JP2011179430A - ガスエンジン搭載型船外機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガスエンジン搭載型船外機10は、ガスボンベカバー52にカセットガスボンベ18を収納している。ガスボンベカバーは、左右のロック爪74が設けられた上部ボンベカバー54と、ロック爪を受入・取出可能な嵌合溝部107を有するロックレバー77とを備えている。このロックレバーがロック解除位置P4に配置された状態で嵌合溝部にロック爪を受け入れ、ロック爪が受入・取出不能となるロック位置P3までロックレバーを回転することで上部ボンベカバーをカバー閉位置P1に保持する。
【選択図】図9
Description
この船外機によれば、エンジンの始動時や加速時にカセットガスボンベからガス燃料を燃料流路に供給し、供給したガス燃料が燃料流路内で気化されエンジンに導かれることでエンジンを始動、加速することが可能である(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、船外機は船体に設けられて使用されるので、水上でカセットガスボンベを交換する場合がある。
このため、船体や船外機に揺れが発生し、比較的不安定な状態でカセットガスボンベを交換する必要があり、カセットガスボンベの交換作業に手間がかかることが考えられる。
そして、ロックレバーをロック解除位置に配置した状態で嵌合溝部にロック爪を受け入れることや、嵌合溝部からロック爪を取り出すことを可能とした。
また、ロックレバーをロック位置まで回転することで、ロック爪を受入・取出不能として上部ボンベカバーをカバー閉位置に保持することを可能とした。
これにより、ロックレバーを回転させるだけで、上部ボンベカバーを開閉させてカセットガスボンベを交換できるので、カセットガスボンベの交換作業を手間をかけないで容易におこなうことができる。
特に、水上の比較的不安定な状態でカセットガスボンベを交換する場合でも、カセットガスボンベの交換作業を容易におこなうことができる。
これにより、ロックレバーをロック位置まで回転するだけで、カセットガスボンベをボンベ取付位置まで自動的に移動できるので、カセットガスボンベの交換作業を一層手間をかけないで容易におこなうことができる。
このように、ロックレバーに内蔵した弾性体で、ロック位置やロック解除位置にロックレバーを保持可能とすることで、ロックレバーのデザイン性を高めるとともに、コンパクト化を図ることができる。
これにより、ロックレバーをロック解除位置まで移動してカセットガスボンベを取り外す際に、開閉切替弁を確実に閉状態に切り替えることが可能になり、操作性(すなわち、使い勝手)の向上を図ることができる。
これにより、カセットガスボンベを正規の取付位置に確実に、かつ容易に保持することが可能になり、操作性(すなわち、使い勝手)の向上を図ることができる。
図1に示すように、船外機10は、船外機10を船体11(船尾板12)に取り付ける船外機取付手段13と、船外機取付手段13の上側に設けられたマウントケース(船外機本体)14と、マウントケース14に搭載されたガスエンジン15と、ガスエンジン15を覆うエンジンカバー16と、エンジンカバー16に設けられたカセットガスボンベ18とを備えている。
ガスエンジン15の回転がプロペラ25に伝達されることでプロペラ25が回転して船体11が滑走する。
ガスエンジン15は、バーチカル型単気筒エンジンであり、シリンダ35の軸線(シリンダ軸線)36が横向き(略水平)に配置され、クランクシャフト37が縦向きに配置されている。
リコイルスタータ44は、リコイルロープ(図示せず)の先端部にグリップ45(図2参照)が設けられている。
リコイルプーリー42が回転することで、クランクシャフト37が回転してガスエンジン15が始動する。
このガスエンジン15は、エンジンカバー16で覆われている。
エンジンカバー本体51およびガスボンベカバー52の境界はラビリンス状に構成されている。これにより、エンジンカバー本体51およびガスボンベカバー52の境界からエンジンカバー本体51内に雨水などが侵入することを防止できる。
