難になる。
なお、磁気センサは、第1入賞空間内に配置されるのではなく、第1入賞空間の近傍である第1入賞空間の裏側などに配置される。これにより、第1入賞空間内に流入した遊技球の動きが磁気センサに邪魔されずに済む。また、第1入賞空間内に流入した遊技球が磁気センサに衝突することで、磁気センサが破損したり磁気センサからノイズが発生したりすることもない。
請求項8に記載の発明は、請求項7において、前記磁気センサは、前記第1入賞空間よりも後方であって、前記一対の羽根部材を前記開状態及び前記閉状態に切り替える電気的アクチュエータよりも前方に配置されるとともに、前記第2入賞空間の上方に配置されることをその要旨とする。
従って、請求項8に記載の発明によると、磁気センサが第1入賞空間よりも後方に配置されて入賞装置の裏側に隠れるようになるため、意匠性に影響を与えない入賞装置となる。また、磁気センサが電気的アクチュエータよりも前方に配置されるため、磁気センサの前記検知範囲内に磁気発生源である電気的アクチュエータが介在しなくなる。ゆえに、磁気センサは、電気的アクチュエータに邪魔されることなく、不正を行う際に用いられる磁石の磁気を検知することができる。さらに、磁気センサが電気的アクチュエータより前方に配置されることで、磁気センサはガラスの近傍に位置するようになる。その結果、磁気センサの前記検知範囲が広くなるため、磁気センサによる磁気の検知が容易になる。
以上詳述したように、請求項1〜8に記載の発明によれば、不正行為を正確に検知できる遊技機を提供することができる。
以下、本発明の遊技機をパチンコ機に具体化した一実施形態を図1〜図13に基づき詳細に説明する。
(1)遊技盤13の構成
図1に示される遊技盤13は、パチンコ機内に配置され、ガラス枠が備えるガラス(図示略)によって透視状態で保護されている。遊技盤13の遊技盤面13aには円弧状のレール14が敷設されており、レール14の内側領域(遊技領域)の略中央部には入賞装置21が配設されている。また、遊技盤13の遊技領域における入賞装置21の真下には、第1始動入賞口22aが配設されるとともに、第1始動入賞口22aの左右両側には、第2始動入賞口22bがそれぞれ離間して配設されている。さらに、遊技盤13の遊技領域には、遊技状態に応じて点灯(点滅)・消灯などの発光装飾による演出を行う盤面ランプ16が配設されている。
(2)入賞装置21の構成
図1〜図3に示されるように、入賞装置21は、装置本体31の外周側に位置するフランジ状の枠板32を介して、遊技盤13に装着されるようになっている。装置本体31は、略箱状に形成されるとともに、上部左右位置にそれぞれ入賞口33が形成されている。
(2−1)羽根部材36及び駆動機構42の構成
各入賞口33には、前記始動入賞口22a,22bへの遊技球S1(図4等参照)の入賞を契機として開閉する一対の羽根部材36(開閉部材)が設けられている。各羽根部材36は、第1始動入賞口22a内のスイッチ(図示略)が第1始動入賞口22aへの遊技球S1の入賞を検出した際に、2回開閉するようになっている。また、各羽根部材36は、第2始動入賞口22b内のスイッチ(図示略)が第2始動入賞口22bへの遊技球S1の入賞を検出した際に、1回だけ開閉するようになっている。
図1〜図3に示されるように、各羽根部材36は、装置本体31に対して左右対称に配置されている。各羽根部材36は、入賞装置21において前記遊技盤13の裏面側に位置する部分に配設された駆動機構42の駆動により、前記遊技領域を流下する遊技球S1が通過可能な開状態と、遊技領域を流下する遊技球S1が通過不能な閉状態とに切替可能となっている。なお、各羽根部材36は、上端が外向きに傾斜した状態(図2(a)参照)が開状態となり、上端が起立した状態が閉状態となる。各羽根部材36が開状態にある場合、遊技球S1は、各入賞口33を介して装置本体31内へ流入可能となる。
図3に示されるように、駆動機構42は、駆動源である一対のソレノイド41(電気的アクチュエータ)と、各ソレノイド41の動きを回転運動に変換する一対のカム部43と、基端部がカム部43に連結された一対のシャフト44とを備えている。各ソレノイド41は、本体部41aと、本体部41aに対して出没可能なプランジャ41bとを備えている。プランジャ41bは、励磁状態において本体部41a内に没入(上側に移動)するようになっている。また、プランジャ41bは、非励磁状態においてコイルバネ41cに付勢されて本体部41aから突出(下側に移動)するようになっている。さらに、各シャフト44の先端部は、前記枠板32の裏面側に取り付けられた駆動機構支持体39を挿通した後、装置本体31及び枠板32を順次挿通し、それぞれ羽根部材36に連結されている(図2(b)参照)。なお、駆動機構42は、左右方向に延びるアーム45を備えている。アーム45の中央部には取付孔45aが設けられており、取付孔45aには補助クランク46の一端が回動可能に取り付けられている。そして、補助クランク46の他端は、駆動機構支持体39の裏面側に回動可能に取り付けられている。よって、アーム45は、補助クランク46を介して上下方向に揺動可能に支持される。また、アーム45における取付孔45aの左右両側には、各プランジャ41bの先端部がソレノイドピン41dを介してそれぞれ連結されている。これにより、各プランジャ41bが同期して動くようになっている。さらに、アーム45の両端部に設けられた長孔45bには、カム部43から突出する軸部43aがそれぞれ挿通されている。
