JP2011195495A - 組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1)4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)プロトンポンプ阻害作用を有する植物抽出物を含有する組成物。
前記プロトンポンプ阻害作用を有する植物抽出物として、下記に挙げる植物の抽出物であることを特徴とする。(植物)シソ科タチジャコウソウ属、マメ科クララ属、ショウガ科ショウガ属、サトイモ科ショウブ属、ウリ科ヘチマ属、ユキノシタ科アジサイ属、サルノコシカケ科マツホド菌核。
【選択図】図1
Description
<1> 1)下記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)プロトンポンプ剤を含有することを特徴とする、組成物。
<4> 前記プロトンポンプ阻害剤は、植物体を抽出して得られるものであることを特徴とする、<1>〜<3>に記載の組成物。
<5> 前記プロトンポンプ阻害作用を有する植物抽出物が、下記に挙げる植物の抽出物であることを特徴とする、<1>〜<4>の何れか一項に記載の組成物。
(植物)シソ科タチジャコウソウ属、マメ科クララ属、ショウガ科ショウガ属、サトイモ科ショウブ属、ウリ科ヘチマ属、ユキノシタ科アジサイ属、サルノコシカケ科マツホド菌核
<6> 前記シソ科タチジャコウソウ属、マメ科クララ属、ショウガ科ショウガ属、サトイモ科ショウブ属、ウリ科ヘチマ属、ユキノシタ科アジサイ属、サルノコシカケ科マツホド菌核に属する植物が、シソ科タチジャコウソウ属タイム、マメ科クララ属クララ、ショウガ科ショウガ属ショウガ、サトイモ科ショウブ属ショウブ、ウリ科ヘチマ属ヘチマ、ユキノシタ科アジサイ属アマチャ、サルノコシカケ科マツホド菌核ブクリョウであることを特徴とする、<1>〜<5>の何れか一項に記載の組成物。
<7> 前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩が、組成物全量に対し、0.0001質量%〜5質量%含有することを特徴とする、<1>〜<6>の何れか一項に記載の組成物。
<8> 前記プロトンポンプ阻害作用を有する植物抽出物が、組成物全量に対し、0.00001質量%〜10質量%含有することを特徴とする、<1>〜<7>の何れか一項に記載の組成物。
<9> 前記プロトンポンプ阻害剤は、メラノサイトにおけるメラノサイト内の酸性化作用を有することを特徴とする、<1>〜<8>の何れか一項に記載の組成物。
<10> 前記プロトンポンプ阻害作用を有する植物抽出物が、Na+/H+交換輸送系に作用することを特徴とする、<9>に記載の組成物。
<11> さらに、下記の美白剤を含有することを特徴とする、<1>〜<10>の何れか一項に記載の組成物。
<美白剤> アスコルビン酸、アスコルビン酸グルコシド、アスコルビン酸リン酸マグネシウム
<12> 更に、化粧料として、好ましい成文を含有することを特徴とする、<1>〜<11>の何れか一項に記載の組成物。
<13> 化粧料(但し、医薬部外品を含む)であることを特徴とする、<1>〜<12>の何れか一項に記載の組成物。
<14> 皮膚外用剤であることを特徴とする、<1>〜<13>の何れか一項に記載の組成物。
<15> 油中水乳化剤形であることを特徴とする、<14>に記載の皮膚外用剤。
<16> 色素沈着予防用であることを特徴とする、<14>又は<15>に記載の皮膚外用剤。
<17> 紫外線暴露の直後に使用するための、<14>〜<16>に記載の皮膚外用剤。
<18> 1)一般式(1)で表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)プロトンポンプ阻害剤を含有する皮膚外用剤。
本発明の組成物は、1)前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)プロトンポンプ阻害作用を有する植物抽出物を含有することを特徴とする。本発明の組成物においては、前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩であれば、特段の限定なく使用することが出来る。