JP6748842B2 - 電動送風機のエアガイド、電動送風機、および電気掃除機 - Google Patents

電動送風機のエアガイド、電動送風機、および電気掃除機 Download PDF

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Description

本発明は、電気掃除機などに使用される電動送風機、およびそのエアガイドに関するものである。
近年、電動送風機を使用した電気掃除機では、電気掃除機本体の小型化が進み、その結果、本体内部には防音対策を行えるスペースが少なくなってきている。そのため、電動送風機自体から発生する音を極力小さくする必要性が強まってきている。
電気掃除機に用いられる電動送風機では、遠心ファンを高速で回転させることにより、空気を吸い込み、昇圧させた後、遠心ファンの外周側に設けた複数のディフューザ案内翼を有したエアガイドにて圧力を回復させる。その後、吸込まれた空気は電動機内部の部品を冷却しながら電動送風機の外部に排出される。
ここで、高速で回転する遠心ファンから吐出された空気の流れは、遠心ファンの裏表に生じる圧力差により周期的な圧力変動を発生させる。この圧力変動をともなう空気の流れが、エアガイドのディフューザ案内翼に流入する際に、ディフューザ案内翼に衝突する。そして、その衝突によって乱流が発生することで、特定の周波数を有した音波、いわゆるファン音が発生して騒音となる。
この騒音の問題を解決するための従来の技術として、例えば、エアガイドのディフューザ案内翼に複数の貫通孔を設けた電動送風機が開示されている。この従来の電動送風機のエアガイドでは、各ディフューザ案内翼が、その板面に貫通孔を少なくとも一つ以上設けた板状部材で形成されている。ここで、これらの貫通孔は、隣り合うディフューザ案内翼双方に挟まれて形成される空気流路(ディフューザ通風路)の一方のディフューザ案内翼の出口端面から開口端補正値δを加えた位置までの間の他方のディフューザ案内翼に形成されている。
この構成により、この従来のエアガイドでは、音の圧力変動の節近傍と節以外とを、特定の位置に開けられた貫通孔で結合している。そして、貫通孔での圧力変動の結合により、隣接するディフューザ通風路間において、音波の相互干渉を発生させ、重なり部における定在波の強度を弱め、放射音による騒音を低減させている(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば、ディフューザ案内翼の凸面側から凹面側に、貫通孔を経由して空気の漏れ流れを生じさせ、ディフューザ通風路間の空気の流れを均一化させることにより、圧力回復を改善させ送風機効率を向上させることが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3510107号公報 特開2009−299635号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電動送風機では、ディフューザ案内翼全てに少なくとも一つ以上の貫通孔を設けているため、貫通孔による空気の乱れが発生しやすくなり、真空圧の低下による性能面での低下を招いていた。
加えて、隣り合うディフューザ通風路の騒音に関して、貫通孔を介して干渉させることで騒音を下げることを目的としているものの、ディフューザ案内翼の貫通孔で低減された空気の流れは、さらに、隣り合うディフューザ通風路との間においては波形が異なったりする。このため、貫通孔における音の波形の干渉低減効果が低下するばかりでなく、逆に増幅させてしまうこともあるため、騒音が十分に低減できない場合があった。
また、特許文献2に記載の電動送風機では、全てのディフューザ案内翼の凸面側から凹面側に貫通孔を経由して空気の漏れ流れを生じさせていたため、全てのディフューザ通風路間の空気の流れが不均一となり、送風機効率の低下や騒音のバラツキ発生の原因となっていた。
本発明は、上記の課題を解決するもので、電動送風機の騒音、特に遠心ファンと遠心ファンの外周側に設けたディフューザ案内翼の入口部との間で発生するファン音を効果的に低減させることを目的とする。
