JP5395714B2 - 平版印刷版の製版方法、及び、平版印刷版 - Google Patents
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Description
一方、近年、画像情報をコンピュータで電子的に処理し、蓄積し、出力する、デジタル化技術が広く普及してきており、このようなデジタル化技術に対応した新しい画像出力方式が種々実用されている。これに伴い、レーザー光のような高収斂性の輻射線で平版印刷版原版を走査露光し、リスフィルムを介することなく、直接平版印刷版を製造するコンピュータ・トゥ・プレート(CTP)技術が注目されてきている。特許文献1及び2には、CTP用の平版印刷版原版が記載されている。
<1>支持体上に、(成分A)(メタ)アクリロニトリルに由来する構成単位と、スチレンに由来する構成単位とを含むコポリマー、(成分B)水不溶性かつアルカリ可溶性の樹脂、及び、(成分C)赤外線吸収剤、を含有し、露光又は加熱によりアルカリ水溶液に対する溶解性が向上するポジ型記録層を設けた赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版を画像露光する露光工程、並びに、ベタイン系界面活性剤を含有し、pHが8.5〜10.8のアルカリ水溶液を用いて現像する現像工程、をこの順で含むことを特徴とする平版印刷版の製版方法、
<2>前記アルカリ水溶液が、式<1>で表される化合物、及び/又は、式<2>で表される化合物を含む、<1>に記載の平版印刷版の製版方法、
<4>前記現像工程が、現像、及び、ガム引きを一浴で行う工程である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の平版印刷版の製版方法、
<5>前記現像工程の前及び後のいずれにも水洗工程を施さない、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の平版印刷版の製版方法、
<6>前記ポジ型記録層が、前記成分Aを含有する上層と、前記成分B及び前記成分Cを含有する下層とからなる層である、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の平版印刷版の製版方法、
<7>前記上層がさらにアルカリ可溶性樹脂を含む、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の平版印刷版の製版方法、
<8>前記成分Bが、N−置換マレイミドに由来する構成単位、(メタ)アクリルアミドに由来する構成単位、及び、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位を含むコポリマーである、<1>〜<7>のいずれか1つに記載の平版印刷版の製版方法、
<9>前記成分Cが、シアニン色素である、<1>〜<8>のいずれか1つに記載の平版印刷版の製版方法、
<10><1>〜<9>いずれか1つに記載の平版印刷版の製版方法により製版されたことを特徴とする平版印刷版。
以下、本発明の平版印刷版原版の各構成について説明した後、本発明の平版印刷版の製版方法について説明する。
(ポジ型記録層)
本発明における赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版(以下、「平版印刷版原版」ともいう。)は、支持体上に、(成分A)アクリロニトリルに由来する構成単位と、スチレンに由来する構成単位とを含むコポリマー、(成分B)水不溶性かつアルカリ可溶性の樹脂、及び、(成分C)赤外線吸収剤、を含有し、露光又は加熱によりアルカリ性の現像液に対する溶解性が向上するポジ型記録層(以下、単に「記録層」ともいう。)を設けた平版印刷版原版である。
前記記録層は、少なくとも前記成分Aを含有する上層と、少なくとも前記成分B及び前記成分Cを含有する下層とからなる層であることが好ましい。以下、上層、及び、下層に含まれる各成分について説明する。
非露光部(すなわち画像部)において、上層は、下層を現像液から保護する。上層は画像形成前(すなわち画像露光される前)にはアルカリ性の現像液には不溶性である。しかしながら、上層の露光された領域は、熱露光(すなわち熱画像化)の後に現像液によって除去可能となる。いかなる理論又は説明にも拘束されないが、画像露光により、上層は現像液中により容易に溶解もしくは分散し、及び/又は、上層と下層との間の接着を弱めると信じられている。これにより、前記現像液が上層、及び、下層に浸透し、下層が溶解され、支持体の表面が現れる。以下、上層に含まれる成分について説明する。
本発明において、平版印刷版原版は、成分Aを含有するポジ型記録層を有する。ポジ型記録層が上層と下層とを有する場合には、成分Aは、上層に含まれることが好ましい。
成分Aは、水性のアルカリ性の現像液中に不溶性であってもよい。露光領域において上層に現像液が浸透し、これらの領域で下層を溶解又は分散させると、上層及び下層は除去されて現像液中に分散されると考えられる。
スチレンに由来する構成単位となるスチレンとしては、スチレンモノマーのみでなく、少なくとも1つの置換基を有するスチレン誘導体を用いてもよい。ここでいう置換基として、ハロゲン原子(F原子、Cl原子、Br原子、I原子)、炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。
