JP2011196671A - 高負荷空調システム - Google Patents

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Abstract


【課題】送風機の電力消費量及び騒音を低減するとともに、風量変化に対する空調システムの制御性を向上する。
【解決手段】給気プレナムチャンバ(20)が床版(17)と床面構成材(18)との間に形成される。熱交換器(15)が、給気プレナムチャンバ内の空間を還気バッファチャンバ(22)と送風チャンバ(21)とに分割する。熱交換器の気流通過面は、上下方向に延在する。室(11)の還気を還気バッファチャンバに還流させる縦シャフト(13)が、室に隣接して配置される。送風機(50)が、縦シャフト内又は還気バッファチャンバ内に配置される。送風機の給気圧力下に熱交換器を通過した循環空気は、送風チャンバを介して上向きに室内に給気される。
【選択図】図13

Description

本発明は、高負荷空調システムに関するものであり、より詳細には、多量の顕熱を発熱する高負荷機器を収容した室を冷房する高負荷空調システムに関するものである。
精密機器、電気・電子機器、IT機器、医療機器・機材、医薬品、生物学的試料等を製造し又は使用する建築物の室、例えば、半導体、液晶、ダイオード等の電子デバイスを製造するためのクリーンルーム(無塵室)、データセンタ、IT機器管理施設又は携帯電話基地局等のサーバ室、電算室又は通信機器室、或いは、病院、医療施設又は研究施設等のクリーンルーム、高度医療機器室、集中治療室又は手術室等においては、高度な空気清浄度の維持・管理、多大な熱負荷の処理、或いは、厳密な温湿度管理等の如く比較的厳格な空調条件が、各室の用途・目的等に相応して要求される。
例えば、クリーンルームの空調システムとして、一方向流式、非一方向流式、或いは、両方式を併用した併用式の空調システムが知られているが、室内環境条件として高度の空気清浄度を要求される電子デバイス製造用のクリーンルームでは、天井面の給気口から清浄空気を均等に室内に吹き出し、室内を流下する清浄空気を床面の吸込み口から吸込むダウンフロー形態の一方向流式空調システムが一般に採用される。
この方式の空調システムが、例えば、特開2006-336381号公報(特許文献1)、特開平10-54585号公報(特許文献2)、特開平9-257289号公報(特許文献3)、特開2001-263747号公報(特許文献4)に記載されている。この種の空調システムにおいては、天井裏空間を給気(サプライ側)プレナムチャンバとして構成するとともに、クリーンルームの下階(下層階)を還気(リターン側)プレナムチャンバとして構成し、天井面全域から床面に向かって清浄空気を流下せしめることにより、クリーンルーム全域に亘って高い清浄度を維持する構成が一般に採用されている。
図17(A)〜図17(C)は、特許文献1〜4に記載された空調システムの方式を概念的且つ模式的に示す縦断面図であり、空調システムは、クリーンルーム、プレナムチャンバ、給気用縦シャフト及び熱交換器の相対的な位置関係によって示されている。
図17(A)〜図17(C)の各図において、クリーンルーム101は、通気性を有する床構造体110と、FFU(ファンフィルタユニット)等を備えた天井構造体109と、縦シャフト103等を区画する壁体108とによって画成される。下層階又は地盤に対して施設を水平区画するコンクリートスラブ等の床版107が、床構造体110の下方に配置される。なお、図17(A)〜図17(C)の各図には、空調空気循環回路を循環する空気流の流れが、矢印によって概念的に示されている。
図17(A)には、特許文献1〜3に開示された空調システムの方式が示されている。特許文献1〜3の空調システムにおいては、熱交換器105が階下の還気プレナムチャンバ102と縦シャフト103との間に介装され、冷却空気(冷気)が縦シャフト103及び給気プレナムチャンバ104を介してクリーンルーム101内に供給される。
図17(B)に示す空調システムは、特許文献2に記載された構成のものであり、熱交換器105は、空調機106に内蔵され、空調機106は、還気プレナムチャンバ102内に配置される。
図17(C)に示す空調システムは、特許文献4に記載された構成のものであり、熱交換器105を還気プレナムチャンバ102と縦シャフト103との間に介装するとともに、補助的な空気冷却用熱交換器125を縦シャフト103と給気プレナムチャンバ104との間に更に介装した構成を有する。
即ち、クリーンルームの空調は、清浄空気を天井部分の給気プレナムチャンバから下層の還気プレナムチャンバに流下せしめるダウンフロー形態の一方向流式空調システムであり、メンテナンス空間として機能し得る還気プレナムチャンバは、2層(2階)構造の下階を構成する大容積の空間である。また、このようなクリーンルームにおいては、空調空気循環回路を循環する空気流量は、クリーンルーム内の所要の空気清浄度を維持するのに要する換気回数によって決定され、所要の換気回数を維持するのに要する風量の空調空気が定常的にシステム内を循環する。
これに対し、サーバ等の如く高い顕熱負荷のIT機器を収容する室においては、冷却空気を床面から上向きに吹き出す床吹き出し形態又はアップフロー形態の空調方式が一般に採用される。また、空調空気循環回路を循環する空気流量は、IT機器が発生する顕熱負荷によって決定され、非定常的な風量の空調空気がシステム内を循環する。
例えば、特開2009-140421号公報(特許文献5)及び特開2006-208000号公報(特許文献6)には、データセンタのサーバ室の空調システムが記載されている。サーバ室には、多量の顕熱を発生するサーバ(IT機器)が収容される。
図18(A)及び図18(B)は、特許文献5及び6に記載された空調システムの方式を概念的且つ模式的に示す断面図である。空調システムは、サーバ室、プレナムチャンバ、空調機及び熱交換器の相対的な位置関係によって示されている。なお、図18(A)及び図18(B)には、空調空気循環回路を循環する空気流の流れが、矢印によって概念的に示されている。
図18(A)に示す如く、複数のサーバを収容したサーバラック100がサーバ室111内に配置される。サーバ室は、天井119、床構造体110及び壁体113によって画成される。床構造体110は、フリーアクセスフロア又はネットワークフロア等の二重床形式のものであり、床面構成材118とコンクリートスラブ等の床版117との間に給気(サプライ側)プレナムチャンバ112を形成した構成を有する。床面構成材118は、冷却空気を上方に吹き出す給気口を有する。
図18(A)に示す空調システムにおいては、循環空気冷却用の熱交換器(冷却コイル)115を内蔵した空調機116がサーバ室111内に配置される。空調機116から給気プレナムチャンバ112内に給送された冷却空気は、床面構成材118の給気口からサーバ室111内に上向きに流出する。
他方、図18(B)に示す空調システムにおいては、還気プレナムチャンバ114が天井119と上階の床構造体110との間に形成される。サーバ100と熱交換して昇温した空調空気は、空調機116の熱交換器115によって冷却された後、空調機116の給気口からサーバ室111の室内空間に吹き出す。
