JP2011194622A - ワイパーブレード、同ワイパーブレードを備えたインクジェット式画像形成装置、および同インクジェット式画像形成装置に用いられる付着物の除去方法 - Google Patents

ワイパーブレード、同ワイパーブレードを備えたインクジェット式画像形成装置、および同インクジェット式画像形成装置に用いられる付着物の除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インクの液滴を吐出するノズル列の周囲がノズルガードによって覆われた構成の記録ヘッドにおけるインク吐出面を精度良クリーニングすることができるワイパーブレード、同ワイパーブレードを備えたインクジェット式画像形成装置、および同インクジェット式画像形成装置に用いられる付着物の除去方法を提供する。
【解決手段】インクジェット式記録装置200は、インクの液滴を吐出する記録ヘッド205におけるインク吐出面205bをワイピングするためのワイパーブレード100を備えている。ワイパーブレード100は、薄板状の弾性変形し難い硬質ゴム材からなるブレード体101で構成されている。このブレード体101の上面である押圧部102には、幅方向に沿って凹状の溝部103が形成されている。溝部103の中央部には、ブレード体101を上下方向に貫通した状態で記録ヘッド205に付着した付着物を吸引するための吸引孔104が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インクの液滴を吐出することにより所望する画像を紙などの記録媒体上に形成するインクジェット式画像形成装置におけるワイピング手段に用いられるワイパーブレード、同ワイパーブレードを備えたインクジェット式画像形成装置、および同インクジェット式画像形成装置に適用される付着物の除去方法に関する。
従来から、紙など記録媒体を断続的に搬送しつつインクヘッドを記録メディアの搬送方向(副走査方向)に直交する方向(主走査方向)に変位させながらインクヘッドからインクの液滴を吐出させることにより、所望する文字、記号および図形などからなる画像を形成するインクジェット式記録装置、所謂インクジェットプリンタが知られている。このようなインクジェットプリンタにおいては、画像形成精度を良好に保つためにインクの液滴を吐出して画像形成を行う記録ヘッドのクリーニング処理が定期的に行われる。具体的には、記録ヘッドにおいて、インクの液滴を吐出するノズルが形成されたインク吐出面を可撓性を有するゴム製のワイパーブレードでワイピングすることにより、インク吐出面に付着した残留インクなどの付着物を除去している。
このようなクリーニング処理に用いられるワイパーブレードにおいては、記録ヘッドにおけるインク吐出面の一部、具体的には、インク吐出面に形成されたノズル列の周囲が板状のノズルガードによって覆われた構成の記録ヘッドをワイピングするためのワイパーブレードも種々提案されている。例えば、本願出願人は、下記特許文献1に示すように、記録ヘッドにおけるノズルガードから露出したインク吐出面をワイピングする第1のワイピング片と、ノズルガード自体をワイピングする第2のワイピング片とで構成したワイパーブレードを提案している。
特開2007−203679号公報
しかしながら、インク吐出面におけるノズル列の周囲がノズルガードによって覆われた記録ヘッドをワイピングする上記ワイパーブレードにおいては、ノズルガードから露出するインク吐出面の領域が小さくなるほど、露出したインク吐出面に第1のワイピング片を位置決めすることが困難である。また、第1のワイピング片が劣化などにより経時的に変形した場合においては、第1のワイピング片の僅かな変形によってもインク吐出面に対する第1のワイピング片の先端部の位置がずれて正確なワイピングが行なわれ難くなりクリーニング精度が低下する。さらに、また、ノズルガードから露出するインク吐出面の領域が小さくなるほど、インク吐出面とノズルガードとの境界部分に残留する付着物、特に液体状のインクの除去が困難となり、除去仕切れずに残った残留インクにより再びインク吐出面が汚損されることがあるという問題があった。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、インクの液滴を吐出するノズル列の周囲がノズルガードによって覆われた構成の記録ヘッドにおけるインク吐出面を精度良くクリーニングすることができるワイパーブレード、同ワイパーブレードを備えたインクジェット式画像形成装置、および同インクジェット式画像形成装置に用いられる付着物の除去方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る本発明の特徴は、インク滴を吐出するノズル列が形成されたインク吐出面におけるノズル列の周囲を覆うノズルガードを備えた記録ヘッドと、ノズルガードから露出したインク吐出面に付着した付着物をワイピングにより除去するワイピング手段とを備えたインクジェット式画像形成装置におけるワイピング手段に用いられるワイパーブレードにおいて、ノズルガードに押し付けられる押圧部を有するとともに、同押圧部の幅がワイピングの方向に直交するインク吐出面の露出幅より長い長さに形成されたブレード体と、ワイピングの方向に交わる方向に沿って押圧部上を凹状に貫通する溝部と、ブレード体内に溝部に連通した状態で設けられ、同溝部を介して付着物を吸引するための吸引孔とを備えたことにある。
このように構成した請求項1に係る本発明の特徴によれば、ノズル列の周囲がノズルガードで覆われた構成の記録ヘッドのインク吐出面をワイピングするワイパーブレードは、ノズルガードに押し付けられるブレード体の押圧部が、ワイピングの方向に直交するインク吐出面の露出幅より長い長さに形成されるとともに、ワイピング方向に交わる方向に沿った溝部を備えて構成されている。そして、この押圧部に形成された溝部には、溝部内に入った付着物を吸引するための吸引孔が繋がって形成されている。このため、ワイパーブレードは、ブレード体の押圧部によってノズルガードをワイピングしながら、同押圧部上に設けられた溝部および同溝部に連通した吸引孔を介してノズルガードおよび同ノズルガードから露出するインク吐出面に付着した付着物を吸引することができる。
また、溝部は、押圧部上をワイパーブレードのワイピング方向に直交する方向に貫通して形成されている。このため、溝部内においては、溝部の両端部および押圧部とインク吐出面との隙間に大きな吸引力が作用する。これにより、溝部に対向するインク吐出面やノズルガード、および溝部両端の開口部付近に位置したノズルガードに付着したインクなどの付着物を効果的に吸引することができる。この結果、ノズルガードおよび同ノズルガードから露出するインク吐出面を精度良くクリーニングすることができる。
また、請求項2に係る本発明の他の特徴は、前記ワイパーブレードにおいて、ブレード体は、押圧部をノズルガードに押し付けた状態でのワイピング時に弾性変形しない程度の剛性を有することにある。
このように構成した請求項2に係る本発明の他の特徴によれば、ブレード体は、押圧部をノズルガードに押し付けた状態でのワイピング時に弾性変形しない程度の剛性で構成されている。これにより、押圧部がワイパーブレードに押し付けられた際に押し潰されてノズルガードとの接触面積が増加したり溝部の形状が変形したりすることが防止される。また、ワイピング時においてブレード体がワイピング方向後方に撓み変形することにより押圧部とノズルガードとの接触が線接触になることが防止される。すなわち、ワイパーブレードの押圧部とノズルガードとの接触面積の減少が抑えられるため、ワイピング時における溝部内の気密性の低下が防止され溝部の両端部および押圧部とインク吐出面との隙間に生じる吸引力の低下を防止することができる。これにより、ワイパーブレードによるクリーニング精度を良好に維持できる。
