JP2011211821A - 回転電機の回転子 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機の回転子1において軽量化や発電能力向上を促進する。
【解決手段】厚さが薄い板状のロータコア10、11により単位コア層2を設け、複数の単位コア層2を軸方向に積層することで回転子1を形成する。また、爪状磁極17の回転直径R1と第1継鉄部15の外周径R2との比率(R2/R1)を0.54未満とする。これにより、それぞれの単位コア層2に磁束を均一に分散させることができるので、所望の磁束量を減らすことなく、各単位コア層2における磁力線の磁路長を従来型の厚いロータコアを用いる場合に比べて短縮することができる。このため、磁気抵抗を低減できるので、ロータコア10、11の全質量を従来型の厚いロータコアよりも低減して軽量化を達成したり、磁束量を大きくして発電能力を高めたりすることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転電機の回転子に関するものであり、例えば、車両用交流発電機に好適に利用できる回転子に係わる。
従来から、例えば、車両用交流発電機の回転子は、円環状に巻かれた界磁コイルと、この界磁コイルを軸方向に挟み込む2つのロータコアとを備えるものが公知である(例えば、特許文献1参照)。
ここで、個々のロータコアは、界磁コイルの内周に配される円筒状の第1継鉄部と、第1継鉄部から外周側に広がる第2継鉄部と、第2継鉄部の最外周に設けられる複数の爪状磁極とを有するランデル型鉄心(または、ポールコア)と呼ばれるものであり、2つのロータコアの内の一方のロータコアが有する爪状磁極と他方のロータコアが有する爪状磁極とが周方向に交互に配されて界磁コイルを外周側で包囲している。
これにより、界磁コイルに通電を行うと、周方向に隣り合う2つの爪状磁極の間では、爪状磁極の外周側に配される固定子のコア(ステータコア)を介して間接的に磁束が受け渡され、一方のロータコアの第1継鉄部と他方のロータコアの第1継鉄部との間では、直接的に磁束が受け渡されて、ロータコアとステータコアとの間に磁気回路が形成される(特許文献1の図1〜図7参照)。
ところで、車両用交流発電機のような回転電機の回転子では、軽量化や発電能力向上が常時要求されており、様々な観点から技術的検討が行われている。
例えば、特許文献1では、発電能力の指標として、回転電機の単位質量あたりの出力(出力/重量)を採用し、爪状磁極の回転直径R1と第1継鉄部の外周径R2との比率(R2/R1)を、0.54〜0.60の範囲に限定することで出力/重量を高めている(特許文献1の図11参照)。
また、特許文献2には、周方向に隣り合う2つの爪状磁極の間に永久磁石を配し、これら2つの爪状磁極の間で磁束が直接的に受け渡される現象を抑制して漏洩磁束を減らすことで発電能力を高める技術が開示されている。
しかし、回転電機の回転子における軽量化や発電能力向上の要求は高まる一方であり、さらなる改善が要求されている。
特開平11−164499号公報 特開2008−54392号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、回転電機の回転子において軽量化や発電能力向上を促進することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の回転電機の回転子は、複数の単位コア層を軸方向に積層することで形成され、1つの単位コア層は、円環状に巻かれた界磁コイルと、界磁コイルを軸方向に挟み込む2つのロータコアとを備える。また、個々のロータコアは、界磁コイルの内周に配される円筒状の第1継鉄部と、第1継鉄部から外周側に広がる第2継鉄部と、第2継鉄部の最外周に設けられる複数の爪状磁極とを有する。
また、一方のロータコアの第1継鉄部と他方のロータコアの第1継鉄部との間では直接的に磁束が受け渡される。また、一方のロータコアの爪状磁極と他方のロータコアの爪状磁極とは、周方向に交互に並んで界磁コイルを外周側で包囲し、周方向に隣り合う2つの爪状磁極の間では、爪状磁極の外周側に配される磁性体(ステータコア)を介して間接的に磁束が受け渡される。そして、爪状磁極の回転直径R1と第1継鉄部の外周径R2との比率(R2/R1)は、0.54未満である。
これにより、従来のようにロータコアを2つのみ、界磁コイルを1つのみ準備して回転子を設ける場合、つまり、1つの回転子において、厚さが大きいロータコアを2つだけ準備するとともに巻き数が多い界磁コイルを1つだけ準備して1つの単位コア層のみを形成する場合に比べて、磁束を複数の単位コア層に分散させて磁路長を短縮することができる。このため、従来よりも、磁束量を大きくして発電能力を高めたり、ロータコアの質量合計を低減することで軽量化を達成したりすることができる(詳細は、実施例にて説明する。)。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の回転電機の回転子によれば、軸方向に隣り合う2つの単位コア層の内、軸方向一端側の単位コア層に含まれる軸方向他端側のロータコアと、軸方向他端側の単位コア層に含まれる軸方向一端側のロータコアとは、各々が有する爪状磁極が周方向に関して同じ位置にある。