特開2006-336381号公報 特開平10-54585号公報 特開平9-257289号公報 特開2001-263747号公報 特開2009-140421号公報 特開2006-208000号公報
サーバ等のIT機器は、このような空気循環回路を循環する冷却空気によって冷却されるが、特許文献5に記載される如く、全サーバの最大ピーク発熱量(顕熱負荷)は極めて大きく、このため、最大ピーク負荷に相応した多量の冷却空気を給気プレナムチャンバに給送可能な送風機の容量(送風量)を確保する必要がある。
しかし、極端な空気清浄度を要するクリーンルーム等の施設と異なり、この種の施設の空調設備は、熱負荷除去を主目的としたものであることから、建築物の有効利用又は効率的利用が相対的に重視される傾向があり、このため、空調機、空気搬送路、熱源等の建築設備等が占める空間を制限し又は縮小した設計が求められる結果、空気搬送路の断面寸法及び断面積を十分に確保し難い事情がある。
このような事情より、この種の建築物においては、建築物の有効利用又は効率的利用が図られる一方、建築設備が占める空間を制限し又は縮小した設計が採用されることが多く、このような設計の結果として、ダクト、シャフト、熱交換器等の通風抵抗が増大し、これに起因して、送風機の負荷(送風動力)及び電力消費量が増大する傾向がある。これは、サーバを収容したデータセンタ等の施設のPUE(Power Usage Effectiveness:電力使用効率)を増大(悪化)させる。
送風負荷の増大は又、送風騒音の増大や、送風機自体の発熱の増大等を生じさせることから、これを回避する消音対策や、更なる廃熱の対策等が必要となる。これは、空気搬送路の更なる送風抵抗増大や、熱負荷の増大等の不利をもたらす。
また、多数のIT機器を収容した室の空調システムには、IT機器の最大発熱時(ピーク時)の熱負荷に相応する冷房能力が求められるが、IT機器の稼働率が低い時期には、送風量を大きく低減することができる。しかし、風速を高めて空気搬送路の断面寸法及び断面積を縮小した従来の空調システムでは、このような大きな風量変化に順応し難く、制御の応答性又は制御性の点において更に改善すべき余地が残されている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、多量の顕熱を発熱する高負荷機器を収容した室を冷房する高負荷空調システムにおいて、空気搬送路の送風抵抗を低減して送風機の送風負荷を軽減するとともに、空気搬送路の風速を低下し、これにより、送風機の電力消費量及び騒音を低減するとともに、風量変化に対する空調システムの応答性又は制御性を向上することにある。
上記目的を達成すべく、本発明は、多量の顕熱を発熱する高負荷機器を冷却すべく、高負荷機器を収容した室の床面から比較的多量の冷却空気を上向きに給気する高負荷空調システムにおいて、
前記室を下層階又は地盤から水平区画する床版と、前記室の床面構成材との間に形成された給気プレナムチャンバと、
前記床面構成部材と前記床版との間に上下方向に延在する気流通過面を有し、給気プレナムチャンバ内の空間を還気バッファチャンバと送風チャンバとに分割する熱交換器と、
前記室の還気を前記還気バッファチャンバに還流させる縦シャフトと、
前記縦シャフト内又は還気バッファチャンバ内に配置された送風機とを備え、
前記送風チャンバは、前記床面構成材の直下に位置しており、前記送風機の給気圧力下に前記熱交換器を通過した循環空気は、該送風チャンバを介して前記室に給気されることを特徴とする空調システムを提供する。
本発明の上記構成によれば、熱交換器の気流通過面を通過する気流の分布は、還気バッファチャンバの気流緩衝作用によって均一化するので、熱交換器を隔壁全体に広範に展開し、これにより、熱交換器の気流通過風速を低下し、熱交換器の圧力損失を低減することができる。また、本発明の上記構成によれば、熱交換器を含む給気流路が床面構成材の下側に配置されるので、空気搬送路の断面寸法及び断面積を拡大し、熱交換器の面風速を低下することができる。
かくして、このような空調システムによれば、空気搬送路の圧力損失を低減し、気流循環のための送風機の送風動力及び騒音を低減することができる。また、上記構成の空調システムによれば、熱交換器の面風速の低下により、熱交換器の管列の列数を低減し、これにより、熱交換器の起動性又は負荷追従性を改善して、風量変化に対する空調システムの応答性又は制御性を向上することができる。
更に、本発明の上記構成によれば、熱交換器が床面構成材の下側に配置されるので、縦シャフトの断面を縮小し、有効利用可能な室の床面積を拡大することが可能となる。
本発明によれば、多量の顕熱を発熱する高負荷機器を収容した室を冷房する高負荷空調システムにおいて、空気搬送路の送風抵抗を低減して送風機の送風負荷を軽減するとともに、空気搬送路の風速を低下することができる。これにより、送風機の電力消費量及び騒音を低減するとともに、風量変化に対する空調システムの応答性又は制御性を向上することが可能となる。
また、本発明の空調システムによれば、空調機や熱交換器を室の床面レベルに配置した従来の空調システムに比べ、有効利用可能な室内床面積を増大することができる。
図1は、本発明の好適な実施形態に係る空調システムを備えたサーバ室の構成を概念的且つ模式的に示す縦断面図である。 図2は、本発明の他の好適な実施形態に係る空調システムを備えたサーバ室の構成を概念的且つ模式的に示す縦断面図である。 図3は、本発明の更に他の好適な実施形態に係る空調システムを備えたサーバ室の構成を概念的且つ模式的に示す縦断面図である。 図4は、本発明を空調システムを備えたサーバ室の実施例を概念的且つ模式的に示す縦断面図である。 図5は、図4のI−I線における断面図である。 図6は、図4のII−II線における断面図である。 図7は、図4〜図6に示すサーバ室の構造を示すサーバ室の部分縦断面図である。 図8は、図7のIII−III線における断面図であり、サーバ室の平面構成が全体的且つ概略的に示されている。 図9は、図7のIV−IV線における断面図であり、給気プレナムチャンバの平面構成が全体的且つ概略的に示されている。 図10は、図7〜図9に示すサーバ室をトラス梁の方向(梁間方向)に沿って切断した状態で示す斜視図である。 図11は、図7〜図9に示すサーバ室をトラス梁と直交する方向(桁方向)に沿って切断した状態で示す斜視図である。 図12は、本発明を空調システムを備えたサーバ室の他の実施例を概念的且つ模式的に示す縦断面図である。 図13は、図12に示すサーバ室の構造を示すサーバ室の部分縦断面図である。 図14は、図12に示すサーバ室の構造を示すサーバ室の部分拡大縦断面図である。 図15、図13のV−V線における断面図である。 図16は、図13のVI−VI線における断面図である。 図17は、従来のクリーンルームにおける空調システムの方式を概念的且つ模式的に示す縦断面図である。 図18は、従来のサーバ室における空調システムの方式を概念的且つ模式的に示す縦断面図である。