これにより、エンジンカバー本体51がマウントケース14の上部に着脱自在に設けられている(取り付けられている)。
エンジンカバー本体51をスイング移動することで、エンジンカバー本体51を開放してマウントケース14から外すことができる。
開口部58は、船体前後方向に一対の長辺58aを有し、船体左右方向に一対の短辺58bを有する平面視略矩形状に形成された開口である。
ガスボンベカバー52は、マウントケース14に設けられた下部ボンベカバー53と、下部ボンベカバー53に開閉自在に支持された上部ボンベカバー54とを備えている。
ボルト61、ボルト62・ナット63および下カバー支持軸64は、エンジンカバー本体51で覆われている(カバーされている)。
下カバー支持軸64は、ブラケット65を介してマウントケース14に支持され、下部ボンベカバー53の前左側端部53a近傍を回転(回動)可能に支える軸である。
、図8参照)が一体に内蔵され、口金受部66および開閉切替弁67の左側下方に排水口68(図8も参照)が形成されている。
さらに、下部ボンベカバー53の前端部53bにおいて、口金受部66の近傍に下位置決め凸部(位置決め凸部)71が設けられている。
下位置決め凸部71を口金19の位置決め凹部19aに嵌入させることで、カセットガスボンベ18を正規の取付向き(装着位置)に位置決めすることができる。
この排水口68は、ガスエンジン15の吸気口(具体的には、エンジンカバー本体51の吸気口)55より下位の位置に配置されている。
よって、排水口68から排出された水滴をガスエンジン15の吸気口55から吸い込むことを防ぐことができる。これにより、排水口68から排出された水滴を外部に確実に排出することができる。
よって、排水口68および吸気口55が離れた位置に設けられているので、排水口68から排出された水滴を一層確実に排出することができる。
これにより、排水口68から排出された水滴を外部に確実に排出することができる。
ロックレバー77は、上部ボンベカバー54をカバー閉位置(閉位置)P1(図4、図9参照)に保持するレバーである。
開閉切替弁67は、燃料流路79を開状態および閉状態に切り替えるシャットオフバルブである。
バルブ切替レバー78は、カセットガスボンベ18から供給されたガス燃料をガスエンジン15に導く燃料流路79の途中に設けられ、燃料流路79の開閉状態を切り替えるレバーである。
なお、ロックレバー77、バルブ切替レバー78およびボンベ案内部82については後で詳しく説明する。
上部ボンベカバー54をカバー閉位置P1に閉じた状態において、上位置決め凸部75でカセットガスボンベ18を下部ボンベカバー53に向けて押圧することができる。
上位置決め凸部75でカセットガスボンベ18を押圧することで、カセットガスボンベ18を下部ボンベカバー53のボンベ案内部82に確実に保持できる。
すなわち、カセットガスボンベ18を上位置決め凸部75で装着位置に位置決めすることができる。
左右のロック爪74は、上部ボンベカバー54をカバー閉位置P1に保持するための爪部材である。
左右のロック爪74については後で詳しく説明する。
上部ボンベカバー54をカバー開位置P2に配置することで、カセットガスボンベ18を着脱可能とすることができる。
一方、上部ボンベカバー54をカバー閉位置P1に配置することで、カセットガスボンベ18の上半部(上部)18bをカバー可能とすることができる(覆うことができる)。
ボルト61およびボルト62・ナット63は、マウントケース14からエンジンカバー本体51を外すことで外部に露出される。
すなわち、下部ボンベカバー53および上部ボンベカバー54を一体的にスイング移動(揺動)できる。
よって、ガスボンベカバー52内にカセットガスボンベ18を収納した状態で、ガスボンベカバー52を下カバー支持軸64を軸にして矢印Bの如く開放することができる。
ガスボンベカバー52をリコイルスタータ44の上方から離すことで、リコイルスタータ44をガスエンジン15の上部から外すことができる。
換言すれば、リコイルプーリー42は、エンジンカバー本体51を外した後、リコイルスタータ44をガスエンジン15の上部から外すことで、船外機10の外部から視認可能な位置に配置されている(設けられている)。
