JP2011197308A - 赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版及び平版印刷版の製版方法 - Google Patents

赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版及び平版印刷版の製版方法 Download PDF

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Abstract

【課題】第一に、現像ラチチュード、溶解識別性に優れ、高い耐刷性を有し、第二に、露光後の経時による現像性の低下が少なく、焼きだめ性が良好な赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版を提供すること。
【解決手段】支持体上に、アルカリ可溶性基を有するグラフト共重合体を含む下層と、露光によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する上層と、を順次積層してなり、下層及び/又は上層に赤外線吸収剤を含み、下層の前記グラフト共重合体がエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位をグラフト鎖として有するポリウレタンであることを特徴とする赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版。
【選択図】なし

Description

本発明は、赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版及び平版印刷版の製版方法に関する。
従来、種々の感光性組成物が可視画像形成や平版印刷版材料として使用されている。特に、平版印刷における近年のレーザの発展はめざましく、特に近赤外から赤外に発光領域を持つ固体レーザ・半導体レーザは高出力かつ小型の製品が容易に入手できるようになっている。コンピュータ等のディジタルデータから直接製版する際の露光光源として、これらのレーザは非常に有用である。
赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版は、アルカリ可溶性のバインダー樹脂と、光を吸収し熱を発生するIR染料等とを必須成分とする。このIR染料等が、未露光部(画像部)では、バインダー樹脂との相互作用によりバインダー樹脂の現像液に対する溶解性を実質的に低下させる現像抑制剤として働き、露光部(非画像部)では、発生した熱によりIR染料等とバインダー樹脂との相互作用が弱まり、アルカリ現像液に溶解して平版印刷版を形成する。しかしながら、このような赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版材料では、活性度の落ちた疲労現像液での処理性(現像ラチチュード)も十分なものではなかった。
このような、現像ラチチュードの問題を解決するために、非画像部をより容易に現像し得る、即ち、アルカリ水溶液に対する溶解性がより良好な特性を有する材料からなる記録層を用いることが考えられるが、このような記録層は、画像部領域においても化学的に弱くなり、通常印刷における耐久性、更には、現像液や印刷中に使用されるインキ洗浄溶剤、プレートクリーナー等によりダメージを受け易くなるなど、耐薬品性に劣るといった問題があった。
この問題を解決する目的で、記録層を重層化し、その上層及び/又は下層にアルカリ水溶液に対する溶解性が良好であり、さらに高い耐久性を有しているポリウレタン樹脂を使用するという方法がとられている(特許文献1及び2)。
しかしながら、様々な使用条件における未露光部(画像部)の現像液に対する耐溶解性と、露光部(非画像部)の溶解性との間の差(溶解ディスクリミネーション;以下、「溶解識別性」とも称する。)が未だ十分とは言えず、使用条件の変動による現像過剰や現像不良が起きやすいという問題があり、現像ラチチュード、未露光部領域における耐久性に優れ、更に、露光により溶解抑制作用が解除された後は、現像性に優れるという特性を有する樹脂材料が熱望されていた。
一方、耐溶剤性・耐久性を向上させることを目的として、酸性水素原子を有するマクロモノマー単位を側鎖に有するポリウレタン樹脂を有する平版印刷版が開示されている(特許文献3)。しかしながら、上記に記載のような赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版の現像ラチチュードや溶解識別性への効果は示唆されていない。
特開2003−177533号公報 特開2007−17913号公報 特開平10−312058号公報
本発明が解決しようとする課題は、第一に、現像ラチチュード、溶解識別性に優れ、高い耐久性(耐刷性)を有する赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版を提供することである。本発明が解決しようとする課題は、第二に、露光後の経時による現像性の低下が少ない(焼きだめ性が良好な)赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版を提供することである。
本発明の上記課題は、以下の手段<1>及び<9>により解決された。好ましい実施形態である<2>〜<8>及び<10>と共に列記する。
<1>支持体上に、アルカリ可溶性基を有するグラフト共重合体を含む下層と、露光によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する上層と、を順次積層してなり、下層及び/又は上層に赤外線吸収剤を含み、下層の前記グラフト共重合体がエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位をグラフト鎖として有するポリウレタンであることを特徴とする赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版、
<2>前記ポリウレタンが、ジイソシアネートとジオールとの反応生成物である、<1>に記載の赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版、
<3>前記グラフト鎖が、アルカリ可溶性基として、酸性水酸基及び/又は酸性アミノ基を含む、<1>又は<2>に記載の赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版、
<4>前記グラフト鎖の末端が、イオウ原子を介してジオール化合物残基と結合する、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版、
<5>前記グラフト鎖が、アルカリ可溶性基として、スルホンアミド基、活性イミド基、スルホン酸基、リン酸基及びホスホン酸基よりなる群から選ばれた基を含有する、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版、
<6>前記グラフト鎖が、アルカリ可溶性基として、スルホンアミド基及び活性イミド基よりなる群から選ばれた基を含有する、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版、
<7>前記ジオールが、カルボキシ基を含むジオールと、スルホンアミド基及び活性イミド基よりなる群から選ばれた基を含有するグラフト鎖を有するジオールとを含む、<2>に記載の赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版、
<8>前記上層が、赤外線吸収剤を含む、<1>〜<7>のいずれか1つに記載の赤外線レーザー用平版印刷版原版、
<9><1>〜<8>のいずれか1つに記載の平版印刷版原版を画像露光する露光工程、及び、pH8.5〜10.8のアルカリ水溶液を用いて現像する現像工程、をこの順で含む平版印刷版の製版方法、
<10>前記アルカリ水溶液が、アニオン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤を更に含む<9>に記載の平版印刷版の製版方法。
本発明によれば、現像ラチチュード、溶解識別性に優れ、高い耐久性(耐刷性)を有する赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版を提供することができた。更に、露光後の経時による現像性の低下が少なく、特に焼きだめをしても安定して良好に現像することができる赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版を提供することができた。さらに、本発明の平版印刷版を長期間にわたり製版しても、現像液にカスの蓄積を生じにくい製版方法を提供できた。
自動現像処理機の概要構造を示す説明図である。
本発明の赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版は、支持体上に、アルカリ可溶性基を有するグラフト共重合体を含む下層と、露光によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する上層と、を順次積層してなり、下層及び/又は上層に赤外線吸収剤を含み、下層の前記グラフト共重合体がエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位をグラフト鎖として有するポリウレタンであることを特徴とする。
上記ポジ型平版印刷版原版は、広く赤外線に感応して製版され、特に赤外線レーザー露光に適し、また、ポジ型の画像を与える平版印刷版原版である。この平版印刷版原版は、支持体上に、下層と上層の2層が必須の層として積層されている。これら上下2層の他に、支持体と下層との間に親水性下塗り層などを適宜設けてもよい。前記下層は、アルカリ可溶性基を有するグラフト共重合体を含み、この下層は、中性の水には不溶性であり、アルカリ水溶液に標準現像時間の処理で可溶である。ここで、中性の水とは、中性のイオン交換水を意味し、アルカリ水溶液とは、pH8.5〜13.5のアルカリ水溶液を意味する。
前記上層は、赤外線の露光によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する性質を有する。また前記下層に含まれるアルカリ可溶性基を有するグラフト共重合体は、エチレン性不飽和単量体に由来する構成単位をグラフト鎖として有するポリウレタンである。
本発明の平版印刷版原版における作用機構は明確ではないが、以下のように推測される。高い耐久性を有するポリウレタンはポリマーとしての凝集性が高く、現像液の浸透性が低くなる傾向にあり、現像液活性の影響を受けやすく、現像寛容度が不十分である。これに対して、現像液の浸透性を高くする設計を行うと、現像寛容度は増大するものの、印刷版の耐久性は低下するトレードオフ関係に陥る。これに対し、本発明のポリウレタンでは、グラフト共重合体の構造を有するために、ポリウレタンの高い凝集性に基づく、平版印刷版としての耐久性を保ちつつ、現像液の浸透時にはグラフト鎖の高い運動性を利用することができるため、活性の低下した現像液であっても、現像性の低下が抑制されるものと推定される。
