JP2011200444A - パンツタイプ使い捨ておむつ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸収要素と対向する外形シート12の幅方向中心部に伸縮性を有する八の字形状の後処理伸縮体70を取付ける。
【選択図】図2
Description
後処理テープは、基端部がパンツタイプ使い捨ておむつの外表面に接着剤等により固定されるとともに、この基端部よりも先端側の部分は三つ折りや二つ折りで折り畳まれて、折り重なり部分間が仮止め接着剤により剥離可能に固定されている。
しかし、複数のパンツタイプ使い捨ておむつを収納する収納袋からパンツタイプ使い捨ておむつを取り出して使用する際に、折り重なり部分が剥離し仮止め接着剤が収納袋に固着しパンツタイプ使い捨ておむつの取り出しができない恐れがある。
また、パンツタイプ使い捨ておむつの製造時においても、折り重なり部分が剥離し仮止め接着剤が製造ラインに固着し、製造を中断する恐れもある。
さらに、廃棄時のパンツタイプ使い捨ておむつの容積を小さくするには限界がある。
そこで、本発明の主たる課題は、廃棄時のパンツタイプ使い捨ておむつの容積を小さくし、且つ、廃棄処理が短時間で行えるパンツタイプ使い捨ておむつを提供することにある。
<請求項1記載の発明>
外形シートと前記外形シートの内面に股間部を中心として縦方向に延存する内装体を有する紙おむつであって、
前記内装体は、少なくとも表面シートと、吸収要素と、不透液性バックシートと、バリヤーカフスとから構成され、
前記吸収要素と対向する前記外形シートの幅方向中心部に伸縮性を有する八の字形状の後処理伸縮体が取付けられている
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
本発明は、吸収要素と対向する外形シートの幅方向中心部に伸縮性を有する八の字形状の後処理伸縮体が取付けられていることから、パンツタイプ使い捨ておむつを廃棄する際の処理時間が短く、また、パンツタイプ使い捨ておむつを収納袋から取り出す際等に収納袋に固着することがない。
前記後処理伸縮体は、第1円周部と、連結部と、第2円周部とからなり、第1円周部の自然長の周長さが、第2円周部の自然長の周長さの2倍以上であり、
前記第1円周部を自然長から20〜400%伸張した周長さが、前記パンツタイプ使い捨ておむつを前後方向に丸めた際の前後方向外周長さより短く、
前記第2円周部を自然長から90〜350%伸張した周長さが、前記パンツタイプ使い捨ておむつを幅方向に丸めた際の幅方向外周長さより短い請求項1に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
請求項2に係る発明は、後処理伸縮体の第1円周部の周長さが、第2円周部の周長さの2倍以上であることから、よりパンツタイプ使い捨ておむつを廃棄する際の処理時間を短くすることができる。
また、第1円周部を自然長さから20〜400%伸張した周長さが、パンツタイプ使い捨ておむつを前後方向に丸めた際の前後方向外周長さより短く、第2円周部を自然長さから90〜350%伸張した周長さが、パンツタイプ使い捨ておむつを幅方向に丸めた際の幅方向外周長さより短いことから、パンツタイプ使い捨ておむつを廃棄する際に、パンツタイプ使い捨ておむつをコンパクトに折り畳むことができ、廃棄時のパンツタイプ使い捨ておむつの容積を小さくすることができる。
前記後処理伸縮体が、2〜4本の伸縮性糸ゴムを撚って形成されている請求項1または2に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
請求項3に係る発明は、後処理伸縮体が、2〜4本の伸縮性糸ゴムを撚って形成されていることから、破断する恐れが少なく、また、製造時に製造ラインに絡むことが少ない。
前記後処理伸縮体が、前記外形シートの後身頃に取付けられている請求項1乃至3に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
請求項4に係る発明は、後処理伸縮体が、外形シートの後身頃に取付けられていることからデザイン性に優れる。
図1〜図9は、パンツタイプ使い捨ておむつの一例100を示している。このパンツタイプ使い捨ておむつ100は、製品外面(裏面)をなす外装シート12と、外装シートの内面に貼り付けられた内装体200とから構成されているものである。
内装体200の吸収要素50に対向する外装シート12の後身頃の幅方向中心部に後処理伸縮体70が設けられている。後処理伸縮体70は、第1円周部71と、連結部72と、第2円周部73とからなり略八の字形状であり、連結部72がホットメルト接着剤により外装シート12に固着されている。
内装体200は、尿等の排泄物等を吸収保持する部分であり、外装シート12は着用者に装着するための部分である。なお、断面図における点模様部分は各構成部材を接合する接合部分を示しており、ホットメルト接着剤などのベタ、ビード、カーテン、サミットまたはスパイラル塗布などにより固着されている。
なお、「前後方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向」とはおむつ100の装着状態、すなわちおむつ100の前身頃両側部と後身頃量側部を重ね合わせるようにおむつ100を股間部で2つに折った際に胴回り方向と直交する方向、換言すればウエスト開口部WO側と股間部側とを結ぶ方向を意味する。
外装シート12は、股間部から腹側に延在する前身頃Fと、股間部から背側に延在する後身頃Bとを有し、これら前身頃Fの両側部と後身頃Bの両側部とが接合されて、装着者の胴を通すための胴開口部WO及び脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成されているものである。符号12Aは接合部分を示している(以下、この部分をサイドシール部ともいう)。なお、股間部とは、展開状態における前身頃のウエスト端縁から後身頃のウエスト端縁までの前後方向中央を意味し、それよりも前側の部分及び後側の部分が前身頃F及び後身頃Bをそれぞれ意味する。
