JP2011211227A - 面発光レーザ、面発光レーザの製造方法、画像形成装置 - Google Patents

面発光レーザ、面発光レーザの製造方法、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 素子の信頼性を確保した複数の電流狭窄構造を有する面発光レーザ、該面発光レーザの製造方法、画像形成装置を提供する。
【解決手段】 基板の上に下部多層膜反射鏡と活性層と上部多層膜反射鏡とを備えた積層体を有する面発光レーザの製造方法である。第1の被酸化層の一部を酸化し、第1の導電性領域と第1の絶縁性領域とを有する第1の電流狭窄層を形成する。第2の被酸化層の一部を酸化し、基板の面内方向において第1の導電性領域と第1の絶縁性領域の境界を内側に含む第2の導電性領域と、第2の絶縁性領域とを有する第2の電流狭窄層を形成する。同一の条件で酸化した場合に、第1の被酸化層の酸化速度は第2の被酸化層の酸化速度よりも遅くなるように、第1の被酸化層および前記第2の被酸化層、または、第1の被酸化層に隣接する隣接層および第2の被酸化層に隣接する隣接層を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、面発光レーザ、面発光レーザの製造方法、画像形成装置等に関する。
面発光レーザのひとつである垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)は、基板表面に対して垂直方向に光を取り出すことができる。そのため、二次元アレイの形成が容易に可能になる。
この二次元アレイから出射される複数のビームを用いた並列処理により、高密度化および高速化が可能になり、光通信など様々な産業上の応用が期待される。例えば、電子写真プリンタの露光光源として面発光レーザアレイを用いると、複数のビームによる画像形成工程の高密度・高速化が可能となる。
このような電子写真では、感光ドラム上に安定かつ微小なレーザスポットの形成が必要なため、レーザ特性として、単一横モードや単一縦モードでの安定動作が要求される。
面発光レーザにおいては、選択酸化技術を用いて電流狭窄構造を形成し、必要な領域のみに電流を注入する方法が開発されている。
この方法では、高性能化のためにAlの組成比の高いAlGaAs層(例:Al0.98Ga0.02As)を多層膜反射鏡内に設け、この層を高温水蒸気雰囲気中で選択酸化することで、電流狭窄構造を形成する。酸化された領域は導電性領域から絶縁性領域になるため、活性層領域の所望の場所に電流を注入することが可能となる。
選択酸化型のVCSELにおいて高出力を得るには、電流狭窄構造の導電性領域であるアパーチャの径を大きくする必要がある。しかし、電流の担い手であるキャリアの分布は電導性領域と絶縁性領域の境界であるアパーチャのエッジ部に集中する。このため、アパーチャ径を大きくするとそのエッジ部に大きな光強度分布を持つ高次の横モードが発振しやすくなる。
この問題を解決するために、電流狭窄構造を2つ用いる方法が、非特許文献1に開示されている。これを図9に示す。
この電流狭窄構造を2つ用いる手法では、活性層の近傍にある電流狭窄構造よりもアパーチャ径の小さい電流狭窄構造を活性層より遠い側に配置する。これにより、活性層に近い方の電流狭窄構造におけるアパーチャの中心部にキャリアが寄せられる。活性層に近い方の電流狭窄構造は共振光のモードを支配するため、アパーチャの中央部にキャリアが注入されれば、キャリアと基本モード光との結合効率を高められる。したがって、電流狭窄構造を2つ用いれば、電流狭窄構造が1つの場合に比べて高次モードの発振を抑えることができ、かつ、高出力の面発光レーザが得られる。
単一横モード化を図るためには、キャリアと基本モード光との効果的なカップリングを行う必要がある。そのため、前記非特許文献1に記載の電流狭窄構造を2つ設ける技術においては、活性層より遠い側の電流狭窄構造のアパーチャ径は活性層に近い側の電流狭窄構造のアパーチャ径よりも小さくする必要がある。
例えば、活性層に近い側に配されている電流狭窄構造のアパーチャ径の直径が6〜7μmの場合、活性層より遠い側に配されている電流狭窄構造のアパーチャ径の直径は半分程度、すなわち3〜4μm程度が好ましい。
ところで、特許文献1には、2つの電流狭窄層を構成する2つの酸化領域を同じ範囲としても異なる範囲としても良いとの記載がある。また、特許文献1には、Al組成を調整することにより、異なる酸化領域を作製することができるとの記載がある。さらに、特許文献1には、ステップ型のメサを利用することにより、異なる酸化領域を形成することができるとの記載がある。
H.J.Unold et al.,Proceedings of SPIE,Vol.3946,(2000)(Figure.10(b))
米国特許第5493577号明細書(第15欄)