爪状磁極には、回転による遠心力や、ステータコアとの間の磁気的な吸引力が作用する。このため、爪状磁極は外周側に振れやすく、この爪状磁極の振れによって、第2継鉄部が曲がって軸方向に振れ上がってしまう。
そこで、爪状磁極の位置を周方向に関して合わせることで、第2継鉄部の内で爪状磁極近傍の部分を背中合わせにする。これにより、爪状磁極に遠心力や吸引力が作用しても、第2継鉄部は振れ上がりにくくなるので、結果的に爪状磁極の振れも抑制される。このため、爪状磁極の振れや第2継鉄部の振れ上がりに伴う騒音を低減することができるとともに、ロータコアの耐久性を高めることができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載の回転電機の回転子によれば、1つの単位コア層に含まれる2つのロータコアの内、軸方向一端側のロータコアでは、爪状磁極の内周側で軸方向他端側から非磁性材が第2継鉄部に当接しており、軸方向他端側のロータコアでは、爪状磁極の内周側で軸方向一端側から非磁性材が第2継鉄部に当接している。
これにより、周方向に隣り合う2つの爪状磁極間の磁束の受け渡しに影響を与えることなく、第2継鉄部や爪状磁極の剛性を高めて爪状磁極の振れや第2継鉄部の振れ上がりをさらに抑制することができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載の回転電機の回転子によれば、軸方向一端側のロータコアの第2継鉄部に当接する非磁性材と、軸方向他端側のロータコアの第2継鉄部に当接する非磁性材とは、一体物であって1つの環状体である。
第2継鉄部や爪状磁極の剛性を高めるべく、非磁性材を爪状磁極ごとに分割して配した場合、非磁性材自身に作用する遠心力により、非磁性材が爪状磁極を外周側に押すようになって爪状磁極に別の負荷がかかる虞がある。
そこで、非磁性材を一体物の環状体として設けることにより、非磁性材が爪状磁極を外周側に押す虞を大幅に低減する。これにより、爪状磁極に別の負荷をかけることなく、第2継鉄部や爪状磁極の剛性を高めることができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5に記載の回転電機の回転子によれば、軸方向に隣り合う2つの単位コア層の内、軸方向一端側の単位コア層に含まれる界磁コイルと、軸方向他端側の単位コア層に含まれる界磁コイルとは渡り線により電気的に接続されている。また、複数の単位コア層の内、軸方向両端にある単位コア層に含まれる界磁コイルは、1つのコイル端から渡り線が伸びており、別のコイル端からは、スリップリングに電気的に接続するための引出し線が伸びている。そして、渡り線および引出し線は、環状体の内周側に配されている。
これにより、渡り線および引出し線に作用する遠心力を抑制して渡り線や引出し線が断線する虞を低減することができる。
〔請求項6の手段〕
請求項6に記載の回転電機の回転子によれば、爪状磁極は、周方向の幅を先端に向かって段階的に狭めるように周方向の両側に段を有しており、周方向に隣り合う2つの爪状磁極の間には補強材が装着されている。そして、補強材は、周方向一端側の爪状磁極が有する周方向他端側の段と、周方向他端側の爪状磁極が有する周方向一端側の段とに嵌合して2つの爪状磁極に軸方向に当接している。
これにより、補強材によって爪状磁極の振れを直接的に抑制することができるので、結果的に第2継鉄部の振れ上がりも抑制することができる。このため、爪状磁極の振れや第2継鉄部の振れ上がりに伴う騒音を低減することができるとともに、ロータコアの耐久性を高めることができる。
〔請求項7の手段〕
請求項7に記載の回転電機の回転子によれば、第1継鉄部の外周側かつ界磁コイルの内周側に磁性材からなる環状体が配されている。
これにより、各単位コア層に形成される磁気回路の磁気抵抗が小さくなるので、単位コア層ごとに磁束量をさらに大きくして発電能力を高めることができる。また、ロータコア全体が内周側の環状体によって内周側に拘束されるので、外力の作用に伴うロータコアの動きを抑制できる。
〔請求項8の手段〕
請求項8に記載の回転電機の回転子によれば、爪状磁極の先端部は、内周側に折れ曲がる折れ曲り部をなす。また、軸方向に隣り合う2つの単位コア層の内、軸方向一端側の単位コア層に含まれる軸方向一端側のロータコアと、軸方向他端側の単位コア層に含まれる軸方向他端側のロータコアとは、各々が有する爪状磁極が周方向に関して同じ位置にある。そして、軸方向一端側の単位コア層に含まれる軸方向一端側のロータコアと、軸方向他端側の単位コア層に含まれる軸方向他端側のロータコアとは、各々が有する折れ曲り部が接合されている。
