JP2011195551A - エーテル化合物の製造方法 - Google Patents

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JP2011195551A JP2010067193A JP2010067193A JP2011195551A JP 2011195551 A JP2011195551 A JP 2011195551A JP 2010067193 A JP2010067193 A JP 2010067193A JP 2010067193 A JP2010067193 A JP 2010067193A JP 2011195551 A JP2011195551 A JP 2011195551A
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Abstract

【課題】エーテル化合物の生成率が高く、残存する未反応物が少ないエーテル化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】一般式(1)で表される1価アルコール(A)の1種又は2種以上の混合物を酸(B)及び塩基(C)の存在下に反応させることを特徴とする一般式(2)で表されるエーテル化合物(D)の製造方法である。
O−(AO)−H (1)
式中、Rは炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、kは0〜25の数である。
O−(AO)−R (2)
式中、R及びRはそれぞれ独立に炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、mは0〜50の数である。
【選択図】なし

Description

本発明は、エーテル化合物の製造方法に関する。更に詳しくは、1価アルコールの脱水縮合反応によるエーテル化合物の製造方法に関する。
自動食器洗浄機による食器等の洗浄、製造直後の缶やペットボトルの洗浄、ガラスや鉄、アルミニウム、銅等の金属材料の洗浄の際に発泡が問題となる場合が多く、そのような問題を解決するための低起泡性界面活性剤として、ポリアルキレングリコールジアルキルエーテルが提案されている。ポリアルキレングリコールジアルキルエーテルの製造方法としては、例えば、ゼオライト触媒の存在下にポリエチレングリコールモノアルキルエーテルを脱水縮合させる方法が提案されている(特許文献1)。しかしながら、特許文献1の方法では、ポリエチレングリコールジアルキルエーテルの生成率が低く、未反応のポリエチレングリコールモノアルキルエーテルが残ってしまうため、低起泡性界面活性剤として用いた場合でも、泡立ちが激しくなるといった問題があった。
特開平10−17514号公報
本発明は、エーテル化合物の生成率が高く、残存する未反応物が少ないエーテル化合物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、一般式(1)で表される1価アルコール(A)の1種又は2種以上の混合物を酸(B)及び塩基(C)の存在下に反応させることを特徴とする一般式(2)で表されるエーテル化合物(D)の製造方法である。
O−(AO)−H (1)
式中、Rは炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、kは0〜25の数である。
O−(AO)−R (2)
式中、R及びRはそれぞれ独立に炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、mは0〜50の数である。
本発明のエーテル化合物の製造方法は、エーテル化合物の生成率が高く、残存する未反応物が少ないため、高純度のエーテル化合物を提供することができる。
本発明の一般式(2)で表されるエーテル化合物(D)の製造方法は、一般式(1)で表される1価アルコール(A)の1種又は2種以上の混合物を酸(B)及び塩基(C)の存在下に脱水縮合反応させることを特徴とする。
一般式(1)におけるRは、炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基である。
これらのうち、脱水縮合反応の反応性の観点から好ましいのは、炭素数8〜18の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、更に好ましいのは、炭素数10〜16の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基である。
炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖アルキル基としては、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、n−ウンデシル基、イソウンデシル基、n−ドデシル基、イソドデシル基、n−トリデシル基、イソトリデシル基、n−テトラデシル基、イソテトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、2−エチルテトラデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、2−エチルヘキサデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基及びn−ドコシル基等が挙げられる。
炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖アルケニル基としては、n−ヘキセニル基、イソヘキセニル基、n−ヘプテニル基、イソヘプテニル基、n−オクテニル基、イソオクテニル基、n−ノネニル基、イソノネニル基、n−デセニル基、イソデセニル基、n−ウンデセニル基、イソウンデセニル基、n−ドデセニル基、イソドデセニル基、n−トリデセニル基、イソトリデセニル基、n−テトラデセニル基、イソテトラデセニル基、n−ペンタデセニル基、イソペンタデセニル基、n−ヘキサデセニル基、イソヘキサデセニル基、n−ヘプタデセニル基、n−オレイル基、イソオレイル基、n−ノナデセニル基、イソノナデセニル基、n−イコセニル基、イソイコセニル基、n−ヘンイコセニル基、イソへンイコセニル基及びn−ドコセニル基等が挙げられる。
一般式(1)におけるAOは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、1,2−オキシプロピレン基及び1,2−、1,3−、2,3−又は1,4−オキシブチレン基が挙げられる。
一般式(1)におけるkは、オキシアルキレン基の付加モル数であって0〜25の数であり、脱水縮合反応の反応性の観点から好ましくは0〜20であり、更に好ましくは0〜15である。
一般式(1)における(AO)は、炭素数2〜4のオキシアルキレン基が単独のもの又は2種以上を併用したものでもよく、2種以上の付加形式はブロック状でもランダム状でもよい。
本発明における1価アルコール(A)としては、炭素数6〜22の飽和脂肪族アルコール(A1)、炭素数6〜22の不飽和脂肪族アルコール(A2)、(A1)又は(A2)の炭素数2〜4のアルキレンオキサイド付加物(A3)、及びこれらの混合物が挙げられる。
炭素数6〜22の飽和脂肪族アルコール(A1)の具体例としては、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、ドコシルアルコール及びそれぞれの分岐アルコールが挙げられる。これらは、市販品を入手することができる。
炭素数6〜22の不飽和脂肪族アルコール(A2)の具体例としては、1−ヘキセニルアルコール、1−ヘプテニルアルコール、1−オクテニルアルコール、2−ノネニルアルコール、1−デセニルアルコール、1−ウンデセニルアルコール、1−ドデセニルアルコール、2−テトラデセニルアルコール、オレイルアルコール、1−エイコセニルアルコール、1−ドコセニルアルコール及びそれぞれの分岐アルコールが挙げられる。これらは、市販品を入手することができる。
前記(A1)又は(A2)のアルキレンオキサイド付加物(A3)としては、(A1)又は(A2)のエチレンオキサイド(以下、EOと略記する)付加物、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略記する)付加物、1,2−、1,3−、2,3−又は1,4−ブチレンオキサイド(以下、BOと略記する)付加物、EOとPOのランダム付加物、EO/POブロック付加物、PO/EOブロック付加物、EOとBOのランダム付加物、EO/BOブロック付加物、BO/EOブロック付加物が挙げられる。これらのうち好ましいのは、EO付加物及びEOとPOのランダム付加物、EO/POブロック付加物及びPO/EOブロック付加物であり、更に好ましいのはEO付加物及びPO/EOブロック付加物である。
前記(A3)の製造方法としては特に制限はないが、例えば以下の方法が挙げられる。
炭素数6〜22の飽和脂肪族アルコール(A1)又は不飽和脂肪族アルコール(A2)を加圧反応容器に投入し、無触媒又は触媒の存在下に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを吹き込み、常圧又は加圧下に1段階又は多段階で反応を行なう。触媒としては、アルカリ触媒[例えばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム及びセシウム等)の水酸化物]、酸[過ハロゲン酸(過塩素酸、過臭素酸及び過ヨウ素酸等)、硫酸、燐酸及び硝酸等(好ましくは過塩素酸)]及びこれらの塩[好ましいのは2又は3価の金属(Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Co、Ni、Cu及びAl等)の塩]が挙げられる。反応温度は通常50〜150℃であり、反応時間は通常2〜20時間である。アルキレンオキサイドの付加反応終了後は、必要により触媒を中和し、吸着剤で処理して触媒を除去・精製することができる。
本発明における酸(B)としては、無機プロトン酸、有機プロトン酸及びルイス酸等が挙げられる。