本発明の電動送風機のエアガイドは、固定子と回転子とを含みシャフトを中心に回転子が回転する電動機と、固定子を保持するブラケットと、シャフトに取り付けられた遠心ファンと、ブラケットと遠心ファンとの間に配設されたエアガイドと、中央部に空気吸入口を有してエアガイドおよび回転ファンを覆うファンケースとを備える。
本エアガイドは、ブラケットと遠心ファンとの間を仕切る仕切板と、遠心ファンの外周側に設けられ、複数のディフューザ案内翼を有したディフューザと、仕切板を介してディフューザの裏面に形成されたリターンベーンとを備える。そして、本エアガイドでは、ディフューザ案内翼は偶数枚とし、かつ一枚おきとしたディフューザ案内翼の所定の位置に開口部を設けた構成である。
また、本構成において、本エアガイドは、電動送風機の回転数をN(r/min)、遠心ファンのブレード枚数をZ、音速をV(m/sec)としたとき、所定の位置は、ディフューザ案内翼の入口部から、
D=V/((N/60)×Z×2)/n (ここで、n=1,2,・・・)
となる位置に設けた構成である。
また、本発明の電動送風機のエアガイドは、遠心ファンのブレード枚数をZ、ディフューザ案内翼の翼枚数をBとしたとき、
B=(Z−y)×2 (ここで、y=1または0)
の関係を有する構成である。
また、本発明の電動送風機のエアガイドは、開口部がディフューザ案内翼の頂部側に設けられ、ディフューザ案内翼の頂部端からの開口部の長さを、ディフューザ案内翼の高さの略1/2に留めた構成である。
また、本発明の電動送風機は、上記エアガイドを備えた構成である。
また本発明の電気掃除機は、上記電動送風機を搭載した構成である。
これにより、スリットや貫通穴のような開口部を有するディフューザ案内翼を真ん中に挟んだ二つのディフューザ通風路の間でのみ、開口部を介して空気の流れが相互に干渉することになり、効果的にファン音を低減させることができる。
さらには、ディフューザ案内翼の入口部分における圧力差により発生するファン音の高調波成分の略半波長となる位置に、開口部を設けることで、開口部を有するディフューザ案内翼を挟んで隣り合うディフューザ案内通風路を流れる空気の流れは、ファン音の周波数成分に関して相対的に略半波長ずれた逆位相の波形関係を持った空気の流れとなる。このため、開口部での二つの波形が干渉した場合、お互いの波形を打ち消し合うこととなり、ファン音を効果的に低減することができる。
さらには、ディフューザ案内翼の頂部からの開口部の長さをディフューザ案内翼の高さの半分までに留めたことにより、開口部における空気の干渉から生じる空気の乱れによる送風性能の低下を抑制することができる。
本発明によれば、送風性能の低下を抑制しつつ、送風機の騒音、特にファン音を効果的に低減させることができる。
本発明の実施の形態1における電動送風機の半断面図 同、電動送風機の遠心ファンとエアガイドとを空気吸込口方向から見た正面図 同、電動送風機のエアガイドの斜視図 本発明の実施の形態1における電動送風機と比較例としての電動送風機との騒音波形の比較図 本発明の本実施の形態2における電気掃除機の外観図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、これらの実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1における電動送風機10の半断面図である。電動送風機10は、電動機20と、ブラケット13と、遠心ファン15と、エアガイド16と、ファンケース18とを備えている。一方を開口した円筒状のブラケット13は、電動機20を内側に保持するブラケット13aと、ブラケット13aの開口側に配置されるブラケット13bとで構成される。また、ブラケット13bには、ブラケット13の開口を塞ぐように、エアガイド16が固定されている。そして、そのエアガイド16に対して電動機20とは反対側に、遠心ファン15がファンケース18で覆われるように配置されている。
