JP2010030935A - 皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レ−ザ−又はケミカルピ−リング治療などの皮膚に負担の大きい物理的処置方法を行うことなく紫外線照射後の色素沈着の発生を予防する方法を提供する。
【解決手段】 1)トリテルペン酸、その誘導体及び/又はそれらの塩から選択される成分、2)美白効果を有する生薬植物のエキスからなる群より選ばれる少なくとも一種又は2種以上の物質を含有することを特徴とする皮膚外用剤により、紫外線照射後の色素沈着の発生を予防する方法を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、化粧料(但し、医薬部外品を含む)などの皮膚外用剤に関し、更に詳しくは、色素沈着の予防に有用な化粧料に好適な皮膚外用剤に関する。
近年、過度に紫外線を浴びることは、火ぶくれ(水泡)を伴う重篤な皮膚炎症のサンバ−ンをはじめ、遺伝子変異による皮膚ガン発症の可能性を増大させるため、これまで以上に、紫外線並びに日焼け防止に対する注意が払われている。また、過度の紫外線又は長期に渡り紫外線を浴び続けることにより、皮膚細胞においてメラニン産生が過剰に活性化され、色素沈着が不均一な様相を呈するシミ、肝斑、老人性色素斑などを引き起こす。これらは、印象的に美観を損なう場合が少なくないため、その対策が望まれている。
紫外線を浴びることにより発生・悪化するシミ・肝斑、老人性色素斑などの不均一な色素沈着に対する治療には、レ−ザ−治療、ケミカルピ−リングに加え、内服又は外用剤による美白剤の使用が行われている。一般に、レ−ザ−治療は、色素沈着を目立たなくさせることに対して治療効果が高いといわれているが、患者の正常皮膚に対する負担が大きいこと、加えて、患者の体調によっては、症状が悪化することなどが報告されていることから、必ずしも決定的な治療法とは成り得ていない。一方、ケミカルピ−リング又はトラネキサム酸、アスコルビン酸、アルブチン等の美白剤の使用は、シミなどを薄くする一定の効果は認められるが、この様な処置方法では、光照射を受ける前の肌に戻すことは困難である。この様な、残存した色素沈着の蓄積の結果が前記の肝斑、老人性色素斑につながるとも言われている。また、複数の美白成分を含有する皮膚外用剤に代表される美白剤を併用する処置方法、更には、前記処置方法を組み合わせた処置方法が実際の治療現場において行われているが、重篤な色素沈着であるシミ、或いは、立体的な形状変化であるシワを目立たなくされるほどの効果は認められていない。この意味で、色素沈着の残存量をより減少させることは意義深いことであると言える。
テルペンは、精油または植物樹脂に含有されている炭素鎖構造を有する植物の二次代謝物質であり、分子構造中の炭素数5個のイソプレンユニットの数による分類されている。トリテルペンは、3個のイソプレンユニットが二重になるダブルユニット構造を有している構造的な特徴に加え、抗ガン作用(例えば、特許文献1を参照)、抗酸化作用(例えば、非特許文献1を参照)、抗炎症作用(例えば、特許文献2を参照)等の様々な薬理作用を示すことにより注目されている。特に、水酸基を有するトリテルペン酸(単にトリテルペン酸という場合もある)であるウルソ−ル酸、オレアノ−ル酸、ベツリン酸等は、前述の通り抗酸化作用、抗炎症作用、メラニン産生抑制作用(例えば、特許文献3を参照)等の薬理作用を示すため、これらを有効成分として含有する化粧料をはじめとする皮膚外用剤に応用されている。しかし、かかる成分と美白成分や抗炎症成分とを組み合わせて用いることは知られていないし、かかる組み合わせにより、美白成分との相乗効果が得られることも知られていない。
特に、ウルソ−ル酸誘導体に関しては、油性または水性成分への溶解性向上を目指し、エステル化、リン酸化をはじめとする様々な構造変換がなされている。得られたウルソ−ル酸誘導体の油性または水性成分への溶解性は向上し、これらを有効成分とする皮膚外用剤が美白作用(例えば、特許文献4を参照)や肌荒れ改善作用(例えば、特許文献5を参照)を示すことが確認されている。
特開平8−119866号公報 特開2004−91438号公報 特開平9−143050号公報 特開2007−246459号公報 WO2006−307818号公報 Zdenka Ovesna, Katarina Kozics and Darina Slame?ova、Mutation Research/Fundamental and Molecular Mechanisms of Mutagenesis、600(1-2)、P131−137(2006).
