JP2011179051A - 造粒粉末および造粒粉末の製造方法 - Google Patents

造粒粉末および造粒粉末の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的低温で焼成しても良好に焼結し、高密度の焼結体を製造可能な造粒粉末、およびかかる造粒粉末を容易に製造可能な造粒粉末の製造方法を提供する。
【解決手段】造粒粉末は、金属粉末と有機バインダーとを含むものであり、金属粉末中の複数個の金属粒子を有機バインダーで結着してなるものである。この有機バインダーは、ポリビニルアルコールまたはその誘導体とグリコール類とを含むものである。そして、造粒粉末は、その見掛密度が、金属粉末(金属粉末を構成する金属材料)の真密度の20%以上50%以下である。また、グリコール類としてはグリセリンが好ましく、その添加量は、金属粉末100重量部に対して、0.01重量部以上0.2重量部以下であるのが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、造粒粉末および造粒粉末の製造方法に関するものである。
金属粉末を成形する方法としては、金属粉末と有機バインダーとの混合物を、所定の成形型に充填し、圧縮することにより、所定の形状の成形体を得る圧縮成形法が知られている。得られた成形体は、有機バインダーを除去する脱脂処理、金属粉末を焼結する焼成処理を経て、金属焼結体となる。このような技術は粉末冶金技術の一例であり、成形型の形状次第で複雑な形状の金属焼結体を大量に製造可能であることから、近年、多くの産業分野で普及している。
圧縮成形法では、まず、成形型内に金属粉末をできるだけ隙間なく充填する必要がある。成形型内に隙間があると、この隙間が空孔として成形体内に残存し、最終的に金属焼結体の緻密性を損なうからである。
ところが、金属粉末として、平均粒径が10μm以下の微細な粉末が用いられる場合がある。このような微細な粉末は、流動性が低いため、成形型内への充填性に乏しい。このため、金属粉末と有機バインダーとの混合物を、より大きな粒子に造粒することで、流動性の改善を図ることが行われる。混合物を造粒すると、金属粉末中の複数の粒子が有機バインダーによって結着し、より大きな造粒粉末となる。造粒粉末は、金属粉末に比べて流動性が高いため、成形型内への充填性に優れ、緻密な成形体および焼結体の製造を可能にする。
例えば、特許文献1には、金属粉末の造粒粉末を圧縮成形し、得られた成形体を1200℃以上の高温で焼成して焼結体を得る方法が開示されている。
しかしながら、1200℃以上の温度で使用可能な焼成炉は、特殊な耐熱構造を必要とするため、高価であり、かつ焼成炉のランニングコストも高い。
一方、焼成温度を下げた場合、焼結体の密度が低くなり、機械的特性に劣るなどの問題が出てくる。
特開2005−154847号公報
本発明の目的は、比較的低温で焼成しても良好に焼結し、高密度の焼結体を製造可能な造粒粉末、およびかかる造粒粉末を容易に製造可能な造粒粉末の製造方法を提供することにある。
上記目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の造粒粉末は、複数個の金属粒子を有機バインダーで結着してなる造粒粉末であって、
前記有機バインダーは、ポリビニルアルコールまたはその誘導体とグリコール類とを含むものであり、
当該造粒粉末の見掛密度は、前記金属粒子の真密度の20%以上50%以下であることを特徴とする。
これにより、比較的低温で焼成しても良好に焼結し、高密度の焼結体を製造可能な造粒粉末が得られる。
本発明の造粒粉末では、前記グリコール類は、グリセリンであることが好ましい。
グリセリンは、グリコール類の中でも分子量が比較的小さく、かつ水酸基の存在比が大きいものであるため、ポリエチレングリコールの分子間に入り込み易い上に、水素結合に寄与するサイトを多く含んでいるので、造粒粉末の緻密化に寄与する。また、グリセリンは、適度な粘性を有しており、造粒時の金属粉末の結着性と、成形体の保形性をより高めることができる。
本発明の造粒粉末では、前記グリコール類は、前記金属粒子100重量部に対して、0.01重量部以上0.2重量部以下であることが好ましい。
これにより、造粒粉末を特に緻密化することができ、高密度の焼結体が得られるとともに、圧縮成形時の応力が成形体中に蓄積され成形後に変形を伴って解放されるスプリングバックの発生を防止することができる。
本発明の造粒粉末では、前記有機バインダーは、さらに有機アミン類またはその誘導体を含むものであることが好ましい。
これにより、有機アミン類が金属粉末の粒子表面に自発的に吸着して、粒子間の摩擦を低減し、造粒粉末の緻密化が促進される。これに加え、粒子表面に吸着した有機アミン類が粒子と外気との接触機会を減少させるため、粒子の耐候性を高めることができる。
本発明の造粒粉末では、前記有機アミン類は、アルキルアミン、シクロアルキルアミン、アルカノールアミンおよびこれらの誘導体のうちの少なくとも1種であることが好ましい。
これにより、造粒粉末のさらなる緻密化が促進される。
本発明の造粒粉末では、前記有機アミン類は、前記金属粒子100重量部に対して、0.001重量部以上5重量部以下であることが好ましい。
これにより、造粒粉末のさらなる緻密化とさらなる耐候性の向上とが促進される。
本発明の造粒粉末では、当該造粒粉末中の前記有機バインダーの含有率は、0.1重量%以上20重量%以下であることが好ましい。
これにより、成形時の崩壊性とその後の成形体の保形性とを高めることができる。その結果、密度と寸法精度に優れた焼結体が得られる。
本発明の造粒粉末の製造方法は、ポリビニルアルコールまたはその誘導体およびグリコール類を含む有機バインダーの溶液を供給しつつ、金属粉末を転動および/または流動させることにより、前記金属粉末を造粒することを特徴とする。