このような本実施の形態1の電動送風機10において、電動機20は、固定子としての界磁組立体21と、回転子としての電機子組立体24と、電機子組立体24を回転自在に保持する一対の軸受19と、ブラシ部29とを備えた整流子電動機を採用している。具体的には、円筒状のブラケット13aの内部において、界磁コア22に界磁巻線23を巻回して形成した界磁組立体21が保持固定されている。さらに、この界磁組立体21の内側には、電機子組立体24が配置されている。この電機子組立体24は、電機子巻線26を巻回した電機子コア27と整流子25とで構成される電機子、およびそれらを保持するシャフト28を有しており、電機子コア27が、わずかな隙間を介して界磁コア22と対向し、その界磁コア22の内側に配置されている。整流子25は、シャフト28方向に長い金属板で形成された複数の整流子片を、本体の外周において周方向に等間隔で配置するように構成されている。それら整流子片に電機子巻線26が電気的に接続されている。また、シャフト28は、整流子25や電機子コア27の中心部を貫通してそれらが圧入固定されるとともに、一対の軸受19により回転自在に保持されている。そして、整流子25の整流子片には、一対のブラシ部29のカーボンブラシがそれぞれ当接している。
このような電動機20の構成において、固定子の界磁巻線23に界磁電流を流しながら、この一対のカーボンブラシおよび整流子25を介して、電機子巻線26に電機子電流を流すことにより、シャフト28を中心に回転子が回転する。
次に、このシャフト28の一端側は、ブラケット13の開口部から突出しており、その一端側の先端部に遠心ファン15が取り付けられている。この遠心ファン15は、シャフト28に挿入固定されるハブプレート15cと、複数枚のファンブレード15aと、ハブプレート15cに対向して配置されるシュラウドプレート15bとを含み構成されている。ここで、ファンブレード15aのそれぞれは、ハブプレート15cとシュラウドプレート15bとにより挟み込まれるように連結固定されている。本実施の形態1では、このようなファンブレード15aを9枚有した遠心ファン15の一例を挙げている。さらに、この遠心ファン15は、空気を吸引するために、その中央部でのシュラウドプレート15bに、吸入口15dが形成されている。
そして、遠心ファン15の外周側には、通風路を形成するように、複数のディフューザ案内翼16aを備えたエアガイド16が設置されている。さらに、中央部に空気を吸引するための空気吸込口18aを有するファンケース18が、遠心ファン15およびエアガイド16を内包し、ブラケット13bに圧入固定されている。
上記構成において、電動機20に電圧が印加されると、界磁組立体21の界磁巻線23に界磁電流が流れて磁束を発生する。さらに、一対のカーボンブラシおよび整流子25を介して、電機子組立体24の電機子巻線26に電機子電流が流れる。そして、界磁組立体21から発生する磁束と電機子組立体24の電流とにより回転トルクが発生し、電機子組立体24が回転する。電機子組立体24が回転することで、電機子組立体24のシャフト28に取り付けられた遠心ファン15が回転する。
遠心ファン15が高速回転すると、電動送風機10は、ファンケース18の空気吸込口18aから空気を吸い込み、吸い込まれた空気が、さらに吸入口15dを介して遠心ファン15の内部に取り込まれる。取り込まれた空気は、回転する遠心ファン15のそれぞれのファンブレード15aにて昇圧され、遠心ファン15の外周部より吹き出される。遠心ファン15より吹き出された空気は、エアガイド16を通過して、電動機20側に入り、界磁組立体21や電機子組立体24を冷却しながら電動送風機10の外部に排出される。
次に、遠心ファン15とエアガイド16について詳細に説明する。図2は、図1に示した、遠心ファン15とエアガイド16とを空気吸込口18a方向から見た正面図である。図2において、便宜上、ファンケース18や遠心ファン15のシュラウドプレート15bは除いている。また、図3はエアガイド16の斜視図である。
図2に示すように、9枚のファンブレード15aは、それぞれが等間隔で渦巻き状となるように配置されている。また、このようなファンブレード15aの回転によって吐き出された空気を整流するために、遠心ファン15の外周側には、エアガイド16のディフューザ案内翼16aのそれぞれが位置する。本実施の形態1では、このようなディフューザ案内翼16aを16枚有したエアガイド16の一例を挙げている。
すなわち、本実施の形態1での遠心ファン15のファンブレード15aの数、すなわちブレード枚数Zは9枚で、エアガイド16のディフューザ案内翼16aの数、すなわち案内翼枚数Bは16枚である。ここで、ブレード枚数Zと案内翼枚数Bは、次の式1の関係を有する。