本発明は、この様な状況下においてなされたものであり、紫外線照射後の蓄積された、重篤な色素沈着を予防する、より優れた手段を提供することを課題とする。
この様な実情に鑑みて、本発明者等は、レ−ザ−又はケミカルピ−リングなどの皮膚に負担の大きい処置方法を実施することなく、紫外線照射後の色素沈着の発生を予防する方法を求め、鋭意努力を重ねた結果、1)トリテルペン酸、その誘導体及び/又はそれらの塩から選択される成分、2)美白効果を有する生薬植物のエキスからなる群より選ばれる1種又は2種以上の物質を含有することを特徴とする皮膚外用剤が、その様な作用に優れていることを見出し、かかる製剤により、残存色素沈着量を減じることにより、その様な予防が出来ることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示す通りである。
<1> 1)トリテルペン酸のリン酸エステル及び/又はそれらの塩と、2)美白効果を有する生薬植物のエキスから成る群から選ばれる少なくとも一種の物質を含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
<2> 前記トリテルペン酸がウルソ−ル酸であることを特徴とする、<1>に記載の皮膚外用剤。
<3> 皮膚外用剤全量に対し、前記トリテルペン酸、その誘導体及び/又はその塩を、0.001質量%〜5質量%含有することを特徴とする、<1>〜<2>の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
<4> 前記美白効果を有する生薬植物のエキスが、下記に挙げる生薬植物の植物体から得られるエキスであることを特徴とする、<1>〜<3>の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
(生薬)クワ科の植物、シソ科の植物、キク科の植物、ユリ科の植物、マンサク科の植物、バラ科の植物、マメ科の植物、ユキノシタ科の植物、フトモモ科の植物、ウコン科の植物、オトギリソウ科の植物、ヒルガオ科の植物、トチノキ科の植物、カバノキ科の植物、キンポウゲ科の植物、サルトリイバラ科の植物、フウロソウ科の植物、クルミ科の植物
<5> 生薬エキスが、生薬植物の植物体に溶媒を加えて抽出した抽出物又はその溶媒除去物であることを特徴とする、<4>に記載の皮膚外用剤。
<6> 溶媒が水及び/又はアルコ−ルであることを特徴とする、<5>に記載の皮膚外用剤。
<7> 皮膚外用剤全量に対し、α、ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンを含有することを特徴とする<1>〜<6>の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
<8> 化粧料(但し、医薬部外品を含む)であることを特徴とする、<1>〜<7>の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
<9> 紫外線照射を受けた直後に、日焼けによる色素沈着を防ぐ目的で投与されるべきものであることを特徴とする<1>〜<8>の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
本発明によれば、紫外線照射後の色素沈着の発生を予防する手段を提供することが出来る。
(1) 本発明の皮膚外用剤の必須成分であるトリテルペン酸、トリテルペン酸誘導体
本発明の皮膚外用剤は、トリテルペン酸、その誘導体及び/又はそれらの塩から選択される成分を必須成分として含有することを特徴とする。前記トリテルペン酸誘導体としては、化粧料などの皮膚外用剤の分野で使用されているものであれば特段の限定なく適応することができ、例えばウルソ−ル酸、オレアノ−ル酸、ベツリン酸等が好適に例示でき、これらの中ではウルソ−ル酸が特に好ましく例示できる。また、前記トリテルペン酸誘導体としては、トリテルペン酸のエステル、アミドなどが好適に例示でき、中でも、ウルソ−ル酸の炭素数1〜20の炭化水素エステル又はウルソ−ル酸のリン酸エステル等が特に好適に例示できる。前記炭素数1〜20の炭化水素エステルとしては、メチルエステル、エチルエステル、ヘキシルエステル、シクロヘキシルエステル、オクチルエステル、イソオクチルエステル、ラウリルエステル、セチルエステル、ステアリルエステル、イソステアリルエステル、オレイルエステル等の脂肪族エステル、ベンジルエステル、フェネチルエステル等の芳香環を有する炭化水素基エステル等が好適に例示できる。かかる成分は、アルカリ存在下、ハロゲン化炭化水素を反応させるなど、常法に従って、ウルソ−ル酸より誘導できる。トリテルペン酸エステルは、市販のトリテルペン酸を出発原料とし、水素化ナトリウムを用いてナトリウム塩とした後、ハロゲン化炭化水素を反応させることにより得られる。例えば、リン酸トリテルペン酸は、市販のトリテルペン酸をテトラゾ−ル存在下、1〜3倍当量のジエチル−N,N−ジエチルホスホロアミデ−トと処理し、t−ブチルハイドロパ−オキシドを反応させ、トリテルペン酸のメチルホスフェ−トとした後、更に、トリメチルシリルブロミドを作用させることにより合成することができる。これらの塩としては、皮膚外用剤に使用されるものであれば、特段の限定無く使用でき、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、トリエタノ−ルアミン塩、モノエタノ−ルアミン塩等の有機アミン塩、リジン塩、アルギン酸塩等の塩基性アミノ酸塩が好適に例示できる。かかる成分は、皮膚に対して、抗炎症作用、メラニン産生抑制作用、光照射によるコラ−ゲン繊維束構造の再構築促進作用などを発現するが、本発明の皮膚外用剤においては、後記美白効果を有する植物エキスとともに働いて、紫外線照射によって皮膚が受けたダメ−ジを、炎症が起こる前に消去し、重篤な症状発現に至らないように予防する効果を奏する。この様な効果を奏するためには、前記トリテルペン酸、その誘導体及び/又はそれらの塩から選択される1種乃至は2種以上を、総量で、0.001質量%〜5質量%含有することが好ましく、0.01質量%〜3質量%含有することがより好ましい。これは少なすぎると前記効果を奏しない場合が存し、多すぎても、効果が頭打ちになり、この系の自由度を損なう場合が存するためである。