以下、本発明のポジ型平版印刷版原版の詳細について説明する。
(下層に含まれるグラフト共重合体)
下層は、グラフト共重合体樹脂を含有する。このグラフト共重合体の主鎖はポリウレタンであり、前記ポリウレタンは、好ましくは、ジイソシアネートとジオールとの反応生成物である。よって、共重合体のポリウレタンからなる主鎖は線状となる。
グラフト鎖は、アルカリ可溶性基として、酸性水酸基及び/又は酸性アミノ基を含むことが好ましい。また、前記アルカリ可溶性基は、スルホンアミド基、活性イミド基、スルホン酸基、リン酸基及びホスホン酸基よりなる群から選ばれることが好ましく、スルホンアミド基、及び活性イミド基よりなる群から選ばれることがより好ましい。
上記グラフト共重合体のグラフト鎖は、エチレン性不飽和単量体に由来する構成単位を有する。グラフト共重合体は、上記のアルカリ可溶性基を有する。
上記グラフト鎖の末端は、好ましくは、イオウ原子を介してポリウレタン主鎖のジオール残基と結合する。このような化学構造のジオールは、エチレン性不飽和単量体を、メルカプト基と2つの水酸基とを有する化合物(メルカプト基を有するジオール)をいわゆる連鎖移動剤として共存させて、ラジカル重合させることにより得られる。
ポリウレタンの合成に使用するジオールは、カルボキシ基を含むジオールと、スルホンアミド基、及び活性イミド基よりなる群から選ばれた基を含有するグラフト鎖を有するジオールとを含むことが好ましい。
本発明に使用するグラフト共重合体は、重量平均分子量が5,000〜800,000であることが好ましく、10,000〜100,000であることがより好ましく、20,000〜30,000であることが特に好ましい。マクロモノマー(グラフト鎖1つ当たり)の重量平均分子量は、500以上20,000以下であることが好ましく、800〜15,000であることがより好ましく、800〜10,000であることが特に好ましい。
グラフト共重合体に占めるポリウレタンの重量比は、20〜80重量%であることが好ましく、30〜60重量%であることがより好ましい。
グラフト共重合体の酸価は現像性及び耐刷性の観点から0.50〜4.0mmol/gであることが好ましく、2.40〜3.50mmol/gであることがより好ましい。
以下、エチレン性不飽和単量体に由来する構成単位をグラフト鎖として有するポリウレタンの合成方法について、さらに詳細に説明する。
<マクロモノマー単位を側鎖に有するポリウレタン>
本発明で使用されるアルカリ可溶性基を有するグラフト共重合体の合成には、酸性水素原子を有するマクロモノマー、及び、ポリウレタンの製造方法を参照することができ、これらは、例えば、特開平4−178416号公報、特開平4−178417号公報に記載されている。
本発明において、「マクロモノマー」とは、モノマーとして振る舞うことを可能とさせる2つのアルコール性水酸基を一方の末端にもつ高分子をいう。
本発明で使用することができる、酸性水素原子を有するマクロモノマーは、例えば、ポリアクリレート類、ポリスチレン類、ポリビニルエーテル類、ポリアクリロニトリル類の如きビニル重合系樹脂が例示できる。ビニル重合系を用いた付加反応は特に好適に使用できるマクロモノマーの例として挙げることができ、エチレン性不飽和基を有する単量体をラジカル重合させて得られる2つの水酸基を有するマクロモノマーが好ましい。以下このマクロモノマーを例にとり説明する。
本発明のエチレン性不飽和基を有する単量体をラジカル重合させて得られる2つの水酸基を有するマクロモノマー製造時に使用されるエチレン性不飽和基を有する単量体としては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸-t−オクチル、クロロエチルアクリレート、2,2−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、テトラヒドロアクリレートの如きアクリル酸エステル類、フェニルアクリレート、フルフリルアクリレートの如きアリールアクリレート類、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アミルメタクリレートヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、クロロベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、グリシジルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレートの如きメタクリル酸エステル類、フェニルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチルメタクリレートの如きアリールメタクリレート類が例示できる。また、アクリルアミド又はその誘導体としてはN−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−ヘプチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミドの如きN−アルキルアクリルアミド類、N−フェニルアクリルアミド、N−トリルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−ナフチルアクリルアミド、N−ヒドロキシフェニルアクリルアミドの如きN−アリールアクリルアミド類、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、N,N−ジイソブチルアクリルアミド、N,N−ジエチルヘキシルアクリルアミド、N,N−ジシクロヘキシルアクリルアミドの如きN,N−ジアルキルアクリルアミド類、N−メチル−N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル−N−アセチルアクリルアミドの如きN,N−アリールアクリルアミド類、メタクリルアミド又はその誘導体としてはN−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−プロピルメタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−t−ブチルメタクリルアミド、N−エチルヘキシルメタクリルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルメタクリルアミドの如きN−アルキルメタクリルアミド類、N−フェニルメタクリルアミド、N−ナフチルメタクリルアミドの如きN−アリールメタクリルアミド類:N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,N−ジプロピルメタクリルアミド、N,N−ジブチルメタクリルアミドの如きN,N−ジアルキルメタクリルアミド類、N,N−ジフェニルメタクリルアミドの如きN,N−ジアリールメタクリルアミド類、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド、N−メチル−N−フェニルメタクリルアミド、N−エチル−N−フェニルメタクリルアミドの如きメタクリルアミド誘導体、酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルチミン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル、アリルオキシエタノールの如きアリル化合物類、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロロフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロロフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントラニルエーテルの如きビニルエーテル類、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロロアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレート、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、クロロ安息香酸ビニル、テトラクロロ安息香酸ビニル、ナフトエ酸ビニルの如きビニルエステル類、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ドデシルスチレン、ベンジルスチレン、クロロメチルスチレン、トリフルオロメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレン、メトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、ジメトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレン、テトラクロロスチレン、ペンタクロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、2−ブロモ−4−トリフルオロメチルスチレン、4−フルオロ−3−トリフルオロメチルスチレンの如きスチレン類、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシル、クロトン酸、グリセリンモノクロトネートの如きクロトン酸エステル類、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチルの如きイタコン酸ジアルキル類、ジメチルマレート、ジブチルフマレートの如きマレイン酸あるいはフマール酸のジアルキル類、マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−2−メチルフェニルマレイミド、N−2,6−ジエチルフェニルマレイミド、N−2−クロロフェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−ヒドロキシフェニルマレイミドの如きマレイミド類、その他、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
本発明のエチレン性不飽和単量体をラジカル重合させて得られる2つの水酸基を有するマクロモノマー製造時に使用されるエチレン性不飽和単量体としては、現像ラチチュード及び露光寛容度の観点から、アルカリ可溶性基として酸性水酸基及び/又は酸性アミノ基を含む基とエチレン性不飽和基とを有する単量体が好ましい。
