JP2011183797A - 積層材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】互いに積層状に配置された金属板とセラミック板とを備えた積層材であって、最外側にNiを主成分とする金属板がNi層として配置された積層材を安価に製造することができる積層材を提供する。
【解決手段】積層材1は、複数枚の金属板2,3,31と少なくとも1枚のセラミック板4とが、金属板2,3,31とセラミック板4とが隣接するように、且つ、少なくとも2枚の金属板3,31が互いに隣接するように積層されるとともに、隣り合う金属板3,31どうし、および、隣り合う金属板2,3とセラミック板4とが放電プラズマ焼結法により接合されている。前記少なくとも2枚の金属板のうち最外側に配置された金属板31が、Niを主成分とするNi板である。
【選択図】図1

Description

この発明は、積層材およびその製造方法に関し、たとえばLEDやパワーデバイスなどの半導体素子の冷却を行うのに用いられる積層材およびその製造方法に関する。
この明細書において、元素記号で表現された材料は純材料を意味するが、不可避の不純物を含有する工業的な純材料も含むものとする。
また、この明細書および特許請求の範囲において、放電プラズマ焼結法とは、実際に粉末を焼結する方法に限定されるものではなく、放電プラズマ焼結の原理を利用した方法を意味するものとする。
さらに、この明細書および特許請求の範囲において、「融点」という用語は、合金の場合には、固相線温度を意味するものとする。
近年、電力の送変電、鉄道車両の駆動制御、自動車のエンジン制御やインバータ駆動、エアコンや太陽光発電用インバータなどに、電力を変換制御するパワーデバイスが用いられている。
このパワーデバイスはスイッチング時の発熱が大きく、そのため、パワーデバイスの冷却効率を向上させることは、その機能を維持するためにきわめて重要な課題となっている。
パワーデバイスの冷却のために放熱器が用いられる。パワーデバイスと放熱器とを備えたパワーモジュールでは、パワーデバイスと放熱器との間に、互いに積層状に配置されたセラミック板と金属板とを含む積層材が配置されている。この積層材は、熱的には伝導体であるが電気的には絶縁体として機能する性質を有するものであり、すなわち熱伝導性絶縁基板として用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。
この種の用途に用いられる積層材において、従来から、積層材の金属板表面にNi層をコートする、例えばNiめっき層を形成することで、はんだ接合性を向上させている。例えば、特開2009−147123号公報(特許文献3)では、半導体素子の電極に電気的配線または冷却部材としての金属部品をはんだ付けにて接合する場合、はんだ層と電極との間に金属保護膜としてNiめっき膜を形成することが開示されている。
特開2004−328012号公報 特開2000−256081号公報 特開2009−147123号公報
しかしながら、金属板表面にNiめっき層を形成するためには、たとえば金属板表面の粗さが小さいことなどの制約があり、この制約のために金属板表面に対して機械的・化学的前処理を施さなければならず、その結果、金属板表面にNi層を形成するコストが高くなる問題があった。
また、金属板表面に部分的にまたはある面だけを選択的にNi層を形成したいときは、Niめっきではマスキング工程が必須となり、製造コストが高くなる問題もあった。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、互いに積層状に配置された金属板とセラミック板とを備えた積層材であって、最外側にNiを主成分とする金属板がNi層として配置された積層材を安価に製造することができる積層材およびその製造方法を提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] 複数枚の金属板と少なくとも1枚のセラミック板とが、金属板とセラミック板とが隣接するように、且つ、少なくとも2枚の金属板が互いに隣接するように積層されるとともに、隣り合う金属板どうしおよび隣り合う金属板とセラミック板とが放電プラズマ焼結法により接合されており、
前記少なくとも2枚の金属板のうち最外側に配置された金属板が、Niを主成分とするNi板であることを特徴とする積層材。
[2] 金属板は3枚以上であり、
これらの金属板のうちの2枚の金属板と1枚のセラミック板とが、セラミック板が両金属板間に位置するように積層されており、前記2枚の金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内である前項1記載の積層材。
[3] 3枚の金属板と1枚のセラミック板とが、セラミック板が2枚の金属板間に位置するように積層されるとともに、隣り合う金属板どうしおよび隣り合う金属板とセラミック板とが放電プラズマ焼結法により接合されており、
隣り合う2枚の金属板のうち外側に配置された金属板が、Niを主成分とするNi板であることを特徴とする積層材。
[4] 2枚の金属板と1枚のセラミック板とが、両金属板がセラミック板の片側に位置するように積層されるとともに、隣り合う金属板どうしおよび隣り合う金属板とセラミック板とが放電プラズマ焼結法により接合されており、
隣り合う2枚の金属板のうち外側に配置された金属板が、Niを主成分とするNi板であることを特徴とする積層材。
[5] Ni板の厚みが10〜1000μmの範囲内に設定されている前項1〜4のうちのいずれかに記載の積層材。
[6] Ni板以外の金属板が、Al、Cu、Ag、Au、Al合金、Cu合金、Ag合金およびAu合金よりなる群から選ばれた1種の材料からなる前項1〜5のうちのいずれかに記載の積層材。
[7] セラミック板が、AlN、Al23、Si34、SiC、Y23、CaO、BNおよびBeOよりなる群から選ばれた1種の材料からなる前項1〜6のうちのいずれかに記載の積層材。
[8] セラミック板と、セラミック板の両側にそれぞれ配置されるとともにNi以外の金属を主成分とする第1金属板と、両第1金属板のうち少なくとも一方の第1金属板のセラミック板配置側とは反対側に配置されるとともにNiを主成分とする第2金属板と、が積層されるとともに、隣り合う板どうしが放電プラズマ焼結法により接合されていることを特徴とする積層材。
[9] 両第1金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内である前項8記載の積層材。
[10] セラミック板と、セラミック板の片側に配置されるとともにNi以外の金属を主成分とする第1金属板と、第1金属板のセラミック板配置側とは反対側に配置されるとともにNiを主成分とする第2金属板とが、積層されるとともに、隣り合う板どうしが放電プラズマ焼結法により接合されていることを特徴とする積層材。
[11] 第2金属板の厚みが10〜1000μmの範囲内に設定されている前項8〜10のうちのいずれかに記載の積層材。
[12] 第1金属板は、Al、Cu、Ag、Au、Al合金、Cu合金、Ag合金およびAu合金よりなる群から選ばれた1種の材料からなる前項8〜11のうちのいずれかに記載の積層材。
[13] セラミック板が、AlN、Al23、Si34、SiC、Y23、CaO、BNおよびBeOよりなる群から選ばれた1種の材料からなる前項8〜12のうちのいずれかに記載の積層材。
[14] 複数枚の金属板と、少なくとも1枚のセラミック板とを、金属板とセラミック板とが隣接するように、且つ、少なくとも2枚の金属板が互いに隣接するように積層する積層工程と、
金属板とセラミック板との積層体を1対の放電プラズマ焼結用電極間に配置する積層体配置工程と、
両電極間の導通を確保した状態で、両電極間にパルス電流を通電することにより、隣り合う金属板どうしおよび金属板とセラミック板とを接合する接合工程と、を含み、
前記少なくとも2枚の金属板のうち最外側に配置された金属板が、Niを主成分とするNi板であることを特徴とする積層材の製造方法。
[15] 積層工程においてセラミック板と隣接するように積層される金属板の枚数は複数枚であり、且つ、当該複数枚の金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内であり、
接合工程では、当該複数枚の金属板のうち最も高融点の金属板の融点よりも150℃低い温度と、最も低融点の金属板の融点よりも10℃低い温度との間の温度であって且つNi板の融点よりも10℃以上低い温度に加熱することにより、接合を行う前項14記載の積層材の製造方法。
[16] 3枚の金属板と1枚のセラミック板とを、セラミック板が2枚の金属板間に位置するように積層する積層工程と、
金属板とセラミック板との積層体を1対の放電プラズマ焼結用電極間に配置する積層体配置工程と、
両電極間の導通を確保した状態で、両電極間にパルス電流を通電することにより、隣り合う金属板どうしおよび隣り合う金属板とセラミック板とを接合する接合工程と、を含み、
積層体における隣り合う2枚の金属板のうち外側に配置された金属板が、Niを主成分とするNi板であることを特徴とする積層材の製造方法。
[17] セラミック板と隣接するように積層される2板の金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内であり、
