JP2014114255A - 多価アルコール相組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1)オレイン酸ポリグリセロールエステルと、2)α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンと、3)多価アルコールを50質量%以上とを含有することを特徴とする多価アルコール相組成物であって、オレイン酸ポリグリセロールエステルがモノオレイン酸ジグリセロールエステルであること、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンが、α,ε−ビス(γ−N−ラウロイルグルタミル)リジン)であること、さらに脂肪酸ソルビタンを含有すること、脂肪酸ソルビタンがモノイソステアリン酸ソルビタンであることが好ましい。
【選択図】なし
Description
<2> オレイン酸ポリグリセロールエステルがモノオレイン酸ジグリセロールエステルであることを特徴とする<1>に記載の多価アルコール相組成物。
<3> α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンが、α,ε−ビス(γ−N−ラウロイルグルタミル)リジン)であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の多価アルコール相組成物。
<4> 脂肪酸ソルビタンを含有することを特徴とする<1>〜<3>何れか1つに記載の多価アルコール相組成物。
<5> 脂肪酸ソルビタンがモノイソステアリン酸ソルビタンであることを特徴とする<4>に記載の多価アルコール相組成物。
<6> さらに、植物抽出エキスを含有することを特徴とする<1>〜<5>何れか1つに記載の多価アルコール相組成物。
<7> <1>〜<6>何れか1つに記載の多価アルコール相組成物を含有することを特徴とする皮膚外用組成物。
本発明の多価アルコール相組成物は、必須成分として、オレイン酸ポリグリセロールエステルを含有する。オレイン酸ポリグリセロールエステルのポリグリセリン構造におけるグリセリンの重合度は2〜6が好ましく、2〜4がより好ましく、2が最も良い。さらにオレイン酸の残基の数は、4以下が好ましく、2以下がより好ましく、1が最も好ましい。ただし、オレイン酸がポリグリセリンの水酸基を全てエステル化したものは、界面活性剤としての機能がなくなるため、好ましくない。好ましい具体例を挙げれば、モノオレイン酸ジグリセロールエステル、ジオレイン酸ジグリセロールエステル、モノオレイン酸トリグリセロールエステル、ジオレイン酸トリグリセロールエステル、モノオレイン酸テトラグリセロールエステル、ジオレイン酸テトラグリセロールエステル、トリオレイン酸ジグリセロールエステル、トリオレイン酸トリグリセロールエステル、テトラオレイン酸トリグリセロールエステル、トリオレイン酸テトラグリセロールエステル、テトラオレイン酸テトラグリセロールエステル、モノオレイン酸ペンタグリセロールエステル、ジオレイン酸ペンタグリセロールエステル、トリオレイン酸ペンタグリセロールエステル、テトラオレイン酸ペンタグリセロールエステル、モノオレイン酸ヘキサグリセロールエステル、ジオレイン酸ヘキサグリセロールエステル、トリオレイン酸ヘキサグリセロールエステル、テトラオレイン酸ヘキサグリセロールエステルが挙げられる。本発明の多価アルコール相組成物中におけるオレイン酸ポリグリセロールエステルの含有量において、0.1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。多価アルコール相組成物中におけるオレイン酸ポリグリセロールエステルの質量含有比においては、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンが1に対し、オレイン酸ポリグリセロールエステルが0.1〜10が好ましく、0.5〜2がより好ましい。
本発明の多価アルコール相組成物は、必須成分として、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンを含有する。かかる成分はフリー体を含有することもできるし、塩の形で含有することもできる。これらの塩としては、皮膚外用剤で使用されるものであれば、特段の限定無く使用でき、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノエタノールアミン塩等の有機アミン塩、リジン塩、アルギン酸塩等の塩基性アミノ酸塩等が好適に例示できる。アシル基は炭素数10〜30のものであることを特徴とする。この様なアシル基は、直鎖であっても、分岐構造を有していても、環状構造を有していても良く、飽和脂肪族であっても、不飽和脂肪族であっても良い。アシル基の具体例としては、例えば、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基、イソステアロイル基、オレオイル基、リノロイル基等が例示でき、これらの中ではラウロイル基が特に好ましい。又、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンは2つのアシル基を有するが、かかる2つのアシル基は、同じであっても、異なっていても良い。α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンは例えば、次のような手順で製造することができる。即ち、グルタミン酸をトリエチルアミンなどのアルカリの存在下、アシルクロリドと反応させてN−アシルグルタミン酸を得る。しかる後に、モル比2:1でリジンと、DCC等のペプチド合成試薬の存在下縮合させることにより、製造することができる。斯くして得られた反応生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーなどで精製することができる。シリカゲルカラムクロマトグラフィーの溶出溶媒としては、クロロホルム−メタノール混液系が好ましく例示できる。本発明の多価アルコール相組成物におけるα,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンの含有量は、0.1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