従って、ソレノイド41が励磁状態になると、プランジャ41b及びアーム45が上側に移動するのに伴ってカム部43及びシャフト44が回動し、各羽根部材36が開状態に切り替えられる。一方、ソレノイド41が非励磁状態になると、プランジャ41b及びアーム45が下側に移動するのに伴ってカム部43及びシャフト44が回動し、各羽根部材36が閉状態に切り替えられる。
(2−2)装置本体31の構成
図1,図2に示されるように、装置本体31には、第1入賞空間34と第2入賞空間35とが区画形成されている。第1入賞空間34には、各羽根部材36が開状態であるときに前記入賞口33を通過した遊技球S1が流入するようになっている。第2入賞空間35は、第1入賞空間34の下側に配置されており、第1入賞空間34に流入した遊技球S1が流入するようになっている。
(2−3)第1入賞空間34の構成
図2(a),図3に示されるように、第1入賞空間34の底部は、略中央が上方に突出した球受け台51によって構成されている。球受け台51の左右両端部には、第2入賞空間35に連通する連通孔52が設けられている。よって、第1入賞空間34に流入した遊技球S1は、球受け台51上を転動するなどした後に、一方の連通孔52を介して第2入賞空間35に流入する。なお、各連通孔52には、遊技球S1の通過を検出する球検出センサ53が配設されている。これら球検出センサ53により第2入賞空間35への遊技球S1の流入が検出されると、所定数(例えば10個)の賞球が払い出されるようになっている。また、第1入賞空間34の正面側には、所定の表示演出を行う表示装置54が設けられている。
(2−4)第2入賞空間35の構成
また、第2入賞空間35は、前面にて開口する略矩形箱状をなしており、第2入賞空間35の上下方向の略中央部に形成された仕切板61により、上部入賞空間62aと下部入賞空間62bとに仕切られている。図5,図6に示されるように、下部入賞空間62bの底面をなす傾斜面63は、前方へ向けて下方に傾斜しており、その前端は装置本体31の前板64から離間している。下部入賞空間62b内に流入した遊技球S1は、傾斜面63上を前端側に向かって転動するようになっている。そして、傾斜面63の前側には、下部入賞空間62bに流入した遊技球S1を前記遊技盤13の裏側に排出させる特別入賞口37及び一般入賞口38が上方にて開口するように形成されている。特別入賞口37に遊技球S1が入賞した場合、遊技者に有利な特定遊技状態が付与されるようになっている。一方、一般入賞口38に遊技球S1が入賞した場合、特定遊技状態は付与されない。
なお、特定遊技状態では、第2入賞空間35への10個の遊技球S1の流入、羽根部材36の18回の開閉、及び、特別入賞口37への遊技球S1の入賞のいずれか1つの条件が満たされた場合に、1回のラウンドを終了する。即ち、1ラウンド当りの羽根部材36の開閉回数は18回に限定されないため、羽根部材36の開閉時間は複数通り存在する。なお、特別入賞口37に遊技球S1が入賞した場合には次のラウンドに移行するため、ラウンドごとに特別入賞口37に遊技球S1が入賞すれば、ラウンドを継続すること(本実施形態では、最大で15ラウンド)が可能となる。
図5,図6に示されるように、前記傾斜面63の前端と前記前板64との間には、前記一般入賞口38となる空間が形成されている。一般入賞口38には、該一般入賞口38の略中央を跨ぐように配置された樋部材70(振分部材)が設けられており、樋部材70には特別入賞口37が設けられている。これにより、樋部材70を挟む両側にそれぞれ一般入賞口38が開口した状態となる。なお、樋部材70の下方位置には、特別入賞口37に入賞した遊技球S1を検出する特別遊技球検出センサ(図示略)が設けられている。樋部材70は、特別入賞口37が傾斜面63の中央部の下側となる初期位置(図5(a),(b)参照)と、特別入賞口37が初期位置から左側(または右側)に変位した端部位置(図6参照)とに揺動可能になっている。これにより、下部入賞空間62bに流入した遊技球S1が特別入賞口37側と一般入賞口38側とに振り分けられる。
図5,図6に示されるように、傾斜面63の中央部には、傾斜面63の後端側から前端縁まで延出する可動傾斜板65(振分部材)が上下方向に揺動可能に配設されている。可動傾斜板65は、樋部材70(特別入賞口37)が初期位置にある場合に、特別入賞口37の後方に位置するようになっている。そして、可動傾斜板65は、上面が傾斜面63よりも低い基準位置(図5(a)参照)と、前部が傾斜面63よりも上方へ傾動することで略水平状態となる傾動位置(図5(b)参照)とに揺動可能になっている。なお、可動傾斜板65が基準位置にある場合、傾斜面63を転動する遊技球S1は可動傾斜板65上を通過可能であるが、可動傾斜板65が傾動位置に揺動すると、遊技球S1は可動傾斜板65の側部に当接するため可動傾斜板65上を通過できなくなる。また、可動傾斜板65が傾動位置にある場合に、前記仕切板61上を転動する遊技球S1が仕切板61の斜め後方から可動傾斜板65上に導かれてくると、遊技球S1は可動傾斜板65の奥側に留まる(図5(b)参照)。そして、可動傾斜板65が基準位置に揺動すると、可動傾斜板65の奥側に留まっている遊技球S1が可動傾斜板65に沿って転動し、樋部材70が初期位置にある場合には特別入賞口37に案内される(図5(a)参照)。
図5,図6に示されるように、傾斜面63の後部には、断面山形をなす一対の流路変更部材66(振分部材)が配置されている。流路変更部材66は、傾斜面63の後方から前方に所定長さだけ突出しており、前後方向に移動するようになっている(図5,図6参照)。
(2−5)キャラクタ体72の構成