無機プロトン酸としては、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、ホウ酸、フッ化水素酸及びヘテロポリ酸(ケイタングステン酸、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、ケイバナドタングステン酸、リンバナドタングステン酸、リンバナドモリブデン酸、ケイバナドモリブデン酸、ケイモリブドタングステン酸及びリンモリブドタングステン酸等)等が挙げられる。
有機プロトン酸としては、1〜6価の脂肪酸、硫酸エステル基含有化合物、スルホン酸基含有化合物、リン酸エステル類及びフェノール類等が挙げられる。1〜6価の脂肪酸としては、モノカルボン酸及び2〜6価の多価カルボン酸等が挙げられる。モノカルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ヘキサン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ステアリン酸、オレイン酸、安息香酸、エチル安息香酸、桂皮酸及びt−ブチル安息香酸等が挙げられる。2〜6価の多価カルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、クエン酸、アスパラギン酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、L−グルタミン酸二酢酸、s−アスパラギン酸二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンヘキサカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、リンゴ酸及びグルタル酸等が挙げられる。硫酸エステル基含有化合物としては、オクチル硫酸エステル、2−エチルヘキシル硫酸エステル、デシル硫酸エステル、ドデシル硫酸エステル、テトラデシル硫酸エステル、ステアリル硫酸エステル及びオレイル硫酸エステル等が挙げられる。スルホン酸基含有化合物としては、p−トルエンスルホン酸、p−エチルベンゼンスルホン酸、p−ブチルベンゼンスルホン酸、p−オクチルベンゼンスルホン酸及びp−ドデシルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。リン酸エステル類としては、オクチル燐酸エステル、2−エチルヘキシル燐酸エステル、デシル燐酸エステル、ドデシル燐酸エステル、ステアリル燐酸エステル及びオレイル燐酸エステル等が挙げられる。フェノール類としては、フェノール、p−クロロフェノール、β−ナフトール、o−又はp−ニトロフェノール、p−アミノフェノール、カテコール及びレゾルシン等が挙げられる。
ルイス酸としては、ハロゲン化物、アルキル化物及び錯体化合物等が挙げられる。ハロゲン化物としては、ハロゲン化ホウ素(三フッ化ホウ素及び三塩化ホウ素等)、ハロゲン化アルミニウム(塩化アルミニウム及び臭化アルミニウム等)、ハロゲン化錫(四フッ化錫及び四塩化錫等)、ハロゲン化アンチモン(塩化アンチモン等)、ハロゲン化鉄(塩化第二鉄等)、ハロゲン化リン(五フッ化リン等)、ハロゲン化亜鉛(塩化亜鉛及び臭化亜鉛等)、ハロゲン化チタン(四塩化チタン等)及びハロゲン化ジルコニウム(塩化ジルコニウム等)等が挙げられる。アルキル化物としては、アルキル化ホウ素[トリフェニルホウ素、トリ−t−ブチルホウ素及びトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素等]、アルキル化アルミニウム[トリエチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、ジフェニル−t−ブチルアルミニウム、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、ビス(ペンタフルオロフェニル)フッ化アルミニウム及びジ−t−ブチルフッ化アルミニウム等]及びアルキル化亜鉛(ジエチル亜鉛等)等が挙げられる。錯体化合物としては、BF3・ジエチルエーテル錯体及びBF3・テトラヒドロフラン錯体等が挙げられる。
酸(B)のうち、脱水縮合反応の反応性の観点から好ましいのは、無機プロトン酸及び有機プロトン酸であり、更に好ましいのは硫酸及びスルホン酸基含有化合物であり、特に好ましいのは硫酸である。なお、酸(B)は無機プロトン酸と有機プロトン酸を併用してもよい。
本発明における塩基(C)としては、無機塩基及び有機塩基等が挙げられる。
無機塩基としては、アンモニア、アルカリ金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等)、アルカリ土類金属水酸化物(水酸化カルシウム、水酸化バリウム及び水酸化マグネシウム等)及び水酸化アルミニウム等が挙げられる。