これにより、比較的低温で焼成しても良好に焼結し、高密度の焼結体を製造可能な造粒粉末を容易に製造することができる。
本発明の造粒粉末の製造方法では、前記有機バインダーの溶液は、噴霧により供給されることが好ましい。
これにより、造粒粉末に均一に過不足なくバインダー溶液が供給されるため、造粒粉末の形状やサイズの均一化が図られる。その結果、粒度分布の揃った造粒粉末が得られる。
本発明の造粒粉末の製造方法において用いられる転動造粒装置の構成を示す模式図である。 横軸をグリセリンの添加量、縦軸を成形密度としたときの各実施例で得られた成形体の分布を示すグラフである。
以下、本発明の造粒粉末および造粒粉末の製造方法を、添付図面に基づく好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の造粒粉末は、金属粉末と有機バインダーとを含むものであり、金属粉末中の複数個の金属粒子を有機バインダーで結着してなるものである。
また、本発明に用いられる有機バインダーは、ポリビニルアルコールまたはその誘導体とグリコール類とを含むものである。そして、本発明の造粒粉末は、その見掛密度が、金属粉末(金属粉末を構成する金属材料)の真密度の20%以上50%以下であるという特徴を有するものである。
このような造粒粉末は、比較的低温で焼成した場合でも、良好に焼結し、高密度の焼結体を製造し得るものである。このため、特殊な耐熱構造を有しない、安価でかつランニングコストのかからない焼成炉を使用することができるという利点を有する。
以下、本発明の造粒粉末について詳述する。
(金属粉末)
金属粉末としては、特に限定されないが、例えば、Mg、Al、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、In、Sn、Sn、Ta、W、またはこれらの合金が挙げられる。
このうち、金属粉末には、ステンレス鋼、ダイス鋼、高速度工具鋼、低炭素鋼、Fe−Ni合金、Fe−Ni−Co合金等の各種Fe基合金の粉末が好ましく用いられる。このようなFe基合金は、機械的特性に優れているため、このFe基合金粉末を用いて得られた焼結体は、機械的特性に優れ、広範な用途に用いることができる。
なお、ステンレス鋼としては、例えば、SUS304、SUS316、SUS317、SUS329、SUS410、SUS430、SUS440、SUS630等が挙げられる。
また、金属粉末の平均粒径は、好ましくは1〜30μm、より好ましくは3〜20μmとされ、さらに好ましくは、3〜10μmとされる。このような粒径の金属粉末は、成形時の圧縮性の低下を避けつつ、最終的に十分に緻密な焼結体を製造可能なものとなる。
なお、平均粒径が前記下限値未満である場合、金属粉末が凝集し易くなり、成形時の圧縮性が著しく低下するおそれがある。一方、平均粒径が前記上限値を超える場合、粉末の粒子間の隙間が大きくなり過ぎて、最終的に得られる焼結体の緻密化が不十分になるおそれがある。
また、本発明に用いられる金属粉末のタップ密度は、例えばFe基合金粉末の場合、3.5g/cm以上であるのが好ましく、3.8g/cm以上であるのがより好ましい。このようにタップ密度が大きい金属粉末であれば、造粒粉末を得る際に、粒子間の充填性が特に高くなる。このため、最終的に、特に緻密な焼結体を得ることができる。
また、本発明に用いられる金属粉末の比表面積は、特に限定されないが、0.15m/g以上であるのが好ましく、0.2m/g以上であるのがより好ましく、0.3m/g以上であるのがさらに好ましい。このように比表面積の広い金属粉末であれば、表面の活性(表面エネルギー)が高くなるため、より少ないエネルギーの付与でも容易に焼結することができる。したがって、成形体を焼結する際に、より短時間で焼結することができる。その結果、低温での焼成であっても焼結体の緻密化を図ることができる。
このような金属粉末は、例えば、いかなる方法で製造されたものでもよいが、例えば、アトマイズ法(水アトマイズ法、ガスアトマイズ法、高速回転水流アトマイズ法等)、還元法、カルボニル法、粉砕法等の方法により製造されたものを用いることができる。
このうち、金属粉末には、アトマイズ法により製造されたものを用いるのが好ましい。アトマイズ法によれば、前記したような極めて微小な平均粒径の金属粉末を効率よく製造することができる。また、粒径のバラツキが少なく、粒径の揃った金属粉末を得ることができる。したがって、このような金属粉末を用いることにより、焼結体における気孔の生成を確実に防止することができ、密度の向上を図ることができる。
また、アトマイズ法で製造された金属粉末は、比較的真球に近い球形状をなしているため、バインダーに対する分散性や流動性に優れたものとなる。このため、造粒粉末を成形型に充填して成形する際に、その充填性を高めることができ、最終的により緻密な焼結体を得ることができる。
(有機バインダー)
本発明では、有機バインダーとして、前述したようにポリビニルアルコール(PVA)またはその誘導体と、グリコール類とを含む。
ここで、従来の造粒粉末では、高い見掛密度を実現することができなかった。これは、金属粉末の粒子間距離を十分に短縮することができなかったことが理由として考えられる。特に、金属粉末の粒径が小さい場合、金属粉末が嵩高くなり、上記傾向がより顕著であった。
これに対し、上記有機バインダーを用いることにより、金属粉末と有機バインダーとを混合、造粒して造粒粉末を製造したとき、金属粉末の集合性が向上し、見掛密度の高い造粒粉末が得られる。
