JP2001174981A - 印刷版の製造方法 - Google Patents

印刷版の製造方法

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JP2001174981A
JP2001174981A JP36059199A JP36059199A JP2001174981A JP 2001174981 A JP2001174981 A JP 2001174981A JP 36059199 A JP36059199 A JP 36059199A JP 36059199 A JP36059199 A JP 36059199A JP 2001174981 A JP2001174981 A JP 2001174981A
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concentration
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Akio Kasakura
暁夫 笠倉
Etsuko Hino
悦子 檜野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像処理安定性に優れた、印刷版の製造方法
を提供する。 【解決手段】 支持体上にポジ型感光層を有する感光性
平版印刷版を、露光後、現像槽を有する現像装置で、水
性アルカリ現像液及び水性アルカリ現像補充液を用いて
現像処理して印刷版を製造する方法において、(1)水
性アルカリ現像液が、アルカリ水溶液と界面活性剤とを
含有し、(2)該界面活性剤が、未露光部感光層のアル
カリ水溶液による溶解を減ずる機能を有する溶解抑止型
界面活性剤であり、(3)該現像液に於ける該溶解抑止
型界面活性剤の濃度が、該アルカリ水溶液に対する臨界
ミセル濃度の1.05倍以上であり、(4)水性アルカ
リ現像補充液が上記(1)〜(3)を満足し、pHが該
現像液よりも高く、該現像液と同一の溶解抑止型界面活
性剤を含有しかつ該溶解抑止型界面活性剤濃度が該現像
液中の該溶解抑止型界面活性剤濃度以上である、ことを
特徴とする印刷版の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷版の製造方法
に関する。より詳しくは、ポジ型感光層を有する感光性
平版印刷版を処理して印刷版を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】キノンジアジド化合物等を感光剤として
含有するポジ型感光性平版印刷版の現像液としては、基
本的にはアルカリを主剤とした水性現像液が使用されて
いる。かかる現像液において単にアルカリ水溶液のみを
用て非画像部が充分溶解しきるまで現像をおこなった場
合、溶解してはならない非画像部も若干ながら溶解して
しまい残膜率が低下する。残膜率が低下した場合、イン
キ着肉性が低下したり、軟調化した画像形成(画像部と
非画像部のオン・オフが不鮮明な画像形成)になってし
まう問題がある。このような現象は露光量が足りない場
合など露光部と未露光部の溶解速度差が小さい場合顕著
である。そのため従来から未露光部のアルカリを主剤と
した水性現液による溶解を減ずる機能を有する溶解抑止
型界面活性剤を添加する方法が提案されてきた。
【0003】一方、コンピューター画像処理技術の進歩
に伴い、デジタル画像情報からレーザー光等により直接
レジスト画像を形成するCTP版と呼ばれる印刷版も種
々提案され、商品化されてきている。このうちアルカリ
可溶性樹脂及び光熱変換物質を含有するポジ型のCTP
版(以下、サーマルポジCTP版と言うことがある)に
おいても、現像液としてアルカリを主剤とした水性現像
液が使用されることが提案されている。該サーマルポジ
CTP版は、特に露光部と未露光部の溶解速度差が小さ
く、かかるサーマルポジCTP版においても、アルカリ
を主剤とした水性現像液に界面活性剤を添加する方法が
提案されている。
【0004】しかしながら、我々の検討によれば、現像
液に界面活性剤を含有する場合でも、現像性の点で不十
分であることが判った。即ち、従来具体的に提案されて
いる現像液中の界面活性剤濃度は微量であるため、ポジ
型感光性平版印刷版を少量現像した段階で、溶出した感
光層成分と界面活性剤が相互作用し、そのため界面活性
剤の未露光部の溶解を減ずる機能が損なわれてしまうこ
とが判った。又、単に現像補充液の補充により界面活性
剤を過剰に供給した場合は、露光部の溶解性まで減じて
しまい、非画像部の抜け性不良や網点面積の増大となり
問題が生ずることが判った。これらの現象は、現像処理
や現像液補充により現像に最適な活性状態にある界面活
性剤濃度が変動してしまうために生ずる不安定性に起因
すると言える。つまり、従来の手法では、処理による活
性剤の消費と補充による供給のマスバランスを一定に保
つのは事実上困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のよう
な界面活性剤の消費と供給による複雑なマスバランスを
考慮しなくても常に現像の最適状態を保ち、多数枚の感
光性平版印刷版の処理においても、一定した残膜率と網
点再現を可能とする印刷版の製造方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討の
結果、未露光部の現像液に対する溶解性を減ずる機能を
有する溶解抑止型界面活性剤を特定割合で含有する現像
液を用い、かつ特定の現像補充液を現像液に補充するこ
とにより、感光性平版印刷版を処理した場合の現像の安
定性、より具体的には網点面積変動がなく、同一露光条
