JP2011210409A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放熱特性の高い発光装置を提供することにある。
【解決手段】支持基板と、第1電極、有機EL層および第2電極がこの順で前記支持基板上に積層されて構成される有機EL素子と、前記支持基板上に設けられ、外部の電力供給源と電気的に接続される第1取出電極と、前記支持基板上に設けられ、外部の電力供給源と電気的に接続される第2取出電極と、前記第2電極から延在し、前記第2取出電極に接続される接続電極とを有する発光装置であって、支持基板上において前記第2電極から延在する第1放熱部をさらに有し、前記第1取出電極は、前記支持基板上において前記第1電極から延在し、前記第2取出電極は、前記支持基板上において前記第1電極および前記第1取出電極とは離間して配置され、前記第1放熱部は、前記第1電極および前記第1取出電極とは電気的に絶縁されている、発光装置。
【選択図】図1

Description

本発明は発光装置に関する。
発光装置にはその光源を異にする種々の装置がある。そのひとつとして現在、光源に有機EL(Electoro Luminescence)素子を用いた発光装置が実用化されつつある。
有機EL素子は使用時に発熱するため、その温度が上昇する。使用時における素子の高温化は有機EL素子の劣化を促進する。そのため素子の温度上昇を抑制するための種々の放熱対策が検討されている。このような放熱対策としてたとえば有機EL素子上に熱拡散性の高い放熱部材を設けている。従来の技術では放熱部材の熱拡散性を高めるために、熱拡散性の高い金属によって放熱部材を形成するとともに、その表面積を大きくするために放熱部材の表面に凹凸を形成している(たとえば特許文献1参照。)。
特開2002−343559号公報
従来の技術のような放熱部材を設けただけでは放熱特性が必ずしも十分とはいえず、発光装置の放熱特性の更なる向上が求められている。したがって本発明の目的は放熱特性の高い発光装置を提供することにある。
本発明は、支持基板と、
第1電極、有機EL層および第2電極がこの順で前記支持基板上に積層されて構成される有機EL素子と、
前記支持基板上に設けられ、外部の電力供給源と電気的に接続される第1取出電極と、
前記支持基板上に設けられ、外部の電力供給源と電気的に接続される第2取出電極と、
前記第2電極から延在し、前記第2取出電極に接続される接続電極とを有する発光装置であって、
支持基板上において前記第2電極から延在する第1放熱部をさらに有し、
前記第1取出電極は、前記支持基板上において前記第1電極から延在し、
前記第2取出電極は、前記支持基板上において前記第1電極および前記第1取出電極とは離間して配置され、
前記第1放熱部は、前記第1電極および前記第1取出電極とは電気的に絶縁されている、発光装置に関する。
また本発明は、第2取出電極上において前記接続電極から延在する第2放熱部をさらに備える発光装置に関する。
また本発明は、前記支持基板の厚み方向の一方から見て、前記第1放熱部の少なくとも一部が前記第1取出電極と重なるように配置され、
前記支持基板の厚み方向の一方から見て、前記第1放熱部と前記第1取出電極とが重なる部位において、前記第1放熱部と前記第1取出電極との間に電気絶縁膜が設けられている、発光装置に関する。
また本発明は、熱伝導率に膜厚を積算した値が、第1電極よりも第2電極の方が大きい、発光装置に関する。
また本発明は、熱伝導率に膜厚を積算した値が前記第1取出電極よりも大きい補助放熱部が、前記第1取出電極に接して設けられている発光装置に関する。
また本発明は、第2電極の熱伝導率が、30W/(m・K)以上である、発光装置に関する。
前記第2電極の膜厚が100nm以上である、発光装置に関する。
本発明によれば放熱特性の高い発光装置を実現することができる。
発光装置1を模式的に示す図である。 発光装置1を模式的に示す図である。 発光装置1を模式的に示す図である。 発光装置1を模式的に示す図である。 発光装置1を模式的に示す図である。
本発明の発光装置は、支持基板と、第1電極、有機EL層および第2電極がこの順で前記支持基板上に積層されて構成される有機EL素子と、前記支持基板上に設けられ、外部の電力供給源と電気的に接続される第1取出電極と、前記支持基板上に設けられ、外部の電力供給源と電気的に接続される第2取出電極と、前記第2電極から延在し、前記第2取出電極に接続される接続電極とを有する発光装置であって、支持基板上において前記第2電極から延在する第1放熱部をさらに有し、前記第1取出電極は、前記支持基板上において前記第1電極から延在し、前記第2取出電極は、前記支持基板上において前記第1電極および前記第1取出電極とは離間して配置され、前記第1放熱部は、前記第1電極および前記第1取出電極とは電気的に絶縁されている。
<発光装置の構成>
まず発光装置の構成について説明する。図1は本発明の実施の一形態の発光装置1を模式的に示す図である。図1(1)は発光装置1の平面図であり、図1(2)は図1(1)の切断面線II−IIから見た発光装置1の断面図であり、図1(3)は図1(1)の切断面線III−IIIから見た発光装置1の断面図である。発光装置は1つの有機EL素子のみを備えていてもよく、また複数の有機EL素子を備えていてもよいが、本実施形態では一例として1つの有機EL素子を備える発光装置の構成について説明する。