図2(a)及び図4(a),(b)に示されるように、前記仕切板61の後方には、キャラクタの耳を模した左右一対の振分部73を有するキャラクタ体72(振分部材)が設けられている。キャラクタ体72は、第2入賞空間35の後部を構成する後壁35aの略中央位置に固定されている。また、各振分部73は、装置本体31の裏面側に配設したソレノイド(図示略)を駆動源とする駆動機構(図示略)により、仕切板61の後端部に接離可能に構成されている。振分部73は、仕切板61の後端部から離間することにより、仕切板61上を転動する遊技球S1を傾斜面63上に落下させる第1の状態(図4(a)参照)に切り替わるようになっている。一方、振分部73は、仕切板61の後端部に当接することにより、仕切板61上を転動する遊技球S1を仕切板61の斜め後方から前記可動傾斜板65に案内する第2の状態(図4(b)参照)に切り替わるようになっている。これにより、第2入賞空間35内に流入した遊技球S1は、特別入賞口37側と一般入賞口38側とに振り分けられる。
(3)駆動機構支持体39及び磁気センサ91などの構成
図2(b),図3に示されるように、前記駆動機構支持体39の表面の外周部分には、複数のネジ止め用突出部39bが突設されている。これらのネジ止め用突出部39bを前記枠板32の裏面側に当接させた状態で、各ネジ止め用突出部39bを挿通したネジ(図示略)を螺着させることにより、駆動機構支持体39が枠板32に固定されるようになっている。また、駆動機構支持体39の表面の外周部分には、前記シャフト44が挿通される筒状の軸受部39cが突設されている。さらに、駆動機構支持体39の表面の中央部分には、駆動機構支持体39の表面から見て略矩形状をなす取付凹部39dが設けられている。取付凹部39dの底面には複数のホルダ支持柱39eが突設されており、各ホルダ支持柱39eに対してセンサホルダ39aがネジ止めされている。センサホルダ39aは、一端が開口された略矩形箱状をなし、一対の係止爪片39fを有している。このセンサホルダ39a内には磁気センサ91が収容されており、この状態で磁気センサ91には各係止爪片39fが係止されている。なお、磁気センサ91は、検知範囲A1(図1参照)を広くするために、できるだけ前記ガラスに近付けた状態に配置されている。磁気センサ91は、棒状をなしており、前記遊技盤13の遊技盤面13aに対して平行に配置されている。
図2(b),図3に示されるように、駆動機構支持体39の裏面側には、前記駆動機構42を構成する前記ソレノイド41がネジ止めされるとともに、駆動機構42を構成する前記補助クランク46の他端が取り付けられている。従って、駆動機構支持体39内に装着される磁気センサ91は、ソレノイド41よりも前方であって前記羽根部材36よりも後方、即ち、ソレノイド41と羽根部材36との間に配置されている。また、図2(b)に示すように、磁気センサ91は、前記第1入賞空間34及び第2入賞空間35の外部であって第1入賞空間34の後方(即ち、第2入賞空間35の上方)となる箇所(駆動機構支持体39)に配置されている。よって、磁気センサ91は、入賞装置21内において視認不能に設けられる。
なお、磁気センサ91は、不正を行う際にパチンコ機に近付けられる磁石の磁気を検知するようになっている。磁気センサ91は、磁気を検知するとオン状態となり、磁気検知信号を主制御基板81のメインCPU81a(図7〜図9参照)に出力するようになっている。また、磁気センサ91は、磁気を検知しないときにオフ状態となり、磁気検知信号を出力しなくなる。なお、本実施形態の磁気センサ91は、同磁気センサ91の長手方向に延びる仮想線C1(図2(a)参照)上において磁気の検知感度が高くなっている。具体的には、磁気センサ91は、上記仮想線C1上において1.8mT以上の磁気を検知可能となっており、仮想線C1と直交する線C2(図2(b)参照)上において4.5mT以上の磁気を検知可能となっている。これにより、磁気センサ91の検知範囲A1(図1参照)が遊技盤13の横方向に広がるため、検知範囲A1は、入賞装置21だけでなく、左側の羽根部材36の上方部分や右側の羽根部材36の上方部分なども含むようになっている。従って、磁石によって羽根部材36の上方に遊技球S1が貯められることを防止できるため、羽根部材36が開状態になったときに貯めておいた遊技球S1を一気に放出して入賞させ、前記特別入賞口37への入賞を狙う不正行為を防止できる。
(4)シールド板92の構成
図2(b),図3に示されるように、磁気センサ91と前記各ソレノイド41との間には、ソレノイド41から発生する磁気を遮蔽するシールド板92(シールド部材)が設けられている。シールド板92は、金属板の折曲により形成されており、各ソレノイド41においてそれぞれ3つの面に接触している。これにより、磁気センサ91がソレノイド41からの磁気を検知することが確実に防止される。なお、シールド板92が設けられない場合、ソレノイド41と磁気センサ91とを遠ざけないと、磁気センサ91がソレノイド41からの磁気を検知する可能性があるが、シールド板92を設けることで、ソレノイド41を磁気センサ91に近付けることができる。よって、ソレノイド41と羽根部材36との距離を短縮できるため、羽根部材36とソレノイド41とをつなぐ伝達部材(カム部43、シャフト44など)が短くなることで軽量化され、ソレノイド41に負担が掛かりにくくなる。また、シールド板92がソレノイド41に接触しているため、シールド板92に確実に熱が伝導し、ソレノイド41から発生する熱を放出しやすくなる。しかも、シールド板92がソレノイド41の複数の面(3つの面)に接触しているため、より放熱性が向上する。
(5)パチンコ機の電気的構成