なお、本発明者の実験によれば、ワイパーブレードを構成するブレード体を硬度が50Hs以上かつ80Hs未満のゴム材で構成することが好適である。すなわち、本発明者の実験によれば、ブレード体を硬度が50Hs未満のゴム材で構成した場合に比べて、記録ヘッドにおけるノズルガードおよび同ノズルガードから露出するインク吐出面にそれぞれ付着した付着物を精度良く吸引除去することができ、ノズルガードおよび同ノズルガードから露出するインク吐出面を精度良くクリーニングすることができる。
また、請求項3に係る本発明の他の特徴は、前記ワイパーブレードにおいて、ブレード体は、押圧部の幅が少なくともワイピングの方向に直交するノズルガードの幅以上の長さに形成されていることにある。
このように構成した請求項3に係る本発明の他の特徴によれば、ブレード体は、押圧部の幅が少なくともワイピングの方向に直交するノズルガードの幅以上の長さに形成されている。このため、押圧部は、ワイピング時にノズルガードの全幅に対向することができる。これにより、ノズルガードの全幅に対して付着物の吸引を行なうことができ、クリーニング精度を向上させることができる。
また、請求項4に係る本発明の他の特徴は、前記ワイパーブレードにおいて、押圧部は、平面状に形成されていることにある。
このように構成した請求項4に係る本発明の他の特徴によれば、ワイパーブレードを構成するブレード体における押圧部は、平面状に形成されている。これにより、ワイパーブレードにおける押圧部は、記録ヘッドにおけるノズルガードに対して面接触することになり、溝内の吸引力低下が抑えられ溝部の両端部および押圧部とインク吐出面との隙間に生じる吸引力の低下を防止することができ、ノズルガードに付着した付着物を精度良く除去することができる。この結果、ワイパーブレードにおけるクリーニング精度を向上させることができる。
また、請求項5に係る本発明の他の特徴は、前記ワイパーブレードにおいて、溝部は、断面形状が円弧状であることにある。
このように構成した請求項5に係る本発明の他の特徴によれば、ワイパーブレードを構成するブレード体の押圧部に形成された溝部は、断面形状が円弧状に形成されている。これにより、本発明者の実験によれば、溝部の断面形状が三角形状および四角形状に形成した場合に比べて、記録ヘッドにおけるノズルガードおよび同ノズルガードから露出するインク吐出面にそれぞれ付着した付着物を精度良く吸引除去することができ、ノズルガードおよび同ノズルガードから露出するインク吐出面を精度良くクリーニングすることができる。また、円弧状に形成された溝部は、断面形状が三角形状および四角形状に形成された溝部のように角部(入隅部)が存在しないため、溝部内を吸引孔に向かって導かれる付着物の前記角部への再付着が防止される。これにより、溝部内を長期に亘って清潔に保つことができ、ワイパーブレードによるクリーニング精度を維持向上させることがきる。
また、請求項6に係る本発明の他の特徴は、前記ワイパーブレードにおいて、溝部は、ワイピング方向に直交する方向に沿って形成されていることにある。
このように構成した請求項6に係る本発明の他の特徴によれば、ワイパーブレードを構成するブレード体の押圧部に形成された溝部は、ワイピング方向に対して直交する方向に沿って形成されている。これにより、記録ヘッドのノズルガードの幅方向の長さに対応するワイパーブレードの溝部の長さを最も短くすることができるためワイパーブレードの大きさをコンパクトにすることができる。また、ワイパーブレードの溝部の長さを短くすることにより溝部内における負圧の低下を防止して付着物の吸引力を維持することができる。これらにより、記録ヘッドにおけるノズルガードおよび同ノズルガードから露出するインク吐出面にそれぞれ付着した付着物を精度良く吸引除去することができ、ノズルガードおよび同ノズルガードから露出するインク吐出面をより精度良くクリーニングすることができる。
また、本発明はワイパーブレードとして実施できるばかりでなく、同ワイパーブレードを備えたインクジェット式画像形成装置、および同インクジェット式画像形成装置に用いられる付着物の除去方法としても実施できるものである。
具体的には、請求項7に示すように、インク滴を吐出するノズル列が形成されたインク吐出面におけるノズル列の周囲を覆うノズルガードを備えた記録ヘッドと、ノズルガードから露出したインク吐出面に付着した付着物をワイピングにより除去するワイピング手段とを備えたインクジェット式画像形成装置において、ワイピング手段は、ノズルガードに押し付けられる押圧部を有するとともに、同押圧部の幅がワイピングの方向に直交するインク吐出面の露出幅より長い長さに形成されたブレード体、ワイピングの方向に交わる方向に沿って押圧部上を凹状に貫通する溝部、およびブレード体内に溝部に連通した状態で設けられ、同溝部を介して付着物を吸引するための吸引孔とを有するワイパーブレードと、ワイパーブレードにおける吸引孔に接続されて負圧を発生させるバキューム手段とを備えたことにある。これによれば、上記ワイパーブレードの作用効果と同様の作用効果が期待できる。
そして、この場合、請求項8に示すように、前記インクジェット式画像形成装置において、記録ヘッドは、インク吐出面が水平面に対して交わる起立した状態で配置され、ワイパーブレードは、ノズルガードから露出するインク吐出面の最下部からノズルガードの最下部までの範囲内に配置されているとよい。
これによれば、ノズルガードおよび同ノズルガードから露出するインク吐出面のクリーニングに加えて、インクの液滴を吐出するインク吐出面から滴り落ちるインクもワイパーブレードで吸引除去することができる。すなわち、記録ヘッドのノズルからインクを吐出させることによりノズル内に存在する異物をインクとともに排出させて吸引除去できるとともにノズル内のインクの液面位置を整える(メニスカス)ことができる。これにより、記録ヘッドの周囲の汚損を防止できるとともに、記録ヘッドのノズル、インク吐出面およびノズルガードを1つのワイパーブレードによって精度良くクリーニングすることができる。
また、この場合、請求項9に示すように、前記インクジェット式画像形成装置において、ノズルガードおよびワイパーブレードのうちの少なくとも一方は、押圧部のノズルガードへの押圧に抗する弾性力を作用させる弾性体で支持されているとよい。これによれば、ワイパーブレードの押圧部をノズルガードに押し付けてワイピングする際、常に押圧部をノズルガードに押し付けることができ精度良く付着物の吸引を行なうことができる。
また、請求項10に示すように、インク滴を吐出するノズル列が形成されたインク吐出面におけるノズル列の周囲を覆うノズルガードを備えた記録ヘッドと、ノズルガードから露出したインク吐出面に付着した付着物をワイピングにより除去するワイピング手段とを備え、ワイピング手段は、ノズルガードに押し付けられる押圧部を有するとともに、同押圧部の幅がワイピングの方向に直交するインク吐出面の露出幅より長い長さに形成されたブレード体、ワイピングの方向に交わる方向に沿って押圧部上を凹状に貫通する溝部、およびブレード体内に溝部に連通した状態で設けられ、同溝部を介して付着物を吸引するための吸引孔とを有するワイパーブレードと、ワイパーブレードにおける吸引孔に接続されて負圧を発生させるバキューム手段とを備えたインクジェット式画像形成装置に適用されるインク吐出面に付着した付着物の除去方法において、ワイパーブレードを、ノズルガードから露出するインク吐出面の最下部からノズルガードの最下部までの範囲内で配置するワイパーブレード位置決め工程と、バキューム手段により吸引孔に負圧を発生させる負圧発生工程と、記録ヘッドのノズルから所定量のインクを吐出させるインク吐出工程と、ワイパーブレードを、ノズルガードの上端部に向って変位させながらインク吐出面に付着した付着物を吸引するワイパーブレード変位工程とを含むことにある。これによれば、上記ワイパーブレードおよび同ワイパーブレードを備えたインクジェット式画像形成装置と同様の作用効果が期待できる。