発光装置1は、支持基板2と、この支持基板2上に設けられる有機EL素子3とを備える。有機EL素子3は、第1電極4、有機EL層5および第2電極6がこの順で支持基板2上に積層されて構成される。本明細書では、支持基板2の厚み方向Zの一方から見て(以下「平面視で」ということがある。)有機EL素子3を構成する全ての層が重なる部位を有機EL素子3という。すなわち本明細書では、第1電極4、有機EL層5および第2電極6の全ての層が積層された部位であって、支持基板2の厚み方向Zの一方から見て発光が生じる部位を有機EL素子3という。後述するように発光装置には第1電極4および第2電極6から延在する部材が設けられるが、本明細書では有機EL素子3の電極として機能する部位のみを第1電極4および第2電極6と記載する。そして本明細書では第1電極4および第2電極6から延在する部材であって、有機EL素子の一部を構成しない部材の名称を、第1電極4および第2電極とは区別して記載する。
第1電極4および第2電極6のうちの一方の電極は光透過性を示す電極によって構成される。本発明は第1電極4が光透過性を示す電極によって構成された有機EL素子にも、第2電極6が光透過性を示す電極によって構成された有機EL素子にも適用することができるが、本実施形態では一例として第1電極4が光透過性を示す電極によって構成された有機EL素子について説明する。すなわち光が、第1電極4および支持基板2を通って、発光装置から外界に出射する構成の、いわゆるボトムエミッション型の有機EL素子について説明する。なおボトムエミッション型の有機EL素子を支持基板上に設ける場合には、支持基板も光透過性を示す部材によって構成する必要がある。
有機EL素子3は1層以上の有機EL層5を備える。ここで有機EL層は第1電極4と第2電極6とに挟持される全ての層を意味する。有機EL素子3は有機EL層5として少なくとも1層以上の発光層を備える。また電極4,6間には発光層に限らず、必要に応じて所定の層が設けられる。たとえば陽極と発光層との間には有機EL層として、正孔注入層、正孔輸送層、および電子ブロック層などが設けられ、発光層と陰極との間には有機EL層として、正孔ブロック層、電子輸送層、および電子注入層などが設けられる。
図1に示すように本実施形態における有機EL層5は、第1電極4上のみならず、第1電極4の外縁から突出するように設けられている。すなわち有機EL層5は平面視で第1電極4を覆うようにして形成されている。このような形状の有機EL層5を設けることによって、後述するように導電性を示す部材が他の部材と不所望に導通することを防ぐことができる。
発光装置1は第1取出電極7をさらに備える。この第1取出電極7は外部の電力供給源と電気的に接続される電極として機能する。第1取出電極7は、支持基板2上において第1電極4から延在して設けられる。すなわち第1取出電極7は第1電極4と一体的に形成されている。第1取出電極7は、たとえば発光装置1を所定の装置に組み込んだときに、コネクタやボンディングワイヤなどによって外部の電力供給源と電気的に接続される。そして電力供給源からの電力は、第1取出電極7を介して第1電極4に供給される。以下、第1電極4から第1取出電極7が延在する方向を第1方向Xということがある。
発光装置1は第2取出電極8をさらに備える。この第2取出電極8は外部の電力供給源と電気的に接続される電極として機能する。第2取出電極8は、支持基板2上において第1電極4および第1取出電極7とは離間して配置され、第1電極4および第1取出電極7とは電気的に絶縁されている。本実施形態では第2取出電極8は、第1電極4と第1方向Xに所定の間隔をあけて配置されている。第2取出電極8は、第1方向Xに延在して配置されるとともに、第1方向Xに垂直な第2方向Yにも延在して配置されている。なお本明細書において第1方向Xおよび第2方向Yは、互いに垂直な方向であって、かつそれぞれが支持基板2の厚み方向Zに垂直な方向を意味する。
発光装置1は第2電極6と第2取出電極8とを接続する接続電極9をさらに備える。接続電極9は、前記第2電極6から延在し、前記第2取出電極8に接続される。本実施形態における接続電極9は第2電極6の第1方向Xの端部から第2取出電極8上にまで第1方向Xに延在して設けられている。すなわち接続電極9は第2電極6と一体的に形成されている。このように接続電極9が第2電極6から第2取出電極8にまで延在することによって、この接続電極9を介して第2電極6と第2取出電極8とが電気的に接続される。なお前述したように有機EL層5は第1電極4を覆うように形成さているため、接続電極9と第1電極4との間には有機EL層5が介在している(図1(2)参照)。このように有機EL層5が介在することによって、接続電極9が第1電極4と物理的、電気的に接続されることを防ぐことができる。
第2取出電極8は、第1取出電極7と同様に、外部の電力供給源と電気的に接続される。そのため第2取出電極8および接続電極9を介して外部の電力供給源から所定の電力が第2電極6に供給される。