(2) 本発明の必須成分である美白効果を有する生薬植物のエキス
本発明の皮膚外用剤は、美白効果を有する生薬植物の植物体から得られるエキスを含有することを特徴とする。本発明で言う「美白効果を有する」とは、メラノ−マB−16を用いたスクリ−ニングにおいて、0.1%エキスのPBS溶液乃至は10%ジメチルスルホキシドPBS溶液の添加で、48時間インキュベ−ションした場合、溶媒コントロ−ルに比較して明らかに黒味が少ない挙動を示すことを意味する。具体的には、エキスを添加して培養した後のメラニン量が、溶媒コントロ−ルに比して40%以下であることを基準とする。美白効果を有する生薬植物のエキスが得られる植物体としては、クワ科の植物、シソ科の植物、キク科の植物、ユリ科の植物、マンサク科の植物、バラ科の植物、マメ科の植物、ユキノシタ科の植物、フトモモ科の植物、ウコン科の植物、オトギリソウ科の植物、ヒルガオ科の植物、トチノキ科の植物、カバノキ科の植物、キンポウゲ科の植物、サルトリイバラ科の植物、フウロソウ科の植物が好ましく例示出来る。前記美白効果を有する生薬植物の植物体から得られるエキスとしては、クワ科 クワ、シソ科 オウゴン、シソ科 ロ−ズマリ−、キク科 カミツレ、キク科 アルニカ、ユリ科 アロエ、マンサク科 ハマメリス、バラ科 エイジツ、シソ科 セ−ジ、シソ科 オドリソウ、マメ科 カンゾウ、マメ科 クジン、ユキノシタ科 ユキノシタ、バラ科 キイチゴ、バラ科 カキョク、フトモモ科 チョウジ、ユリ科 バクモントウ、サルノコシカケ科 チョレイ、ウコン科 ニンジン、キク科 セイヨウノコギリソウ、オトギリソウ科 オトギリソウ、ヒルガオ科 アサガオカラクサ、トチノキ科 セイヨウトチノキ、カバノキ科 シラカバ、キンポウゲ科 オウレン、サルトリイバラ科 ブクリョウ、シソ科 マ−ジョラム、トチノキ科 セイヨウトチノキ、バラ科 トウニン、フウロソウ科 ゲンノショウコ、クルミ科 コウキ、シソ科 ミント、フトモモ科 クロ−ブ、セリ科 ツボクサ等が、特に好ましく例示できる。ここで、生薬植物としては生薬植物のエキスを精製するために用いられる植物の植物体全般を意味する言葉で、必ずしも、生薬として用いられている部分のみを指すものではない。勿論、生薬として使用している部分は有効成分も含まれているので、この部位を使用することも好ましい。好ましい部位としてはクワ科 クワでは、樹皮が好ましく例示でき、シソ科 オウゴンでは、根部が好ましく例示でき、シソ科 ロ−ズマリ−では、地上部が好ましく例示でき、キク科 カミツレでは、花及び/又は蕾部が好ましく例示でき、キク科 アルニカでは、地上部が好ましく例示でき、ユリ科 アロエでは、地上部が好ましく例示でき、マンサク科 ハマメリスでは、地上部が好ましく例示でき、バラ科 エイジツでは、果実が好ましく例示でき、シソ科 セ−ジでは、地上部が好ましく例示でき、シソ科 オトギリソウでは、地上部が好ましく例示でき、シソ科 ミントでは、地上部が好ましく例示でき、マメ科 カンゾウでは、根部が好ましく例示でき、マメ科 クジンでは、根部が好ましく、ユキノシタ科 ユキノシタでは、地上部、特に葉部が好ましく例示でき、バラ科 キイチゴでは、葉部が好ましく例示でき、バラ科 カキョクでは、果実部が好ましく例示でき、フトモモ科 チョウジでは、花蕾が好ましく例示でき、ユリ科 バクモントウでは、根部が好ましく、ウコン科 ニンジンでは根部が好ましく、キク科 セイヨウノコギリソウでは、全草が好ましく例示でき、オトギリソウ科 オトギリソウでは地上部が好ましく例示でき、ヒルガオ科 アサガオカラクサでは地上部が好ましく、トチノキ科 セイヨウトチノキでは果皮を含む果実部が好ましく、カバノキ科 シラカバでは樹皮が好ましく、キンポウゲ科 オウレンでは、根部が好ましく例示でき、サルトリイバラ科 ブクリョウ、シソ科 マ−ジョラム、バラ科 トウニン、フウロソウ科 ゲンノショウコでは、葉部が好ましく例示でき、クルミ科 コウキでは葉部が好ましく例示でき、シソ科 ミントでは、全草が好ましく例示でき、フトモモ科 クロ−ブでは、花蕾が好ましく例示でき、セリ科 ツボクサでは、全草が好ましく例示できる。これらのうち、特に好ましいものは、ロ−ズマリ−、アルニカ、アロエ、ハマメリス、エイジツ、セ−ジ、ユキノシタ、キイチゴ、カンゾウ、カキョク、チョウジ、クジン、オトギリソウなどが好適に例示出来る。エキスとしては、圧搾流出物、水蒸気蒸留物、蒸留物、溶媒抽出物何れも使用可能であるが、溶媒抽出物が、有用成分を選択的に得ることが出来るので特に好ましい。この様な溶媒抽出に用いる溶媒としては、極性溶媒が好ましく、例えば、水、エタノ−ル、イソプロパノ−ル、1,3−ブタンジオ−ルなどのアルコ−ル類、酢酸エチル、蟻酸メチルなどのエステル類、アセト、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジエチルエ−テルやテトラヒドロフランなどのエ−テル類などが好ましく例示でき、中でも水及び/又はアルコ−ルが好ましく例示出来る。抽出は、植物体に比較して1〜10重量倍の溶媒を加え、室温であれば数日間、沸点付近の温度であれば数時間浸漬すればよい。必要に応じて不溶物を濾過して取り除いてもよい。濃縮する場合には、減圧留去すればよい、かかる生薬植物のエキスは、上記のように調整して用いることもできるし、既に市販されているものを購入して用いることも出来る。尚、エキスの配合量は、効果を奏する範囲に定めるのが好ましく、化粧料製造に際しては、予めエキスの配合量において美白効果を奏するのを確認した上で配合することが好ましい。美白効果は前記メラノーマB−16のスクリーニングによって評価することが出来る。