接合工程では、当該2枚の金属板のうち高融点の金属板の融点よりも150℃低い温度と、低融点の金属板の融点よりも10℃低い温度との間の温度であって且つNi板の融点よりも10℃以上低い温度に加熱することにより、接合を行う前項16記載の積層材の製造方法。
[18] 2枚の金属板と1枚のセラミック板とを、両金属板がセラミック板の片側に位置するように積層する積層工程と、
金属板とセラミック板との積層体を1対の放電プラズマ焼結用電極間に配置する積層体配置工程と、
両電極間の導通を確保した状態で、両電極間にパルス電流を通電することにより、隣り合う金属板どうしおよび隣り合う金属板とセラミック板とを接合する接合工程と、を含み、
積層体における隣り合う2枚の金属板のうち外側に配置された金属板が、Niを主成分とするNi板であることを特徴とする積層材の製造方法。
[19] Ni板の厚みが10〜1000μmの範囲内に設定されている前項14〜18のうちのいずれかに記載の積層材の製造方法。
[20] 接合工程では、接合を、積層体の両側から10〜100MPaで加圧しながら行う前項14〜19のうちのいずれかに記載の積層材の製造方法。
[21] 接合工程では、接合を、不活性ガス雰囲気中または真空雰囲気中で行う前項14〜20のうちのいずれかに記載の積層材の製造方法。
[22] セラミック板と、セラミック板の両側にそれぞれ配置されるとともにNi以外の金属を主成分とする第1金属板と、両第1金属板のうち少なくとも一方の第1金属板のセラミック板配置側とは反対側に配置されるとともにNiを主成分とする第2金属板とを、積層する積層工程と、
セラミック板と第1金属板と第2金属板との積層体を1対の放電プラズマ焼結用電極間に配置する積層体配置工程と、
両電極間の導通を確保した状態で、両電極間にパルス電流を通電することにより、隣り合う板どうしを接合する接合工程と、を含むことを特徴とする積層材の製造方法。
[23] 両第1金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内であり、
接合工程では、両第1金属板のうち高融点の第1金属板の融点よりも150℃低い温度と、低融点の第1金属板の融点よりも10℃低い温度との間の温度であって且つ第2金属板の融点よりも10℃以上低い温度に加熱することにより、接合を行う前項22記載の積層材の製造方法。
[24] セラミック板と、セラミック板の片側に配置されるとともにNi以外の金属を主成分とする第1金属板と、第1金属板のセラミック板配置側とは反対側に配置されるとともにNiを主成分とする第2金属板とを、積層する積層工程と、
セラミック板と第1金属板と第2金属板との積層体を1対の放電プラズマ焼結用電極間に配置する積層体配置工程と、
両電極間の導通を確保した状態で、両電極間にパルス電流を通電することにより、隣り合う板どうしを接合する接合工程と、を含むことを特徴とする積層材の製造方法。
[25] 接合工程では、第1金属板の融点よりも10〜150℃低い温度であって且つ第2金属板の融点よりも10℃以上低い温度に加熱することにより、接合を行う前項24記載の積層材の製造方法。
[26] 第2金属板の厚みが10〜1000μmの範囲内に設定されている前項22〜25のうちのいずれかに記載の積層材の製造方法。
[27] 接合工程では、接合を、積層体の両側から10〜100MPaで加圧しながら行う前項22〜26のうちのいずれかに記載の積層材の製造方法。
[28] 接合工程では、接合を、不活性ガス雰囲気中または真空雰囲気中で行う前項22〜27のうちのいずれかに記載の積層材の製造方法。
本発明は以下の効果を奏する。
[1]の積層材によれば、複数枚の金属板と少なくとも1枚のセラミック板とが、金属板とセラミック板とが隣接するように、且つ、少なくとも2枚の金属板が互いに隣接するように積層されるとともに、隣り合う金属板どうしおよび隣り合う金属板とセラミック板とが接合されるとともに、積層材における前記少なくとも2枚の金属板のうち最外側に配置された金属板が、Niを主成分とするNi板であるから、Niめっき層等のNi層をわざわざ形成する工程が必要なくなり、もって積層材を安価に製造することができる。
さらに、放電プラズマ焼結法により隣り合う板どうしが接合されているので、隣り合う板どうしを直接接合することができる。そのため、金属板とセラミック板との間の界面にろう材を配置する必要がない。その結果、冷熱サイクルに伴う金属板とセラミック板との間の界面剥離が抑制され、もって接合信頼性が向上する。さらに、ろう材を使用しないので、積層材を更に安価に製造することができる。
さらに、[1]の積層材によれば、例えば、積層材のNi板をパワーデバイスが実装されるNi層または配線層として利用することができるし、積層材のセラミック板を電気絶縁層として利用することができる。すなわち、この積層材は、パワーデバイス等の半導体素子が実装される熱伝導性絶縁基板として好適に利用することができる。
[2]の積層材によれば、セラミック板の両側に配置された2枚の金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内であるから、1回の放電プラズマ焼結工程によって隣り合う板どうしを確実に且つ短時間で接合することができるとともに、放電プラズマ焼結時に、融点が低い金属板の部分的な溶融などによる変形を防止することができる。
[3]の積層材によれば、3枚の金属板と1枚のセラミック板とが、セラミック板が2枚の金属板間に位置するように積層されるとともに、隣り合う板どうしが放電プラズマ焼結法により接合されており、隣り合う2枚の金属板のうち積層材において外側に配置された金属板がNiを主成分とするNi板であるから、Niめっき層等のNi層をわざわざ形成する工程が必要なくなり、もって積層材を安価に製造することができる。
さらに、放電プラズマ焼結法により隣り合う板どうしが接合されているので、隣り合う板どうしを直接接合することができる。そのため、金属板とセラミック板との間の界面にろう材を配置する必要がない。その結果、冷熱サイクルに伴う金属板とセラミック板との間の界面剥離が抑制され、もって接合信頼性が向上する。さらに、ろう材を使用しないので、積層材を更に安価に製造することができる。
さらに、[3]の積層材によれば、例えば、積層材におけるNi板とは反対側の最外側の金属板の表面に、Al、Al合金、Cu、Cu合金などの高熱伝導性材料からなるヒートシンクなどの放熱部材を接着または金属的に接合することによって、パワーモジュール用ベースを形成することができる。そして、このベースの積層材のNi板にパワーデバイスを実装することでパワーモジュールを製造することができる。このパワーモジュールによれば、パワーデバイスと放熱部材との間には、2枚の金属板と1枚のセラミック板とが配置されているだけなので、パワーデバイスから放熱部材までの熱伝導の経路が短くなり、パワーデバイスから発せられる熱の放熱性能が向上する。また、金属板とセラミック板との間に熱伝導率の低いろう材を介在させる必要はなく、両金属板とセラミック板との間の熱伝導性が優れたものになる。
[4]の積層材によれば、2枚の金属板と1枚のセラミック板とが、両金属板がセラミック板の片側に位置するように積層されるとともに、互いに隣り合う板どうしが放電プラズマ焼結法により接合されており、隣り合う2枚の金属板のうち積層材において外側に配置された金属板がNiを主成分とするNi板であるから、Niめっき層等のNi層をわざわざ形成する工程が必要なくなり、もって積層材を安価に製造することができる。
さらに、放電プラズマ焼結法により隣り合う板どうしが接合されているので、隣り合う板どうしを直接接合することができる。そのため、金属板とセラミック板との間の界面にろう材を配置する必要がない。その結果、冷熱サイクルに伴う金属板とセラミック板との間の界面剥離が抑制され、もって接合信頼性が向上する。さらに、ろう材を使用しないので、積層材を更に安価に製造することができる。
さらに、[4]の積層材によれは、Ni板を例えばパワーデバイスが実装されるNi層または配線層として利用することができるし、積層材のセラミック板を電気絶縁層として利用することができる。
さらに、上記[1]〜[4]の積層材によれば、互いに隣り合う板どうしが放電プラズマ焼結法により接合されているので、製造の際には金属板の寸法変化は少なく、金属板の厚み方向の寸法精度を比較的簡単に向上させることができる。したがって、生産性が優れたものになる。しかも、積層材の上下両面の平面度を、たとえば100μm以下とすることができる。そのため、積層材の上下両面の平面度が向上し、研磨などのサイジング工程による仕上げ処理が不要になる。
[5]の積層材によれば、Ni板の厚みが10〜1000μmの範囲内に設定されることにより、Ni板は、Ni板が接合される金属板の表面粗さの大きさの影響を受けない。そのため、金属板の表面に対して機械的・化学的前処理を施す必要がなく、積層材を安定して製造することができる。さらに、積層材の製造時におけるNi板のハンドリング性が良くなるし、しかもNi板を例えば安価に入手可能な圧延材から製造することができる。これらの効果が相乗的に作用する結果、積層材の製造コストを更に引き下げることができる。