さらに、リコイルプーリー42にエマージェンシロープ91の先端部91aを掛けた状態で、エマージェンシロープ91の基端部91bを船外機10の外部に引き出す引出空間92(図21(b)参照)を確保できる。
これにより、エマージェンシロープ91の基端部91bに設けたエマージェンシグリップ93を引いてリコイルプーリー42に回転を与えることができる。
よって、リコイルプーリー42に掛けたエマージェンシロープ91をエマージェンシグリップ93(図21参照)で引いてリコイルプーリー42に回転を与えたとき、カセットガスボンベ18からガスエンジン15にガス燃料を供給できる。
なお、エマージェンシグリップ93およびエマージェンシロープ91(図21参照)は、通常、船外機10に取り付けられている。
一方、下カバー支持軸64を軸にしてガスボンベカバー52をスイング移動(開放)可能とした。
すなわち、エンジンカバー本体51およびガスボンベカバー52は、各々独立させて開閉可能に支持されている。
したがって、ガスエンジン15などのメンテナンスの際に、必要な箇所を容易に開放することができるので、メンテナンスを手間をかけないで容易におこなうことができる。
上部ボンベカバー54は、エンジンカバー本体51と比べて小さな形状(部材)なので、上部ボンベカバー54を容易に開放することができる。
これにより、カセットガスボンベ18の交換(着脱)を手間をかけないで容易におこなうことができる。
特に、水上の比較的不安定な状態でカセットガスボンベ18を交換する場合でも、カセットガスボンベ18の交換作業を容易におこなうことができる。
そして、左右の中空軸96にロックレバー77が回転(回動)可能に設けられている。
この右円盤部102は、嵌合孔106が右中空軸96に嵌合されることで、右前側壁53d(図7参照)に沿って回転可能に支持されている。
この右円盤部102は、右円盤部102内に右円盤部102の外周102aに沿って円弧状の嵌合溝部107が形成され、嵌合溝部107および嵌合孔106間に内部空間108が形成され、内部空間108に第1、第2のばね支持部111,112および第1、第2のロッド支持片113,114が設けられている。
第1、第2のばね支持部111,112は右円盤部102に一体に設けられ、かつ、第1、第2のロッド支持片113,114も右円盤部102に一体に設けられている。
以下、案内ロッド86の右端部を「ロッド右端部」と称す。
この案内ロッド86は、右円盤部102に向けて突出するロッド右端部86aと、左円盤部101に向けて突出するロッド左端部86bとを有している。
ボンベ案内部82は、左右の側辺にそれぞれ設けられた側壁83と、後端部82bに設けられた後係止爪84と、底部に設けられた前後の長孔85と、前端部82aに設けられた案内ロッド86とを有する。
よって、前後の長孔85は、前後の支持部材81に船体前後方向に移動自在に嵌合されている。これにより、ボンベ案内部82が下部ボンベカバー53の底部53cに前後方向に移動自在に支持されている。
ボンベ案内部82にカセットガスボンベ18を載置した状態で、カセットガスボンベ18が左側壁83の位置決め突片83aおよび右側壁83の位置決め突片83aで左右方向において所定位置に位置決めされる。
この状態で、ボンベ案内部82を前方向に移動することで、カセットガスボンベ18を口金受部66まで移動することが可能である。
ボンベ案内部82を前後方向に移動する方法については後述する。
溝開口部107aは、ロックレバー77のロックノブ部103がロック解除位置P4に配置された状態で、上部ボンベカバー54の右ロック爪74を受入・取出可能な位置に形成されている。
この状態で、ロックレバー77のロックノブ部103をロック位置P3まで矢印Cの如く回転することで、右ロック爪74を溝開口部107aから受入・取出不能とすることができる。これにより、ロックレバー77で上部ボンベカバー54をカバー閉位置P1に保持できる。
右ロック爪74を嵌合溝部107から外部に取り出すことで、上部ボンベカバー54をカバー閉位置P1からカバー開位置P2に開放することができる。
板ばね部材116は、内部空間108に配置されることで右円盤部102に内蔵され、一端部116a、他端部116bおよび湾曲中央部116cを有し、略U字状に形成されたばねである。