<製造例1>
クワ科クワの樹皮500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してクワエキス1を23g得た。
<製造例2>
シソ科オウゴンの根部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してオウゴンエキス1を59(g)得た。
<製造例3>
シソ科ロ−ズマリ−の地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してロ−ズマリ−エキス1を116(g)得た。
<製造例4>
キク科アルニカの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してアルニカエキス1を96(g)得た。
<製造例5>
ユリ科アロエの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流し、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してアロエエキス1を133(g)得た。
<製造例6>
マンサク科ハマメリスの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してハマメリスエキス1を108(g)得た。
<製造例7>
バラ科エイジツの果実の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱「還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してエイジツエキス1を66(g)得た。
<製造例8>
シソ科セ−ジの地上部の乾燥物500(g)に5(L)50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してセ−ジエキス1を71(g)得た。
<製造例9>
シソ科オトギリソウの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してオトギリソウエキス1を69(g)得た。
<製造例10>
シソ科ミントの地上部の乾燥物500(g)に5(L)のエタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してメンタエキス1を85(g)得た。
<製造例11>
マメ科カンゾウの根部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してカンゾウエキス1を124(g)得た。
<製造例12>
マメ科クジンの根部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してクジンエキス1を87(g)得た。
<製造例13>
ユキノシタ科ユキノシタの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してユキノシタエキス1を85(g)得た。
<製造例14>
バラ科キイチゴの葉部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してキイチゴエキス1を72(g)得た。
<製造例15>
バラ科カキョクの果実部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してカキョクエキス1を63(g)得た。
<製造例16>
フトモモ科チョウジの花蕾部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してチョウジエキス1を68(g)得た。
<製造例17>
ユリ科バクモントウの根塊部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してバクモントウエキス1を71(g)得た。
<製造例18>
サルノコシカケ科チョレイの植物体全部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してチョレイエキス1を89(g)得た。
<製造例19>
ウコン科ニンジンの根部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してニンジン1を72(g)得た。
<製造例20>
キク科セイヨウノコギリソウの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してセイヨウノコギリソウ1を101(g)得た。
<製造例21>
オトギリソウ科オトギリソウの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してオトギリソウ1を83(g)得た。
<製造例22>
ヒルガオ科アサガオカラクサの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してアサガオカラクサ1を54(g)得た。
<製造例23>
トチノキ科セイヨウトチノキの果実部(鬼皮は除去し、渋皮は除去せず)の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してセイヨウトチノキエキス1を52(g)得た。
<製造例24>
カバノキ科シラカバの樹皮部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してシラカバエキス1を76(g)得た。
<製造例25>
キンポウゲ科オウレンの根部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してオウレンエキス1を84(g)得た。
<製造例26>