スチレン及びスチレン誘導体の具体例としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレンが挙げられ、中でもスチレンが好ましい。
成分A中における、スチレンに由来する構成単位が占める割合は、着肉性の観点から、55〜85モル%が好ましく、60〜80モル%がより好ましく、65〜75モル%がさらに好ましい。
成分A中における、前記第3成分に由来する構成単位が占める割合は、15モル%以下が好ましく、10モル%以下がより好ましく、6モル%以下がさらに好ましい。
上層中における成分Aの含有量は、上層の揮発性成分を除いた固形分総重量に対して、10〜80重量%が好ましく、40〜75重量%がより好ましく、60〜70重量%がさらに好ましい。
記録層は、成分B以外のアルカリ可溶性樹脂を含有することが好ましい。特に記録層が上層と下層とからなる重層の場合、上層がアルカリ可溶性樹脂を含有することがより好ましい。このようなアルカリ可溶性樹脂としては、アルカリ可溶性のポリウレタン樹脂、アルカリ可溶性フェノール樹脂、尿素結合を側鎖に有するアルカリ可溶性樹脂が挙げられる。
式(II)中、R2は水素原子又は炭化水素基を表す。R2としては、好ましくは、水素原子、炭素数1〜8個の無置換のアルキル基、炭素数6〜15個の無置換のアリール基が挙げられる。
式(II)、式(III)中、R3、R4、R5は、それぞれ独立に、単結合又は二価の連結基を表す。二価の連結基としては例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜20個の無置換のアルキレン基、炭素数6〜15個の無置換のアリーレン基が挙げられ、さらに好ましいものとしては炭素数1〜8個の無置換のアルキレン基が挙げられる。
式(III)中、Arは三価の芳香族炭化水素を表し、好ましくは炭素数6〜15個の三価の芳香族炭化水素を示す。
なお、R1〜R5、及びArは前記イソシアネート基と反応しない置換基を有していてもよい。
使用するジイソシアネート及びジオール化合物のモル比は、好ましくは0.8:1〜1.2:1であり、ポリマー末端にイソシアネート基が残存した場合、アルコール類又はアミン類等で処理することにより、最終的にイソシアネート基が残存しない形で合成される。
Xは2価の連結基を表し、例えば、アルキレン基又はフェニレン基が挙げられる。Xとしては、アルキレン基が好ましく、直鎖又は分岐を有する炭素数1〜10のアルキレン基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキレン基がさらに好ましい。
Yは、置換基を有してもよい2価の芳香族基を表し、例えば、置換基を有してもよいフェニレン基又はナフチレン基等が挙げられる。置換基としては、炭素数1〜3のアルキル基、及び、炭素数6〜20のアリール基が挙げられる。
側鎖にスルホンアミド基を有する(メタ)アクリルモノマーとしては、m−アミノスルホニルフェニル(メタ)アクリレート、N−(p−アミノスルホニルフェニル)(メタ)アクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
また、数平均分子量では、1,000以上が好ましく、2,000〜40万がより好ましい。
上層中における成分B以外のアルカリ可溶性樹脂の含有量は、上層の揮発性成分を除いた固形分総重量に対して、50重量%以下が好ましく、15〜45重量%がより好ましく、20〜40重量%がさらに好ましい。
次に、記録層における下層について説明する。下層は、好ましくは、(成分B)水不溶性かつアルカリ可溶性の樹脂、及び、(成分C)赤外線吸収剤を含有する。下層は、前記上層と支持体との間に存在する。画像形成の後、下層は画像化領域において上層と共にアルカリ水溶液によって除去され、下にある支持体を露出する。下層は、現像液中におけるカス発生を回避するために、アルカリ水溶液に可溶性であることが好ましい。
前記記録層は、(成分B)水不溶性かつアルカリ可溶性の樹脂を含有する。ここで、「水不溶性」とは、概樹脂をポジ型感光性平版印刷版の記録層に適用した際、現像液温25〜35℃、現像液pH6〜8、30秒間の条件で現像しても不溶であることを意味し、「アルカリ可溶性」とは、現像液温25℃〜35℃、現像液pH8.5〜10.8、60秒間の条件で現像すると溶解性を示すことを意味する。
記録層が上層と下層とからなる場合には、成分Bは上層及び下層のいずれに含まれていてもよく、下層のみに含まれていることが好ましい。
酸性基を有するエチレン性不飽和モノマーとしては、成分Aにおける第3成分として共重合させ得るアルカリ可溶性基含有エチレン性不飽和モノマーが挙げられる。中でも(メタ)アクリル酸が好ましく、メタクリル酸がより好ましい。
また、成分Bの数平均分子量は、500〜250,000が好ましい。
分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が1.1〜10のものが好ましい。
下層中における成分Bの含有量は、下層の揮発性成分を除いた固形分総重量に対して、20〜98重量%が好ましく、60〜98重量%がより好ましく、80〜98重量%がさらに好ましい。
平版印刷版原版には、記録層に(成分C)赤外線吸収剤を添加する必要がある。記録層が重層の場合は下層に添加しておくことが必要であり、上層にも添加していてもよい。成分Cとしては、赤外線吸収剤として知られる種々の染料を用いることができる。