[6]の積層材によれば、Ni板以外の金属板がAl、Cu、Ag、Au、Al合金、Cu合金、Ag合金およびAu合金よりなる群から選ばれた1種の材料からなることにより、積層材の熱伝導性を確実に向上させることができる。
[7]の積層材によれば、セラミック板がAlN、Al23、Si34、SiC、Y23、CaO、BNおよびBeOよりなる群から選ばれた1種の材料からなることにより、セラミック板の電気絶縁性を確実に向上させることができる。
[8]の積層材によれば、第2金属板がNiを主成分とするものなので、Niめっき層等のNi層をわざわざ形成する工程が必要なくなり、もって積層材を安価に製造することができる。
さらに、放電プラズマ焼結法により隣り合う板どうしが接合されているので、隣り合う板どうしを直接接合することができる。そのため、第1金属板とセラミック板との間の界面にろう材を配置する必要がない。その結果、冷熱サイクルに伴う第1金属板とセラミック板との間の界面剥離が抑制され、もって接合信頼性が向上する。さらに、ろう材を使用しないので、積層材を更に安価に製造することができる。
さらに、[8]の積層材によれば、例えば、積層材の第2金属板を半導体素子としてたとえばパワーデバイスが実装されるNi層または配線層として利用することができるし、積層材のセラミック板を電気絶縁層として利用することができる。すなわち、この積層材は、パワーデバイス等の半導体素子が実装される熱伝導性絶縁基板として好適に利用することができる。
[9]の積層材によれば、両第1金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内であるから、1回の放電プラズマ焼結工程によって隣り合う板どうしを確実に接合させることができるとともに、放電プラズマ焼結時に、第1金属板の部分的な溶融などによる変形を防止することができる。
[10]の積層材によれば、第2金属板がNiを主成分とするものなので、Niめっき層等のNi層をわざわざ形成する工程が必要なくなり、もって積層材を安価に製造することができる。
さらに、放電プラズマ焼結法により隣り合う板どうしが接合されているので、隣り合う板どうしを直接接合することができる。そのため、第1金属板とセラミック板との間の界面にろう材を配置する必要がない。その結果、冷熱サイクルに伴う第1金属板とセラミック板との間の界面剥離が抑制され、もって接合信頼性が向上する。さらに、ろう材を使用しないので、積層材を更に安価に製造することができる。
さらに、[10]の積層材によれば、第2金属板を例えばパワーデバイスが実装されるNi層または配線層として利用することができるし、積層材のセラミック板を電気絶縁層として利用することができる。
さらに、上記[8]〜[10]の積層材によれば、互いに隣り合う板どうしが放電プラズマ焼結法により接合されているので、製造の際には第1および第2金属板の寸法変化は少なく、第1および第2金属板の厚み方向の寸法精度を比較的簡単に向上させることができる。したがって、生産性が優れたものになる。しかも、積層材の上下両面の平面度を、たとえば100μm以下とすることができる。そのため、積層材の上下両面の平面度が向上し、研磨などのサイジング工程による仕上げ処理が不要になる。
[11]の積層材によれば、第2金属板の厚みが10〜1000μmの範囲内に設定されることにより、第2金属板は、第2金属板が接合される第1金属板の表面粗さの大きさの影響を受けない。これにより、積層材を安定して製造することができる。さらに、積層材の製造時における第2金属板のハンドリング性が良くなるし、しかも第2金属板を容易に製作することができる。これらの効果が相乗的に作用する結果、積層材の製造コストを更に引き下げることができる。
[12]の積層材によれば、第1金属板がAl、Cu、Ag、Au、Al合金、Cu合金、Ag合金およびAu合金よりなる群から選ばれた1種の材料からなることにより、積層材の熱伝導性を確実に向上させることができる。
[13]の積層材によれば、セラミック板がAlN、Al23、Si34、SiC、Y23、CaO、BNおよびBeOよりなる群から選ばれた1種の材料からなることにより、セラミック板の電気絶縁性を確実に向上させることができる。
[14]の積層材の製造方法によれば、上記[1]の積層材を簡単に製造することができる。さらに、積層工程では、Ni板が積層される金属板の表面上にNi板を選択的に配置することができ、そのため、積層材全体がめっきされないように処置をするマスキング工程が必須となるNiめっきを行うよりも、積層材を容易に製造することができ、もって積層材の製造コストを引き下げることができる。
[15]の積層材の製造方法によれば、セラミック板と隣接するように積層される複数枚の金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内であり、更に、接合工程では、当該複数枚の金属板のうち最も高融点の金属板の融点よりも150℃低い温度と、最も低融点の金属板の融点よりも10℃低い温度との間の温度であって且つNi板の融点よりも10℃以上低い温度に加熱することにより、接合を行うことから、1回の放電プラズマ焼結工程によってセラミック板とこれに隣接する全ての金属板、および隣り合う金属板とNi板とを確実に且つ同時に接合させることができ、すなわち隣り合う板どうしを確実に且つ同時に接合させることができるとともに、放電プラズマ焼結時に、融点が低い金属板の部分的な溶融などによる変形を防止することができる。
[16]の積層材の製造方法によれば、上記[3]の積層材を簡単に製造することができる。さらに、積層工程では、Ni板が積層される金属板の表面上にNi板を選択的に配置することができ、そのため、積層材全体がめっきされないように処置をするマスキング工程が必須となるNiめっきを行うよりも、積層材を容易に製造することができ、もって積層材の製造コストを引き下げることができる。
[17]の積層材の製造方法によれば、セラミック板と隣接するように積層される2枚の金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内であり、更に、接合工程では、当該2枚の金属板のうち高融点の金属板の融点よりも150℃低い温度と、低融点の金属板の融点よりも10℃低い温度との間の温度であって且つNi板の融点よりも10℃以上低い温度に加熱することにより、接合を行うことから、1回の放電プラズマ焼結工程によってセラミック板とこれに隣接する2枚の金属板、および隣り合う金属板とNi板とを確実に且つ同時に接合させることができ、すなわち隣り合う板どうしを確実に且つ同時に接合させることができるとともに、放電プラズマ焼結時に、融点が低い金属板の部分的な溶融などによる変形を防止することができる。
[18]の積層材の製造方法によれば、上記[4]の積層材を簡単に製造することができる。さらに、積層工程では、Ni板が積層される金属板の表面上にNi板を選択的に配置することができ、そのため、積層材全体がめっきされないように処置をするマスキング工程が必須となるNiめっきを行うよりも、積層材を容易に製造することができ、もって積層材の製造コストを引き下げることができる。
[19]の積層材の製造方法によれば、Ni板の厚みが10〜1000μmの範囲内に設定されることにより、Ni板は、Ni板が積層される金属板の表面粗さの大きさの影響を受けない。そのため、金属板の表面に対して機械的・化学的前処理を施す必要がなく、積層材を安定して製造することができる。さらに、積層工程におけるNi板のハンドリング性が良くなるし、しかもNi板を例えば安価に入手可能な圧延材から製造することができる。これらの効果が相乗的に作用する結果、積層材の製造コストを更に引き下げることができる。
[20]の積層材の製造方法によれば、金属板とセラミック板との間での接合欠陥の発生を効果的に防止することができる。
[21]の積層材の製造方法によれば、金属板とセラミック板との間での接合欠陥の発生を効果的に防止することができる。
[22]の積層材の製造方法によれば、上記[8]の積層材を簡単に製造することができる。さらに、積層工程では、第2金属板が積層される第1金属板の表面上に第2金属板を選択的に配置することができ、そのため、積層材全体がめっきされないように処置をするマスキング工程が必須となるNiめっきを行うよりも、積層材を容易に製造することができ、もって積層材の製造コストを引き下げることができる。
[23]の積層材の製造方法によれば、両第1金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内であり、更に、接合工程では、両第1金属板のうち高融点の第1金属板の融点よりも150℃低い温度と、低融点の第1金属板の融点よりも10℃低い温度との間の温度であって且つ第2金属板の融点よりも10℃以上低い温度に加熱することにより、接合を行うことから、1回の放電プラズマ焼結工程によってセラミック板とこれに隣接する両第1金属板、および隣り合う第1金属板と第2金属板とを確実に且つ同時に接合させることができ、すなわち隣り合う板どうしを確実に且つ同時に接合させることができるとともに、放電プラズマ焼結時に、融点が低い第1金属板の部分的な溶融などによる変形を防止することができる。