サルトリイバラ科ブクリョウの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してブクリョウエキス1を68(g)得た。
<製造例27>
シソ科マ−ジョラムの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してマ−ジョラムエキス1を71(g)得た。
<製造例29>
バラ科トウニンの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してトウニンエキス1を115(g)得た。
<製造例30>
フウロソウ科ゲンノショウコの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してゲンノショウコエキス1を103(g)得た。
<製造例31>
クルミ科コウキの葉部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してコウキエキス1を98(g)得た。
<製造例32>
シソ科スペアミントの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してスペアミントエキス1を104(g)得た。
<製造例33>
フトモモ科クロ−ブの花蕾部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してクロ−ブエキス1を87(g)得た。
<製造例34>
クワ科ソウハクヒの根皮部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してソウハクヒエキス1を66(g)得た。
<製造例35>
セリ科ツボクサの地上部の乾燥物500(g)に5(L)の50%エタノ−ルを加え、3時間加熱還流した後、濾過、減圧濃縮、凍結乾燥してツボクサエキス1を73(g)得た。
(3)本発明の皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有することを特徴とする。本発明の皮膚外用剤としては、通常皮膚に外用で投与されるものであれば特段の限定なく適応することができ、医薬部外品を含有する化粧料、皮膚外用医薬、皮膚外用雑貨等が好ましく例示できる。これらの中で特に好ましいものは、化粧料である。これは化粧料に於いては、真皮到達性が望まれて、且つ、該真皮到達が為されにくい有効成分が多いためである。かかる化粧料としては、例えば、化粧料などのロ−ション、乳液、エッセンス、クリ−ム、パック化粧料、洗顔化粧料、クレンジング化粧料等が好ましく例示できる。更にその剤形としては、化粧料の領域で知られているものであれば特段の限定はなく、ロ−ション製剤、水中油入荷製剤、油中水乳化製剤、複合エマルション乳化製剤等に好ましく例示できる。
本発明の皮膚外用剤においては、かかる成分以外に、通常皮膚外用剤で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリ−ブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワ−油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パ−ム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコ−ル、ステアリルアルコ−ル、イソステアリルアルコ−ル、ベヘニルアルコ−ル、オクチルドデカノ−ル、ミリスチルアルコ−ル、セトステアリルアルコ−ル等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコ−ル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコ−ル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロ−ルプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロ−ルプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエ−テル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコ−ン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノ−ルアミンエ−テル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレ−ト、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコ−ル等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエ−テル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエ−ト、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレ−ト等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレ−ト等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコ−ルモノオレ−ト、POEジステアレ−ト等)、POEアルキルエ−テル類(POE2−オクチルドデシルエ−テル等)、POEアルキルフェニルエ−テル類(POEノニルフェニルエ−テル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエ−テル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエ−テル