B=(Z−1)×2・・・(式1)
なお、本実施の形態1では、式1に基づきブレード枚数Zと案内翼枚数Bとを設定した一例について説明するが、次の式2に基づきブレード枚数Zと案内翼枚数Bとを設定してもよい。
B=(Z−y)×2 (ここで、y=1または0)・・・(式2)
つまり、本実施の形態1では、案内翼枚数Bを偶数としている。
また、図3に示すように、エアガイド16は、ディフューザ案内翼16aとリターンベーン16cとが仕切板16bを挟んで対向するような構成となっている。ディフューザ案内翼16aは、図1に示すように、仕切板16bからファンケース18側へと突出するとともに、図2および図3に示すように、内周側から外周側へと曲線状に延伸している。また、このようなディフューザ案内翼16a間のディフューザ案内通風路33に流入した気流は、エアガイド16とファンケース18とにより構成される流路を通って、仕切板16bの電動機20側に流れ込む。このように流れ込んだ気流が、気流に対する案内翼であるリターンベーン16cにより、電動機20へと誘導される。
そして、さらに、本実施の形態1では、ディフューザ案内翼16aの全枚数のうち、一枚おきとした半分の枚数のディフューザ案内翼16aに、翼を貫通する開口部としてのスリット32を設けている。具体的には、図3に示すように、16枚のディフューザ案内翼16aのうち、一枚おきの合計8枚のディフューザ案内翼16aには、スリット32が設けられている。このように、本実施の形態1では、開口部を有したディフューザ案内翼16aと、開口部を有していないディフューザ案内翼16aとが交互に配置されている。また、本実施の形態1での開口部としてのスリット32は、図3に示すように、ディフューザ案内翼16aの仕切板16bとは反対側に位置する頂部から仕切板16b方向への開口としている。
次に、スリット32を設ける位置は、ディフューザ案内翼16aの入口部31から寸法Dの位置に設けている。
ここで、寸法Dは次の式3の関係式が成り立つ。
D=V/((N/60)×Z×2)・・・(式3)
ただし、Vは音速(m/sec)、Nは遠心ファン15の回転数(r/min)、Zは遠心ファン15のブレード枚数である。
また、本実施の形態1では、このスリット32は、図3に示すように、ディフューザ案内翼16aの仕切板16bとは反対側に位置する頂部から仕切板16b方向への開口となるスリットとしている。そして、ディフューザ案内翼16aの頂部からのスリット32の長さEは、ディフューザ案内翼16aの高さHの半分としている。具体的には、スリット32の長さEは、高さHの半分を超えない範囲で、略半分であればよい。また、長さEに対して垂直方向となるスリット32の幅W(図2に示す)は、ファン音低減と送風性能低下のバランスが取れる範囲として、長さEの半分の幅以上から長さEと同じ幅以下までの範囲内(すなわち、E/2<W<E)としている。
このような構成において、遠心ファン15が反時計回りに回転すると、空気吸込口18a(図1参照)から空気が流入し、空気流は遠心ファン15の中でファンブレード15aに沿って流れて昇圧され、そして、遠心ファン15の外周から吹き出される。このとき、ファンブレード15aの裏表に生じる圧力差により周期的な圧力変動が発生する。この圧力変動を伴う空気流が、エアガイド16のディフューザ案内翼16aに衝突して乱流が発生するため、特定の周波数f(Hz)を有した音波、いわゆるファン音が発生する。
ここで、特定の周波数fは、電動機20の回転数をN(r/min)とし、ファンブレード15aの枚数をZとすると、
f=(N/60)×Z・・・(式4)
という一般式で求められる。また、本実施の形態1の場合、ブレード枚数Zは9枚であるので、
f=(N/60)×9・・・(式5)
となる。
また、このようなファンブレード15aに基づくファン音と、隣り合うディフューザ案内翼16aの入口部31で発生するファン音とを比較すると、発生する周波数に関しては、いずれも上記特定の周波数fであり、互いに同じである。ところが、互いの位相に関しては、遠心ファン15のファンブレード15aの枚数9枚に対して、ディフューザ案内翼16aの枚数を約2倍弱の偶数枚の16枚としたことにより、相対する位相差が略半周期ずれることになる。この位相差を伴う空気が、ディフューザ案内通風路33(図2参照)に流入していく。