件での非画像部の抜け性の変動も少なく、現像処理を安
定して行うことが可能となることを見いだし本発明に到
達した。
【0007】即ち、本発明の要旨は、支持体上にポジ型
感光層を有する感光性平版印刷版を、露光後、現像槽を
有する現像装置で、水性アルカリ現像液及び水性アルカ
リ現像補充液を用いて現像処理して印刷版を製造する方
法において、(1)水性アルカリ現像液が、アルカリ水
溶液と界面活性剤とを含有し、(2)該界面活性剤が、
未露光部感光層のアルカリ水溶液による溶解を減ずる機
能を有する溶解抑止型界面活性剤であり、(3)該現像
液に於ける該溶解抑止型界面活性剤の濃度が、該アルカ
リ水溶液に対する臨界ミセル濃度の1.05倍以上であ
り、(4)水性アルカリ現像補充液が上記(1)〜
(3)を満足し、pHが該現像液よりも高く、該現像液
と同一の溶解抑止型界面活性剤を含有しかつ該溶解抑止
型界面活性剤濃度が該現像液中の該溶解抑止型界面活性
剤濃度以上である、ことを特徴とする印刷版の製造方法
に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより詳細に説明す
る。まず、本発明の感光性平版印刷版について、説明す
る。本発明でのポジ型感光性平版印刷版における感光性
層の構成としては、キノンジアジド基含有化合物とアル
カリ可溶性樹脂を含有する組成物、赤外線吸収色素の如
き光熱変換物質とアルカリ可溶性樹脂を含有する組成物
等が挙げられる。中でも、本発明においては、感光性層
が、光熱変換物質とアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ
型の感光性組成物からなる場合において、優れた効果を
発揮するので特に好ましい。
【0009】本発明において感光性組成物として特に好
ましいとする、光熱変換物質とアルカリ可溶性樹脂を含
有するポジ型感光性組成物における光熱変換物質として
は、画像露光光源の光を吸収して熱に変換し得る化合物
であれば特に限定されないが、波長域650〜1,30
0nmの範囲の一部又は全部に吸収帯を有する光吸収色
素が特に有効である。これらの光吸収色素は、前記波長
域の光を効率よく吸収する一方、紫外線領域の光は殆ど
吸収しないか、吸収しても実質的に感応せず、白色灯に
含まれるような弱い紫外線によっては感光性組成物を変
成させる作用のない化合物である。
【0010】本発明において、これらの色素としては、
窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子等の複素原子がポリ
メチン(−CH=)n 鎖で結合された構造のものであ
り、代表的には、その複素原子が複素環を形成し、ポリ
メチン鎖を介して複素環が結合された構造の所謂、広義
のシアニン系色素、具体的には、例えば、キノリン系
(所謂、狭義のシアニン系)、インドール系(所謂、イ
ンドシアニン系)、ベンゾチアゾール系(所謂、チオシ
アニン系)、ピリリウム系、チオピリリウム系、スクア
リリウム系、クロコニウム系、アズレニウム系等、及
び、ポリメチレン鎖を介して非環式複素原子が結合され
た構造の所謂、ポリメチン系色素等が挙げられ、中で、
キノリン系、インドール系、ベンゾチアゾール系、ピリ
リウム系、チオピリリウム系等のシアニン系色素、及び
ポリメチン系色素が好ましい。又、その他に、ジイミニ
ウム系色素、フタロシアニン系色素等も代表的なものと
して挙げられ、中で、ジイミニウム系色素が好ましい。
【0011】本発明で好ましいとするポジ型感光性組成
物における前記光熱変換物質の含有割合は、1〜70重
量%であるのが好ましく、2〜60重量%であるのが更
に好ましく、3〜50重量%であるのが特に好ましい。
又、本発明において感光性組成物として好ましいとす
る、光熱変換物質とアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ
型感光性組成物におけるアルカリ可溶性樹脂としては、
例えば、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、ポリビニルフ
ェノール樹脂、フェノール性水酸基を有するアクリル酸
誘導体の共重合体等が挙げられ、中で、ノボラック樹
脂、レゾール樹脂、又はポリビニルフェノール樹脂を含
有するのが好ましく、特に、ノボラック樹脂を含有する
のが好ましい。
【0012】ノボラック樹脂は、例えば、フェノール、
o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、
2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、o−エ
チルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフ
ェノール、プロピルフェノール、n−ブチルフェノー
ル、tert−ブチルフェノール、1−ナフトール、2
−ナフトール、4,4′−ビフェニルジオール、ビスフ
ェノール−A、ピロカテコール、レゾルシノール、ハイ
ドロキノン、ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリ
オール、フロログルシノール等のフェノール類の少なく
とも1種を、酸性触媒下、例えば、ホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアル
デヒド、フルフラール等のアルデヒド類(尚、ホルムア
ルデヒドに代えてパラホルムアルデヒドを、アセトアル
デヒドに代えてパラアルデヒドを、用いてもよい。)、