このような緻密化の進んだ造粒粉末では、金属粒子間の距離が十分に小さくなっているため、脱脂、焼成の際には、より低温でかつより短時間で焼結が開始する。したがって、特殊な耐熱構造を有しない、比較的安価でかつランニングコストのかからない焼成炉を使用することができ、高密度の焼結体を効率よく製造することができる。
本発明の造粒粉末が上記効果を奏する理由としては、以下のようなことが挙げられる。
まず、ポリビニルアルコールまたはその誘導体とグリコール類とは、両者の混合比に関わらず均一に混じり合う。これは、両者の分子が有する水酸基が水素結合により引き合い、分子間距離が狭くなるためである。特に、グリコール類の分子が、ポリビニルアルコールの分子間に入り込み、ポリビニルアルコールの分子間距離の短縮に寄与すると考えられる。しかも、上記の有機バインダーは、比較的低温で速やかに分解するため、焼結の阻害要因にはなり難い。このため、本発明の造粒粉末を成形してなる成形体は、より低温でかつより短時間で焼結に至ると考えられる。
また、これらの有機バインダーの分子は、金属粉末の粒子に対しても水素結合により引き合うと考えられる。これは、金属粉末の粒子表面には水酸基が露出しているため、この水酸基と有機バインダーの分子が有する水酸基との間に水素結合が生じるからである。その結果、金属粉末の粒子同士の離間距離が短縮し、造粒粉末の緻密化、ひいては焼結体の緻密化が進行すると考えられる。
以上のような理由から、本発明の造粒粉末は緻密なものとなり、その見掛密度が高くなる。具体的には、本発明の造粒粉末の見掛密度[g/cm]は、金属粉末の真密度[g/cm]の20%以上50%以下となる。このような造粒粉末は、比較的低温で焼成した場合でも、良好に焼結し、高密度の焼結体を製造し得るものである。このため、特殊な耐熱構造を有しない、安価でかつランニングコストのかからない焼成炉を使用することができるという利点を有する。
また、従来、焼結密度を高めるために使用していた可塑剤や潤滑剤の使用量を削減したり、使用そのものを止めることもできる。このため、これらの添加による焼結密度の低下が防止され、さらなる焼結密度の向上が図られるとともに、低コスト化を図ることもできる。
なお、造粒粉末の見掛密度が前記範囲程度に緻密化すると、それだけ焼結時の収縮率が低下することとなる。その結果、焼結体の寸法は狙い値から外れ難くなり、焼結体の寸法精度を高めることができる。すなわち、本発明によれば、寸法精度の高い焼結体を得ることができる。
ポリビニルアルコールまたはその誘導体としては、重量平均分子量が2000〜200000程度のものが好ましく用いられ、5000〜150000程度のものがより好ましく用いられる。このような重量平均分子量のポリビニルアルコールは、粘度や熱分解性が有機バインダーとして最適である。すなわち、上記ポリビニルアルコールは、造粒時の金属粉末の結着性、および、成形時の崩壊性とその後の成形体の保形性とを高度に両立するものである。その結果、本発明の造粒粉末を用いることにより、密度と寸法精度に優れた焼結体が得られる。
なお、ポリビニルアルコールの誘導体とは、炭素原子に結合した水素原子が各種官能基で置換されたものをしたものをいい、官能基としては、例えば、アルキル基、シリル基、アクリレート基等が挙げられる。
一方、グリコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このうち、本発明に用いるグリコール類としては、グリセリンが好ましい。グリセリンは、グリコール類の中でも分子量が比較的小さく、かつ水酸基の存在比が大きいものである。このため、ポリエチレングリコールの分子間に入り込み易い上に、上述した水素結合に寄与するサイトがそれだけ多くなり、造粒粉末のさらなる緻密化が図られる。また、グリセリンは、適度な粘性を有しており、造粒時の金属粉末の結着性と、成形体の保形性をより高めることができる。
このようなグリコール類は、金属粉末100重量部に対して、0.01重量部以上0.2重量部以下の割合で添加されるのが好ましく、0.01重量部以上0.1重量部以下の割合で添加されるのがより好ましい。かかる添加量でグリコール類を添加することにより、造粒粉末を特に緻密化することができる。
なお、グリコール類の添加量が前記下限値を下回る場合、造粒粉末の密度、ひいては焼結体の密度が低下するおそれがある。一方、グリコール類の添加量が前記上限値を上回る場合、やはり造粒粉末の密度が低下するとともに、圧縮成形時の応力が成形体中に蓄積され、成形後に残留応力が変形を伴って解放される現象、いわゆるスプリングバックが増大する。このため、焼結体の寸法精度が低下したり、割れ等が発生するおそれがある。
また、グリコール類は、ポリビニルアルコールまたはその誘導体に対して、0.005重量%以上2重量%以下の割合で添加されるのが好ましく、0.01重量%以上1重量%以下であるのがより好ましく、0.02重量%以上0.5重量%以下であるのがさらに好ましい。これにより、グリコール類によるポリビニルアルコールの分子間距離の短縮による造粒粉末の緻密化と、造粒粉末の成形時における十分な崩壊性とをより高度に両立することができる。
また、有機バインダーは、上記の成分の他に、有機アミン類またはその誘導体を含んでいるのが好ましい。有機アミン類またはその誘導体を含むことにより、金属粉末の流動性および耐候性を高めることができる。この有機アミン類は、各分子にアミノ基を含んでいるが、このアミノ基が金属粉末の粒子表面に自発的に吸着するため、粒子間の摩擦を低減することができる。その結果、金属粉末の流動性が向上し、粒子間距離が小さくなることにより、造粒粉末の緻密化に寄与する。これに加え、粒子表面に吸着した有機アミン類が粒子と外気との接触機会を減少させることにより、粒子を酸素や水分等から保護し、粒子の耐候性を高める。
なお、アミノ基の粒子表面への吸着は、極性基であるアミノ基が有する孤立電子対と、金属粉末の粒子表面の吸着サイトとの相互作用によるものと考えられる。
