JP2011185155A - 電動送風機及びそれを用いた電気掃除機 - Google Patents

Abstract

【課題】部品点数を増加させることなくまた組立て性も損なうことなく、騒音低減を図った電動送風機を提供する。
【解決手段】複数のブレード（図示せず）を有するインペラ（図示せず）と、インペラを回転駆動する電動機（図示せず）と、インペラで発生した気流を導くエアガイド（図示せず）と、中央部に吸気口３０５を有しインペラとエアガイドを内包するケーシング３０４と、電動機の外周に設けられると共に電動機を固定する為のモータサポート２１３を具備し、インペラから排出された気流を外部に排出する際にその速度を抑える為の流路壁２１４をモータサポート２１３に形成したもので、気流の速度を抑えて、気流の外部への排出時に風切り音による騒音を低減することが出来る。
【選択図】図３

Description

本発明は、電動送風機及びそれを搭載した電気掃除機に関するものである。

従来の電気掃除機等の本体内に収納される電動送風機として、電動送風機の排気口の周囲に排気口を覆う別部品を設けたものがあった（例えば、特許文献１参照）。

従来のこの種の電動送風機について、図５から７を用いて説明する。図５は、従来の電動送風機の流路断面図、図６は、同電動送風機の排気口を覆う排気カバーの平面図、図７は、同排気カバーの縦断面図である。

図５において、従来の電動送風機の排気口１８を覆う排気カバー１９は、ハウジング３の外壁と接し、排気口１８を覆うように設けている。さらにハウジング３の外壁と接し、排気カバー１９により、排気口１８からつらなる流路２０が形成される。

排気カバー１９には、外周部を形成する側壁部１９ａと、この側壁部１９ａの下方と接続され、フランジ部（図示せず）の外周と接する下壁部１９ｂと、下壁部１９ｂに形成された開口部１９ｃと、フランジ部（図示せず）が挿入される大開口部１９ｄが形成されている。遠心羽根車（図示せず）からの昇圧した空気の一部は排気口１８を通り、下壁部１９ｂに形成された開口部１９ｃから排出され、モータ内部（図示せず）を冷却した空気と合流し電動送風機２２に流れる。

図６、図７に示すように、排気口１８を覆う排気カバー１９は、ハウジング３の周囲を覆うように設けており、形成される流路２０は、モータ回転方向に対し、一定の断面積Ｄ（図７参照）を持つように設置されている。

このような構造とすることにより、ハウジング３の外壁と排気口１８を覆う排気カバー１９によって形成された流路２０により、遠心羽根車からの昇圧した空気の一部を外部へ排出する際に、前記流路２０内で整流される。また、排気口部もしくは排気口１８からの漏れ騒音は、形成される流路２０を通ることにより騒音の遮断とハウジング３の面と排気口１８を覆う排気カバー１９の内壁で反射されるために流路２０内で騒音の減衰が行われる。その結果、排気１８からの空気を連続して流路に流入でき、損失なく騒音を低減でき、電動送風機の効率向上と低騒音化を両立することができる。

特開２００８−２８０８４８号公報

しかしながら前記従来の電動送風機の構成においては、電動送風機に別部品を設けなければならず、そのため製品の組立てが複雑になり、また別部品を設けることによるコストアップとなる課題を有していた。

本発明は、上記従来の課題を解決するもので、部品点数を増加させることがなくまた組立て性も損なうことなく、電動送風機内の排気を外部に流す際に流速を落として騒音低減を図った電動送風機を提供することを目的とする。

前記従来の課題を解決するために、本発明の電動送風機は、、複数のブレードを有するインペラと、前記インペラを回転駆動する電動機と、前記インペラで発生した気流を導くエアガイドと、中央部に吸気口を有し前記インペラと前記エアガイドを内包するケーシングと、前記電動機の外周に設けられると共に前記電動機を固定する為の係止部品を具備し、前記インペラから排出された気流を外部に排出する際にその速度を抑える為の流路壁を前記係止部品に形成したもので、気流の速度を抑えることで、部品点数を増やすこと無く、気流の外部への排出時に風切り音による騒音を低減して、電動送風機の騒音低減を図ることができる。

また本発明の電気掃除機は、請求項１から６のいずれか１項に記載の電動送風機を搭載したもので、騒音低減を図った電動送風機を搭載することにより、騒音を低減した電気掃除機を提供することができる。

本発明の電動送風機は、部品点数を増加することなく、また組立て性を損なうことなく騒音を低減することができ、また、本発明の電気掃除機は、低騒音の電動送風機を搭載することで、低騒音で使用勝手の良いものである。

