JPH06133478A - 爪付界磁鉄心及びその製造方法 - Google Patents

爪付界磁鉄心及びその製造方法

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JPH06133478A
JPH06133478A JP27629992A JP27629992A JPH06133478A JP H06133478 A JPH06133478 A JP H06133478A JP 27629992 A JP27629992 A JP 27629992A JP 27629992 A JP27629992 A JP 27629992A JP H06133478 A JPH06133478 A JP H06133478A
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magnetic pole
shaped magnetic
shaped
cylindrical portion
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JP27629992A
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Arata Kusase
草瀬  新
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】渦流損の低減が可能で、かつ、優れた機械強度
を有する爪付界磁鉄心及びその製造方法を提供する。 【構成】基筒部31の一端又は両端の鍔部33に係止さ
れる非磁性の支持円筒部39は、遠心方向へ突出する外
周端部が径方向内側の部分よりも周方向へ広幅に形成さ
れる歯状部39bを周方向等間隔に複数個、有するの
で、各歯状部39bの間の溝部に挿入され磁性鋼板積層
体からなる各爪状磁極(35だけ図示)は、それぞれ両
側の歯状部39bに遠心方向離脱不能に挟持される。ま
た、爪状磁極部35のばらけを防止するために、爪状磁
極部35の軸方向へのかしめ、支持円筒部39のリベッ
トかしめ、支持円筒部39と爪状磁極部35との一体成
形が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、爪付界磁鉄心及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の塊状爪型磁極回転子(ランデル型
回転子と呼ばれる)は、使用巻線銅量に比して励磁力を
極めて高くとれる特長を有するが、短所として磁極表面
での磁束の高周波成分による渦流損が大きいので効率悪
化を来すことが知られている。かかる問題点に対して表
面に溝加工する等の技術が公知であるが(特開平3ー1
39149号公報)、効率向上が2〜3%分しか見込め
ないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】貫通磁束の高周波成分
が大きい爪状磁極を磁性鋼板を積層して形成すれば、上
記した塊状爪付界磁鉄心の渦流損を低減することができ
ると考えられる。しかしながら、ランデル型回転子で
は、隣接する任意の2個の爪状磁極は反対極性となり、
かつ、両者を磁性鋼板により周方向に一体形成できない
ので、もし各爪状磁極を磁性鋼板積層体で構成したとし
ても、これら各爪状磁極にはその遠心力に耐える機械強
度を与える必要があり、その方策は容易に想像がつかな
い。
【0004】特に、界磁鉄心の一部が励磁コイルととも
に静止構造をもつため、爪状磁極の全てを本質的に一端
支持する必要があるブラシレス構造回転子でこれを実現
することは、容易ではなかった。また、磁性鋼板積層体
からなる各爪状磁極にその遠心力に耐える機械強度を与
えることができたとしても、各種外力などにより磁性鋼
板積層体を構成する各磁性鋼板が軸方向にばらけること
も考えられる。この対策として、各爪状磁極を構成する
磁性鋼板積層体を軸方向に貫孔し、この貫通孔に長ボル
トを通して締め付けることも考えられるが、このように