又は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン類、の少なくとも1種と重縮合させ
た樹脂であって、中で、本発明においては、フェノール
類としてのフェノール、o−クレゾール、m−クレゾー
ル、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5−
キシレノール、レゾルシノールと、アルデヒド類又はケ
トン類としてのホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
プロピオンアルデヒドとの重縮合体が好ましく、特に、
m−クレゾール:p−クレゾール:2,5−キシレノー
ル:3,5−キシレノール:レゾルシノールの混合割合
がモル比で40〜100:0〜50:0〜20:0〜2
0:0〜20の混合フェノール類、又は、フェノール:
m−クレゾール:p−クレゾールの混合割合がモル比で
1〜100:0〜70:0〜60の混合フェノール類
と、ホルムアルデヒドとの重縮合体が好ましい。前記ノ
ボラック樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー測定によるポリスチレン換算の重量平均分子量(M
w )が、好ましくは1,000〜15,000、特に好
ましくは1,500〜10,000のものが用いられ
る。
【0013】本発明で好ましいとするポジ型感光性組成
物における前記アルカリ可溶性樹脂の含有割合は、30
〜99重量%であるのが好ましく、40〜90重量%で
あるのが更に好ましく、50〜97重量%であるのが特
に好ましい。又、本発明において感光性組成物として好
ましいとする、前記光熱変換物質と前記アルカリ可溶性
樹脂を含有するポジ型感光性組成物には、露光部と非露
光部のアルカリ現像液に対する溶解性の差を増大させる
目的で、近赤外線領域の光で分解されない溶解抑止剤が
含有されていてもよい。
【0014】その溶解抑止剤としては、例えば、特開平
10−268512号公報に詳細に記載されているスル
ホン酸エステル類、燐酸エステル類、芳香族カルボン酸
エステル類、芳香族ジスルホン類、カルボン酸無水物
類、芳香族ケトン類、芳香族アルデヒド類、芳香族アミ
ン類、芳香族エーテル類等、特開平11−190903
号公報に詳細に記載されている、ラクトン骨格、N,N
−ジアリールアミド骨格、ジアリールメチルイミノ骨格
を有する色素、特開平11−143076号公報に詳細
に記載されている、ラクトン骨格、チオラクトン骨格、
スルホラクトン骨格を有する色素等を挙げることができ
る。
【0015】更に、溶解抑止剤として、例えば、ポリエ
チレングリコール類、ポリエチレングリコールポリプロ
ピレングリコールブロックコポリマー類、ポリエチレン
グリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコー
ルポリプロピレングリコールアルキルエーテル類、ポリ
エチレングリコールアルキルフェニルエーテル類、ポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリエチレング
リコールアルキルアミン類、ポリエチレングリコールア
ルキルアミノエーテル類、グリセリン脂肪酸エステル及
びそのポリエチレンオキサイド付加物類、ソルビタン脂
肪酸エステル及びそのポリエチレンオキサイド付加物
類、ソルビット脂肪酸エステル及びそのポリエチレンオ
キサイド付加物類、ペンタエリスリット脂肪酸エステル
及びそのポリエチレンオキサイド付加物類、ポリグリセ
リン脂肪酸エステル類等の非イオン性界面活性剤が挙げ
られる。本発明で好ましいとするポジ型感光性組成物に
おける前記溶解抑止剤の含有割合は、50重量%以下で
あるのが好ましく、0.01〜30重量%であるのが更
に好ましく、0.1〜20重量%であるのが特に好まし
い。
【0016】又、本発明において感光性組成物として好
ましいとするポジ型感光性組成物には、前記成分以外
に、例えば、染料、顔料、塗布性改良剤、密着性改良
剤、感度改良剤、感脂化剤等の感光性組成物に通常用い
られる各種の添加剤が更に50重量%以下、好ましくは
20重量%以下の範囲で含有されていてもよい。本発明
において感光性組成物は、通常、各構成成分を適当な溶
媒に溶解した溶液として支持体表面に塗布した後、加
熱、乾燥することにより、支持体表面に感光性層として
形成され、感光性平版印刷版とされる。
【0017】又、その塗布方法としては、従来公知の方
法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗
布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布、及
びカーテン塗布等を用いることができる。塗布量は用途
により異なるが、乾燥膜厚として、通常、0.3〜7μ
m、好ましくは0.5〜5μm、特に好ましくは1〜3
μmの範囲とする。
【0018】又、この支持体としては、アルミニウム、
亜鉛、銅、鋼等の金属板、アルミニウム、亜鉛、鋼、
鉄、クロム、ニッケル等をメッキ又は蒸着した金属板、
紙、樹脂を塗布した紙、アルミニウム等の金属箔を貼着
した紙、プラスチックフィルム、親水化処理したプラス
チックフィルム、及びガラス板等が挙げられる。中で、
好ましいのはアルミニウム板であり、塩酸又は硝酸溶液
中での電解エッチング又はブラシ研磨による砂目立て処
理、硫酸溶液中での陽極酸化処理、及び必要に応じて封
孔処理等の表面処理が施されたアルミニウム板がより好
ましい。又、支持体表面の粗さとしては、JIS B0
601に規定される平均粗さRa で、通常0.3〜1.