また、染料として米国特許第5,156,938号明細書記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許第3,881,924号明細書記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号公報(米国特許第4,327,169号明細書)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号の各公報に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号公報記載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号明細書に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号公報に開示されているピリリウム化合物等が、市販品としては、エポリン社製のEpolight III−178、Epolight III−130、Epolight III−125等が特に好ましく用いられる。
また、染料として特に好ましい別の例として米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げることができる。
中でも、シアニン染料が好ましく、特開2001−305722号公報の一般式(I)で示されたシアニン染料、特開2002−079772号の[0096]〜[0103]で示されている化合物を挙げることができる。特に好ましい染料は、以下のシアニン染料Aである。
この観点から、併用可能な樹脂としては、アルカリ可溶性樹脂が挙げられる。中でも、例えば、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアセタール樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン系樹脂等を好ましく挙げることができる。
また、混合する量としては、前記水不溶性かつアルカリ可溶性樹脂を100重量%として、50重量%以下であることが好ましい。
前記記録層の下層及び上層を形成するにあたっては、上記の必須成分の他、本発明の効果を損なわない限りにおいて、さらに必要に応じて、種々の添加剤を添加することができる。以下に挙げる添加剤は、下層のみに添加してもよいし、上層のみに添加してもよいし、両方の層に添加してもよい。
前記上層及び/又は下層には、感度を向上させる目的で、酸無水物類、フェノール類、有機酸類を添加してもよい。
酸無水物類としては環状酸無水物が好ましく、具体的に環状酸無水物としては、米国特許第4,115,128号明細書に記載されている無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドオキシテトラヒドロ無水フタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、無水マレイン酸、クロロ無水マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハク酸、無水ピロメリット酸などが使用できる。非環状の酸無水物としては、無水酢酸などが挙げられる。
フェノール類としては、ビスフェノールA、2,2’−ビスヒドロキシスルホン、p−ニトロフェノール、p−エトキシフェノール、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,4’,4”−トリヒドロキシトリフェニルメタン、4,4’,3”,4”−テトラヒドロキシ−3,5,3’,5’−テトラメチルトリフェニルメタンなどが挙げられる。
有機酸類としては、特開昭60−88942号公報、特開平2−96755号公報などに記載されており、具体的には、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルフィン酸、エチル硫酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、安息香酸、イソフタル酸、アジピン酸、p−トルイル酸、3,4−ジメトキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エルカ酸、ラウリン酸、n−ウンデカン酸、アスコルビン酸などが挙げられる。
上記の酸無水物、フェノール類及び有機酸類の下層又は上層の全固形分に占める割合は、0.05〜20重量%が好ましく、0.1〜15重量%がより好ましく、0.1〜10重量%が特に好ましい。
上層及び/又は下層には、塗布性を良化するため、また、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−251740号公報や特開平3−208514号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59−121044号公報、特開平4−13149号公報に記載されているような両性界面活性剤、特開昭62−170950号公報、特開平11−288093号公報、特開2003−57820号公報に記載されているようなフッ素含有のモノマー共重合体を添加することができる。
非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。