前述したように、第1、第2のばね支持部111,112は右円盤部102に一体に形成されている。よって、板ばね部材116は右円盤部102に一体に設けられている。
湾曲中央部116cは、右円盤部102の外周102aに近接するように嵌合孔106から比較的離れた位置に配置されている。
よって、他端部116bは、右円盤部102の外周102aから離れた位置に配置される。
ロックノブ部103がロック解除位置P3やロック解除位置P4に配置された状態において、板ばね部材116に接触(当接)させてロッド右端部86aが配置されている。
よって、ロックノブ部103がロック解除位置P4に配置された状態において、湾曲中央部116cおよび第1ロッド支持片113にロッド右端部86aが当接可能である。
これにより、湾曲中央部116cおよび第1ロッド支持片113でロッド右端部86aを第1ロッド位置P7に保持(支持)可能である。
この状態で、ボンベ案内部82に載置されたカセットガスボンベ18がボンベ案内部82の左右の側壁83(具体的には、左右の位置決め突片83a(図5も参照))で左右方向において所定位置に配置されるとともに、カセットガスボンベ18の後方に後係止爪84(図8参照)が配置される。
このように、右円盤部102に内蔵した板ばね部材116でロック解除位置P4にロックノブ部103を保持可能とすることで、ロックレバー77のデザイン性を高めるとともに、ロックレバー77のコンパクト化を図ることができる。
よって、ロックノブ部103の位置を操作者に容易に感知させることができる。
ロックノブ部103がロック位置P3からロック解除位置P4に向けて矢印Dの如く移動する際に、ロックノブ部103に抵抗感(いわゆる、クリック感触)を与えることができる。
よって、ロックノブ部103の位置を操作者に容易に感知させることができる。
ロッド右端部86aが折曲頂部116dを乗り越えることで、ロックノブ部103に抵抗感(いわゆる、クリック感触)を与えることができる。
よって、ロックノブ部103の位置を操作者に容易に感知させることができる。
ロックノブ部103がロック位置P3に配置された状態において、ロッド右端部86aが他端部116bで第2ロッド位置P8に保持(支持)される。
ロッド右端部86aを第2ロッド位置P8に保持(支持)することで、ボンベ案内部82を口金受部66(図4参照)に近づけたボンベ取付位置P6(図8参照)に保持できる。
カセットガスボンベ18の後端部18cに後係止爪84が係止することで、後端部18cを後係止爪84で押圧できる。
カセットガスボンベ18の後端部18cを後係止爪84で押圧することで、カセットガスボンベ18の口金19を口金受部66(図4参照)に取り付けた状態(当接させた状態)に保持できる。
このように、右円盤部102に内蔵した板ばね部材116でロック位置P3にロックノブ部103を保持可能とすることで、ロックレバー77のデザイン性を高めるとともに、ロックレバー77のコンパクト化を図ることができる。
ロッド右端部86aが折曲頂部116dを乗り越えることで、ロックノブ部103に抵抗感(いわゆる、クリック感触)を与えることができる。
よって、ロックノブ部103の位置を操作者に容易に感知させることができる。
この左円盤部101によれば、右円盤部102と同様に、上部ボンベカバー54の左ロック爪74や案内ロッド86のロッド左端部86bを作動させることができる。
すなわち、ロックノブ部103がロック解除位置P4に配置されたとき、左ロック爪74を左円盤部101の嵌合溝部に受入・取出可能とし、ロッド左端部86bを第1ロッド位置P7に保持(支持)できる。
また、ロックノブ部103がロック位置P3に配置されたとき左円盤部101の嵌合溝部に受入・取出不能とし、ロッド左端部86bを第2ロッド位置P8に保持(支持)できる。
ロックノブ部103の左右の端部を左円盤部101および右円盤部102に連結することで、ロックノブ部103を両端支持とすることができる。
これにより、ロックノブ部103をロック位置P3およびロック解除位置P4間で安定的に操作することができる。