[24]の積層材の製造方法によれば、上記[10]の積層材を簡単に製造することができる。さらに、積層工程では、第2金属板が積層される第1金属板の表面上に第2金属板を選択的に配置することができ、そのため、積層材全体がめっきされないように処置をするマスキング工程が必須となるNiめっきを行うよりも、積層材を容易に製造することができ、もって積層材の製造コストを引き下げることができる。
[25]の積層材の製造方法によれば、接合工程では、第1金属板の融点よりも10〜150℃低い温度であって且つ第2金属板の融点よりも10℃以上低い温度に加熱することにより、接合を行うことから、1回の放電プラズマ焼結工程によってセラミック板とこれに隣接する第1金属板、および隣り合う第1金属板と第2金属板とを確実に且つ同時に接合させることができ、すなわち隣り合う板どうしを確実に且つ同時に接合させることができるとともに、放電プラズマ焼結時に、第1金属板の部分的な溶融などによる変形を防止することができる。
[26]の積層材の製造方法によれば、第2金属板の厚みが10〜1000μmの範囲内に設定されることにより、第2金属板は、第2金属板が積層される第1金属板の表面粗さの大きさの影響を受けない。そのため、第1金属板の表面に対して機械的・化学的前処理を施す必要がなく、積層材を安定して製造することができる。さらに、積層工程における第2金属板のハンドリング性が良くなるし、しかも第2金属板を例えば安価に入手可能な圧延材から製造することができる。これらの効果が相乗的に作用する結果、積層材の製造コストを更に引き下げることができる。
[27]の積層材の製造方法によれば、第1金属板とセラミック板との間での接合欠陥の発生を効果的に防止することができる。
[28]の積層材の製造方法によれば、第1金属板とセラミック板との間での接合欠陥の発生を効果的に防止することができる。
図1は、本発明の実施形態1の積層材を示す垂直断面図である。 図2Aは、図1の積層材の製造方法を示す垂直断面図である。 図2Bは、図2Aの方法を実施する際の加熱温度の範囲を示す図である。 図3は、本発明の実施形態2の積層材を示す垂直断面図である。 図4は、図3の積層材の製造方法を示す垂直断面図である。 図5は、図3の積層材の製造方法の一変形例を示す図4相当の図である。 図6は、参考例の積層材を示す垂直断面図である。 図7は、図6の積層材の製造方法を示す垂直断面図である。
以下、この発明の幾つかの実施形態を、図面を参照して説明する。これらの実施形態は、積層材が、半導体素子(例:パワーデバイス)が実装される絶縁基板として利用可能なものである場合について示している。
なお、以下の説明において、各図面の上下を上下というものとする。また、全図面を通じて同一部分および同一物には同一符号を付して重複する説明を省略する。
実施形態1
図1〜2Bは、本発明の実施形態1を説明する図である。図1は本発明の実施形態1の積層材(1)を示し、図2Aは図1の積層材(1)の製造方法を示す。図2Bは図2Aの方法を実施する際の加熱温度の範囲を示す。
図1に示すように、積層材(1)は、セラミック板(4)と、セラミック板(4)の厚さ方向両側にそれぞれセラミック板(4)と隣接して配置された第1金属板(2)(3)と、両第1金属板(2)(3)のうち一方の第1金属板(3)のセラミック板(4)配置側とは反対側に当該一方の第1金属板(3)と隣接して配置された第2金属板(31)とが、積層されたものである。したがって、この積層材(1)は四層構造である。
この積層材(1)では、セラミック板(4)は水平状に配置されている。両第1金属板(2)(3)は、セラミック板(4)の上下両面上にそれぞれセラミック板(4)と隣接して積層状に配置されている。第2金属板(31)は、両第1金属板(2)(3)のうち下側第1金属板(3)の下面上に下側第1金属板(3)と隣接して積層状に配置されている。そして、互いに隣り合う板どうし(2,4)(4,3)(3,31)が放電プラズマ焼結法によって接合されている。したがって、第2金属板(31)は積層材(1)の下側の最外側に配置されており、セラミック板(4)は両第1金属板(2)(3)間に配置されており、上側第1金属板(2)は積層材(1)の上側の最外側に配置されている。すなわち、互いに隣接するように積層された下側第1金属板(3)と第2金属板(31)のうち第2金属板(31)が積層材(1)において外側に配置されている。
第2金属板(31)は、Niを主成分とするものである。このようにNiを主成分とする板を本明細書及び特許請求の範囲では「Ni板」という。第2金属板(31)の組成(成分)としては、純Ni、Ni−Al合金、Ni−Cu合金などを挙げることができる。第2金属板(31)におけるNiの含有量は、85質量%以上であり、具体的には85〜99.99質量%の範囲内とすることができる。第2金属板(31)の厚みは、10〜1000μm(特に好ましくは10〜200μm)の範囲内になるように設定されるのが望ましい。さらに、第2金属板(31)は、放電プラズマ焼結法の加熱時の加熱温度では溶融しないものであり、特に、両第1金属板(2)(3)の融点のうち最も低い融点よりも140℃を超えて高い融点を有するものであることが望ましい。これにより、放電プラズマ焼結法における接合工程での第2金属板(31)の溶融を確実に防止することができるし、第2金属板(31)の厚み寸法の変化を小さく抑えることができる。
両第1金属板(2)(3)は、それぞれ、Ni以外の金属を主成分とするものであり、更に、第2金属板(31)の融点から140℃高い温度以下の融点を有する金属材料からなるものである。たとえば第2金属板(31)を構成する材料がNiである場合、Niの融点は1453℃であるから、第1金属板(2)(3)は1593℃以下の融点を有する金属材料からなるものであり、具体的には、両第1金属板(2)(3)は、Al、Cu、Ag、Au、Al合金、Cu合金、Ag合金およびAu合金よりなる群から選ばれた1種の材料からなるものである。これらの材料の中から、両第1金属板(2)(3)の融点が等しいか又はその差が140℃以内となるように、第1金属板(2)(3)を構成する材料を選択するのが望ましい。因みに、第1金属板(2)(3)を構成する材料の融点は、Al:660℃、Cu:1083℃、Ag:961℃、Au:1063℃であり、Al合金、Cu合金、Ag合金およびAu合金の融点は、通常それぞれAl、Cu、AgおよびAuの融点よりも低い。両第1金属板(2)(3)は同一の材料から形成されていてもよいし、互いに異なった材料で形成されていてもよい。また、第1金属板(2)(3)の厚みは3mm以下(好ましくは下限は200μm以上)であることが好ましい。第1金属板(2)(3)は、公知の適当な方法で形成される。また、第2金属板(31)を構成するNiの融点は1453℃であり、Ni合金の融点は通常、Niの融点よりも低い。
セラミック板(4)は、AlN、Al23、Si34、SiC、Y23、CaO、BNおよびBeOよりなる群から選ばれた1種の電気絶縁性材料からなる。セラミック板(4)の厚みは1mm以下(好ましくは下限は300μm以上)であることが好ましい。セラミック板(4)は、たとえば、AlN、Al23、Si34、SiC、Y23、CaO、BNおよびBeOよりなる群から選ばれた1種の材料の粉末を、適当な焼結助剤を用いて放電プラズマ焼結法により焼結することにより形成される。また、セラミック板(4)は、AlN、Al2O3、Si34、SiC、Y23、CaO、BNおよびBeOよりなる群から選ばれた1種の材料の粉末を用いて熱間静水圧プレス(HIP)することにより形成されていてもよい。
ここで、各セラミック材料の融点または分解点は、AlN:2200℃、Al23:2050℃、Si34:1900℃、SiC:2000℃、Y23:2400℃、CaO:2570℃、BN:3000℃、BeO:2570℃であり、両第1金属板(2)(3)および第2金属板(31)をそれぞれ構成する材料の融点よりも高くなっている。
なお、本実施形態1の積層材(1)では、第2金属板(31)は、下側第1金属板(3)の下側に配置されているが、本発明では、その他に、第2金属板(31)は、上側第1金属板(2)の上側に配置されていても良いし、下側第1金属板(3)の下側と上側第1金属板(2)の上側とにそれぞれ配置されていても良い。さらに、本発明では、第2金属板(31)と下側第1金属板(3)との間に、その他の金属板が配置されていても良い。
第1金属板(2)(3)、第2金属板(31)およびセラミック板(4)の形状は、それぞれ平面視で例えば四角形状である。ただし本発明では、第1金属板(2)(3)、第2金属板(31)およびセラミック板(4)は、平面視で四角形状であることに限定されるものではなく、その他に、多角形状、円形状、楕円形状、または、任意の曲線で囲まれた形状であっても良い。さらに、これらの板(2)(3)(31)(4)は、同一形状であっても良いし、相似形状であっても良いし、異形形状であっても良い。特に、図示していないが、第1金属板(2)(3)の外周縁部からの漏電を防止するため、セラミック板(4)に接合される第1金属板(2)(3)の大きさは、セラミック板(4)の大きさよりも小さくすることが好ましい。すなわち、セラミック板(4)の上面の外形寸法は、上側第1金属板(2)の下面の外形寸法よりも少し大きくなっており、またセラミック板(4)の下面の外形寸法は、下側第1金属板(3)の上面の外形寸法よりも少し大きくなっていることが、第1金属板(2)(3)の外周縁部からの漏電の防止を図るために好ましい。