これにより、爪状磁極同士の接合によって爪状磁極の振れを直接的に抑制することができるので、結果的に第2継鉄部の振れ上がりも抑制することができる。このため、爪状磁極の振れや第2継鉄部の振れ上がりに伴う騒音を低減することができるとともに、ロータコアの耐久性を高めることができる。
〔請求項9の手段〕
請求項9に記載の回転電機の回転子によれば、1つの単位コア層では、界磁コイルと2つロータコアのそれぞれとの間を電気的に絶縁する板状の絶縁材が界磁コイルの軸方向両端に配されている。そして、渡り線および引出し線は、絶縁材の外周縁に設けられた爪に外周側から引っ掛かっている。
これにより、渡り線および引出し線を係止して遠心力による断線の虞を低減することができる。
回転子の側面図である(実施例1)。 回転子の部分断面図である(実施例1)。 単位コア層の展開図である(実施例1)。 (a)はロータコアの平面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である(実施例1)。 (a)は軸方向他端側のロータコアを分離した状態の単位コア層の側面図であり、(b)は軸方向他端側のロータコアを分離した状態の単位コア層の平面図である(実施例1)。 (a)は単位コア層の側面図であり、(b)は単位コア層の平面図である(実施例1)。 (a)はボビンの平面図であり、(b)はボビンの下面図であり、(c)は(b)のB−B断面図である(実施例1)。 (a)は渡り線等が爪に引っ掛かっている状態を平面視により示す説明図であり、(b)は渡り線等が爪に引っ掛かっている状態を側面視により示す説明図である(実施例1)。 回転子の積層体からボビンおよび導体を取り出して示す説明図である(実施例1)。 比較対象となる回転子の部分断面図である(実施例1)。 回転子の部分断面図である(実施例2)。 ロータコアの斜視図である(実施例3)。 回転子の側面図である(実施例3)。 回転子の部分断面図である(実施例4)。 (a)はロータコアの斜視図であり、(b)は折れ曲り部の接合を示す斜視図である(実施例5)。
実施形態1の回転電機の回転子は、複数の単位コア層を軸方向に積層することで形成され、1つの単位コア層は、円環状に巻かれた界磁コイルと、界磁コイルを軸方向に挟み込む2つのロータコアとを備える。また、個々のロータコアは、界磁コイルの内周に配される円筒状の第1継鉄部と、第1継鉄部から外周側に広がる第2継鉄部と、第2継鉄部の最外周に設けられる複数の爪状磁極とを有する。
また、一方のロータコアの第1継鉄部と他方のロータコアの第1継鉄部との間では直接的に磁束が受け渡される。また、一方のロータコアの爪状磁極と他方のロータコアの爪状磁極とは、周方向に交互に並んで界磁コイルを外周側で包囲し、周方向に隣り合う2つの爪状磁極の間では、爪状磁極の外周側に配される磁性体(ステータコア)を介して間接的に磁束が受け渡される。そして、爪状磁極の回転直径R1と第1継鉄部の外周径R2との比率(R2/R1)は、0.54未満である。
また、軸方向に隣り合う2つの単位コア層の内、軸方向一端側の単位コア層に含まれる軸方向他端側のロータコアと、軸方向他端側の単位コア層に含まれる軸方向一端側のロータコアとは、各々が有する爪状磁極が周方向に関して同じ位置にある。
また、1つの単位コア層に含まれる2つのロータコアの内、軸方向一端側のロータコアでは、爪状磁極の内周側で軸方向他端側から非磁性材が第2継鉄部に当接しており、軸方向他端側のロータコアでは、爪状磁極の内周側で軸方向一端側から非磁性材が第2継鉄部に当接している。
そして、軸方向一端側のロータコアの第2継鉄部に当接する非磁性材と、軸方向他端側のロータコアの第2継鉄部に当接する非磁性材とは、一体物であって1つの環状体である。
また、軸方向に隣り合う2つの単位コア層の内、軸方向一端側の単位コア層に含まれる界磁コイルと、軸方向他端側の単位コア層に含まれる界磁コイルとは渡り線により電気的に接続されている。また、複数の単位コア層の内、軸方向両端にある単位コア層に含まれる界磁コイルは、1つのコイル端から渡り線が伸びており、別のコイル端からは、スリップリングに電気的に接続するための引出し線が伸びている。そして、渡り線および引出し線は、環状体の内周側に配されている。
また、1つの単位コア層では、界磁コイルと2つロータコアのそれぞれとの間を電気的に絶縁する板状の絶縁材が界磁コイルの軸方向両端に配されている。そして、渡り線および引出し線は、絶縁材の外周縁に設けられた爪に外周側から引っ掛かっている。
実施形態2の回転電機の回転子によれば、爪状磁極は、周方向の幅を先端に向かって段階的に狭めるように周方向の両側に段を有しており、周方向に隣り合う2つの爪状磁極の間には補強材が装着されている。そして、補強材は、周方向一端側の爪状磁極が有する周方向他端側の段と、周方向他端側の爪状磁極が有する周方向一端側の段とに嵌合して2つの爪状磁極に軸方向に当接している。
実施形態3の回転電機の回転子によれば、第1継鉄部の外周側かつ界磁コイルの内周側に磁性材からなる環状体が配されている。