両性活性剤の具体例としては、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、商品名「アモーゲンK」:第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
界面活性剤の下層又は上層の全固形分に占める割合は、0.01〜15重量%が好ましく、0.1〜5重量%がより好ましく、0.05〜2.0重量%がさらに好ましい。
上層及び/又は下層には、露光による加熱後直ちに可視像を得るための焼出し剤や、画像着色剤としての染料や顔料を加えることができる。
焼出し剤としては、露光による加熱によって酸を放出する化合物(光酸放出剤)と塩を形成し得る有機染料の組み合わせを代表として挙げることができる。光酸放出剤としては、o−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニドや、オキサゾール系化合物としてトリアジン系化合物とトリハロメチル化合物とが挙げられる。
これらの染料は、下層又は上層の全固形分に対し、0.01〜10重量%の割合で添加することが好ましく、0.1〜3重量%の割合で添加することがより好ましい。
上層及び/又は下層には、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤を添加してもよい。例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸又はメタクリル酸のオリゴマー及びポリマー等が用いられる。
これらの可塑剤は、下層又は上層の全固形分に対し、0.5〜10重量%の割合で添加することが好ましく、1.0〜5重量%の割合で添加することがより好ましい。
上層には、キズに対する抵抗性を付与する目的で、表面の静摩擦係数を低下させる化合物を添加することもできる。具体的には、米国特許第6,117,913号明細書、特開2003−149799号公報、特開2003−302750号公報、又は、特開2004−12770号公報に記載されているような、長鎖アルキルカルボン酸のエステルを有する化合物などを挙げることができる。
添加量として好ましいのは、上層中に占める割合が0.1〜10重量%であることが好ましく、0.5〜5重量%であることがより好ましい。
平版印刷版原版における下層及び上層は、好ましくは前記各成分を溶剤に溶かして、適当な支持体上に塗布することにより形成することができる。
ここで使用する溶剤としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、トルエン等を挙げることができるが、これに限定されるものではない。これらの溶剤は、単独又は混合して使用される。
例えば、上層用溶剤としては、上層成分であるアルカリ可溶性樹脂を溶解し、且つ、下層成分を溶解しない3−ペンタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル−2−アセテートを選択し、下層用溶剤には、下層成分を溶解するγ−ブチロラクトンを主成分とする溶剤系を選択し塗布・乾燥する。その後、アルカリ可溶性樹脂を主体とする上層を3−ペンタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル−2−アセテート等で溶解し、塗布・乾燥することにより二層化が可能になる。
塗布する方法としては、種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。
特に、上層塗布時に下層へのダメージを防ぐため、上層塗布方法は、非接触式であることが好ましい。また、接触型ではあるが溶剤系塗布に一般的に用いられる方法としてバーコーター塗布を用いることも可能であるが、下層へのダメージを防止するために順転駆動で塗布することが好ましい。
また、上層成分の乾燥後の塗布量は、0.05〜1.0g/m2の範囲にあることが好ましく、0.08〜0.7g/m2の範囲であることがより好ましい。0.05g/m2以上であると、現像ラチチュード、及び、耐傷性に優れ、1.0g/m2以下であると、感度に優れる。
下層及び上層を合わせた乾燥後の塗布量としては、0.6〜4.0g/m2の範囲にあることが好ましく、0.7〜2.5g/m2の範囲にあることがより好ましい。0.6g/m2以上であると、耐刷性に優れ、4.0g/m2以下であると、画像再現性及び感度に優れる。
支持体としては、必要な強度と耐久性を備えた寸度的に安定な板状物であれば特に制限はなく、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記のごとき金属がラミネート若しくは蒸着された紙、又は、プラスチックフィルム等が挙げられる。
このように本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材のアルミニウム板を適宜に利用することができる。本発明で用いられるアルミニウム板の厚みは、0.1〜0.6mmが好ましく、0.15〜0.4mmがより好ましく、0.2〜0.3mmが特に好ましい。
アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所望により、表面の圧延油を除去するための例えば界面活性剤、有機溶剤又はアルカリ性水溶液などによる脱脂処理が行われる。アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法及び化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸又は硝酸電解液中で交流又は直流により行う方法がある。また、特開昭54−63902号公報に開示されているように両者を組み合わせた方法も利用することができる。