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコ−ル、グリセリン、1,3−ブチレングリコ−ル、エリスリト−ル、ソルビト−ル、キシリト−ル、マルチト−ル、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ジグリセリン、イソプレングリコ−ル、1,2−ペンタンジオ−ル、2,4−ヘキサンジオ−ル、1,2−ヘキサンジオ−ル、1,2−オクタンジオ−ル等の多価アルコ−ル類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、;表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパ−ル剤類;レ−キ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマ−等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤、;桂皮酸系紫外線吸収剤、;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノ−ル、イソプロパノ−ル等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテ−ト、ビタミンB6ジオクタノエ−ト、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロ−ル、β−トコフェロ−ル、γ−トコフェロ−ル、ビタミンEアセテ−ト等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;フェノキシエタノ−ル等の抗菌剤などが好ましく例示できる。アスコルビン酸−2−グルコシド、アスコルビン酸リン酸2マグネシウム塩、アルブチンなどの従来より美白作用を知られている成分を0.1〜10質量%、より好ましくは、0.5〜5質量%含有させることも、美白効果を高める為、有利である。
この様な任意成分の内、特に好ましいものは、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンが例示できる。かかる成分はフリ−体を含有することもできるし、塩の形で含有することもできる。これらの塩としては、皮膚外用剤で使用されるものであれば、特段の限定無く使用でき、例えば、アルカリ塩であれば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、トリエタノ−ルアミン塩、モノエタノ−ルアミン塩等の有機アミン塩、リジン塩、アルギン酸塩等の塩基性アミノ酸塩等が好適に例示できる。又、酸との塩であれば、塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硝酸塩などの鉱酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩等の有機酸塩等が好適に例示できる。アシル基は炭素数10〜30のものであることを特徴とする。この様なアシル基としては、直鎖であっても、分岐構造を有していても、環状構造を有していても良く、飽和脂肪族であっても、不飽和脂肪族であっても良い。アシル基の具体例としては、例えば、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基、イソステアロイル基、オレオイル基、リノロイル基等が例示でき、これらの中ではラウロイル基が特に好ましい。又、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンは2つのアシル基を有することになるが、かかる2つのアシル基としては、同じであっても、異なっていても良い。α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンは例えば、次のような手順で製造することができる。即ち、グルタミン酸をトリエチルアミンなどのアルカリの存在下、アシルクロリドと反応させてN−アシルグルタミン酸を得る。しかる後に、モル比2:1でリジンと、DCC等のペプチド合成試薬の存在下縮合させることにより、製造することができる。斯くして得られた反応生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−などで精製することができる。シリカゲルカラムクロマトグラフィ−の溶出溶媒としては、クロロホルム−メタノ−ル混液系が好ましく例示できる。かかるα,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンの構造を式1に示す。又、かかる成分の塩としては、皮膚外用剤で使用されるものであれば、特段の限定無く使用でき、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、トリエタノ−ルアミン塩、モノエタノ−ルアミン塩等の有機アミン塩、リジン塩、アルギン酸塩等の塩基性アミノ酸塩等が好適に例示できる。前記のような方法によってα,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンを製造し用いることもできるが、ジα,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンには既に市販されているものが存し、かかる市販品を購入し利用することもできる。この様な市販品としては、「ペリセアL−30」(旭化成株式会社製;α,ε−ビス(γ−N−ラウロイルグルタミル)リジン)が好適に例示できる。又、かかる成分は、脂質二重膜分散系(ベシクル;ニオソ−ム)を形成しやすく、この様な形態で前記必須成分の片方乃至は両方を内包することにより、その皮膚到達性を向上せしめることが出来る。