図7,図8に示されるように、主制御基板81は、パチンコ機の機裏側に装着され、パチンコ機全体を制御するようになっている。主制御基板81は、パチンコ機全体を制御するための各種処理を実行し、該制御結果に応じて各種の制御コマンドを所定の制御信号として出力するようになっている。また、主制御基板81には統括制御基板82が電気的に接続され、統括制御基板82には、表示制御基板80、ランプ制御基板83及び音声制御基板84がそれぞれ電気的に接続されている。
次に、主制御基板81の具体的な構成等について図7,図8に基づき詳細に説明する。主制御基板81はメインCPU81aを備えており、当該メインCPU81aには入力ポート89が電気的に接続されている。前記磁気センサ91からの磁気検知信号は、入力ポート89を介してメインCPU81aに入力されるようになっている。また、磁気センサ91のコネクタ93(図9参照)が主制御基板81側のコネクタ94a,94b(図9参照)から抜けるなどした場合、磁気センサ91と主制御基板81とをつなぐ経路が遮断されたことを示す経路遮断信号が、入力ポート89を介してメインCPU81aに入力されるようになっている。
ここで、磁気検知信号及び経路遮断信号を検知するための回路について説明する。図9に示されるように、磁気センサ91は、磁気を検知した際にオン状態となるスイッチ95を備えている。スイッチ95は一対の接点を有し、各接点はそれぞれコネクタ93に接続されている。各コネクタ93は、主制御基板81側のコネクタ94a,94bにそれぞれ接続されている。また、スイッチ95の両接点間には、抵抗95aが介在している。
一方、主制御基板81は、一対のコネクタ94a,94bと、従来公知のウィンドコンパレータ回路96とを備えている。一方のコネクタ94aとウィンドコンパレータ回路96とをつなぐ経路には、電源が供給されるようになっている。この経路と電源との間には抵抗97aが介在し、各コネクタ94a,94b間には抵抗97bが介在されている。なお、抵抗97aの抵抗値は、抵抗95aの抵抗値と等しくなるように設定されており、抵抗97bの抵抗値は、抵抗97aの抵抗値の10倍に設定されている。また、ウィンドコンパレータ回路96は、オペアンプIC1及びオペアンプIC2を備えている。オペアンプIC1は、入力された信号の電圧が閾値上限Vref1(図10参照)よりも高いか否かをチェックする。オペアンプIC2は、入力された信号の電圧が閾値下限Vref2(図10参照)よりも低いか否かをチェックする。そして、入力された信号の電圧が閾値上限よりも高い場合や閾値下限よりも低い場合、ウィンドコンパレータ回路96は、メインCPU81aに対して「L」レベルの信号を出力するようになっている。一方、入力された信号の電圧が閾値上限と閾値下限との間である場合のみに、ウィンドコンパレータ回路96は、メインCPU81aに対して「H」レベルの信号を出力するようになっている。
次に、メインCPU81aによる磁気検知信号及び経路遮断信号の検知方法を説明する。例えば、磁気センサ91が磁気を検知した場合、スイッチ95がオン状態となることにより、コネクタ94a,94bとウィンドコンパレータ回路96とをつなぐ経路上の点Aにおける電圧は、0Vとなる(図10参照)。この場合、オペアンプIC2によって、入力された信号の電圧が閾値下限よりも低いと判定されるため、NOR回路98とメインCPU81aとをつなぐ経路上の点Bにおける信号は、「L」レベルの信号となる。従って、メインCPU81aに入力される磁気検知信号は、「L」レベルの信号となる。
また、磁気センサ91が磁気を検知しない場合、スイッチ95がオフ状態となる。その結果、抵抗95aと抵抗97aとの分圧比によって点Aにおける電圧が1/2Vとなる(図10参照)。この場合、入力された信号の電圧は閾値上限と閾値下限との間であると判定されるため、点Bにおける信号は「H」レベルの信号となる。これにより、磁気センサ91が磁気を検知する場合と検知しない場合とで異なる信号がメインCPU81aに入力されるため、メインCPU81aは磁気検知信号を検知することができる。
さらに、磁気センサ91のコネクタ93が主制御基板81側のコネクタ94a,94bから抜けた場合、抵抗97aと抵抗97bとの分圧比によって点Aにおける電圧が10/11Vとなる(図10参照)。この場合、オペアンプIC1によって、入力された信号の電圧が閾値上限よりも高いと判定されるため、点Bにおける信号は「L」レベルの信号となる。これにより、磁気センサ91が検知しない場合であっても、コネクタ93が抜けた場合と抜けてない場合とで異なる信号がメインCPU81aに入力されるため、メインCPU81aは経路遮断信号を検知することができる。なお、経路遮断信号は磁気検知信号と同じ「L」レベルの信号である。
図7,図8に示されるように、メインCPU81aには、メインROM81b及びメインRAM81cが電気的に接続されている。そして、メインROM81bには、パチンコ機を制御するための各種制御プログラムが記憶されている。また、メインRAM81cには、メインCPU81aが演算処理した制御コマンドが記憶されるようになっている。さらに、メインCPU81aには、前記第1始動入賞口22a内のスイッチ、前記第2始動入賞口22b内のスイッチ、前記球検出センサ53、前記特別遊技球検出センサ、前記各ソレノイド41が接続されている(図示略)。メインCPU81aは、各始動入賞口22a,22b内のスイッチ、球検出センサ53及び特別遊技球検出センサからの信号に基づいて、特定遊技状態を制御する。また、メインCPU81aは、羽根部材36が開状態及び閉状態に切り替わるようにソレノイド41を直接制御する。