実施形態4の回転電機の回転子によれば、爪状磁極の先端部は、内周側に折れ曲がる折れ曲り部をなす。また、軸方向に隣り合う2つの単位コア層の内、軸方向一端側の単位コア層に含まれる軸方向一端側のロータコアと、軸方向他端側の単位コア層に含まれる軸方向他端側のロータコアとは、各々が有する爪状磁極が周方向に関して同じ位置にある。そして、軸方向一端側の単位コア層に含まれる軸方向一端側のロータコアと、軸方向他端側の単位コア層に含まれる軸方向他端側のロータコアとは、各々が有する折れ曲り部が接合されている。
〔実施例1の構成〕
実施例1の回転電機の回転子1の構成を、図面に基づいて説明する。
回転子1は、図1および図2等に示すように、後記するランデル型鉄心を有する複数の単位コア層2を軸方向に積層したタンデム式構造を採用するものであり、例えば、車両用交流発電機に好適に利用できるものである。なお、車両用交流発電機は、回転子1の外周側に固定子(図示せず)等が配されて構成される。
回転子1は、例えば、3以上の単位コア層2を軸方向に積層することで形成された積層体3、積層体3の中心軸を通るように積層体3を貫通する回転軸4、積層体3の界磁コイル5に給電するためのスリップリング6、車両用交流発電機を冷却するためのファン7、積層体3と回転軸4との間に介在するスペーサ8等を含んで構成されている。
なお、以下の説明では、軸方向に関して、スリップリング6の反対側を軸方向一端側とし、スリップリング6側を軸方向他端側とする。
1つの単位コア層2は、例えば、図3等に示すように、円環状に巻かれた界磁コイル5と、界磁コイル5を軸方向に挟み込む2つのロータコア10、11と、界磁コイル5とロータコア10、11のそれぞれとの間を電気的に絶縁する樹脂製の2つの絶縁材12と、界磁コイル5の外周側に配される環状体13とを備える。なお、ロータコア10、11は、それぞれ、界磁コイル5の軸方向一端側、他端側から界磁コイル5を軸方向に挟み込んでいる。
ロータコア10、11は、例えば、図3および図4等に示すように、界磁コイル5の内周に配される円筒状の第1継鉄部15と、第1継鉄部15から外周側に広がる板状の第2継鉄部16と、第2継鉄部16の最外周に設けられる複数の爪状磁極17とを有するランデル型鉄心(または、ポールコア)と呼ばれるものである。
また、第2継鉄部16は、外周の爪状磁極17に向かって放射状に枝分かれしており、爪状磁極17と同数の板状枝部18を有し、板状枝部18の外周端に爪状磁極17が設けられている。このため、周方向に隣り合う2つの板状枝部18の間は、扇形状かつ板状の空間19が形成されている。
そして、ロータコア10、11は、図3および図5等に示すように、界磁コイル5を軸方向に挟み込むとともに、ロータコア10が有する爪状磁極17と、ロータコア11が有する爪状磁極17とが周方向に交互に配されて界磁コイル5を外周側で包囲している。
これにより、界磁コイル5に通電を行うと、周方向に隣り合う2つの爪状磁極17の間では、爪状磁極17の外周側に配される固定子のコア(ステータコア:図示せず)を介して間接的に磁束が受け渡され、ロータコア10の第1継鉄部15とロータコア11の第1継鉄部15との間では、直接的に磁束が受け渡されて、ロータコア10、11とステータコアとの間に磁気回路が形成される。このため、エンジン出力により回転子1が回転した状態で界磁コイル5に通電を行うと、ステータコアに内蔵されたコイル(図示せず)に電力が発生する。
エンジン出力は回転軸4の軸方向一端側に装着されたプーリ(図示せず)を介して回転軸4に伝達される。そして、プーリから回転軸4に伝達されたエンジン出力はスペーサ8を介して積層体3に伝達され、回転子1全体が一体となって回転する。なお、スペーサ8は、非磁性の金属素材や樹脂素材により設けられている。
ここで、爪状磁極17の回転直径R1と第1継鉄部15の外周径R2との比率(R2/R1)は、0.54未満である。なお、爪状磁極17の回転直径R1とは、回転子1の回転軸心(積層体3の中心軸)から爪状磁極17までの径方向距離であり、第1継鉄部15の外周径R2とは、回転子1の回転軸心(積層体3の中心軸)から第1継鉄部15の外周面までの径方向距離である(図2参照)。
また、軸方向に隣り合う2つの単位コア層2において、軸方向一端側の単位コア層2に含まれるロータコア11と、軸方向他端側の単位コア層2に含まれるロータコア10とは、各々が有する爪状磁極17が周方向に関して同じ位置にある(図1)。
2つの絶縁材12は、図3等に示すように、それぞれ、界磁コイル5とロータコア10、11との間に挟まって界磁コイル5とロータコア10、11との間を電気的に絶縁する板状の絶縁部22、23を有する(つまり、絶縁部22、23はそれぞれ界磁コイル5の軸方向一端側、他端側に配される。)。
そして、2つの絶縁材12は、軸方向に組み合わされて一体化され、界磁コイル5の巻き軸としてのボビンを構成する(以下、絶縁材12をボビン12と呼ぶ。)。すなわち、ボビン12は、図7等に示すように、界磁コイル5とロータコア10、11との間をそれぞれ電気的に絶縁する板状の絶縁部22、23と、界磁コイル5が巻き付けられる巻き軸部24とを有する。