本発明の実施の形態１における電動送風機を搭載した電気掃除機の全体斜視図 同電気掃除機の断面図 同電動送風機の要部断面図 同電動送風機の一部欠載断面図 従来の電動送風機の流路断面図 同電動送風機の排気口を覆う排気カバーの平面図 同排気カバーの縦断面図

第１の発明は、複数のブレードを有するインペラと、前記インペラを回転駆動する電動機と、前記インペラで発生した気流を導くエアガイドと、中央部に吸気口を有し前記インペラと前記エアガイドを内包するケーシングと、前記電動機の外周に設けられると共に前記電動機を固定する為の係止部品を具備し、前記インペラから排出された気流を外部に排出する際にその速度を抑える為の流路壁を前記係止部品に形成したもので、気流の速度を抑えることで、気流の外部への排出時に風切り音による騒音を低減することが出来、電動送風機の騒音低減を図ることができる。

第２の発明は、特に、第１の発明の流路壁を複数面で形成したもので、流路壁で形成される流路の形状を、周囲の電気掃除機本体の部品形状等に合わせるようにすれば、より一層電動送風機の騒音低減を図ることができる。

第３の発明は、特に、第１または第２の発明の流路壁で形成された流路を、排気の下流側に向かって狭くするもので、外部に排出される気流が流路を進むにしたがって圧損が高くなるので、気流の流速を落とすことが出来、電動送風機の騒音低減をさらに図ることができる。

第４の発明は、特に、第１〜第３のいずれか一つの発明の流路壁を複数設けたもので、電動送風機の排気口を複数設けている場合には、各排出口に排気の流路を設けることがで
きるので、より排気風の流速を低減することが出来、電動送風機の騒音低減を図ることができる。

第５の発明は、特に、第１〜第４のいずれか一つの発明の流路壁に防音材を設けたもので、流路内で、防音材により、電動送風機内で発生した騒音を吸収しながら機外へ排出することにより、騒音を抑えることが出来るので、電動送風機の騒音低減を図ることができる。

第６の発明は、特に、第１〜第５のいずれか一つの発明の流路壁で形成された流路の出口と対向する部分に防音材を設けたもので、気流に乗った騒音が、排出口から排出された場合に、防音材により騒音が低減されるので電動送風機の騒音低減を図ることができる。

第７の発明に係る電気掃除機は、請求項１から６のいずれか１項に記載の電動送風機を搭載したもので、騒音低減を図った電動送風機を搭載することにより、騒音を低減した電気掃除機を提供することができる。

（実施の形態１）
図１は、本発明の実施の形態１における電動送風機を搭載した電気掃除機の全体斜視図、図２は、同電気掃除機の断面図、図３は、同電動送風機の要部断面図、図４は、同電動送風機の一部欠載断面図である。

図１、２において、電気掃除機の電気掃除機本体１０１の内部に、塵埃を集積する集塵袋２０３を挿入する集塵室２０２と、本実施の形態における電動送風機１１０を内蔵する電動送風機室２０４を備えている。

２０５は、電気掃除機本体１０１の吸込口であり、同部には、ホース１０２が取り付けられ、その前方に延長管１０４、床ノズル１０５が順に取り付けられている。集塵室２０２と電動送風機室２０４との間は、連通孔２０６を形成した隔壁２０７によって仕切られ、その前方にはプレフィルタ２０８が配されている。また、電気掃除機本体１０１の後方には、本体の排気口２０９が備えられ、その直前に排気フィルタ２１０が設けられている。

次に電動送風機周辺について図３を用いて説明する。電動送風機１１０の前方にサポートゴムマエ２１１が係止され、後方に、係止部品であるモーターサポート２１３がビス（図示せず）により係止されており、そのモーターサポート２１３にサポートゴムウシロ２１２が取り付けられ、電動送風機室２０４の中にそれらのサポートゴムを介する形で固定され、格納されている。

さらにモーターサポート２１３で形成された流路壁２１４上に、吸音材質からなる防音材２１６を備え、また流路壁２１４の流路出口２１５の電気掃除機１１０の本体内部に対向する部分にも同様の防音材２１６を備えている。

次に、本実施の形態における電動送風機１１０の内部の構成について図４を用いて説明する。

複数のブレード３０２から構成されるインペラ３０１は気流を発生させるもので、エアガイド３０３は、インペラ３０１で発生した気流を導く。ケーシング３０４は、中央部に吸気口３０５を持ち、インペラ３０１と、エアガイド３０３を内包している。電動機３０６は、インペラ３０１を回転駆動する電動機で、両端が軸受３０７によって回転自在に支持されたロータ３０８と、回転軸３０９と、ロータ３０８の周りで磁界を発生するステー
タ３１０と、整流子３１１に電力を供給する一対のカーボンブラシ３１２からなり、ブラケット３１３によって覆われている。