上記のように、非特許文献1には、2つの電流狭窄構造を有し、かつ、活性層から遠い側の電流狭窄構造のアパーチャ径を活性層から近い側の電流狭窄構造のアパーチャ径よりも小さくすることが開示されている。
ここで、特許文献1には、電流狭窄構造となる被酸化層のAlの組成比を調整することにより、異なる酸化領域を作製することができるとの記載がある。Alの組成比が高い半導体ほど酸化速度が速くなるため、異なるAlの組成比を有する半導体層を同一時間で酸化すれば、Alの組成比の高い半導体層の方がAlの組成比の低い半導体層に比べて、小さいアパーチャ径を有することになる。
しかしながら、本発明者は、上記のように、下部の被酸化層のAlの組成比よりも、上部の被酸化層Alの組成比を高くすることにより作製した複数の電流狭窄構造を有する面発光レーザは、素子の信頼性の点から課題が存在するという認識に至った。
そこで、本発明は、素子の信頼性を確保した複数の電流狭窄構造を有する面発光レーザ、該面発光レーザの製造方法、該面発光レーザを複数配置した面発光レーザアレイを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本願発明に係る面発光レーザは、基板の上に下部多層膜反射鏡、活性層、上部多層膜反射鏡をこの順に有する面発光レーザであって、前記上部多層膜反射鏡の層内部、または、前記上部多層膜反射鏡と前記活性層との間に設けられ、かつ、第1の被酸化層の一部が酸化されることにより構成された第1の絶縁性領域と第1の導電性領域とを有する第1の電流狭窄層と、前記活性層と前記第1の電流狭窄層との距離よりも、前記活性層との距離が近い位置に設けられ、かつ、第2の被酸化層の一部が酸化されることにより構成された第2の絶縁性領域と第2の導電性領域とを有する第2の電流狭窄層と、を備え、前記基板の面内方向において、前記第1の導電性領域と前記第1の絶縁性領域の境界は、前記第2の導電性領域の内側に配されており、少なくとも、以下の(1)から(3)のいずれかの条件を満たすことを特徴とする。
(1)前記第1の被酸化層および前記第2の被酸化層はAlを含み、該第1の被酸化層のAlの組成比は該第2の被酸化層のAlの組成比よりも低い
(2)前記第1の被酸化層は前記第2の被酸化層よりも薄い
(3)前記第1の被酸化層に隣接する層のいずれか一方の層は、前記第2の被酸化層に隣接するいずれの層よりもAl組成が高い
また、本願発明に係る面発光レーザの製造方法は、基板の上に下部多層膜反射鏡と活性層と上部多層膜反射鏡とを備えた積層体を有する面発光レーザの製造方法であって、前記積層体の中に第2の被酸化層を形成する工程と、前記積層体の中であって、かつ、前記第2の被酸化層よりも上部に第1の被酸化層を形成する工程と、前記第1の被酸化層の一部を酸化し、第1の導電性領域と第1の絶縁性領域とを有する第1の電流狭窄層を形成する工程と、前記第1の電流狭窄層を形成する工程の後に、前記第2の被酸化層の一部を酸化し、前記基板の面内方向において前記第1の導電性領域と前記第1の絶縁性領域の境界を内側に含む第2の導電性領域と、第2の絶縁性領域とを有する第2の電流狭窄層を形成する工程と、を含み、同一の条件で酸化した場合に、前記第1の被酸化層の酸化速度は前記第2の被酸化層の酸化速度よりも遅くなるように、前記第1の被酸化層および前記第2の被酸化層、または、該第1の被酸化層に隣接する隣接層および該第2の被酸化層に隣接する隣接層を調整することを特徴とする。
本発明によれば、素子の信頼性を確保した複数の電流狭窄構造を有する面発光レーザ、該面発光レーザの製造方法、該面発光レーザを複数配置した面発光レーザアレイを備えた画像形成装置を提供することができる。
実施形態にかかる面発光レーザを模式的に示す図である。 実施形態にかかる面発光レーザの製造方法を模式的に示す図である。 実施形態にかかる面発光レーザの製造方法を模式的に示す図である。 実施形態にかかる面発光レーザの製造方法を模式的に示す図である。 実施形態にかかる面発光レーザを模式的に示す図である。 実施形態にかかる面発光レーザの製造方法を模式的に示す図である。 実施形態にかかる光学機器を模式的に示す図である。 実施形態の特徴を説明するための図である。 先行技術を説明する図である。
上記のように、アパーチャ径の小さい構造を形成するための被酸化層のAlの組成比は、アパーチャ径の大きい構造を形成するための被酸化層のAlの組成比よりも大きくする必要がある。
しかしながら、複数の酸化電流狭窄構造により、キャリア分布を制御する方法では、アパーチャ径が小さいものほど電流密度が高くなり、導電性領域と絶縁性領域の境界(酸化フロント)では特に電流密度が上昇する。
一方、電流狭窄構造の酸化フロントでは、被酸化層が酸化されると体積が収縮し、そのことに伴う残留応力が集中してかかる。この応力は、被酸化層のAl組成が高いほど大きくなる。
つまり、活性層より遠い側の電流狭窄構造には、高い電流密度と高い応力がかかることになり、通電の際の劣化原因となる。このため素子の信頼性が低下するという課題がある。