発光装置1は、支持基板上において第2電極6から延在する第1放熱部10をさらに有する。本実施形態では第1放熱部10は、第2電極6の第2方向Yの一方の端部から第2方向Yの一方に延在する部材10aと、第2電極6の第2方向Yの他方の端部から第2方向Yの他方に延在する部材10bとから構成される。第1放熱部10は、第2電極6と一体的に形成されており、本実施形態では支持基板2に接して設けられている。前述したように有機EL層5は第1電極4を覆うように形成さているため、第1放熱部10と第1電極4との間には有機EL層5が介在している。このように有機EL層5を介在させることによって、第1放熱部10が、前記第1電極4と物理的、電気的に接続されることを防ぐことができる(図1(3)参照)。また本実施形態では平面視で第1放熱部10は前記第1取出電極7と重ならない位置に形成されている。そのため第1放熱部10は、前記第1電極4および前記第1取出電極7と電気的に絶縁されている。
以上説明したように、本実施形態の発光装置1は第2電極6から延在する第1放熱部10を有する。発光装置1を使用する際には有機EL素子3が発熱するが、素子3に発生した熱は、第2電極6から外界に拡散するとともに、第1放熱部10にも拡散する。そして第1放熱部10に拡散した熱はさらに第1放熱部10から外界に拡散する。このように熱を外界に拡散するために第1放熱部10を設けることによって、有機EL素子3の温度上昇を抑制することができる。
なお第1放熱部10を設けるためのスペースを確保するために、発光装置が大型化することもありうるが、たとえば発光装置の設計上、不可避的に設けられる空いたスペースに第1放熱部10を設けることによって、第1放熱部10を設けることに起因する発光装置の大型化を抑制することができる。通常、有機EL素子は支持基板上の全面に設けられるわけではなく、配線などの設計によっては第1放熱部10を設けることが可能なスペースが存在することもある。たとえばこのようなスペースに第1放熱部10を設けることによって装置の大型化を抑制することができる。
第1放熱部10は熱伝導特性に優れる部材によって構成することが好ましい。なお第1放熱部10の熱伝導特性は、一体的に形成される第2電極6と同じなので、この第2電極6を熱伝導特性に優れる部材によって構成することが好ましい。そのため熱伝導率に膜厚を積算した値が、第1電極よりも第2電極の方が大きいことが好ましい。上述したように、ボトムエミッション型の有機EL素子では第1電極4が光透過性を示す電極によって構成される。一般に、熱伝導率に膜厚を積算した値は、光透過性を示す第1電極よりも第2電極の方が高いため、ボトムエミッション型の有機EL素子では、熱伝導率に膜厚を積算した値は通常、第1電極よりも第2電極の方が大きくなる。そのためボトムエミッション型の有機EL素子では特殊な設計をすることなく、熱伝導特性に優れる部材によって第1放熱部10を構成することができる。
また第2電極は、その熱伝導率が30W/(m・K)以上であることが好ましく、したがってこの第2電極と一体に形成される第1放熱部の熱伝導率は30W/(m・K)以上であることが好ましい。このように第2電極および第1放熱部を熱伝導率の高い部材によって構成することで、発光装置の放熱特性を向上することができる。30W/(m・K)以上の第2電極および第1放熱部は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、鉄(Fe)、ケイ素(Si)、炭素(C)を含む薄膜によって構成することができる。
また第2電極の膜厚は100nm以上であることが好ましく、したがってこの第2電極と一体に形成される第1放熱部の膜厚も100nm以上であることが好ましい。このように第2電極および第1放熱部の膜厚を厚くすることによってその熱伝導性を高めることができ、第2電極から第1放熱部に熱を効率的に伝導することができる。なお放熱特性の観点からは第2電極および第1放熱部の膜厚にはその上限が特に設定されるわけではないが、第2電極および第1放熱部を形成する際に要する時間などを考慮すると、膜厚の上限は200μm程度である。
<発光装置の作製>
次に発光装置の製造方法について説明する。まず支持基板2を用意する。ボトムエミッション型の有機EL素子を支持基板2上に搭載する場合、この支持基板には光透過性を示す基板が用いられる。支持基板には、たとえばガラス板、プラスチック、高分子フィルム、およびシリコン板、並びにこれらを積層したものなどが用いられる。
次に第1電極4、第1取出電極7、および第2取出電極8を支持基板2上に形成する。これらは、たとえば導電性薄膜を支持基板2上に形成し、さらにフォトリソグラフィ法によって導電性薄膜を所定の形状にパターニングすることによって形成することができる。
第1電極4、第1取出電極7、および第2取出電極8は、同一の部材によって形成することが好ましい。同一の工程で第1電極4、第1取出電極7、および第2取出電極8を形成することができるため、装置作製に要する工程を簡略化することができるからである。第1電極4、第1取出電極7、および第2取出電極8は、たとえば後述する陽極または陰極を構成する部材によって形成することができる。
また第1取出電極7および第2取出電極8は、支持基板2との密着性が良好な部材によって構成することが好ましい。一般に、有機EL素子3の劣化を抑制するために、発光装置には封止が施される。封止は、たとえばまず所定の封止基板を用意し、次に封止基板上の周縁部に接着剤を配置し、さらにこの封止基板を支持基板に貼り合わせることによって行われる。このように封止基板と支持基板とを貼り合せたとしても、第1取出電極7および第2取出電極8と、支持基板2との密着性が悪い場合、この第1取出電極7および第2取出電極8によって封止領域中の気密性が低下するおそれがあるが、支持基板2との密着性が良好な部材によって第1取出電極7および第2取出電極8を構成することにより、封止した際に、封止領域内の気密性を高めることができる。たとえば支持基板がガラス基板によって構成される場合、このガラス基板と密着性の高い部材として、インジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide:略称ITO)、クロム(Cr)またはモリブデン(Mo)によって第1取出電極7および第2取出電極8を形成することが好ましい。