本発明のマクロモノマーの製造時に使用される、アルカリ可溶性基とエチレン性不飽和基を有する単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、4−ビニル安息香酸の如きカルボキシル基とラジカル重合性不飽和基を有する単量体や、酸性水酸基、酸性アミド基、活性イミド基、スルホン酸基、リン酸基及びホスホン酸基を有するラジカル重合性不飽和基を含有する単量体があげられる。特に、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、モノメタクリロイルハイドロキノン、ο−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、m−イソプロペニルフェノールの如きフェノール性水酸基とラジカル重合性不飽和基を有する単量体、N−(4−スルファモイルフェニル)メタクリルアミド、N−フェニルスルホニルメタクリルアミド、N−フェニルスルホニルマレイミドの如きスルホンアミド基とラジカル重合性不飽和基を有する単量体、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の如きスルホン酸基とラジカル重合性不飽和基を有する単量体、2−メタクリロイルオキシエチルホスフェートの如きリン酸基とラジカル重合性不飽和基を有する単量体、ビニルホスホン酸の如きホスホン酸基とラジカル重合性不飽和基を有する単量体、特開昭63−127237号公報記載の活性メチレン基とラジカル重合性不飽和基を有する単量体等が好ましく用いられる。
前記グラフト鎖が有するアルカリ可溶性基として、酸性水酸基及び/又は酸性アミノ基の中では、赤外線吸収色素との相互作用の観点から、カルボキシル基、スルホンアミド基、活性イミド基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基を有するものがより好ましく、スルホンアミド基、活性イミド基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基を有するものがより好ましく、耐刷性、製造適性の観点から、スルホンアミド基を有するものが最も好ましい。
これらの酸性水酸基及び/又は酸性アミノ基とラジカル重合性不飽和結合とを有する単量体は、1種を単独使用することもできるが、複数の単量体の混合物として使用してもよい。また上記の酸性基を含まないラジカル重合性不飽和結合を有する単量体との混合物として用いてもよい。
また、本発明のエチレン性不飽和基を有する単量体をラジカル重合させて得られる2つの水酸基を有するマクロモノマー製造時に使用されるエチレン性不飽和基を有する単量体としては、バーニング処理後の耐刷性の観点から、熱架橋性基とエチレン性不飽和基とを有する単量体であることが好ましい。ここで熱架橋性とは200℃において5分間加熱した際に熱硬化可能であることをいう。
熱架橋性基とエチレン性不飽和基とを有する化合物の具体例としては、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N−(ブトキシメチル)アクリルアミドのような式(1)で表される(メタ)アクリルアミド類、式(2)で表されるエチレン性不飽和基を有する単量体、式(3)で表されるエチレン性不飽和基を有する単量体、式(4)で表されるウレア基又はウレタン基とエチレン性不飽和基を有する単量体、式(5)で表されるグリシジルメタクリレートのようなエポキシ基とエチレン性不飽和基とを有する単量体、式(6)で表される(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートのようなオキセタニル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体、式(7)で表されるオキサゾリン基とエチレン性不飽和基とを有する単量体などが挙げられる。これらの中では、熱架橋性の観点から、式(1)で表される単量体、式(4)で表される単量体、式(5)で表される単量体、式(6)で表される単量体がより好ましく、式(1)で表される単量体、式(4)で表される単量体が更に好ましい。
Figure 2011197308
式(1)〜(7)における置換基は、以下を表す。
1は、水素原子又はCH3を表し、R2は、水素原子又は炭素数が1〜10のアルキル基を表し、R3ないしR7は、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、2以上の基が結合して環構造を形成してもよく、R8及びR9は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又はアリール基を表す。A及びBは、−O−、−S−、又は−N(R10)−を表し、R10は、水素原子又は炭素数が1〜10のアルキル基を表し、Xは、単結合又は二価の連結基を表す。
このようにして得られたマクロモノマーの重量平均分子量は、既述の通り、500以上20,000以下であることが好ましく、800〜15,000であることがより好ましく、800〜10,000であることが特に好ましい。
本発明のマクロモノマーを製造する際の溶媒としては、例えばエチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルグリコール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、1−エトキシ−2−プロピルアセテート、2−ブタノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル等が挙げられる。これらの溶媒は単独使用しても、また、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明で使用されるマクロモノマーの製造に使用される2つ以上の水酸基及び1つのメルカプト基を有するメルカプタン系連鎖移動剤としては、例えば、1−メルカプト−1,1−メタンジオール、1−メルカプト−1,1−エタンジオール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、2−メルカプト−1,1−メタンジオール、2−メルカプト−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メルカプト−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1−メルカプト−2,2−プロパンジオール、2−メルカプトエチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メルカプトエチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
以下にマクロモノマーの具体例MM−1〜42の合成に使用したエチレン性不飽和単量体を表示する。使用した連鎖移動剤C−1及び単量体A−1〜11、O−1〜6の化学構造は後掲の通りである。
Figure 2011197308
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Figure 2011197308
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また、本反応に使用されるマクロモノマー単位を側鎖に有するポリウレタンは、例えば、2つの水酸基及び1つのメルカプト基を有するメルカプタン系連鎖移動剤の存在下にラジカル重合性不飽和結合を有する単量体を必須成分としてラジカル重合させて得られるマクロモノマーをジオール成分として、少なくとも1種類以上のジイソシアネート化合物及び必要に応じて他のジオール成分と反応させて得られたものが挙げられる。
上記(A)ポリウレタンは種々の方法で製造することができる。例えば、下記式(III)で表されるジイソシアネート化合物と、上記のマクロモノマーをジオール成分とする後掲の式(I)、(II)で表されるジオール化合物との反応生成物を基本骨格とするポリウレタンが挙げられる。
OCN−R1−NCO (III)
式中、R1は置換基(例えば、アルキル、アルケニル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよい二価の脂肪族又は芳香族炭化水素を示す。必要に応じ、R1中にイソンアネート基と反応しない他の官能基、例えばエステル、ウレタン、アミド、ウレイド基、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよい。
式(III)で示されるジイソシアネート化合物として、具体的には以下に示すものが含まれる。即ち、2,4−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートの二量体、2,6−トリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート等の如き芳香族ジイソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の如き脂肪族ジイソシアネート化合物、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン −2,4(又は2,6)−ジイソシアネート、1,3−(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等の如き脂肪族ジイソシアネート化合物;1,3−ブチレングリコール1モルとトリレンジイソシアネート2モルとの付加体等の如きジオールとジイソシアネートとの反応物であるジイソシアネート化合物等が挙げられる。
(A)ポリウレタンは、前記グラフト鎖の末端がイオウ原子を介して結合するジオール化合物の他に、下記式(IV)〜(X)で表される酸性水素原子を有するジオールを組み合わせたジオール混合物とジイソシアネートとの反応生成物であることが好ましく、式(IV)で表されるカルボキシ基を有するジオールとのジオール混合物とジイソシアネートとの反応生成物であることがより好ましい。
Figure 2011197308
また本発明に使用される上記ポリウレタンの分子量は重量平均(ポリスチレン標準)で5,000〜800,000であることが好ましい。より好ましい重量平均分子量は10,000〜500,000であり、特に好ましく20,000〜200,000である。このときの分散度(Mw/Mn)は20以下であることが好ましく、より好ましくは16以下、特に好ましくは14以下である。分子量が上記の範囲内にあると、所期の効果が得られる。
前記のポリウレタンの感光性組成物中の含量は、固形分換算で1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%である。本発明のポリウレタンは上記ジイソシアネート化合物及びジオール化合物を非プロトン性溶媒中、それぞれの反応性に応じた活性の公知な触媒を添加し、加熱することにより合成される。
使用するジイソシアネート及びジオール化合物のモル比は好ましくは0.8:1〜1.2:1であり、ポリマー末端にイソシアネート基が残存した場合、アルコール類又はアミン類等で処理することにより、最終的にイソシアネート基が残存しない形で合成される。
本発明のポリウレタンは、アルカリ可溶性基を含まないジオール成分を含んでもよく、下記式(I)又は(II)で表されるジオールが構成成分として例示できる。