そして、この場合、請求項11に示すように、前記付着物の除去方法において、さらに、インク吐出工程にて吐出されたインクが、インク吐出面上に沿ってワイパーブレードまで落下して同ワイパーブレードによって吸引されるまでの間、ワイパーブレードを静止させておく待機工程を含むようにするとよい。これによれば、ワイアパーブレード変位工程において、速やかに吸引仕切れないインクの一部がワイパーブレードから溢れることを防止することができ、インクの吸引精度を向上させることができる。
(A)〜(C)は、本発明の第1の実施形態に係るワイパーノズルの全体を示しおり、(A)はワイパーノズルの平面図であり、(B)はワイパーノズルの正面図であり、(C)はワイパーノズルの右側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るワイパーノズルを備えたインクジェット式記録装置の外観を示す概略斜視図である。 (A)は図2に示すインクジェット式画像形成装置における記録ヘッドユニット内の記録ヘッドの配置を模式的に示す平面図であり、(B)は(A)に示す記録ヘッドの外観を示す概略斜視図である。 図3に示すインクジェット式画像形成装置におけるワイピング装置の構成を模式的に示すブロック図である。 図4に示すワイピング装置の作動状態を説明するためのブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るワイパーノズルを備えたインクジェット式記録装置におけるワイピング装置の構成および同装置の作動状態を模式的に示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るワイパーノズルを備えたインクジェット式記録装置のコントローラが実行するワイピング処理プログラムのフロチャートである。 本発明の変形例に係るワイパーブレードを示す右側面図である。 本発明の他の変形例に係るワイパーブレードを示す右側面図である。 本発明の他の変形例に係る記録ヘッドとワイパーブレードとの配置関係を示す正面図である。
(第1の実施形態)
(ワイパーブレード100の構成)
以下、本発明に係るワイパーブレードの一実施形態である第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1(A)〜(C)は、本発明に係るワイパーブレード100の全体を示しており、(A)はワイパーブレード100の平面図であり、(B)はワイパーブレード100の正面図であり、(C)はワイパーブレード100の右側面図である。なお、本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。このワイパーブレード100は、インクの液滴を吐出するノズル列の周囲がノズルガードによって覆われた構成の記録ヘッドにおけるインク吐出面をワイピングによりクリーニングするものである。
ワイパーブレード100は、図1(A)〜(C)に示すように、薄板状のブレード体101によって構成されている。ブレード体101は、弾性変形し難い硬質ゴムを薄板状の直方体に成型して構成されている。本実施形態においては、ブレード体101は、硬度が70Hsのゴム材によって構成されている。このブレード体101における図示上面は、ワイパーブレード100によるワイピング対象である後述する記録ヘッド205に対向配置されて同記録ヘッド205におけるノズルガード205cに押し付けられる押圧部102であり平面状に形成されている。この押圧部102の長手方向の長さ(以下、「幅」という)は、記録ヘッド205のノズルガード205cの幅に対応する長さに形成されている。
押圧部102の中央部には、同押圧部102の幅(長手)方向に沿って溝部103が形成されている。溝部103は、断面形状が円弧状に凹んで形成された溝である。溝部103の中央部には、ブレード体101を図示上下方向に貫通した状態で吸引孔104が形成されている。吸引孔104は、溝部103内に負圧を生じさせることにより記録ヘッド205に付着した付着物を吸引するための孔であり、溝部103から押圧部102に対向する下面まで高さ方向(図示上下方向)に沿って貫通して形成されている。この吸引孔104の孔径は、本実施形態においては溝部103の溝幅と略同一の孔径に形成されているが、同孔径は当然、これに限定されるものではない。
(インクジェット式画像形成装置200の構成)
このように構成されたワイパーブレード100は、ワイピングによるクリーニング対象となる記録ヘッドに対向可能な位置に設けられる。例えば、ワイパーブレード100は、図2に示すようなインクジェット式画像形成装置200に設けられる。インクジェット式画像形成装置200は、水平状態に配置されたプラテン201上に紙などの記録メディアWKを保持するとともに、同プラテン201上に配置された記録ヘッドユニット202からインクの液滴を吐出することにより所望する文字、記号または図形などの画像を形成する所謂インクジェットプリンタである。この場合、プラテン201内には、円筒状のグリッドローラ203がその上面部を露出させた状態で設けられている。このグリッドローラ203は、後述するコントローラ220によって作動が制御されるXフィードモータ(図示せず)を介して回転駆動されることにより記録メディアWKを図示前後方向(X軸方向)である副走査方向に搬送する。
記録ヘッドユニット202は、プラテン201に沿って対向配置された長尺状のガイドレール204に摺動可能な状態で支持されており、前記コントローラ220によって作動が制御されるYスキャンモータ(図示せず)によって図示左右方向(Y軸方向)である主走査方向に変位する。この記録ヘッドユニット202は、図3(A)に示すように、箱型に形成されたヘッドケース202a内に互いに異なる5つの色(ホワイト色、シアン色、マゼンタ色、イエロー色、ブラック色)の各インクを記録メディアWKに向けて吐出する5つの記録ヘッド205を備えている。
この場合、各記録ヘッド205は、ヘッドケース202aにおいて、インクの液滴を吐出する面が水平な姿勢で主走査方向に沿って互いに平行に並んで配置されている。すなわち、各記録ヘッド205は、所謂横置きの状態でヘッドケース202a内に配置されている。この場合、各記録ヘッド205は、L字の板状体で形成されたアングル202bによってヘッドケース202aの底面に固定されている。これらの各記録ヘッド205は、互いに同様の構成であるため、以後、これらをまとめて記録ヘッド205として説明する。
記録ヘッド205は、図3(B)およびに示すように、液体状のインクを一時的に貯留しながら吐出する機械装置であり、略直方体状に形成されている。この記録ヘッド205における図示下面中央部には、インクの液滴を吐出するノズル205aが記録ヘッド205の長手方向に沿って一列に並んで形成されている。すなわち、これらのノズル205aが形成された記録ヘッド205の図示下面がインク吐出面205bである。このインク吐出面205bは、ノズル205aの周囲がノズルガード205cによって覆われている。