また、メインCPU81aは、入力された磁気検知信号に基づいて、磁気センサ91の磁気検知時間を測定するようになっている。即ち、メインCPU81aは、『検知時間測定手段』としての機能を有している。また、メインCPU81aは、入力された経路遮断信号に基づいて、経路遮断時間を測定するようになっている。
また、メインCPU81aは、測定された磁気検知時間が、300ms(図11(b)参照)よりも長いか否か、即ち、外的要因により発生するノイズの時間(図11(a)参照)よりも長いか否かを判定するようになっている。即ち、メインCPU81aは、『検知時間判定手段』としての機能を有している。また、メインCPU81aは、測定された経路遮断時間が、300msよりも長いか否かを判定するようになっている。
磁気検知時間または経路遮断時間が300msよりも長いと肯定判定された場合、メインCPU81aは、ホールコンピュータ90に対して報知信号を出力するとともに、前記統括制御基板82に対して報知信号を示すエラーコマンドを出力するようになっている。即ち、メインCPU81aは、『報知信号出力手段』としての機能を有している。なお、本実施形態のメインCPU81aは、磁気検知信号と経路遮断信号とを判別できない。このため、磁気検知信号に基づいて出力される報知信号(第1報知信号)、及び、経路遮断信号に基づいて出力される報知信号(第2報知信号)は、同じ信号となる。
そして、統括制御基板82に対して制御を指示する場合、メインCPU81aは、制御コマンド、エラーコマンドなどを制御信号(8ビット信号)とし、その信号を出力ポート87及び出力バッファ88を介して統括制御基板82に出力するようになっている。また、メインCPU81aは、制御信号の出力タイミングにあわせて、統括制御基板82に対し制御信号を構成する制御コマンドの読み込みを指示するための読込信号(INT信号、または、ストローブ信号)を出力ポート87及び出力バッファ88を介して出力するようになっている。
一方、ホールコンピュータ90に対して報知信号を出力する際、主制御基板81は、報知信号を出力ポート87を介してホールコンピュータ90に出力するようになっている。なお、ホールコンピュータ90への報知信号の出力は、メインCPU81aが肯定判定している間継続される。
次に、前記統括制御基板82、前記表示制御基板80、前記ランプ制御基板83及び前記音声制御基板84の具体的構成について、図7に基づき説明する。統括制御基板82は統括制御CPU82aを備えている。統括制御CPU82aは、表示制御基板80、ランプ制御基板83及び音声制御基板84に対して制御を指示する際、制御コマンドやエラーコマンドなどを制御信号(8ビット信号)とし、その信号を各制御基板80,83,84に出力するようになっている。
表示制御基板80の表示制御CPU80aは、表示演出の制御を行うようになっている。具体的にいうと、表示制御CPU80aは、主制御基板81から統括制御基板82を介して出力された各種制御信号を入力し、当該制御信号を構成する各種制御コマンドに基づき、前記表示装置54の表示を制御するようになっている。具体的にいうと、表示制御CPU80aは、入力された各種制御コマンドに基づいて、それらコマンドに指定されたデータを、表示制御RAM(図示略)の記憶領域に記憶させるようになっている。そして、表示制御CPU80aは、表示制御RAMに記憶された各データに基づいて、表示制御ROM(図示略)に記憶された複数種類の表示データのうちいずれか1つを設定(生成)するようになっている。さらに、表示制御CPU80aは、設定した表示データを表示制御RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示装置54による表示が実行される。詳述すると、各種制御コマンドが入力された場合、表示制御CPU80aは、通常演出データを表示信号に変換し、表示装置54に出力するようになっている。その結果、表示装置54は、表示信号に基づき表示を行う。なお、本実施形態の表示信号としてはパラレル信号が用いられている。
図7に示されるように、前記ランプ制御基板83のランプ制御CPU83aは、発光演出の制御を行うようになっている。具体的にいうと、ランプ制御CPU83aは、主制御基板81から統括制御基板82を介して出力された各種制御信号を入力し、当該制御信号を構成する各種制御コマンドに基づき、前記盤面ランプ16やパチンコ機の前面側に設けられた枠ランプ(図示略)などのランプ類85の点滅を制御するようになっている。なお、統括制御CPU82aからエラーコマンドが入力された場合、ランプ制御CPU83aは、不正が行われている旨をランプ類85に報知させるようになっている。即ち、ランプ類85は、『報知手段』としての機能を有している。具体的にいうと、盤面ランプ16を10秒間消灯させるとともに、枠ランプを10秒間点灯させるようになっている。即ち、ランプ類85による報知は、前記メインCPU81aが肯定判定すると所定時間(10秒間)のみ行われる。
また、前記音声制御基板84の音声制御CPU84aは、音声演出の制御を行うようになっている。具体的にいうと、音声制御CPU84aは、主制御基板81から統括制御基板82を介して出力された各種制御信号を入力し、当該制御信号を構成する各種制御コマンドに基づき音声出力装置86を制御するようになっている。なお、統括制御CPU82aからエラーコマンドが入力された場合、音声制御CPU84aは、不正が行われている旨を音声出力装置86に報知させるようになっている。即ち、音声出力装置86は、『報知手段』としての機能を有している。具体的にいうと、音声出力装置86からエラー音を10秒間出力させるようになっている。即ち、音声出力装置86による報知は、メインCPU81aが肯定判定すると所定時間(10秒間)のみ行われる。