有機塩基としては、脂肪族又は芳香族アミン(トリエチルアミン、トリエタノ−ルアミン、n−ブチルアミン、ジフェニルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジプロピルアミン、エチレンジアミン、アニリン、メチルアニリン、1−アミノアダマンタン、4−アミノジフェニルアミン、1−ナフチルアミン、オクタデシルアミン、ジフェニルアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、フェニルアミン、ジフェニルアミン及びトリフェニルアミン等);ピリジン骨格を有するアミン(ピリジン及びピコリン等);含窒素環式化合物(N−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾ−ル、2−ウンデシルイミダゾ−ル、2−ヘプタデシルイミダゾ−ル、2−フェニルイミダゾ−ル、2−フェニル−4−メチルイミダゾ−ル、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾ−ル、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾ−ル、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾ−ル、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾ−ル、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾ−ル、2−メチルイミダゾリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等)等が挙げられる。
塩基(C)のうち、脱水縮合反応の反応性の観点から好ましいのは有機塩基であり、更に好ましいのはピリジン骨格を有する化合物及び含窒素環式化合物である。なお、塩基(C)は2種以上を併用してもよい。
本発明における酸(B)及び塩基(C)は、反応系内に溶解するもの又は溶解しないもののいずれであってもよい。従って、酸(B)及び塩基(C)は、反応系内で別々に存在していてもよいし、酸(B)と塩基(C)とで塩を形成していてもよい。また、あらかじめ酸(B)と塩基(C)とで塩を形成しているものを使用してもよい。
本発明の製造方法で得られるエーテル化合物(D)としては、一般式(2)で表される化合物が挙げられる。一般式(2)におけるR及びRは、それぞれ独立に一般式(1)におけるRと同様の基であり、好ましい範囲も同様である。一般式(2)におけるAOは一般式(1)におけるAOと同様の基であり、好ましい範囲も同様である。一般式(2)におけるmは、オキシアルキレン基の付加モル数であって0〜50の数であり、脱水縮合反応の反応性の観点から好ましくは0〜40であり、更に好ましくは0〜30である。
一般式(2)における(AO)は、炭素数2〜4のオキシアルキレン基が単独のもの又は2種以上を併用したものでもよく、2種以上の付加形式はブロック状でもランダム状でもよい。
エーテル化合物(D)の具体例としては、ジ−n−オクチルエーテル、ジ−2−エチルヘキシルエーテル、ジ−n−デシルエーテル、ジ−n−ドデシルエーテル、ジ−n−ベヘニルエーテル、n−オクチル−n−ベヘニルエーテル、イソデシル−n−オクタデシルエーテル、ポリエチレングリコールジ−n−ドデシルエーテル、ポリエチレングリコール−n−オクチル−n−ドデシルエーテル、ポリプロピレングリコールジ−n−ドデシルエーテル、ポリプロピレングリコール−n−オクチル−n−ドデシルエーテル及びポリエチレンポリプロピレングリコール−n−オクチル−n−ドデシルエーテル等が挙げられる。
本発明のエーテル化合物(D)の製造方法における1価アルコール(A)の反応は、通常のアルコールの脱水縮合反応と同様の方法で行うことができる。具体的には、1価アルコール(A)、酸(B)、塩基(C)及び必要により溶媒を反応容器に投入し、反応させる方法が挙げられる。反応温度は、好ましくは100〜250℃である。250℃を超えると着色物質を生成する副反応が起こるため好ましくない。反応時の圧力は、好ましくは−0.1〜0.5MPaである。また、反応時には、エーテル化合物(D)の着色防止のため、窒素及びアルゴン等の不活性ガスを通気しながら行うことが好ましい。
脱水縮合反応は、反応時に生成する水を反応系外に減圧留去させながら行ってもよいし、加圧密閉下で脱水縮合反応を行った後、生成した水を減圧留去してもよい。また、脱水縮合反応時は、窒素及びアルゴン等の不活性ガスを通気しながら行うことが好ましい。溶媒としては、炭化水素系溶媒(例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、シクロヘキサン、n−ヘキサン及びn−オクタン等)、ハロゲン化炭化水素(例えば塩化メチレン、ジクロロエタン及びトリクロロエタン等)、エーテル化合物(例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン及びジオキサン等)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、二種以上を適宜併用してもよい。溶媒を使用した場合は、反応終了後減圧留去することができる。