0μm、好ましくは0.4〜0.8μm程度である。次
に、本発明の印刷版の製造方法について、説明する。上
記感光性平版印刷版は、露光後、現像槽を有する現像装
置で、水性アルカリ現像液及び水性アルカリ現像補充液
を用いて現像処理することにより被露光部を除去して印
刷版とする。
【0019】又、この支持体としては、アルミニウム、
亜鉛、銅、鋼等の金属板、アルミニウム、亜鉛、銅、
鉄、クロム、ニッケル等をメッキ又は蒸着した金属板、
紙、樹脂を塗布した紙、アルミニウム等の金属箔を貼着
した紙、プラスチックフィルム、親水化処理したプラス
チックフィルム、及びガラス板等が挙げられる。中で、
好ましいのはアルミニウム板であり、塩酸又は硝酸溶液
中での電解エッチング又はブラシ研磨による砂目立て処
理、硫酸溶液中での陽極酸化処理、及び必要に応じて封
孔処理等の表面処理が施されたアルミニウム板がより好
ましい。又、支持体表面の粗さとしては、JIS B0
601に規定される平均粗さRa で、通常0.3〜1.
0μm、好ましくは0.4〜0.8μm程度である。
【0020】感光性層を画像露光する光源としては、カ
ーボンアーク、水銀灯、キセノンランプ、メタルハライ
ドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ、ハロゲン
ランプや、HeNeレーザー、アルゴンイオンレーザ
ー、YAGレーザー、HeCdレーザー、半導体レーザ
ー、ルビーレーザー等のレーザー光源が挙げられるが、
特に、光を吸収して発生した熱により画像形成させる場
合には、波長域650〜1,300nmの範囲のレーザ
ー光線を発生する光源が好ましく、例えば、ルビーレー
ザー、YAGレーザー、半導体レーザー、等のレーザー
を挙げることができ、特に、小型で長寿命な半導体レー
ザーやYAGレーザーが好ましい。
【0021】又、本発明において、レーザー光源により
画像露光する場合、外面ドラム走査露光、内面ドラム走
査露光、平面走査露光等の各露光方式を用いることがで
きる。かかる露光後、現像槽を有する現像装置で、現像
液及び現像補充液を用いて現像を行うが、本発明では、
(1)現像液が、アルカリ水溶液と界面活性剤とを含有
すること、(2)該界面活性剤が、未露光部感光層のア
ルカリ水溶液による溶解を減ずる機能を有する溶解抑止
型界面活性剤であること、(3)該現像液に於ける該溶
解抑止型界面活性剤の濃度が、該アルカリ水溶液に対す
る臨界ミセル濃度の1.05倍以上であること、及び
(4)現像補充液が上記(1)〜(3)を満足し、pH
が該現像液よりも高く、該現像液と同一の溶解抑止型界
面活性剤を含有しかつ該溶解抑止型界面活性剤濃度が該
現像液の溶解抑止型界面活性剤濃度以上であること、が
必要である。即ち、通常、露光された感光性平版印刷版
は、現像槽を有する現像装置に搬送され、現像槽中の現
像液に浸漬されるか、又は版面上に現像槽から循環され
る現像液がスプレー等により供給される等の手法により
処理される。ところで、現像液は、感光性平版印刷版の
処理により発生した溶出物により劣化する。又、現像液
がアルカリ性であるため空気中の二酸化炭素の吸収に起
因してpHが低下し劣化する。そのため、通常、感光性
平版印刷版の現像品質を何版処理しても常にある範囲内
で一定に保つためには上記劣化を補償する補充液を間欠
的にまたは連続的に補充する必要がある。
【0022】本発明では、現像液がアルカリ水溶液に上
記(2)に相当する界面活性剤を上記(3)の濃度で含
有すること、現像補充液が上記(4)を満足することに
より多量処理でも安定した現像性を確保することが可能
となる。従って、本発明における現像液とは、特にこと
わりのない限りは、未処理の現像液を意味し、また、現
像補充液とは、感光性平版印刷版の現像処理や二酸化炭
素の吸収等に伴い劣化した現像槽中の現像液に補充する
現像用補充液を意味する。
【0023】本発明の現像液を構成するアルカリ水溶液
とは、ポジ型感光性平版印刷版の感光層の露光部を溶解
しうるアルカリ水溶液であり、後述する如き溶解抑止型
界面活性剤が混合されるアルカリ水溶液であるが、より
具体的には、アルカリ金属の水酸化物を含有しpHが1
2以上の水溶液である。より好ましいpHは12.1以
上である。pHの上限は、通常、14以下、好ましくは
13.8以下である。pHが上記範囲であると、現像時
間が比較的短かくできるので好ましい。アルカリ金属の
水酸化物としては水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等が挙げられる。尚、かかるアルカリ水
溶液には無機緩衝剤として、珪酸ナトリウム、メタ珪酸
ナトリウム、セスキ珪酸ナトリウム、オルソ珪酸ナトリ
ウム、珪酸カリウム、珪酸リチウムなどのアルカリ金属
珪酸塩を含有していてもよく、無機緩衝剤を含有するの
がpH安定化の点で好ましい。アルカリ金属珪酸塩を含