図示は省略したが、積層材(1)の好ましい一応用例(用途例)を以下に説明する。
積層材(1)は、例えば、電気鉄道車両などの電動機の電力変換装置に使用されるMOSFET、IGBTおよびダイオードなどの半導体素子が実装される基板あるいは冷却部材に用いられる。半導体素子としては、電力の送変電制御装置、鉄道車両の駆動制御装置、自動車のエンジン制御装置、インバータ駆動装置、家庭用エアコン制御装置、太陽光発電用制御装置などに用いられるパワーデバイスが、作動の際のスイッチング時の発熱が大きいために好適に挙げられる。パワーデバイスの冷却には放熱器が使用される。パワーデバイスと放熱器とを備えたパワーモジュールでは、一般に、パワーデバイスと放熱器との間に、熱的には伝導体であるが電気的には絶縁体として機能する性質を有する積層材が配置されている。この積層材として、本実施形態1の積層材(1)が好適に用いられる。具体的には、積層材(1)は、Niを主成分とする第2金属板(31)を備えているので、はんだ付け性が向上した金属層を有する熱伝導性絶縁基板として好適に用いられる。積層材(30)の第2金属板(31)の表面にパワーデバイス等の半導体素子がはんだ付けされる。積層材(1)の上側第1金属板(2)の表面に放熱部材(放熱器)としてたとえばAlやCu製ヒートシンクが熱伝導性グリースなどによる接着または、はんだ付けやろう付けなどによる金属的接合によって貼り付けられる。これにより、パワーモジュール用ベース等の半導体モジュール用ベースが構成される。ヒートシンクは例えば空冷又は液冷式である。半導体素子から発生した熱は、下側第1金属板(3)、セラミック板(4)および上側第1金属板(2)を介してヒートシンクに伝わって該ヒートシンクから放熱される。これにより半導体素子が冷却される。また、積層材(1)は、上側第1金属板(2)の表面にヒートシンクが貼り付けられることで、パワーモジュール用ベースに用いられる。
次に、積層材(1)の製造方法について、図2Aおよび2Bを参照して説明する。この積層材(1)の製造方法は、積層工程と積層体配置工程と接合工程とを含む放電プラズマ焼結工程を具備している。その製造方法は次のとおりである。
すなわち、Al、Cu、Ag、Au、Al合金、Cu合金、Ag合金およびAu合金よりなる群から選ばれた1種の材料からなり、かつ一般的な製法で作製された2枚の第1金属板(2)(3)と、AlN、Al23、Si34、SiC、Y23、CaO、BNおよびBeOよりなる群から選ばれた1種の材料からなり、かつ一般的な製法で作製された1枚のセラミック板(4)と、Niを主成分とし、かつ一般的な製法で作製された1枚の第2金属板(31)とを用意する。
ここで、第2金属板(31)は、放電プラズマ焼結法の加熱時の加熱温度では溶融しないものである。さらに、2枚の第1金属板(2)(3)の融点が等しいか又はその差が140℃以内となるように、両金属板(2)(3)を構成する材料を上記材料の中から適宜選択する。こうすることにより、1回の放電プラズマ焼結工程によって隣り合う板どうし(2,4)(4,3)(3,31)を確実に且つ同時に且つ短時間で接合することができるとともに、放電プラズマ焼結時に、両第1金属板(2)(3)のうち融点が低い方の金属板の部分的な溶融などによる変形を防止することができる。
また、セラミック板(4)が接合される第1金属板(2)(3)の表面の表面粗さは、算術平均粗さRaで1.0μm以下であることが好ましく、第1金属板(2)(3)の厚みは3mm以下であることが好ましい。第2金属板(31)が接合される第1金属板(2)(3)の表面の表面粗さの下限値は、算術平均粗さRaで10.0μm以上であっても本発明では、充分な接合を得ることができる。セラミック板(4)の表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)で1.5μm以下であることが好ましく、セラミック板(4)の厚みは1mm以下であることが好ましい。
ここで、第2金属板(31)の厚みは、10〜1000μm(特に好ましくは10〜200μm)の範囲内に設定されることが良い。
第2金属板(31)は、例えば安価に入手可能なNi圧延素板から製造することができる。例えば、Ni圧延素板に対してプレス打ち抜き等の方法で加工することにより、所望する大きさの第2金属板(31)を容易に得ることができる。
ついで、放電プラズマ焼結装置の導電性を有する筒状の黒鉛製焼結用ダイ(32)内に、両第1金属板(2)(3)、セラミック板(4)および第2金属板(31)を、セラミック板(4)と各第1金属板(2)(3)とが隣接するように、且つ、セラミック板(4)が両第1金属板(2)(3)間に位置するように、更に、第2金属板(31)が下側第1金属板(3)の下側に下側第1金属板(3)と隣接するように積層して配置する。このように、これらの板(2)(3)(4)(31)が積層されることで積層体(60)が形成される。互いに隣り合う板どうし(2,4)(4,3)(3,31)は面接触している。この工程が「積層工程」に相当する。
ダイ(32)の上下方向の高さは、両第1金属板(2)(3)、セラミック板(4)および第2金属板(31)の厚みの合計よりも高くなっており、ダイ(32)の上下両端部は、上側第1金属板(2)および第2金属板(31)よりも上下方向外側に突出している。
ついで、ダイ(32)内における上側第1金属板(2)、セラミック板(4)、下側第1金属板(3)および第2金属板(31)からなる積層体(60)の上下両側にそれぞれ黒鉛製パンチ(11)(12)を配置するとともに、上パンチ(11)の上面および下パンチ(12)の下面にそれぞれ電極(13)(14)を電気的に接触させる。この状態では、両パンチ(11)(12)およびダイ(32)によって両電極(13)(14)間の導通が確保される。この工程が「積層体配置工程」に相当する。
なお本発明では、積層体(60)は、積層構造が保たれていれば積層順番が上下逆転しても良い。さらに、積層体(60)を複数個、ダイ(32)内に上下方向に重ねるように配置しても良い。この場合、隣り合う積層体(60)どうしの間には、ダイ(32)と同等な材料で作製された板材をスペーサーとして設置することが望ましい。さらに、両電極(13)(14)間には、積層体(60)を1つ以上含んだダイ(32)と両パンチ(11)(12)とからなる群を、複数個並列に並べて配置しても良い。
ついで、1〜10Paの真空雰囲気中、または窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中において、積層体(60)を上下両パンチ(11)(12)または両電極(13)(14)により上下両方向すなわち積層方向の両側から加圧しつつ、両電極(13)(14)間にパルス電流を通電することにより、積層体(60)を設定温度に加熱昇温するとともに、当該温度に所定時間保持し、これにより、互いに隣り合う板どうし(2,4)(4,3)(3,31)を接合する。ここで、両第1金属板(2)(3)の融点が等しい場合には、両第1金属板(2)(3)の融点よりも10〜150℃低い温度であって且つ第2金属板(31)の融点よりも10℃以上低い温度に加熱する。また、両第1金属板(2)(3)の融点が異なる場合には、両第1金属板(2)(3)のうち高融点の第1金属板の融点よりも150℃低い温度と、低融点の第1金属板の融点よりも10℃低い温度との間の温度であって且つ第2金属板(31)の融点よりも10℃以上低い温度に加熱する。すなわち、図2Bに示すように、高融点の第1金属板の融点をT1℃、低融点の第1金属板の融点をT2℃とした場合、高融点の第1金属板をセラミック板(4)に放電プラズマ焼結法により接合しうる加熱温度は、(T1−150)〜(T1−10)℃の範囲内であり、低融点の第1金属板をセラミック板(4)に放電プラズマ焼結法により接合しうる加熱温度は、(T2−150)〜(T2−10)℃の範囲内であるから、加熱温度がTWで示す(T2−150)〜(T2−10)℃の範囲内であれば、低融点の第1金属板が溶融することなく、両第1金属板(2)(3)を同時にセラミック板(4)に接合することが可能になる。さらに、加熱温度が(T2−150)〜(T2−10)℃の範囲内であれば、下側第1金属板(3)と第2金属板(31)とを接合することが可能になる。なお、(T1−150)℃と(T2−10)℃が同じ温度の場合がある。この工程が「接合工程」に相当する。こうして、積層材(1)が製造される。
なお、積層体(60)を複数個、ダイ(32)内に重ねるように配置した場合、積層材(1)は複数個同時に製造される。また、両電極(13)(14)間に、積層体(60)を含んだダイ(32)と両パンチ(11)(12)とからなる群を、複数個並列に並べて配置した場合、積層材(1)は複数個同時に製造される。
上述した方法での接合条件は、両第1金属板(2)(3)、セラミック板(4)および第2金属板(31)の材料や寸法に応じて異なるが、たとえば通電するパルス電流1000〜30000A、加圧力10〜100MPa、接合温度300〜1070℃、接合温度保持時間1〜30minである。
なお、互いに隣り合う板どうし(2,4)(4,3)(3,31)が接合されるメカニズムは明確ではないが、次の通りであると考えられる。