次に、このように構成されたパチンコ機による制御を図12,図13のフローチャートに基づいて説明する。
図12に示されるように、まずメインCPU81aは、磁気センサ91がオン状態であるか否か、即ち、メインCPU81aに「L」レベルの磁気検知信号(または経路遮断信号)が入力されたか否かを判定する(ステップS10)。磁気センサ91がオフ状態である場合、即ち、磁気検知信号(または経路遮断信号)が入力されず、「H」レベルの信号が入力されている場合(ステップS10:N)、メインCPU81aは、判定データとして00HをメインRAM81cにセット(一時的に記憶)して(ステップS70)、ステップS80の処理へ移行する。ステップS80において、メインCPU81aは、磁気センサエラータイマに300msをメインRAM81cにセット(一時的に記憶)する。そして、メインCPU81aは、ステップS90の処理へ移行し、図13に示すサブルーチンを実行する。
図13のサブルーチンは、ステップS110〜S160の処理からなる。ステップS110において、メインCPU81aは、メインRAM81cに記憶されている判定データと磁気センサフラグとを確認して、ステップS120の処理へ移行する。なお、磁気センサフラグとは、磁気センサ91がオン状態であることを示すフラグである。磁気センサフラグは、電源投入時や、磁気センサ91がオフ状態である場合に、00HがメインRAM81cにセット(一時的に記憶)される。一方、磁気センサ91がオン状態になると、01HがメインRAM81cにセット(一時的に記憶)される。
ステップS120において、メインCPU81aは、メインRAM81cに記憶されている判定データと磁気センサフラグとが一致するか否かを判定する。具体的にいうと、メインCPU81aは、判定データと磁気センサフラグとが共に00H(または01H)であるか否かを判定する。この場合、判定データとして00Hがセットされ(ステップS70)、磁気センサ91がオフ状態であるため、メインCPU81aは、判定データと磁気センサフラグとが一致する(共に00Hである)と判定して(ステップS120:Y)、本サブルーチンを終了する。
図13に示されるサブルーチンが終了すると、メインCPU81aは、図12に示す処理(磁気センサチェック処理)を終了する。なお、前記ステップS10,ステップS70〜S90の処理は、磁気センサ91がオン状態になるか、磁気センサ91と主制御基板81とをつなぐ経路が遮断されるまでの間、実行され続ける。そして、磁気センサ91がオン状態になると(または、磁気センサ91と主制御基板81とをつなぐ経路が遮断されると)、メインCPU81aは、ステップS10での判定を「Y」として、ステップS20の処理へ移行する。
ステップS20において、メインCPU81aは、判定データとして01HをメインRAM81cにセット(一時的に記憶)し、ステップS30の処理へ移行する。ステップS30において、メインCPU81aは、メインRAM81cに記憶されている磁気センサエラータイマを確認して、ステップS40の処理へ移行する。ステップS40において、メインCPU81aは、前記ステップS80にてメインRAM81cに記憶された磁気センサエラータイマが0msになったか否か、即ち、磁気検知時間または経路遮断時間が300msよりも長いか否かを判定する。磁気センサエラータイマが0msになっていない場合(ステップS40:Y)、メインCPU81aは、磁気検知時間または経路遮断時間が300msよりも短いと判定して、ステップS50の処理へ移行する。ステップS50において、メインCPU81aは、メインRAM81cに記憶されている磁気センサエラータイマを減算する。なお、磁気センサエラータイマは、所定の割込み周期(4ms)ごとに減算されるようになっている。そして、メインCPU81aは、ステップS60において、磁気センサエラータイマが0msになったか否かを再度判定する。磁気センサエラータイマが0msになっていない場合(ステップS60:Y)、メインCPU81aは、磁気検知時間または経路遮断時間が300msよりも短いと判定して、ここでの処理を終了する。
なお、前記ステップS10〜S60の処理は、ステップS60において、磁気センサエラータイマが0msになったと判定されるまで繰り返し実行される。そして、磁気センサエラータイマが0msになったと判定されると(ステップS60:N)、メインCPU81aは、ステップS90の処理へ移行し、図13に示すサブルーチンを実行する。また、磁気センサエラータイマが0msになったと判定された後の状態(即ち、磁気検知時間または経路遮断時間が300msを超えた状態)において、メインCPU81aは、ステップS40での判定を「N」とし、ここでの処理を終了する。
図13のサブルーチンにおいて、メインCPU81aは、前記ステップS110の処理を行った後、前記ステップS120の処理を行う。この場合、判定データとして01Hがセットされているため(ステップS20)、メインCPU81aは、判定データと磁気センサフラグとが一致しない(判定データは01Hであるが、磁気センサフラグは00Hである)と判定して(ステップS120:N)、ステップS130の処理へ移行する。