絶縁部22、23は、外周に向かって放射状に枝分かれしており、第2継鉄部16の板状枝部18と同数の板状枝部25を有している。また、絶縁部22、23には、それぞれ互いに形状が異なる爪27、28が設けられている(図3および図7等参照)。
まず、軸方向一端側の爪27は、板状枝部25の側縁に沿って略V字状に設けられて軸方向一端側に隆起する爪部29と、爪部29の2つの外周端近傍のそれぞれからさらに軸方向一端側に伸びる爪部30とからなり、2本の爪部30は軸方向一端側ほど周方向に接近するように設けられている。また、軸方向他端側の爪28は、板状枝部25の側縁に沿って略V字状に設けられて軸方向他端側に隆起している。
そして、軸方向一端側の爪部29は、ロータコア10の空間19に嵌まり込んで隣り合う2つの板状枝部18に当接し、軸方向他端側の爪28は、ロータコア11の空間19に嵌まり込んで隣り合う2つの板状枝部18に当接している(図6および図8等参照)。そして、爪部29および爪28が板状枝部18に当接することで、ロータコア10、11とボビン12との間の回り止めが形成される。
また、軸方向一端側の爪部30は、積層体3に組み込まれた状態において、空間19内に折れ曲がって軸方向一端側にある別のボビン12の爪28に当接している(図8等参照)。ここで、爪部30は、後記するように、渡り線32や引出し線33が引っ掛かる部位であり、空間19内に折れ曲がることで、渡り線32や引出し線33をより強固に引っ掛けて固定している。
環状体13は、非磁性材を素材として設けられており、図1〜図3、図5および図6等に示すように、爪状磁極17の内周側、かつ界磁コイル5の外周側に配されて、界磁コイル5が遠心力等により外周側に膨らむのを阻止する。また、環状体13は、軸方向他端側からロータコア10の第2継鉄部16に当接し、軸方向一端側からロータコア11の第2継鉄部16に当接している。
また、積層体3において、図9等に示すように、軸方向に隣り合う2つの単位コア層2では、軸方向一端側の単位コア層2に含まれる界磁コイル5と、軸方向他端側の単位コア層2に含まれる界磁コイル5とは渡り線32により電気的に接続されている。また、積層体3の軸方向両端にある単位コア層2に含まれる界磁コイル5は、渡り線32とは別に、スリップリング6に電気的に接続するための引出し線33が伸びている。
つまり、軸方向両端にある単位コア層2の界磁コイル5は、一方のコイル端から渡り線32が伸びており、他方のコイル端から引出し線33が伸びている。
なお、以下の説明では、2つの引出し線33の内、軸方向一端の界磁コイル5から伸びる引出し線33を引出し線33aと呼び、軸方向他端の界磁コイル5から伸びる引出し線33を引出し線33bと呼ぶ。
そして、界磁コイル5、渡り線32および引出し線33a、33bは、引出し線33a→界磁コイル5→渡り線32→(「界磁コイル5→渡り線32→」の繰り返し)界磁コイル5→引出し線33bの順に1本の導体をなす。また、渡り線32および引出し線33aは、爪27の爪部30に引っ掛かった状態で環状体13の内周側に配されている。
ここで、軸方向に隣り合う2つの界磁コイル5において、軸方向一端側の界磁コイル5と軸方向他端側の界磁コイル5とを接続する渡り線32は、例えば、軸方向一端側の界磁コイル5の内周と軸方向他端側の界磁コイル5の外周とを接続している(図8等参照)。
そして、渡り線32の両端の内、軸方向一端側の界磁コイル5の内周にある方を内周端32a、軸方向他端側の界磁コイル5の外周にある方を外周端32bとすると、渡り線32は、例えば、内周端32aから外周側に伸び、爪28により形成される扇形状の領域から爪27により形成される扇形状の領域に伸びており、外周端32bは、爪27により形成された領域に存在している。
つまり、軸方向に隣り合う2つの界磁コイル5において、渡り線32は、軸方向一端側のボビン12の爪28および軸方向他端側のボビン12の爪27から取り出されている(図9等参照)。
なお、引出し線33aは、例えば、軸方向に隣り合う2つの界磁コイル5間において渡り線32と同様に取り出されるように積層体3に組み入れられている。そして、引出し線33aの端末は、例えば、軸方向他端のボビン12の爪28から取り出されている。
また、引出し線33bは、例えば、軸方向他端のボビン12の爪28から取り出されている。
〔実施例1の効果〕
実施例1の回転子1は、複数の単位コア層2を軸方向に積層することで形成され、各々の単位コア層2を形成するロータコア10、11に関して、爪状磁極17の回転直径R1と第1継鉄部15の外周径R2との比率(R2/R1)は、0.54未満である。
これにより、従来よりも、磁束量を大きくして発電能力を高めたり、全てのロータコア10、11の質量合計を低減することで軽量化を達成したりすることができる。