外装シート12の後身頃Bの外面における幅方向中央部には、後処理伸縮体70が設けられている。後処理伸縮体70は、おむつ100を表面シート30が内側に且つ前身頃Fが内側となるように折り畳んだ状態で固定するためのものである。
第1円周部71を自然長から20〜400%伸張した周長さが、前後方向に丸めたおむつ100の前後方向外周長さの約60〜80%であった場合、おむつ100を廃棄する際の処理時間を短縮でき、おむつ100の内側にある便等の排泄物がおむつ100の外側に漏れ出すことがない。
第2円周部73を自然長から90〜350%伸張した周長さが、幅方向内側に丸めたおむつ100の前後方向外周長さの約50〜70%であった場合、おむつ100を廃棄する際の処理時間を短縮でき、廃棄するおむつ100の容積を少なくすることができる。
また、後処理用弾性伸縮部材74として、外装シート12のウエスト部弾性伸縮部材18を代用することができる。この場合、外装シート12のウエスト開口部WO近傍のシート基材12Sの幅方向中心部にスリット(図示省略)設け、シート基材12Sの内側からシート基材12S,12Hに固着されていないウエスト部弾性伸縮部材18を引き出して用いることができる。
次に、前後方向に丸めたおむつ100の後身頃が外側になるようそれぞれ左右方向から幅方向内側に丸め、第2円周部72を円周状に引き伸ばし、第2円周部72に幅方向内側に丸めたおむつ100をくぐらせた後、第2円周部72を構成する後処理伸縮体により左右2箇所止めを行なうことにより、短い処理時間で、図9に示すように、おむつ100の容積を小さくし廃棄することができる。
なお、おむつ100の外装シート12の後身頃Bの外面に第1円周部、第2円周部を幅方向に平行に設けた場合に比較し、1個当りのおむつ100に係る処理時間が約2.4秒短縮できる。
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となる表面シート30と、不透液性バックシート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う本体部である。符号40は、表面シート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、表面シート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に設けられた、身体側に起立するバリヤーカフス60を示している。
表面シート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
表面シート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、表面シート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、表面シート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
不透液性バックシート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。不透液性バックシート11には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。このほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、不透液性バックシート11として用いることができる。
バリヤーカフス60は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、表面シート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態のバリヤーカフス60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向外側に向かって斜めに起立するものである。
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
不透液性バックシート11と外装シート12との間(外装シート12の層間を含む)には、印刷によりデザインの施された印刷シート25が設けられている。外装シート12を省略し、印刷シート25が外面に露出する形態とすることもできる。また、図示例の印刷シート25は、それが配置される身頃よりも小さい面積を有しており、前身頃F及び後身頃Bに個別に設けられているが、前身頃Fから股間部を通り後身頃Bまで一体的に連続するように設けることもできる。
Claims (4)
- 外形シートと前記外形シートの内面に股間部を中心として縦方向に延存する内装体を有する紙おむつであって、
前記内装体は、少なくとも表面シートと、吸収要素と、不透液性バックシートと、バリヤーカフスとから構成され、
前記吸収要素と対向する前記外形シートの幅方向中心部に伸縮性を有する八の字形状の後処理伸縮体が取付けられている
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。 - 前記後処理伸縮体は、第1円周部と、連結部と、第2円周部とからなり、第1円周部の自然長の周長さが、第2円周部の自然長の周長さの2倍以上であり、
前記第1円周部を自然長から20〜400%伸張した周長さが、前記パンツタイプ使い捨ておむつを前後方向に丸めた際の前後方向外周長さより短く、
前記第2円周部を自然長から90〜350%伸張した周長さが、前記パンツタイプ使い捨ておむつを幅方向に丸めた際の幅方向外周長さより短い請求項1に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。 - 前記後処理伸縮体が、2〜4本の伸縮性糸ゴムを撚って形成されている請求項1または2に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
- 前記後処理伸縮体が、前記外形シートの後身頃に取付けられている請求項1乃至3に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
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