本発明の多価アルコール相組成物は、必須成分として、多価アルコールを含有する。多価アルコールとしては、一般的に化粧料等に用いられているものであれば特に限定はない。ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等が例示でき、グリセリン、1,3−ブチレングリコールが好ましい。本発明の多価アルコール相組成物における多価アルコールの含有量は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましい。
本発明の多価アルコール相組成物は、脂肪酸ソルビタンを含有する。脂肪酸ソルビタンとしては、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノミリスチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、セスキパルミチン酸ソルビタン、セスキミリスチン酸ソルビタン、セスキラウリン酸ソルビタン、ジイソステアリン酸ソルビタン、ジオレイン酸ソルビタン、ジステアリン酸ソルビタン、ジパルミチン酸ソルビタン、ジミリスチン酸ソルビタン、ジラウリン酸ソルビタン等が例示でき、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタンがより好ましく、モノイソステアリン酸ソルビタンがさらに好ましい。本発明の多価アルコール相組成物における脂肪酸ソルビタンの含有量は、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
本発明の多価アルコール相組成物に、植物抽出エキスを添加することが可能である。この植物抽出エキスとしては、一般的に化粧料等に用いられているものであれば特に限定はない。例えば、アケビ葉エキス、アスナロエキス、アスパラガスエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アーモンドエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、エイジツエキス、エンメイソウエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オタネニンジンエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オレンジエキス、カキョクエキス、カッコンエキス、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カンゾウエキス、キウイエキス、キューカンバーエキス、グアバエキス、クジンエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、黒米エキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲットウヨウエキス、ゲンチアナエキス、ゲンノショウコエキス、紅茶エキス、ゴボウエキス、コメエキス、コメ発酵エキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コケモモエキス、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンシャエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウキュウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、ステビアエキス、ステビア発酵物、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ソウハクヒエキス、ダイオウエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、タンポポエキス、茶エキス、チョウジエキス、チンピエキス、甜茶エキス、トウガラシエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、バーチエキス、ハマメリスエキス、ヒキオコシエキス、ヒノキエキス、ヒメフウロエキス、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、ブドウ種子エキス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モズクエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ユリエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、緑茶エキス、リンゴエキス、ルイボス茶エキス、レイシエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンギョウエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス、ワレモコウエキス等のエキスが好ましいものとして挙げられる。本発明の多価アルコール相組成物における植物抽出エキスの含有量は、30質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。植物抽出エキスが多すぎると、多価アルコール相組成物が破壊されてしまうためである。