ノズルガード205cは、インク吐出面205bの汚損を防止するためのステンレス材で構成された板状部材である。このノズルガード205cは、長方形状のステンレス製板材の中央部にノズル205aからなるノズル列の周囲が露出可能な長孔状の開口部205dが形成されているとともに、ステンレス製板材の周縁部が図示上方に向って屈曲した形状に形成されて記録ヘッド205の下部に固着されている。この記録ヘッド205は、図示しないインクタンクに接続されており、前記コントローラ220による作動制御によってインクタンクからインクの供給を受けてインクの液滴を吐出する。また、記録ヘッド205は、コントローラ220により作動が制御される図示しない昇降用電動アクチュエータによって図示上下方向に沿って昇降変位可能な状態で記録ヘッドユニット202に保持されている。
記録ヘッドユニット202の上方には、インクジェット式画像形成装置200の上側の筐体を構成する長尺状の上カバー206が設けられている。また、プラテン201および上カバー206の両側には、インクジェット式画像形成装置200の両側の筐体を構成するサイドカバー207R,207Lがそれぞれ設けられている。これらのうち、サイドカバー207Rの前面には、インクジェット記録式画像形成装置200(コントローラ220)に指示を与えるとともに、インクジェット式画像形成装置200(コントローラ220)からの情報を表示するための操作パネル208が設けられている。さらに、プラテン201の下方には、インクジェット式画像形成装置200を支持するとともに、同インクジェット式画像形成装置200を作業者の所望する位置に移動させることができるスタンド209が設けられている。
一方、プラテン201における図示最右端である記録ヘッドユニット202の待機位置には、プラテン201の内側にワイピング装置210が(図2において破線で示す)が設けられている。ワイピング装置210は、図4に示すように、記録ヘッド205におけるインク吐出面205bおよびノズルガード205cを本発明に係るワイパーブレード100により払拭してクリーニングする機械装置であり、本発明におけるワイピング手段に相当する。このワイピング装置210は、ブレード変位機構211を備えている。ブレード変位機構211は、コントローラ220によって作動が制御されてワイパーブレード100を副走査方向に往復変位させる機械装置であり、副走査方向に往復変位可能なブレード保持部211aを備えている。
ブレード保持部211aは、ワイパーブレード100の押圧部102を記録ヘッド205のインク吐出面205bに対向させた起立状態で、かつ押圧部102の幅方向を主走査方向に平行な向きで保持する保持具である。この場合、ブレード保持部211aは、5つの色ごとの各記録ヘッド205ごとに設けられている。すなわち、ワイパーブレード100は、5つの色の各記録ヘッド205ごとに用意される。そして、このブレード保持部211aは、前記コントローラ220によって作動が制御される図示しない電動モータによって副走査方向に往復変位される。
ブレード保持部211aに保持されたワイパーブレード100の下端面に開口する吸引孔104には、吸引チューブ212を介して吸引トラップ213および吸引ポンプ214が接続されている。吸引チューブ212は、記録ヘッド205のインク吐出面205bおよびノズルガード205cから吸引した付着物を吸引トラップ213に導くための樹脂製の管である。吸引トラップ213は、記録ヘッド205のインク吐出面205bおよびノズルガード205cから吸引され吸引チューブ212によって導かれた付着物を捕捉して収容する容器である。また、吸引ポンプ214は、吸引チューブ212を介してワイパーブレード100の吸引孔104および溝部103に負圧を生じさせるための真空ポンプであり、前記コントローラ220によって作動が制御される。すなわち、この吸引ポンプ214が、本発明に係るバキューム手段に相当する。
コントローラ220は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータによって構成されており、ユーザからの指示、または図示しないインターフェースを介して接続される外部コンピュータ装置230からの指示に従って、ROMなどの記憶装置に予め記憶されたプログラムを実行することにより、インクジェット式画像形成装置200の各種作動を制御する単一の制御装置である。具体的には、このコントローラ220は、Xフィードモータ(図示せず)、Y軸スキャンモータ(図示せず)、昇降用電動アクチュエータ(図示せず)、記録ヘッド205、ブレード変位機構211および吸引ポンプ214の各作動をそれぞれ制御する。また、外部コンピュータ装置230は、キーボードおよびマウスからなる入力装置(図示せず)および液晶ディスプレイからなる表示装置(図示せず)を備えるパーソナルコンピュータ(所謂パソコン)である。
(ワイパーブレード100およびインクジェット式画像形成装置200の作動)
次に、上記のように構成したワイパーブレード100およびインクジェット式画像形成装置200の作動について説明する。なお、本作動説明においては、本発明に関わるワイパーブレード100による記録ヘッド205のワイピング処理について説明する。したがって、記録メディアWKに対する画像形成処理などの本発明に直接関わらない部分については従来技術と同様でもあるため、その説明は適宜省略する。
このワイパーブレード100による記録ヘッド205のワイピング処理は、コントローラ220による制御により記録ヘッドユニット202が待機位置で待機する際に自動的に実行されるほか、作業者による操作パネル208を介した実行指令の入力により選択的に実行される。このワイピング処理の実行は、コントローラ220のROMなどの記憶装置に予め記憶された図示しないワイピング処理プログラムの実行により行われる。
まず、コントローラ220は、Y軸方向スキャンモータの作動を制御することにより記録ヘッドユニット202を主走査方向(待機位置に向かう方向)に変位させてワイピング装置210上に位置させる。この場合、各記録ヘッド205は、主走査方向におけるワイパーブレード100の各位置に対応した位置に位置決めされる。また、この場合、ワイピング装置210は、ワイパーブレード100を副走査方向における記録ヘッドユニット202の前方側に位置決めする(図4参照)。
次に、コントローラ220は、図5に示すように、図示しない昇降用電動アクチュエータの作動を制御して記録ヘッド205を下降させることにより、記録ヘッド205の下面であるノズルガード205cをワイパーブレード100の上面である押圧部102に押し付ける。これにより、ワイパーブレード100の押圧部102は、記録ヘッド205のノズルガード205cに押し付けられる。この場合、ワイパーブレード100は、弾性変形し難い硬質ゴムで形成されているため、押圧102が押し潰されることによるノズルガード205cとの接触面積の増加や溝部103の変形が抑えられる。なお、ここで押圧部102とノズルガード205cとの接触面積の増加は、溝部103内の気密性保持させる一方で、押圧部102とノズルガード205との摩擦抵抗を増大させる。このため、押圧102が押し潰されることによるノズルガード205cとの接触面積の増加は、円滑なワイピング動作の観点から好ましくない。
次に、コントローラ220は、吸引ポンプ214の作動を開始させる。これにより、ワイパーブレード100の溝部103に開口する吸引孔104に負圧が発生する。次に、コントローラ220は、ブレード変位機構211の作動を制御してブレード保持部211aを副走査方向における記録ヘッドユニット202の後方側(図示矢印参照)に変位させる(図5において二点鎖線で示す)。すなわち、ワイパーブレード100は、押圧部102が記録ヘッド205のノズルガード205cに押し付けられるとともに吸引孔104内に負圧が生じた状態で副走査方向における記録ヘッドユニット202の後方側に向って変位する。