ところで、小さいアパーチャ径を形成するためには、Alの組成比を調整する以外に、被酸化層の厚さを厚くすることにより酸化速度を速くすることも考えられる。しかし、被酸化層の厚さを厚くすると、酸化後の体積収縮により残留応力が集中してかかることになる。
また一方で、小さいアパーチャ径を形成するためには、被酸化層に隣接する層のAlの組成比を低くすることにより、被酸化層の酸化速度を速くすることも考えられる。しかし、被酸化層に隣接する層のAlの組成比を低くすると、酸化後における被酸化層の残留応力を緩和することができず、応力が残存することになる。
以上のように、本発明者は、活性層から遠い側に配置されている電流狭窄構造のアパーチャ径を小さくするために、被酸化層の酸化速度を速くすると、素子の信頼性を低下させてしまうことを見出した。
以下、これらの課題を解決するための面発光レーザおよび該面発光レーザの製造方法等について具体的に説明する。
[実施形態1]
(面発光レーザの構成)
図1(A)は、本発明の実施形態である面発光レーザ100の断面を模式的に説明する図であり、図1(B)は、本発明の実施形態である面発光レーザ100を上方から見たものを模式的に説明する図である。
図1(A)において、基板110上に下部多層膜反射鏡120、下部スペーサ層130、活性層140、上部スペーサ層150、上部多層膜反射鏡160がこの順に形成され、基板面に垂直な方向にレーザ共振器が形成されている。上部多層膜反射鏡160上の上部電極170と、基板110下方の下部電極180から、活性層140にキャリアが注入され、活性層140が発光し、面発光レーザ100は発振にいたる。
上部多層膜反射鏡160の中に第1の電流狭窄層210が設けられている。第1の電流狭窄層210は、第1の被酸化層の一部が酸化されることにより構成された第1の絶縁性領域214と第1の導電性領域212とを有し、活性層140の中央部に電流を注入する機能を有する。
また、第1の電流狭窄層210よりも活性層140に近い位置に第2の電流狭窄層220が設けられている。例えば、第1の電流狭窄層210と活性層140との間に、第2の電流狭窄層220が設けられている。第2の電流狭窄層220は、第2の被酸化層の一部が酸化されることにより構成された第2の絶縁性領域224と、第2の導電性領域222とを有し、共振光のモードを支配する機能を備える。
なお、図1(A)においては、活性層140の上部に第1の電流狭窄層210と第2の電流狭窄層220が設けられているが、活性層140の下部に第2の電流狭窄層220を設けてもよい。また、図1(A)においては、第1の電流狭窄層210は上部多層膜反射鏡160の層内部に設けられていたが、必ずしも上部多層膜反射鏡の中に設けなくてもよい。
上部多層膜反射鏡160の上面から、第1の電流狭窄層210を貫通し、第2の電流狭窄層220の少なくとも上面まで到達しているトレンチ構造240が設けられている。そして、トレンチ構造240に面した半導体層が側壁から酸化され、第1の絶縁性領域214および第2の絶縁性領域224が形成される。なお、トレンチ構造240は、第2の電流狭窄層220の中央で停止していてもよいし、また第2の電流狭窄層220を貫通していても良い。
この面発光レーザを上方から見ると、図1(B)に示すように、第1の導電性領域212は第2の導電性領域222よりもサイズが小さく、第1の導電性領域212と第1の絶縁性領域214の境界は第2の導電性領域222の内側に存在する。
なお、このような状態を「基板面内方向において、第1の導電性領域212と第1の絶縁性領域214の境界は第2の導電性領域222の内側に配されている」と表現することもある。
このような第1の導電性領域212の存在によって、図8に示すように基本モードの光強度分布と電流分布とのカップリングが大きくなる。このため、面発光レーザ100は広い駆動電流の範囲において単一横モードで動作することができる。
また、第1の導電性領域212と第1の絶縁性領域210の形成工程で生じた両者の境界面における残留応力の大きさが、第2の導電性領域222と第2の絶縁性領域224の形成工程で生じた両者の境界面における残留応力の大きさよりも小さくなるように調整されている。これにより、そのような調整を施さなかった場合に比べ、素子の信頼性を向上している。
このように残留応力の大きさを調整するためには、同一条件において、第1の被酸化層250が第2の被酸化層260よりも酸化速度が遅くなるように、第1の被酸化層および第2の被酸化層が調整されている。または、同一条件において、第1の被酸化層250が第2の被酸化層260よりも酸化速度が遅くなるように、第1の被酸化層250の隣接層、および、第2の被酸化層260の隣接層が調整されている。