Figure 2011197308
式中、Rはそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは2以上の整数を示す。
Rにおける炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基等が挙げられる。
以下に、本発明の上記式(I)又は(II)で表されるジオールの具体例を示すが、本発明がこれらに限定されるものではない。
Figure 2011197308
Figure 2011197308
ここで、ポリウレタンの共重合成分のうち、2つの水酸基及び1つのメルカプト基を有するメルカプタン系連鎖移動剤の存在下にラジカル重合性不飽和結合を有する単量体を必須成分としてラジカル重合させて得られるマクロモノマーの添加重量は5重量%以上95重量%以下であることが好ましく、20重量%以上80重量%以下であることがより好ましく、40重量%以上70重量%以下であることが特に好ましい。
2つの水酸基及び1つのメルカプト基を有するメルカプタン系連鎖移動剤の存在下にラジカル重合性不飽和結合を有する単量体を必須成分としてラジカル重合させて得られるマクロモノマージオールとしては、前記のMM−1〜42が例示できる。
例示したマクロモノマーの中では、MM−10〜MM−13のスルホンアミド基を有するマクロモノマー、MM−40、MM−41のスルホンアミド基及び熱架橋性基を有するマクロモノマーが好ましい具体例として挙げられる。
ジイソシアネート成分としては2,4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、及びこれらの2種以上の混合物が好ましい例として例示できる。
他のジオール成分としては、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸等カルボン酸基を有するジオール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリプロピレングリコール700、ポリプロピレングリコール1000等(ポリ)アルキレングリコール類、ブタンジオール、ヘキサンジオール、デカンジオール等アルキルジオールとの組み合わせが好ましい。
ジイソシアネート成分として、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、又はこれらの混合物、及び、ジオール成分として、前記のマクロモノマーと、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸等カルボン酸基を有するジオール類との組み合わせがより好ましい。
ポリウレタンを合成する際に用いられる溶媒としては、マクロモノマーを合成する際に使用する溶媒と同様のものを使用することができる。
以下にポリウレタンの具体例を示す。
例示したポリウレタンの中では、PU−10〜PU−13のスルホンアミド基を有するポリウレタン、PU−40やPU−41のようにスルホンアミド基及び熱架橋性基を有するポリウレタンが好ましい。
Figure 2011197308
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Figure 2011197308
Figure 2011197308
Figure 2011197308
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<赤外線吸収剤>
本発明の印刷版原版において、上層及び/又は下層は、光熱変換剤として赤外線吸収剤、すなわち赤外線吸収性染料又は顔料を含有する。ここで光熱変換剤としては、光エネルギー照射線を吸収し、熱を発生する物質であれば特に吸収波長域の制限はなく用いることができるが、入手容易な高出力レーザへの適合性の観点から、波長760nm〜1,200nmに吸収極大を有する赤外線吸収性染料又は顔料が好ましく挙げられる。赤外線吸収剤は、支持体から離れた層に添加する方が好ましく、下層よりも上層に添加する方が好ましい。
染料としては、市販の染料及び例えば「染料便覧」(有機合成化学協会編集、昭和45年刊)等の文献に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料、スクアリリウム色素、ピリリウム塩、金属チオレート錯体、オキソノール染料、ジイモニウム染料、アミニウム染料、クロコニウム染料等の染料が挙げられる。
好ましい染料としては、例えば、特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭 60−63744号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に記載されているスクアリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
また、米国特許第5,156,938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許第3,881,924号記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号に開示されているピリリウム化合物も好ましく用いられる。
また、染料として好ましい別の例として米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げることができる。
これらの染料のうち特に好ましいものとしては、シアニン色素、フタロシアニン染料、オキソノール染料、スクアリリウム色素、ピリリウム塩、チオピリリウム染料、ニッケルチオレート錯体が挙げられる。更に、特開2005−99685号公報の26−38頁に記載された化合物が光熱変換効率に優れるため好ましく、特に特開2005−99685号公報の一般式(a)で示されるシアニン色素が、本発明の感光性組成物で使用した場合に、アルカリ溶解性樹脂との高い相互作用を与え、且つ、安定性、経済性に優れるため最も好ましい。
次に、露光によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する上層について説明する。
このような上層を形成するために、ノボラック樹脂を使用することが好ましい。
本発明に用いるノボラック樹脂としては、フェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m−,p−,又はm−/p−混合のいずれでもよい。)混合ホルムアルデヒド樹脂等のノボラック樹脂やピロガロールアセトン樹脂が好ましく挙げられる。
また更に、米国特許第4,123,279号明細書に記載されているように、t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のような、炭素数3−8のアルキル基を置換基として有するフェノールとホルムアルデヒドとの縮重合体が挙げられる。また、その重量平均分子量が500以上であることが好ましく、1,000〜700,000であることがより好ましい。また、その数平均分子量が500以上であることが好ましく、750〜650,000であることがより好ましい。分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、1.1〜10であることが好ましい。
また、本発明に用いるノボラック樹脂は、本発明の感赤外線感光性組成物を平版印刷版の上層に用いる際、その感光層全固形分中、50重量%以上であることが好ましく、この含有量とすることによりバーニング処理による耐刷向上効果が得られる。70重量%以上であることがより好ましく、80重量%以上であることが特に好ましい。
(その他の添加剤)
下層及び上層を含む記録層を形成するにあたっては、上記成分の他、本発明の効果を損なわない限りにおいて、更に必要に応じて、種々の添加剤を添加することができる。
なお、以下に挙げる添加剤は記録層下層(下層)のみに添加してもよいし、最上層(上層)のみに添加してもよいし、両方の層に添加してもよい。
下記の現像促進剤、界面活性剤、焼出し剤/着色剤、可塑剤、ワックス、記録層の形成方法の詳細について、特開2007−86219号公報の記載を参照することができる。
<現像促進剤>
記録層を構成する上層又は下層には、感度を向上させる目的で、酸無水物類、フェノール類、有機酸類を添加してもよい。
<界面活性剤>
記録層には、塗布性を良化するため、また、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−251740号公報や特開平3−208514号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59−121044号公報、特開平4−13149号公報に記載されているような両性界面活性剤、欧州特許第950517号明細書に記載されているようなシロキサン系化合物、特開昭62−170950号公報、特開平11−288093号公報、特開2003−057820号公報に記載されているようなフッ素含有モノマーの共重合体を添加することができる。
重層型の記録層である場合、界面活性剤の記録層下層又は最上層の、全固形分に占める割合は、0.01〜15重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜5.0重量%、更に好ましくは0.05〜2.0重量%である。
<焼出し剤/着色剤>
記録層には、露光による加熱後直ちに可視像を得るための焼出し剤や、画像着色剤としての染料や顔料を加えることができる。
<可塑剤>
記録層には、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤を添加してもよい。
<ワックス>
本発明に係る重層型の記録層の上層には、キズに対する抵抗性を付与する目的で、表面の静摩擦係数を低下させる化合物を添加することもできる。具体的には、米国特許第6,117,913号明細書、又は本願出願人が先に提案した特開2004−12770号公報に記載されているような、長鎖アルキルカルボン酸のエステルを有する化合物などを挙げることができる。
重層構造の記録層である場合には、記録層最上層中に占める割合が0.1〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5重量%である。
(記録層の形成方法)
本発明の平版印刷版原版における記録層は、記録層を構成する各成分を溶剤に溶かして、塗布することにより形成することができる。
なお、本発明において記録層は、下層及び上層は、原則的に2つの層を逐次的に形成することが好ましい。
2つの層を分離して形成する方法としては、例えば、下層に含まれる成分と最上層に含まれる成分との溶剤溶解性の差を利用する方法、又は、最上層を塗布した後、急速に溶剤を乾燥、除去させる方法等が挙げられる。
これらの方法の詳細は、特開2002−251003号公報に記載されている。