よって、ロックノブ部103をロック位置P3およびロック解除位置P4間で移動する際に、ロックノブ部103を円弧状の前端部53bに沿わせて円滑に移動させることができる。
そして、ロックレバー77をロック解除位置P4に配置した状態で嵌合溝部107に左右のロック爪74を受け入れることや、嵌合溝部107から左右のロック爪74を取り出すことを可能とした。
さらに、ロックレバー77をロック位置P3まで回転することで、左右のロック爪74を受入・取出不能として上部ボンベカバー54をカバー閉位置P1に保持することを可能とした。
これにより、ロックレバー77を回転させるだけで、上部ボンベカバー54を開閉させてカセットガスボンベ18を交換できるので、カセットガスボンベ18の交換作業を手間をかけないで容易におこなうことができる。
このように、ロックレバー77をロック位置P3まで回転するだけで、カセットガスボンベ18をボンベ取付位置P6まで自動的に移動できるので、カセットガスボンベ18の交換作業を一層手間をかけないで容易におこなうことができる。
バルブ切替レバー78は、左中空軸96内に回転(回動)可能に嵌入された基部120と、基部120から左円盤部101の外周101aに向けて径方向に延出されたレバー本体122と、レバー本体122から左円盤部101の外周101aに沿って右方向に延出されたノブ部123とを有する。
図9〜図12に示すように、バルブ切替レバー78によれば、ノブ部123をバルブ開位置P9およびバルブ閉位置P10間で移動可能に構成されている。
開閉切替弁67を開状態に切り替えることで、カセットガスボンベ18から供給されたガス燃料をガスエンジン15に導くことができる。
開閉切替弁67を閉状態に切り替えることで、カセットガスボンベ18から供給されたガス燃料をガスエンジン15に導かないようにシャットオフできる。
また、バルブ切替レバー78のノブ部123がバルブ閉位置P10に配置された状態において、ロックノブ部103をロック解除位置P4に配置したとき、ロックノブ部103の左前部103aがノブ部123に当接する。
ノブ部123をバルブ閉位置P10まで連動させることで、開閉切替弁67をバルブ閉位置(閉状態)に切り替えることができる。
これにより、ロックレバー77をロック解除位置P4まで移動してカセットガスボンベ18を取り外す際に、開閉切替弁67を確実に閉状態に切り替えることが可能になり、操作性(すなわち、使い勝手)の向上を図ることができる。
図13(a)に示すように、上部ボンベカバー54をカバー開位置P2に開いた状態で、ロックレバー77のロックノブ部103をロック解除位置P4に配置する。
ロックノブ部103をロック解除位置P4に配置することで、ボンベ案内部82がボンベ着脱位置P5に配置されるとともに、バルブ切替レバー78のノブ部123がバルブ閉位置P10に配置される。
この状態で、カセットガスボンベ18を下部ボンベカバー53のボンベ案内部82に矢印Eの如く載せる。
カセットガスボンベ18をボンベ案内部82に載せた後、カセットガスボンベ18を矢印Gの如く回転させて、口金19の凹部19a(図5参照)を下位置決め凸部71に嵌め込む。
この状態で、上部ボンベカバー54を上カバー支持軸73を軸にして矢印Fの如くスイング移動(揺動)する。
これにより、上部ボンベカバー54がカバー閉位置P1に向けて閉じられる。
この状態において、上位置決め凸部75がカセットガスボンベ18の上半部18bを押圧して、カセットガスボンベ18を下部ボンベカバー53のボンベ案内部82に確実に保持する。
これにより、カセットガスボンベ18を正規の取付位置に確実に、かつ容易に保持することが可能になり、操作性(すなわち、使い勝手)の向上を図ることができる。
この状態で、ロックレバー77のロックノブ部103をロック解除位置P4からロック位置P3に向けて矢印Hの如く移動する。
これにより、ロックノブ部103がロック解除位置P4からロック位置P3に向けて矢印Hの如く移動を開始する際に、ロックノブ部103に抵抗感(いわゆる、クリック感触)を与えることができる。
クリック感触を与えることで操作者にロックノブ部103の位置を感知させることができ、操作性(すなわち、使い勝手)の向上を図ることができる。