この様な作用を発揮するためには、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンから選択される1種乃至は2種以上を総量で、ベシクル全量に対し、最低量で1質量%、より好ましくは5質量%、上限値として50質量%、より好ましくは10質量%含有することが好ましい。かかる成分が多すぎても、少なすぎても安定なベシクルが形成しない場合が存するためである。ベシクルの形態では、脂質二重相の相間に疎水性部分を有する有効成分を含有せしめ、二重相の外側と角層との親和性を利用して、有効成分を真皮に到達せしめる輸送体として働くことが出来る。この時、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジン自身にも真皮において、バリア構造を強化せしめる作用を有するため、ベシクル材料、有効成分の二重の効果を奏する。本発明の皮膚外用剤では、ベシクルの形態で前記α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンを含有することも出来るし、油相中に相溶した形で含有することも出来る。油相に相溶した形態で含有する場合には、前記α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンの好ましい含有量は、皮膚外用剤全量に対して0.01〜10質量%であり、より好ましくは、0.05〜5質量%である。ベシクルの形態で含有する場合に於いても、この含有量は踏襲され、かかる含有量の範囲に収まるようにベシクルの配合量を調整することが好ましい。斯くして得られたα,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンは角層構成成分と親和性を有し、この性質故に皮膚外用剤中で有効成分の優れたベヒクルとして働く。この様な内包形態に於いては、必須2成分の内、含有量の少ないトリテルペン酸及びトリテルペン酸誘導体を内包させることが好ましい。内包させたニオソ−ムを作成するためには、脂質二重膜を補強する意味でセラミド類を共存させることが好ましい。セラミド類、以外には、シトステロ−ル、カンペステロ−ルの様なフィトステロ−ル類、ジグリセリンモノオレ−トにような、(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル類、グリセリンの様な多価アルコ−ル類等が好適なニオソ−ム形成成分として好ましく例示できる。
Figure 2010030935

式1(但し、式中R1、R2はそれぞれ独立に炭素数10〜30のアシル基を表す。)
前記セラミドとしては、通常タイプ1〜タイプ7の7タイプが存することが知られており、それらのいずれもが利用できるが、その中では特にタイプ2が好ましく、N−ステアロイルジヒドロキシスフィンゴシンが特に好ましい。この様なセラミドには市販品が存し、かかる市販品を購入し、利用することが出来る。この様な市販品のうち、このましいものとしては、タイプ1である、N-(27−オクタデカノイルオキシ−ヘプタコサノイル)-フィトスフィンゴシンを成分とする、「Ceramide I」(コスモファ−ム社製)、タイプ2であるN−ステアロイルジヒドロキシスフィンゴシンを成分とする、「セラミドTIC−001」(高砂香料工業株式会社製)、タイプ3であるN-ステアロイルフィトスフィンゴシンを成分とする「Ceramide III」(コスモファーム社製)、タイプ3であるN-リノレオイルフィトスフィンゴシンを成分とする「Ceramide IIIA」(コスモファーム社製)、タイプ3であるN-オレオイルフィトスフィンゴシンを成分とする「Ceramide IIIB」(コスモファーム社製)、タイプ6であるN-2-ヒドロキシステアロイルフィトスフィンゴシンを成分とする、「Ceramide VI」(コスモファーム社製)等が好ましく例示できる。これらは唯一種を含有することも出来るし、2種以上を組み合わせて含有させることも出来る。これらは唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有することも出来る。本発明のベシクルでは、かかる成分は前記α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンのつくるベシクル構造を強化する作用を有する。かかる効果を奏するためには、ベシクル全量に対し、最低量で1質量%、より好ましくは5質量%、上限値として50質量%、より好ましくは10質量%含有することが好ましい。かかる成分が多すぎても、前記効果を奏さない場合が存する。前記のベシクル(ニオソ−ム)は、マイクロフルイダイザ−やエクストル−ダ−などを用いて、常法に従って調整することが出来る。又、かかるセラミドの含有量の総量は、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンの含有量の総量に対して、10:1〜1:10であることが好ましく、5:1〜1:5であることがより好ましい。
本発明の皮膚外用剤は、前記の任意成分や必須成分を常法に従って処理することにより製造することが出来る。以下に、実施例を挙げて、更に詳細に本発明について説明を加える。
以下に示す処方に従って、べシクルの分散液を作製した。即ち、イ、ロの成分をそれぞれ70℃に加熱し、一様に溶解せしめ、撹拌下イに序々にロを加え、これをエクストル−ダ−処理し、粒径を整え、ベシクル分散液を得た。同様に操作して、ウルソ−ル酸カリウムを水に置換した比較ベシクル1も作製した。
Figure 2010030935