本発明の好ましい実施形態において、空調システムは、上記縦シャフト内に還流した還気を屋外に排気し且つ外気を送風機の吸引口に供給する外気冷房手段を更に有する。外気冷房手段は、縦シャフトと建物の外壁との間に位置する第1屋内空間に配置された排気ファンと、上記還気バッファチャンバと外壁との間に位置する第2屋内空間に配置された外気導入ファンと、第2屋内空間に導入した外気を送風機の吸引口に導くダクトとを有する。縦シャフト内の還気の少なくとも一部が排気ファンの排気誘引圧力下に第1屋内空間に流出し、第1屋内空間を介して外界環境に排気される。外気導入ファンは、外気を第2屋内空間に導入する。第2屋内空間に流入した外気は、ダクトによって送風機の吸引口に導かれる。好ましくは、第1屋内空間は、熱交換器と平行に延び、或いは、梁間方向と直交する方向(桁方向)に延びる通路又は廊下であり、第2屋内空間は、熱交換器と平行に延び、或いは、梁間方向と直交する方向(桁方向)に延びる配線・配管スペースである。更に好ましくは、第1屋内空間と第2屋内空間とは、室の床面構成材と実質的に同じ高さ位置に位置する非通気性の床面構成材によって隔絶される。好適には、排気ファン及び外気導入ファンは、外壁に沿って配列された多数の有圧扇からなり、空調システムは、還気と外気との混合比を調節すべく有圧扇を台数制御又はインバータ制御する制御手段を備える。
本発明の好適な実施形態によれば、送風チャンバと還気バッファチャンバとの間に消音用チャンバを形成する隔壁が、消音器によって形成される。消音器は、送風機の騒音がサーバ室に伝播するのを効果的に防止する。
本発明の更に好適な実施形態によれば、空調システムは、室内の熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、熱負荷検出手段の検出結果に基づいて送風機の送風量を可変制御する風量制御手段とを有する。好ましくは、熱負荷検出手段は、室内空気又は還気流の温度を検出する温度検出器を有する。更に好ましくは、空調システムは、熱交換器を通過した空気流の温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段の検出結果に基づいて熱交換器の冷却能力を可変制御する冷却制御手段とを有する。
本発明の好ましい実施形態によれば、熱交換器及び消音器の気流通過面は、給気流を梁間方向に送風チャンバに送風するように、梁間方向と交差又は直交する方向に配向され、給気流は、床版及び床面構成材を支持する梁に沿って流動するように送風チャンバ内に送風される。
好ましくは、梁は、床面構成部材を上弦材によって支持し、床版を下弦材によって支持する平面トラス構造を有し、給気プレナムチャンバは、梁成(梁せい)に相応する高さ寸法を有する。このような構成によれば、給気プレナムチャンバは、梁成の範囲内に納まるので、建築物の階高を大きく増大することなく、給気プレナムチャンバを各室に設けることができる。また、床面構成材と床版との間の寸法(S)は、好ましくは、1.2〜3.0mの範囲内、更に好ましくは、1.5〜2.5mの範囲内に設定される。
本発明の或る好適な実施形態において、室の桁方向に所定間隔を隔てて複数のトラス梁が配置され、各梁によって分割された給気プレナムチャンバの各区画は、上弦材及び下弦材の間に形成されたトラス梁の開口によって相互連通し、実質的に単一の給気プレナムチャンバを形成する。他方、室の外周部に位置するトラス梁の開口は、壁体によって閉塞され、これにより、各室の給気プレナムチャンバの独立性が確保される。
本発明の他の好適な実施形態において、室は上下に積層され、各層の室の床版の下面は、下層階の室の天井面を構成し、高負荷機器と熱交換して昇温した室内空気は、床版の下面に沿って流動する。このような構成によれば、建築物の階高を大きく増大することなく、給気プレナムチャンバを各室に設けることができる。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好適な実施形態に係る空調システムを備えたサーバ室の構成を概念的且つ模式的に示す縦断面図である。図1を含む以下の図において、矢印は、気流の流れを概念的に示すためのものである。
図1に示すサーバ室11は、床構造体10、壁体14及び天井面19によって画成される。床構造体10は、サーバ室11の床面を形成する非通気性の床面構成材18と、サーバ室11を下層階又は下層地盤に対して水平区画する床版17とを有する。サーバ室11に設けられた空調システムは、主として、サーバラック1(破線で示す)内に収納したサーバを冷却するためのものである。空調システムは、壁体12によってサーバ室11の室内空間から区画された還気用縦シャフト13と、サーバ室11の床構造体10内に形成された給気(サプライ側)プレナムチャンバ20とを有する。
床面構成材18と床版17との間に画成された給気プレナムチャンバ20は、サーバ室11の電気配線、制御配線、通信配線、熱媒体配管、制御配管等の配線・配管スペースとして使用されるとともに、これらの設備の維持・管理及び改修・改造等のためのメンテナンス空間として使用される。給気プレナムチャンバ20の有効高さSは、作業者等が比較的容易に移動可能な寸法(例えば、1.5〜2.5mの範囲)に設定される。
給気プレナムチャンバ20を送風チャンバ21と還気バッファチャンバ22とに分割する隔壁30が、循環空気冷却用の熱交換器15によって形成される。給気プレナムチャンバ20内に配置された熱交換器15は、実質的に垂直な気流通過面を有し且つ単一の管列を有するフィンチューブ型熱交換器である。所望により、隔壁30は、熱交換器15と床面構成材18との間の間隙、或いは、熱交換器15と床版17との間の間隙を閉塞する遮蔽体16を有する。
縦シャフト13又は還気バッファチャンバ22には、空気循環用の送風機(図示せず)が配置される。サーバ室11内の空気は、送風機の吸引圧力下に縦シャフト13内に吸引され、送風機の吐出圧力下に熱交換器15を通過し、熱交換器15の伝熱管及び伝熱フィンと熱交換して降温した後、冷却空気(冷気)として送風チャンバ21内に流入する。
還気流は、縦シャフト13内を実質的に垂直(鉛直)に流下するのに対し、気流と直交する熱交換器15の気流通過面は、実質的に垂直(鉛直)に配置される。還気バッファチャンバ22は、還気流の動圧を少なくとも部分的に静圧に転換する気流緩衝作用を有し、還気バッファチャンバ22内に流入した還気流は、熱交換器15の全域に均一に流入する。即ち、熱交換器15に流入する還気流の気流分布は、還気バッファチャンバ22の気流緩衝作用によって均一化するので、熱交換器15の気流通過面の面積を増大し、熱交換器15を通過する気流の面風速を最大風量時において5m/s以下に低下するとともに、熱交換器15の管列の列数を低減し、熱交換器15の圧力損失を軽減することができる。
熱交換器15を通過して送風チャンバ21内に流入した冷却空気は、床面構成材18の給気口(図示せず)を介してサーバ室11内に上向きに流入する。サーバ室11内に流入した空気は、サーバラック1の各サーバと熱交換して昇温した後、天井面19に沿って流動し、縦シャフト13の上部還気口(図示せず)から縦シャフト13内に流出し、縦シャフト13内の流路を流下する。