このような有機アミン類としては、例えば、アルキルアミン類、シクロアルキルアミン類、アルカノールアミン類、アリルアミン類、アリールアミン類、アルコキシアミン類、またはこれらの誘導体等が挙げられるが、この中でも特にアルキルアミン類、シクロアルキルアミン類、アルカノールアミン類およびこれらの誘導体のうちの少なくとも1種が好ましく用いられる。これらのアミン類は、造粒粉末のさらなる緻密化に寄与する。
アルキルアミン類としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン(ノルマルオクチルアミン)、2−エチルヘキシルアミンのようなモノアルキルアミン類、ジイソブチルアミンのようなジアルキルアミン類、ジイソプロピルエチルアミンのようなトリアルキルアミン類等が挙げられる。
また、シクロアルキルアミン類としては、例えば、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等が挙げられる。
また、アルカノールアミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−アミノエチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等が挙げられる。
さらに、これらの有機アミン類の誘導体としては、特に限定されないが、好ましくは有機アミン類の亜硝酸塩、有機アミン類のカルボン酸塩、有機アミン類のクロム酸塩、有機アミン類の酢酸塩等を用いることができる。
このような有機アミン類は、金属粉末100重量部に対して、0.001重量部以上5重量部以下の割合で添加されるのが好ましく、0.005重量部以上1重量部以下の割合で添加されるのがより好ましい。かかる添加量で有機アミン類を添加することにより、造粒粉末のさらなる緻密化とさらなる耐候性の向上とを図ることができる。
ところで、有機バインダーとしては、上記の成分の他に、例えば、ポリビニルピロリドン(PVP)、ステアリン酸、エチレンビスステアロアミド、エチレンビニル共重合体、パラフィン、ワックス、アルギン酸ソーダ、寒天、アラビアゴム、レジン、しょ糖等を含んでいてもよい。
また、有機バインダーには、必要に応じて、フタル酸エステル(例:DOP、DEP、DBP)、アジピン酸エステル、トリメリット酸エステル、セバシン酸エステル等の添加物が添加されていてもよい。
なお、添加物としては、上記の成分の他に、酸化防止剤、脱脂促進剤、界面活性剤等を添加してもよい。
ただし、有機バインダー中のポリビニルアルコールまたはその誘導体とグリコール類の合計の含有率は、80重量%以上であるのが好ましく、90重量%以上であるのがより好ましい。含有率を前記範囲内とすることにより、十分に高密度な造粒粉末が得られる。
(造粒粉末)
本発明の造粒粉末は、上記金属粉末と有機バインダーとを含むものであるが、造粒粉末中の有機バインダーの含有率は、0.1重量%以上20重量%以下であるのが好ましく、0.3重量%以上3重量%以下であるのがより好ましく、0.5重量%以上2.5重量%以下であるのがさらに好ましい。有機バインダーの含有率が前記範囲内であることにより、金属粉末の粒子同士の結着性と、造粒粉末の十分な緻密化とを図ることができる。また、このような造粒粉末を用いることにより、成形時の崩壊性とその後の成形体の保形性とを高めることができる。その結果、密度と寸法精度に優れた焼結体が得られる。
ここで、本発明の造粒粉末は、前述したように、その見掛密度が金属粉末の真密度の20%以上50%以下である。造粒粉末の見掛密度とは、造粒粉末の自然充填状態における質量と容積との比であり、JIS Z 2504に規定の金属粉の見掛密度試験方法により測定することができる。一方、金属粉末の真密度とは、金属粉末を構成する金属材料の真密度である。
上述したような有機バインダーを用いることにより、造粒粉末の緻密化が図られ、金属粉末の真密度に対する見掛密度の割合が前記範囲内となる造粒粉末が得られる。このような造粒粉末は、成形されたときに成形密度の高い成形体を形成可能であり、さらには焼結密度の高い焼結体を形成可能である。また、焼結時の収縮率を抑えることができるので、焼結体の寸法精度を高めることができる。
本発明の造粒粉末の見掛密度は、金属粉末の真密度に対して前記範囲内にあるが、好ましくは25%以上45%以下とされ、より好ましくは30%以上40%以下とされる。
見掛密度が前記下限値を下回ると、造粒粉末の緻密化が不十分となり、低温での焼結性が著しく低下してしまう。一方、見掛密度が前記上限値を上回ると、造粒粉末が過度に緻密になり、成形時の適度な崩壊性が得られなくなるため、成形体の保形性が低下することとなる。
また、本発明の造粒粉末の各粒子形状は、流動性および充填性に大きな影響を及ぼす。かかる観点から、造粒粉末の各粒子形状は、真球に近い形状であるのが好ましい。
(造粒粉末の製造方法)
次に、本発明の造粒粉末の製造方法の実施形態について説明する。
以下、造粒粉末の製造方法の説明に先立って、この製造方法に用いられる造粒装置について説明する。
図1は、本発明の造粒粉末の製造方法において用いられる転動造粒装置の構成を示す模式図である。なお、図1(a)は、転動造粒装置の縦断面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図である。
転動造粒装置1は、造粒を行うための処理容器10と、処理容器10内に配設されたブレード20およびクロススクリュー30と、スプレーノズル40とを備えている。