ここで、回転子1に用いられる全てのロータコア10、11の質量合計や磁束量合計に関する比較の対象として、図10に示す従来型の回転子1Aを用いて、実施例1の回転子1の効果「磁束量を大きくして発電能力を高めたり、全てのロータコア10、11の質量合計を低減することで軽量化を達成したりすることができる」ことを説明する。なお、従来型の回転子1Aは、厚さが大きいロータコア10A、11Aを各々1つだけ準備するとともに巻き数が多い界磁コイル5Aを1つだけ準備し、1つの単位コア層2のみを形成して設けたものである。
回転子1Aに関して、回転軸心を含む切断面で界磁コイル5Aおよびロータコア10A、11Aの断面を考え、この断面上で磁力線を描くと、各々の磁力線は交差することなく環状に並走するので、界磁コイル5Aから遠い外周側ほど磁力線の長さ(磁路長)が長くなって磁気抵抗が大きくなる。これにより、ロータコア10A、11Aの厚さが大きいほど、外周側を通る磁力線は磁路長が長くなって磁気抵抗が大きくなる。
このため、ロータコア10A、11Aの厚さが大きいほど磁路断面積が大きくなって磁気抵抗が下がるものの、外周側を通る磁力線の磁路長が長くなって磁気抵抗が上がってしまい、ロータコア10A、11A全体として見れば、所望の磁束量を得るための界磁コイル5Aの巻き数や界磁コイル5Aへの通電量が高くなる虞がある。
これに対し、実施例1の回転子1のように、厚さが薄い板状のロータコア10、11により単位コア層2を設けて複数の単位コア層2を軸方向に積層することで、それぞれの単位コア層2に磁束を均一に分散させる。
これにより、所望の磁束量を減らすことなく、各単位コア層2における磁力線の磁路長を、例えば、従来型の回転子1Aにおける最内周側の磁路長よりも短縮することができる。このため、実施例1の回転子1では、従来型の回転子1Aよりも大幅に磁気抵抗を低減できるので、磁束量を大きくして発電能力を高めることができる。
また、厚さが薄い板状のロータコア10、11により単位コア層2を設けて複数の単位コア層2を軸方向に積層することで、従来型のロータコア10A、11Aを使用する場合に比べて、第1継鉄部15および爪状磁極17において大幅に素材の使用量を減らすことができる。このため、実施例1の回転子1では、スペーサ8の追加質量があるものの、スペーサ8の素材を適切に選択することで、従来型の回転子1Aに対して軽量化を達成することができる。
ここで、特許文献1によれば、出力/質量は、R2/R1が0.56のときにピークを示している(特許文献1の図11参照)。しかし、実施例1によれば、上記のような発電能力の向上等により0.54未満でも、充分にピーク以上の出力/質量を達成することができる。
さらに、実施例1のロータコア10、11は、従来型のロータコア10A、11Aに比べて大幅に薄いので、渦電流の発生を抑制することができ、結果的に磁気エネルギーの損失を低減することができる。
また、実施例1のロータコア10、11は、従来型のロータコア10A、11Aに比べて、爪状磁極17の軸方向高さが大幅に低いので、回転による遠心力や、ステータコアとの間の磁気的な吸引力による倒れ量が小さくなる。このため、高速回転に対する余裕度を増すことができるとともに、破損に対する安全率を高めることができる。
また、軸方向に隣り合う2つの単位コア層2の内、軸方向一端側の単位コア層2に含まれるロータコア11と、軸方向他端側の単位コア層2に含まれるロータコア10とは、各々が有する爪状磁極17が周方向に関して同じ位置にある。
爪状磁極17には、回転による遠心力や、ステータコアとの間の磁気的な吸引力が作用するため、爪状磁極17は外周側に振れやすく、爪状磁極17の振れによって第2継鉄部16が曲がって軸方向に振れ上がってしまう。
そこで、軸方向に隣り合う2つの単位コア層2に関して、上記のように爪状磁極17の位置を周方向に関して合わせることで、軸方向一端側の単位コア層2のロータコア11の板状枝部18と、軸方向他端側の単位コア層2のロータコア10の板状枝部18とを背中合わせにする。これにより、爪状磁極17に遠心力や吸引力が作用しても、第2継鉄部16は振れ上がりにくくなるので、結果的に爪状磁極17の振れも抑制される。このため、爪状磁極17の振れや第2継鉄部16の振れ上がりに伴う騒音を低減することができるとともに、ロータコア10、11の耐久性を高めることができる。
また、単位コア層2は、非磁性材を素材とする環状体13を有し、環状体13は、軸方向他端側からロータコア10の第2継鉄部16に当接し、軸方向一端側からロータコア11の第2継鉄部16に当接している。
これにより、周方向に隣り合う2つの爪状磁極17間の磁束の受け渡しに影響を与えることなく、第2継鉄部16や爪状磁極17の剛性を高めて爪状磁極17の振れや第2継鉄部16の振れ上がりをさらに抑制することができる。
また、環状体13は一体物として設けられているので、環状体13に遠心力が作用しても、環状体13自身が外周側に移動して爪状磁極17に負荷をかける虞がない。このため、環状体13は、爪状磁極17に負荷をかけることなく、第2継鉄部16や爪状磁極17の剛性を高めることができる。
また、渡り線32および引出し線33aは、環状体13の内周側に配されている。
これにより、渡り線32および引出し線33aに作用する遠心力を抑制して渡り線や引出し線33aが断線する虞を低減することができる。