かくして、本実施形態の空調システムは、床面構成材18と床版17との間に形成された給気プレナムチャンバ20を有し、給気プレナムチャンバ20は、実質的に熱交換器15によって形成された隔壁30を備え、隔壁30は、給気プレナムチャンバ20を送風チャンバ21と還気バッファチャンバ22とに分割する。熱交換器15の気流通過面を通過する気流の分布は、還気バッファチャンバ22の気流緩衝作用によって均一化するので、熱交換器15を隔壁30全体に広範に展開し、これにより、熱交換器15の気流通過風速(面風速)を低下し、熱交換器15の圧力損失を低減することができる。従って、このような空調システムによれば、空気循環回路の圧力損失を低減し、気流循環のための送風機の送風動力及び騒音を低減することができる。また、面風速を低下した単一管列の熱交換器15は、その保有水量が比較的小さく、従って、起動性及び負荷追従性が高く、制御の応答性又は制御性に優れる。
図2は、本発明の他の好適な実施形態に係る空調システムを備えたサーバ室の構成を概念的且つ模式的に示す縦断面図である。
本実施形態の空調システムは、前述の実施形態と同じく、サーバラック1を配置したサーバ室11を冷房するためのものであり、床面構成材18と床版17との間に給気プレナムチャンバ20を形成するとともに、給気プレナムチャンバ20を熱交換器15の隔壁30によって送風チャンバ21と還気バッファチャンバ22とに分割した構成を有する。
本実施形態の空調システムにおいては、隔壁40が、消音器(サイレンサ)41によって給気プレナムチャンバ20内に更に形成される。隔壁40は、送風チャンバ21と還気バッファチャンバ22との間に消音用チャンバ23を形成する。所望により、隔壁40は、消音器41と床面構成材18との間の間隙、或いは、消音器41と床版17との間の間隙を閉塞する遮蔽体42を有する。
このような空調システムによれば、送風機の騒音がサーバ室11に伝播するのを効果的に防止することができる。また、消音器41は、熱交換器15と同じく、隔壁40全体の広範な領域に配置し得るので、消音器41の設置に伴う空気循環回路の圧力損失増大を抑制し、送風機の送風動力及び騒音の増大を抑制することができる。
図3は、本発明の更に他の好適な実施形態に係る空調システムを備えたサーバ室の構成を概念的且つ模式的に示す縦断面図である。
本実施形態の空調システムは、前述の各実施形態と同じく、サーバラック1を配置したサーバ室11を冷房するためのものであるが、PUE(Power Usage Effectiveness:電力使用効率)を更に低下すべく、外気冷房手段を備える。PUEは、データセンタ施設のエネルギー効率を表す指標であり、最もエネルギー効率が高いデータセンタ施設のPUEは、1.0(最小値)であり、エネルギー効率が低下又は悪化するにつれてPUEの数値は増大する。現状では、一般的なデータセンタ施設のPUEは、2.0〜3.0程度であり、PUEが2.0以下のデータセンタ施設は、比較的高いエネルギー効率の施設であると考えられている。
前述の各実施形態に係るサーバ室を有するデータセンタ施設では、そのモデルケースにおいてPUEが1.32程度であり、非常に高いエネルギー効率が得られる。しかしながら、近年のデータセンタにおける設計計画上のサーバ電源容量は、1ラック平均5kVAから10kVA程度に倍増する傾向がある。このため、PUEを更に向上し(低下し)、空調システムの運転に要する施設のランニングコストを更に低下させることが望まれている。本実施形態の空調システムは、このような事情を考慮し、中間期及び冬季、或いは、夏季の夜間等に外気温が室温よりも低いときに外気が保有するエネルギー(エンタルピー)を積極的に活用して空調負荷を低減する外気冷房手段を備える。以下、本実施形態に係る空調システムの構成について説明する。
図3に示す空調システムは、前述の実施形態と同じく、床面構成材18と床版17との間に給気プレナムチャンバ20を形成するとともに、給気プレナムチャンバ20を隔壁30、40によって送風チャンバ21、消音用チャンバ23及び還気バッファチャンバ22とに分割した構成を有する。なお、隔壁30、40は、前述のとおり、熱交換器15、消音器41及び遮蔽体16、42により形成される。
本実施形態のサーバ室11においては、屋内空間31が壁体14を介して還気用縦シャフト13に隣接し、屋内空間32が壁体14を介して還気バッファチャンバ22に隣接する。壁体14の反対側には、屋外空間又は外界環境Eに面する外壁33が配置される。屋内空間31、32は、外壁33によって屋外空間(又は外界環境)Eから隔絶された空間である。屋内空間31、32は、非通気性の床面構成材34によって隔絶しており、床面構成材34は、例えば、床面構成材18と実質的に同じ高さレベルに位置する。
壁体14には、縦シャフト13内に流入した還気の少なくとも一部を屋内空間31に流出させる排気口35が配設され、外壁33には、排気口35から屋内空間31に流入した還気を屋外空間Eに排気する排気ファン36が配設される。縦シャフト13内に流入した還気は、排気ファン36の吸引圧力下に排気口35から屋内空間31に誘引され、屋外空間Eに排気される。
また、外壁33には、屋外空間Eの外気(外界空気)を屋内空間32内に送風する外気導入ファン37が配設される。屋内空間32は、垂直なパネル型フィルタ38によって分割される。フィルタ38の下流側空間と縦シャフト13内の空間とを相互連通させる外気導入用ダクト39が床面構成材34上に配置される。外気は、外気導入ファン37の吐出圧力下にフィルタ38及びダクト39を通過し、縦シャフト13内に流入する。
縦シャフト13又は還気バッファチャンバ22に配置された空気循環用の送風機(図示せず)は、縦シャフト13内に流入した外気を吸引するとともに、縦シャフト13から排気された還気を除く還気の残部を吸引する。外気及び還気の混合気が、送風機の吐出圧力下に熱交換器15を通過し、送風チャンバ21内に流入する。前述の如く、送風チャンバ21内に流入した空気は、床面構成材18の給気口(図示せず)を介してサーバ室11内に上向きに流入し、縦シャフト13の上部還気口(図示せず)から縦シャフト13内に流出し、縦シャフト13内に還流する。
排気ファン36及び外気導入ファン37は外気をサーバ室11の循環空気の一部又は全部と置換し、熱交換器15の熱負荷を軽減する。他方、排気ファン36及び外気導入ファン37の送風動力は、空調システム全体の電力消費量を増大する。外気導入による熱交換器15の熱負荷軽減効果が、排気ファン36及び外気導入ファン37の作動による電力消費量の増大を考慮したとしても、空調システム全体のエネルギー効率を向上(PUEを低下)させるとき、排気ファン36及び外気導入ファン37は作動され、他方、空調システム全体のエネルギー効率が外気冷房運転によりむしろ悪化(PUEを増大)するとき、排気ファン36及び外気導入ファン37は停止される。
排気ファン36及び外気導入ファン37の最大排気量及び最大給気量は、例えば、サーバ室11の空気循環風量の40〜70%に設定される。排気ファン36及び外気導入ファン37の排気量及び給気量は、実質的に同一の風量に制御されるとともに、外気の温湿度や、熱交換器15の出口空気の温湿度等に基づく台数制御又はインバータ制御により可変制御される。