処理容器10は、図1(a)に示すように、底部11と、底部11から立設された側壁部12とを有し、側壁部12は、上方から下方に向かって内径および外径が漸増する錘状(例えば円錐台筒状)をなしている。処理容器10(側壁部12)がこのような形状をなしていることにより、処理容器10内に、ブレード20により処理容器10の外周側を吹き上げられた粉末が、処理容器10の中央側に降下するような気流を形成することができる。その結果、粉末をムラなく処理することができ、粒度分布がシャープな造粒粉末を効率よく製造することができる。
また、処理容器10は、上方に開口を有し、この開口を塞ぐように蓋部13が装着されている。
ブレード20は、基部23と、この基部23に一端が固定され、放射状にほぼ等間隔に設けられた3枚の回転翼21、21、21とを有している。
また、処理容器10の底部11の中心には、貫通孔110が設けられており、この貫通孔110に回転駆動軸22が挿通されている。
回転駆動軸22の上端は、基部23に固定されており、下端は、回転駆動源(図示省略)に接続されている。そして、この回転駆動源により回転駆動軸22が正逆方向に回転駆動されることにより、ブレード20が回転する。
また、回転翼21、21、21は、それぞれ、ブレード20の回転方向前方側が下り斜面となるように、回転駆動軸22に対して傾斜して固定されている。これにより、ブレード20の回転に伴って、粉末を効果的に跳ね上げることができ、前述したような気流を形成することができる。
処理容器10の側壁部12には、貫通孔130が設けられており、この貫通孔130に回転駆動軸31が挿通されている。
回転駆動軸31の一端は、クロススクリュー30に固定されており、他端は、回転駆動源(図示省略)に接続されている。そして、この回転駆動源により回転駆動軸31が正逆方向に回転駆動されることにより、クロススクリュー30が回転する。
スプレーノズル40は、処理容器10に装着された蓋部13を貫通して設けられており、供給口が処理容器10内に位置している。これにより、処理容器10内に溶媒を噴霧し得るよう構成されている。スプレーノズル40から溶媒を噴霧することにより、スプレーノズル40付近には、下降気流が発生する。
ここで、前述したような転動造粒装置1の動作、すなわち転動造粒装置1を用いた造粒粉末の製造方法を説明する。転動造粒装置1を用いた造粒粉末の製造方法は、本発明の造粒粉末の製造方法の一例であり、本発明の造粒粉末の製造方法がこれに限定されないのは、言うまでもない。
次に、造粒粉末の製造方法について説明する。
本実施形態にかかる造粒粉末の製造方法は、有機バインダーの溶液(バインダー溶液)を供給しつつ、金属粉末を転動および/または流動させることにより、金属粉末を造粒するものである。
まず、上述したような転動造粒装置1の処理容器10の内部に金属粉末を投入する。そして、ブレード20で撹拌することにより金属粉末を転動および/または流動させる。
それとともに、スプレーノズル40からバインダー溶液を噴霧する。ミスト状態のバインダー溶液は、金属粉末を湿潤させるとともに、金属粉末の粒子同士を結着させる。その結果、金属粉末の造粒がなされ、造粒粉末80が得られる。この造粒粉末80は、ブレード20の回転に伴って、処理容器10の外周側(側壁部12側)へ徐々に移動(転動)するとともに、回転翼21によって上方に跳ね上げられる。跳ね上げられた造粒粉末80は、処理容器10の中央部側を下降して、再びブレード20によって転動される。このような一連の過程が繰り返されると、整形が行われ、真球に近い造粒粉末80が形成される。そして、粒子間距離の短い、緻密な造粒粉末が得られる。
また、このような造粒の過程で、造粒中の粒子が回転中のクロススクリュー30に接触すると、粒径の大きな粒子(造粒の進行度合いが大きい粒子)が解砕される。これにより、過度の造粒が抑制され、造粒粉末の粒度分布が狭い幅に制御されることとなる。
なお、バインダー溶液は、あらかじめ処理容器10内に入れておく等、いかなる方法で供給されてもよいが、図1(a)に示すように上方から噴霧するのが好ましい。これにより、ブレード20によって跳ね上げられた造粒粉末80に均一に過不足なくバインダー溶液が供給されるため、造粒粉末80の形状やサイズの均一化が図られる。特に、造粒粉末80が空中に浮いているときにバインダー溶液と接触することにより、造粒粉末80の粒子の表面全体がムラなく湿潤するため、前記均一化がより顕著なものとなる。その結果、粒度分布の揃った造粒粉末80が得られる。
バインダー溶液に用いられる溶媒としては、例えば、水、二硫化炭素、四塩化炭素等の無機溶媒や、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルイソプロピルケトン(MIPK)、シクロヘキサノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−メトキシエタノール、アリルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、2−メトキシエタノール等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、オクタン、ジデカン、メチルシクロヘキセン、イソプレン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、フルフリルアルコール等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化合物系溶媒、アセチルアセトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸イソペンチル、クロロ酢酸エチル、クロロ酢酸ブチル、クロロ酢酸イソブチル、ギ酸エチル、ギ酸イソブチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、安息香酸エチル等のエステル系溶媒、トリメチルアミン、ヘキシルアミン、トリエチルアミン、アニリン等のアミン系溶媒、アクリロニトリル、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ系溶媒、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ペンタナール、アクリルアルデヒド等のアルデヒド系溶媒等の有機溶媒等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を混合したものを用いることができる。