また、新たな機能を付与するために、本発明の効果を充分に発揮する範囲において、積極的に最上層及び下層の部分相溶を行う場合もある。この場合、溶剤溶解性の差、最上層を塗布後の溶剤の乾燥速度、等を制御することにより部分相溶が可能となる。
支持体上に塗布される記録層用塗布液中の、溶剤を除いた前記成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50重量%である。
塗布する方法としては、種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレー
ド塗布、ロール塗布等を挙げることができる。
特に、重層型の記録層では、最上層塗布時に下層へのダメージを防ぐため、最上層塗布方法は非接触式である事が望ましい。また接触型ではあるが溶剤系塗布に一般的に用いられる方法としてバーコーター塗布を用いることも可能であるが、下層へのダメージを防止するために順転駆動で塗布することが望ましい。
下層成分の乾燥後の塗布量は、0.5〜4.0g/m2の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは0.6〜2.5g/m2の範囲である。0.5g/m2以上とすることで耐刷性に優れ、また4.0g/m2以下とすることで良好な画像再現性及び感度が得られる。
また、最上層成分の乾燥後の塗布量は、0.05〜1.0g/m2の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは0.08〜0.7g/m2の範囲である。0.05g/m2以上とすることで、良好な現像ラチチュード、耐傷性が得られ、1.0g/m2以下とすることで良好な感度が得られる。
下層及び最上層を合わせた乾燥後の塗布量としては、0.6〜4.0g/m2の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは0.7〜2.5g/m2の範囲である。0.6g/m2以上とすることで良好な耐刷性が得られ、4.0g/m2以下とすることで良好な画像再現性及び感度が得られる。
〔バックコート層〕
本発明の平版印刷版原版は、支持体の記録層を有する面とは反対側の面(支持体裏面)に、有機ポリマーを含有する厚さ0.1〜5μmのバックコート層(以下、単に「バックコート層」と称する場合がある。)を設けてもよい。
また、直鎖状のポリウレタンと比較すると、同様にグラフト鎖の高い運動性により、本発明のポリウレタンと赤外線吸収剤との相互作用により、塗布状態のままの未露光部での“ON”、及び、赤外線による露光部での“OFF”による差異が、より効果的になるため、併せて溶解寛容度も良化したものと考えられる。
この“ON”及び“OFF”は、アルカリ可溶性基の共存の場合に、特に酸性水酸基及び/又は酸性第2級アミノ基を含む特定構造が共存する場合に大きいことから、赤外線吸収剤とこれらの酸性基との水素結合の寄与があるものと推測される。また、その極性の高さから、アルカリ可溶性基として、スルホンアミド基をグラフト共重合体に導入した場合、重層塗布適性が特に良化したものと考えられる。
次に、本発明の製版方法、特に現像工程について詳述する。
現像工程に使用される処理液(以下、「現像液」ともいう。)は、界面活性剤を含有するpH6.0〜13.5の水溶液が好ましく、8.5〜10.8の水溶液がより好ましい。
界面活性剤は処理性の向上に寄与する。本発明の処理液に用いられる界面活性剤は、アニオン系、ノニオン系、カチオン系、両性のいずれを含有してもよい。
アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硫酸化ヒマシ油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類、芳香族スルホン酸塩類、芳香族置換ポリオキシエチレンスルホン酸塩類等が挙げられる。これらの中でもジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類及びアルキルナフタレンスルホン酸塩類が特に好ましく用いられる。
カチオン系界面活性剤としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、ポリエチレングリコール型の高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、芳香族化合物のポリエチレングリコール付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ジメチルシロキサン−エチレンオキサイドブロックコポリマー、ジメチルシロキサン−(プロピレンオキサイド−エチレンオキサイド)ブロックコポリマー等や、多価アルコール型のグリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド等が挙げられる。
本発明においては、ソルビトール及び/又はソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ジメチルシロキサン−エチレンオキサイドブロックコポリマー、ジメチルシロキサン−(プロピレンオキサイド−エチレンオキサイド)ブロックコポリマー、多価アルコールの脂肪酸エステルがより好ましい。
また、水に対する安定な溶解性あるいは混濁性の観点から、HLB値が、6以上であることが好ましく、8以上であることがより好ましい。
本発明で使用する現像液に用いられる両性界面活性剤は、界面活性剤の分野においてよく知られているように、アニオン性部位とカチオン性部位とを同一分子内に持つ化合物であり、アミノ酸系、ベタイン系、アミンオキシド系等の両性界面活性剤が含まれる。
本発明の現像液に用いることができる両性界面活性剤としては、下記式<1>で表される化合物及び下記式<2>で表される化合物が好ましい。
Figure 2011197308
式<1>中、R8はアルキル基を表し、R9及びR10はそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表し、R11はアルキレン基を表し、Aはカルボン酸イオン又はスルホン酸イオンを表す。
式<2>中、R18、R19及びR20はそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表す。ただし、R18、R19及びR20の全てが、水素原子であることはない。
前記式<1>において、R8、R9又はR10におけるアルキル基、及び、R11におけるアルキレン基は、直鎖でも分枝鎖でもよく、また、鎖中に連結基を有していてもよく、さらに、置換基を有していてもよい。連結基としては、エステル結合、アミド結合、エーテル結合などのヘテロ原子を含むものが好ましい。また、置換基としては、ヒドロキシル基、エチレンオキサイド基、フェニル基、アミド基、ハロゲン原子などが好ましい。
式<1>で示される化合物において、R8〜R11の炭素数の総和は、8〜25であることが好ましく、11〜21であることがより好ましい。上記範囲であると、疎水部分が適度であり、水系の現像液への溶解性に優れる。
また、有機溶剤、例えば、アルコール等の溶解助剤を添加することにより、界面活性剤の水系の現像液への溶解性を上げることも可能である。
前記式<2>において、R18、R19又はR20におけるアルキル基は、直鎖でも分枝鎖でもよく、また、鎖中に連結基を有していてもよく、さらに、置換基を有していてもよい。連結基としては、エステル結合、アミド結合、エーテル結合などのヘテロ原子を含むものが好ましい。また、置換基としては、ヒドロキシル基、エチレンオキサイド基、フェニル基、アミド基、ハロゲン原子などが好ましい。
式<2>で示される化合物において、R18〜R20の炭素数の総和は、8〜22であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。上記範囲であると、疎水部分が適度であり、水系の現像液への溶解性に優れる。
両性界面活性剤の総炭素数は、感光層に用いる材料、とりわけバインダーの性質により影響を受けることがある。親水度の高いバインダーの場合、総炭素数は比較的小さいものが好ましく、用いるバインダーの親水度の低い場合には、総炭素数が大きいものが好ましい傾向にある。
本発明の現像液に用いることができる両性界面活性剤の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2011197308
Figure 2011197308
本発明の処理液に用いられる界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤が好ましく、スルホン酸又はスルホン酸塩を含有するアニオン系界面活性剤が特に好ましい。
界面活性剤は単独もしくは組み合わせて使用することができる。界面活性剤の現像液中における含有量は0.01〜10重量%が好ましく、0.01〜5重量%がより好ましい。
本発明の処理液をpH6〜13.5、好ましくはpH8.5〜10.8に保つ為には、緩衝剤として炭酸イオン、炭酸水素イオンが存在することで、現像液を長期間使用してもpHの変動を抑制でき、pHの変動による現像性低下、現像カス発生等を抑制できる。炭酸イオン、炭酸水素イオンを現像液中に存在させるには、炭酸塩と炭酸水素塩を現像液に加えてもよいし、炭酸塩又は炭酸水素塩を加えた後にpHを調整することで、炭酸イオンと炭酸水素イオンを発生させてもよい。炭酸塩及び炭酸水素塩は、特に限定されないが、アルカリ金属塩であることが好ましい。アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムが挙げられ、ナトリウムが特に好ましい。これらは単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
現像液のpHは、緩衝作用を生じるpHであれば特に限定されないが、pH8.5〜10.8の範囲であることが好ましい。
炭酸塩及び炭酸水素塩の総量は、アルカリ水溶液の重量に対して0.3〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量%がより好ましく、1〜5重量%が特に好ましい。総量が0.3重量%以上であると現像性、処理能力が低下せず、20重量%以下であると沈殿や結晶を生成し難くなり、さらに現像液の廃液処理時、中和の際にゲル化し難くなり、廃液処理に支障をきたさない。
また、アルカリ濃度の微少な調整、非画像部感光層の溶解を補助する目的で、補足的に他のアルカリ剤、例えば有機アルカリ剤を併用してもよい。有機アルカリ剤としては、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等を挙げることができる。これらの他のアルカリ剤は、単独もしくは2種以上を組み合わせて用いられる。
本発明の処理液には上記の他に、湿潤剤、防腐剤、キレート化合物、消泡剤、有機酸、有機溶剤、無機酸、無機塩などを含有することができる。但し、水溶性高分子化合物を添加すると、特に処理液が疲労した際に版面がベトツキやすくなるため、添加しないことが好ましい。