ステップS130において、メインCPU81aは、判定データと同じ値(01H)を磁気センサフラグとしてメインRAM81cにセット(一時的に記憶)して、ステップS140の処理へ移行する。ステップS140において、メインCPU81aは、判定データの値が01Hであるか否かを判定する。ここで、判定データの値は01Hであるため、メインCPU81aは、ステップS140での判定を「Y」として、ステップS150の処理へ移行する。ステップS150において、メインCPU81aは、ホールコンピュータ90に対して報知信号を出力するとともに、統括制御CPU82aに対してエラーコマンドを出力し、本サブルーチンを終了して、図12に示す処理(磁気センサチェック処理)を終了する。
その後、磁気センサ91がオフ状態になると、前記ステップS70において判定データとして00HがメインRAM81cにセットされるため、メインCPU81aは、前記ステップS120での判定を「N」とし、ステップS130,S140の処理へ移行する。ステップS140では、判定データの値が01Hではない(00Hである)と判定されるため(ステップS140:N)、メインCPU81aは、ステップS160の処理へ移行する。ステップS160において、メインCPU81aは、ホールコンピュータ90への報知信号の出力を停止し、本サブルーチンを終了して、図12に示す処理(磁気センサチェック処理)を終了する。
ところで、前記駆動機構支持体39は、本来的には、前記表示制御基板80(図7参照)と前記表示装置54(図7参照)との間に介在された中継基板を支持する中継基板支持体である。この場合、表示制御基板80から中継基板を介して表示装置54に出力される表示信号としては、シリアル信号が用いられる。しかし、中継基板を介して表示信号を表示装置54に出力すると、コストが高く、制御が複雑になる。そこで、本実施形態では、表示信号を、従来のシリアル信号とは異なるパラレル信号に変更し、中継基板及び中継基板に接続する配線を省略している。その結果、駆動機構支持体39の表面側に空間的余裕が生じるため、本実施形態では、駆動機構支持体39の空いた箇所に磁気センサ91を配置している。
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態のパチンコ機では、磁気センサ91による磁気検知時間がノイズの時間よりも長いと判定された場合(ステップS60にて「N」となる場合)にはじめて、ランプ類85、音声出力装置86及びホールコンピュータ90による不正が行われている旨の報知が可能となる(ステップS150)。このため、偶然発生したノイズに基づく無駄な報知を防止できる。即ち、ランプ類85及び音声出力装置86による報知や、ホールコンピュータ90への報知は、実際に不正行為が行われた場合のみとなる。以上により、遊技者が行う不正行為を正確に検知でき、しかも無実の遊技者をノイズに起因した報知に基づいて疑わなくて済む。
(2)また、本実施形態では、主制御基板81と磁気センサ91とをつなぐ経路が遮断され、経路遮断時間がノイズの時間よりも長いと判定されると、不正が行われている旨が報知される。このため、上記の経路が遮断された状態(即ち、磁気センサ91による磁気の検知が不能な状態)で不正を行うことを未然に防止できる。
(3)本実施形態の磁気センサ91は、第1入賞空間34よりも後方に配置されて入賞装置21内において視認不能に設けられるため、意匠性に影響を与えない入賞装置21となる。
(4)本実施形態の磁気センサ91は、遊技盤13の遊技盤面13aに対して平行に配置されており、検知範囲A1(図1参照)は遊技盤13の横方向に広がっている。このため、磁気センサ91を、遊技盤13の遊技盤面13aに対して直交した状態で配置する場合(図14参照)に比べて、磁気を広範囲に検知することができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、磁気検知時間が300msよりも長いと判定された際に、報知信号を出力するようになっていたが、報知信号を出力する基準となる時間をさらに長くしてもよい。例えば、磁気検知時間が、羽根部材36の開閉期間よりも長いと判定された場合に、報知信号を出力するようにしてもよい。この場合、報知信号を出力する基準となる磁気検知時間を、ソレノイド41が継続して駆動する最大時間(羽根部材36が継続して開閉する最大時間)となる。このため、磁気センサ91がソレノイド41から発生するノイズを仮に検知したとしても、メインCPU81aは報知信号を出力しないことから、報知手段による報知が行われるときには必ず不正が行われていると判断できる。なお、「開閉期間」とは、第2始動入賞口22bに入賞して羽根部材36が1回開閉する場合は1回分の時間、第1始動入賞口22aに入賞して羽根部材36が2回開閉する場合は2回分の時間をいう。
・上記実施形態の磁気センサ91は、磁気センサ91の長手方向に延びる仮想線C1上において磁気の検知感度が高くなっており、遊技盤13の遊技盤面13aに対して平行に配置されていた。しかし、図14に示されるように、上記実施形態の磁気センサ91を、遊技盤面13aに対して直交した状態に配置してもよい。このようにすれば、遊技盤13の前後方向において磁気の検知感度が高くなるため、磁気センサ91による磁気の検知能力が高くなる。
・上記実施形態の磁気センサ91は、第1入賞空間34及び第2入賞空間35の外部であって第1入賞空間34の後方となる箇所に配置されていた。しかし、磁気センサ91は、特別入賞口37の近傍に配置されていてもよい。このようにすれば、特別入賞口37を直接狙う不正行為を防止できる。