ここで、ブレード20の単位時間当たりの回転数(以下、単に「回転数」と言う。)は、造粒粉末80の転動が最低限確保できれば、特に限定されないが、例えば、50rpm以上500rpm以下程度であるのが好ましく、100rpm以上300rpm以下程度であるのがより好ましい。ブレード20の回転数が前記範囲内の値であると、造粒粉末80を効率よく転動させて、効率よく造粒を行うことができる。また、適度な圧密状態が得られるので、より見掛密度の高い造粒粉末とすることができる。その結果、より緻密で、粒度分布幅が特に狭い造粒粉末80を得ることができる。
これに対し、ブレード20の回転数が前記下限値未満であると、造粒粉末80の転動や跳ね上げが不十分となり、造粒ムラの原因となる可能性がある。また、圧密が不十分となり、見掛密度の低い造粒粉末80、そして球状にならず不規則形状の流動性の良くない造粒粉末80となる可能性がある。一方、ブレード20の回転数が前記上限値を超えると、ブレード20による造粒粒子の解砕が進み、造粒が進まない粉末が多くなる可能性がある。
また、造粒時のクロススクリュー30の単位時間当たりの回転数は、特に限定されないが、例えば、50rpm以上3500rpm以下程度であるのが好ましく、100rpm以上3000rpm以下程度であるのがより好ましい。これにより、過度の解砕を防止しつつ、粒径の大きな粒子を解砕して、粒径の均一化を図ることができる。
また、バインダー溶液の供給速度は、特に限定されないが、例えば、20g/分以上1000g/分以下であるのが好ましく、30g/分以上800g/分以下であるのがより好ましく、50g/分以上600g/分以下であるのがさらに好ましい。バインダー溶液の供給速度が前記範囲内の値であると、バインダー溶液による金属粉末の結合(造粒)をムラなく進行させつつ、得られる造粒粉末の粒度分布をよりシャープなものとすることができる。
これに対し、バインダー溶液の供給速度が前記下限値未満であると、造粒ムラの原因となる可能性がある。一方、バインダー溶液の供給速度が前記上限値を超えると、造粒が過度に進む可能性がある。その結果、得られる造粒粉末は、粒度分布が広いものとなってしまう可能性がある。
さらに、バインダー溶液中の有機バインダーの濃度は、0.5重量%以上20重量%以下であるのが好ましく、1重量%以上15重量%以下であるのがより好ましく、2重量%以上10重量%以下であるのがさらに好ましい。
なお、造粒の処理時間(撹拌時間)は、特に限定されないが、1分以上90分以下であるのが好ましく、2分以上85分以下であるのがより好ましく、3分以上80分以下であるのがさらに好ましい。これにより、未造粒の造粒粉末の残存を抑制し、得られる造粒粉末の粒度分布を十分にシャープなものとすることができる。
これに対し、造粒の処理時間が前記下限値未満であると、比較的多くの小粒径粉末(未造粒の金属粉末等)が残存する可能性がある。一方、造粒の処理時間が前記上限値を超えると、粒径の比較的大きい粉末(転動または流動していない粉末の固まり)に溶媒が直接付与され、造粒ムラの原因となる可能性がある。
また、必要に応じて、造粒粉末に対して、有機バインダーを溶解可能な溶媒を噴霧(供給)するようにしてもよい。これにより、造粒粉末の形状やサイズのさらなる均一化が図られる。
以上のようにして造粒粉末が得られる。
なお、上記では、造粒方法の1つである転動造粒法、流動層造粒法または転動流動造粒法に共通する技術について説明したが、造粒方法はこれらに限られるものではなく、スプレードライ(噴霧乾燥)法等を用いることもできる。
また、本発明の造粒粉末の用途は、特に限定されないが、例えば、当該造粒粉末を含む成形体の製造、特に、当該造粒粉末を含む成形体を焼結することにより得られる焼結体の製造に好適に用いることができる。
(焼結体の製造方法)
以下、焼結体の製造方法の一例について説明する。
<成形>
まず、上述したような本発明の造粒粉末を用いて、プレス成形機により成形し、所望の形状、寸法の成形体を製造する。本発明の造粒粉末は、それ自体が緻密であり、かつ、充填性の高いものである。このため、高密度の成形体を製造することができ、最終的に、高密度でかつ収縮率の小さい焼結体が得られる。
なお、製造される成形体の形状寸法は、以後の脱脂および焼結による収縮分を見込んで決定される。また、成形法は、プレス成形に限定されず、圧縮成形、射出成形等であってもよい。
<脱脂処理>
前述した成形工程で得られた成形体に対し、脱脂処理(脱バインダー処理)を施し、脱脂体を得る。この脱脂処理としては、特に限定されないが、非酸化性雰囲気、例えば真空または減圧状態下(例えば1×10−1Torr以上1×10−6Torr以下)、あるいは窒素ガス、アルゴンガス、水素ガス、アンモニア分解ガス等のガス中で、熱処理を行うことによりなされる。この場合、熱処理の条件は、有機バインダーの分解開始温度等によって若干異なるが、好ましくは温度100℃以上750℃以下程度で0.5時間以上40時間以下程度、より好ましくは温度150℃以上700℃以下程度で1時間以上24時間以下程度とされる。