このような空調システムによれば、屋内空間31、32、床面構成材34、排気口35、排気ファン36、外気導入ファン37、フィルタ38及びダクト39は、相対的に低温の外気をサーバ室11の循環空気の一部又は全部と置換し、外気が保有するエネルギー(エンタルピー)を活用してサーバ室11を効率的に冷房する外気冷房手段を構成するので、サーバ室11のPUEは、外気冷房手段による外気冷房運転により向上 (低下)する。本発明者は、本実施形態の空調システムに関し、東京都内の気象データに基づいて年間ベースでサーバ室11のPUEを試算し、その結果、PUEを1.26程度に低下し得ることが判明した。
図4は、本発明の好適な実施例に係る空調システムを備えたサーバ室の構成を概念的且つ模式的に示す縦断面図であり、図5及び図6は、図4のI−I線及びII−II線における断面図である。図7は、図4〜図6に示すサーバ室の構造を示すサーバ室の部分縦断面図であり、図8及び図9は、図7のIII−III線及びIV−IV線における断面図である。また、図10は、図7〜図9に示すサーバ室をトラス梁の方向(梁間方向)に沿って切断した状態で示す斜視図であり、図11は、図7〜図9に示すサーバ室をトラス梁と直交する方向(桁方向)に沿って切断した状態で示す斜視図である。図4〜図11に示す実施例は、図2に示す実施形態と相応する構成を有する。
図4及び図6に示すように、複数のサーバを収容したサーバラック1がサーバ室11内の床面に配置される。サーバラック1は、図6及び図7に示す如く、間隔を隔てて並列配置され、サーバラック列の間には、サーバラック1の排気面側を対向配置したホットアイルHと、サーバラック1の給気面側を対向配置したコールドアイルCとが、交互に配置される。コールドアイルCの床面には、送風チャンバ21の空調空気を上向きに吹き出す給気口60が配置される。給気口60は、コールドアイルCに沿って概ね連続的に配置された開口調整シャッター付きグレーチングによって形成される。所望により、送風機を備えた床吹き上げユニットを給気口60にスポット的に配置しても良い。
図6に矢印で示す如く、コールドアイルC内に吹き出した空調空気は、サーバラック1内のサーバ収納領域を介してホットアイルHに流出する。各サーバラック1は、このような気流の流れを促進する送風機(図示せず)を内蔵する。図6及び図11に示す如く、コールドアイルCを室内上部空間から遮蔽する遮蔽板2が、隣り合うサーバラック1の上部を架橋するように配置される。
図4〜図6に示す如く、壁体12の上部には、室内空気を吸込む還気口65が壁体12の概ね全幅に亘って配設され、縦シャフト13の床面には、空調空気を循環する可変風量式の送風機50が配置される。還気口65の縦シャフト側には、送風機50の騒音を消音する消音器(サイレンサ)45が配設される。
図8に示すように、多数の消音器45が、壁体12の概ね全幅に亘って整列配置され、多数の送風機50が、縦シャフト13の壁体14に沿って整列配置される。ホットアイルHに流出した空調空気は、図4に示す如く天井面19に沿って流動し、還気口65及び消音器45を介して送風機50の吸引圧力下に縦シャフト13内に流入する。
図7に示す如く、還気バッファチャンバ22は、縦シャフト13の床面構成材18によって縦シャフト13から区画され、送風機50の吐出口は、床面構成材18の開口部に配置され、還気バッファチャンバ22内に開放する。
還気バッファチャンバ22は、熱交換器15によって消音用チャンバ23から区画され、消音用チャンバ23は、消音器41によって送風チャンバ21から区画される。
消音器41は、小梁62と床版17との間に配置されたセル型消音器からなり、消音器41の外縁部には、小梁62及び床版17との間の間隙を閉塞する遮蔽材又は気密処理材等(図示せず)が必要に応じて配設される。
熱交換器15は、小梁62と床版17との間に垂直に配置され、熱交換器15の下部には、ドレンパン25が配置される。熱交換器15は、小梁62及び床版17の間の実質的に全域に亘って延びる垂直(鉛直)な気流通過面を有する。熱交換器15の外縁部には、小梁62及び床版17との間の間隙を閉塞する遮蔽材又は気密処理材等(図示せず)が配設される。縦シャフト13内に配置された冷水循環配管55から分岐した分岐管(図示せず)が、熱交換器15に接続される。
縦シャフト13内には、制御ユニット70が配置される。還気温度センサ71が還気口65又はその近傍に配設され、給気温度センサ72が熱交換器15の出口側(冷気送風側)空気流路に配設される。還気温度センサ71及び給気温度センサ72は、制御信号線を介して制御ユニット70に接続される。制御ユニット70は、制御信号線を介して送風機50の駆動制御部73に接続されるとともに、冷水循環配管55の冷水循環流量及び冷水温度を制御する冷水制御系設備(図示せず)に接続される。
制御ユニット70は、還気温度センサ71によって検出された還気流の温度に基づいて冷房負荷を検出し、還気流の温度を設定温度範囲内に維持すべく、可変風量式送風機50の送風量を制御する。制御ユニット70は又、給気温度センサ72によって検出された熱交換器15の出口空気温度に基づき、出口空気温度を一定温度に維持すべく、冷水循環配管55の冷水循環流量及び/又は冷水温度を制御する。
従って、このような空調システムによれば、一定温度の冷却空気がサーバ室11に常時供給され、冷房負荷の低減時には、送風機50の風量が低下し、冷房負荷の増大時には、送風機50の風量が増大する。
図9に示す如く、多数の熱交換器15がトラス梁80と直交する方向(桁方向)に一列に配置され、多数の消音器41がトラス梁80と直交する方向(桁方向)に一列に配置される。還気バッファチャンバ22、消音用チャンバ23及び送風チャンバ21は、作業員が移動可能なメンテナンス通路としても使用することができる。縦方向又は鉛直方向の移動手段として、階段又は昇降機等を有する縦方向通路区画90が還気バッファチャンバ22に隣接して配置される。空調システムを維持・管理する作業員等は、縦方向通路区画90によってサーバ室11の床レベルから還気バッファチャンバ22、消音用チャンバ23及び送風チャンバ21内に降りることができる。
図9に示す如く、サーバ室11の床構造体10を構成する複数のトラス梁80が、桁方向に所定間隔を隔てて配置される。図7、図10及び図11に示す如く、トラス梁80は、上弦材81、下弦材82、斜材83及び束材84からなり、コンクリート構造の床版17は、下弦材82によって支持され、床構成部材18は、根太61及び小梁62を介して上弦材81に支持される。下層階に同様のサーバ室が配置される場合、床版17の下面は、下層階のサーバ室の天井面を構成する。
図7及び図10に示すように、上弦材81及び下弦材82は、桁方向に延びる小梁62、63によって相互連結される。トラス梁80は柱85に接合され、熱交換器15の近傍から概ね給気プレナムチャンバ20の全長に亘って延び、消音用チャンバ23及び送風チャンバ21は、トラス梁80によって分割される。上弦材81、下弦材82、斜材83及び束材84の間に形成されたトラス梁80の開口8は、トラス梁80によって分割されたチャンバ内空間を相互連通し、チャンバ内空間相互の作業員の移動、気流の流れ及び配線・配管を実質的に妨げず、従って、送風チャンバ21は、実質的に単一の空間として機能する。