ここで、被酸化層のAlの組成比が低いほど、被酸化層の層厚が薄いほど、被酸化層の周囲のAlの組成比が高いほど被酸化層の酸化速度は遅くなる。一方、被酸化層のAlの組成比が低いほど、被酸化層の層厚が薄いほど、被酸化層の周囲のAlの組成比が高いほど、被酸化層を酸化した後の酸化領域と未酸化領域との境界での残留応力が小さくなる。そして、被酸化層の酸化速度が遅くなるほど、被酸化層を酸化した後の酸化領域と未酸化領域との境界での残留応力が小さくなる。
(面発光レーザの製造方法)
第1の被酸化層が第2の被酸化層よりも同条件での酸化速度が小さくなるような層構成の場合、2つの被酸化層を同時に酸化すると、第2の導電性領域222が第1の導電性領域212よりも小さくなってしまう。この場合、効果的な単一横モード特性を得ることができない。
そこで、本実施形態では、第1の被酸化層の酸化による第1電流狭窄構造の形成の後に、第2の被酸化層の酸化による電流狭窄構造の形成を行う作製方法を取る。これにより、第1の導電性領域212と第2の導電性領域222のサイズを、被酸化層の酸化速度によらずに、定めることができる。
次に、本実施形態に係る面発光レーザの具体的な構成と製造方法について述べる。
基板110は例えばn型ドーピングされたGaAs基板であり、この基板110上にそれぞれλ/4光学厚さのAl0.9Ga0.1Asと、λ/4光学厚さのAl0.5Ga0.5Asを交互に積層してn型の下部多層膜反射鏡120を形成する。例えば、ペア数は70ペアである。また、λは共振器の共振波長であり、例えば真空波長で680nmである。
下部多層膜反射鏡120上に、例えばAlGaInP系の活性層140、具体的にはGaInP/AlGaInPのλ=680nmに発光ピークを持つ多重量子井戸構造を含む活性層140が結晶成長により形成される。また、活性層140の下側および上側には、共振器の位相調整のための下部スペーサ層130、上部スペーサ層150がそれぞれ形成される。下部スペーサ層130と活性層140と上部スペーサ層150の光学厚さの合計は、λ/2の整数倍であり、例えばλである。
前記活性層140上に、p型の上部多層膜反射鏡160を成長する。上部多層膜反射鏡160は、例えばそれぞれλ/4厚さのAl0.9Ga0.1AsとAl0.5Ga0.5Asの40ペアの繰り返しからなる。この上部多層膜反射鏡160の一部分を、多層膜反射鏡のペアを構成するAlGaAsよりもAlの組成比の高いAlGaAs層で置き換え、これを被酸化層とする。この被酸化層の一部を酸化することで、酸化された絶縁性領域と未酸化の導電性領域からなる電流狭窄層が形成される。例えば、上部多層膜反射鏡160中の2箇所を被酸化層とする場合、活性層140から1ペア目と6ペア目の上部多層膜反射鏡の位置に、それぞれ第2の被酸化層260、第1の被酸化層250を配置する。なお、本発明ではこの形態に限るものではなく、例えば第1の被酸化層250を上部多層膜反射鏡160に、第2の被酸化層260を下部多層膜反射鏡120に置く形態もありうる。
被酸化層としては、例えばAlGaAs層を用いることができる。例えばAlGa1−xAs(0.95≦x≦1)は、例えば300℃以上に加熱し水蒸気中に晒すことによって容易に酸化され、Al酸化物を含む絶縁体となる。
また上部多層膜反射鏡160の最上層は上部電極170とのコンタクトのための半導体コンタクト層とする。半導体コンタクト層は例えば20nmのGaAs層である。
以上の積層体の結晶成長は、例えばMOCVD法によってなされる。
(被酸化層の層構成)
第1の被酸化層250が第2の被酸化層260よりも同条件での酸化速度が小さくなるように、前記第1の被酸化層および前記第2の被酸化層、または、該第1の被酸化層の隣接層および該第2の被酸化層の隣接層は、調整される。
調整方法としては、(1)被酸化層のAlの組成比、(2)被酸化層の層厚、(3)隣接層のAlの組成比、のいずれかを調整することまたは複数を調整することができる。なお、酸化速度に与える影響は、一般に、(1)>(2)>(3)の順に大きい。
(1)被酸化層のAlの組成比
第1の被酸化層250のAlの組成比を第2の被酸化層260のAlの組成比よりも下げることにより、残留応力を低減することができる。例えば、第1の被酸化層250はAl0.98Ga0.02Asであり、第2の被酸化層260はAlAsとすることができる。
これらの層を酸化した場合の体積変化率は、一具体例として、AlAsがマイナス11%、Al0.98Ga0.02Asがマイナス2%である。Alの組成比が低いほど酸化した場合の体積減少量が小さいため、酸化領域と未酸化領域との境界にかかる残留応力が小さくなる。
なお、酸化速度については、隣接層がAl0.5Ga0.5Asである30nm厚のAlAsとAl0.98Ga0.02Asにおいては、一例として440℃で酸化した場合は約2倍、370℃で酸化した場合は約30倍の酸化速度比がある。