ここで一般式(1)に表される化合物に付いて述べれば、式中、R1は、分岐構造又は環状構造を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を表し、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n−ペンチル基、アミル基、イソアミル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、1−メチルプロピル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1−イソプロピル−2−メチルプロピル基、1,1−ジメチル−3−メチルブチル基、1−ブチルペンチル基、1−イソブチル−3−メチルブチル基、イソステアリル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などが好ましく例示出来、これらの内、n−ブチル基が特に好ましく例示出来る。また、前記一般式(1)に表される化合物の置換基R1の置換位置は、特段の限定なく適応することが出来るが、特に、4位が置換されている化合物が好ましい。前記一般式(1)に表される化合物の内、好ましいものとしては、前記一般式(2)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容され塩が好適に例示出来、さらに好ましいものとしては、4−ブチルレゾルシノ−ル及び/又はその薬理学的に許容される塩が好適に例示出来る。かかる化合物は、メラニン産生過程における鍵酵素のチロシナ−ゼを直接阻害するチロシナ−ゼ酵素阻害作用によりメラニン産生抑制作用を示すほか、後記のプロトンポンプ阻害剤、更には、美白剤のアスコルビン酸誘導体等と共に組成物に配合することにより、優れた色素沈着予防又は改善作用を示す。
本発明の組成物は、1)前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)プロトンポンプ阻害剤を含有することを特徴とする。本発明におけるプロトンポンプ阻害剤とは、プロトンポンプ阻害作用を有する成分であれば特段の限定なく適応することが出来る。本発明のプロトンポンプ阻害剤は、細胞又は細胞小器官内外におけるプロトン濃度の調節に関与している生体機能分子に作用し、細胞又は細胞小器官内のプロトン濃度を調節する作用(細胞又は細胞小器官内を酸性化する作用)を有する物質を意味する。本発明のプロトンポンプ阻害剤の内、好ましいものを具体的に例示すれば、細胞又は細胞小器官内等において能動的なプロトン輸送を担う膜H+−ATPase、更には、Na+/K+−ATPase等のイオンポンプと共役的に働き受動的にプロトンを輸送するNa+/H+交換輸送体等に作用することによりプロトン濃度を調節する物質等が好適に例示出来、さらに好ましいものとしては、後述する「本発明の植物抽出物を用いたメラノサイト内酸性化(プロトンポンプ阻害作用)検討」において、メラノサイト内の酸性化作用を有する物質(プロトンポンプ阻害剤)が好適に例示出来る。本発明においてメラノサイト内の酸性化作用を有する物質(プロトンポンプ阻害剤)とは、蛍光顕微鏡等を用いた目視観察により、pH感受性蛍光色素の発色強度の増強が認められる物質を意味する。さらに、前記プロトンポンプ阻害剤の内、特に好ましいものとしては、プロトンポンプ阻害作用によるメラニン産生抑制作用を示し、チロシナ−ゼへの直接阻害作用、チロシナ−ゼファミリ−タンパク減少作用を示さないプロトンポンプ阻害剤が好適に例示出来る。
本発明のショウガ科ショウガ属ショウガ(ショウキョウ)より得られる植物抽出物の製造方法を示す。本抽出物は、ショウガZingiber officinale Roscoe( Zingiberaceae ) の根茎をエタノ−ルに浸漬し製造した。具体的には、ショウガ科ショウガ属ショウガ(ショウキョウ)を粗末にしたもの200gに、薄めたエタノ−ル(37〜50%)約600mLを加え、時々かき混ぜながら可溶性成分が充分に溶けるまで放置し、布ごしし、残留物を薄めたエタノ−ル(37〜50%)少量で洗い、圧搾し、浸出液及び洗液をあわせ、2日間放置し、濾過し、さらに薄めたエタノ−ル(37〜50%)を加え、本抽出物全量1000mLを製造した。
