JP2011181965A - 太陽電池セルの製造方法及び太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池セルの製造方法及び太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】セル特性に優れ、かつ歩留り良く製造することができる太陽電池セル及びその製造方法を得る。
【解決手段】光電変換部10と、正負一対の電極を備え、一方の電極は、光電変換部10で生成した光生成キャリアを収集するための複数のフィンガー電極20と、少なくとも2以上のフィンガー電極20を相互に電気的に接続するための補助電極80を有する。補助電極80は、補助電極80で相互に電気的に接続された補助電極接続フィンガー電極のインターコネクタ40との接続領域から補助電極接続フィンガー電極の先端までの距離の半分以内の距離の範囲内のみに、インターコネクタ40との接続領域から離間して設けられている太陽電池セルの製造方法であって、複数のフィンガー電極20と補助電極80を同一工程で同時に形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、太陽電池セルの製造方法及び太陽電池モジュールの製造方法に関する。
従来、表面保護材と裏面保護材との間に複数配設された複数の太陽電池セル同士をインターコネクタによって電気的に接続してなる太陽電池モジュールが知られている。この太陽電池モジュールを作成する際には、隣接する太陽電池セルの光入射側電極と裏面電極とに銅等の金属材料からなるインターコネクタを半田により接着することで、電気的に接続することが一般的である。
このような太陽電池モジュールでは、温度変化に伴う応力への耐性を向上させることが肝要となっている。応力に対する問題に対して、従来では、太陽電池セルの表裏面の構造を、電極を含めて表裏対象構造にすることにより基板の反りを低減するものが提案されている(特許文献1参照)。また、表裏のバスバー電極の長手方向の中心線が重ならないようにして応力集中を緩和するものも提案されている(特許文献2参照)。
特開2003−197943号公報 特開2004−119687号公報
しかしながら、従来の太陽電池モジュールでは、基板とインターコネクタとの線膨張係数の違いから、フィンガー電極とバスバー電極との交点部分においてストレスが加わり、その結果、交点部分が破壊され、出力低下を引き起こしてしまう。ここで、特許文献1及び特許文献2に記載の太陽電池モジュールでは応力緩和を行っているものの、実使用環境のように温度上昇と下降とが繰り返し起こる場合には、交点部分の破壊の可能性を否定できず、出力低下を引き起こしてしまうおそれがある。
本発明は、上記の問題に鑑み、モジュール出力の低下を抑制することが可能な太陽電池セルの製造方法及び太陽電池モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る太陽電池セルの製造方法は、光電変換部と、光電変換部で生成された光生成キャリアを取り出すための正負1対の電極と、を備え、正負1対の電極のうち少なくとも一方の電極は、前記光電変換部で生成した光生成キャリアを収集するための複数のフィンガー電極と、複数のフィンガー電極のうち少なくとも2以上のフィンガー電極を相互に電気的に接続するための補助電極と、を有し、補助電極は、当該補助電極で相互に電気的に接続された補助電極接続フィンガー電極のインターコネクタが接続される接続領域から補助電極接続フィンガー電極の先端までの距離の半分以内の距離の範囲内のみに、前記インターコネクタとの接続領域から離間して設けられている太陽電池セルの製造方法であって、複数のフィンガー電極と補助電極を同一工程で同時に形成する。
また、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、インターコネクタによって電気的に接続された複数の太陽電池セルを備える太陽電池モジュールの製造方法であって、太陽電池セルは、光電変換部と、光電変換部で生成された光生成キャリアを取り出すための正負1対の電極と、を備え、正負1対の電極のうち少なくとも一方の電極は、光電変換部で生成した光生成キャリアを収集するための複数のフィンガー電極と、複数のフィンガー電極のうち少なくとも2以上のフィンガー電極を相互に電気的に接続するための補助電極と、を有し、補助電極は、当該補助電極で相互に電気的に接続された補助電極接続フィンガー電極のインターコネクタが接続される接続領域から補助電極接続フィンガー電極の先端までの距離の半分以内の距離の範囲内のみに、インターコネクタとの接続領域から離間して設けられ、複数のフィンガー電極と補助電極とを同一工程で同時に形成する工程と、接続領域に、インターコネクタを接続する工程と、を有する。
本発明によると、モジュール出力の低下を抑制することができる。