以上のように粗面化されたアルミニウム板は、必要に応じてアルカリエッチング処理及び中和処理された後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電解質の使用が可能で、一般的には硫酸、リン酸、蓚酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。
陽極酸化処理を施された後、アルミニウム表面は必要により親水化処理が施される。
平版印刷版原版には、必要に応じて支持体と記録層との間に下塗層を設けることができる。
下塗層成分としては種々の有機化合物が用いられ、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸類、フェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸及びエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、フェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸及びグリセロリン酸などの有機リン酸、フェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸及びグリセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、及びトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロキシ基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれる。また、これら下塗層成分は、1種単独で用いても、2種以上混合して用いてもよい。
本発明の平版印刷版原版の支持体裏面には、必要に応じてバックコート層が設けられる。かかるバックコート層としては、特開平5−45885号公報記載の有機高分子化合物及び特開平6−35174号公報記載の有機又は無機金属化合物を加水分解及び重縮合させて得られる金属酸化物からなる被覆層が好ましく用いられる。これらの被覆層のうち、Si(OCH3)4、Si(OC2H5)4、Si(OC3H7)4、Si(OC4H9)4などのケイ素のアルコキシ化合物が安価で入手し易く、それから得られる金属酸化物の被覆層が耐現像液に優れており特に好ましい。
本発明の平版印刷版の製版方法は、前記赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版を画像露光する露光工程、及び、現像液を用いて現像する現像工程、をこの順で含む。
本発明の平版印刷版の製版方法は、前記赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版を画像露光する露光工程を含む。
平版印刷版原版の画像露光に用いられる活性光線の光源としては、近赤外から赤外領域に発光波長を持つ光源が好ましく、固体レーザー、半導体レーザーが特に好ましい。中でも、本発明においては、波長750〜1,400nmの赤外線を放射する固体レーザー又は半導体レーザーにより画像露光されることが特に好ましい。
平版印刷版原版に照射されるエネルギーは、10〜300mJ/cm2であることが好ましい。上記範囲であると、硬化が十分に進行し、また、レーザーアブレーションを抑制し、画像の損傷を防ぐことができる。
本発明の平版印刷版の製版方法は、両性界面活性剤を含有し、pHが8.5〜10.8のアルカリ水溶液(以下、「現像液」又は「処理液」ともいう。)を用いて現像する現像工程を含む。pH8.5を下回ると非画像部の現像性が低下し、pH10.8を上回ると空気中の炭酸ガスの影響により処理能力が低下する。現像液のpHは、9.0〜10.8が好ましく、9.5〜10.7がより好ましい。
現像液は、処理性を向上させるという観点から、両性界面活性剤を含む。また、界面活性剤は、水に対する安定な溶解性あるいは混濁性の観点から、HLB値が、6以上であることが好ましく、8以上であることがより好ましい。
ベタイン系の界面活性剤としては、式<1>で表される化合物が、アミンオキシド系の界面活性剤としては、式<2>で表される化合物が好ましい。
式<2>中、R18、R19及びR20はそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表す。ただし、R18、R19及びR20の全てが、水素原子であることはない。
また、R8、R9又はR10は互いに環状に連結していてもよい。環状に連結する形態としては、5員環又は6員環を形成するものが好ましく、特に環がヘテロ原子を含む複素環であることが好ましい。ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が好ましい。特に、置換イミダゾール環、置換イミダゾリン環、置換イミダゾリジンなどのカチオン構造であることが好ましい。
式<1>で表される化合物において、R8〜R11の炭素数の総和は、8〜25であることが好ましく、11〜21であることがより好ましい。上記範囲であると、疎水部分が適度であり、水系の現像液への溶解性に優れる。