ディフューザ案内通風路33に流入した空気は、遠心ファン15のファンブレード15aに沿って昇圧されている。このため、ディフューザ案内翼16aの高さ方向で見た場合、ディフューザ案内通風路33の仕切板16b側よりも、ファンケース18により覆われた天面側に沿って、より多くの空気が流れる。
すなわち、ディフューザ案内通風路33を通過した特定の周波数fを有した空気は、ディフューザ案内翼16aに沿って、かつ多くの空気がファンケース18によって覆われた天面側、すなわちディフューザ案内翼16aの頂部側に沿って導かれ、略半波長の位置に設けられたスリット32に到達する。スリット32に到達した空気は、スリット32を有するディフューザ案内翼16aを挟んで隣り合うディフューザ案内通風路33間のみで、相互干渉することになる。
ここで、隣り合うディフューザ案内通風路33を流れる空気の位相差が、略半周期ずれている。このため、スリット32をディフューザ案内翼16aの入口部31から寸法Dの位置、すなわち略半波長の位置に設けることで、スリット32を介しての干渉波形が逆位相の関係となる。そして、この逆位相の関係とすることにより、お互いの波形を打ち消し合うこととなり、その結果、特定の周波数成分fを有するファン音を低減させることができる。
また、偶数枚のディフューザ案内翼16aの一枚おきにスリット32を設けているために、前述のファン音が低減された空気流は、さらに隣り合うディフューザ案内通風路33を流れることはない。つまり、ファン音の低減を維持したまま、空気流はエアガイド16のディフューザ外周部から排出されることになり、低減されたファン音が再び増幅されるようなことは起こらない。
さらには、スリット32の長さEを、空気が多く流れる、ディフューザ案内翼16aの頂部から略1/2の高さまでに留めたことにより、前述のファン音の低減を確保しつつ、かつスリット32による圧力低下にともなう送風性能の低下を最小限に留めることができる。
図4は、本実施の形態1の電動送風機10と、比較例としての電動送風機の騒音波形を比較したものである。実線の波形が本実施の形態1の電動送風機10の騒音波形である。また、破線の波形は、スリットを有していないディフューザ案内翼を有する比較例としての電動送風機の騒音波形である。なお、図4での横軸は周波数で、縦軸は騒音レベルである。便宜上、2つの波形が重なり見難いために、本実施の形態1における電動送風機10の波形データに関しては100Hz分位置をずらして表示している。
ここで、電動送風機の回転数は37500(r/min)で、ファン音の特定基本周波数fは、f=(37500/60)×9=5625(Hz)となる。図4からわかるように、比較例の電動送風機の波形は、ファン音の特定基本周波数(5625Hz)において、突出したピーク波形を有している。また、ファン音の2次、3次高調波成分も同様に突出した波形を示している。
一方で、本実施の形態1の電動送風機の波形では、5625Hzのファン音のピーク波形が約16dB抑えられており、スリットによる逆位相干渉効果により騒音が低減していることがわかる。
なお、本実施の形態1に関しては、スリットを設けた位置をファン音の基本周波数(5625Hz)に対して略半波長の位置となる箇所に一つ設けているために、基本波成分の周波数に対して、より効果的に低減効果を発揮しているが、2次、3次、・・・、n次の高調波成分のファン音に関しても、対象の周波数成分の略半波長の位置にスリットを設けることで、同様の騒音低減効果を得ることができる。すなわち、式3を拡張して、スリットを設ける位置は、ディフューザ案内翼16aの入口部31から、次の式5で示される寸法Dの位置としてもよい。
D=V/((N/60)×Z×2)/n(ただし、n=1,2,)・・(式6)
ここで、Vは音速(m/sec)、Nは遠心ファン15の回転数(r/min)、Zは遠心ファン15のファンブレード15aのブレード枚数である。
また、本実施の形態1における開口部としてのスリットは、ディフューザ案内翼の頂部から切り込みした溝形状により構成したが、単なる貫通穴(穴の形状は問わない)であっても同様の効果が得られる。
また、スリット32の幅Wは、長さEに対して、E/2<W<Eの範囲として説明したが、スリットの幅や貫通穴の大きさは、個々の電動送風機の仕様に合わせて、ファン音低減と送風性能低下のバランスをみながら適宜決めてもよい。