本実施形態に係る太陽電池モジュールの断面図である。 図1に示した太陽電池モジュールの太陽電池セルの断面図である。 図2に示した太陽電池セルの上面図である。 太陽電池セルの第1変形例を示す上面図である。 太陽電池セルの第2変形例を示す断面図である。 図5に示した太陽電池セルの上面図である。 太陽電池セルの第3変形例を示す断面図である。 太陽電池セルの第4変形例を示す断面図である。 太陽電池セルの第5変形例を示す上面図である。 太陽電池セルの第6変形例を示す上面図である。 太陽電池セルの第7変形例を示す上面図である。 太陽電池セルの第8変形例を示す上面図である。 温度サイクル試験後の比較例に係る太陽電池セルの上面図である。
次に、図面を用いて、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
図1は、本実施形態に係る太陽電池モジュールの断面図である。本実施形態に係る太陽電池モジュールは、複数の太陽電池セルと、インターコネクタ40と、表面保護材50と、裏面保護材60と、封止材70とからなっている。各太陽電池セルは、光入射により光生成キャリアを発生する光電変換部10と、光電変換部10で発生した光生成キャリアを取り出すための正負1対の電極とを備えている。
光電変換部10は、pn或いはpin接合等の半導体接合を有しており、単結晶Si、多結晶Si等の結晶系半導体材料、非晶質Si系合金或いはCuInSe等の薄膜半導体材料、或いはGaAs、InP等の化合物半導体材料等の半導体材料から構成されている。また、最近では色素増感型等の有機材料を用いたものも検討されている。
また、1対の電極のうち光電変換部10の光入射側に設けられる電極は、入射光を遮る面積をできるだけ小さくするために、複数の幅狭のフィンガー電極20と幅広のバスバー電極30とを組み合わせて例えば櫛型状の形状に形成される。フィンガー電極20は光電変換部10で生成された光生成キャリアの収集用の電極であり、光電変換部10の光入射面のほぼ全域にわたって、例えば100μm程度の幅を有するライン状のフィンガー電極20が2mmおきに配されている。また、バスバー電極30は複数のフィンガー電極20で収集された光生成キャリアの集電用電極であり、例えば1mmの幅で全てのフィンガー電極20と交差するようにライン状に形成される。また、バスバー電極30の数は、太陽電池セルの大きさや抵抗を考慮して適宜適当な数に設定される。
また、他方の電極は通常光電変換部10の背面側に設けられるので入射光を考慮する必要がない。従って、他方の電極は光電変換部10の背面の略全面を覆うように形成しても良く、光入射側の電極と同様に櫛形形状に形成しても良い。本発明においては光電変換部10の背面側に設けられる電極の形状を限定するものではないが、図1では背面側にも複数のフィンガー電極20およびバスバー電極30を備える太陽電池セルを例にして説明する。
これらの複数の太陽電池セルは、ガラス、透光性プラスチックのなどの透光性を有する表面保護材50とPET(Poly EthyleneTerephtalate)等の樹脂フィルム或いはAl泊を樹脂フィルムをサンドイッチした構造の積層フィルム等からなる裏面保護材60との間に複数配設されている。また、表面保護材50と裏面保護材60との間には、EVA等の透光性を有する封止材70が充填されており、複数の太陽電池セルは封止材70によって固定されることとなる。また、複数の太陽電池セルは、インターコネクタ40によって電気的に接続されている。インターコネクタ40は、太陽電池セル同士を電気的に接続するための配線材であり、薄板状或いは縒り線状の形状に成型された銅等の導電材からなる。インターコネクタ40は、隣接する太陽電池セルの一方のセルの光入射側に設けられたバスバー電極30と、他方のセルの背面側に設けられたバスバー電極30とを電気的に接続するように、これらの電極30,30上に半田或いは導電性樹脂等の導電性接着剤を用いて接続されている。従って、本実施形態では互いに接着されたバスバー電極30、導電性接着剤およびインターコネクタ40の積層領域が光電変換部10とインターコネクタ40との接続領域となる。
図2は、図1に示した太陽電池モジュールの太陽電池セルの一例を示す断面図であり、図3は、図2に示した太陽電池セルの上面図である。太陽電池セルの光電変換部10は、図2に示すように、n型単結晶シリコン基板10dの上面側に、i型非晶質シリコン層10cを介してp型非晶質シリコン層10bが形成されている。さらに、太陽電池セルは、p型非晶質シリコン層10b上にITO膜10aが形成されている。一方、n型単結晶シリコン基板10dの下面側には、i型非晶質シリコン層10eを介してn型非晶質シリコン層10fが形成されている。さらに、太陽電池セルは、n型非晶質シリコン層10f上にITO膜10gが形成されている。図1に示したバスバー電極20及びフィンガー電極30は、このITO膜10a、10g上に形成されている。図2に示す構造の太陽電池セルはHIT太陽電池と呼ばれるものであり、n型の結晶系半導体とp型の非晶質半導体膜で形成されるpn接合の間に、実質的に発電に寄与しない程度の厚みを有する真性の非晶質半導体膜を介挿することによって、変換効率を飛躍的に向上させたものである。