さらに、ロックノブ部103を矢印Hの如く継続して移動する。板ばね部材116(湾曲中央部116c)でロッド右端部86aを右中空軸96側に向けて矢印Iの如く移動する。
ロッド右端部86aが矢印Iの如く移動することでボンベ案内部82が矢印Iの如く移動する。
ロッド右端部86aが折曲頂部116dを乗り越えることで、ロックノブ部103に抵抗感(いわゆる、クリック感触)を与えることができる。
クリック感触を与えることで操作者にロックノブ部103の位置を感知させることができ、操作性(すなわち、使い勝手)の向上を図ることができる。
ロックノブ部103がロック位置P3に配置された状態において、ロッド右端部86aが板ばね部材116の他端部116bで第2ロッド位置P8に保持(支持)される。
ロッド右端部86aを第2ロッド位置P8に保持(支持)することで、ボンベ案内部82をボンベ取付位置に保持できる。
カセットガスボンベ18の後端部18cに後係止爪84が係止することで、後端部18cを後係止爪84で押圧する。
カセットガスボンベ18の後端部18cを後係止爪84で押圧することで、カセットガスボンベ18の口金19を口金受部66に取り付けた状態(当接させた状態)に保持する。
これにより、ガスボンベカバー52にカセットガスボンベ18を取り付ける作業が完了する。
これにより、ロックレバー77を回転させるだけで、上部ボンベカバー54を開閉させてカセットガスボンベ18を交換できるので、カセットガスボンベ18の交換作業を手間をかけないで容易におこなうことができる。
特に、水上の比較的不安定な状態でカセットガスボンベ18を交換する場合でも、カセットガスボンベ18の交換作業を容易におこなうことができる。
このように、ロックレバー77をロック位置P3まで回転するだけで、カセットガスボンベ18をボンベ取付位置P6まで自動的に移動できるので、カセットガスボンベ18の交換作業を一層手間をかけないで容易におこなうことができる。
これにより、ロックレバー77のデザイン性を高めるとともに、ロックレバー77のコンパクト化を図ることができる。
図17に示すように、ノブ部123をバルブ開位置P9に配置することで開閉切替弁67(図8参照)を開状態に切り替えることができる。
開閉切替弁67を開状態に切り替えることで、カセットガスボンベ18から供給されたガス燃料をガスエンジン15に導くことができる。
図18(a)に示すように、エンジンカバー本体51に備えたゴムベルト56を延ばして、マウントケース14の後支持爪14bからゴムベルト56を外す。
ここで、エンジンカバー本体51は、船体前方に向けて矢印Kの如くスイング移動する際に、ガスボンベカバー52に干渉しないように形成されている。
これにより、エンジンカバー本体51を船体前方に向けて矢印Kの如く容易にスイング移動することができる。
エンジンカバー本体51を全開に開放した後、エンジンカバー本体51を矢印Lの如く持ち上げて前端下支持部51aをマウントケース14の前支持凹部14aから外す。
前端下支持部51aを前支持凹部14aから外すことで、エンジンカバー本体51をマウントケース14から外すことができる。
図20(a)に示すように、マウントケース14からエンジンカバー本体51(図19参照)を外すことで、ボルト61およびボルト62・ナット63を外部に露出する。
外部に露出させたボルト61およびナット63を外す。
よって、ガスボンベカバー52内にカセットガスボンベ18を収納した状態で、ガスボンベカバー52を下カバー支持軸64を軸にして矢印Mの如く開放できる。
ガスボンベカバー52をリコイルスタータ44の上方から離すことで、リコイルスタータ44の上方に作業空間47を確保できる。
作業空間47を利用してガスエンジン15の上部からリコイルスタータ44を矢印Nの如く外すことができる。
リコイルスタータ44を外部に露出させた状態で、リコイルプーリー42にエマージェンシロープ91の先端部91aを掛け、エマージェンシロープ91の基端部91bを船外機10の外部に引き出すことでエマージェンシグリップ93を船外機10の外部に配置する。
エマージェンシグリップ93を船外機10の外部に配置した後、ガスボンベカバー52を下カバー支持軸64を軸にして矢印Oの如く閉じる方向に戻す。