次に有機EL層5を形成する。前述したように有機EL層5は、第1電極4を覆うように形成する。なお平面視で第1電極4から延在する部分は、所定の部材間の電気絶縁を確保するために設けられているため、所定の部材間の電気絶縁を確保できるように形成されていればよく、有機EL層5が2層以上設けられる場合、全ての有機EL層を平面視で第1電極4から延在するように形成してもよいが、複数ある有機EL層のうちでたとえば電気絶縁性の高い有機EL層のみを平面視で第1電極4から延在するように形成し、他の有機EL層を第1電極4上のみに形成してもよい。
次に第2電極6、接続電極9、第1放熱部10を形成する。これらはたとえば所定の部位に開口が形成されたマスクを支持基板2上に配置し、このマスクを介して所定の材料を堆積することによって形成することができる。第2電極6、接続電極9、第1放熱部10は、たとえば後述する陽極または陰極を構成する部材によって形成することができる。
上述の実施形態では図1に示すように平面視で第1放熱部10と第1取出電極7とを重ならないように配置しているため、特別に絶縁部材を配置することなく第1放熱部10と第1取出電極7との電気的な絶縁を確保することができるが、放熱特性の観点からは平面視で第1取出電極7を、第1放熱部10に重なる位置にまで広げることが好ましい。図2は、第1放熱部10に重なる位置にまで第1取出電極7を広げた形態の発光装置1を模式的に示す図である。
図2(1)は発光装置1の平面図であり、図2(2)は図2(1)の切断面線II−IIから見た発光装置1の断面図であり、図2(3)は図2(1)の切断面線III−IIIから見た発光装置1の断面図である。図2に示す実施形態の発光装置は、図1に示す実施形態の発光装置と第1取出電極の構造が異なる。また実施形態の発光装置は、第1取出電極の構造の違いに起因して必要となる電気絶縁膜をさらに有する。なお図2に示す本実施の形態の発光装置1において図1に示す前述の実施形態の発光装置1と対応する部分については、前述の実施形態の発光装置と同一の符号を付すとともに、重複する説明を省略することがある。
本実施形態の第1取出電極7は、第1電極4の周縁部のうちの、第2取出電極8側の端部を除く残余の周縁部から延在するように形成されている。すなわち第1取出電極7は、第1電極4の第2方向Yの一方の端部および他方の端部からも第2方向Yに延在するように形成されている。第1取出電極7のうちで、第1電極4から第2方向Yに延在する部分は、平面視で第1放熱部10と重なるように配置されている。換言すると、平面視で第1放熱部10の少なくとも一部が第1取出電極7と重なるように配置されている。また本実施形態では、平面視で、第1放熱部10と第1取出電極7とが重なる部位において、前記第1放熱部10と第1取出電極7との間に電気絶縁膜11が設けられている。このように電気絶縁膜11を設けることによって、第1放熱部10と第1取出電極7との電気的な絶縁を確保することができる。
本実施形態では第2電極6を形成する工程の前に電気絶縁膜11を形成する。電気絶縁膜11は、有機EL層5を形成した後に形成してもよく、また有機EL層5を形成する前に形成してもよいが、有機EL層5を形成する前に形成することが好ましい。電気絶縁膜11を形成する際に有機EL層5に損傷を与えることを防ぐことができるためである。たとえば光硬化性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によって、電気絶縁膜11をパターン形成することができる。またたとえば酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ素(SiN)、酸化チタン(TiO2)、窒化チタンTiNを真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、イオンプレーティング法などによって形成することで、電気絶縁膜11をパターン形成することができる。
以上説明したように、第1放熱部10に重なる位置にまで第1取出電極7を広げることによって、有機EL素子に発生した熱を、第1電極から第2方向Yに延在する第2取出電極7に拡散させることができる。第2取出電極7の第2方向Yの一方および他方に拡散した熱は、さらに支持基板に拡散して、外界に拡散する。このように第1放熱部10に重なる位置にまで第1取出電極7を広げることによって、有機EL素子3の温度上昇を抑制することができる。
図3は本発明の他の実施形態の発光装置1を模式的に示す図である。図3(1)は発光装置1の平面図であり、図3(2)は図3(1)の切断面線II−IIから見た発光装置1の断面図であり、図3(3)は図3(1)の切断面線III−IIIから見た発光装置1の断面図である。本実施形態の発光装置1は、前述の各実施形態の発光装置に加えて、第2放熱部12をさらに備える。なお図3に示す本実施形態の発光装置1において図2に示す前述の実施形態の発光装置1と対応する部分については、前述の実施形態の発光装置と同一の符号を付すとともに、重複する説明を省略することがある。