さらに、太陽電池セルは、ITO膜10a上に補助電極80を有している。補助電極80は、図3に示すように、太陽電池セルの全てのフィンガー電極20と直接接する構造となっている。また、補助電極80は、バスバー電極30から約2mm離れて、バスバー電極30と平行に形成されている。このため、補助電極80は、バスバー電極30及びインターコネクタ40と直接接しないようになっており、バスバー電極30とインターコネクタ40との接続領域から離間している。
ところで、従来の太陽電池モジュールにおいては、温度サイクル試験において、複数あるフィンガー電極のうち一部のフィンガー電極が断線し、このため出力特性が低下するという課題が生じていた。
この現象が起こる理由としては、次のような要因が考えられる。太陽電池モジュールでは、インターコネクタの線膨張係数が、約1.7×10−5/℃(Cu)であり、光電変換部の線膨張係数が、約3.6×10−6/℃(Si)であり、これらの線膨張係数は、約5倍の差がある。このため、温度サイクルが加えられた場合、両者の線膨張係数の差に起因するストレスがその中間に位置するバスバー電極に繰り返し加えられる。このときインターコネクタの方が大きい線膨張係数を有するので、温度サイクルによってバスバー電極自体が本来伸び縮みしようとする量よりも大きく伸び縮みさせようとする力がバスバー電極に加わる。一方、バスバー電極に電気的に接続されているフィンガー電極は、その幅が約100μm程度と非常に小さく、バスバー電極とフィンガー電極との間の接着力は元々それ程強固なものではない。このため温度サイクルによってバスバー電極とフィンガー電極との接続部に、インターコネクタから加えられるバスバー電極を大きく伸び縮みさせようとする力に起因する力が繰り返し加わり、フィンガー電極が根元から断線したものと推察される。そして、このようにフィンガー電極が断線することにより、出力低下が生じたものと考えられる。
ところが、本実施形態に係る太陽電池モジュール1は、全てのフィンガー電極20と電気的に接続された補助電極80を備えており、この補助電極80は、バスバー電極30とインターコネクタ40との接続領域から離間している。このため、光電変換部10とインターコネクタ40の線膨張係数の違いから太陽電池モジュール1の各部にストレスが加わったとしても、補助電極80にはストレスが加わりにくくなっている。これにより、フィンガー電極20の一部に交点部分で断線が発生しても補助電極80では断線が発生しにくく、補助電極80を通じて断線等の部分の電流収集が実現される。
このように電流収集が実現されるため、光電変換部10やインターコネクタ40の材料は、線膨張係数にとらわれることなく、多くの材料から選別することができる。例えば光電変換部10の基板として、単結晶シリコン及び多結晶シリコンなどのシリコン基板、ステンレス基板並びにガラス基板といった比較的線膨張係数が小さい材料を用いたとしても補助電極80を通じて電流収集が実現される。また、インターコネクタ40の材料として、銅、銀、アルミニウム、ニッケル、錫、金又はこれらの合金といった比較的線膨張係数が大きい材料を用いたとしても補助電極80を通じて電流収集が実現される。
また、上記構成において、フィンガー電極20とバスバー電極30とは、導電性ペーストにより形成される。上記構成では太陽電池セルとしてHIT太陽電池を用いているので、各非晶質半導体層への熱ダメージが小さい温度範囲で硬化される導電性ペーストにより形成することが望ましい。このような導電性ペーストとして、例えばエポキシ樹脂等の樹脂材料をバインダーとし、銀粒子等の導電性粒子をフィラーとした樹脂型導電性ペーストを用いることができる。フィラーは、電気伝導性を得ることを目的としており、アルミニウム、ニッケル、錫、金などから選ばれる少なくとも1種の金属粒子、もしくはこれらの合金、混合などが適用できる。また、アルミナ、シリカ、酸化チタン、ガラスなどから選ばれる少なくとも1種の無機酸化物に金属コーディングを施したものであってもよく、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などから選ばれる少なくとも一種、あるいは、これらの樹脂の共重合体、混合体などに金属コーティングを施したものであってもよい。さらには、導電性粒子の形状としては、フレーク状のものと球状のものを混合したり、サイズの異なるものを混合したり、あるいは表面に凹凸形状を設けたりしたものであってもよい。
さらに、バインダーは、接着することを主目的としており、信頼性を維持するためには、耐湿性や耐熱性に優れていることが要求される。これらを満たす樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられ、これらから選ばれる少なくとも一種、あるいは、これらの樹脂の混合、共重合などを適用することもできる。
また、樹脂と導電性粒子の割合は、電気伝導性を考慮し、導電性粒子が樹脂の70重量%以上であることが好ましい。さらには、これらの樹脂60がフィルム状で、加熱により溶着できるものであってもよい。
さらに、太陽電池セルが結晶質半導体など非晶質半導体に比べて高い耐熱性を有する材料から構成される場合には、導電性ペーストとして樹脂型導電性ペーストよりも高温で焼成・硬化される導電性ペースト材料を用いることができる。例えば、銀、アルミニウムなどの金属粉末と、ガラスフリットと、有機質ビビクルなどから構成される焼成型の導電性ペーストを用いることができる。