湿潤剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン等が好適に用いられる。湿潤剤は単独で用いてもよいが、2種以上併用してもよい。一般に、湿潤剤は処理液の全重量に基づいて0.1〜5重量%の量で使用される。
防腐剤としては、フェノール又はその誘導体、ホルマリン、イミダゾール誘導体、デヒドロ酢酸ナトリウム、4−イソチアゾリン−3−オン誘導体、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、ベンズトリアゾール誘導体、アミジングアニジン誘導体、四級アンモニウム塩類、ピリジン、キノリン、グアニジン等の誘導体、ダイアジン、トリアゾール誘導体、オキサゾール、オキサジン誘導体、ニトロブロモアルコール系の2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−エタノール、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−プロパノール等が好ましく使用できる。種々のカビ、殺菌に対して効力のあるように2種以上の防腐剤を併用することが好ましい。防腐剤の添加量は、細菌、カビ、酵母等に対して、安定に効力を発揮する量であって、細菌、カビ、酵母の種類によっても異なるが、処理液に対して0.01〜4重量%の範囲が好ましい。
キレート化合物としては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ジエチレントリアミンペンタ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ニトリロトリ酢酸、そのナトリウム塩;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、そのカリウム塩、そのナトリウム塩などのような有機ホスホン酸類あるいはホスホノアルカントリカルボン酸類を挙げることができる。上記キレート剤のナトリウム塩、カリウム塩の代りに有機アミンの塩も有効である。キレート剤は処理液組成中に安定に存在し、印刷性を阻害しないものが選ばれる。添加量は処理液に対して0.001〜1.0重量%が好適である。
消泡剤としては一般的なシリコン系の自己乳化タイプ、乳化タイプ、ノニオン系のHLBの5以下等の化合物を使用することができる。シリコン消泡剤が好ましい。その中で乳化分散型及び可溶化等がいずれも使用できる。消泡剤の含有量は、処理液に対して0.001〜1.0重量%の範囲が好適である。
有機酸としては、クエン酸、酢酸、蓚酸、マロン酸、サリチル酸、カプリル酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、レブリン酸、p−トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、フィチン酸、有機ホスホン酸などが挙げられる。有機酸は、そのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩の形で用いることもできる。有機酸の含有量は処理液に対して0.01〜0.5重量%が好ましい。
有機溶剤としては、例えば、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、“アイソパーE、H、G”(エッソ化学(株)製)あるいはガソリン、灯油等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、あるいはハロゲン化炭化水素(メチレンジクロライド、エチレンジクロライド、トリクレン、モノクロルベンゼン等)や、極性溶剤が挙げられる。
極性溶剤としては、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、2−エトキシエタノール等)、ケトン類(メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、エステル類(酢酸エチル、乳酸メチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、その他(トリエチルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、N−フェニルエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン等)等が挙げられる。
また、上記有機溶剤が水に不溶な場合は、界面活性剤等を用いて水に可溶化して使用することも可能である。現像液が有機溶剤を含有する場合は、安全性、引火性の観点から、溶剤の濃度は40重量%未満が望ましい。
無機酸及び無機塩としては、リン酸、メタリン酸、第一リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、第一リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第一リン酸カリウム、第二リン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、硝酸マグネシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸アンモニウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸ニッケルなどが挙げられる。無機塩の含有量は処理液の全重量に基づいて0.01〜0.5重量%の量が好ましい。
現像の温度は、通常60℃以下、好ましくは15〜40℃程度である。自動現像機を用いる現像処理においては、処理量に応じて現像液が疲労してくることがあるので、補充液又は新鮮な現像液を用いて処理能力を回復させてもよい。通常の処理工程においては、アルカリ現像を行い、後水洗工程でアルカリを除去し、ガム引き工程でガム処理を行い、乾燥工程で乾燥するのに対して、本発明においては、炭酸イオン、炭酸水素イオン及び界面活性剤を含有する水溶液を用いることにより、前水洗、現像及びガム引きを同時に行うことを特徴としている。よって前水洗工程は特に必要とせず、一液を用いるだけで、更には一浴で前水洗、現像及びガム引きを行ったのち、乾燥工程を行うことができる。現像の後は、スクイズローラー等を用いて余剰の処理液を除去してから乾燥を行うことが好ましい。
現像工程は、擦り部材を備えた自動処理機により好適に実施することができる。自動処理機としては、例えば、画像露光後の平版印刷版原版を搬送しながら擦り処理を行う、特開平2−220061号公報、特開昭60−59351号公報に記載の自動処理機や、シリンダー上にセットされた画像露光後の平版印刷版原版をシリンダーを回転させながら擦り処理を行う、米国特許5148746号、同5568768号、英国特許2297719号に記載の自動処理機等が挙げられる。中でも、擦り部材として、回転ブラシロールを用いる自動処理機が特に好ましい。
本発明製版方法に使用する回転ブラシロールは、画像部の傷つき難さ、さらには、平版印刷版原版の支持体の腰の強さ等を考慮して適宜選択することができる。回転ブラシロールとしては、ブラシ素材をプラスチック又は金属のロールに植え付けて形成された公知のものが使用できる。例えば、特開昭58−159533号公報、特開平3−100554号公報に記載のものや、実公昭62−167253号公報に記載されているような、ブラシ素材を列状に植え込んだ金属又はプラスチックの溝型材を芯となるプラスチック又は金属のロールに隙間なく放射状に巻き付けたブラシロールが使用できる。
ブラシ素材としては、プラスチック繊維(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロン6.6、ナイロン6.10等のポリアミド系、ポリアクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル等のポリアクリル系、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン系の合成繊維)を使用することができ、例えば、繊維の毛の直径は20〜400μm、毛の長さは5〜30mmのものが好適に使用できる。
回転ブラシロールの外径は30〜200mmが好ましく、版面を擦るブラシの先端の周速は0.1〜5m/secが好ましい。回転ブラシロールは、複数本用いることが好ましい。
回転ブラシロールの回転方向は、平版印刷版原版の搬送方向に対し、同一方向であっても、逆方向であってもよいが、2本以上の回転ブラシロールを使用する場合は、少なくとも1本の回転ブラシロールが同一方向に回転し、少なくとも1本の回転ブラシロールが逆方向に回転することが好ましい。これにより、非画像部の感光層の除去がさらに確実となる。さらに、回転ブラシロールをブラシロールの回転軸方向に揺動させることも効果的である。
現像工程のあと、連続的又は不連続的に乾燥工程を設けることが好ましい。乾燥は熱風、赤外線、遠赤外線等によって行う。
本発明の平版印刷版の製版方法において好適に用いられる自動処理機の構造の1例を図1に模式的に示す。図1の自動処理機は、基本的に現像部6と乾燥部10からなり、平版印刷版原版4は現像槽20で、現像とガム引きを行い、乾燥部10で乾燥される。
また、耐刷性等の向上を目的として、現像後の印刷版を非常に強い条件で加熱することもできる。加熱温度は、通常200〜500℃の範囲である。温度が低いと十分な画像強化作用が得られず、高すぎる場合には支持体の劣化、画像部の熱分解といった問題を生じる恐れがある。
このようにして得られた平版印刷版はオフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<合成例>
(マクロモノマー(MM−10)の合成)
コンデンサー及び撹拌機を取り付けた1L3つ口フラスコに、N−(4−スルファモイルフェニル)メタクリルアミド139.55g、N,N−ジメチルアセトアミド470g、チオグリセロール(和光純薬工業(株)製)15.70gを秤取し、窒素フロー(50mL/分)の下、80℃にて1時間、加熱・攪拌した。本反応液に、V−601(ラジカル重合開始剤:和光純薬工業(株)製)1.337gを添加し80℃にて2時間攪拌し、さらに、本反応液に、V−601(ラジカル重合開始剤:和光純薬工業(株)製)1.337gを添加し90℃にて2時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、目的物(MM−10)を得た。目的物であることは、NMRスペクトル、IRスペクトル、GPC(ポリスチレン換算)から確認した。なお、MM−10は更なる精製等は行わず、次の反応にそのまま用いた。
同様にして、MM−1〜9及びMM−11〜31を合成することができる。
(ポリウレタン(PU−10)の合成例)