これにより、記録ヘッド205におけるノズルガード205cは、ワイパーブレード100の押圧部102によってワイピングされる。この場合、ワイパーブレード100の押圧部102は、平面状に形成されておりノズルガード205cに対して面接触するためノズルガード205cを精度良くワイピングすることができる。一方、記録ヘッド205におけるノズルガード205cおよびノズルガード205cから露出するインク吐出面205bは、ワイパーブレード100に形成された溝部103が通過することによりインクなどの付着物が吸引される。
この場合、ワイパーブレード100における溝部103は、ノズルガード205cの幅に対応する幅に形成された押圧部102に貫通した状態で形成されているため、ノズルガード205cおよびノズルガード205cから露出するインク吐出面205bにおける各幅方向の全面に対して付着物の吸引を行なうことができる。また、ワイパーブレード100の押圧部102が記録ヘッド205のノズルガード205cに面接触を維持した状態で押し付けられているため、吸引孔104内の負圧領域が溝部103の内側空間に沿って拡がり、ノズルガード205cおよびノズルガード205cから露出するインク吐出面205bにそれぞれ付着した付着物を精度良く吸引孔104内に吸引することができる。
また、ワイパーブレード100は、弾性変形し難い硬質ゴムで形成されているため、ワイピング時においてブレード体101がワイピング方向後方に撓み変形することにより押圧部とノズルガードとの接触が線接触になることが防止される。すなわち、ワイパーブレード100の押圧部102とノズルガード205cとの接触面積の減少が抑えられるため、ワイピング時における溝部103内の気密性の低下が防止され溝部103の両端部および押圧部102とインク吐出面205bとの隙間に生じる吸引力の低下を防止することができる。これにより、ワイパーブレード100によるクリーニング精度を良好に維持できる。一方、ワイパーブレード100の吸引孔104内に吸引された付着物は、吸引チューブ212を介して吸引トラップ213に導かれて同吸引トラップ213によって捕捉される。
次に、コントローラ220は、ブレード変位機構211の作動を制御してブレード保持部211aを副走査方向における記録ヘッドユニット202の前方側(図示左側)に変位させる。これにより、記録ヘッド205におけるノズルガード205cおよびノズルガード205cから露出するインク吐出面205bは、前記往路と同様に、再度クリーニングされる。そして、コントローラ220は、吸引ポンプ214の作動を停止させてインクの吸引処理を停止させるとともに、昇降用電動アクチュエータ(図示せず)の作動を制御して記録ヘッド205を上昇させることにより、記録ヘッド205のノズルガード205cとワイパーブレード100の押圧部102とを離隔させる。これにより、記録ヘッド205のワイピング処理が完了する。
なお、ワイパーブレード100を、記録ヘッド205に対して2回以上副走査方向に往復させることもできる。これによれば、より確実に記録ヘッド205をクリーニングすることができる。そして、このワイピング処理が実行された記録ヘッドユニット202は、次の画像形成処理の実行が指示されるまでの間、同位置にて待機する。
上記作動説明からも理解できるように、上記第1の実施形態によれば、ワイパーブレード100は、ノズルガード205cに押し付けられるブレード体101の押圧部102が、ワイピングの方向に直交するノズルガード205cの幅に対応する幅に形成されるとともに、ワイピング方向に交わる方向に沿った溝部103を備えて構成されている。そして、この押圧部102に形成された溝部103には、溝部103内に入った付着物を吸引するための吸引孔104が繋がって形成されている。このため、ワイパーブレード100は、ブレード体101の押圧部102によってノズルガード205cをワイピングしながら、同押圧部102上に設けられた溝部103および同溝部103に連通した吸引孔104を介してノズルガード205cおよび同ノズルガード205cから露出するインク吐出面205bに付着した付着物を吸引することができる。
また、溝部103は、押圧部102上をワイパーブレード100のワイピング方向に直交する方向に貫通して形成されている。このため、溝部103内においては、溝部103の両端部および押圧部102とインク吐出面205bとの隙間に大きな吸引力が作用する。これにより、溝部103に対向するインク吐出面205bやノズルガード205c、および溝部103両端の開口部付近に位置したノズルガード205cに付着したインクなどの付着物を効果的に吸引することができる。この結果、ノズルガード205cおよび同ノズルガード205cから露出するインク吐出面205bを精度良くクリーニングすることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係るワイパーブレードの他の実施形態である第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。図6は、本発明に係る上記ワイパーブレード100を備えた図示しないインクジェット式画像形成装置300の構成の一部を模式的に示すブロック図である。この第2の実施形態は、上記第1の実施形態における記録ヘッド205がインクジェット式画像形成装置300内にて所謂縦置きに配置、具体的には、記録ヘッド205のノズル205aからなるノズル列が水平面に対して直交する鉛直方向(図示上下方向に)に沿って配列される向きで配置されている場合について説明するものである。したがって、本第2の実施形態の説明においては、上記第1の実施形態と同様の構成部分については上記第1の実施形態における符号に対応する符号を付してその説明を適宜省略する。
(インクジェット式画像形成装置300の構成)
このインクジェット式画像形成装置300は、記録ヘッド305およびワイピング装置310をそれぞれ備えている。記録ヘッド305は、上記記録ヘッド205と同様の構成である。この記録ヘッド305は、インクの液滴を吐出するノズル305aからなるノズル列が鉛直方向(図示上下方向に)に沿って配列されるように所謂縦置きに配置されている。
ワイピング装置310は、上記第1の実施形態と同様に、記録ヘッド305におけるインク吐出面305bおよびノズルガード305cを本発明に係るワイパーブレード100により払拭してクリーニングする機械装置である。具体的には、ワイピング装置310は、上記ブレード変位機構211、ブレード保持部211a、吸引チューブ212、吸引トラップ213および吸引ポンプ214に対応するブレード変位機構311、ブレード保持部311a、吸引チューブ312、吸引トラップ313および吸引ポンプ314によって構成されている。この場合、ブレード変位機構311は、ワイパーブレード100を記録ヘッド305のノズル列に沿った図示上下方向に変位させる。なお、図6は、記録ヘッド305をワイパーブレード100に押し付けたときの状態を示している。
(ワイパーブレード100およびインクジェット式画像形成装置300の作動)
次に、上記のように構成したワイパーブレード100およびインクジェット式画像形成装置300の作動について説明する。なお、本作動説明においても、本発明に関わるワイパーブレード100による記録ヘッド305のワイピング処理についてのみ説明する。