すなわち、積層体(60)を積層方向の両側から加圧すると、第1金属板(2)(3)が降伏することにより、第1金属板(2)(3)を構成する材料がセラミック板(4)表面の微小な凹部に入り込み、両第1金属板(2)(3)とセラミック板(4)との接触面積が大きくなる。また、下側第1金属板(3)または第2金属板(31)が降伏することにより、下側第1金属板(3)と第2金属板(31)との接触面積が大きくなる。この状態で、放電プラズマ焼結装置の一対の電極(13)(14)間にパルス電流を通電することで、最も高融点の金属板の融点よりも150℃低い温度と、最も低融点の金属板の融点よりも10℃低い温度との間の温度に積層体(60)を加熱すると、両第1金属板(2)(3)が軟化して両第1金属板(2)(3)とセラミック板(4)との接触面積が一層大きくなる。また、下側第1金属板(3)または第2金属板(31)が軟化することにより、下側第1金属板(3)と第2金属板(31)との接触面積が一層大きくなる。このとき、両第1金属板(2)(3)表面とセラミック板(4)表面との接触部付近において放電プラズマが放射されると、第1金属板(2)(3)表面の酸化皮膜が破壊、除去されるので、活性な表面が露出する。この第1金属板(2)(3)の活性面がセラミック板(4)の表面と接触すると、物質拡散により金属板(2)(3)とセラミック板(4)とが接合されると考えられる。さらに、下側第1金属板(3)表面と第2金属板(31)表面にも同様に放電プラズマが放射され、下側第1金属板(3)表面および第2金属板(31)表面の酸化皮膜が破壊、除去されるので、活性な表面が露出する。この下側第1金属板(3)および第2金属板(31)の活性面が互いに接触すると、物質拡散もしくは合金層の生成により下側第1金属板(3)と第2金属板(31)とが接合されると考えられる。
実施形態2
図3および4は、本発明の実施形態2を説明する図である。図3は本発明の実施形態2の積層材(40)を示し、図4は図3の積層材(40)の製造方法を示す。
図3に示すように、積層材(40)は、セラミック板(42)と、セラミック板(42)の厚さ方向片側にセラミック板(42)と隣接して配置された第1金属板(41)と、第1金属板(41)のセラミック板(42)配置側とは反対側に第1金属板(41)と隣接して配置された第2金属板(43)とが、積層されたものである。したがって、この積層材(40)は三層構造である。
この積層材(40)では、セラミック板(42)は水平状に配置されている。第1金属板(41)は、セラミック板(42)の上面上にセラミック板(42)と隣接して配置されている。第2金属板(43)は、第1金属板(41)の上面上に第1金属板(41)と隣接して配置されている。そして、互いに隣り合う板どうし(43,41)(41,42)が放電プラズマ焼結法によって接合されている。したがって、第2金属板(43)は積層材(40)の上側の最外側に配置されており、セラミック板(42)は積層材(40)の下側の最外側に配置されている。すなわち、互いに隣接するように積層された第1金属板(41)と第2金属板(43)のうち第2金属板(43)が積層材(40)において外側に配置されている。
第1金属板(41)、セラミック板(42)および第2金属板(43)としては、それぞれ、上記実施形態1の積層材(40)における第1金属板(2)(3)、セラミック板(4)および第2金属板(31)と同じ構成のものが用いられる。
図示は省略したが、この積層材(40)も、上記実施形態1の積層材(1)と同様の用途に好適に用いられる。すなわち、積層材(40)の第2金属板(43)の表面にパワーデバイス等の半導体素子がはんだ付けされ、積層材(40)のセラミック板(42)の表面に放熱部材(放熱器)としてたとえばAlやCu製ヒートシンクが熱伝導性グリースなどで接着される。これにより、パワーモジュール用ベース等の半導体モジュール用ベースが構成される。
次に、積層材(40)の製造方法について、図4を参照して説明する。
すなわち、第1金属板(41)、セラミック板(42)および第2金属(43)として、上記実施形態1の積層材(1)の製造に用いた第1金属板(3)、セラミック板(4)および第2金属(31)と同じものを用意する。
ついで、放電プラズマ焼結装置の導電性を有する筒状の黒鉛製焼結用ダイ(45)内に、第1金属板(41)、セラミック板(42)および第2金属板(43)を、セラミック板(42)の上側に第1金属板(41)および第2金属板(43)が位置するとともに、第2金属板(43)が第1金属板(41)の上側に配置されるように積層して配置する。すなわち、第1金属板(41)をセラミック板(42)の上側にセラミック板(42)と隣接するように積層するとともに、第2金属板(43)を第1金属板(41)の上側に第1金属板(41)と隣接するように積層する。このように、これらの板(41)(42)(43)が積層されることで積層体(60)が形成される。互いに隣り合う板どうし(43,41)(41,42)は面接触している。
ダイ(45)の上下方向の高さは、セラミック板(42)の厚みよりも高く、かつ第1金属板(41)、セラミック板(42)および第2金属板(43)の厚みの合計よりも低くなっており、第2金属板(43)の一部がダイ(45)から上方に突出している。
ついで、第1金属板(41)、セラミック板(42)および第2金属板(43)からなる積層体(60)の上下両側にそれぞれ電極(13)(14)を配置するとともに、両電極(13)(14)を第2金属板(43)の上面、セラミック板(42)およびダイ(45)の下面に電気的に接触させる。この状態では、第2金属板(43)、第1金属板(41)およびダイ(45)によって両電極(13)(14)間の導通が確保される。
なお本発明では、積層体(60)は、積層構造が保たれていれば積層順番が上下逆転していても良い。
ついで、1〜10Paの真空雰囲気中、または窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中において、積層体(60)を上下両電極(13)(14)により上下両方向すなわち積層方向の両側から加圧しつつ、両電極(13)(14)間にパルス電流を通電することにより、積層体(60)を設定温度に加熱昇温するとともに、当該温度に所定時間保持し、これにより、互いに隣り合う板どうし(43,41)(41,42)を接合する。ここで、第1金属板(41)の融点よりも10〜150℃低い温度であって且つ第2金属板(43)の融点よりも10℃以上低い温度に加熱する。こうすることにより、第1金属板(41)および第2金属板(43)が溶融することなく、第1金属板(41)とセラミック板(42)、および第1金属板(41)と第2金属板(43)とを確実に且つ同時に且つ短時間で接合することが可能になる。こうして、積層材(40)が製造される。
上述した方法での接合条件は、第1金属板(41)、セラミック板(42)および第2金属板(43)の材料や寸法に応じて異なるが、たとえば通電するパルス電流1000〜30000A、加圧力10〜100MPa、接合温度300〜1070℃、接合温度保持時間1〜30minである。
図5は、上記実施形態2の積層材(40)の製造方法の一変形例を説明する図である。
この変形例では、積層材の製造に用いた放電プラズマ焼結装置が上下両パンチ(11)(12)を備えている点を除いて、上記実施形態2の積層材(40)の製造方法と同じである。その製造方法は次のとおりである。
ダイ(45)内に、第1金属板(41)、セラミック板(42)および第2金属板(43)を、セラミック板(42)の上側に第1金属板(41)および第2金属板(43)が位置するとともに、第2金属板(43)が第1金属板(41)の上側に配置されるように積層して配置する。すなわち、第1金属板(41)をセラミック板(42)の上側にセラミック板(42)と隣接するように積層するとともに、第2金属板(43)を第1金属板(41)の上側に第1金属板(41)と隣接するように積層する。このように、これらの板(41)(42)(43)が積層されることで積層体(60)が形成される。互いに隣り合う板どうし(43,41)(41,42)は面接触している。
ダイ(45)の上下方向の高さは、第1金属板(41)、セラミック板(42)および第2金属板(43)の厚みよりも高なっており、ダイ(32)の上下両端部は、セラミック板(42)および第2金属板(43)よりも上下方向外側に突出している。
ついで、ダイ(32)内における積層体(60)の上下両側にそれぞれ黒鉛製パンチ(11)(12)を配置するとともに、上パンチ(11)の上面および下パンチ(12)の下面にそれぞれ電極(13)(14)を電気的に接触させる。この状態では、両パンチ(11)(12)およびダイ(45)によって両電極(13)(14)間の導通が確保される。
ついで、1〜10Paの真空雰囲気中、または窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中において、積層体(60)を上下両パンチ(11)(12)または両電極(13)(14)により上下両方向すなわち積層方向の両側から加圧しつつ、両電極(13)(14)間にパルス電流を通電することにより、積層体(60)を設定温度に加熱昇温するとともに、当該温度に所定時間保持し、これにより、互いに隣り合う板どうし(43,41)(41,42)を接合する。ここで、第1金属板(41)の融点よりも10〜150℃低い温度であって且つ第2金属板(43)の融点よりも10℃以上低い温度に加熱する。こうすることにより、第1金属板(41)および第2金属板(43)が溶融することなく、第1金属板(41)とセラミック板(42)、および第1金属板(41)と第2金属板(43)とを確実に且つ同時に且つ短時間で接合することが可能になる。こうして、積層材(40)が製造される。