本実施形態の発光装置1は、第2取出電極8上において前記接続電極9から延在する第2放熱部12をさらに備える。本実施形態における第2放熱部12は、図2に示す前述の実施形態の接続電極9の周縁から延在して、第2取出電極8上に形成されている。
発光装置1を使用する際には有機EL素子3が発熱するが、素子3に発生した熱は、第2電極6から第1放熱部10に拡散するだけでなく、第2放熱部12にも拡散する。そして第2放熱部12に拡散した熱は、さらに第2放熱部12から外界に拡散する。このように熱を外界に拡散する第2放熱部12をさらに設けることによって、有機EL素子3の温度上昇をさらに抑制することができる。
上述の各実施形態の発光装置では、接続電極9と第1取出電極7とを別体の部材として説明し、接続電極9が第1取出電極7にまで延在することによって、接続電極9と第1取出電極7とが電気的に接続されるとしたが、接続電極9と第1取出電極7とは一体的に形成されていてもよい。図4は、接続電極9と第1取出電極7とが一体的に形成された発光装置を模式的に示す図である。図4(1)は発光装置1の平面図であり、図4(2)は図4(1)の切断面線II−IIから見た発光装置1の断面図であり、図4(3)は図4(1)の切断面線III−IIIから見た発光装置1の断面図である。図4に示す実施形態の発光装置1では、第2電極6の端部から接続電極9が延在するとともに、この接続電極9の周縁部から第2取出電極8が延在している。そして第2電極6、接続電極9および第2取出電極8が一体的に形成されている。
前述の実施形態では、有機EL層を形成する前に第2取出電極8を形成するとしたが、本実施形態では、第2取出電極8は、第2電極6および接続電極9を形成する工程と同一の工程で形成する。
前述したように、ボトムエミッション型の有機EL素子では、通常、第2電極6の方が放熱特性が高いため、このような第2電極6と同じ部材によって第2取出電極8を形成することで、発光装置の放熱特性をさらに高めることができる。
また本発明の他の実施形態の発光装置は前記第1取出電極に接して設けられている補助放熱部をさらに備える。図5に補助放熱部を備える発光装置の一例を示す。図5(1)は発光装置1の平面図であり、図5(2)は図5(1)の切断面線II−IIから見た発光装置1の断面図であり、図5(3)は図5(1)の切断面線III−IIIから見た発光装置1の断面図である。この補助放熱部21は、たとえば前述の各実施形態の発光装置の構成要素に加えてさらに設けられる。補助放熱部21は熱伝導率に膜厚を積算した値が前記第1取出電極よりも大きい。補助放熱部21は、第1取出電極の2つの主面のいずれか一方に接して設けられていればよく、また2つの主面の両方に接して設けられていてもよい。前述したように、ボトムエミッション型の有機EL素子では、第1電極と同様、第1取出電極も光透過性を示す電極によって構成されるが、第1取出電極に接して設けられる補助放熱部21は光透過性を示す部材によって構成する必要はない。光透過性を示す電極は通常、放熱特性が必ずしも良好ではなく、本実施形態のように、補助放熱部21を設けることによって、発光装置の放熱特性をさらに高めることができる。また熱伝導率に膜厚を積算した値が前記第1取出電極よりも大きい補助放熱部21は、第1取出電極の補助電極としても機能するため、このような補助放熱部21を設けることによって、発光装置の発光効率を向上させることができる。
<有機EL素子の構成>
前述したように有機EL素子は種々の層構成をとりうるが、以下では有機EL素子の層構造、各層の構成、および各層の形成方法についてさらに詳しく説明する。
前述したように有機EL素子は、陽極および陰極からなる一対の電極(第1および第2電極)と、該電極間に設けられる1または複数の有機EL層とを含んで構成され、1または複数の有機EL層として少なくとも1層の発光層を有する。なお有機EL素子は、無機物と有機物とを含む層、および無機層などを含んでいてもよい。有機層を構成する有機物としては、低分子化合物でも高分子化合物でもよく、また低分子化合物と高分子化合物との混合物でもよい。有機層は、高分子化合物を含むことが好ましく、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108である高分子化合物を含むことが好ましい。
陰極と発光層との間に設けられる有機EL層としては、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層などを挙げることができる。陰極と発光層との間に電子注入層と電子輸送層との両方の層が設けられる場合、陰極に近い層を電子注入層といい、発光層に近い層を電子輸送層という。陽極と発光層との間に設けられる有機EL層としては、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層などを挙げることができる。正孔注入層と正孔輸送層との両方の層が設けられる場合、陽極に近い層を正孔注入層といい、発光層に近い層を正孔輸送層という。
本実施の形態の有機EL素子のとりうる層構成の一例を以下に示す。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