このワイパーブレード100による記録ヘッド305のワイピング処理の実行は、コントローラ220のROMなどの記憶装置に予め記憶された図7に示すワイピング処理プログラムの実行により行われる。まず、コントローラ220は、このワイピング処理プログラムの実行をステップS100にて開始して、ステップS102にて、記録ヘッド305をワイパーブレード100に対して位置決めする。この記録ヘッド305の位置決め処理は、前記記録ヘッド205の位置決め処理と同様である。ただし、この場合、コントローラ220は、ブレード変位機構311の作動を制御することによりワイパーブレード100の溝部103が記録ヘッド305のノズルガード305cの開口部305dの鉛直方向最下部に位置するようにワイパーブレード100の図示上下方向の位置を調節する(図6参照)。
次に、コントローラ220は、ステップS104にて、記録ヘッド205をワイパーブレード100側に変位させることにより、ワイパーブレード100の押圧部102を記録ヘッド305のノズルガード305cに押し付ける。この記録ヘッド305のワイパーブレード100への押し付け処理も、前記記録ヘッド205のワイパーブレード100への押し付け処理と同様である。
次に、コントローラ220は、ステップS106にて、記録ヘッド305のノズル305aからインクを排出させる。この記録ヘッド305のインク排出処理は、記録ヘッド305のノズル305a内に存在する異物をノズル305aの外に排出するとともに、同ノズル305a内のインクの液面位置(メニスカス)を整えるために行なわれる処理である。具体的には、コントローラ220は、記録ヘッド305の作動を制御してノズル305aから所定量(例えば、3〜5cc)のインクを吐出させる。この場合、コントローラ220は、記録ヘッド305のノズル305aから少しずつ湧き出るようにインクを吐出する。これにより、ノズル305aから少しずつ吐出されたインクは、インク吐出面305bを伝って滴り落ちる。すなわち、ノズル305aから吐出されたインクは、ワイパーブレード100に向かってインク吐出面305bを伝って滴り落ちる。
次に、コントローラ220は、ステップS108にて、吸引ポンプ214の作動を開始させてワイパーブレード100による吸引を開始させる。これにより、ワイパーブレード100の溝部103内またはその周辺に存在する付着物を吸引可能な状態となる。次に、コントローラ220は、ステップS110にて、所定時間の経過を待つ待機処理を実行する。このステップS110における待機処理は、前記ステップ106によるインクの排出処理によって排出されてインク吐出面305bを滴り落ちてくるインクをある程度吸引した後ワイパーブレード100を変位させることにより、ワイピング時においてワイパーブレード100によって吸引仕切れなかったインクがワイパーブレード100から溢れることを防止するものである。本実施形態においては、数秒間の間ワイパーブレード100を静止させた状態で待機する。
これにより、ワイパーブレード100まで滴り落ちてきたインクが溝部103を介して吸引される。この場合、ワイパーブレード100は、記録ヘッド305におけるノズルガード305cの開口部305dの鉛直方向最下部に位置決めされているため、インク吐出面305bを伝って落ちてきたインクをインク吐出面305cとワイパーブレード100の押圧部102との隙間を介して精度良く吸引することができる。なお、後述するワイパーブレード100のワイピング速度を低速にしたり、ワイパーブレード100による吸引力を強くしたりすることなどによってワイパーブレード100からのインクの溢れを防止できる場合には、この待機処理は不要である。
次に、コントローラ220は、ステップS112にて、ワイパーブレード100によるワイピングを行なう。具体的には、上記第1の実施形態と同様に、コントローラ220は、ブレード変位機構311の作動を制御してブレード保持部311aを副走査方向に沿って往復動させる(図6において二点鎖線および破線矢印参照)。これにより、記録ヘッド305におけるノズルガード305cがワイパーブレード100の押圧部102によってワイピングされるとともに、ノズルガード305cおよびノズルガード305cから露出するインク吐出面305cに付着した付着物が溝部103の通過により吸引除去される。なお、この場合、コントローラ220は、ワイパーブレード100の復路において同ワイパーブレード305を記録ヘッド305におけるノズルガード305cの下端部まで変位させることにより、ノズルガード305cの全面を漏れなくワイピングする。
次に、コントローラ220は、ステップS114にて、吸引ポンプ314の作動を停止させてインクの吸引処理を停止させるとともに、記録ヘッド305を記録ヘッド305から離隔させる。これにより、記録ヘッド305のノズルガード305cとワイパーブレード100の押圧部102とが離隔して、記録ヘッド305のワイピング処理が完了する。なお、ワイパーブレード100を、記録ヘッド305に対して2回以上副走査方向に往復させてもよいことは、上記第1の実施形態と同様である。
上記作動説明からも理解できるように、上記第2の実施形態によれば、ノズル305aからなるノズル列が鉛直方向に形成された記録ヘッド305に対してワイパーブレード100を記録ヘッド305におけるノズルガード305cの開口部305dの鉛直方向最下部に位置決めしている。これにより、上記第1の実施形態における作用効果に加えて、ノズルガード305cおよびインク吐出面305bから滴り落ちるインクも吸引除去することができる。すなわち、記録ヘッド305のノズル305aからインクを吐出させることによりノズル内に存在する異物をインクとともに排出させて吸引除去できるとともにノズル305a内のインクの液面位置を整えることができる。これにより、記録ヘッド305の周囲の汚損を防止できるとともに、記録ヘッド305のノズル305a、インク吐出面305bおよびノズルガード305cを1つのワイパーブレード100によって精度良くクリーニングすることができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記各実施形態においては、ワイパーブレード100によってワイピングする際、記録ヘッド205,305をワイパーブレード100側に変位させることにより、ワイパーブレード100を記録ヘッド205,305に押し付けるように構成した。しかし、ワイパーブレード100を記録ヘッド205,305側に変位するように構成してもよいことは当然である。
また、これらの場合、ワイパーブレード100および記録ヘッド205,305のうちの少なくとも一方を、押圧部102のノズルガード205c,305cへの押圧に抗する弾性力を作用させる弾性体で支持するように構成してもよい。この場合、弾性体としては、コイルスプリング、板バネ、ウレタン材またはスポンジ材などが考えられる。これによれば、ワイパーブレード100の押圧部102をノズルガード205c,305cに押し付けてワイピングする際、押圧部102およびノズルガード205c,305cの一方が常に他方側に追従しながら押し付けられるため、押圧部102とノズルガード205c,305cとの密着性を確保して精度良く付着物の吸引を行なうことができる。
また、上記各実施形態においては、ワイパーブレード100における溝部103は、断面形状を円弧状に形成した。これにより、溝部103には断面形状が三角形状および四角形状に形成された溝部のように角部(入隅部)が存在しないため、溝部内を吸引孔に向かって導かれる付着物の前記角部への再付着が防止される。この結果、溝部103内に汚れが付着して溜まることを抑えることができ、ワイパーブレード100によるクリーニング精度を維持向上させることがきる。