上記のような構成のフィンガー電極20及びバスバー電極30であっても、補助電極80を通じて断線等の部分の電流収集が実現されることは言うまでもない。
また、補助電極80の形状は上記構成のように直線状のものに限らず、波線状等他の家状であっても良い。さらに、補助電極80はバスバー電極30或いはインターコネクタ40と平行である必要はなく、斜めに延びるように設けても良い。どのような形状・配置であっても、全てのフィンガー電極20と電気的に接続されておれば、本発明の効果を奏することができる。
なお、フィンガー電極20の断線部分から補助電極80を介してバスバー電極30に至る電流経路を考えると、補助電極80をできるだけバスバー電極30の近くに設けることが好ましい。前述したように、フィンガー電極20の断線は主にバスバー電極30との交点部分で生じる。従って、補助電極80は、バスバー電極30からフィンガー電極20の先端までの距離の半分以内の距離に設けることが好ましい。このようにすることで、フィンガー電極20の断線部分から補助電極80を介してバスバー電極30に至る電流経路の距離を短くできるので、キャリア収集の際の抵抗損失をできるだけ小さくすることができる。
また、前述の通り補助電極80をバスバー電極30から離間して設けることで、バスバー電極30との交点部分で断線したフィンガー電極20から有効に光生成キャリアを集電することができる。
また、太陽電池セルは以下の構成であってもよい。図4は、太陽電池セルの第1変形例を示す上面図である。図4に示すように、補助電極80は、複数設けられている。各補助電極80は、太陽電池セルの全てのフィンガー電極20のうち一部のフィンガー電極20と電気的に接続されている。また、全てのフィンガー電極20は複数の補助電極80のうちいずれかの補助電極80と電気的に接続されている。このような構成とすることにより、断線したフィンガー電極20により収集された光生成キャリアを、いずれかの補助電極80を介してバスバー電極30に集電することができるので、前述の実施形態と同様の効果を奏する。
また、図4に示す変形例1では、各補助電極80の長さの合計が、図3に示す補助電極80の長さよりも短い。このため、補助電極80により遮られる光入射量を低減することができるので、太陽電池セルの受光ロスを低減することができ、光電変換率を向上させることができる。特に、図4に示す変形例1では、補助電極80が、図3に示す補助電極80をフィンガー電極20の間で分割したような構造となっている。このため、変形例1に係る補助電極80は分割部分Aにおいて光を遮らないこととなり、受光ロスを低減することとなる。
図5は、太陽電池セルの第2変形例を示す断面図であり、図6は、図5に示した太陽電池セルの上面図である。図5及び図6に示すように、補助電極80はバスバー電極30の両側にそれぞれ設けられている。このため、交点部分に断線が発生した場合に、一層電流収集が実現されやすく、太陽電池モジュール1の出力低下を一層抑制することとなる。
図7は、太陽電池セルの第3変形例を示す断面図である。図7に示すように、補助電極80は、裏面のバスバー電極30の両側の近傍にも設けられている。これにより、太陽電池モジュール1の出力低下をより一層抑制する構成となっている。
図8は、太陽電池セルの第4変形例を示す断面図である。なお、図8においては便宜上インターコネクタ40についても図示するものとする。図8に示す例において、太陽電池セルは、バスバー電極30を備えていない。この場合、インターコネクタ40は、全てのフィンガー電極20に、半田或いは導電性樹脂等の導電性接着剤(図示せず)によって電気的に接続されている。この構成により、各フィンガー電極20によって収集された光生成キャリアをインターコネクタ40によって集電することができる。また、第4変形例においては、導電性接着剤による接着領域が、インターコネクタ40との接続領域となる。そして、補助電極80がこの接続領域から離間して設けられている。
図9は、太陽電池セルの第5変形例を示す上面図であり、図10は、太陽電池セルの第6変形例を示す上面図である。上記太陽電池セルにおいて補助電極80は、インターコネクタ40(バスバー電極30)から、インターコネクタ40から最も近いフィンガー電極20の先端までの距離の半分の位置よりも当該インターコネクタ40側に設けられていた。これに対し、図9及び図10に示す第5及び第6変形例では、補助電極80の設置位置が上記太陽電池セルと異なっている。すなわち、図9に示すように、補助電極80は、インターコネクタ40から最も近いフィンガー電極20の先端に設けられている。また、図10に示すように、補助電極80は、インターコネクタ40(バスバー電極30)から最も近いフィンガー電極20の先端までの距離の半分の位置に設けられている。これらであっても、上記太陽電池セルと同様に、電流収集を実現することができる。