なお、実施形態2およびその変形例において、互いに隣り合う板どうし(43,41)(41,42)が接合されるメカニズムは、実施形態1の場合と同様であると考えられる。
以上で本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、様々に変更可能である。
また本発明では、第1金属板(2)(3)(41)は、C、SiC等との金属基複合材料から形成されていても良い。
以下、この発明による積層材の具体的実施例について、比較例とともに説明する。
[参考例1〜9]
この参考例1〜9は、金属板とセラミック板とを放電プラズマ焼結法により接合する際の加熱温度を調べるために行ったものである。この参考例1〜9の積層材は、図6に示した三層構造の積層材(101)である。
純度99.99質量%のAlからなり、縦34mm、横28mm、厚み1.0mmの2枚のAl製金属板(2)(3)と、縦34mm、横28mm、厚み0.635mmの1枚のAlN製セラミック板(4)(5質量%程度のYを含む)とを用意した。そして、両金属板(2)(3)およびセラミック板(4)の表面に、有機溶剤を用いて脱脂処理を施した。なお、酸化皮膜の除去処理は施していない。各金属板(2)(3)の両面の表面粗さは、算術平均粗さでRa0.3μm、セラミック板(4)の両面の表面粗さは、算術平均粗さでRa0.8μmである。なお、Raは、JIS(日本工業規格) B 0601:1994に準拠して測定した。
ついで、図7に示すように、焼結用ダイ(10)内に、両金属板(2)(3)およびセラミック板(4)を、セラミック板(4)と各金属板(2)(3)とが隣接するように、且つ、セラミック板(4)が両金属板(2)(3)間に位置するように積層して配置した。そして、ダイ(10)内における両金属板(2)(3)およびセラミック板(4)からなる積層体(160)の上下両側にそれぞれ黒鉛製パンチ(11)(12)を配置するとともに、上パンチ(11)の上面および下パンチ(12)の下面にそれぞれ電極(13)(14)を電気的に接触させた。
ついで、1〜10Paの真空雰囲気中において、両金属板(2)(3)およびセラミック板(4)からなる積層体(60)を上下両方向から20MPaの圧力で加圧しつつ、両電極(13)(14)間に最大2000Aのパルス電流を通電することにより両金属板(2)(3)およびセラミック板(4)を、室温から5分間かけて種々の温度まで加熱するとともに、当該温度で5分間保持し、これにより両金属板(2)(3)とセラミック板(4)とを接合した。ついで、両電極(13)(14)間の通電を停止した後、冷却し、三層構造の積層材(101)を製造した。なお、金属板(2)(3)を形成する純度99.99質量%のAlの融点は660℃である。
製造された積層材(1)を観察したところ、参考例2〜8においては、両金属板(2)(3)は溶融することなく、全面的にセラミック板(4)に接合されていた。これに対し、参考例1においては、両金属板(2)(3)とセラミック板(4)との接合面積は小さく、両金属板(2)(3)とセラミック板(4)とは簡単に剥離した。参考例9においては、両金属板(2)(3)が溶融した。
加熱温度および接合状態を表1に示す。
Figure 2011183797
このように、セラミック板(4)と隣接する全ての金属板(2)(3)を構成する材料が同じ場合、すなわち両金属板(2)(3)の融点が同じである場合には、両金属板(2)(3)の融点(660℃)よりも150℃低い温度(510℃)と10℃低い温度(650℃)との間の温度に加熱すれば、1回の放電プラズマ焼結工程によって確実にセラミック板(4)とこれに隣接する両金属板(2)(3)とを接合させることができるとともに、放電プラズマ焼結法による接合時に金属板(2)(3)の部分的な溶融などによる変形を防止することができることを確認し得た。さらにこの参考例から、セラミック板(4)と隣接する全ての金属板を構成する材料が異なる場合でも、これらの金属板のうち最も高融点の金属板の融点よりも150℃低い温度と、最も低融点の金属板の融点よりも10℃低い温度との間の温度に加熱すれば、1回の放電プラズマ焼結工程によってセラミック板(4)とこれに隣接する全ての金属板(2)(3)とを確実に接合させることができるとともに、放電プラズマ焼結法により接合時に金属板(2)(3)の部分的な溶融などによる変形を防止できることを容易に理解できるであろう。
実施例1
この実施例の積層材は、実施形態1の積層材(1)である。
純度99.99質量%のAlからなりかつ縦34mm、横28mm、厚み0.6mmで表面粗さRa9.7μmの2枚のAl製第1金属板(2)(3)と、縦34mm、横28mm、厚み0.635mmの1枚のAlN製セラミック板(4)と、縦34mm、横28mm、厚み0.1mmのNi製第2金属板(31)とを用意した。第2金属板(31)におけるNiの含有量は99.5質量%である。そして、第1金属板(2)(3)、セラミック板(4)および第2金属板(31)の表面に、それぞれ有機溶剤を用いて脱脂処理を施した。なお、酸化皮膜の除去処理は施していない。第2金属板(31)が接合される下側第1金属板(3)の表面は特に処理をすることなくその表面粗さは、算術平均粗さでRa5.3μmmであった。Raは、JIS(日本工業規格) B 0601:1994に準拠して測定した。
ついで、図2Aに示すように焼結用ダイ(10)内に、両第1金属板(2)(3)、セラミック板(4)および第2金属板(31)を、セラミック板(4)と各金属板(2)(3)とが隣接するように、且つ、セラミック板(4)が両第1金属板(2)(3)間に位置するとともに、第2金属板(31)が下側金属板(3)の下側に下側金属板(3)と隣接するように積層して配置した。そして、ダイ(32)内における上側第1金属板(2)、セラミック板(4)、下側第1金属板(3)および第2金属板(31)からなる積層体(60)の上下両側にそれぞれ黒鉛製パンチ(11)(12)を配置するとともに、上パンチ(11)の上面および下パンチ(12)の下面にそれぞれ電極(13)(14)を電気的に接触させた。
ついで、1〜10Paの真空雰囲気中において、積層体(60)を上下両パンチ(11)(12)により上下両側から20MPaの圧力で加圧しつつ、両電極(13)(14)間に最大1500Aのパルス電流を通電することにより、積層体(60)を室温から15分間かけて575℃まで加熱するとともに、575℃で5分間保持し、これにより、互いに隣り合う板どうし(2,4)(4,3)(3,31)を同時に接合した。ついで、両電極(13)(14)間の通電を停止した後、冷却することにより、図1に示した所望する四層構造の積層材(1)を製造した。
製造された積層材(1)の第2金属板(31)の表面粗さを測定したところ、算術平均粗さでRa0.5μm程度であった。また、製造された積層材(1)における両第1金属板(2)(3)とセラミック板(4)、および、下側第1金属板(3)と第2金属板(31)との接合状態を確認するために、積層材(1)の断面観察を実施したところ、接合界面には欠陥が見られず、良好な接合が行われていた。
実施例2
両電極(13)(14)間でのパルス電流の通電を窒素からなる不活性ガス雰囲気中で行ったことを除いて、実施例1と同様にして四層構造の積層材(1)を製造した。
製造された積層材(1)の第2金属板(31)の表面粗さを測定したところ、算術平均粗さでRa0.5μm程度であった。また、製造された積層材(1)における両第1金属板(2)(3)とセラミック板(4)、および、下側第1金属板(3)と第2金属板(31)との接合状態を確認するために、積層材(1)の断面観察を実施したところ、接合界面には欠陥が見られず、良好な接合が行われていた。
比較例1
実施例1と同様の2枚の第1金属板と1枚のセラミック板とを用意した。一方、第2金属板は用意しなかった。そして、実施例1と同様に両第1金属板とセラミック板とを放電プラズマ焼結法により接合した。その後、一方の第1金属板の表面のみにNi層を形成するためにNiめっきを施し、これにより、実施例1と同様の構成の四層構造の積層材を製造した。
比較例1の積層材において、Niめっき層の表面粗さを測定すると、Ra8.5μm程度であり、実施例1および2の積層材(1)よりも表面が粗い状態であった。
また、積層材におけるNiめっき層と第1金属板との接合状態を確認するために、積層材の断面観察を実施したところ、第1金属板の表面が粗いため、Niめっき層と第1金属板との間の接合界面に多量の欠陥が見られ、よって接合状態は不良であった。
この発明による積層材は、例えば、パワーデバイスなどの半導体素子を冷却するのに好適に用いられる。
(1)(40):積層材
(2)(3)(41):第1金属板
(4)(42):セラミック板
(31)(43):第2金属板(Ni板)
(60):積層体

Claims (28)