すると各爪状磁極の渦流損が増大し、磁性鋼板の積層に
よる渦流損低減効果が損なわれてしまう。
【0005】本発明は上記問題に鑑みなされたものであ
り、渦流損の低減が可能で、かつ、優れた機械強度を有
する爪付界磁鉄心及びその製造方法を提供することを、
その目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の爪付界磁鉄心
は、回転軸に嵌着され界磁コイルが巻装される塊状磁性
体からなり一端又は両端に鍔部を有する円筒状の基筒部
と、前記鍔部から前記界磁コイルを覆って周方向等間隔
に軸方向へ配設され磁性鋼板積層体からなる複数の第1
爪状磁極部と、前記第1爪状磁極部と反対の極性に磁化
される磁性鋼板積層体からなり前記第1爪状磁極部の間
に位置して軸方向へ配設される複数の第2爪状磁極部
と、遠心方向へ突出する外周端部が径方向内側の部分よ
りも周方向へ広幅に形成されるとともに周方向等間隔に
軸方向に延設される複数の歯状部を有し前記鍔部に係止
される非磁性の支持円筒部とを備え、前記各爪状磁極部
は、前記支持円筒部の前記各歯状部の間の溝部に遠心方
向離脱不能に係止されることを特徴としている。
【0007】好適な一製造方法において、前記各爪状磁
極部を前記支持円筒部の前記溝部に挿入した後、前記爪
状磁極部を軸方向にかしめて前記歯状部と密接させる。
好適な一製造方法において、前記各爪状磁極部を前記支
持円筒部の前記溝部に挿入した後、前記歯状部を軸方向
にかしめて前記爪状磁極部と密接させる。好適な一製造
方法において、前記各爪状磁極部を金型の所定位置に配
設し、前記金型の支持円筒部形成用のキャビティに非磁
性金属粉末を充填して、前記爪状磁極部と一体に前記支
持円筒部を成形する。法。
【0008】好適な一製造方法において、前記基筒部及
び前記各爪状磁極部を金型の所定位置に配設し、前記金
型の支持円筒部形成用のキャビティに非磁性金属粉末を
充填して、前記基筒部及び前記各爪状磁極部と一体に前
記支持円筒部を成形する。
【0009】
【作用】基筒部の一端又は両端の鍔部に係止される非磁
性の支持円筒部は、遠心方向へ突出する外周端部が径方
向内側の部分よりも周方向へ広幅に形成される歯状部を
周方向等間隔に複数個、有するので、各歯状部の間の溝
部に挿入され磁性鋼板積層体からなる各爪状磁極は、そ
れぞれ両側の歯状部に遠心方向離脱不能に挟持される。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の爪付界磁
鉄心の各爪状磁極部は、磁性鋼板積層体からなり、塊状
磁性体からなる基筒部の鍔部に係止される支持円筒部の
歯状部の間に挟持されている。そして、支持円筒部の各
歯状部の外周端部が径方向内側の部分よりも周方向へ広
幅に形成されているので、これら各歯状部の外周端部が
各爪状磁極部の遠心方向離脱を防止する。
【0011】この爪付界磁鉄心の一製造方法において、
爪状磁極部を支持円筒部の溝部に挿入した後、爪状磁極
部を軸方向にかしめて歯状部と密接させることが行われ
る。このようにすれば、かしめられた爪状磁極部が広が
ったり変形したりして、歯状部に密接に嵌合し、両者の
機械的結合力が向上するとともに、磁性鋼板積層体のば
らけを防止することができる。
【0012】この爪付界磁鉄心の他の製造方法におい
て、爪状磁極部を支持円筒部の溝部に挿入した後、歯状
部を軸方向にかしめて爪状磁極部と密接させることが行
われる。このようにすれば、かしめられた歯状部が広が
ったり変形したりして、爪状磁極部に密接し、両者の機
械的結合力が向上するとともに、磁性鋼板積層体のばら
けを防止することができる。
【0013】この爪付界磁鉄心の他の製造方法におい
て、各爪状磁極部を金型の所定位置に配設し、金型の支
持円筒部形成用のキャビティに非磁性金属粉末を充填し
て、支持円筒部が爪状磁極部と粉末金属焼結などにより
一体成形される。このようにすれば、爪状磁極部と支持
円筒部との機械的結合力が向上するとともに、磁性鋼板
積層体のばらけを防止することができる。