コンデンサー及び撹拌機を取り付けた300mL3つ口フラスコに、上記で得られたMM−10の反応液80.52g、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(東京化成工業(株)製)6.86g、を秤取し、反応液を50℃とし、均一溶液とした。ミリオネートMT(日本ポリウレタン工業(株)製)14.43g、2,4−トリレンジイソシアネート(東京化成工業(株)製)2.51g、ネオスタンU−600(日東化成(株)製:ビスマス触媒)0.13gをこの順に添加し、80℃、4時間反応させた。反応液を水1.5Lにあけ、ポリウレタンを析出させた。これを濾取、洗浄、乾燥し、バインダーポリマー(PU−10)を得た。目的物であることは、NMRスペクトル、IRスペクトル、GPC(ポリスチレン換算)から確認した。
同様にして、PU−1〜9、及びPU−11〜87を合成することができる。
(実施例1〜37、比較例1、2及び参考例1)
〔支持体の作製〕
JIS A 1050 アルミニウムシートを、パミス−水懸濁液を研磨剤として回転ナイロンブラシで表面を砂目立てした。このときの表面粗さ(中心線平均粗さ)は0.5μmであった。水洗後、10%苛性ソーダ水溶液を70℃に温めた溶液中に浸漬して、アルミニウムの溶解量が6g/m3になるようにエッチングした。水洗後、30%硝酸水溶液に1分間浸漬して中和し、十分水洗した。その後に、0.7%硝酸水溶液中で、陽極時電圧13ボルト、陰極時電圧6ボルトの矩形波交番波形電圧を用いて20秒間電解粗面化を行ない、20%硫酸の50℃溶液中に浸漬して表面を洗浄した後、水洗した。粗面化後のアルミニウムシートに、20%硫酸水溶液中で直流を用いて多孔性陽極酸化皮膜形成処理を行なった。電流密度5A/dm2で電解を行ない、電解時間を調節して、表面に重量4.0g/m2の陽極酸化皮膜を有する基板を作製した。この基板を100℃1気圧において飽和した蒸気チャンバーの中で10秒間処理して封孔率60%の基板(a)を作成した。基板(a)をケイ酸ナトリウム2.5重量%水溶液で30℃で10秒間処理して表面親水化を行なった後、下記下塗り液1を塗布し、塗膜を80℃で15秒間乾燥し平版印刷版用支持体〔A〕を得た。乾燥後の塗膜の被覆量は15mg/m2であった。
〔下塗り液1〕
・分子量2.8万の下記共重合体 0.3g
・メタノール 100g
・水 1g
Figure 2011197308
〔記録層の形成〕
得られた下塗り済の支持体〔A〕に、下記組成の感光液Iを、ワイヤーバーで塗布したのち、150℃の乾燥オーブンで40秒間乾燥して塗布量が0.8g/m2となるようにして、下層を設けた。下層を設けた後、下記組成の感光液IIをワイヤーバーで塗布し上層を設けた。塗布後150℃40秒間の乾燥を行い、下層と上層を合わせた塗布量が1.0g/m2となる赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版を得た。
(感光液I)
・ポリウレタン(表1記載の化合物) 3.5g
・赤外線吸収剤(表1記載の化合物) 0.25g
・ビスフェノールスルホン 0.3g
・テトラヒドロ無水フタル酸 0.4g
・エチルバイオレットの対アニオンを6−ヒドロキシ−β−ナフタレンスルホン酸にした染料 0.15g
・フッ素系界面活性剤(メガファックF−780) 0.02g
(大日本インキ化学工業(株)製)
・γ―ブチロラクトン 20g
・メチルエチルケトン 60g
・1−メトキシ−2−プロパノール 20g
(感光液II)
・ノボラック樹脂 1.7g
(m−クレゾール/p−クレゾール/フェノール=3/2/5、Mw8,000)
・赤外線吸収剤(下記IR色素(1)) 0.15g
・下記化合物Q 0.35g
・フッ素系界面活性剤(メガファックF−780、同上製) 0.03g
・トリデカフルオロオクチルメタクリレート/2−アダマンチルアクリレート/2−カルボキシエチルメタクリレート=30/50/20、重量平均分子量3万の共重合体 0.1g
・アクリル樹脂(下記ポリマーA) 0.3g
・メチルエチルケトン 33.0g
・1−メトキシ−2−プロパノール 67.0g
Figure 2011197308
Figure 2011197308
Figure 2011197308
Figure 2011197308
Figure 2011197308
Figure 2011197308
PU−(a)
Figure 2011197308
REF−2:N−フェニルマレイミド/メタクリルアミド/メタクリル酸=45/35/20(モル比)の共重合体 (重量平均分子量50,000)
[耐刷性の評価]
平版印刷版原版をCreo社製Trendsetterにて露光エネルギーを変えて、テストパターンを画像状に描き込みを行った。その後、富士フイルム(株)製現像液DT−2(希釈して、電導度43mS/cmとしたもの)を仕込んだ富士フイルム(株)製PSプロセッサーLP940Hを用い、現像温度30℃、現像時間12秒で現像を行った。これを、小森コーポレーション(株)製印刷機リスロンを用いて連続して印刷した。この際、どれだけの枚数が充分なインキ濃度を保って印刷できるかを目視にて測定し、耐刷性を評価した。なお、耐刷性は、比較例1の耐刷数を1.0とした際の相対値として示した。
[現像ラチチュードの評価]
得られた平版印刷版原版をCreo社製Trendsetter3244VXにてビーム強度9w、ドラム回転速度150rpmでテストパターンを画像状に描き込みを行った。その後、下記組成のアルカリ現像液の、水の量を変更することにより希釈率を変えて電導度を変化させたものを仕込んだ、富士フイルム(株)製PSプロセッサー900Hを用い、液温を30℃に保ち、現像時間22秒で現像した。この時、画像部が溶出されず、かつ、現像不良の感光層残膜に起因する汚れや着色がなく良好に現像が行えた現像液の電導度の一番高いものと、一番低い物の差を現像ラチチュードとして評価した。
その結果を表1に示す。
[感度の評価]
得られた平版印刷用原板に対し、Creo社製Trendsetter3244VFSにて露光エネルギーを変えてテストパターンの描き込みを行った。その後、上記現像ラチチュードの評価において画像部が溶出されず、かつ、現像不良の感光層残膜に起因する汚れや着色がなく良好に現像が行えた現像液の電導度の一番高いものと、一番低いものと、の中間(平均値)の電導度のアルカリ現像液で現像し、この現像液で非画像部が現像できる露光量(ドラム回転速度160rpmのときのビーム強度)を測定して、感度とした。数値が小さいほど高感度であると評価する。その結果を表1に示す。
[焼きだめ性の評価]
露光後に25℃相対湿度70%の環境で一時間保存する以外は、上記感度評価と同様の評価を行った。そして、上記感度評価の結果を露光直後の感度として、保存することにより、その感度が低下する度合いを焼きだめ性の指針とした。その結果を表1に示す。なお、表1中の数値は露光後一時間での感度を表し、当該数値が露光直後の感度に近いほど焼きだめ性が良好であると評価する。
[耐薬品性(耐薬性)の評価]
実施例の平版印刷版原版を、上記耐刷性の評価と同様にして露光・現像及び印刷を行った。この際、5,000枚印刷する毎に、クリーナー(富士フイルム(株)製、マルチクリーナー)で版面を拭く工程を加え、耐薬品性を評価した。この時の耐刷性が、前述の耐刷枚数の95%〜100%であるものを◎、80%〜95%であるものを○、60〜80%であるものを△、60%以下を×とした。クリーナーで版面を拭く工程を加えた場合であっても、耐刷指数の変化が少ないほど耐薬品性に優れるものと評価する。結果を以下の表1に示す。
[現像液]
・D ソルビット 2.5重量%
・水酸化ナトリウム 0.85重量%
・ポリエチレングリコールラウリルエーテル 0.5重量%
(重量平均分子量1,000)
・水 96.15重量%
表1に示したようにポリウレタン及び赤外線吸収色素を変更して実施例1の他に実施例2〜37、比較例1及び2、並びに参考例1の試料を作製した。
Figure 2011197308
表1のように、前記ポリウレタンを用いた場合、現像ラチチュードが大きく向上することが分かる。特に、アミド構造、リン酸構造、ホスホン酸構造、スルホンアミド構造を有するものが、現像ラチチュードだけでなく、露光ディスクリ(感度)にも優れ、特にスルホンアミド構造を有するものは耐薬性も良好であった。本発明のポリウレタンを用いることによって焼きだめ性が改良されることは予期せぬ効果であった。
<実施例38〜67、比較例3〜4>
〔支持体の作製〕
厚さ0.3mmのJIS A 1050アルミニウム板を用いて、下記に示す処理することで支持体〔B〕を作製した。
(a)機械的粗面化処理
比重1.12の研磨剤(ケイ砂)と水との懸濁液を研磨スラリー液としてアルミニウム板の表面に供給しながら、回転するローラ状ナイロンブラシにより機械的な粗面化を行った。研磨剤の平均粒径は8μm、最大粒径は50μmであった。ナイロンブラシの材質は6・10ナイロン、毛長50mm、毛の直径は0.3mmであった。ナイロンブラシはφ300mmのステンレス製の筒に穴をあけて密になるように植毛した。回転ブラシは3本使用した。ブラシ下部の2本の支持ローラ(φ200mm)の距離は300mmであった。ブラシローラはブラシを回転させる駆動モータの負荷が、ブラシローラをアルミニウム板に押さえつける前の負荷に対して7kWプラスになるまで押さえつけた。ブラシの回転方向はアルミニウム板の移動方向と同じであった。ブラシの回転数は200rpmであった。
(b)アルカリエッチング処理
上記で得られたアルミニウム板に温度70℃のNaOH水溶液(濃度26重量%、アルミニウムイオン濃度6.5重量%)をスプレーしてエッチング処理を行い、アルミニウム板を6g/m2溶解した。その後、井水を用いてスプレーによる水洗を行った。
(c)デスマット処理
温度30℃の硝酸濃度1重量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5重量%含む。)で、スプレーによるデスマット処理を行い、その後、スプレーで水洗した。前記デスマットに用いた硝酸水溶液は、硝酸水溶液中で交流を用いて電気化学的な粗面化を行う工程の廃液を用いた。
(d)電気化学的粗面化処理
60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。このときの電解液は、硝酸10.5g/リットル水溶液(アルミニウムイオンを5g/リットル)、温度50℃であった。交流電源波形は電流値がゼロからピークに達するまでの時間TPが0.8msec、DUTY比1:1、台形の矩形波交流を用いて、カーボン電極を対極として電気化学的な粗面化処理を行った。補助陽極にはフェライトを用いた。使用した電解槽はラジアルセルタイプのものを使用した。
電流密度は電流のピーク値で30A/dm2、電気量はアルミニウム板が陽極時の電気量の総和で220C/dm2であった。補助陽極には電源から流れる電流の5%を分流させた。
その後、井水を用いてスプレーによる水洗を行った。
(e)アルカリエッチング処理
アルミニウム板をカセイソーダ濃度26重量%、アルミニウムイオン濃度6.5重量%でスプレーによるエッチング処理を32℃で行い、アルミニウム板を0.20g/m2溶解し、前段の交流を用いて電気化学的な粗面化を行ったときに生成した水酸化アルミニウムを主体とするスマット成分を除去し、また、生成したピットのエッジ部分を溶解してエッジ部分を滑らかにした。その後、井水を用いてスプレーによる水洗を行った。