しかし、溝部103は記録ヘッド205,305の幅方向に沿って形成されていれば、円弧状以外の断面形状であってもよい。例えば、図8(A),(B)に示すように、溝部103の断面形状を三角形や四角形にすることもできる。これらの場合、本発明者による実験によれば、断面形状が円弧状に形成された溝部103からなるワイパーブレード100は、他の断面形状(三角形や四角形)で形成された溝部103からなるワイパーブレード100に比べて精度良く付着物を吸引できることを確認した。
また、上記各実施形態においては、ワイパーブレード100における溝部103をワイパーブレード100によるワイピング方向に直交する方向に形成した。これにより、記録ヘッド205のノズルガード205cの幅方向の長さに対応するワイパーブレード100の溝部103の長さを最も短くすることができワイパーブレード100の大きさをコンパクトにすることができる。また、ワイパーブレード100の溝部103の長さを短くすることにより溝部103内における負圧の低下を防止して付着物の吸引力を維持することができる。しかし、ワイパーブレード100における溝部103は、ワイパーブレード100によるワイピング方向に直交する方向に形成されていれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、記録ヘッド205,305におけるノズルガード205c,305cの幅方向の全面に対して付着物の吸引を行なうことができればよい。したがって、溝部103は、必ずしも直線である必要はなく、幅方向に沿って屈曲または蛇行した部分を含めて形成することもできる。
また、上記各実施形態においては、ワイパーブレード100における溝部103は、押圧部102に1つだけ設けた。しかし、押圧部102上に2つ以上設けても良いことは当然である。これにより、より精度良く付着物を吸引することができる。すなわち、溝部103の形状や形成数は、クリーニング対象となる記録ヘッド205,305の形状や除去対象となる付着物の性状に合わせて適宜決定すればよい。
また、上記各実施形態においては、ワイパーブレード100における吸引孔104は、溝部104の中央に形成した。しかし、吸引孔104の形状、形成位置および形成数は、上記実施系形態に限定されるものではない。吸引孔104の形状、形成位置および形成数は、クリーニング対象となる記録ヘッド205,305の形状や除去対象となる付着物の性状に合わせて適宜決定すればよい。例えば、ノズルガード205c,305cにおける開口部205d,305dの縁部に対応する2つの位置にそれぞれ吸引孔104を設けてワイパーブレード100を構成することもできる。これによれば、インク吐出面205b,305bとノズルガード205c,305cとの境界部分に存在するインクを精度良く吸引することができる。
また、上記各実施形態においては、ワイパーブレード100における押圧部102を平面状に形成した。しかし、ワイパーブレード100における押圧部102の形状は、上記実施形態に限定されるものではなく、押圧部102とノズルガード205c,305cとが密着する形状であれば、当然、他の形状を採用することもできる。例えば、図9(A),(B)に示すように、押圧部102の形状を円弧形状や三角形状に形成することもできる。また、ワイパーブレード100における押圧部102を前記円弧形状、前記三角形状または四角形状が連続するひだ状に形成することもできる。
また、上記各実施形態においては、ワイパーブレード100は、ブレード体101の全体を単一の硬質ゴムで構成した。しかし、ワイパーブレード100は、少なくとも記録ヘッド205,305のノズルガード205c,305cに押し付けられた際にノズルガード205c,305cを損傷することなく付着物の吸引が可能な素材で構成されていれば、必ずしも単一の素材で構成される必要はない。すなわち、ブレード体101における押圧部102とその他の部分を互いに異なる素材で構成することもできる。なお、本発明者による実験によれば、ワイパーブレード100における押圧部102を硬度が50Hs以上かつ80Hs未満のゴム材で構成することが好適である。これにより、押圧部102を硬度が50Hs未満のゴム材で構成した場合に比べて、記録ヘッド205,305におけるノズルガード205c,305cおよび同ノズルガード205c,305cから露出するインク吐出面205b,305bにそれぞれ付着した付着物を精度良く吸引除去することができ、これらを精度良くクリーニングすることができる。また、さらに、ブレード体101の形状も必ずしも直方体状である必要はなく、例えば、円柱状に形成することもできる。
また、上記第2実施形態においては、ノズル305aからなるノズル列が鉛直方向に並ぶ向きに配置した記録ヘッド305のノズルガード305cの開口部305dの鉛直方向最下部にワイパーブレード100を位置決めしてワイピングを行なった。これにより、ノズルガード305cおよびインク吐出面305bから滴り落ちるインクも吸引除去することができる。しかし、ワイパーブレード100の位置決め位置は、必ずしも、上記実施形態に限定されるものはない。例えば、ワイパーブレード100を記録ヘッド305におけるノズルガード305cの鉛直方向最下部に位置決めすることもできる。なお、この場合、ノズルガード305cおよびインク吐出面305bから滴り落ちるインクを精度良く吸引するためには、ワイパーブレード100を記録ヘッド305におけるノズルガード305cから露出するインク吐出面305bの下端部に位置決めするとよい。
すなわち、ワイパーブレード100は、ノズルガード305cから露出するインク吐出面305bの最下部からノズルガード305cの最下部までの範囲内に配置されていればよい。これによれば、インク吐出面305bを伝って落ちてきたインクをインク吐出面305cとワイパーブレード100の押圧部102との隙間を介して精度良く吸引することができる。
また、図10に示すように、記録ヘッド305におけるノズル305aからなるノズル列が水平方向に平行に並ぶ向きに記録ヘッド305を配置した場合であっても、ノズルガード305cから露出するインク吐出面305bの最下部からノズルガード305cの最下部までの範囲内にワイパーブレード100を配置して図示上側に向ってワイピングすることにより上記第2の実施形態と同様の作用効果を期待できる。すなわち、記録ヘッド305をインク吐出面305bが水平面に対して交わる起立した状態で配置した場合には、ワイパーブレード100をノズルガード305cから露出するインク吐出面305bの最下部からノズルガード305cの最下部までの範囲内に配置するとよい。なお、図10においては、ノズル305aからなるノズル列が水平方向に平行に並ぶ向きにインク吐出面305bを起立した状態に記録ヘッド305を配置するとともに、同記録ヘッド305のノズルガード305cの最下部にワイパーブレード100の溝部103を配置した例を示している。この場合、ワイパーブレード100は、図において破線矢印で示すように、鉛直方向(図示上側)に向って変位してワイピングを行なう。
また、上記各実施形態においては、ワイパーブレード100における押圧部102の幅をノズルガード205c,305cの幅に対応する長さに設定した。しかし、ワイパーブレード100における押圧部102の幅は、少なくとも、ワイピングの方向に直交するインク吐出面205b,305bの露出幅より長い長さに形成されていればよい。これによれば、ワイパーブレード100の押圧部102をノズルガード205c,305cに押し付けることができる。なお、押圧部102の幅がインク吐出面205b,305bの露出幅より短い場合には、ノズルガード205c,305c上の付着物は溝部103の両端部の開口部から吸い込まれて除去される。また、この場合、ワイピング時にワイパーブレード100における進行方向前面から側面部に溢れたインクを溝部103の両端部の開口部から吸い込んで除去することができる。