  1. 複数枚の金属板と少なくとも1枚のセラミック板とが、金属板とセラミック板とが隣接するように、且つ、少なくとも2枚の金属板が互いに隣接するように積層されるとともに、隣り合う金属板どうしおよび隣り合う金属板とセラミック板とが放電プラズマ焼結法により接合されており、
    前記少なくとも2枚の金属板のうち最外側に配置された金属板が、Niを主成分とするNi板であることを特徴とする積層材。
  2. 金属板は3枚以上であり、
    これらの金属板のうちの2枚の金属板と1枚のセラミック板とが、セラミック板が両金属板間に位置するように積層されており、前記2枚の金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内である請求項1記載の積層材。
  3. 3枚の金属板と1枚のセラミック板とが、セラミック板が2枚の金属板間に位置するように積層されるとともに、隣り合う金属板どうしおよび隣り合う金属板とセラミック板とが放電プラズマ焼結法により接合されており、
    隣り合う2枚の金属板のうち外側に配置された金属板が、Niを主成分とするNi板であることを特徴とする積層材。
  4. 2枚の金属板と1枚のセラミック板とが、両金属板がセラミック板の片側に位置するように積層されるとともに、隣り合う金属板どうしおよび隣り合う金属板とセラミック板とが放電プラズマ焼結法により接合されており、
    隣り合う2枚の金属板のうち外側に配置された金属板が、Niを主成分とするNi板であることを特徴とする積層材。
  5. Ni板の厚みが10〜1000μmの範囲内に設定されている請求項1〜4のうちのいずれかに記載の積層材。
  6. Ni板以外の金属板が、Al、Cu、Ag、Au、Al合金、Cu合金、Ag合金およびAu合金よりなる群から選ばれた1種の材料からなる請求項1〜5のうちのいずれかに記載の積層材。
  7. セラミック板が、AlN、Al23、Si34、SiC、Y23、CaO、BNおよびBeOよりなる群から選ばれた1種の材料からなる請求項1〜6のうちのいずれかに記載の積層材。
  8. セラミック板と、セラミック板の両側にそれぞれ配置されるとともにNi以外の金属を主成分とする第1金属板と、両第1金属板のうち少なくとも一方の第1金属板のセラミック板配置側とは反対側に配置されるとともにNiを主成分とする第2金属板と、が積層されるとともに、隣り合う板どうしが放電プラズマ焼結法により接合されていることを特徴とする積層材。
  9. 両第1金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内である請求項8記載の積層材。
  10. セラミック板と、セラミック板の片側に配置されるとともにNi以外の金属を主成分とする第1金属板と、第1金属板のセラミック板配置側とは反対側に配置されるとともにNiを主成分とする第2金属板とが、積層されるとともに、隣り合う板どうしが放電プラズマ焼結法により接合されていることを特徴とする積層材。
  11. 第2金属板の厚みが10〜1000μmの範囲内に設定されている請求項8〜10のうちのいずれかに記載の積層材。
  12. 第1金属板は、Al、Cu、Ag、Au、Al合金、Cu合金、Ag合金およびAu合金よりなる群から選ばれた1種の材料からなる請求項8〜11のうちのいずれかに記載の積層材。
  13. セラミック板が、AlN、Al23、Si34、SiC、Y23、CaO、BNおよびBeOよりなる群から選ばれた1種の材料からなる請求項8〜12のうちのいずれかに記載の積層材。
  14. 複数枚の金属板と、少なくとも1枚のセラミック板とを、金属板とセラミック板とが隣接するように、且つ、少なくとも2枚の金属板が互いに隣接するように積層する積層工程と、
    金属板とセラミック板との積層体を1対の放電プラズマ焼結用電極間に配置する積層体配置工程と、
    両電極間の導通を確保した状態で、両電極間にパルス電流を通電することにより、隣り合う金属板どうしおよび金属板とセラミック板とを接合する接合工程と、を含み、
    前記少なくとも2枚の金属板のうち最外側に配置された金属板が、Niを主成分とするNi板であることを特徴とする積層材の製造方法。
  15. 積層工程においてセラミック板と隣接するように積層される金属板の枚数は複数枚であり、且つ、当該複数枚の金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内であり、
    接合工程では、当該複数枚の金属板のうち最も高融点の金属板の融点よりも150℃低い温度と、最も低融点の金属板の融点よりも10℃低い温度との間の温度であって且つNi板の融点よりも10℃以上低い温度に加熱することにより、接合を行う請求項14記載の積層材の製造方法。
  16. 3枚の金属板と1枚のセラミック板とを、セラミック板が2枚の金属板間に位置するように積層する積層工程と、
    金属板とセラミック板との積層体を1対の放電プラズマ焼結用電極間に配置する積層体配置工程と、
    両電極間の導通を確保した状態で、両電極間にパルス電流を通電することにより、隣り合う金属板どうしおよび隣り合う金属板とセラミック板とを接合する接合工程と、を含み、
    積層体における隣り合う2枚の金属板のうち外側に配置された金属板が、Niを主成分とするNi板であることを特徴とする積層材の製造方法。
  17. セラミック板と隣接するように積層される2板の金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内であり、
    接合工程では、当該2枚の金属板のうち高融点の金属板の融点よりも150℃低い温度と、低融点の金属板の融点よりも10℃低い温度との間の温度であって且つNi板の融点よりも10℃以上低い温度に加熱することにより、接合を行う請求項16記載の積層材の製造方法。
  18. 2枚の金属板と1枚のセラミック板とを、両金属板がセラミック板の片側に位置するように積層する積層工程と、
    金属板とセラミック板との積層体を1対の放電プラズマ焼結用電極間に配置する積層体配置工程と、
    両電極間の導通を確保した状態で、両電極間にパルス電流を通電することにより、隣り合う金属板どうしおよび隣り合う金属板とセラミック板とを接合する接合工程と、を含み、
    積層体における隣り合う2枚の金属板のうち外側に配置された金属板が、Niを主成分とするNi板であることを特徴とする積層材の製造方法。
  19. Ni板の厚みが10〜1000μmの範囲内に設定されている請求項14〜18のうちのいずれかに記載の積層材の製造方法。
  20. 接合工程では、接合を、積層体の両側から10〜100MPaで加圧しながら行う請求項14〜19のうちのいずれかに記載の積層材の製造方法。
  21. 接合工程では、接合を、不活性ガス雰囲気中または真空雰囲気中で行う請求項14〜20のうちのいずれかに記載の積層材の製造方法。
  22. セラミック板と、セラミック板の両側にそれぞれ配置されるとともにNi以外の金属を主成分とする第1金属板と、両第1金属板のうち少なくとも一方の第1金属板のセラミック板配置側とは反対側に配置されるとともにNiを主成分とする第2金属板とを、積層する積層工程と、
    セラミック板と第1金属板と第2金属板との積層体を1対の放電プラズマ焼結用電極間に配置する積層体配置工程と、
    両電極間の導通を確保した状態で、両電極間にパルス電流を通電することにより、隣り合う板どうしを接合する接合工程と、を含むことを特徴とする積層材の製造方法。
  23. 両第1金属板の融点が等しいか又はその差が140℃以内であり、
    接合工程では、両第1金属板のうち高融点の第1金属板の融点よりも150℃低い温度と、低融点の第1金属板の融点よりも10℃低い温度との間の温度であって且つ第2金属板の融点よりも10℃以上低い温度に加熱することにより、接合を行う請求項22記載の積層材の製造方法。
  24. セラミック板と、セラミック板の片側に配置されるとともにNi以外の金属を主成分とする第1金属板と、第1金属板のセラミック板配置側とは反対側に配置されるとともにNiを主成分とする第2金属板とを、積層する積層工程と、
    セラミック板と第1金属板と第2金属板との積層体を1対の放電プラズマ焼結用電極間に配置する積層体配置工程と、
    両電極間の導通を確保した状態で、両電極間にパルス電流を通電することにより、隣り合う板どうしを接合する接合工程と、を含むことを特徴とする積層材の製造方法。
  25. 接合工程では、第1金属板の融点よりも10〜150℃低い温度であって且つ第2金属板の融点よりも10℃低い温度に加熱することにより、接合を行う請求項24記載の積層材の製造方法。
  26. 第2金属板の厚みが10〜1000μmの範囲内に設定されている請求項22〜25のうちのいずれかに記載の積層材の製造方法。
  27. 接合工程では、接合を、積層体の両側から10〜100MPaで加圧しながら行う請求項22〜26のうちのいずれかに記載の積層材の製造方法。
  28. 接合工程では、接合を、不活性ガス雰囲気中または真空雰囲気中で行う請求項22〜27のうちのいずれかに記載の積層材の製造方法。
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