有する場合のアルカリ水溶液中の含有量は、二酸化珪素
(SiO2 )の含有量として0.1〜10重量%が好ま
しく、より好ましくは0.5〜8重量%である。従っ
て、水性アルカリ現像液が無機緩衝剤を含む場合、上記
アルカリ水溶液は無機緩衝剤を含むアルカリ水溶液を意
味する。
【0024】本発明において、「感光層の未露光部のア
ルカリ水溶液に対する溶解性を減ずる機能を有する溶解
抑止型界面活性剤」とは、感光層の未露光部をアルカリ
水溶液で現像した場合の残膜率に対し、同様の感光層の
未露光部をアルカリ水溶液と該界面活性剤を含有する現
像液で、ある一定以上の時間現像した場合の残膜率が大
となる機能を有する界面活性剤をいう。ここである一定
以上の現像時間とはアルカリ水溶液で感光層の未露光部
を現像したばあいの残膜率が100%未満となる時間の
ことである。尚、溶解抑止型界面活性剤の溶解抑止能は
該界面活性剤の種類により異なるため一概には言えない
が、アルカリ水溶液(25℃)に対して0.5重量%の濃
度で含有することで上記溶解抑止能を有する界面活性剤
は溶解抑止型界面活性剤に該当する。又、該溶解抑止型
界面活性剤による上記溶解性を減ずる程度は、露光部の
残膜率が0%になる現像時間以上のとき未露光部の残膜
率が100%であることが理想であるが、実用的な印刷
時のインキ着肉性や耐刷力から90%以上であれば充分
である。尚、かかる残膜率は、反射濃度の差から求める
ことができる。溶解抑止型界面活性剤は、上記機能を有
すれば良いが、好ましくは両性界面活性剤、ノニオン系
界面活性剤及び陰イオン界面活性剤から選択される。
【0025】アニオン性界面活性剤としては、ラウリン
酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナ
トリウム等の高級脂肪酸塩類、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ステアリル硫酸ナトリウム等アルキル硫酸エステル
塩類、オクチルアルコール硫酸エステルナトリウム、ラ
ウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、ラウリルア
ルコール硫酸エステルアンモニウム等の高級アルコール
硫酸エステル塩類、アセチルアルコール硫酸エステルナ
トリウム等の脂肪族アルコール硫酸エステル塩類、ラウ
リル燐酸ナトリウム、ステアリル燐酸ナトリウム等のア
ルキル燐酸エステル塩類、ラウリルエーテル硫酸ナトリ
ウムのポリエチレンオキサイド付加物、ラウリルエーテ
ル硫酸アンモニウムのポリエチレンオキサイド付加物、
ラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミンのポリエチ
レンオキサイド付加物等のアルキルエーテル硫酸塩のポ
リエチレンオキサイド付加物類、ノニルフェニルエーテ
ル硫酸ナトリウムのポリエチレンオキサイド付加物等の
アルキルフェニルエーテル硫酸塩のポリエチレンオキサ
イド付加物類、ラウリルエーテル燐酸ナトリウムのポリ
エチレンオキサイド付加物等のアルキルエーテル燐酸塩
のポリエチレンオキサイド付加物類、ノニルフェニルエ
ーテル燐酸ナトリウムのポリエチレンオキサイド付加物
等のアルキルフェニルエーテル燐酸塩のポリエチレンオ
キサイド付加物類等を挙げることができる。
【0026】又、ノニオン性界面活性剤としては、ポリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコールポリプロ
ピレングリコールブロックコポリマー等のポリエチレン
グリコール類、ポリエチレングリコールセチルエーテ
ル、ポリエチレングリコールステアリルエーテル、ポリ
エチレングリコールオレイルエーテル、ポリエチレング
リコールベヘニルエーテル等のポリエチレングリコール
アルキルエーテル類、ポリエチレングリコールポリプロ
ピレングリコールセチルエーテル、ポリエチレングリコ
ールポリプロピレングリコールデシルテトラデシルエー
テル等のポリエチレングリコールポリプロピレングリコ
ールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールオク
チルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールノニル
フェニルエーテル等のポリエチレングリコールアルキル
フェニルエーテル類、モノステアリン酸エチレングリコ
ール、ジステアリン酸エチレングリコール、ステアリン
酸ジエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレン
グリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、
モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイ
ン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコー
ル脂肪酸エステル類、モノミリスチン酸グリセリル、モ
ノステアリン酸グリセリル、モノイソステアリン酸グリ
セリル、ジステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グ
リセリル、ジオレイン酸グリセリル等のグリセリン脂肪
酸エステル類、及びそのポリエチレンオキサイド付加物
類、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソ
ルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノオレイン
酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン等のソルビタ
ン脂肪酸エステル類、及びそのポリエチレンオキサイド
付加物類、モノラウリン酸ソルビット、テトラステアリ
ン酸ソルビット、ヘキサステアリン酸ソルビット、テト
ラオレイン酸ソルビット等のソルビット脂肪酸エステル
類、及びそのポリエチレンオキサイド付加物類、ヒマシ
油のポリエチレンオキサイド付加物類等を挙げることが
できる。
【0027】又、両性界面活性剤としては、N−ラウリ
ル−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチルアンモニ
ウム、N−ステアリル−N,N−ジメチル−N−カルボ
キシメチルアンモニウム、N−ラウリル−N,N−ジヒ
ドロキシエチル−N−カルボキシメチルアンモニウム、
N−ラウリル−N,N,N−トリス(カルボキシメチ
ル)アンモニウム等のベタイン型化合物類、2−アルキ
ル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミ
ダゾリウム等のイミダゾリウム塩類、イミダゾリン−N
−ナトリウムエチルスルホネート、イミダゾリン−N−
ナトリウムエチルスルフェート等のイミダゾリン類等を
挙げることができる。以上の界面活性剤の中で、本発明
においては、ノニオン性界面活性剤としての前記各種の
ポリエチレングリコール誘導体類、前記各種のポリエチ
レンオキサイド付加物類等のポリエチレンオキサイド誘
導体類、両生界面活性剤としてのベタイン型化合物類が
好ましい。
【0028】本発明の現像液中の該溶解抑止型界面活性
剤の濃度は、該アルカリ水溶液の臨界ミセル濃度の1.
05倍以上である必要がある。尚、ここでアルカリ水溶
液の温度は25℃である。一般に液中の界面活性剤濃度
を増加させたときに様々な液物性値が濃度に応じて変化
するが、ある濃度以上になると変化せず飽和状態に達す
る。この濃度を一般に「臨界ミセル濃度」と言うが、本
発明における「臨界ミセル濃度」とは前述したアルカリ
水溶液に前述した溶解抑止型の界面活性剤を添加して濃
度を増加させたときの液物性が飽和状態に達する濃度の
ことである。この液物性の指標として、表面張力が挙げ
られる。
【0029】具体的測定方法としては、アルカリ水溶液
に界面活性剤をある一定割合(例えば100ppm量づ
つ)で加えては表面張力計で液の表面張力を測定する。
この場合界面活性剤濃度に対して表面張力は低下してく
る。濃度に対して表面張力をプロットとするとある濃度
以上でほぼ誤差範囲内で一定値になる。高濃度域でほぼ
一定値になっている部分に自乗平均誤差が最小になるよ
うに水平な直線をひき、また低濃度域で表面張力の変化
域にも同様に線形回帰等で直線をひく。この傾きも持っ
た直線と水平の直線の交点の濃度が、本発明の臨界ミセ
ル濃度となる。
【0030】現像液中の該溶解抑止型界面活性剤濃度
は、該アルカリ水溶液の臨界ミセル濃度の1.05倍以
上であるが、好ましくは1.1倍以上である。臨界ミセ
ル濃度と同じかあまり近い場合、例えば1.01倍程度
の場合、感光性平版印刷版の処理により脱活性する界面
活性剤濃度に対して補充で供給される界面活性剤の間の
マスバランスがとり難く、処理が不安定なる。上限は特
に限定されないが、多量に界面活性剤を含有すると、印
刷時のインキ着肉不良を生じる怖れがあり、また、そも
そもアルカリ水溶液に対する溶解性が不良となり界面活
性剤が析出しやすくなる怖れがあるので、好ましくは1
0倍以下、より好ましくは8倍以下、特に好ましくは5
倍以下である。現像液には、上記アルカリ水溶液と上記
界面活性剤以外に、更に、添加剤として消泡剤、硬水軟
化剤、上記機能を有さない界面活性剤などを添加しても
良い。
【0031】本発明の現像補充液は、現像液と同様、
(1)アルカリ水溶液と界面活性剤とを含有し、(2)
該界面活性剤が、溶解抑止型界面活性剤であり、
(3) 該現像液に於ける該溶解抑止型界面活性剤の濃
度が、該アルカリ水溶液の臨界ミセル濃度に対する1.