本例において、トラス梁80の梁成Gは約2mであり、床面構成部材18の下面と床版17の上面との間の寸法、即ち、給気プレナムチャンバ20の有効高さSは、約1.8mである。好ましくは、給気プレナムチャンバ20の有効高さSは、1.5m以上の寸法に設定される。
図11に示す如く、サーバ室11の下側に位置する床構造体10は、桁方向3スパンのトラス梁80を含み、給気プレナムチャンバ20を分割する内側の2つのトラス梁80は、前述の如く、分割されたチャンバ内空間同士を開口8によって相互連通し、給気プレナムチャンバ20を実質的に単一の空間として機能せしめる。
これに対し、桁方向外側に位置する2つのトラス梁80には、トラス内開口8を閉塞する壁体87が形成される。サーバ室11と同様の構造及び空調システムを有するサーバ室がサーバ室11の両側に位置する場合、これらのサーバ室の給気プレナムチャンバは、隔壁87によってサーバ室11の給気プレナムチャンバ20から空間的に隔絶される。従って、給気プレナムチャンバをサーバ室単位に分割し、各サーバ室の給気プレナムチャンバの独立性を確保することができる。
図12は、本発明を空調システムを備えたサーバ室の他の実施例を概念的且つ模式的に示す縦断面図である。図13及び図14は、図12に示すサーバ室の構造を示すサーバ室の部分縦断面図及び部分拡大縦断面図であり、図15及び図16は、図13のV−V線及びVI−VI線における断面図である。図12〜図16に示す空調システムは、図3に示す実施形態に相応する実施例であり、外気冷房手段を備える。図12〜図16に示された他の構成は、前述の実施例1と実質的に同一であり、図12〜図16において、実施例1の各構成要素又は構成部材と実質的に同じ構成要素又は構成部材には、同一の参照符号が付されている。
図12に示す如く、還気バッファチャンバ22が、床面構成材18、壁体14及び熱交換器15によって送風機50の下方に形成され、消音用チャンバ23が、熱交換器15と消音器41との間に形成される。送風機50の吐出圧力下に還気バッファチャンバ22内に吐出した空気は、熱交換器15を流通して冷却され、消音器(サイレンサ)41を通過して送風チャンバ21に流入する。送風チャンバ21内に流入した冷却空気は、床面構成材18の給気口60を介してサーバ室11内に上向きに流入する。サーバ室11内に流入した空気は、サーバラック1の各サーバと熱交換して昇温した後、天井面19に沿って流動し、縦シャフト13の上部還気口65から縦シャフト13内に流出し、縦シャフト13内の流路を流下する。従って、サーバ室11の空調空気は、送風機50→還気バッファチャンバ22→熱交換器15→消音用チャンバ23→消音器41→送風チャンバ21→給気口60→サーバラック1→サーバ室11→還気口65→消音器45→縦シャフト13からなる空気循環回路を循環する。
縦シャフト13内に流入した還気の一部を外気冷房運転時に屋内空間31に流出させる排気口35が壁体14に配設される。外壁33には、屋内空間31に流入した還気を屋外空間Eに排気する排気ファン36が配設される。縦シャフト13内に流入した還気は、排気ファン36の吸引圧力下に排気口35から屋内空間31に誘引され、屋内空間31を介して屋外空間Eに排気される。
屋外空間Eの外気(外界空気)を外気冷房運転時に屋内空間32内に送風する外気導入ファン37が外壁33に配設される。屋内空間32に流入した外気は、垂直なパネル型フィルタ38及び外気導入用ダクト39を介して送風機50に吸引される。排気口35、排気ファン36、外気導入ファン37、フィルタ38及びダクト39は、外気冷房手段を構成する。送風機50の吸引口における上記空気循環回路の空気圧力は、例えば、大気圧相当の圧力に設定されており、縦シャフト13内の循環空気と、屋内空間32の外気とが適当な比率で送風機50に吸引されるように空気循環回路の圧力バランスが設定される。所望により、送風機50に吸引される循環空気流及び外気流の圧力バランスを調整するための空気抵抗手段が外気導入用ダクト39等に配設される。
空調システムは又、給気口91及び給気ダクト92によってサーバ室11に接続された外調機93を有する。外調機93は、外気取入れダクト94を介して外気OAを吸引して外気OAの温湿度を調整し、調整空気を給気ダクト92に送出する。調整空気は、給気口91からサーバ室11内に流入する。サーバ室11内の二酸化炭素(CO)濃度を測定するCOセンサ95がサーバ室11内に配置される。COセンサ95は、制御信号線を介して外調機93の制御部96に接続される。制御部96は、COセンサ95の検出結果に基づいて外調機93の作動を制御するが、排気ファン36及び外気導入ファン37の運転時、即ち、外気冷房運転時には、制御部96は、外調機93を停止させる。
図13〜図16には、サーバ室11の構造及び空調システムの構成が更に詳細に示されている。サーバ室11の構造及び空調システムの構成は、前述の外気冷房手段を除いて実施例1の構造及び構成と同一であるので、重複する説明を省略し、外気冷房手段の構成について以下に説明する。
壁体14を介して縦シャフト13と隣接する屋内空間31は、作業員、操作員等のメンテナンス通路又は廊下を構成し、屋内空間31の下側に位置する屋内空間32は、サーバ室11の電気配線、制御配線、通信配線、熱媒体配管、制御配管等の配線・配管スペースを構成する。屋内空間31、32は、図15及び図16に示すように、熱交換器15、縦シャフト13及び還気バッファチャンバ22と平行に延びる。
図14に示す如く、排気口35は、金属メッシュ、ルーバー形ガラリ等からなり、壁体14の両側の圧力差に応じて縦シャフト13内の空気を屋内空間31に流出させる。排気ファン36は、屋内空間31内に突出したダクト36aの上端部に配置された有圧扇からなり、各有圧扇は、排気流路を開閉する電動シャッター36eを備える。各電動シャッター36eは、対応する有圧扇の作動及び停止に連動して排気流路を開放又は遮蔽する。排気ファン36は、図16に示すように屋内空間31に沿って多数配列される。図14に示すように、排気ファン36の駆動部は、制御信号線を介して制御ユニット70に接続される。ダクト36aは、外方且つ斜め下方に傾斜した傾斜部36bを備える。傾斜部36bは、雨水等の吹込みを防止する水切り勾配を有し、外壁33に形成された屋外排気口33aの下縁に接続される。屋外排気口33aには、防鳥ネット36c(破線で示す)が取付けられる。庇形状のフード33bが、屋外排気口33aの上縁から外方且つ斜め下方に延びる。フード33bは、雨水、雪等が屋外排気口33a内に流入するのを防止するとともに、排気が外気取入口33cにショートサーキットするのを防止する。
外気取入口33cは、屋外排気口35の下方に配置され、外気導入ファン37は、屋内空間32内に突出したダクト37aの上端部に配置された有圧扇からなり、各有圧扇は、給気流路を開閉する電動シャッター37eを備える。各電動シャッター37eは、対応する有圧扇の作動及び停止に連動して給気流路を開放又は遮蔽する。外気導入ファン37は、図16に示すように屋内空間32に沿って多数配列される。図14に示すように、外気導入ファン37の駆動部は、制御信号線を介して制御ユニット70に接続される。ダクト37aは、外方且つ斜め下方に傾斜した傾斜部37bを備える。傾斜部37bは、雨水等の吹込みを防止する水切り勾配を有し、外壁33に形成された外気取入口33cの下縁に接続される。外気取入口33cには、防鳥ネット37c(破線で示す)が取付けられる。庇形状のフード33dが、外気取入口33cの上縁から外方且つ斜め下方に延びる。フード33dは、雨水、雪等が33a内に流入するのを防止するとともに、排気が外気取入口33cにショートサーキットするのを防止する。