(f)デスマット処理
温度30℃の硝酸濃度15重量%水溶液(アルミニウムイオンを4.5重量%含む。)で、スプレーによるデスマット処理を行い、その後、井水を用いてスプレーで水洗した。前記デスマットに用いた硝酸水溶液は、硝酸水溶液中で交流を用いて電気化学的な粗面化を行う工程の廃液を用いた。
(g)電気化学的粗面化処理
60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。このときの電解液は、塩酸7.5g/リットル水溶液(アルミニウムイオンを5g/リットル含む。)、温度35℃であった。交流電源波形は矩形波であり、カーボン電極を対極として電気化学的な粗面化処理を行った。補助アノードにはフェライトを用いた。電解槽はラジアルセルタイプのものを使用した。
電流密度は電流のピーク値で25A/dm2、電気量はアルミニウム板が陽極時の電気量の総和で50C/dm2であった。その後、井水を用いてスプレーによる水洗を行った。
(h)アルカリエッチング処理
アルミニウム板をカセイソーダ濃度26重量%、アルミニウムイオン濃度6.5重量%でスプレーによるエッチング処理を32℃で行い、アルミニウム板を0.10g/m2溶解し、前段の交流を用いて電気化学的な粗面化処理を行ったときに生成した水酸化アルミニウムを主体とするスマット成分を除去し、また、生成したピットのエッジ部分を溶解してエッジ部分を滑らかにした。その後、井水を用いてスプレーによる水洗を行った。
(i)デスマット処理
温度60℃の硫酸濃度25重量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5重量%含む。)で、スプレーによるデスマット処理を行い、その後、井水を用いてスプレーによる水洗を行った。
(j)陽極酸化処理
電解液としては、硫酸を用いた。電解液は、いずれも硫酸濃度170g/リットル(アルミニウムイオンを0.5重量%含む。)、温度は43℃であった。その後、井水を用いてスプレーによる水洗を行った。
電流密度はともに約30A/dm2であった。最終的な酸化皮膜量は2.7g/m2であった。
(k)アルカリ金属ケイ酸塩処理
陽極酸化処理により得られたアルミニウム支持体を温度30℃の3号ケイ酸ソーダの1重量%水溶液の処理層中へ、10秒間、浸せきすることでアルカリ金属ケイ酸塩処理(シリケート処理)を行った。その後、井水を用いたスプレーによる水洗を行った。その際のシリケート付着量は3.5mg/dm2であった。
上記(a)〜(k)の各工程を順に行い、(e)工程におけるエッチング量は3.5g/m2となるようにして支持体を作製した。
〔中間層の形成〕
上述の様に作製された支持体〔B〕上に、下記の中間層形成用塗布液を塗布した後、80℃で15秒間乾燥し、中間層を設けた。乾燥後の被覆量は、15mg/m2であった。
<中間層形成用塗布液>
・下記に記載の特定ポリマー 0.3g
・メタノール 100g
・水 1g
Figure 2011197308
〔記録層の形成〕
得られた下塗り済の支持体〔B〕に、実施例1と同様の感光液I及び感光液IIを用いて、下層、上層の順に記録層を作成した。なお、感光液I中の赤外線吸収剤は、全てIR色素(1)(化25)を用いた。
〔バーニング処理後の耐刷性の評価〕
上記耐刷性の評価同様に現像して得られた平版印刷版の版面を水洗後、富士フイルム(株)製のバーニング整面液BC−7で拭いた後、約270℃で2分間、バーニング処理を行った。その後、水洗し、富士フイルム(株)製ガムFP−2Wを水で体積を2倍に希釈した液で版面を処理した。その後、耐刷性の評価同様に、小森コーポレーション(株)製のリスロン印刷機で、大日本インキ化学工業(株)製のDIC−GEOS(N)墨のインキを用いて印刷し、ベタ画像の濃度が薄くなり始めたと目視で認められた時点の印刷枚数により、バーニング処理後の耐刷性を評価した。なお、耐刷性は、比較例3の耐刷数を1.0とした際の相対値として示した。
結果を表2に示す
Figure 2011197308
表2のように、前記のポリウレタンを用いた場合、現像ラチチュード、露光ディスクリ(感度)が大きく向上することが分かる。表1の結果と同様、スルホンアミド構造を有するものが、現像ラチチュード、露光ディスクリ(感度)、耐薬性に優れていた。また、側鎖に熱架橋性基を有するポリウレタンを用いた場合には、バーニング処理後の耐刷性が大きく向上することが分かった。
<実施例68〜91、比較例7〜8>
〔支持体の作製〕〔中間層の形成〕
実施例1と同様にして、支持体及び中間層を作成した。
〔記録層の形成〕
実施例1と同様の感光液I及び感光液IIを用いて、下層、上層の順に記録層を作成した。なお、感光液I中の赤外線吸収剤は、全てIR色素(1)(化25)を用いた。
(現像工程)
露光後の平版印刷版原版を図1に示す自動現像処理機(現像槽25L、版搬送速度100cm/min、ポリブチレンテレフタレート繊維(毛直径200μm、毛長17mm)植え込んだ外形50mm)のブラシロール1本が搬送方向と同一芳香に毎分200回転(ブラシの先端の周速0.52m/sec)乾燥温度80℃)及び以下に示す現像液を用いて温度30℃にて現像を行った。
[現像液]
・水 8,963.8g
・炭酸ナトリウム 200g
・炭酸水素ナトリウム 100g
・界面活性剤(表3記載) 656g
・EDTA 4Na 80g
・2−ブロモ−2−ニトロプロパンジオール 0.1g
・2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.1g
(pH=9.7)
SU−1 : ニューコールB4SN (ポリオキシエチレンナフチルエーテル硫酸塩 日本乳化剤(株)製)
SU−2 : パイオニンB−111 (ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド 竹本油脂(株)製)
SU−3 : ニューコールB13 (ノニオン系界面活性剤 日本乳化剤(株)製)
Figure 2011197308
表3のように、前記のポリウレタンを用いた場合、現像ラチチュード、露光ディスクリ(感度)が大きく向上することが分かる。表1の結果と同様、スルホンアミド構造を有するものが、現像ラチチュード、露光ディスクリ(感度)、耐薬性に優れていた。
次いで、下記組成の各処理液を用い、図1に示すような構造の自動現像処理機にて現像処理を実施した。自動現像処理機は、25Lの現像槽を有し、ポリブチレンテレフタレート製の繊維(毛の直径200μm、毛の長さ17mm)を植え込んだ外径50mmのブラシロールを1本有し、搬送方向と同一方向に毎分200回転(ブラシの先端の周速0.52m/sec)させた。処理液の温度は30℃であった。平版印刷版原版の搬送は、搬送速度100cm/minで行った。現像処理後、乾燥部にて乾燥を行った。乾燥温度は80℃であった。
得られた平版印刷版を、ハイデルベルグ社製印刷機SOR−Mに取り付け、湿し水(EU−3(富士フイルム(株)製エッチ液)/水/イソプロピルアルコール=1/89/10(容量比))とTRANS−G(N)墨インキ(大日本インキ化学工業(株)製)とを用い、毎時6,000枚の印刷速度で印刷を行った。
〔評価〕
各平版印刷版原版を用いて、現像性、処理性及び耐刷性を前述のように評価した。
表の結果から、本発明の平版印刷版原版は、弱アルカリ性の現像液による一浴処理にも拘らず現像槽中にカスを生じず、処理性に優れており、また、更に、現像処理後の置き版による耐刷性の低下が殆どないことがわかる。
4 平版印刷版原版
6 現像部
10 乾燥部
16 搬送ローラ
20 現像槽
22 搬送ローラ
24 ブラシローラ
26 スクイズローラ
28 バックアップローラ
36 ガイドローラ
38 串ローラ

Claims (10)

  1. 支持体上に、
    アルカリ可溶性基を有するグラフト共重合体を含む下層と、
    露光によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する上層と、を順次積層してなり、
    下層及び/又は上層に赤外線吸収剤を含み、
    下層の前記グラフト共重合体がエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位をグラフト鎖として有するポリウレタンであることを特徴とする
    赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版。
  2. 前記ポリウレタンが、ジイソシアネートとジオールとの反応生成物である、請求項1に記載の赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版。
  3. 前記グラフト鎖が、アルカリ可溶性基として、酸性水酸基及び/又は酸性アミノ基を含む、請求項1又は2に記載の赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版。
  4. 前記グラフト鎖の末端が、イオウ原子を介してジオール化合物残基と結合する、請求項1〜3のいずれか1つに記載の赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版。
  5. 前記グラフト鎖が、アルカリ可溶性基として、スルホンアミド基、活性イミド基、スルホン酸基、リン酸基及びホスホン酸基よりなる群から選ばれた基を含有する、請求項1〜4のいずれか1つに記載の赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版。
  6. 前記グラフト鎖が、アルカリ可溶性基として、スルホンアミド基及び活性イミド基よりなる群から選ばれた基を含有する、請求項1〜5のいずれか1つに記載の赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版。
  7. 前記ジオールが、カルボキシ基を含むジオールと、スルホンアミド基及び活性イミド基よりなる群から選ばれた基を含有するグラフト鎖を有するジオールとを含む、請求項2に記載の赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版。
  8. 前記上層が、赤外線吸収剤を含む、請求項1〜7のいずれか1つに記載の赤外線レーザー用平版印刷版原版。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載の平版印刷版原版を画像露光する露光工程、及び、
    pH8.5〜10.8のアルカリ水溶液を用いて現像する現像工程、をこの順で含む
    平版印刷版の製版方法。
  10. 前記アルカリ水溶液が、アニオン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤を更に含む請求項9に記載の平版印刷版の製版方法。
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