・上記実施形態の磁気センサ91は、入賞装置21内において視認不能に設けられていた。しかし、磁気センサ91は、入賞装置21内におけるガラスの近傍に視認可能に設けられていてもよい。例えば、磁気センサ91は、第1入賞空間34内、上部入賞空間62a内及び下部入賞空間62b内などに視認可能に設けられていてもよい。このようにすれば、不正行為を行う際に磁石が接近しうるガラスの近傍に磁気センサ91が設けられるため、磁石と磁気センサ91との距離が短くなる。その結果、検知範囲A1が広くなるため、磁気センサ91による磁気の検知が容易になる。また、磁気センサ91が視認可能であるため、磁気センサ91による威嚇効果によって不正行為を未然に防止できる。
・上記実施形態のメインCPU81aは、磁気検知信号と経路遮断信号とを判別できないため、磁気検知信号に基づいて出力される報知信号(第1報知信号)、及び、経路遮断信号に基づいて出力される報知信号(第2報知信号)は、同じ信号であった。しかし、メインCPU81aに、磁気検知信号と経路遮断信号とを判別する信号判別手段としての機能を持たせるようにしてもよい。そして、磁気検知信号であると判別された場合、メインCPU81aは、ホールコンピュータ90に対して第1報知信号を出力するとともに、統括制御基板82に対して第1報知信号を示す第1エラーコマンドを出力してもよい。また、経路遮断信号であると判別された場合、メインCPU81aは、ホールコンピュータ90に対して第1報知信号とは別の第2報知信号を出力するとともに、統括制御基板82に対して第2報知信号を示す第2エラーコマンドを出力してもよい。このようにすれば、ランプ類85及び音声出力装置86は、第1エラーコマンドが入力された場合と第2エラーコマンドが入力された場合とで、異なる報知を行うことができる。
・上記実施形態では、不正が行われている旨を報知する報知手段としてランプ類85や音声出力装置86が用いられていたが、表示装置54などを報知手段として用いてもよい。なお、表示装置54により不正が行われている旨を報知する具体例としては、表示装置54に「ゴト」という文字を10秒間表示させることなどが挙げられる。また、報知手段は、1種類のみであってもよいし、複数種類あってもよい。
・上記実施形態では、磁気センサ91からの磁気検知信号が、入力ポート89のみを介してメインCPU81aに入力されるようになっていたが、信号中継基板及び入力ポート89を介してメインCPU81aに入力されるようになっていてもよい。また、メインCPU81aは、直接ホールコンピュータ90に対して報知信号を出力するようになっていたが、外部接続基板を介してホールコンピュータ90に対して報知信号を出力するようになっていてもよい。
・上記実施形態のメインCPU81aは、エラーコマンドを、統括制御基板82を介してランプ制御基板83及び音声制御基板84に出力するようになっていたが、統括制御基板82を介さずに直接ランプ制御基板83及び音声制御基板84に出力するようにしてもよい。
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)遊技球が通過可能な開状態及び遊技球が通過不能な閉状態に切替可能な開閉部材を備え、前記開閉部材の開閉時間が複数通りに設定され、磁気を検知して磁気検知信号を出力する磁気センサが内部に設けられた入賞装置と、前記磁気センサからの前記磁気検知信号が入力される制御基板と、前記制御基板からの第1報知信号に基づいて、不正が行われている旨を報知する報知手段とを備える遊技機であって、前記制御基板は、入力された前記磁気検知信号に基づいて前記磁気センサの磁気検知時間を測定する検知時間測定手段と、前記検知時間測定手段によって測定された前記磁気検知時間が、前記開閉部材の開閉期間に達したか否かを判定する検知時間判定手段と、前記検知時間判定手段によって前記磁気検知時間が前記開閉部材の開閉期間よりも長いと判定された場合に、前記報知手段に対して前記第1報知信号を出力する報知信号出力手段とを備えることを特徴とする遊技機。
(2)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記磁気センサは、前記入賞装置内において視認不能に設けられることを特徴とする遊技機。
(3)請求項1乃至6のいずれか1項において、前記入賞装置は、前記遊技盤に設けられた始動入賞口への遊技球の入賞を契機として開閉する一対の羽根部材を前記開閉部材として有する入賞装置であり、前記入賞装置内には、前記一対の羽根部材が前記開状態であるときに遊技球が流入しうる第1入賞空間と、前記第1入賞空間に流入した遊技球が流入する第2入賞空間とが形成され、前記第2入賞空間内に、前記第2入賞空間に流入した遊技球が入賞可能であり、遊技球が入賞しても遊技者に有利な特定遊技状態が付与されない一般入賞口と、前記第2入賞空間に流入した遊技球が入賞可能であり、遊技球の入賞により遊技者に有利な特定遊技状態が付与される契機となる特別入賞口と、前記第2入賞空間に流入した遊技球を前記一般入賞口側と前記特別入賞口側とに振り分ける振分部材とが設けられ、前記特別入賞口の近傍に前記磁気センサを設けたことを特徴とする遊技機。
(4)請求項1乃至8のいずれか1項において、前記磁気センサは、棒状をなし、前記磁気センサの長手方向に延びる仮想線上において磁気の検知感度が高くなっており、前記入賞装置が設けられる遊技盤の遊技盤面に対して平行に配置されていることを特徴とする遊技機。
(5)請求項1乃至8のいずれか1項において、前記磁気センサは、棒状をなし、前記磁気センサの長手方向に延びる仮想線上において磁気の検知感度が高くなっており、前記入賞装置が設けられる遊技盤の遊技盤面に対して直交した状態で配置されていることを特徴とする遊技機。