本発明の植物抽出物に関し、以下の手順に従い、生細胞内酸性化(プロトンポンプ阻害作用)検出を行った。ヒト正常メラノサイト(クラボウ株式会社)を4ウェルLab-Tek chamber slide(Thormo Fisher Scientific社)に10000cells/cm2播種し、翌日、評価物質を含有する培地 0.5mL/wellに交換し、30分培養した。コントロ−ルとして評価物質を含まないサンプルを前記同様に調製した。その後、Lysosensor189(モレキュラ−プロ−ブ社:最終濃度1μM)を加え、15分間培養した。培養終了後、PBSにて洗浄し、4%パラホルムアルデヒドで室温15分固定を行った。その後、スライドガラスでサンプルを封入し、蛍光顕微鏡(カ−ルツァイツ社)にて観察した。 本発明に於いて、プロトンポンプ阻害作用を有する物質とは、当該ヒト正常メラノサイトを用いたメラノサイト内酸性化(プロトンポンプ阻害作用)検出において、pH感受性蛍光色素の発色強度が、蛍光顕微鏡による目視的観察により、発光強度の増強が認められる場合を意味する。結果を図1に示す。
本発明の植物抽出物を用い、以下の記載の方法に従い、メラニン産生抑制作用を評価した。24穴プレ−トにヒト正常メラノサイト(クラボウ株式会社)を22500(cells/cm2)播種する。翌日、評価物質を含有する培地 0.5(mL/well)に交換し、0.25(μCi)2−[2−14C]チオウラシル(GEヘルスケアバイオサイエンス社)を添加し培養を継続する。播種4日後、培地を除去しPBSで1回プレ−トを洗浄した後、細胞生存率を評価するため生細胞数測定試薬SF(ナカライテスク社)溶液を添加した培地に交換し、37℃、3時間呈色反応を行った。反応後、450(nm)の吸光度をマイクロプレ−トリ−ダ−Benchmark Plus(Bio-Rad Laboratories)を用いて測定した。コントロ−ルとして評価物質を含まないサンプルを前記同様に調製し、コントロ−ルに対する各評価物質を含むサンプルの吸光度の百分率を求め細胞生存率とした。メラニン量測定のため吸光度測定後、PBSで1回プレ−トを洗浄し、TCAを添加し、細胞を溶解した後、蒸留水 を加え溶液をバイアルに移した。氷上に放置後、15000rpm、5分間遠心した後、上清を除去した。再度、各バイアルに10%TCA 500(μL)を添加し、氷上15分間放置した。15000rpm、5分間遠心した後、上清を除去した。残渣にアクアゾ−ル−2(パ−キンエルマ−社) 1(mL)を添加し、液体シンチレ−ションカウンタ− LSC−6100(アロカ社製)にて放射線量を測定した。コントロ−ルとして評価物質を含まないサンプルを前記同様に調製し、コントロ−ルに対する評価物質を含むサンプルの放射線量の百分率を求めメラニン量(%)とした。メラニン産生量の50%阻害濃度(IC50値)は、細胞毒性の認められない範囲でSAS software version 9.1.3(SAS Institute Inc.)を用い算出した。本発明において、メラニン産生抑制作用を有する物質とは、当該ヒト正常メラノサイトを用いたメラニン産生抑制作用評価において、細胞毒性の認められない濃度においてコントロ−ルと比較しメラニン産生量を50%以下のレベルに低下させる作用を有する場合を意味する。これは、メラニン産生抑制作用が低い物質を配合した場合には、期待されるメラニン産生抑制作用が現われないためである。結果を表1に表す。
本発明の組成物は、1)前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)プロトンポンプ阻害剤とを必須成分として含有することを特徴とする。前記必須成分を含有する組成物の作製にあたっては、前記必須成分以外に、通常医薬、化粧品、食品、飲料の製剤化で使用される任意成分を含有することが出来る。また、本発明の組成物の投与経路としては、経口投与、経皮投与の何れもが可能である。また、かかる成分が連続投与される場合、さらには安全性を考慮した場合、経皮的に投与されることが好ましい。経皮的に投与されるものであれば特段の限定なく応用出来、例えば、医薬部外品を含む化粧料、皮膚外用医薬、皮膚外用雑貨等が好ましく例示できる。これは本発明の皮膚外用剤が、比類無き使用感の良さを有しているため、使用感が重要な化粧料に特に好適であるためである。化粧料としては、油中水乳化剤形を応用できるものであれば、特段の限定はなく、例えば、エッセンス、乳液、クリ−ム等の基礎化粧料、アンダ−メ−クアップ、ファンデ−ション、チ−クカラ−、マスカラ、アイライナ−などのメ−クアップ化粧料、ヘアクリ−ムなどの毛髪化粧料などが好適に例示できる。
