JP2011186180A - 波長変換用光導波路素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光伝播方向に沿って分極が周期的に反転するコア部(1)と、コア部(1)に沿って設けられコア部(1)よりも屈折率が低いクラッド部(2a,2b)とを有する波長変換用光導波路素子において、コア部(1)の幅を光伝播方向に沿って変化させる。
【効果】導波路の導波パラメータに影響を効率的に与えうるコア部(1)の幅の範囲が広いため、位相整合条件を緩和しうる範囲を広くしうる。コア部(1)の幅を変化させるのは一般的な加工技術で足り、製造しやすくなる。
【選択図】図2
Description
しかし、導波路の導波パラメータに影響を効率的に与えうる付加層の膜厚の範囲が狭いため、位相整合条件を緩和しうる範囲が制限されると共に、高度の加工技術が必要であり製造しにくい問題点がある。
そこで、本発明の目的は、位相整合条件を緩和しうる範囲が広く且つ製造しやすい波長変換用光導波路素子を提供することにある。
上記第1の観点による波長変換用光導波路素子(10)では、コア部(1)の幅が光伝播方向に沿って変化しているため、導波路の導波パラメータが光伝播方向に沿って変化し、位相整合条件を緩和することが出来る。そして、導波路の導波パラメータに影響を効率的に与えうるコア部(1)の幅の範囲が広いため、位相整合条件を緩和しうる範囲を広くしうると共に、幅を変化させるのは一般的な加工技術で足り製造しやすくなる。
上記第2の観点による波長変換用光導波路素子(20)では、クラッド部(22a〜22g)の屈折率が光伝播方向に沿って変化しているため、導波路の導波パラメータが光伝播方向に沿って変化し、位相整合条件を緩和することが出来る。そして、導波路の導波パラメータに影響を効率的に与えうるクラッド部(22a〜22g)の屈折率の範囲が広いため、位相整合条件を緩和しうる範囲を広くしうると共に、クラッド部(22a〜22g)の屈折率を変化させるのは組成を変化させることで可能であり製造しやすくなる。
図1は、実施例1に係る波長変換用光導波路素子10の斜視図である。
この波長変換用光導波路素子10は、光伝播方向に沿って分極が周期的に反転するコア部1と、コア部1に沿って設けられコア部1よりも屈折率が低いクラッド部2a,2bとと、基台材3a,3bとを具備している。
コア部1の屈折率は例えば“2.2”である。
クラッド部2a,2bの屈折率は例えば“1.5”である。
コア部1の幅(リッジ形状部分の幅)は、光伝播方向に沿って変化している。
コア部1の光入射面における幅Wiおよび光出射面における幅Woは例えば3.0μmであり、コア部1の光伝播方向中央部における幅Wcは例えば2.0μmである。
また、コア部1の光伝播方向の長さLは例えば10mmである。
また、コア部1の厚さTは例えば2.9μmである。
なお、基板部1aの厚さτは例えば1.9μmである。
例えばコア部の分極反転周期が7.0μmであるとき、コア部幅が3.0μmで一定の場合の位相整合波長は約1037nmであり、コア部幅が2.0μmで一定の場合の位相整合波長は約1041nmである。
従って、例えば3.0μmから2.0μmまで変化するコア部1を持つ波長変換用光導波路素子10では、位相整合波長は約1037nm〜約1041nmとなり、約4nm変化する。すなわち、位相整合条件を大きく緩和することが出来る。
(1)タンタル酸リチウムz板ウエハのz+面に周期6μm〜7μmの櫛形電極を形成し、z−面に一様な電極を形成する。櫛形電極の細線はy軸に平行とし、x軸に垂直とする。適切な条件で分極反転を行い、デューティー比50%の分極反転構造を形成する。この後、櫛形電極を酸で除去し、図5の分極反転基板11を得る。
(2)図5に示すように、分極反転基板11のz+面を、厚さ0.2mmの基台材基板(タンタル酸リチウムz板ウエハ)13aのz−面に、光学用接着剤12aで貼り付ける。光学用接着剤12aは、クラッド部2aとなる。
(3)図6に示すように、分極反転基板11のz−面に研磨あるいはイオンミリングを施し、厚みが4μm〜5μmの分極反転基板11’とする。
(4)図7に示すように、分極反転基板11’のz−面に、x方向に沿って幅が変化するフォトレジスト14を形成する。
(5)図8に示すように、分極反転基板11’の厚みの0.6〜0.7倍の深さまで分極反転基板11’のz−面をイオンミリング等で掘り込んでリッジ形状を形成し、フォトレジスト14を除去し、リッジ形状を形成した分極反転基板11”とする。
(6)図9に示すように、分極反転基板11”のz−面に、厚さ0.2mmの基台材基板(タンタル酸リチウムz板ウエハ)13bのz+面を、光学用接着剤12bで貼り付ける。光学用接着剤12bは、クラッド部2bとなる。
(7)この後、x方向の両端面を10度の角度を付けてダイシングし研磨し、図10の二点鎖線で示す部分で切断し、同時に複数個の波長変換用光導波路素子10を得る。
図11に示すように、コア部1の光入射面における幅および光出射面における幅よりも光伝播方向中央部における幅を広げてもよい。
図12に示すように、コア部1の光入射面における幅から光出射面における幅まで単調に幅を狭めてもよい。
図13に示すように、コア部1の光入射面における幅から光出射面における幅まで単調に幅を広げてもよい。
図14は、実施例5に係る波長変換用光導波路素子20の斜視図である。
この波長変換用光導波路素子20は、光伝播方向に沿って分極が周期的に反転するコア部21と、コア部21に沿って設けられコア部21よりも屈折率が低いクラッド部2a,22とと、基台材3a,3bとを具備している。
コア部21の屈折率は例えば“2.2”である。
クラッド部2aの屈折率は例えば“1.5”である。
クラッド部22の屈折率は光伝播方向に沿って7段階に変化しており、光入射面側から順に22aの部分では例えば“1.5”,22bの部分では例えば“1.6”,22cの部分では例えば“1.7”,22dの部分では例えば“1.8”,22eの部分では例えば“1.9”,22fの部分では例えば“2.0”,22gの部分では例えば“2.1”である。