図11は、太陽電池セルの第7変形例を示す上面図であり、図12は、太陽電池セルの第8変形例を示す上面図である。図11及び図12に示すように、補助電極80はフィンガー電極20の全てに接続されなくてもよい。例えば、補助電極80は、図11に示すようにフィンガー電極20の約50%のみに接続されていてもよいし、図12に示すゆうにフィンガー電極20の約20%のみに接続されていてもよい。この第7および第8変形例においても、補助電極80を全く備えない場合に比べ、フィンガー電極20の断線に伴う出力低下を抑制することができる。勿論全ての補助電極80に電気的に接続されるように1または複数の補助電極80を設けることが好ましいが、一部のフィンガー電極20を幅狭のフィンガー電極20として幅狭のフィンガー電極20の全ての電気的に接続されるように1または複数の補助電極80を設け、他のフィンガー電極20を断線が生じにくいように幅広にしても略同様の効果を得ることができる。
以上説明した通り、本発明の太陽電池モジュールは、光電変換部で発生した光生成キャリアを収集するためのフィンガー電極に接続された配線用のインターコネクタを有しており、フィンガー電極のうち少なくとも2以上のフィンガー電極を相互に電気的に接続するための補助電極を、インターコネクタとの接続領域から離間して有している。このため屋外で長期間使用時に晒される熱サイクルに起因して生じると考えられるフィンガー電極の断線に伴う出力低下を抑制できるので、出力低下の少ない太陽電池モジュールを提供することができる。
また、本発明の太陽電池セルによれば、出力低下の少ない太陽電池モジュールを製造することが容易な太陽電池セルを提供できる。
なお、フィンガー電極は光電変換部の少なくとも一面に設けられていれば良く、例えば光電変換部の光入射面にフィンガー電極を有し、背面にはフィンガー電極を有さず全面電極を有するものであっても良い。また光電変換部の背面にフィンガー電極を有する正負1対の電極を有するものであっても良い。
また、光電変換部を構成する材料は特に限定されるものではなく、種々の材料を用いることができる。
また、補助電極はフィンガー電極を電気的に接続されていれば良く、同一面に形成されていても良いし、フィンガー電極形成後に形成されたものであっても良い。また、補助電極形成後にフィンガー電極を形成したものであっても良い。
さらに、補助電極は導電性を有しておれば良く、フィンガー電極と同一材料により形成されても良いし、異なる材料から形成されても良い。
次に、本実施形態に係る太陽電池モジュール1の製造方法の一例について説明する。まず、洗浄することにより不純物が除去された約1Ω・cmの抵抗率で約200μmの厚みを有するn型単結晶シリコン基板(103.5mm)を準備する。
次に、RFプラズマCVD法を用いて、n型単結晶シリコン基板の上面上に約5nmの厚みを有するi型非晶質シリコン層を形成し、その上面に約5nmの厚みを有するp型非晶質シリコン層を形成する。なお、RFプラズマCVD法によるi型非晶質シリコン層及びp型非晶質シリコン層の具体的な形成条件は、周波数が約13.56MHzであり、形成温度が約100℃〜約250℃であり、反応圧力が約26.6Pa〜約80.0Paであり、RFパワーが約10W〜約100Wである。
次に、n型単結晶シリコン基板の下面上に約5nmの厚みを有するi型非晶質シリコン層を形成し、その下面に約20nmの厚みを有するn型非晶質シリコン層を形成する。なお、これらi型非晶質シリコン層及びn型非晶質シリコン層は、上記したi型非晶質シリコン層及びp型非晶質シリコン層と同様のプロセスにより形成する。
次いで、マグネトロンスパッタ法を用いて、p型非晶質シリコン層及びn型単結晶シリコン層の各々の上に約100nmの厚みを有するITO膜をそれぞれ形成する。なお、マグネトロンスパッタ法によるITO膜の具体的な形成条件は、形成温度が約50℃〜約250℃であり、Arガス流量が約200sccmであり、O2ガス流量が約50sccmであり、パワーが約0.5kW〜約3kWであり、磁場強度が約500Gauss〜約3000Gaussである。
その後、スクリーン印刷法を用いて、エポキシ系熱硬化型の銀ペーストを受光面側のITO膜10aの所定領域上に転写した後、150℃で5分間加熱し銀ペーストを仮硬化させる。また、裏面側の所定領域上にもエポキシ系熱硬化型の銀ペーストを転写した後、150℃で5分間加熱し銀ペーストを仮硬化させる。その後、200℃で1時間加熱することにより、銀ペーストを完全に硬化させる。これにより、太陽電池セルが製造される。この工程において、フィンガー電極20(例えば幅:約100μm、高さ:約40μm、2mmピッチ)、バスバー電極30(例えば幅:約1.0m、高さ:約50μm)及び補助電極80(幅:約200μm、高さ45μm)が形成される。このように、フィンガー電極20を形成する工程(第1工程)と補助電極80を形成する工程(第2工程)とは、同一工程で同時に行われる。なお、表裏のバスバー電極30は、長手方向の中心線が重なるように配置されている。このような配置は、ウェハの厚みが薄い場合に、電極形成後の反りを抑制するのに有効だからである。