c)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
d)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極
e)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
f)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
g)陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
h)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
i)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
j)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
k)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
l)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
m)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
n)陽極/発光層/電子注入層/陰極
o)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
p)陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(ここで、記号「/」は、記号「/」を挟む各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
本実施の形態の有機EL素子は2層以上の発光層を有していてもよい。上記a)〜p)の層構成のうちのいずれか1つにおいて、陽極と陰極とに挟持された積層体を「構造単位A」とすると、2層の発光層を有する有機EL素子の構成として、下記q)に示す層構成を挙げることができる。なお2つある(構造単位A)の層構成は互いに同じでも、異なっていてもよい。
q)陽極/(構造単位A)/電荷発生層/(構造単位A)/陰極
また「(構造単位A)/電荷発生層」を「構造単位B」とすると、3層以上の発光層を有する有機EL素子の構成として、下記r)に示す層構成を挙げることができる。
r)陽極/(構造単位B)x/(構造単位A)/陰極
なお記号「x」は、2以上の整数を表し、(構造単位B)xは、構造単位Bがx段積層された積層体を表す。また複数ある(構造単位B)の層構成は同じでも、異なっていてもよい。
ここで、電荷発生層とは電界を印加することにより正孔と電子を発生する層である。電荷発生層としては、たとえば酸化バナジウム、インジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide:略称ITO)、酸化モリブデンなどから成る薄膜を挙げることができる。
有機EL素子は、陽極および陰極から構成される一対の電極のうちの陽極を陰極よりも支持基板寄りに配置して、支持基板に設けてもよく、また陰極を陽極よりも支持基板寄りに配置して、支持基板に設けてもよい。たとえば上記a)〜r)において、右側から順に各層を支持基板上に積層して有機EL素子を構成してもよく、また左側から順に各層を支持基板上に積層して有機EL素子を構成してもよい。積層する層の順序、層数、および各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して適宜設定することができる。
次に有機EL素子を構成する各層の材料および形成方法についてより具体的に説明する。
<陽極>
発光層から放たれる光が陽極を通って素子外に出射する構成の有機EL素子の場合、陽極には光透過性を示す電極が用いられる。光透過性を示す電極としては、金属酸化物、金属硫化物および金属などの薄膜を用いることができ、電気伝導度および光透過率の高いものが好適に用いられる。具体的には酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide:略称IZO)、金、白金、銀、および銅などから成る薄膜が用いられ、これらの中でもITO、IZO、または酸化スズから成る薄膜が好適に用いられる。
陽極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法などを挙げることができる。また陽極として、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。
陽極の膜厚は、求められる特性や成膜工程の簡易さなどを考慮して適宜設定され、たとえば10nm〜10μmである。
<陰極>