05倍以上であることに加え、(a)前述の本発明現像
液よりもpHが高く、(b)該現像液と同一の溶解抑止
型の界面活性剤を含有し、かつ(c)該溶解抑止型界面
活性剤濃度が該現像液の溶解抑止界面活性剤濃度以上、
であればいかなるものでも構わない。
【0032】例えば、単純に該現像液を濃縮したもので
あっても構わない。(1)〜(3)の点については、現
像液における好ましいものが、現像補充液においても同
様に当てはまる。特に好ましい現像補充液は、現像液よ
りpHが高い以外、同一成分、同一組成であるものであ
る。尚、現像補充液のpHは、現像液のpHより高けれ
ばその程度に制限はないが、好ましくは、現像液のpH
より、0.01以上大であるのが好ましい。又、pHの
上限は、現像液と現像補充液のpHの関係を満たす条件
において、現像液のpHと略同一である。
【0033】現像補充液のアルカリ金属塩の水酸化物濃
度の範囲は、現像液中のアルカリ金属塩の水酸化物の重
量に対して、1.01倍以上が好ましく、より好ましく
は1.02倍以上であり、1.2倍以下が好ましく、よ
り好ましくは1.1倍以下である。現像補充液の補充の
方法としては公知のいかなる方法でもよいが、本発明に
好適に使用できる方法としては、処理量(版面面積)に
応じた補充量を設定し補充を行う処理補充及び、時間当
たりの補充量を設定し補充を行う経時補充を併用して行
う方法が挙げられる。なお経時補充は自動現像機の運転
時と停止時それぞれ別の補充量を設定しておく方法が好
ましい。現像補充液の補充量は、感光性平版印刷版の種
類や、自動現像機の設置環境により異なるが、一般的に
は例えば、処理補充量としては20ml/m2〜300
ml/m2程度であり、運転時の経時補充量としては2
0〜700ml/時程度、停止時の経時補充量としては
10〜600ml/時程度である。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施
例により何等限定されるものではない。 実施例及び比較例 <アルカリ水溶液の組成> KOH(純度95.5%) 1.892重量% A珪酸カリウム 5.660重量% (二酸化珪素 26.5重量%、酸化カリウム 13.5重量%の水溶液) 脱塩水 92.448重量% *アルカリ水溶液中のSiO2 含有量:1.5重量%
【0035】<現像液及び現像補充液の調製>上記アル
カリ水溶液に、下記表−1に記載の溶解抑止型界面活性
剤を有効成分に換算して表−1に記載の割合で添加し
て、現像液1〜3(各40リッター)を調製した。同様
に、上記アルカリ水溶液に、表−1に記載の界面活性剤
(溶解抑止型界面活性剤)を表−1に記載の割合で添加
して、更にアルカリ水溶液中KOHに対して表−1に記
載の重量割合で添加して現像補充液1〜5(各40リッ
ター)を調製した。
【0036】
【表1】
【0037】尚、表−1の現像液及び現像補充液で使用
した界面活性剤及び該界面活性剤の臨界ミセル濃度は、
上記アルカリ水溶液(25℃)に表−2記載の界面活性剤
を添加し、添加濃度を変化させた場合の各表面張力を協
和界面科学社製の表面張力計CBVP−A3を用いて測
定し、横軸に添加濃度、縦軸に表面張力をプロットし、
前述の方法に従って引いた2本の直線の交点から求め
た。使用した溶解抑止型界面活性剤と、臨界ミセル濃度
を、表−2に示す。
【0038】
【表2】 表−2 界面活性剤 界面活性剤A 界面活性剤B 製品名 アモーゲンK エマルゲン147 メーカー 第一工業(株) 花王(株) 種類 両性 ノニオン系 化学構造 ベタイン型 POEラウリルエーテル 有効成分濃度 37%水溶液 100% 臨界ミセル濃度 0.04重量% 0.1重量% (有効成分換算)
【0039】<評価>アルカリ可溶性樹脂及び光熱変換
物質を含有するポジ型の感光性平版印刷版として、三菱
化学(株)製のポジ型サーマルCTP版、ダイアモンド
プレートLT−1(サイズ1030X800mm)を使
用した。使用自動現像機は、三菱化学(株)製「MT−
1350X」を使用した。尚、補充液の補充量は、すべ
ての評価において処理補充量は200ml/m2、経時
補充量は160ml/時、日間補充量は150ml/時
として評価した。上記感光性平版印刷版を、大日本スク
リーン社製プレートセッター「PT−R8000」にて
全面露光(設定値1000rpm、光量100%)を行
い、多数枚を上記自動現像機で現像処理を行った。
【0040】<評価−1/網点面積変化指標>処理安定
性を評価するために、表−3に記載している処理枚数毎
に大日本スクリーン社製プレートセッター「PT−R8
000」で、175線50%網点画像を設定値1000
rpm、光量100%にて出力したものを現像処理し、
各処理後の網点面積を初期の網点面積と比較し、網点再
現性を比較した。尚、網点面積は、マクベス反射濃度計
を用いて網点の反射濃度を測定し、該反射濃度から網点
面積への変換はユールニルセン式を用いn値=1.05
で行った。結果を表−3に示す。
【0041】処理安定性があるもの(実施例1〜3)
は、初期状態の網点面積に比較して多数枚処理後におい
ても面積値の変動がないか少ない。面積値が増大する場
合は現像液性がアンダー状態(現像能力不足)に変化し