次いで、インターコネクタ40(幅:1.5mm、厚み:200μmの半田コートされた銅箔)を表裏のバスバー電極30上に押しつけた状態で加熱すると、半田が溶融してバスバー電極30との合金層を形成する。これにより、複数の太陽電池セルがインターコネクタ40によって接続される。すなわち、補助電極80が離間する領域においてフィンガー電極20に直接或いは間接的に電気的に接続されるようにインターコネクタ40が接続される。
その後、ガラス基板からなる表面保護材50上に、当該表面保護材50と略同一の外寸法のEVAシートからなる封止材70を載せた後、インターコネクタ40によって接続された複数の太陽電池セルを載せる。次に、その上にEVAシートからなる封止材70を載せ、表面保護材50及び充填材シートと略同一の外寸法の裏面保護材60を載せる。この裏面保護材60は、PET/アルミニウム/PETの3層構造を有する。そして、これらの積層体の周囲を真空にした後、150℃の温度で10分間加熱圧着して仮圧着する。その後、150℃の温度で1時間加熱することにより完全に硬化させる。これに、端子ボックスやフレームを取り付ける。以上により、太陽電池モジュール1が製造される。
なお、図8に示した太陽電池セルの場合、バスバー電極30の形成が行われず、全てのフィンガー電極20上に直接設けられることとなる。このとき、インターコネクタ40が、前述と同様に、補助電極80が離間する領域においてフィンガー電極20上に設けられる。
以上説明した通り、本実施形態に係る太陽電池モジュール1によれば、補助電極80がインターコネクタ40との接続領域から離間して設けられる。このため、温度上昇及び下降が繰り返される実使用環境において、光電変換部10とインターコネクタ40の線膨張係数の違いから太陽電池モジュール1の各部にストレスが加わったとしても、補助電極80にはストレスが加わりにくくなっている。これにより、他の部分で断線などが発生しても補助電極80では断線が発生しにくく、補助電極80を通じて断線等の部分の電流収集が実現される。従って、太陽電池モジュール1の出力低下を抑制することができる。
特に、本実施形態では、フィンガー電極20を樹脂型導電性ペーストからなっている。ここで、樹脂型導電性ペーストは、加水分解しやすく大気に曝されることにより水分を含み脆くなりやすくなる。ところが、本実施形態では補助電極80を備える。このため、たとえフィンガー電極20が水分を含んで脆くなっても補助電極80により電流収集が実現されるため、本実施形態の効果がより顕著に発揮される。
また、補助電極80は、フィンガー電極20とインターコネクタ40との接続領域の近傍に設けられることが好ましい。これにより、断線等が発生し電流収集が補助電極80により行われることとなった場合、補助電極80とインターコネクタ40とが近い位置に存在するため、フィンガー電極20の断線部分から補助電極80を介してインターコネクタ40に至る電流経路の距離を短くでき、キャリア収集の際の抵抗損失をできるだけ小さくすることができる。従って、太陽電池モジュール1の出力低下を一層抑制することができる。
また、一方の電極は、複数のフィンガー電極20により収集された光生成キャリアを集電するためのバスバー電極30を備え、インターコネクタ40は、バスバー電極30に接続されることが好ましい。これにより、補助電極80はインターコネクタ40とバスバー電極30とが存在する領域から離間することとなり、線膨張係数の違いからバスバー電極30自体の破損等があったとしても、補助電極80により電流収集が実現される。従って、太陽電池モジュール1の出力低下を一層抑制することができる。
また、インターコネクタ40は、複数のフィンガー電極20に、導電性接着剤を用いて直接接続されていることが好ましい。これにより、インターコネクタ40を通じてフィンガー電極20からの電流収集が行われ、バスバー電極30の構成が省略される。従って、構成を簡素化することができる。
また、補助電極80は、全てのフィンガー電極20と電気的に接続されていることが好ましい。このような構成であるため、補助電極80により全てのフィンガー電極20から電流収集が可能ととなり、太陽電池モジュール1の出力低下を一層抑制することができる。
また、複数のフィンガー電極20のうち一部のフィンガー電極20を相互に電気的に接続する補助電極80を複数備え、複数の補助電極80によって、複数のフィンガー電極20は、互いにいずれかのフィンガー電極20と電気的に接続されていることが好ましい。これにより、断線したフィンガー電極20により収集された光生成キャリアを、いずれかの補助電極80によって集電することができるので、太陽電池モジュールの出力低下1を抑制することができる。特に、複数の補助電極80の長さの合計が、フィンガー電極20の全てと電気的に接続される1つの補助電極80(図3に示す補助電極80)の長さよりも短い場合には、光を遮りにくくなり、受光ロスを低減することができる。
また、本実施形態に係る太陽電池モジュール1の製造方法によれば、フィンガー電極20を形成する第1工程と補助電極80を形成する第2工程とを同一工程で同時に行うため、簡易に太陽電池モジュールを製造することができる。