後に述べる製造方法によっては、第2の被酸化層を酸化する際に、第1の被酸化層がほとんど酸化されないことが好ましい。このため、従来技術とは反対側に、第1の被酸化層と第2の被酸化層の酸化速度比に差がついていることが、この点においても好ましい。したがって、上記のように、Alの組成比について、第1の被酸化層250は第2の被酸化層260よりも低いことが好ましい。
Alの組成比の差は、好ましくは1%以上であり、さらに好ましくは2%以上である。また第1の被酸化層250と第2の被酸化層260のAlの組成比を下げすぎると、多層膜反射鏡のAlGaAs層も酸化されてしまいデバイスの機械的強度が落ちる。このため第2の被酸化層260のAlの組成比は好ましくは98%以上であり、さらに好ましくは99%以上であり、さらに好ましくは100%である。
(2)被酸化層の層厚
被酸化層の厚さが薄いほど、酸化した場合の体積減少量は小さくでき、残留応力を低減することができる。このため、第1の被酸化層は第2の被酸化層より薄いことが好ましい。例えば第1の被酸化層の厚さは20nmであり、第2の被酸化層の厚さは30nmである。
先に述べたように、本発明に係る製造方法の都合上、第1の被酸化層250と第2の被酸化層260の酸化速度比に差がついていることが好ましい。
層厚による酸化速度の差は、層厚が薄くなるほど顕著となる。このため、第1の被酸化層はある程度薄いことが好ましい。第1の被酸化層の層厚について、好ましくは30nm以下であり、さらに好ましくは20nm以下である。
また、酸化温度が低温になるほど酸化速度の層厚依存性が大きくなる。例えば、一例を示すと、60nm厚のAlAsと30nm厚のAlAsとで、440℃で酸化した場合はほとんど酸化速度に差がない。しかし、370℃で酸化した場合は、60nm厚のAlAsと30nm厚のAlAsとの酸化速度は2倍程度の差となる。したがって、できるだけ低温で第2の被酸化層の酸化を行うことが好ましく、そのためには第2の被酸化層のAlの組成比は、第1の被酸化層のAlの組成比よりも高いことが好ましい。したがって、(1)と(2)を組み合わせることはより好ましい設計である。
(3)隣接層のAlの組成比
被酸化層に隣接する層が酸化されない程度のAlの組成比(例えば0.9以下)を持つ場合、隣接する層のAlの組成比が高いほど被酸化層の酸化領域の境界にかかる残留応力は小さくなる。なぜなら、Alの組成比が高い隣接層は、Alの組成比が低い隣接層よりも、表面張力の違いによって、酸化された被酸化層の応力を緩和できるからである。したがって、第1の被酸化層250に隣接する層のAlの組成比は、第2の被酸化層260に隣接する層のAlの組成比よりも高いことが望ましい。また、後述する製造方法によっては、第2の被酸化層を酸化する際に、第1の被酸化層がほとんど酸化されないことが好ましい。そのため、第1の被酸化層250に隣接する層のAlの組成比は、第2の被酸化層260に隣接する層のAlの組成比よりも高いことがこの点からも望ましい。このように隣接層のAl組成が調整されている場合、第1の被酸化層250の酸化速度は、第2の被酸化層260の酸化速度よりも遅くなる。
被酸化層の隣接層のAlの組成比の違いによる、被酸化層の酸化速度の違いは、被酸化層のAlの組成比が高いほど顕著になる。また、酸化温度が低くなるほど顕著になる。
なお、被酸化層の隣接層を酸化されない程度に高いAlの組成比の層とすることは、被酸化層の未酸化領域と隣接層との界面の電気抵抗(ヘテロバリア)を低減することにも効果がある。このため、もっとも電流密度が高くなる第1の電流狭窄構造が形成される第1の被酸化層250の隣接層にはAlの組成比の高い層とすることが好ましい。たとえば、第1の被酸化層250をAl0.98Ga0.02Asとした場合、第1の被酸化層250の隣接層を被酸化層側からAl0.9Ga0.1AsからAl0.5Ga0.5Asのグレーデッド層とすることができる。グレーデッド層の利用は被酸化層の界面の電気抵抗の低減の観点からより好ましい。
上述のように成長されたウエハに、図3と図4に示す半導体プロセスを行う。
以下のプロセスは、第1の被酸化層250の酸化と第2の被酸化層260の酸化を別タイミングで行うプロセスである。具体的には、第1の被酸化層250の酸化工程後に、第2の被酸化層260の酸化工程を行う。
まず、図2(A)に示すように、上部多層膜反射鏡160上に、保護層として第1の誘電体層300を成膜する。誘電体層300は例えば1μm厚のSiO2であり、成膜方法は例えばプラズマCVD法を用いることができる。
前記誘電体層300上に、フォトレジスト310を塗布し、トレンチ構造240の位置に開口パターンがあくようにパターニングおよび現像を行う。
トレンチ構造240は、例えば内径(直径)が27μmである。トレンチ構造240の外径は例えば33μmである。ここでは図示していない。
次に、図2(B)に示すように、前述のパターニングされたレジスト310をマスクにして、誘電体層300をエッチングする。エッチングは例えばBHF(バッファードフッ酸)によるウエットエッチングでも良いし、例えばCHFガスのプラズマによるドライエッチングでも良い。