本発明の多価アルコール相組成物は、多価アルコール相を連続相とする光学的に等方性を示す液状組成物である。光学的に等方性であることは、偏光板2枚を直行させた間にサンプルを置いて光が透過しないことで確認できる。また外観は透明であるが、その組成や配合量により、半透明の場合もありえる。さらに粘度は低い液状ではあるが、これもその組成や配合量により、粘性の高い液状の場合もありえる。本発明の多価アルコール相組成物の皮膚外用組成物への含有量は、0.01〜30質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましい。
本発明の皮膚外用組成物は、前記多価アルコール相組成物を含有することを特徴とする。多価アルコール相組成物に含有した植物抽出エキスを皮膚中へと効果的に浸透させ、皮膚水分量を高められる。又、本発明の多価アルコール相組成物を利用することにより、高温安定性に課題発生しやすいローションや乳液、洗顔料等の皮膚外用組成物への配合が可能となる。本発明でいう皮膚外用組成物とは、皮膚に外用で投与されるものであれば特段の限定はなく、例えば、医薬部外品を包含する化粧料、皮膚外用雑貨等が好適に例示できる。これらの内では、化粧料が特に好ましい。又、本発明の皮膚外用組成物は、通常知られている、ローション剤形、乳液剤形、エッセンス剤形、クリーム剤形、粉体含有剤形の何れをも取ることが出来る。化粧料としては、基礎化粧料、毛髪化粧料、メークアップ化粧料の何れもが適用可能であるが、基礎化粧料に適用することが特に好ましい。
、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)
、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸,キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。
以下表1の実施例1に示す処方に従って、本発明の多価アルコール相組成物を作成した。即ち、Aに含まれる成分を90℃に加熱し、一様に溶解せしめ、攪拌下、Bに含まれる成分を徐々にAに加え、各実施例を得た。
経皮吸収性評価は、以下の方法で行った。パネル10名の前腕内側部に1cm×1cmの部位を6つ設け、それぞれに前記調製した多価アルコール相組成物である試験サンプルを7μL塗布し、1時間20℃で静置した後、テトラヒドロフラン(THF)を含浸させた脱脂綿で皮膚を拭き取り、この脱脂綿を100mlのTHFで3回抽出し、セイヨウノコギリソウエキス由来のセンタウレイジンの回収量を高速液体クロマトグラフィーで定量し、その回収率で経皮吸収性を評価した(値が低いほど経皮吸収性が高い)。各試験サンプルを2回評価して、その平均を表1〜3に示す。
皮膚水分量評価は、12名のパネラーを対象として、20℃、相対湿度50%の部屋で実施した。測定部位である左右の前腕内側部の各2ヵ所を32℃の温水で30秒間洗浄し、20分間安静にした後、SKICON−200EX(IBS社製)にて皮膚水分量を測定した。その後、各試験サンプルを1日3回塗布し、1週間後に再度皮膚水分量を同様な方法で測定した。各試験サンプルを2回評価して、皮膚水分量の差(1週間後の皮膚水分量から、試験サンプルを塗布する前の皮膚水分量を引いた値)の平均を表1〜3に示す。
試験サンプルを調製した後、50℃に保管した。これを調製してから1週間後に、外観評価を行った。ただし評価を行う前日に、50℃に保管した試験サンプルを20℃に24時間保管し、これを評価した。各評価の基準は以下に示す。結果は表1〜3に示す。
0 : 均一な透明の外観である。
1 : 均一であるが、半透明な外観である。
2 : 全体が不透明な外観である。
3 : 透明、半透明、不透明な部分があり、不均一な外観である。
以下表4,5に示す処方に従って、本発明の皮膚外用組成物を作成した。即ち、表4のCおよびDに含まれる成分を70℃に加熱し、一様に溶解せしめ、Cに含まれる成分を徐々にDに加え、その後30℃まで冷却し、さらに実施例1を加え、ローション剤形である実施例17を得た。また表5のE およびFに含まれる成分を70℃に加熱し、一様に溶解せしめ、ホモミキサーで回転数3000rpm、5分間攪拌しながら、Fに含まれる成分を徐々にEに加え、その後30℃まで冷却し、さらに実施例1を加え、乳液剤形である実施例18を得た。これらは、前記課題を解決できる皮膚外用組成物であった。
Claims (7)
- 1)オレイン酸ポリグリセロールエステルと、2)α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンと、3)多価アルコールを50質量%以上とを含有することを特徴とする多価アルコール相組成物。
- オレイン酸ポリグリセロールエステルがモノオレイン酸ジグリセロールエステルであることを特徴とする請求項1に記載の多価アルコール相組成物。
- α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンが、α,ε−ビス(γ−N−ラウロイルグルタミル)リジン)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多価アルコール相組成物。
- 脂肪酸ソルビタンを含有することを特徴とする請求項1〜3何れか1項に記載の多価アルコール相組成物。
- 脂肪酸ソルビタンがモノイソステアリン酸ソルビタンであることを特徴とする請求項4に記載の多価アルコール相組成物。
- さらに、植物抽出エキスを含有することを特徴とする請求項1〜5何れか1項に記載の多価アルコール相組成物。
- 請求項1〜6何れか1項に記載の多価アルコール相組成物を含有することを特徴とする皮膚外用組成物。
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