また、渡り線32および引出し線33aは、爪27の爪部30に引っ掛かった状態で環状体13の内周側に配されている。
これにより、渡り線32および引出し線33aを係止して遠心力による断線の虞を低減することができる。
〔実施例2〕
実施例2の回転子1によれば、図11に示すように、積層体3と回転軸4との間にスペーサ8が介在しておらず、各単位コア層2において、界磁コイル5が実施例1の回転子1よりも内周側に巻かれている。
これにより、巻き数を変えることなく界磁コイル5を内周側に寄せることができるので、導線の使用量を大幅に低減しても、通電量を上げることなく所望の磁束量を得ることができる。
なお、実施例2の回転子1では、界磁コイル5が実施例1の回転子1よりも内周側で巻かれていることから、環状体13が実施例1の回転子1よりも内周側に幅広になっている。
しかし、環状体13の素材を適切に選択することで、実施例1と同様に、従来型の回転子1Aに対して軽量化を達成することができる。
〔実施例3〕
実施例3の回転子1によれば、爪状磁極17は、図12に示すように、周方向の幅を先端に向かって段階的に狭めるように周方向の両側に段35を有している。
ここで、周方向に関して、回転子1を軸方向の他端側から一端側を見た場合に反時計回りに回る方向を、周方向一端側に向かう方向と定義し、時計回りに回る方向を、周方向他端側に向かう方向と定義する。
そして、周方向に隣り合う2つの爪状磁極17の内、周方向一端側の爪状磁極17を爪状磁極17aとし、周方向他端側の爪状磁極17を爪状磁極17bとすると、爪状磁極17a、17b間には、図13に示すように補強材36が装着されている。そして、補強材36は、爪状磁極17aが有する周方向他端側の段35と、爪状磁極17bが有する周方向一端側の段35とに嵌合して爪状磁極17a、17bの両方に軸方向に当接している。
これにより、補強材36によって爪状磁極17の振れを直接的に抑制することができるので、結果的に第2継鉄部16の振れ上がりも抑制することができる。このため、爪状磁極17の振れや第2継鉄部16の振れ上がりに伴う騒音を低減することができるとともに、ロータコア10、11の耐久性を高めることができる。
〔実施例4〕
実施例4の回転子1によれば、図14に示すように、第1継鉄部15の外周側かつ界磁コイル5の内周側に磁性材からなる環状体38が配されている。
これにより、各単位コア層2に形成される磁気回路の磁気抵抗が小さくなるので、単位コア層2ごとに磁束量をさらに大きくして発電能力を高めることができる。また、ロータコア10、11が内周側の環状体38によって内周側に拘束されるので、外力の作用に伴うロータコア10、11の無用の動きを抑制できる。
〔実施例5〕
実施例5の回転子1によれば、図15に示すように、爪状磁極17の先端部は、内周側に折れ曲がる折れ曲り部40をなす。また、軸方向に隣り合う2つの単位コア層2の内、軸方向一端側の単位コア層2に含まれるロータコア10と、軸方向他端側の単位コア層2に含まれるロータコア11とは、各々が有する爪状磁極17が周方向に関して同じ位置にある。
そして、軸方向一端側の単位コア層2に含まれるロータコア10と、軸方向他端側の単位コア層2に含まれるロータコア11とは、各々が有する折れ曲り部40が、例えば、ロータコア10、11に通電することで接合されている。
これにより、爪状磁極17同士の接合によって爪状磁極17の振れを直接的に抑制することができるので、結果的に第2継鉄部16の振れ上がりも抑制することができる。このため、爪状磁極17の振れや第2継鉄部16の振れ上がりに伴う騒音を低減することができるとともに、ロータコア10、11の耐久性を高めることができる。
〔変形例〕
回転子1の態様は、実施例に限定されるものではなく、様々な変形例を考えることができる。
例えば、実施例の回転子1によれば、渡り線32や引出し線33aを引っ掛ける部位は爪27の爪部30であったが、ボビン12に爪部30を設けることなく、他の部位により渡り線32や引出し線33aを引っ掛けて係止してもよい。
また、実施例の回転子1によれば、折れ曲り部40はロータコア10、11の両方に設けられるか、または、ロータコア10、11のどちらにも設けられないかのいずれかであったが、ロータコア10、11の一方に折れ曲り部40を設けて他方に折れ曲り部40を設けないようにしてもよい。
1 回転子
2 単位コア層
5 界磁コイル
6 スリップリング
10 ロータコア
11 ロータコア
12 ボビン(絶縁材)
13 環状体(非磁性材)
15 第1継鉄部
16 第2継鉄部
17 爪状磁極
27 爪
32 渡り線
33 引出し線
35 段
36 補強材
38 環状体
40 折れ曲り部

Claims (9)

  1. 回転電機の回転子であって、
    複数の単位コア層を軸方向に積層することで形成され、
    1つの単位コア層は、円環状に巻かれた界磁コイルと、この界磁コイルを軸方向に挟み込む2つのロータコアとを備え、