以下の記載の方法に従い、メラニン産生抑制作用を評価した。24穴プレ−トにヒト正常メラノサイト(クラボウ株式会社)を22500(cells/cm2)播種する。翌日、評価物質を含有する培地 0.5(mL/well)に交換し、0.25(μCi)2−[2−14C]チオウラシル(GEヘルスケアバイオサイエンス社)を添加し培養を継続する。播種4日後、PBSで1回プレ−トを洗浄し、TCAを添加し細胞を溶解した後、蒸留水を加え溶液をバイアルに移した。氷上に放置後、15000rpm、5分間遠心した後、上清を除去した。再度、各バイアルに10%TCA 500(μL)を添加し、氷上15分間放置した。15000rpm、5分間遠心した後、上清を除去した。残渣にアクアゾ−ル−2(パ−キンエルマ−社) 1(mL)を添加し、液体シンチレ−ションカウンタ− LSC−6100(アロカ社製)にて放射線量を測定した。コントロ−ルとして評価物質を含まないサンプルを前記同様に調製し、コントロ−ルに対する評価物質を含むサンプルの放射線量の百分率を求めメラニン量(%)とした。結果を図2に示す。
以下の手順に従い、前記一般式(1)に表される化合物及びプロトンポンプ阻害剤(ショウキョウより得られる植物抽出物)の生細胞内チロシナ−ゼ酵素阻害活性を測定した。
24穴プレ−トにヒト正常メラノサイト(クラボウ株式会社)を225000 cells / cm2播種し、翌日評価物質を含有する培地0.5mL/wellに交換し48時間培養した。その後、1μCi / mL L-[3,5−3H] tyrosine(GEヘルスケアバイオサイエンス社)を添加し、さらに24時間培養実施した。播種4日後、培地を回収し、培地250μLに対し20%活性炭溶液及び10%TCAをそれぞれ450μLずつ加え、混和した。4℃、15分放置後、15000rpm、5分間遠心し上清を回収した。上清800μLに対し再度20%活性炭溶液450μL添加し、室温15分放置した。15000rpm、5分間遠心し上清を回収し、フィルタ−濾過を行った。濾過した上清750μLをバイアルに移し、アクアゾ−ル−2(パ−キンエルマ−社)10mLを添加し液体シンチレ−ションカウンタ−LSC−6100(アロカ社製)にて放射線量を測定した。コントロ−ルとして、評価物質を含まないサンプルを前記同様に調製し、コントロ−ルに対する各評価物質の放射線量の百分率を求め、生細胞内チロシナ−ゼ活性(%)とし、さらに100(%)との差分を求め、生細胞内チロシナ−ゼ活性阻害率(%)とした。結果を図3
に示す。
表2及び表3に示す処方に従い、本発明の組成物(皮膚外用剤)である油中水乳化製剤(化粧料)を製造した。即ち、イ、ロ、ハの成分をそれぞれ80℃に加温し、イの中にニを加えて溶解させ、混練してゲルを形成させ、これにロを加え希釈し、これに攪拌下、徐々にハを加えて乳化し、攪拌冷却し、本発明の皮膚外用剤である、油中水乳化剤形の化粧料1〜7を作製した。また、「本発明のプロトンポンプ阻害剤」を水に置換した比較例1を作製した。さらに、前記化粧料1の表2及び表3に記載の成分中、「本発明の前記一般式(1)に表される化合物(4−n−ブチルレゾルシノ−ル)」を水に置換した比較例2、「本発明のプロトンポンプ阻害剤」及び「本発明の前記一般式(1)に表される化合物(4−n−ブチルレゾルシノ−ル)」を共に水に置換した比較例3を作製した。
以下の手順に従い、化粧料1〜7、比較例1〜3の紫外線照射による色素沈着抑制効果を評価した。自由意思で参加したパネラーの両上腕内側部に1.5cm×1.5cmの部位を上下2段に分け、合計11ヶ所設け、最少紅斑量(1MED)の紫外線照射を1日1回、3日連続して3回照射した。照射終了後1日より、1日1回28日連続してサンプル50μLを塗布した。1部位は無処置部位とした。塗布終了24時間後に色彩色差計(CR-300、コニカミノルタ株式会社)にて各試験部位の皮膚明度(L*値)を測定し、無処置部位のL値に対するΔL*値を算出した。L*値は、色素沈着の程度が強いほど低い値となる。従って、ΔL*値が大きい程、色素沈着が抑制されたと判断することができる。結果を表4に示す。これにより、本発明の皮膚外用剤である化粧料1〜7は、優れた色素沈着抑制効果を示すことが分かる。特に、ショウガ科ショウガ属の植物、ウリ科ウリ属の植物を基源とする植物抽出物は、著しい美白効果を奏していることが分かる。従って、本発明のプロトンポンプ剤としては、特に、これらの植物より得られる植物抽出物が好ましい。
前記の表2及び表3に記載の化粧料3の製剤成分中、「本発明のプロトンポンプ阻害剤」(ショウガ科ショウガ属ショウガ(ショウキョウ)より得られる抽出物)及び「本発明の前記一般式(1)に表される化合物(4−n−ブチルレゾルシノ−ル)」の製剤成分中における割合を、表5に記載の重量%に変更した化粧料8〜11を作製した。前記2種類の成分の質量%の増減は、水の質量%増減により調整した。