【0014】この爪付界磁鉄心の他の製造方法におい
て、各爪状磁極部及び鍔付の基筒部を金型の所定位置に
配設し、金型の支持円筒部形成用のキャビティに非磁性
金属粉末を充填して、支持円筒部が粉末金属焼結などに
より爪状磁極部及び鍔付の基筒部と一体成形される。こ
のようにすれば、爪状磁極部と支持円筒部と鍔付の基筒
部との機械的結合力が向上するとともに、磁性鋼板積層
体のばらけを防止することができる。
【0015】
【実施例】(実施例1)本発明の一実施例を図1の断面
図、図2の爪状磁極部及び支持円筒部の斜視図、図3の
部分平面図を参照して説明する。この実施例は、車両用
交流ブラシレス発電機の爪付界磁鉄心に本発明を適用し
た例であり、フレーム1に軸受け11、12により回転
自在に支持される回転軸13には本実施例の特徴をなす
爪付界磁鉄心3が嵌着されており、フレーム1には爪付
界磁鉄心3の補助継鉄をなすボビン5が嵌合、固定され
ている。一方、フレーム1の内周面には電機子鉄心15
が嵌入、固定され、電機子鉄心15には電機子コイル1
6が巻装されている。17、17は爪付界磁鉄心3の前
後端にそれぞれ固定されたアルミ冷却フィンである。
【0016】両端鍔付の軟鉄円筒からなるボビン5の基
端部は、フレーム1の後端内面から軸方向前方へ突出す
る環状突部14に嵌合しており、この基端部から軸方向
前方へ延在している。ボビン5の外周面には表面絶縁塗
装が施されており、その上に界磁巻線18が巻装されて
いる。以下、この実施例の要部をなす爪付界磁鉄心3に
ついて詳細に説明する。
【0017】爪付界磁鉄心3は、回転軸13にスプライ
ン嵌着された鍔付塊状軟鉄円筒からなる基筒部31と、
基筒部31の一部であって基筒部31の前端から遠心方
向に延在する略輪板状の鍔部33と、鍔部33の外周部
から界磁コイル18を覆って周方向等間隔に軸方向へ配
設される第1の爪状磁極部35と、各第1の爪状磁極部
35の間に位置して軸方向へ配設される複数の第2の爪
状磁極部37と、鍔部33に前端固定されて爪状磁極部
35、37を固定する非磁性の支持円筒部39と、支持
円筒部39の後端に固定され第1及び第2の塊状軟鉄か
らなる環体41、43とを備えている。
【0018】以下、爪付界磁鉄心3の要部を説明する。
基筒部31は、前端に鍔部33を有する円筒であってボ
ビン5の内部に回転自在に嵌入されている。鍔部33
は、ボビン5の鍔部の外周端に等しい径の円筒部33a
と、この円筒部33aの外周面から放射方向に突出する
複数の突部33bとを備える。図3に示すように、複数
の突部33bは周方向に等間隔に形成され、隣接する突
部33bの間には当然溝部が形成される。この溝部の底
部は、図1にて点線にて示されている。
【0019】第1、第2の爪状磁極部35、37は、図
2に示すように磁性鋼板を軸方向に積層して形成されて
いる。これら磁性鋼板は板厚0.5mmのSPCCーS
ーD板をプレスにて打抜いたものである。爪状磁極部3
5、37は、周方向に交互に配設されており、図2に示
すように軸方向から見て下部(径方向内側)が周方向に
広幅で、上部(径方向外側)が周方向に狭幅となってお
り、上部下部の中間位置において周方向両側に段差面F
1が形成されている。爪状磁極部35、37の磁性鋼板
には、上記下部の周方向両側に一個、合計2個の浅い凹
部36が凹設されており、これによって積層後、磁性鋼
板同士が軸直角方向へ相対変位不能となっている。
【0020】支持円筒部39は、非磁性ステンレス金属
粉を高圧高温下で焼結、成形したものであり、比較的渦
流損の発生しにくい高抵抗率の一体成形体からなる。支
持円筒部39は、ボビン5の外周側にボビン5から所定
間隙を隔てて被せられた円筒部39aと、円筒部39a
の外周から遠心方向へ突出する複数の歯状部39bとか
らなる。各歯状部39bは周方向には等間隔に保たれつ
つ軸方向へ延設されている。また、各歯状部39bは、
図2に示すように軸方向から見て下部及び中央部(径方
向内側)が周方向に狭幅で、上端部(径方向外側)が周