式<2>で表される化合物において、R18〜R20の炭素数の総和は、8〜22であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。上記範囲であると、疎水部分が適度であり、水系の現像液への溶解性に優れる。
また、有機溶剤、例えば、アルコール等の溶解助剤を添加することにより、界面活性剤の水系の現像液への溶解性を上げることも可能である。
界面活性剤の現像液中における含有量は、0.01〜10重量%が好ましく、0.01〜5重量%がより好ましい。
アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硫酸エステル塩類、硫酸エステル塩類、燐酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類、芳香族スルホン酸塩類、芳香族置換ポリオキシエチレンスルホン酸塩類等が挙げられる。これらの中でもジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類及びアルキルナフタレンスルホン酸塩類が好ましく用いられる。
ブラシ素材としては、プラスチック繊維(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロン6.6、ナイロン6.10等のポリアミド系、ポリアクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル等のポリアクリル系、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン系の合成繊維)を使用することができ、例えば、繊維の毛の直径は20〜400μm、毛の長さは5〜30mmのものが好適に使用できる。
回転ブラシロールの外径は30〜200mmが好ましく、版面を擦るブラシの先端の周速は0.1〜5m/secが好ましい。回転ブラシロールは、複数本用いることが好ましい。
このようにして得られた平版印刷版はオフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に好適に用いられる。
(成分A)
・(a−1):スチレン/アクリロニトリル/メタクリル酸コポリマー(共重合比69mol%/25mol%/6mol%、重量平均分子量45,000)
・(a−2):スチレン/アクリロニトリルコポリマー(共重合比73.5mol%/26.5mol%、SAN32、バイエル社製)
(成分B)
・(b−1):N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/メタクリルアミドコポリマー(共重合比60mol%/15mol%/25mol%、重量平均分子量=50,000)
・(b−2)スチレン/アクリロニトリル/メタクリル酸コポリマー(組成比69mol%/25mol%/6mol% 重量平均分子量45,000)
(成分C)
・(c−1):下記のシアニン染料A
・イソシアネートとジオールとを1:1のモル比となるように重合させた下記ポリウレタン1(重量平均分子量36,000)
(その他の成分)
・エチルヴァイオレット
・クリスタルヴァイオレット(保土ヶ谷化学(株)製)
・メガファックF−177(DIC(株)製、フッ素系界面活性剤)
・3−ペンタノン
・プロピレングリコールモノメチルエーテルー2−アセテート
・γ−ブチロラクトン
・メチルエチルケトン
・1−メトキシ−2−プロパノール
・水
<支持体の作製>
厚さ0.24mmのアルミニウム板(Si:0.06%、Fe:0.30%、Cu:0.014%、Mn:0.001%、Mg:0.001%、Zn:0.001%、Ti:0.03%を含有し、残部はAlと不可避不純物のアルミニウム合金)に対し以下に示す表面処理を連続的に行った。
陽極酸化処理により得られたアルミニウム支持体を温度30℃の3号ケイ酸ソーダの1%水溶液の処理槽中へ、10秒間、浸せきすることでアルカリ金属ケイ酸塩処理(シリケート処理)を行った。その後、スプレーによる水洗を行った。
−下塗り液−
・β−アラニン 0.5部
・メタノール 95部
・水 5部
上記により得られた支持体に、下記組成の下層用塗布液1を塗布量が1.5g/m2になるようバーコーターで塗布したのち、160℃で44秒間乾燥し、直ちに17〜20℃の冷風で支持体の温度が35℃になるまで冷却した。
−下層用塗布液1−
・水不溶性かつアルカリ可溶性樹脂(b)−1(N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/メタクリルアミドコポリマー) 5.21部
・シアニン染料A 0.94部
・クリスタルヴァイオレット(保土ヶ谷化学(株)製) 0.08部
・メガファックF−177(DIC(株)製、フッ素系界面活性剤) 0.05部
・γ−ブチロラクトン 10部
・メチルエチルケトン 61部
・1−メトキシ−2−プロパノール 14部
・水 9.34部
−上層用塗布液1−
・スチレン/アクリロニトリル/メタクリル酸コポリマー(組成比69mol%/25mol%/6mol%、重量平均分子量 45,000) 20部
・アルカリ可溶性樹脂:前記ポリウレタン1 10部
・エチルヴァイオレット 0.03部
・メガファックF−177(DIC(株)製、フッ素系界面活性剤) 0.05部
・3−ペンタノン 60部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルー2−アセテート 8部