また、このような熱処理による脱脂は、種々の目的(例えば、脱脂時間の短縮等の目的)で、複数の工程(段階)に分けて行ってもよい。この場合、例えば、前半を低温で、後半を高温で脱脂するような方法や、低温と高温を繰り返し行う方法等が挙げられる。
なお、有機バインダーは、脱脂処理によって完全に除去されなくてもよく、例えば、脱脂処理の完了時点で、その一部が残存していてもよい。
<焼成>
前述した脱脂処理工程で得られた脱脂体を焼結炉で焼成して焼結させ、目的とする焼結体を得る。この焼成により、造粒粉末を構成していた金属粉末は、拡散、粒成長し、全体として緻密な、すなわち高密度、低空孔率の焼結体が得られる。
焼成時における焼成温度は、造粒粉末の組成等により若干異なるが、例えば、Fe基合金粉末を用いた場合、900℃以上1200℃未満であるのが好ましく、1000℃以上1180℃以下であるのがより好ましい。焼成温度が前記範囲内であれば、特殊な耐熱構造を有しない、比較的安価でかつランニングコストのかからない焼成炉を用いて、効率よく焼結体を製造することができる。なお、焼成温度が前記下限値未満であると、金属粉末の焼結が十分に進行せず、最終的に得られる焼結体の空孔率が大きくなって十分な機械的強度が得られないおそれがある。一方、焼成温度が前記上限値を超えると、特殊な耐熱構造を有する焼成炉を用いる必要があるため、焼成の容易性が低下する。
また、焼成中の最高温度保持時間は0.5時間以上8時間以下程度であるのが好ましく、0.75時間以上5時間以下程度であるのがより好ましい。
また、焼成雰囲気は、特に限定されないが、減圧(真空)下または非酸化性雰囲気とされるのが好ましい。これにより、金属の酸化による特性劣化を防ぐことができる。好ましい焼成雰囲気としては、1Torr以下(より好ましくは1×10−2Torr以上1×10−6Torr以下)の減圧(真空)下、または1Torr以上760Torr以下の窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気、または1Torr以上760Torr以下の水素ガス雰囲気であるのが好ましい。
なお、焼成雰囲気は、焼成の途中で変化してもよい。例えば、最初に1×10−2Torr以上1×10−6Torr以下の減圧(真空)下とし、途中で前記のような不活性ガスに切り替えることができる。
また、焼成は、2段階またはそれ以上で行ってもよい。例えば、焼成条件の異なる1次焼成と2次焼成とを行い、2次焼成の焼成温度を、1次焼成の焼成温度より高い温度としてもよい。
なお、上記のようにして得られた焼結体は、いかなる目的で用いられるものであってもよく、その用途としては、各種機械部品等が挙げられる。
以上のようにして得られる焼結体の相対密度は、その用途等により異なるが、例えば、93%超、好ましくは94%以上となることが期待される。このような焼結体は、機械的特性に特に優れたものとなる。また、本発明の造粒粉末を用いることにより、低温での焼成であっても、かかる機械的特性に優れた焼結体を効率よく製造することができる。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、造粒粉末の製造方法では、必要に応じて、任意の工程を追加することができる。
また、本発明の造粒粉末の製造方法に用いる装置は、前述した実施形態のものに限定されない。例えば、前記実施形態では、転動造粒装置を用いて説明したが、流動作用により造粒を行う流動層造粒装置や、転動流動作用により造粒を行う転動流動造粒装置、噴霧乾燥させるスプレードライ装置等を用いるようにしてもよい。
1.造粒粉末の製造
(実施例1)
<1>まず、原料粉末として、水アトマイズ法により製造された平均粒径6μmの2%Ni−Fe合金粉末(エプソンアトミックス(株)製、真密度7.827g/cm)を用意した。なお、2%Ni−Feの組成は、C:0.4〜0.6質量%、Si:0.35質量%以下、Mn:0.8質量%以下、P:0.03質量%以下、S:0.045質量%以下、Ni:1.5〜2.5質量%、Cr:0.2質量%以下、Fe:残部である。
<2>一方、有機バインダーとして、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、RS−1717)とグリセリン(和光純薬工業株式会社製)とアルキルアミン誘導体(酢酸塩)とを用意した。また、溶媒としてイオン交換水を用意した。なお、溶媒の添加量は、有機バインダー1gあたり50gとした。また、ポリビニルアルコールの鹸化度は93、重合度は1700であった。
次いで、ポリビニルアルコール、グリセリンおよび有機アミン類をイオン交換水に混合し、室温まで冷却することにより、バインダー溶液を調製した。なお、ポリビニルアルコール、グリセリンおよびアルキルアミン誘導体の添加量は、金属粉末100重量部に対して、0.8重量部、0.01重量部および0.1重量部とした。
<3>次いで、転動造粒装置((株)パウレック製、VG−25)の処理容器内に原料粉末を投入した。そして、転動造粒装置のスプレーノズルからバインダー溶液を噴霧しつつ、以下の条件で原料粉末を転動させた。これにより、平均粒径75μmの造粒粉末を得た。
<転動条件>
・ブレード回転数:200rpm
・クロススクリュー回転数:2500rpm
・バインダー溶液の供給速度:200g/分
・造粒時間:90分間
(実施例2〜9)
グリセリンの添加量をそれぞれ表1に示すようにした以外は、実施例1と同様にして造粒粉末を得た。
(実施例10〜15)
有機アミン類の添加量をそれぞれ表1に示すようにした以外は、実施例3と同様にして造粒粉末を得た。
(実施例16〜21)
ポリビニルアルコールの添加量をそれぞれ表2に示すようにした以外は、実施例3と同様にして造粒粉末を得た。
(実施例22)
有機アミン類の添加を省略した以外は、実施例3と同様にして造粒粉末を得た。