反応に使用した酸(B)及び塩基(C)が反応系内に溶解しないものである場合は、反応終了後、酸(B)及び塩基(C)はろ過により除去することができる。酸(B)及び塩基(C)が反応系内に溶解するものである場合は、(1)反応系内に水を加えて撹拌し、酸(B)及び塩基(C)を水に溶解させた後静置し、エーテル化合物(D)の層と水層に分離し水層を除去する方法、(2)吸着処理剤を反応系内に加え、撹拌した後吸着処理剤をろ過する方法、等により除去することができる。
反応に使用した酸(B)又は塩基(C)が反応系内に溶解しないものである場合は、溶解しないものをろ過により除去した後、上記(1)又は(2)の方法で反応系内に溶解したものを除去することができる。
酸(B)の使用量は、1価アルコール(A)の重量に基づき、好ましくは0.01〜5重量%であり、更に好ましくは0.1〜1重量%である。
塩基(C)の使用量は、1価アルコール(A)の重量に基づき、好ましくは0.01〜5重量%であり、更に好ましくは0.1〜1重量%である。酸(B)と塩基(C)の投入モル当量比[(B)/(C)]は、好ましくは0.01〜10であり、更に好ましくは0.1〜3である。
本発明におけるエーテル化合物(D)の生成率は、脱水縮合反応前の1価アルコール(A)の水酸基価及び脱水縮合反応で生成したエーテル化合物(D)の水酸基価をJIS K1557の方法で測定し、以下の計算式から算出することができる。
エーテル化合物(D)の生成率(%)=100−(V/V)×100
但し、V:1価アルコール(A)の水酸基価(mgKOH/g)
:エーテル化合物(D)の水酸基価(mgKOH/g)
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
<製造例1>[n−ドデシルアルコールのEO7モル付加物(A3−1)の合成]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、n−ドデシルアルコール186部(1モル部)及び水酸化カリウム2部を投入し、窒素置換後密閉し90℃に昇温後同温度で1時間減圧下(−0.098MPa)脱水した。次いで撹拌下160℃に昇温後、同温度でEO308部(7モル部)を圧力が0.5MPaを超えないように調整しながら3時間かけて滴下した後、同温度で2時間熟成し、n−ドデシルアルコールのEO7モル付加物(A3−1)を得た。
<製造例2>[n−ドデシルアルコールのEO25モル付加物(A3−2)の合成]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、n−ドデシルアルコール186部(1モル部)及び水酸化カリウム2部を投入し、窒素置換後密閉し90℃に昇温後同温度で1時間減圧下(−0.098MPa)脱水した。次いで撹拌下160℃に昇温後、同温度でEO1100部(25モル部)を圧力が0.5MPaを超えないように調整しながら5時間かけて滴下した後、同温度で2時間熟成し、n−ドデシルアルコールのEO25モル付加物(A3−2)を得た。
<比較製造例1>(ゼオライト触媒の調製)
撹拌機及び加熱冷却装置を備えた反応容器に、H−Y型ゼオライト[東ソー(株)製(Si/Al≧
5.5 )20部及び純水2000部を投入し、室温で30分間撹拌した後30分間静置し、デカンテ
ーションで上澄み液を除去した。次いで純水2000部を投入し、撹拌下100℃まで昇温し、同温度
で2時間撹拌した。30分間静置後、デカンテーションで上澄み液を除去し、2000部の純水で3回
洗浄後、吸引ろ過でゼオライトを回収し、120℃で7時間乾燥させた後、更に550℃で5時間焼成
し、ゼオライト触媒(X)20部を得た。
<実施例1>
撹拌機、分水管、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器に、n−ドデシルアルコール372部(2モル部)を投入し、室温で撹拌下窒素を液中に通気しながらピリジン3.16部(0.04モル部)を投入し、次いで撹拌下濃硫酸(95%)4.12部(0.04モル部)を少しずつ投入し、180℃に昇温し、同温度で生成した水を脱水しながら8時間脱水縮合反応した。反応終了後室温まで冷却し、水200部を投入し、室温で1時間撹拌後1時間静置した。二層に分離した層のうちの下層(水層)を分液し、上層を120℃で1時間減圧下(−0.098MPa)脱水し、ジ−n−ドデシルエーテル(D−1)を得た[(D−1)は、一般式(2)におけるR及びRがn−ドデシル基、mが0である化合物。]。
<実施例2>
濃硫酸(95%)4.12部(0.04モル部)をp−トルエンスルホン酸一水和物3.8部(0.02モル部)に変更した以外は実施例1と同様にして、ジ−n−ドデシルエーテル(D−2)を得た[(D−2)は、一般式(2)におけるR及びRがn−ドデシル基、mが0である化合物。]。
<実施例3>
ピリジン3.16部(0.04モル部)を水酸化ナトリウム0.96部(0.024モル部)に変更した以外は実施例1と同様にして、ジ−n−ドデシルエーテル(D−3)を得た[(D−3)は、一般式(2)におけるR及びRがn−ドデシル基、mが0である化合物。]。