方向に広幅となっており、上端部と残部との中間位置に
おいて周方向両側に段差面F2が形成されている。そし
て、歯状部39bの上記段差面F2と第1爪状磁極部3
5の上記段差面F1が密接し、歯状部39bが爪状磁極
部35、37の遠心方向への離脱を阻止している。これ
ら各段差面F1,F2の周方向幅は0.5mm以上とさ
れている。
【0021】なお図3に示すように、第2爪状磁極部3
7の前端面は鍔部33の隣接する2個の突部33bの間
の溝部に面しており、第2爪状磁極部37と鍔部33と
の間の磁気的短絡を防止している。この支持円筒部39
の両端面は爪状磁極部35、37の両端面に対し平坦に
形成されており、支持円筒部39の前端面及び第1の爪
状磁極部35の前端面は鍔部33(主としてその突部3
3b)の後端面に溶接されている。また図1に示すよう
に、支持円筒部39の前端面部には内周側が切り欠かれ
ており、この切り欠き部39dには、鍔部33の突部3
3bの後端面の張出部が嵌合して、両者の接合強度を改
善し、かつ位置決めに役立っている。
【0022】第1の環体41は、円環部41aと、円環
部41aの前端から軸方向前方に突出する複数の突部4
1bとを有し、図1中の破線は両者の境界を示す。そし
て突部41bの前端面は第2の爪状磁極部37の後端面
と支持円筒部39の後端面に溶接されている。第2の環
体43は、円環形状を有し、第1の環体41の内径側の
切り欠き部に嵌合している。そして第2の環体43の内
周面はボビン5の基端部の外周面に微小間隙を介して対
面している。
【0023】これにより、本実施例の爪付界磁鉄心3が
形成される。すなわち、界磁磁束は、基筒部31からそ
の鍔部33を通じて第1爪状磁極部35に入り、電機子
鉄心15から第2爪状磁極部37に入り、第1、第2の
環体41、43、ボビン5を通じて基筒部31に戻る。
以下、作用を説明する。
【0024】界磁コイル18に励磁電流が通じると、例
えば爪状磁極部35がN極、爪状磁極部37がS極とな
り、爪状磁極部35、37の回転により電機子コイル1
6に交流電圧が発生する。以下、爪付界磁鉄心3の組立
について説明する。まず爪状磁極部35、37の積層
後、爪状磁極部35、37を支持円筒部39の溝部に軸
方向へ嵌入し、その後、爪状磁極部35、37の凹部3
6において軸方向へ集中的荷重をかけて凹状にかしめ変
形する。これにより爪状磁極部35、37は変形又は延
びて支持円筒部39の歯状部39bに強固に係止される
とともに、爪状磁極部35、37を構成する磁性鋼板の
ばらけも防止される。
【0025】その後、支持円筒部39と鍔部33と第
1、第2の環体41、43は軸方向へ押圧しつつ高エネ
ルギ−電気溶接により強固に接合される。以上説明した
本実施例のブラシレス構造の爪付界磁鉄心3は、支持円
筒部39がステンレス粉末冶金製法で作製されているの
で、電気抵抗が比較的高い上、回転子外周の空隙面から
離れて形成されており、エアギャップでの高周波を浴び
にくいようになっている。
【0026】以下、実験例について説明する。12V1
00Aクラスの車両用ブラシレス交流発電機を用いて試
作した例を示すと、従来公知の一体塊状界磁磁極構造回
転子の場合、発電効率が58%であったが、上記構成の
回転子に組み替えたところ65%と8ポイントも効率が
向上するという著しい効率改善効果が得られた。また爪
付界磁鉄心3の強度について30Gの振動試験および1
8000rpmの遠心力試験を行ったところ、特に問題
となるような歪みはあらわれないということが確認でき
た。
【0027】上記実施例の変形態様において、非磁性の
支持円筒部39はステンレスでなくともアルミ、チタン
等の軽量、高強度の非磁性材とすることができ、アルミ
の場合には引抜き材製法をとることができ、安価に高精
度寸法が得られるという特徴がある。なお、歯状部39
b間の溝部に爪状磁極部35、37を嵌入するには、支
持円筒部39を加熱膨張させておいて焼き嵌めとするこ
ともできる。
【0028】なお上記実施例では、焼結により支持円筒
部39を成形したが、鋳造により成形することもでき