前記ベシクル分散液1を用いて、本発明の皮膚外用剤である皮膚外用剤を作製した。即ち、下記に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である乳化液を作製した。即ち、(A)の各成分を混合し、80℃に加熱した。一方、(B)の各成分を80℃に加熱した。(A)の混合物に(B)の混合物を加えて撹拌して乳化させ、更に(C)を加えて中和し、その後30℃まで撹拌、冷却し、乳化液1(化粧料)を作製した。同様に操作して、ベシクル分散液1に置換した比較ベシクル1、美白効果を有する生薬植物のエキスを水に置換した比較例2、ベシクル分散液を比較ベシクルに、且つ、美白効果を有する生薬植物のエキスを水に置換した比較例3も作製した。
Figure 2010030935
<試験例1>
紫外線照射後炎症を起こし、該炎症部位が色素沈着を起こす特性を有するパネラ−(n=1)を用いて、色素沈着予防効果を検討した。即ち、前腕内側部に1.5cm×1.5cmの部位を上下2段に分け3箇所ずつ合計6箇所設け、部位1〜5は最少紅斑量(MED)の2倍の紫外線照射を行い、部位1〜4には、照射後直ちに乳液1、比較例1〜3をそれぞれ40μL投与し、部位5は照射対照とし、部位6は無処置対照とした。照射後24時間に紅斑の程度をドレ−ズの基準(−:無反応、±:擬陽性反応、+:明瞭な紅斑を伴う反応、++:浮腫を伴う反応)に従って判定し、更に、その10日後に、色素沈着の指標となる、無処置部位とのL値の差をコニカミノルタ色彩色差計CR400で計測した。結果を表3に示す。これより、ウルソ−ル酸リン酸カリウムと、美白効果を有する生薬植物エキスの組み合わせ効果が確認された。この組み合わせ効果により、色素沈着が抑制できることが判る。尚、この様な条件下では、アスコルビン酸−2−グルコシドなどの従来知られているメラニン産生抑制剤のみでは、十分な効果を発揮しないことも判る。
Figure 2010030935
<試験例2>
紫外線照射後炎症を起こし、該炎症部位が色素沈着を起こす特性を有するパネラー(n=1)を用いて、色素沈着改善効果を検討した。即ち、前腕内側部に1.5cm×1.5cmの部位を上下2段に分け3箇所ずつ合計6箇所設け、部位1〜5は最少紅斑量(MED)の2倍の紫外線照射を行い、10日後に、部位1〜5が同程度に色素沈着を起こしているのを確認した後、部位1〜4には、乳液1、比較例1〜3をそれぞれ40μL投与し、部位5は照射対照とし、部位6は無処置対照とした。検体投与後7日に、色素沈着の指標となる、無処置部位とのL値の差をコニカミノルタ色彩色差計CR400で計測した。結果を表4に示す。これより、何れのサンプルにも色素沈着改善効果があまり認められないことが判る。
Figure 2010030935

実施例1と同様に、分散液2を作製し、これを用いて本発明の皮膚外用剤である、乳液2(化粧料)を作製した。このものの試験例1に従った評価は紅斑レベルが±であり、△Lが0.81であった。
Figure 2010030935
Figure 2010030935
実施例1と同様に、下記の処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、乳液3を作製した。このものの試験例1に従った評価は、紅斑レベルが±であり、△Lが0.64であった。美白効果を有する生薬エキスであれば、同様の効果が発現されることが確認された。
Figure 2010030935
Figure 2010030935
乳液1と同じ処方組み合わせで、ベシクル分散液を作らずに、乳液4(化粧料)を作製した。このものの試験例1に従った評価は、紅斑レベルが+であり、△Lが1.45であった。ベシクル分散系を用いる方が好ましいことが判る。
Figure 2010030935
本発明は、化粧料などの皮膚外用剤に応用できる。

Claims (9)

  1. 1)トリテルペン酸のリン酸エステル及び/又はそれらの塩と、2)美白効果を有する生薬植物のエキスから成る群から選ばれる少なくとも一種の物質を含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
  2. 前記トリテルペン酸がウルソ−ル酸であることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. 皮膚外用剤全量に対し、前記トリテルペン酸、その誘導体及び/又はその塩を、0.001質量%〜5質量%含有することを特徴とする、請求項1〜2の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
  4. 前記美白効果を有する生薬植物のエキスが、下記に挙げる生薬植物の植物体から得られるエキスであることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
    (生薬)クワ科の植物、シソ科の植物、キク科の植物、ユリ科の植物、マンサク科の植物、バラ科の植物、マメ科の植物、ユキノシタ科の植物、フトモモ科の植物、ウコン科の植物、オトギリソウ科の植物、ヒルガオ科の植物、トチノキ科の植物、カバノキ科の植物、キンポウゲ科の植物、サルトリイバラ科の植物、フウロソウ科の植物、クルミ科の植物
  5. 生薬エキスが、生薬植物の植物体に溶媒を加えて抽出した抽出物又はその溶媒除去物であることを特徴とする、請求項4に記載の皮膚外用剤。
  6. 溶媒が水及び/又はアルコ−ルであることを特徴とする、請求項5に記載の皮膚外用剤。
  7. 皮膚外用剤全量に対し、α、ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンを含有することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
  8. 化粧料(但し、医薬部外品を含む)であることを特徴とする、請求項1〜7何れか一項に記載の皮膚外用剤。
  9. 紫外線照射を受けた直後に、日焼けによる色素沈着を防ぐ目的で投与されるべきものであることを特徴とする請求項1〜8何れか一項に記載の皮膚外用剤。
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