次に、図2(C)に示すように、前述のレジスト310および誘電体層300をマスクとして、半導体層をドライエッチングし、トレンチ構造240を形成する。この際に、トレンチ構造240は、少なくとも第1の被酸化層250上面まで到達するが、第2の被酸化層260上面には到達しないようにエッチングを行う。ドライエッチングは、例えばSiClガスとArガスのプラズマにより行う。
次に、図2(D)に示すように、誘電体層300上に残っているレジスト310を除去する。例えば酸素プラズマによるアッシングにより除去する。
次に、図2(E)に示すように、トレンチ構造240において露出している側壁から、第1の被酸化層250を酸化し、第1の絶縁性領域214を形成する。酸化は、基板を例えば450℃に加熱し、水蒸気中に晒すことで行う。酸化された被酸化層は、主成分が多結晶またはアモルファス状のAl酸化物である絶縁体となる。第1の被酸化層250の中央部には未酸化領域、すなわち第1の導電性領域212を残す。第1の導電性領域212は、例えば直径が4μmの円形状である。
次に、図2(F)に示すように、誘電体層300をマスクとし、トレンチ構造240の底部から半導体層をエッチングし、第2の被酸化層260を露出させる。エッチングは例えばSiClガスとArガスのプラズマによるドライエッチングで行う。またウエットエッチングで行っても良い。
なお、例えば下部多層膜反射鏡120において放熱性向上のために低屈折率層としてAlAsを用いることがあり、その場合はトレンチ構造240のエッチングは下部多層膜反射鏡120のAlAsを露出させないところで止める。
次に、図3(G)に示すように、トレンチ構造240において露出している側壁から、第2の被酸化層260を酸化し、第2の絶縁性領域224を形成する。酸化は、基板を例えば400℃に加熱し、水蒸気中に晒すことで行う。
第1の被酸化層250の表面は既に酸化されているため、この工程にて加熱し水蒸気に晒されても、被酸化層250の酸化はほとんど進行しないことが多い。
しかし、この工程において、第1の被酸化層250の酸化を可能な限り少なくするためには、第2の被酸化層260の酸化での基板加熱温度を、少なくとも第1の被酸化層250の酸化時よりも、できるだけ低温で行うことが望ましい。このためにも、第2の被酸化層260のAlの組成比は第1の被酸化層250のAlの組成比よりも高くしておくか、または、第2の被酸化層260の厚さを第1の被酸化層250よりも厚くしておくことが好ましい。もちろん両方を実施しても良い。また、第1の被酸化層250に隣接する半導体層のいずれかの層を、第2の被酸化層260に隣接するいずれの層よりもAl組成が高い層とすることでも、第1の被酸化層の酸化をより抑えることができる。
第2の被酸化層260の中央部には未酸化領域、すなわち第2の導電性領域222を残す。第2の導電性領域222は、例えば直径が6μmの円形状、または一辺が6μmの正方形状、あるいはその中間的な形状である。この場合、第2の導電性領域222と絶縁性領域の境界(酸化フロント)と、トレンチ構造240の内周との距離は10.5μmである。すなわち、酸化距離は10.5μmである。
(H)次に、図3(H)に示すように、残っている保護膜300を例えばバッファードフッ酸などを用いて除去する。
(I)次に、図5(I)に示すように、素子全体に絶縁膜190を成膜する。絶縁膜190は例えば光学厚さがλ/2厚の誘電体層、例えば酸化シリコンであり、例えばプラズマCVDを用いて成膜する。
(J)次に、図3(J)に示すように、フォトレジスト330を塗布し、後に形成する上部電極170と半導体コンタクト層とを接触させるため、絶縁膜190の一部を除去するためのパターニング露光・現像を行う。
(K)次に、図3(K)に示すように、レジスト330をマスクとし、絶縁膜190の一部を除去する。その後レジスト330を除去する。
(L)次に、図3(L)に示すように、リフトオフ用のフォトレジスト340を塗布する。上部電極170をリフトオフ法で形成するためのパターニングを行い、リフトオフ用レジストパターンを形成する。
(M)次に、図4(M)に示すように、例えば電子線蒸着などで上部電極170を蒸着し、リフトオフ法により形成する。上部電極170は、例えばTi/Auである。
上部電極170は、例えば中央に開口を持つリング形状をしており、開口の大きさはレーザ出射光を大幅に遮ることのないように、第1の導電性領域212よりも大きくする。開口の大きさは、第2の導電性領域222より大きくても良いし、小さくても良い。開口の大きさが第2の導電性領域222より小さい場合、発光領域の周辺側の一部に上部電極170が重複することになる。基本モードより高次モードのほうが、その光強度分布と上部電極170との重なりが大きくなる。そのため、上部電極170が各モードに対し例えば散乱効果などの光損失をもたらす場合、上部電極170は高次モードをより抑圧する効果を持つ。