また、上記各実施形態においては、紙材からなる記録メディアWKに対して画像形成を行なうインクジェット式画像形成装置200,300にワイパーブレード100を用いた例について説明した。しかし、本発明に係るワイパーブレード100は、インクの液滴を吐出するノズル列の周囲がノズルガードによって覆われた構成の記録ヘッドを備えるインクジェット式画像形成装置に広く適用することができる。例えば、ワイパーブレード100は、各種製品の生産ラインにおける製品自体、同製品を構成する部品または同製品を梱包する梱包材に対して所望する文字、記号または図形などの画像を印刷する印刷装置にも適用することができる。
WK…記録メディア、
100…ワイパーブレード、101…ブレード体、102…押圧部、103…溝部、104…吸引孔、
200,300…インクジェット式画像形成装置、201…プラテン、202…記録ヘッドユニット、202a…ヘッドケース、203…グリッドロール、204…ガイドレール、205,305…記録ヘッド、205a,305a…ノズル、205b,305b…インク吐出面、205c,305c…ノズルガード、205d,305d…開口部、208…操作パネル、
210,310…ワイピング装置、211,311…ブレード変位機構、211a,311a…ブレード保持部、212,312…吸引チューブ、213,313…吸引トラップ、214,314…吸引ポンプ、
220…コントローラ、230…外部コンピュータ装置。

Claims (11)

  1. インク滴を吐出するノズル列が形成されたインク吐出面における前記ノズル列の周囲を覆うノズルガードを備えた記録ヘッドと、
    前記ノズルガードから露出した前記インク吐出面に付着した付着物をワイピングにより除去するワイピング手段とを備えたインクジェット式画像形成装置における前記ワイピング手段に用いられるワイパーブレードにおいて、
    前記ノズルガードに押し付けられる押圧部を有するとともに、同押圧部の幅が前記ワイピングの方向に直交する前記インク吐出面の露出幅より長い長さに形成されたブレード体と、
    前記ワイピングの方向に交わる方向に沿って前記押圧部上を凹状に貫通する溝部と、
    前記ブレード体内に前記溝部に連通した状態で設けられ、同溝部を介して前記付着物を吸引するための吸引孔とを備えたことを特徴とするワイパーブレード。
  2. 請求項1に記載したワイパーブレードにおいて、
    前記ブレード体は、前記押圧部を前記ノズルガードに押し付けた状態での前記ワイピング時に弾性変形しない程度の剛性を有することを特徴とするワイパーブレード。
  3. 請求項1または請求項2に記載したワイパーブレードにおいて、
    前記ブレード体は、前記押圧部の幅が少なくとも前記ワイピングの方向に直交する前記ノズルガードの幅以上の長さに形成されていることを特徴とするワイパーブレード。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載したワイパーブレードにおいて、
    前記押圧部は、前記平面状に形成されていることを特徴とするワイパーブレード。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載したワイパーブレードにおいて、
    前記溝部は、断面形状が円弧状であることを特徴とするワイパーブレード。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載したワイパーブレードにおいて、
    前記溝部は、前記ワイピングの方向に直交する方向に沿って形成されていることを特徴とするワイパーブレード。
  7. インク滴を吐出するノズル列が形成されたインク吐出面における前記ノズル列の周囲を覆うノズルガードを備えた記録ヘッドと、
    前記ノズルガードから露出した前記インク吐出面に付着した付着物をワイピングにより除去するワイピング手段とを備えたインクジェット式画像形成装置において、
    前記ワイピング手段は、
    前記ノズルガードに押し付けられる押圧部を有するとともに、同押圧部の幅が前記ワイピングの方向に直交する前記インク吐出面の露出幅より長い長さに形成されたブレード体、前記ワイピングの方向に交わる方向に沿って前記押圧部上を凹状に貫通する溝部、および前記ブレード体内に前記溝部に連通した状態で設けられ、同溝部を介して前記付着物を吸引するための吸引孔とを有するワイパーブレードと、
    前記ワイパーブレードにおける前記吸引孔に接続されて負圧を発生させるバキューム手段とを備えることを特徴とするインクジェット式画像形成装置。
  8. 請求項7に記載したインクジェット式画像形成装置において、
    前記記録ヘッドは、前記インク吐出面が水平面に対して交わる起立した状態で配置され、
    前記ワイパーブレードは、前記ノズルガードから露出する前記インク吐出面の最下部から前記ノズルガードの最下部までの範囲内に配置されていることを特徴とするインクジェット式画像形成装置。
  9. 請求項7または請求項8に記載したインクジェット式画像形成装置において、
    前記ノズルガードおよび前記ワイパーブレードのうちの少なくとも一方は、前記押圧部の前記ノズルガードへの押圧に抗する弾性力を作用させる弾性体で支持されていることを特徴とするインクジェット式画像形成装置。
  10. インク滴を吐出するノズル列が形成されたインク吐出面における前記ノズル列の周囲を覆うノズルガードを備えた記録ヘッドと、
    前記ノズルガードから露出した前記インク吐出面に付着した付着物をワイピングにより除去するワイピング手段とを備え、
    前記ワイピング手段は、
    前記ノズルガードに押し付けられる押圧部を有するとともに、同押圧部の幅が前記ワイピングの方向に直交する前記インク吐出面の露出幅より長い長さに形成されたブレード体、前記ワイピングの方向に交わる方向に沿って前記押圧部上を凹状に貫通する溝部、および前記ブレード体内に前記溝部に連通した状態で設けられ、同溝部を介して前記付着物を吸引するための吸引孔とを有するワイパーブレードと、
    前記ワイパーブレードにおける前記吸引孔に接続されて負圧を発生させるバキューム手段とを備えたインクジェット式画像形成装置に適用される前記インク吐出面に付着した付着物の除去方法において、
    前記ワイパーブレードを、前記ノズルガードから露出する前記インク吐出面の最下部から前記ノズルガードの最下部までの範囲内で配置するワイパーブレード位置決め工程と、
    前記バキューム手段により前記吸引孔に負圧を発生させる負圧発生工程と、
    前記記録ヘッドの前記ノズルから所定量のインクを吐出させるインク吐出工程と、
    前記ワイパーブレードを、前記ノズルガードの上端部に向って変位させながら前記インク吐出面に付着した付着物を吸引するワイパーブレード変位工程とを含むことを特徴とする付着物の除去方法。
  11. 請求項11に記載した付着物の除去方法において、さらに、
    前記インク吐出工程にて吐出された前記インクが、前記インク吐出面上に沿って前記ワイパーブレードまで落下して同ワイパーブレードによって吸引されるまでの間、前記ワイパーブレードを静止させておく待機工程を含むことを特徴とする付着物の除去方法。
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