コア部21の幅(リッジ形状部分の幅)は、光伝播方向に沿って一定であり、例えば3.0μmである。
また、コア部21の光伝播方向の長さは例えば10mmである。
また、コア部21のリッジ形状部の高さは例えば2.9μmである。
なお、基板部21aの厚さは例えば1.9μmである。
(1)タンタル酸リチウムz板ウエハのz+面に周期6μm〜7μmの櫛形電極を形成し、z−面に一様な電極を形成する。櫛形電極の細線はy軸に平行とし、x軸に垂直とする。適切な条件で分極反転を行い、デューティー比50%の分極反転構造を形成する。この後、櫛形電極を酸で除去し、図5に示す分極反転基板11を得る。
(2)分極反転基板のz+面を、厚さ0.2mmの基台材基板(タンタル酸リチウムz板ウエハ)13aのz−面に、光学用接着剤12aで貼り付ける。光学用接着剤12aは、クラッド部2aとなる。
(3)図6に示すように、分極反転基板11のz−面に研磨あるいはイオンミリングを施し、厚みが4μm〜5μmの分極反転基板11’とする。
(4)図16に示すように、分極反転基板11’のz−面に、x方向に沿って幅が一定のフォトレジスト24を形成する。
(5)図17に示すように、分極反転基板11’の厚みの0.6〜0.7倍の深さまで分極反転基板11’のz−面をイオンミリング等で掘り込んでリッジ形状を形成し、フォトレジスト24を除去し、リッジ形状を形成した分極反転基板11”とする。
(6)図18に示すように、分極反転基板11”のz−面に、厚さ0.2mmの基台材基板(タンタル酸リチウムz板ウエハ)13bのz+面を、屈折率が異なる光学用接着剤32a〜32gで貼り付ける。光学用接着剤32a〜32gは、クラッド部22a〜22gとなる。
(7)この後、x方向の両端面を10度の角度を付けてダイシングし研磨し、図19の二点鎖線で示す部分で切断し、同時に複数個の波長変換用光導波路素子20を得る。
(a)クラッド部2a,2b,22a〜22gとしてSi3Ni4以外の誘電体を用いてもよい。
(b)クラッド部22a〜22gの屈折率を変える段階が7段階以外でもよい。また、屈折率を不均等な段階で変えてもよい。
(c)分極反転基板11’をエッチングして分極反転基板11”を作成したが、薄い膜を成膜しエッチングすることを繰り返して分極反転基板11”を形成してもよい。
1a 基板部
2a,2b クラッド部
3a,3b 基台材
10 波長変換用光導波路素子
21 コア部
21a 基板部
22a〜22g クラッド部
20 波長変換用光導波路素子
Claims (2)
- 光伝播方向に沿って分極が周期的に反転するコア部(1)と、前記コア部(1)に沿って設けられ前記コア部(1)よりも屈折率が低いクラッド部(2a,2b)とを有し、前記コア部(1)の幅が光伝播方向に沿って変化していることを特徴とする波長変換用光導波路素子(10)。
- 光伝播方向に沿って分極が周期的に反転するコア部(21)と、前記コア部(21)に沿って設けられ前記コア部(21)よりも屈折率が低いクラッド部(2a,22a〜22g)とを有し、前記クラッド部(22a〜22g)の屈折率が光伝播方向に沿って変化していることを特徴とする波長変換用光導波路素子(20)。
Priority Applications (1)
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JP2010051262A JP2011186180A (ja) | 2010-03-09 | 2010-03-09 | 波長変換用光導波路素子 |
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Publications (1)
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JP2011186180A true JP2011186180A (ja) | 2011-09-22 |
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Family Applications (1)
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04365021A (ja) * | 1991-06-12 | 1992-12-17 | Ricoh Co Ltd | 高調波発生素子及びその製造方法 |
JPH05249520A (ja) * | 1992-03-04 | 1993-09-28 | Nec Corp | 光第2高調波発生器 |
JPH05273623A (ja) * | 1992-03-27 | 1993-10-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光波長変換素子およびそれを用いたレーザ光源 |
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2010
- 2010-03-09 JP JP2010051262A patent/JP2011186180A/ja active Pending
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JPH04365021A (ja) * | 1991-06-12 | 1992-12-17 | Ricoh Co Ltd | 高調波発生素子及びその製造方法 |
JPH05249520A (ja) * | 1992-03-04 | 1993-09-28 | Nec Corp | 光第2高調波発生器 |
JPH05273623A (ja) * | 1992-03-27 | 1993-10-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光波長変換素子およびそれを用いたレーザ光源 |
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