最後に、基板裏面に下部電極180を例えば抵抗加熱蒸着により形成する。下部電極180は例えばAuGe/Auである。
以上のプロセスは、第1の被酸化層250の酸化と、第2の被酸化層260の酸化を別タイミングで行うものである。
第2の被酸化層を酸化するときの条件(第2の酸化条件)は、第1の被酸化層を酸化するときの条件(第1の酸化条件)と異なる条件で行うことが好ましい。具体的には、第1の被酸化層を酸化するときよりも酸化が遅くなる条件で第2の被酸化層の酸化を行うことが好ましい。これにより、第2の被酸化層の酸化工程における第1の被酸化層の酸化の進行を妨げることができる。
そのような条件として、例えば第2の酸化条件における基板温度は、第1の酸化条件における基板温度よりも温度を低くすることができる。また、第2の酸化条件では、第1の酸化条件よりも雰囲気中の酸化剤濃度を減らすことができる。酸化剤としては、例えばHOがある。また、第2の酸化条件では、第1の酸化条件よりも雰囲気中の酸化抑制剤濃度を高くすることができる。酸化抑制剤としては、例えばOがある。Oを増すことで、AlGaAsの酸化過程の反応速度は下がる。
[実施形態2]
実施形態1では、第1の被酸化層の酸化時に、第2の被酸化層はトレンチ構造において露出していない。第1の被酸化層の酸化後に、トレンチ構造の底部を更にエッチングすることで、第2の被酸化層を露出させている。
これに対し、本実施形態では、トレンチ構造240の底部に、図5のように新たに別のトレンチ構造245を設けることができる。
ここで、最初に形成されたトレンチ構造240を第1のトレンチ構造、その底面から新たに形成されたトレンチ構造245を第2のトレンチ構造と名前をつける。
この形態は、実施形態1に対して、露出している第1の被酸化層の側壁に保護層を成膜することができるため、第2の被酸化層の酸化時における第1の被酸化層の酸化をさらに抑制することができるという特有の効果がある。
図6に本実施形態の製法を示す。なお、本実施形態の製法は、実施形態1で説明した製法と図2(E)に示された箇所まで共通であるため説明を省略する。
図6(A)に示すように、第1のトレンチ構造240の底部および側部、または残っている誘電体層300上部に、保護層320を成膜する。保護層320は例えば酸化シリコンであり、プラズマCVD法によって成膜する。この保護層が第2の被酸化層の酸化時に、第1の被酸化層の側壁を保護する。
次にレジストを塗布し、第2のトレンチ構造245の形成のためにパターニングを行う。具体的には、第1のトレンチ構造240の底部の一部に開口を持つパターンを形成する。そして、図6(B)に示すように、前記レジストパターンをマスクとし、第1のトレンチ構造の底部の保護層320の一部をエッチングにより除去する。
次に、図9(C)に示すように、レジストおよび保護層320をマスクとし、半導体層のエッチングにより第2のトレンチ構造245の形成を行う。第2のトレンチ構造245は、少なくとも第2の被酸化層260の上面まで至るようにエッチングされる。なお、第2のトレンチ構造245は第2の被酸化層260の途中で停止していてもよいし、また貫通していてもよい。
エッチングは例えばSiCl+Arプラズマによるドライエッチングで行う。またウエットエッチングで行っても良い。
次に、レジストが残っている場合は除去した後、図6(D)に示すように、第2のトレンチ構造245において露出している側壁から、第2の被酸化層260を酸化し、第2の絶縁性領域224を形成する。酸化は、基板を例えば400℃に加熱し、水蒸気中に晒すことで行う。
この後、保護膜320および300を例えばバッファードフッ酸などで除去する。この後は実施形態1の製造工程、具体的には図3(I)以降の工程と本質的に同じであるから省略する。
[実施形態3]
実施形態1または2で説明したような面発光レーザを複数配置した面発光レーザアレイを用いた画像形成装置について説明する。
図7に、本発明による面発光レーザアレイを実装した電子写真記録方式の画像形成装置の構造図を示す。図7(a)は画像形成装置の平面図であり、図7(b)は同装置の側面図である。面発光レーザアレイ514は、記録用光源となるものであり、レーザドライバ(図示せず)により画像信号に応じて点灯または消灯するように構成されている。
こうして光変調されたレーザ光は、面発光レーザアレイ514からコリメータレンズ520を介し回転多面鏡510に向けて照射される。回転多面鏡510はモータ512により矢印方向に回転され、面発光レーザアレイ514から出力されたレーザ光は、回転多面鏡510の回転に伴い、その反射面で連続的に出射角度を変える偏向ビームとして反射される。この反射光は、f−θレンズ522により歪曲収差の補正等を受け、反射鏡516を経て感光ドラム500に照射され、感光ドラム500(感光体)の上で主走査方向に走査される。このとき、回転多面鏡510の1面を介したビーム光の反射により、感光ドラム500の主走査方向に面発光レーザアレイ514に対応した複数のライン分の画像が形成される。本実施形態においては、4×8の面発光レーザアレイ514を用いており、32ライン分の画像が形成される。