また、本実施形態に係る太陽電池セルによれば、光電変換部10で発生した光生成キャリアを収集するための複数のフィンガー電極20と、複数のフィンガー電極20により収集された光生成キャリアを集電するためのバスバー電極30と、複数のフィンガー電極20のうちの少なくとも一部のフィンガー電極20を相互に電気的に接続するための補助電極80とを有する。これにより、バスバー電極30にインターコネクタ40を接続してモジュール化することで、光電変換部10とインターコネクタ40の線膨張係数の違いから太陽電池モジュール1の各部にストレスが加わったとしても、補助電極80にストレスが加わりにくくすることができる。よって、例えばフィンガー電極20とバスバー電極30との一部断線が発生しても補助電極80では断線が発生しにくく、補助電極80を通じて断線等の部分の電流収集が実現される。従って、出力低下が抑制された太陽電池モジュール1を製造することができる。
また、本実施形態に係る太陽電池セルによれば、光電変換部10で発生した光生成キャリアを収集するための複数のフィンガー電極20を有し、複数のフィンガー電極20のうちの少なくとも一部のフィンガー電極20を相互に電気的に接続するための補助電極80が、配線用のインターコネクタ40が接続される接続領域と離間して設けられている。このように、補助電極80の設置領域と離間させてインターコネクタ40を接続することで、光電変換部10とインターコネクタ40の線膨張係数の違いから太陽電池モジュール1の各部にストレスが加わったとしても、補助電極80にストレスが加わりにくくすることができる。これにより、例えばインターコネクタ40とフィンガー電極20との一部断線が発生しても補助電極80では断線が発生しにくく、補助電極80を通じて断線等の部分の電流収集が実現される。従って、出力低下が抑制された太陽電池モジュール1を製造することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよいし、各実施形態(各変形例)を組み合わせるようにしてもよい。
以下、本実施形態に係る太陽電池モジュール1について、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において、適宜変更して実施することができるものである。
実施例に係る太陽電池モジュールとして、図2及び図3に示した太陽電池セルを用いた太陽電池モジュール(実施例1)、図4に示した太陽電池セルを用いた太陽電池モジュール(実施例2)、図5及び図6に示した太陽電池セルを用いた太陽電池モジュール(実施例3)、並びに、図7に示した太陽電池セルを用いた太陽電池モジュール(実施例4)を上記した製造方法と同様にして作製した。また、図8に示した太陽電池セルを用いた太陽電池モジュール(実施例5)、図9に示した太陽電池セルを用いた太陽電池モジュール(実施例6)、及び、図10に示した太陽電池セルを用いた太陽電池モジュール(実施例7)を上記した製造方法と同様にして作製した。さらに、図11に示した太陽電池セルを用いた太陽電池モジュール(実施例8)、及び、図12に示した太陽電池セルを用いた太陽電池モジュール(実施例9)を上記した製造方法と同様にして作製した。
また、比較例に係る太陽電池モジュールとして、補助電極80の無い太陽電池セルを用いた太陽電池モジュールを作製した。この太陽電池モジュールについても、上記した製造方法と同様にして作製した。
次に、実施例及び比較例に係る太陽電池モジュールに対し、それぞれ温度サイクル試験(JIS C8917)を行い、試験前後での太陽電池モジュールの出力比較、及びエレクトロルミネッセンス法による発光試験を行った(なお、発光試験については実施例1〜実施例5及び比較例のみに対して行った)。温度サイクル試験では、JIS規格に準拠する条件下で400サイクルの試験を行った。JIS規格では200サイクル後の出力変化率にて規定されているが、さらに長期の耐久性を評価するため、400サイクルの試験を行った。また、太陽電池モジュールの出力はAM1.5、100mW/cm の光照射下で測定した。
エレクトロルミネッセンス法は、Characterization of Polycrystalline Sillicon Solar Cells by Electroluminescence(PVSEC−15、Shanghai、Chaina:Oct.2005.)を参考に、太陽電池セルへ約2Aの電流を注入し、CCDカメラにより、その時の赤外発光を観測した。この方法によると、電極抵抗が大きく流れにくい領域や、小数キャリアの拡散長が短い領域において発光が弱くなるため暗い部分として観測される。
実施例1〜4及び比較例について、表1に温度サイクル試験による規格化出力低下率を示す。
Figure 2011181965
出力低下率は、(1−試験後出力/試験前出力)×100(%)の式より算出し、比較例における出力低下率を1.00として規格化した。表1に示すように、実施例1〜実施例4における規格化出力低下率は、比較例に対して小さいことが分かる。
また、エレクトロルミネッセンス法による発光を見た結果、温度サイクル試験前のサンプルでは、特に異常は見られなかったが、温度サイクル試験後のサンプルでは、比較例において、図13に示すような暗部が見られた。一方、実施例1〜4においては、温度サイクル試験後もこのような暗部は現れなかった。なお、表1では、暗部が現れなかったサンプルは○印で、暗部が現れたサンプルは×印で表示した。このように、補助電極80により太陽電池モジュール1の出力低下を抑制できることが明らかとなった。