<実施例4>
n−ドデシルアルコール372部(2モル部)をn−オクチルアルコール204部(2モル部)に変更した以外は実施例1と同様にして、ジ−n−オクチルエーテル(D−4)を得た[(D−4)は、一般式(2)におけるR及びRがn−オクチル基、mが0である化合物。]。
<実施例5>
n−ドデシルアルコール372部(2モル部)をn−ベヘニルアルコール652部(2モル部)に変更した以外は実施例1と同様にして、ジ−n−ベヘニルエーテル(D−5)を得た[(D−5)は、一般式(2)におけるR及びRがn−ベヘニル基、mが0である化合物。]。
<実施例6>
n−ドデシルアルコール372部(2モル部)をn−ドデシルアルコールのEO7モル付加物(A3−1)988部(2モル部)に変更した以外は実施例1と同様にして、ポリエチレングリコールジ−n−ドデシルエーテル(D−6)を得た[(D−6)は、一般式(2)におけるR及びRがn−ドデシル基、AOがオキシエチレン基、mが14である化合物。]。
<実施例7>
n−ドデシルアルコール372部(2モル部)をn−ドデシルアルコールのEO25モル付加物(A3−2)2572部(2モル部)に変更した以外は実施例1と同様にして、ポリエチレングリコールジ−n−ドデシルエーテル(D−7)を得た[(D−7)は、一般式(2)におけるR及びRがn−ドデシル基、AOがオキシエチレン基、mが50である化合物。]。
<実施例8>
n−ドデシルアルコール372部(2モル部)を、n−オクチルアルコール102部(1モル部)及びn−ベヘニルアルコール326部(1モル部)に変更した以外は実施例1と同様にして、n−オクチル−n−ベヘニルエーテル(D−8)を得た[(D−8)は、一般式(2)におけるRがn−オクチル基、Rがn−ベヘニル基、mが0である化合物。]。
<実施例9>
n−ドデシルアルコール372部(2モル部)を、n−オクチルアルコール102部(1モル部)及びn−ドデシルアルコールのEO7モル付加物(A3−1)494部(1モル部)に変更した以外は実施例1と同様にして、ポリエチレングリコールn−オクチル−n−ドデシルエーテル(D−9)を得た[(D−9)は、一般式(2)におけるRがn−オクチル基、Rがn−ドデシル基、AOがオキシエチレン基、mが7である化合物。]。
<比較例1>
撹拌機、分水管、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器に、n−ドデシルアルコールのEO7モル付加物(A3−1)988部(2モル部)を投入し、室温で撹拌下窒素を液中に通気しながら比較製造例1で得られたゼオライト触媒(X)3.04部を投入し、180℃に昇温し、同温度で生成した水を脱水しながら8時間脱水縮合反応した。反応終了後室温まで冷却し、ろ過によりゼオライト触媒(X)を除去し、ポリエチレングリコールジ−n−ドデシルエーテル(Y−1)を得た。
実施例1〜9及び比較例1で得られた(D−1)〜(D−9)、(Y−1)について、上記の方法と同様の方法で生成率を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2011195551
表1から明らかなように、実施例1〜9で得られた(D−1)〜(D−9)は、比較例1で得られた(Y−1)と比較してエーテル化合物の生成率が高いため、高純度のエーテル化合物が得られていることがわかる。
本発明のエーテル化合物の製造方法で得られたエーテル化合物は、高純度で残存する未反応物が少ないため、低起泡性界面活性剤、溶剤、化学品中間体及び樹脂改質剤等として利用可能である。

Claims (5)

  1. 一般式(1)で表される1価アルコール(A)の1種又は2種以上の混合物を酸(B)及び塩基(C)の存在下に反応させることを特徴とする一般式(2)で表されるエーテル化合物(D)の製造方法。
    O−(AO)−H (1)
    [式中、Rは炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、kは0〜25の数である。]
    O−(AO)−R (2)
    [式中、R及びRはそれぞれ独立に炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、mは0〜50の数である。]
  2. 前記酸(B)が無機プロトン酸及び/又は有機プロトン酸である請求項1記載の製造方法。
  3. 前記酸(B)が硫酸及び/又はスルホン酸基含有化合物である請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 前記塩基(C)が有機塩基である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記塩基(C)がピリジン骨格を有する化合物又は含窒素環式化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
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