陰極の材料としては、仕事関数が小さく、発光層への電子注入が容易で、電気伝導度の高い材料が好ましい。また陽極側から光を取出す構成の有機EL素子では、発光層から放たれる光を陰極で陽極側に反射するために、陰極の材料としては可視光に対する反射率の高い材料が好ましい。陰極には、たとえばアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属および周期表の13族金属などを用いることができる。陰極の材料としては、たとえばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、前記金属のうちの2種以上の合金、前記金属のうちの1種以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうちの1種以上との合金、またはグラファイト若しくはグラファイト層間化合物などが用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などを挙げることができる。また陰極としては導電性金属酸化物および導電性有機物などから成る透明導電性電極を用いることができる。具体的には、導電性金属酸化物として酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO、およびIZOを挙げることができ、導電性有機物としてポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などを挙げることができる。なお陰極は、2層以上を積層した積層体で構成されていてもよい。なお電子注入層が陰極として用いられることもある。
陰極の膜厚は、求められる特性や成膜工程の簡易さなどを考慮して適宜設定され、たとえば10nm〜10μmである。
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法などを挙げることができる。
<正孔注入層>
正孔注入層を構成する正孔注入材料としては、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、および酸化アルミニウムなどの酸化物や、フェニルアミン系化合物、スターバースト型アミン系化合物、フタロシアニン系化合物、アモルファスカーボン、ポリアニリン、およびポリチオフェン誘導体などを挙げることができる。
正孔注入層の膜厚は、求められる特性および成膜工程の簡易さなどを考慮して適宜設定され、たとえば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
<正孔輸送層>
正孔輸送層を構成する正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリアリールアミン若しくはその誘導体、ポリピロール若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、又はポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体などを挙げることができる。
正孔輸送層の膜厚は、求められる特性および成膜工程の簡易さなどを考慮して設定され、たとえば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
<発光層>
発光層は、通常、主として蛍光及び/又はりん光を発光する有機物、または該有機物とこれを補助するドーパントとから形成される。ドーパントは、たとえば発光効率の向上や、発光波長を変化させるために加えられる。なお発光層を構成する有機物は、低分子化合物でも高分子化合物でもよく、塗布法によって発光層を形成する場合には、発光層は高分子化合物を含むことが好ましい。発光層を構成する高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量はたとえば103〜108程度である。発光層を構成する発光材料としては、たとえば以下の色素系材料、金属錯体系材料、高分子系材料、ドーパント材料を挙げることができる。
(色素系材料)
色素系材料としては、たとえば、シクロペンダミン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体化合物、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、ピロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体などを挙げることができる。
(金属錯体系材料)
金属錯体系材料としては、たとえばTb、Eu、Dyなどの希土類金属、またはAl、Zn、Be、Ir、Ptなどを中心金属に有し、オキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造などを配位子に有する金属錯体を挙げることができ、たとえばイリジウム錯体、白金錯体などの三重項励起状態からの発光を有する金属錯体、アルミニウムキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾリル亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、フェナントロリンユーロピウム錯体などを挙げることができる。
(高分子系材料)
高分子系材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、上記色素系材料や金属錯体系発光材料を高分子化したものなどを挙げることができる。
発光層の厚さは、通常約2nm〜200nmである。
<電子輸送層>