る。またこの場合、溶湯中に表面に酸化膜などの電気絶
縁膜を有する金属粉又はセラミックス粉を混入して支持
円筒部39の電気抵抗を高くしてもよい。 (実施例2)第2実施例を図4により説明する。
【0029】この実施例では、支持円筒部39を帯状板
金素材より連続的にプレス加工してヘリカルに巻き取
り、円筒形状に成形したものである。このようにすれ
ば、低コストで製造することができ、しかもこの場合に
は板間での電気抵抗が大きいので、エアギャップでの渦
流損の増大を招くこともない。このようなヘリカル構造
体の軸方向のばらけを防止するには、図4に示すように
支持円筒部39の歯状部39bに軸方向へ設けた貫通孔
にハトメリベット55を打ち込むことができる。当然、
この貫通孔は予めプレスで打抜くことができ、はとめリ
ベットを押しつぶすことにより周方向への押圧力を発生
させて、支持円筒部39aと爪状磁極部35、37との
接合も強化できる。この実施例では図4に示すようにハ
トメリベット55は歯状部39bに一個置きに打ち込ん
でいる。そして、ハトメリベット55を打ち込まない歯
状部39bには図2の凹部36と類似に凹部36aを設
け、各磁性鋼板の位置決めを行い、更に支持円筒部39
の成形後、この凹部36aを軸方向に強圧して、歯状部
39bを変形させ、歯状部39bと爪状磁極部35、3
7との接合強度を高めている。
【0030】要するに、歯状部39b又は爪状磁極部3
5、37の少なくとも一方を変形させることにより、爪
状磁極部35、37のばらけを防止し、両者間の接合を
強化することができる。 (実施例3)他の実施例を説明する。
【0031】実施例1では図2に示すように支持円筒部
39の前後端面は爪状磁極部35、37の前後端面に面
合わせされている。この実施例では、支持円筒部39の
歯状部39bを前後両方向に張出して張出部(図示せ
ず)とし、この張出部を、実施例1で説明した鍔部33
の突部33b間の溝部、及び第1の環体41の突部41
bの間の溝部に嵌入させるものである。 このようにす
れば、支持円筒部39と鍔部33との周方向の結合強
度、支持円筒部39と第1の環体41との周方向の結合
強度を大幅に向上することができる。もちろん上記張出
部は、爪状磁極部35、37を軸方向挿入可能な範囲
で、支持円筒部39の歯状部39bと異なる軸直角断面
形状を有することができる。
【0032】(実施例4)他の実施例を図2を参照して
説明する。実施例1では図2に示すように、支持円筒部
39の溝部に爪状磁極部35、37を軸方向に押し込ん
だが、この実施例では、金型の所定位置に爪状磁極部3
5、37を配置し、金型の支持円筒部39形成用のキャ
ビティにステンレス金属粉を充填し、押圧し、焼結す
る。このようにすれば、支持円筒部39と爪状磁極部3
5、37との強固な接合が可能となる。
【0033】もちろんこの場合、焼結金属粉は非磁性で
あればステンレスに限らない。その他、鋳造法、ダイキ
ャスト法により支持円筒部39を爪状磁極部35、37
に一体成形することもでき、溶湯中に表面酸化高融点金
属粉やセラミックス粉を混入することもでできる。 (実施例5)他の実施例を図1を参照して説明する。
【0034】実施例1では図2に示すように、鍔部33
をもつ基筒部31、支持円筒部39、爪状磁極部35、
37、第1の環体41、第2の環体42を軸方向に押圧
しつつ電気溶接したが、この実施例では、鍔部33をも
つ基筒部31、爪状磁極部35、37、第1の環体4
1、第2の環体42を、金型の所定位置に配置し、金型
の支持円筒部39形成用のキャビティにステンレス金属
粉を充填し、押圧し、焼結する。このようにすれば、爪
付界磁鉄心3の強固な接合が可能となる。
【0035】(実施例6)他の実施例を図5を参照して
説明する。この実施例はブラシ型の回転電機における爪
付界磁鉄心(通常のランデル型界磁鉄心)60を示す。
この爪付界磁鉄心60の基筒部61は軸方向中央部で二
つ割りされて、前基筒部61aと後基筒部61bとから
なる。前基筒部61aの前端に鍔部63が延設され、後