フィルタ38は、床版17上に垂直に立設された粗塵フィルタからなる。床版17の上面には、フィルタ38の下端部を支持する支持部材(図示せず)が配設され、床面構成材34の床下地材34aには、フィルタ38の上端部を支持する支持部材(図示せず)が取付けられる。ダクト39は、床面構成材34から垂直上方に延びる垂直板部分39aと、垂直板部分39aの上端部に連接した水平板部分39bとから構成される。開口部39cが壁体14に形成され、水平板部分39bは、開口部39cの上縁に連結されるとともに、開口部39cを越えて水平に縦シャフト13内に延び、送風機50の上方域を全面的に覆う。所望により、水平板部分39bの先端部を支持する支持手段(図示せず)が縦シャフト13内に配設される。
次に、外気冷房手段の作動について説明する。
制御ユニット70は、外気温度センサ及び外気湿度センサ(図示せず)に接続され、外気温度及び外気湿度を検出するとともに、送風機50の出口空気温度を検出する温度センサ75及び湿度センサ76に接続され、外気及び還気の混合気の温度及び湿度を検出する。制御ユニット70は又、還気温度センサ71によってサーバ室11の還気流の温度を検出するとともに、給気温度センサ72によって熱交換器15の出口側空気温度(冷気温度)を検出する。制御ユニット70は更に、サーバ室11の相対湿度を検出するための湿度センサ(図示せず)に接続される。制御ユニット70は、外気温度及び外気湿度に基づき、外気導入による熱交換器15の熱負荷軽減効果と、排気ファン36及び外気導入ファン37の電力消費量とを比較し、外気冷房により空調システム全体のエネルギー効率を向上(PUEを低下)させることができると判定したとき、排気ファン36及び外気導入ファン37の作動を許可する。排気ファン36及び外気導入ファン37の最大排気量及び最大給気量は、例えば、サーバ室11の全空気循環風量の40〜70%に設定され、排気ファン36及び外気導入ファン37の排気量及び給気量は、実質的に同一の風量に制御される。
制御ユニット70は、以下の条件が全て成立したときに、排気ファン36及び外気導入ファン37を作動させる。
(1)空調還気流の還気温度が29℃以下であり、外気の露点温度が16℃以上である。
(2)外気及び還気の混合気の温度を12℃以上に制御可能である。
(3)外気及び還気の混合気の相対湿度を80%以下に制御可能である。
(4)室内の相対湿度が15%以上である。
排気ファン36の作動により、縦シャフト13の空気の一部が排気口35から屋内空間31に流出し、屋外排気口33aを介して屋外に排気される。外気導入ファン37の作動により、排気と同量の外気が屋内空間32に流入し、フィルタ38を通過し、ダクト39を介して送風機50に吸引される。外気は、送風機50に吸引された縦シャフト13内の還気と混合し、外気及び還気の混合気は、送風機50の吐出圧力下に還気バッファチャンバ22に吐出し、熱交換器15及び消音器41を通過して送風チャンバ21内に流入する。前述の如く、送風チャンバ21内に流入した空気は、床面構成材18の給気口60(図13)を介してサーバ室11内に上向きに流入し、縦シャフト13の上部還気口65から縦シャフト13内に還流する。
制御ユニット70は、温度センサ75によって検出された混合気温度が16℃を超える場合、熱交換器15の冷水循環流量及び/又は冷水温度を制御して混合気を冷却し、熱交換器15の出口空気温度を16℃に維持する。他方、制御ユニット70は、温度センサ75によって検出された混合気温度が16℃未満である場合、熱交換器15の冷水循環を停止するとともに、排気ファン36及び外気導入ファン37を台数制御又はインバータ制御して外気導入量を低減し、混合気温度を16℃に調節する。
制御ユニット70は、以下の条件のいずれか1つが成立したとき、排気ファン36及び外気導入ファン37を強制停止し、外気冷房運転を中止又は停止する。
(1)外気の露点温度が16℃を超える。
(2)外気及び還気の混合気の温度が12℃未満である。
(3)外気及び還気の混合気の相対湿度が80%を超える。
(4)室内の相対湿度が15%未満である。
かくして、本実施例に係る空調システムによれば、外気が保有するエネルギー(エンタルピー)を活用した外気冷房運転を実行することができるので、サーバ室11のPUE(電力使用効率)を更に向上することができる。
以上、本発明の好適な実施形態及び実施例について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態及び実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内において種々の変更又は変形が可能であり、かかる変更又は変形例も又、本発明の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施例においては、送風機は、縦シャフト内に配置されているが、送風機を還気バッファチャンバ内に配置しても良い。
また、上記実施例では、給気プレナムチャンバは、桁方向3スパンのトラス梁によって形成されているが、桁方向単一スパン又は2スパンのトラス梁によって給気プレナムチャンバを形成し、或いは、桁方向4スパン以上のトラス梁によって給気プレナムチャンバを形成しても良い。
更に、上記サーバ室を多層階に亘って形成しても良い。この場合、各サーバ室の床構造体の床版によって下層階のサーバ室の天井面又は天井下地面を形成するように構成しても良く、或いは、床版の下側に天井内装材を施工し、二重構造の天井を床版の下側に形成しても良い。
また、上記実施例では、熱交換器は、冷水を循環可能なフィンチューブ型熱交換器であるが、他の種類の熱媒体を循環可能な熱交換器、或いは、他の伝熱構造を有する熱交換器を採用しても良い。例えば、熱交換器として、コイル面に結露が発生しない条件で使用されるドライコイル形式の冷却コイルを好ましく使用することができる。ドライコイル形式の冷却コイルは、空気抵抗が比較的小さく、しかも、水分凝縮に起因した熱負荷が生じないので、空気循環回路の空気抵抗低減や、熱効率向上の観点より優れる。但し、本発明において使用可能な熱交換器は、ドライコイル形式の冷却コイルに限定されるものではない。
更には、上記実施例では、熱交換器は、実質的に垂直な気流通過面を有する単一管列の熱交換器であるが、容易にメンテナンス可能な程度に熱交換器を傾斜させ、或いは、複数管列の熱交換器を採用しても良い。
また、上記実施例では、外気冷房用の排気ファン及び外気導入ファンとして有圧扇を使用しているが、軸流ファン、遠心ファン等の他の形式の送風ファンを使用しても良い。