(実施の形態2)
図5は、本発明の本実施の形態2における電気掃除機の外観図である。
図5に示すように、掃除機本体41の外部には、車輪42およびキャスター43が取り付けられている。これにより、掃除機本体41は、床面を自在に移動できる。
掃除機本体41は、掃除機本体41の下方に設けられた吸引口45に、吸引ホース46、およびハンドル47を形成した延長管48が順次接続されている。吸込具49は、延長管48の先端に取り付けられている。
掃除機本体41は、実施の形態1で説明した電動送風機10を内蔵する。集塵ケース44は、掃除機本体41に対し、着脱自在に設けられている。集塵ケース44は、塵埃を含む空気を取り入れる。これにより、本体の大きさを大型化したり、重量化したりすることなく、騒音を低減させることができる。電気掃除機は、強い吸引力を確保することができる。これにより、電気掃除機の、ファン音の低減とともに掃除性能を向上させることができる。
本発明は、特別な防音、消音部材を用いることなく、特定周波数を有したファン音を効果的に低減することができるので、安価で低騒音が要求される用途、特に家庭用掃除機や送風機に使用される電動送風機の電動機に適用できる。
10 電動送風機
13、13a、13b ブラケット
15 遠心ファン
15a ファンブレード
15b シュラウドプレート
15c ハブプレート
15d 吸入口
16 エアガイド
16a ディフューザ案内翼
16b 仕切板
16c リターンベーン
18 ファンケース
18a 空気吸込口
19 軸受
20 電動機
21 界磁組立体(固定子)
22 界磁コア
23 界磁巻線
24 電機子組立体(回転子)
25 整流子
26 電機子巻線
27 電機子コア
28 シャフト
29 ブラシ部
31 入口部
32 スリット
33 ディフューザ案内通風路
41 掃除機本体
42 車輪
43 キャスター
44 集塵ケース
45 吸引口
46 吸引ホース
47 ハンドル
48 延長管
49 吸込具

Claims (5)

  1. 固定子と回転子とを含みシャフトを中心に前記回転子が回転する電動機と、前記固定子を保持するブラケットと、前記シャフトに取り付けられた遠心ファンと、前記ブラケットと前記遠心ファンとの間に配設されたエアガイドと、中央部に空気吸込口を有して前記エアガイドおよび前記遠心ファンを覆うファンケースと、を備えた電動送風機の前記エアガイドであって、
    前記エアガイドは、
    前記ブラケットと前記遠心ファンとの間を仕切る仕切板と、
    前記遠心ファンの外周側に設けられ、複数のディフューザ案内翼を有したディフューザと、
    前記仕切板を介して前記ディフューザの裏面に形成されたリターンベーンとを備え、
    前記電動送風機の回転数をN(r/min)、前記遠心ファンのブレード枚数をZ(Zは自然数)、音速をV(m/sec)としたとき、前記ディフューザ案内翼は偶数枚とし、かつ一枚おきとした前記ディフューザ案内翼の入口部から、
    D=V/((N/60)×Z×2)/n ただし、n=1,2,・・・、
    となる位置に開口部を設けたことを特徴とする電動送風機のエアガイド。
  2. 前記遠心ファンのブレード枚数をZ、前記ディフューザ案内翼の翼枚数をBとしたとき、
    B=(Z−y)×2 ただし、y=1または0、
    の関係を有することを特徴とする請求項に記載の電動送風機のエアガイド。
  3. 前記開口部は、前記ディフューザ案内翼の頂部側に設けられ、
    前記ディフューザ案内翼の頂部からの前記開口部の長さを、前記ディフューザ案内翼の高さの1/2までに留めたことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の電動送風機のエアガイド。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電動送風機のエアガイドを備えたことを特徴とする電動送風機。
  5. 請求項に記載の電動送風機を搭載したことを特徴とする電気掃除機。
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