この状態で、ガスボンベカバー52の下部ボンベカバー53は、リコイルプーリー42に対して上方に所定間隔だけ離れた状態で配置される。よって、リコイルプーリー42および下部ボンベカバー53間に、エマージェンシロープ91を引出可能な引出空間92を確保できる。
加えて、このエマージェンシグリップ93でエマージェンシロープ91を矢印Pの如く引いてリコイルプーリー42に始動時の回転を与えることができる。
よって、リコイルプーリー42に掛けたエマージェンシロープ91をエマージェンシグリップ93で矢印Pの如く引いてリコイルプーリー42に回転を与えたとき、カセットガスボンベ18からガスエンジン15にガス燃料を供給できる。
これにより、リコイルスタータ44を使用できない場合でも、エマージェンシグリップ93でリコイルプーリー42に回転を与えることで、カセットガスボンベ18からガスエンジン15にガス燃料を供給してガスエンジン15を始動させることができる。
例えば、前記実施例で示した船外機10、マウントケース14、ガスエンジン15、カセットガスボンベ18、ガスボンベカバー52、下部ボンベカバー53、上部ボンベカバー54、口金受部66、開閉切替弁67、下位置決め凸部71、左右のロック爪74、上位置決め凸部75、ロックレバー77、バルブ切替レバー78、ボンベ案内部82、案内ロッド86、嵌合溝部107および板ばね部材116などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
Claims (5)
- 船外機本体にガスエンジンが搭載され、前記ガスエンジンにガス燃料を供給するカセットガスボンベがガスボンベカバーに収納されたガスエンジン搭載型船外機において、
前記ガスボンベカバーは、
前記船外機本体側に設けられて前記カセットガスボンベの下部を収納可能な下部ボンベカバーと、
前記下部ボンベカバーに開閉自在に支持されてカセットガスボンベの上部をカバー可能で、開放側端部にロック爪が設けられた上部ボンベカバーと、
前記上部ボンベカバーが閉位置に配置された状態で前記ロック爪を受入・取出可能な嵌合溝部を有し、回転可能に支持されたロックレバーと、
を備え、
前記ロックレバーがロック解除位置に配置された状態で前記嵌合溝部に前記ロック爪を受け入れ、前記ロック爪が受入・取出不能となるロック位置まで前記ロックレバーを回転することで上部ボンベカバーを閉位置に保持することを特徴とするガスエンジン搭載型船外機。 - 前記下部ボンベカバーに前記カセットガスボンベの軸線方向に移動自在に設けられ、前記カセットガスボンベを口金受部まで移動可能なボンベ案内部を備え、
前記ボンベ案内部の案内ロッドが前記ロックレバー内に支持され、
前記ロックレバーが前記ロック解除位置から前記ロック位置まで回転することで、前記ボンベ案内部をボンベ取付位置まで移動させて前記カセットガスボンベを前記口金受部に取り付けることを特徴とするガスエンジン搭載型船外機。 - 前記ロックレバーに弾性体が内蔵され、
前記弾性体は、
前記ロックレバーが前記ロック位置に配置されたとき前記案内ロッドに当接して、前記ロックレバーを前記ロック位置に保持可能で、
前記ロックレバーが前記ロック解除位置に配置されたとき前記案内ロッドに当接して、前記ロックレバーを前記ロック解除位置に保持可能としたことを特徴とする請求項2記載のガスエンジン搭載型船外機。 - 前記ロックレバーの近傍に配置され、前記口金受部の開閉切替弁に連結されたバルブ切替レバーを備え、
前記バルブ切替レバーは、
前記ロックレバーが前記ロック位置から前記ロック解除位置まで移動する際に、前記開閉切替弁が閉状態になるように前記ロックレバーに連動することを特徴とする請求項1記載のガスエンジン搭載型船外機。 - 前記上部ボンベカバーおよび前記下部ボンベカバーの各々に、前記カセットガスボンベを装着位置に位置決めする位置決め凸部をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1記載のガスエンジン搭載型船外機。
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