電子輸送層を構成する電子輸送材料としては、公知のものを使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン若しくはその誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、ナフトキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン若しくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン若しくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体などを挙げることができる。
電子輸送層の膜厚は、求められる特性や成膜工程の簡易さなどを考慮して適宜設定され、たとえば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
<電子注入層>
電子注入層を構成する材料としては、発光層の種類に応じて最適な材料が適宜選択され、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のうちの1種類以上を含む合金、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、またはこれらの物質の混合物などを挙げることができる。アルカリ金属、アルカリ金属の酸化物、ハロゲン化物、および炭酸塩の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、酸化リチウム、フッ化リチウム、酸化ナトリウム、フッ化ナトリウム、酸化カリウム、フッ化カリウム、酸化ルビジウム、フッ化ルビジウム、酸化セシウム、フッ化セシウム、炭酸リチウムなどを挙げることができる。また、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩の例としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、酸化カルシウム、フッ化カルシウム、酸化バリウム、フッ化バリウム、酸化ストロンチウム、フッ化ストロンチウム、炭酸マグネシウムなどを挙げることができる。電子注入層は、2層以上を積層した積層体で構成されてもよく、たとえばLiF/Caなどを挙げることができる。
電子注入層の膜厚としては、1nm〜1μm程度が好ましい。
上述の各有機EL層は、スピンコート法や、インクジェットプリント法、キャップコート法、ノズルプリンティング法、凸版印刷法、および凹版印刷法などの塗布法、真空蒸着法、ラミネート法、スプレーコート法、スリットダイコート法などによって形成することができる。
なお塗布法では、各有機EL層となる有機EL材料を含むインキを塗布成膜することによって有機EL層を形成するが、その際に使用されるインキの溶媒には、たとえばクロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタンなどの塩素系溶媒、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテートなどのエステル系溶媒、および水などが用いられる。
1 発光装置
2 支持基板
3 有機EL素子
4 第1電極
5 有機EL層
6 第2電極
7 第1取出電極
8 第2取出電極
9 接続電極
10 第1放熱部
11 電気絶縁膜
12 第2放熱部
21 補助放熱部

Claims (7)

  1. 支持基板と、
    第1電極、有機EL層および第2電極がこの順で前記支持基板上に積層されて構成される有機EL素子と、
    前記支持基板上に設けられ、外部の電力供給源と電気的に接続される第1取出電極と、
    前記支持基板上に設けられ、外部の電力供給源と電気的に接続される第2取出電極と、
    前記第2電極から延在し、前記第2取出電極に接続される接続電極とを有する発光装置であって、
    支持基板上において前記第2電極から延在する第1放熱部をさらに有し、
    前記第1取出電極は、前記支持基板上において前記第1電極から延在し、
    前記第2取出電極は、前記支持基板上において前記第1電極および前記第1取出電極とは離間して配置され、
    前記第1放熱部は、前記第1電極および前記第1取出電極とは電気的に絶縁されている、発光装置。
  2. 第2取出電極上において前記接続電極から延在する第2放熱部をさらに備える請求項1記載の発光装置。
  3. 前記支持基板の厚み方向の一方から見て、前記第1放熱部の少なくとも一部が前記第1取出電極と重なるように配置され、
    前記支持基板の厚み方向の一方から見て、前記第1放熱部と前記第1取出電極とが重なる部位において、前記第1放熱部と前記第1取出電極との間に電気絶縁膜が設けられている、請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 熱伝導率に膜厚を積算した値が、第1電極よりも第2電極の方が大きい、請求項1〜3のいずれか1つに記載の発光装置。
  5. 熱伝導率に膜厚を積算した値が前記第1取出電極よりも大きい補助放熱部が、前記第1取出電極に接して設けられている請求項1〜4のいずれか1つに記載の発光装置。
  6. 第2電極の熱伝導率が、30W/(m・K)以上である、請求項1〜5のいずれか1つに記載の発光装置。
  7. 前記第2電極の膜厚が100nm以上である、請求項1〜6のいずれか1つに記載の発光装置。
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