基筒部61aの後端に鍔部64が延設されている。鍔部
63の上端部は周方向等間隔の突部63bとなってお
り、周方向に隣接する突部63b間に溝部が凹設されて
いる。図5の点線はこの溝部の底面を示す。
【0036】同様に、鍔部64の上端部は周方向等間隔
の突部(図示せず)となっており、周方向に隣接する突
部間に溝部64cが凹設されている。図5の実線64d
は溝部の底面を示す。また、図5では突部63bの後端
面に密接して第1爪状磁極部35が配設されている。同
様に鍔部64の突部(図示せず)の前端面に密接して第
2爪状磁極部(図示せず)が配設されている。
【0037】更に、各爪状磁極部35、37の内側には
支持円筒部69の円筒部69aが配設され、支持円筒部
69は更に各爪状磁極部35、37の周方向の間隙、及
び、鍔部63、64の各溝部に形成されている。支持円
筒部69は前後に二つ割りされており、そして、第1爪
状磁極部35は支持円筒部69の前半分とともに前側の
鍔部63と一体化され、第2爪状磁極部37は支持円筒
部69の後半分とともに後側の鍔部64と一体化されて
いる。ここで、支持円筒部69は、爪状磁極部35、3
7の間の周方向の間隙では、その周方向中間で分割され
る。もちろん、その他、各種の分割パタンを採用するこ
とができる。
【0038】そして、鍔部63を含む前基筒部61a
と、第1爪状磁極部35と、支持円筒部69の前半分と
を実施例5と同様に一体成形し、鍔部64を含む前基筒
部61bと、第2爪状磁極部37と、支持円筒部69の
後半分とを実施例5と同様に一体成形し、次に、これら
半割りの爪付界磁鉄心60a、60bを励磁コイル18
を挟んで回転軸13に嵌装して、組立が完了する。
【0039】このようにすれば、簡単な製法で、高効率
で接合強度が高いブラシ型回転電機の爪付界磁鉄心を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の爪付界磁鉄心をもつ回転電機の断面
図である。
【図2】図1の爪状磁極部及び支持円筒部の斜視図であ
る。
【図3】図1の爪状磁極部及び支持円筒部の一部平面図
である。
【図4】実施例2の爪状磁極部及び支持円筒部の斜視図
である。
【図5】実施例5の爪付界磁鉄心の断面図である。
【符号の説明】
13…‥回転軸、18…‥界磁コイル、33…‥鍔部、
31…‥支持円筒部、35…‥第1爪状磁極部、37…
‥第2爪状磁極部、39…‥支持円筒部。39b…‥歯
状部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸に嵌着され界磁コイルが巻装される
    塊状磁性体からなり一端又は両端に鍔部を有する円筒状
    の基筒部と、 前記鍔部から前記界磁コイルを覆って周方向等間隔に軸
    方向へ配設され磁性鋼板積層体からなる複数の第1爪状
    磁極部と、 前記第1爪状磁極部と反対の極性に磁化される磁性鋼板
    積層体からなり前記第1爪状磁極部の間に位置して軸方
    向へ配設される複数の第2爪状磁極部と、 遠心方向へ突出する外周端部が径方向内側の部分よりも
    周方向へ広幅に形成されるとともに周方向等間隔に軸方
    向に延設される複数の歯状部を有し前記鍔部に係止され
    る非磁性の支持円筒部とを備え、 前記各爪状磁極部は、前記支持円筒部の前記各歯状部の
    間の溝部に遠心方向離脱不能に係止されることを特徴と
    する爪付界磁鉄心。
  2. 【請求項2】前記各爪状磁極部を前記支持円筒部の前記
    溝部に挿入した後、前記爪状磁極部を軸方向にかしめて
    前記歯状部と密接させる請求項1記載の爪付界磁鉄心の
    製造方法。
  3. 【請求項3】前記各爪状磁極部を前記支持円筒部の前記
    溝部に挿入した後、前記歯状部を軸方向にかしめて前記
    爪状磁極部と密接させる請求項1記載の爪付界磁鉄心の
    製造方法。
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