上記のように構成された本実施の形態における電動送風機の作用は以下の通りである。

電動送風機１１０に電力が供給されると電動機３０６が回転し、それに直結されたインペラ３０１が回転する。そして、インペラ３０１内の空気を増速させ、増速された空気は、エアガイド３０３にて減速されながら、電動機３０６へ導かれ、ロータ３０８、ステータ３１０、カーボンブラシ３１２を冷却しながら、ブラケット３１３の排気口３１４より排出される。

通常排気口３１４から排気風３１５を流出する通路を設けない場合、排気口３１４から出る際に、排気風３１５の流速が高いまま排気される。通常電動送風機１１０より発せられる騒音は、排気風３１５に乗り、機外へ排出されるため、電動送風機１１０より発せられる騒音は大きくなり、電動送風機１１０の騒音低減が図れなかった。しかしながら、本実施の形態では、電動送風機室２０４内で、排気風３１５を、モーターサポート２１３に形成した流路壁２１４を通過させるようにしたので、排気風３１５は、流路壁２１４を通過する際に圧損を受けるので、排気風３１５の流速が下がり、これにより電動送風機１１０の騒音を下げることができる。

また、モーターサポート２１３の流路壁２１４で形成される流路の形状を複数面とすることで、電動送風機室２０４内で、排気風３１５の向きを自由にコントロールすることができ、電気掃除機内から機外へ排気を排出する際の圧損が高い形状にすることにより、より電動送風機１１０の騒音低減を図ることができる。そして、流路上の流路壁２１４に防音材２１６に設けることや、
排気口３１４に対向する部分に防音材２１６を設けることも電動送風機１１０からの騒音が排気風３１５に乗るため、その流路上に防音材２１６を設けることで、防音材２１６の面積が小さくとも、吸音効果に関して非常に高い効果が得られる。

さらに、モーターサポート２１３の流路の形状を下流に向かって流路面積を狭くすることや排気口３１４を複数設ける場合においても、電動送風機室２０４への排気風３１５の流速を遅くすることができるので、電動送風機１１０の騒音低減を図ることができる。

以上のように、本発明にかかる電動送風機は、簡便で安価な構成で、騒音を低減し、吸込み効率を向上させることができるので、それを電気掃除機に搭載することで、利用者にとって利便性を高めた電気掃除機を提供することが出来るもので、各種家庭用、業務用電気掃除機等に広く適用できる。また、電動送風機を利用する各種家庭、業務用等の電化機器にも有用である。

１０１ 電気掃除機本体
１０２ ホース
１０４ 延長管
１０５ ノズル
１１０ 電動送風機
２０２ 集塵室
２０３ 集塵袋
２０４ 電動送風機室
２０５ 吸込口
２０６ 連通孔
２０７ 隔壁
２０８ プレフィルタ
２０９ 排気口
２１０ 排気フィルタ
２１１ サポートゴムマエ
２１２ サポートゴムウシロ
２１３ モーターサポート（係止部品）
２１４ 流路壁
２１６ 防音材
３０１ インペラ
３０２ ブレード
３０３ エアガイド
３０４ ケーシング
３０５ 吸気口
３０６ 電動機
３０７ 軸受
３０８ ロータ
３０９ 回転軸
３１０ ステータ
３１１ 整流子
３１２ カーボンブラシ
３１３ ブラケット
３１４ 排気口
３１５ 排気風

Claims (7)

1. 複数のブレードを有するインペラと、前記インペラを回転駆動する電動機と、前記インペラで発生した気流を導くエアガイドと、中央部に吸気口を有し前記インペラと前記エアガイドを内包するケーシングと、前記電動機の外周に設けられると共に前記電動機を固定する為の係止部品を具備し、前記インペラから排出された気流を外部に排出する際にその速度を抑える為の流路壁を前記係止部品に形成したことを特徴とする電動送風機。
2. 流路壁を複数面で形成した請求項１に記載の電気掃除機。
3. 流路壁で形成された流路を、排気の下流側に向かって狭くすることを特徴とする請求項１または２に記載の電動送風機。
4. 流路壁を複数設けたことを特徴とする請求項１から３のいずれか１項に記載の電動送風機。
5. 流路壁に防音材を設けたことを特徴とする請求項１から４のいずれか１項に記載の電動送風機。
6. 流路壁で形成された流路の出口と対向する部分に防音材を設けたことを特徴とする請求項１から５のいずれか１項に記載の電動送風機。
7. 請求項１から６のいずれか１項に記載の電動送風機を搭載した電気掃除機。