    個々のロータコアは、前記界磁コイルの内周に配される円筒状の第1継鉄部と、この第1継鉄部から外周側に広がる第2継鉄部と、この第2継鉄部の最外周に設けられる複数の爪状磁極とを有し、
    一方のロータコアの前記第1継鉄部と他方のロータコアの前記第1継鉄部との間では直接的に磁束が受け渡され、
    一方のロータコアの前記爪状磁極と他方のロータコアの前記爪状磁極とは、周方向に交互に並んで前記界磁コイルを外周側で包囲し、
    周方向に隣り合う2つの前記爪状磁極の間では、前記爪状磁極の外周側に配される磁性体を介して間接的に磁束が受け渡され、
    前記爪状磁極の回転直径R1と前記第1継鉄部の外周径R2との比率(R2/R1)は、0.54未満であることを特徴とする回転電機の回転子。
  2. 請求項1に記載の回転電機の回転子において、
    軸方向に隣り合う2つの単位コア層の内、軸方向一端側の単位コア層に含まれる軸方向他端側のロータコアと、軸方向他端側の単位コア層に含まれる軸方向一端側のロータコアとは、各々が有する前記爪状磁極が周方向に関して同じ位置にあることを特徴とする回転電機の回転子。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回転電機の回転子において、
    前記1つの単位コア層に含まれる2つのロータコアの内、軸方向一端側のロータコアでは、前記爪状磁極の内周側で軸方向他端側から非磁性材が前記第2継鉄部に当接しており、軸方向他端側のロータコアでは、前記爪状磁極の内周側で軸方向一端側から非磁性材が前記第2継鉄部に当接していることを特徴とする回転電機の回転子。
  4. 請求項3に記載の回転電機の回転子において、
    前記軸方向一端側のロータコアの前記第2継鉄部に当接する非磁性材と、前記軸方向他端側のロータコアの前記第2継鉄部に当接する非磁性材とは、一体物であって1つの環状体であることを特徴とする回転電機の回転子。
  5. 請求項4に記載の回転電機の回転子において、
    軸方向に隣り合う2つの単位コア層の内、軸方向一端側の単位コア層に含まれる前記界磁コイルと、軸方向他端側の単位コア層に含まれる前記界磁コイルとは渡り線により電気的に接続され、
    前記複数の単位コア層の内、軸方向両端にある単位コア層に含まれる前記界磁コイルは、1つのコイル端から前記渡り線が伸びており、別のコイル端からは、スリップリングに電気的に接続するための引出し線が伸びており、
    前記渡り線および前記引出し線は、前記環状体の内周側に配されていることを特徴とする回転電機の回転子。
  6. 請求項1ないし請求項5の内のいずれか1つに記載の回転電機の回転子において、
    前記爪状磁極は、周方向の幅を先端に向かって段階的に狭めるように周方向の両側に段を有しており、
    周方向に隣り合う2つの前記爪状磁極の間には補強材が装着され、
    この補強材は、周方向一端側の前記爪状磁極が有する周方向他端側の前記段と、周方向他端側の前記爪状磁極が有する周方向一端側の前記段とに嵌合して前記2つの前記爪状磁極に軸方向に当接していることを特徴とする回転電機の回転子。
  7. 請求項1ないし請求項6の内のいずれか1つに記載の回転電機の回転子において、
    前記第1継鉄部の外周側かつ前記界磁コイルの内周側に磁性材からなる環状体が配されていることを特徴とする回転電機の回転子。
  8. 請求項1ないし請求項7の内のいずれか1つに記載の回転電機の回転子において、
    前記爪状磁極の先端部は、内周側に折れ曲がる折れ曲り部をなし、
    軸方向に隣り合う2つの単位コア層の内、軸方向一端側の単位コア層に含まれる軸方向一端側のロータコアと、軸方向他端側の単位コア層に含まれる軸方向他端側のロータコアとは、各々が有する前記爪状磁極が周方向に関して同じ位置にあり、
    前記軸方向一端側の単位コア層に含まれる軸方向一端側のロータコアと、前記軸方向他端側の単位コア層に含まれる軸方向他端側のロータコアとは、各々が有する前記折れ曲り部が接合されていることを特徴とする回転電機の回転子。
  9. 請求項1ないし請求項8の内のいずれか1つに記載の回転電機の回転子において、
    前記1つの単位コア層では、前記界磁コイルと前記2つロータコアのそれぞれとの間を電気的に絶縁する板状の絶縁材が前記界磁コイルの軸方向両端に配され、
    軸方向に隣り合う2つの単位コア層の内、軸方向一端側の単位コア層に含まれる前記界磁コイルと、軸方向他端側の単位コア層に含まれる前記界磁コイルとは渡り線により電気的に接続され、
    前記複数の単位コア層の内、軸方向両端にある単位コア層に含まれる前記界磁コイルは、1つのコイル端から前記渡り線が伸びており、別のコイル端からは、スリップリングに電気的に接続するための引出し線が伸びており、
    前記渡り線および前記引出し線は、前記絶縁材の外周縁に設けられた爪に外周側から引っ掛かっていることを特徴とする回転電機の回転子。
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