たと考えられ、また、面積値が減少に変化した場合は現
像液性がオーバー状態(現像能力過多)に変化したと考
えられるが、比較例1〜5では、多数枚処理後の網点面
積の変動が大きく、処理安定性に劣るのに対し、実施例
1〜3では処理安定性が良好であることが判る。
【0042】<評価−2/クリア光量変化指標>現像液
の液性変化の指標として、クリア感度の変動の有無を調
べた。即ち、大日本スクリーン社製プレートセッター
「PT−R8000」で、光量(出力)を40%から1
00%まで5%刻みで振って露光した版を現像処理し
た。各版をルーペで観察しバンディング(感光層残り)
が消え完全なクリアーとなっている光量を読んだ。これ
をクリアー光量として表−3に示した。
【0043】初期状態のクリアー光量に比較して処理安
定性があるもの(実施例1〜3)は多数枚処理後におい
てもクリアー光量の変動がないか少ない。クリアー光量
が増大した場合は現像液性がアンダーー状態(現像能力
不足)に変化したと考えられまた、クリアー光量が減少
に変化した場合は現像液性がオーバー状態(現像能力過
多)に変化したと考えられるが、比較例1〜5では、多
数枚処理後のクリア光量の変動が大きい。つまり、実施
例では、光量の変動が少ないのに対し、比較例では光量
変化が大きく、処理安定性に劣ることが判る。
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、溶解抑止型界面活性剤
を特定量含有する現像液と、特定の現像補充液を用いる
ことにより、網点面積変動がなく、同一露光条件での非
画像部の抜け性の変動も少なく、現像処理を安定して行
うことが可能となる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA04 AB03 AC01 AC08 AD03 CB52 CC20 FA03 FA17 2H096 AA07 BA09 BA16 GA08 GA11 GA13 GA22 GA25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にポジ型感光層を有する感光性
    平版印刷版を、露光後、現像槽を有する現像装置で、水
    性アルカリ現像液及び水性アルカリ現像補充液を用いて
    現像処理して印刷版を製造する方法において、(1)水
    性アルカリ現像液が、アルカリ水溶液と界面活性剤とを
    含有し、(2)該界面活性剤が、未露光部感光層のアル
    カリ水溶液による溶解を減ずる機能を有する溶解抑止型
    界面活性剤であり、(3)該現像液に於ける該溶解抑止
    型界面活性剤の濃度が、該アルカリ水溶液に対する臨界
    ミセル濃度の1.05倍以上であり、(4)水性アルカ
    リ現像補充液が上記(1)〜(3)を満足し、pHが該
    現像液よりも高く、該現像液と同一の溶解抑止型界面活
    性剤を含有しかつ該溶解抑止型界面活性剤濃度が該現像
    液中の該溶解抑止型界面活性剤濃度以上である、ことを
    特徴とする印刷版の製造方法。
  2. 【請求項2】 該溶解抑止型界面活性剤が、両性界面活
    性剤、ノニオン系界面活性剤またはアニオン系界面活性
    剤から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 該現像液のpHが12以上であることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 該現像補充液のpHが、該現像液のpH
    より0.01以上大であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 ポジ型感光層が、アルカリ可溶性樹脂及
    び光熱変換物質を含有するポジ型感光性組成物からなる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造
    方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003084449A (ja) * 2001-09-11 2003-03-19 Mitsubishi Chemicals Corp 感光性平版印刷版の製版方法
JP2005309439A (ja) * 2004-04-21 2005-11-04 Agfa Gevaert Nv 感熱性のポジ作用性平版材料における小ドットの正確な露出方法
EP2251195A1 (en) 2009-05-15 2010-11-17 Fujifilm Corporation Lithographic printing plate precursor
JP2011197562A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Fujifilm Corp 平版印刷版の作製方法
JP2011197303A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Fujifilm Corp 平版印刷版の製版方法、及び、平版印刷版

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