感光ドラム500は、予め帯電器502により帯電されており、レーザ光の走査により順次露光され、静電潜像が形成される。
また、感光ドラム500は矢印方向に回転していて、形成された静電潜像は、現像器504により現像され、現像された可視像は転写帯電器506により、転写紙(図示せず)に転写される。
可視像が転写された転写紙は、定着器508に搬送され、定着を行った後に機外に排出される。
なお、本実施形態では、4×8面発光レーザアレイを用いたが、これに限定されるものではなく、m×n面発光レーザアレイ(m,n:自然数(0は含まず))であっても良い。
100 面発光レーザ
110 基板
120 下部多層膜反射鏡
130 下部スペーサ層
140 活性層
150 上部スペーサ層
160 上部多層膜反射鏡
170 上部電極
175 コンタクト領域
180 下部電極
190 絶縁膜(第3の誘電体層)
210 第1の電流狭窄層
212 第1の導電性領域
214 第1の絶縁性領域
220 第2の電流狭窄層
222 第2の導電性領域
224 第2の絶縁性領域
240 トレンチ構造(第1のトレンチ構造)
245 第2のトレンチ構造
250 第1の被酸化層
260 第2の被酸化層

Claims (10)

  1. 基板の上に下部多層膜反射鏡と活性層と上部多層膜反射鏡とを備えた積層体を有する面発光レーザの製造方法であって、
    前記積層体の中に第2の被酸化層を形成する工程と、
    前記積層体の中であって、かつ、前記第2の被酸化層よりも上部に第1の被酸化層を形成する工程と、
    前記第1の被酸化層の一部を酸化し、第1の導電性領域と第1の絶縁性領域とを有する第1の電流狭窄層を形成する工程と、
    前記第1の電流狭窄層を形成する工程の後に、前記第2の被酸化層の一部を酸化し、前記基板の面内方向において前記第1の導電性領域と前記第1の絶縁性領域の境界を内側に含む第2の導電性領域と、第2の絶縁性領域とを有する第2の電流狭窄層を形成する工程と、を含み、
    同一の条件で酸化した場合に、前記第1の被酸化層の酸化速度は前記第2の被酸化層の酸化速度よりも遅くなるように、前記第1の被酸化層および前記第2の被酸化層、または、該第1の被酸化層に隣接する隣接層および該第2の被酸化層に隣接する隣接層調整されており、
    同一の層を酸化する場合において、前記第2の電流狭窄層を形成する工程における酸化条件は、前記第1の電流狭窄層を形成する工程における酸化条件よりも遅いことを特徴とする面発光レーザの製造方法。
  2. 前記第1の被酸化層および前記第2の被酸化層はAlを含み、該第1の被酸化層のAlの組成比は該第2の被酸化層のAlの組成比よりも低いことを特徴とする請求項に記載の面発光レーザの製造方法。
  3. 前記第1の被酸化層は前記第2の被酸化層よりも薄いことを特徴とする請求項に記載の面発光レーザの製造方法。
  4. 前記第1の被酸化層に隣接する層のいずれか一方の層は、前記第2の被酸化層に隣接するいずれの層よりもAl組成が高いことを特徴とする請求項に記載の面発光レーザの製造方法。
  5. 前記第1の電流狭窄層を形成する工程における酸化時の温度は、前記第2の電流狭窄層を形成する工程における酸化時の温度よりも高いことを特徴とする請求項からのいずれかに記載の面発光レーザの製造方法。
  6. 前記第1の電流狭窄層を形成する工程における雰囲気の酸化剤濃度は、前記第2の電流狭窄層を形成する工程における雰囲気の酸化剤濃度よりも高いことを特徴とする請求項からのいずれかに記載の面発光レーザの製造方法。
  7. 前記酸化剤はHOであることを特徴とする請求項に記載の面発光レーザの製造方法。
  8. 前記第1の電流狭窄層を形成する工程における雰囲気の酸化抑制剤濃度は、前記第2の電流狭窄層を形成する工程における雰囲気の酸化抑制剤濃度よりも高いことを特徴とする請求項からのいずれかに記載の面発光レーザの製造方法。
  9. 前記酸化抑制剤とはOであることを特徴とする請求項に記載の面発光レーザの製造方法。
  10. 前記第1の電流狭窄層を形成する工程の前に、前記上部多層膜反射鏡の上面から該第1の被酸化層に到達し、該第2の被酸化層には至らないトレンチ構造をエッチングにより形成する工程と、
    前記第1の電流狭窄層を形成する工程と前記第2の電流狭窄層を形成する工程との間に、前記トレンチ構造の底面から該第2の被酸化層に到達するトレンチ構造をエッチングにより形成する工程とを含むことを特徴とする請求項からのいずれかに記載の面発光レーザの製造方法。
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