次に、実施例5及び比較例について、表1に温度サイクル試験による規格化出力低下率を示す。
Figure 2011181965
表2に示すように、実施例5における規格化出力低下率は、比較例に対して小さいことが分かる。さらに、エレクトロルミネッセンス法による発光を見た結果、実施例5では、温度サイクル試験後も暗部は現れなかった。このように、バスバー電極30を備えない構造であっても、補助電極80により太陽電池モジュール1の出力低下を抑制できることが明らかとなった。
次に、実施例1、実施例6、実施例7及び比較例について、表3に温度サイクル試験による規格化出力低下率を示す。
Figure 2011181965
表3に示すように、実施例6及び実施例7における規格化出力低下率は、比較例に対して小さいことが分かる。このように、補助電極80の設置位置によらず、補助電極80の存在により太陽電池モジュール1の出力低下を抑制できることが明らかとなった。なお、表3に示すように、実施例1の規格化出力低下率が最も小さく、次いで実施例7の規格化出力低下率が小さくなっている。これは、バスバー電極30とフィンガー電極20との交点部分において断線や接触不良が生じた場合、少なくともバスバー電極30に近い領域で断線を補償する方が遠い領域で断線を補償するよりも抵抗値の関係上、電流収集ロスが小さいためである。
次に、実施例1、実施例8、実施例9及び比較例について、表4に温度サイクル試験による規格化出力低下率を示す。
Figure 2011181965
表4に示すように、実施例8及び実施例9における規格化出力低下率は、比較例に対して小さいことが分かる。このように、補助電極80を設けてさえすれば、フィンガー電極20の全てをカバーしなくとも、補助電極80により太陽電池モジュール1の出力低下を抑制できることが明らかとなった。なお、表4に示すように、実施例1の規格化出力低下率が最も小さく、次いで実施例8の規格化出力低下率が小さくなっている。これは、補助電極80が多くのフィンガー電極20に接すると、それだけ多く断線を補償することができるためである。
以上のように、いずれの実施例においても比較例よりも規格化出力低下率が小さくなった。すなわち、実施例に係る太陽電池モジュール1によると、出力低下が抑制されていることが明らかとなった。
1…太陽電池モジュール
10…太陽電池セル
20…フィンガー電極
30…バスバー電極
40…インターコネクタ
50…表面保護材
60…裏面保護材
70…封止材
80…補助電極

Claims (4)

  1. 光電変換部と、
    前記光電変換部で生成された光生成キャリアを取り出すための正負1対の電極と、を備え、
    前記正負1対の電極のうち少なくとも一方の電極は、前記光電変換部で生成した光生成キャリアを収集するための複数のフィンガー電極と、
    前記複数のフィンガー電極のうち少なくとも2以上のフィンガー電極を相互に電気的に接続するための補助電極と、を有し、
    前記補助電極は、当該補助電極で相互に電気的に接続された補助電極接続フィンガー電極のインターコネクタが接続される接続領域から前記補助電極接続フィンガー電極の先端までの距離の半分以内の距離の範囲内のみに、前記インターコネクタとの接続領域から離間して設けられている太陽電池セルの製造方法であって、
    前記複数のフィンガー電極と補助電極を同一工程で同時に形成する、太陽電池セルの製造方法。
  2. 前記フィンガー電極及び補助電極を、樹脂型導電性ペーストを用いて形成する、請求項1記載の太陽電池セルの製造方法。
  3. インターコネクタによって電気的に接続された複数の太陽電池セルを備える太陽電池モジュールの製造方法であって、
    前記太陽電池セルは、
    光電変換部と、
    前記光電変換部で生成された光生成キャリアを取り出すための正負1対の電極と、を備え、
    前記正負1対の電極のうち少なくとも一方の電極は、前記光電変換部で生成した光生成キャリアを収集するための複数のフィンガー電極と、
    前記複数のフィンガー電極のうち少なくとも2以上のフィンガー電極を相互に電気的に接続するための補助電極と、を有し、
    前記補助電極は、当該補助電極で相互に電気的に接続された補助電極接続フィンガー電極のインターコネクタが接続される接続領域から前記補助電極接続フィンガー電極の先端までの距離の半分以内の距離の範囲内のみに、前記インターコネクタとの接続領域から離間して設けられ、
    前記複数のフィンガー電極と補助電極とを同一工程で同時に形成する工程と、
    前記接続領域に、前記インターコネクタを接続する工程と、を有する太陽電池モジュールの製造方法。
  4. 前記フィンガー電極及び補助電極を、樹脂型導電性ペーストを用いて形成する、請求項3記載の太陽電池モジュールの製造方法。



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