加えて、上記実施例では、外気冷房運転時に還気を縦シャフトから流出させる排気口に金属メッシュ又はルーバー形ガラリを取付けているが、格子状グリルや、金網、或いは、差圧ダンパ等を排気口に取付けても良く、また、外気導入経路及び排気経路の適所に差圧ダンパ、開閉ダンパ等を配設しても良い。
なお、複数のサーバ室を同一階に並列配置した構成の建築物においては、各サーバ室共用の通路又は廊下や、各サーバ室共用の配線・配管スペース等を前述の屋内空間として使用し得るが、外気流及び排気流の圧力及び方向を適切に設定したゾーン制御により各サーバ室に適切に外気を循環し、或いは、共用の通路、配線・配管スペース等を各サーバ室に対応して壁体、垂れ壁、袖壁等により適切に区画又は区分し、各サーバ室の外気循環流の相互干渉を回避するように設計しても良い。
本発明は、多量の顕熱を発熱する高負荷機器を収容した室を冷房するための高負荷空調システムに適用される。本発明の空調システムは、多数又は大容量のIT機器、電算機、通信機器等を室内に収容したサーバ室、データセンタ、IT機器管理施設、携帯電話基地局等の空調システムとして好適に使用し得る。本発明の空調システムによれば、多量の顕熱を除去すべく多量の冷気循環を要する室又は施設において、送風機の電力消費量及び騒音の低減、空調制御の制御性向上、有効利用可能な室内床面積の増大、PUEの低下等の顕著な効果が得られ、従って、本発明の実用的価値は、顕著である。
1 サーバラック
10 床構造体
11 サーバ室
12、14 壁体
13 還気用縦シャフト
15 熱交換器
17 床版
18 床面構成材
19 天井面
20 給気プレナムチャンバ
21 送風チャンバ
22 還気バッファチャンバ
23 消音用チャンバ
30、40 隔壁
31 屋内空間(第1屋内空間)
32 屋内空間(第2屋内空間)
33 外壁
34 床面構成材
35 排気口
36 排気ファン
37 外気導入ファン
38 パネル型フィルタ
39 外気導入用ダクト
41、45 消音器
60 給気口
65 還気口

Claims (14)

  1. 多量の顕熱を発熱する高負荷機器を冷却すべく、高負荷機器を収容した室の床面から比較的多量の冷却空気を上向きに給気する高負荷空調システムにおいて、
    前記室を下層階又は地盤から水平区画する床版と、前記室の床面構成材との間に形成された給気プレナムチャンバと、
    前記床面構成部材と前記床版との間に上下方向に延在する気流通過面を有し、給気プレナムチャンバ内の空間を還気バッファチャンバと送風チャンバとに分割する熱交換器と、
    前記室の還気を前記還気バッファチャンバに還流させる縦シャフトと、
    前記縦シャフト内又は還気バッファチャンバ内に配置された送風機とを備え、
    前記送風チャンバは、前記床面構成材の直下に位置しており、前記送風機の給気圧力下に前記熱交換器を通過した循環空気は、該送風チャンバを介して前記室に給気されることを特徴とする空調システム。
  2. 前記縦シャフト内に還流した還気を屋外に排気し、前記送風機の吸引口に外気を供給する外気冷房手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記外気冷房手段は、前記縦シャフトと建物の外壁との間に位置する第1屋内空間に配置された排気ファンと、前記還気バッファチャンバと前記外壁との間に位置する第2屋内空間に配置された外気導入ファンと、前記第2屋内空間に導入した外気を前記送風機の吸引口に導くダクトとを有し、
    前記排気ファンの排気誘引圧力下に前記縦シャフト内の還気の少なくとも一部を前記第1屋内空間に流出させて、該第1屋内空間を介して外界環境に排気するとともに、前記外気導入ファンが前記第2屋内空間に導入した外気を前記ダクトによって前記送風機の吸引口に導くようにしたことを特徴とする請求項2に記載の空調システム。
  4. 前記第1屋内空間は、前記熱交換器と平行に延びる通路又は廊下であり、前記第2屋内空間は、前記熱交換器と平行に延びる配線・配管スペースであり、前記第1屋内空間と前記第2屋内空間とは、前記室の床面構成材と実質的に同じ高さ位置に位置する非通気性の床面構成材によって隔絶されていることを特徴とすることを特徴とする請求項2又は3に記載の空調システム。
  5. 前記送風チャンバと前記還気バッファチャンバとの間に消音用チャンバを形成する隔壁が、消音器によって形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の空調システム。
  6. 室内の熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、該熱負荷検出手段の検出結果に基づいて前記送風機の送風量を可変制御する風量制御手段とを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の空調システム。
  7. 前記熱交換器を通過した空気流の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段の検出結果に基づいて前記熱交換器の冷却能力を可変制御する冷却制御手段とを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の空調システム。
  8. 前記熱交換器の気流通過面は、給気流を梁間方向に前記送風チャンバに送風するように、梁間方向と交差又は直交する方向に配向され、給気流は、前記床版及び前記床面構成材を支持する梁に沿って流動するように前記送風チャンバ内に送風されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の空調システム。
  9. 前記梁は、前記床面構成部材を上弦材によって支持し、前記床版を下弦材によって支持するトラス構造を有し、前記給気プレナムチャンバは、梁成に相応する高さ寸法を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の空調システム。
  10. 室の桁方向に所定間隔を隔てて複数のトラス梁が配置され、各梁によって分割された給気プレナムチャンバの各区画は、前記上弦材及び下弦材の間に形成された開口によって相互連通し、実質的に単一の給気プレナムチャンバを形成することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の空調システム。
  11. 室の外周部に位置する前記トラス梁の開口は、壁体によって閉塞されることを特徴とする請求項10に記載の空調システム。
  12. 前記室は上下に積層され、各層の室の床版の下面は、下層階の室の天井面を構成し、高負荷機器と熱交換して昇温した室内空気は、前記床版の下面に沿って流動することを特徴とする請求項9に記載の空調システム。
  13. 前記排気ファン及び前記外気導入ファンは、前記外壁に沿って配列された多数の有圧扇からなることを特徴とする請求項3に記載された空調システム。
  14. 前記還気と前記外気との混合比を調節すべく前記有圧扇を台数制御又はインバータ制御する制御手段を有することを特徴とする請求項13に記載の空調システム。
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