前記方法に従い製造された化粧料8〜11に関し、実施例4に記載の方法に従い、紫外線照射後の色素沈着抑制効果を検討した。結果を表6に示す。表6に示した結果より、「本発明のプロトンポンプ阻害剤」(ショウガ科ショウガ属ショウガより得られる抽出物)及び「本発明の前記一般式(1)に表される化合物(4−n−ブチルレゾルシノ−ル)」を共に含有する化粧料8〜11には、両成分の組み合わせによる紫外線照射による色素沈着抑制効果が認められた。表6の結果より、1)前記一般式(1)で表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)プロトンポンプ阻害剤を含有する皮膚外用剤は、紫外線照射による色素沈着抑制に対する優れた効果を有することが判る。
表7及び表8に示した処方に従い、ロ−ション剤形の化粧料(化粧料12〜18)を作製した。
Claims (18)
- 前記一般式(1)に表される化合物が、4−n−ブチルレゾルシノ−ル及び/又はその薬理学的に許容される塩であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
- 前記プロトンポンプ阻害剤は、植物体を抽出して得られるものであることを特徴とする、請求項1〜3に記載の組成物。
- 前記プロトンポンプ阻害作用を有する植物抽出物が、下記に挙げる植物の抽出物であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載の組成物。
(植物)シソ科タチジャコウソウ属、マメ科クララ属、ショウガ科ショウガ属、サトイモ科ショウブ属、ウリ科ヘチマ属、ユキノシタ科アジサイ属、サルノコシカケ科マツホド菌核 - 前記シソ科タチジャコウソウ属、マメ科クララ属、ショウガ科ショウガ属、サトイモ科ショウブ属、ウリ科ヘチマ属、ユキノシタ科アジサイ属、サルノコシカケ科マツホド菌核に属する植物が、シソ科タチジャコウソウ属タイム、マメ科クララ属クララ、ショウガ科ショウガ属ショウガ、サトイモ科ショウブ属ショウブ、ウリ科ヘチマ属ヘチマ、ユキノシタ科アジサイ属アマチャ、サルノコシカケ科マツホド菌核ブクリョウであることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の組成物。
- 前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩が、組成物全量に対し、0.0001質量%〜5質量%含有することを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の組成物。
- 前記プロトンポンプ阻害作用を有する植物抽出物が、組成物全量に対し、0.00001質量%〜10質量%含有することを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載の組成物。
- 前記プロトンポンプ阻害剤は、メラノサイトにおけるメラノサイト内の酸性化作用を有することを特徴とする、請求項1〜8の何れか一項に記載の組成物。
- 前記プロトンポンプ阻害作用を有する植物抽出物が、Na+/H+交換輸送系に作用することを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
- さらに、下記の美白剤を含有することを特徴とする、請求項1〜10の何れか一項に記載の組成物。
<美白剤> アスコルビン酸、アスコルビン酸グルコシド、アスコルビン酸リン酸マグネシウム - 更に、化粧料として、好ましい成分を含有することを特徴とする、請求項1〜11の何れか一項に記載の組成物。
- 化粧料(但し、医薬部外品を含む)であることを特徴とする、請求項1〜12の何れか一項に記載の組成物。
- 皮膚外用剤であることを特徴とする、請求項1〜13の何れか一項に記載の組成物。
- 油中水乳化剤形であることを特徴とする、請求項14に記載の皮膚外用剤。
- 色素沈着予防用であることを特徴とする、請求項14又は15に記載の皮膚外用剤。
- 紫外線暴露の直後に使用するための、請求項14〜16に記載の皮膚外用剤。
- 1)一般式(1)で表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)プロトンポンプ阻害剤を含有する皮膚外用剤。
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