得られた実施例1〜5の平版印刷版原版、及び、比較例1〜2の平版印刷版原版を用い、本発明の作製方法に係る露光工程及び現像工程により製版処理を行った後、以下に示す各評価を行った。各評価に適用した露光工程及び現像工程及び評価方法の詳細は、以下の通りである。評価結果を表1に示した。
(露光工程)
得られた実施例1の平版印刷版原版を、1,030mm×800mmサイズに裁断し、赤外線半導体レーザー(Creo社製Trendsetter3244VX:水冷式40W赤外線半導体レーザー搭載)にて、露光エネルギー150mJ/cm2でテストパターンを画像状に描き込みを行った。
その後、下記組成の特定現像液Aを用い、図1に示す自動現像処理機(現像槽25L、版搬送速度100cm/min、ポリブチレンテレフタレート繊維(毛直径200μm、毛長17mm)を植え込んだ外径50mmのブラシロール1本が搬送方向と同一方向に毎分200回転(ブラシの先端の周速0.52m/sec)、乾燥温度80℃)にて現像処理を実施し、平版印刷版を得た。
・水 796部
・炭酸ナトリウム 12.8部
・炭酸水素ナトリウム 7.0部
・グルコン酸ナトリウム 15.5部
・ソフタゾリンLPB−R(30%水溶液) 154.0部
・ソフタゾリンLAO(30%水溶液) 38.0部
・エチレンジアミンジサクシネート 6.7部
pH9.85
(露光工程)
得られた実施例1〜5の平版印刷版原版、及び、比較例1〜2の平版印刷版原版を、500mm×600mmに裁断し、各平版印刷版原版の間に保護用のはさみ紙を入れながら30枚積み重ねた積層体とした。その後、積層体の上下をポリエチレンラミネートしたボール紙で挟み、アルミクラフト紙で外気を遮断するように包装した。この包装品を40℃のサーモセルコ(楠本化成(株)製、FX224P型)に24時間入れた後に、Creo社製Trendsetterにて0W〜10Wまで、0.5W間隔でパワー露光した。
その後、現像カス付着の評価と同様にして現像処理を行い平版印刷版を得た。
現像処理後の各平版印刷版について、ルーペを用いて目視で観察することで、何Wで非画像部が完全に露出するかを求めた。以後、完全に非画像部が露出する露光量をクリア感度と称する。このとき、40℃のサーモセルコに入れていない平版印刷版原版についても同様にしてクリア感度(W)を求め、サーモセルコに入れたものと、入れないものとのクリア感度差を求めた。
クリア感度差が小さい程、現像性に優れると評価する。結果を表1に示した。
上層用塗布液及び下層用塗布液を表1に記載の組成に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2〜5、並びに、比較例1及び2の平版印刷版原版を作製した。
実施例1において使用した現像液Aを現像液B〜Eに変更した以外は、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表2に示した。
・ソフタゾリンLPB−R(30%):ラウリン酸アミドプロピルベタイン水溶液(川研ファインケミカル(株)製)
・ソフタゾリンLAO(30%):ラウラミドプロピルアミンオキシド水溶液(川研ファインケミカル(株)製)
・タケサーフ C−157−L:両性界面活性剤(前記W−2)の30重量%水溶液(竹本油脂(株)製)
6 現像部
10 乾燥部
16 搬送ローラ
20 現像槽
22 搬送ローラ
24 ブラシローラ
26 スクイズローラ
28 バックアップローラ
36 ガイドローラ
38 串ローラ
Claims (9)
- 支持体上に、(成分A)(メタ)アクリロニトリルに由来する構成単位と、スチレンに由来する構成単位とを含むコポリマー、(成分B)水不溶性かつアルカリ可溶性の樹脂、及び、(成分C)赤外線吸収剤、を含有し、露光又は加熱によりアルカリ水溶液に対する溶解性が向上するポジ型記録層を設けた赤外線レーザー用ポジ型平版印刷版原版を画像露光する露光工程、並びに、
両性界面活性剤を含有し、pHが8.5〜10.8のアルカリ水溶液を用いて現像する現像工程、をこの順で含むことを特徴とする
平版印刷版の製版方法。 - 前記アルカリ水溶液が、炭酸イオンと炭酸水素イオンとの組み合わせを含む、請求項1又は2に記載の平版印刷版の製版方法。
- 前記現像工程が、現像、及び、ガム引きを一浴で行う工程である、請求項1〜3のいずれか1つに記載の平版印刷版の製版方法。
- 前記現像工程の前及び後のいずれにも水洗工程を施さない、請求項1〜4のいずれか1つに記載の平版印刷版の製版方法。
- 前記ポジ型記録層が、前記成分Aを含有する上層と、前記成分B及び前記成分Cを含有する下層とからなる層である、請求項1〜5のいずれか1つに記載の平版印刷版の製版方法。
- 前記上層がさらにアルカリ可溶性樹脂を含む、請求項1〜6のいずれか1つに記載の平版印刷版の製版方法。
- 前記成分Bが、N−置換マレイミドに由来する構成単位、(メタ)アクリルアミドに由来する構成単位、及び、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位を含むコポリマーである、請求項1〜7のいずれか1つに記載の平版印刷版の製版方法。
- 前記成分Cが、シアニン色素である、請求項1〜8のいずれか1つに記載の平版印刷版の製版方法。
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