(実施例23〜26)
グリコール類の組成と添加量、または、有機アミン類の組成と添加量を、それぞれ表2のようにした以外は、実施例1と同様にして造粒粉末を得た。
(実施例27、28)
金属粉末の組成をSUS−316L(真密度:7.98g/cm)に変更した以外は、実施例22および実施例3と同様にして造粒粉末を得た。
(比較例1〜3)
有機バインダーをポリビニルアルコールのみで構成(グリセリンおよびアルキルアミン誘導体の添加を省略)し、その添加量を表2のようにした以外は、それぞれ実施例1と同様にして造粒粉末を得た。
(比較例4)
ポリビニルアルコールに代えて、ポリビニルピロリドンを用いるようにした以外は、比較例1と同様にして造粒粉末を得た。
(比較例5)
有機バインダーに対して、さらに、グリセリンとアルキルアミン誘導体とを添加した以外は、比較例4と同様にして造粒粉末を得た。
(比較例6)
有機バインダーをポリビニルアルコールのみで構成(グリセリンおよびアルキルアミン誘導体の添加を省略)した以外は、実施例28と同様にして造粒粉末を得た。
2.造粒粉末の評価
2.1 見掛密度の評価
各実施例および各比較例で得られた造粒粉末の見掛密度を測定した。そして、各金属粉末の真密度に対する割合を算出した。
2.2 成形密度の評価
各実施例および各比較例で得られた造粒粉末を、以下に示す成形条件で成形した。
<成形条件>
・成形方法 :プレス成形法
・成形形状 :20mm角の立方体形状
・成形圧力 :600MPa(6t/cm
次いで、得られた成形体について、寸法および重量を測定し、同測定値より算出した。
2.3 焼結密度の評価
次いで、得られた成形体を、以下に示す脱脂条件で脱脂した。
<脱脂条件>
・脱脂温度 :600℃
・脱脂時間 :1時間
・脱脂雰囲気:水素ガス雰囲気
次いで、得られた脱脂体を、以下に示す焼成条件で焼成した。これにより、焼結体を得た。
<焼成条件>
・焼成温度 :1150℃
・焼成時間 :3時間
・焼成雰囲気:減圧Ar雰囲気
・雰囲気圧力:1.3kPa(10Torr)
次いで、得られた焼結体について、アルキメデス法(JIS Z 2501に規定)に準じた方法により密度を測定した。また、測定された焼結密度と、金属粉末の真密度から、焼結体の相対密度を算出した。
2.4 寸法精度の評価
次いで、得られた焼結体について、その幅寸法をマイクロメーターで測定した。そして、測定値について、JIS B 0411(金属焼結品の普通許容差)に規定の「幅の普通許容差」に基づき、以下の評価基準に基づいて評価した。
なお、焼結体の幅とは、プレス成形時の圧縮方向と直交する方向の寸法である。
<評価基準>
◎:等級が精級である(許容差±0.1mm以下)
○:等級が中級である(許容差±0.1mm超±0.2mm以下)
△:等級が並級である(許容差±0.2mm超±0.5mm以下)
×:許容外である
以上、2.1〜2.4の評価結果を表1および表2に示す。
Figure 2011179051
Figure 2011179051
表1、2から明らかなように、各実施例で得られた成形体および焼結体は、それぞれ高密度であることが認められた。特に、グリコール類としてグリセリンを用いること、グリコール類の含有率を最適化すること、等により、成形密度および焼結密度を特異的に高め得ることが明らかとなった。
図2には、横軸をグリセリンの添加量、縦軸を成形密度としたときの実施例1〜9で得られた成形体の分布を示すグラフである。
この図2からも、グリコール類の添加量が、金属粉末100重量部に対して0.01重量部以上0.2重量部以下にあるとき、特に成形密度を高め得ることが認められる。
また、各実施例で得られた焼結体は、寸法精度に優れることも認められた。
一方、比較例1で得られた造粒粉末について、焼成温度を1150℃から1250℃に変更して焼結体を得た。得られた焼結体は、その焼結密度が7.41g/cmであり、実施例1で得られた造粒粉末を用いて得られた焼結体の焼結密度と同等であった。このことから、本発明によれば、汎用性が高く安価な焼成炉を用いて、比較的低温で焼結しても良好に焼結し得ることが明らかとなった。
1……転動造粒装置 10……処理容器 11……底部 110……貫通孔 12……側壁部 13……蓋部 130……貫通孔 20……ブレード 21……回転翼 22……回転駆動軸 23……基部 30……クロススクリュー 31……回転駆動軸 40……スプレーノズル 80……造粒粉末

Claims (9)

  1. 複数個の金属粒子を有機バインダーで結着してなる造粒粉末であって、
    前記有機バインダーは、ポリビニルアルコールまたはその誘導体とグリコール類とを含むものであり、
    当該造粒粉末の見掛密度は、前記金属粒子の真密度の20%以上50%以下であることを特徴とする造粒粉末。
  2. 前記グリコール類は、グリセリンである請求項1に記載の造粒粉末。
  3. 前記グリコール類は、前記金属粒子100重量部に対して、0.01重量部以上0.2重量部以下である請求項1または2に記載の造粒粉末。
  4. 前記有機バインダーは、さらに有機アミン類またはその誘導体を含むものである請求項1ないし3のいずれかに記載の造粒粉末。
  5. 前記有機アミン類は、アルキルアミン、シクロアルキルアミン、アルカノールアミンおよびこれらの誘導体のうちの少なくとも1種である請求項4に記載の造粒粉末。
  6. 前記有機アミン類は、前記金属粒子100重量部に対して、0.001重量部以上5重量部以下である請求項1ないし5のいずれかに記載の造粒粉末。
  7. 当該造粒粉末中の前記有機バインダーの含有率は、0.1重量%以上20重量%以下である請求項1ないし6のいずれかに記載の造粒粉末。
  8. ポリビニルアルコールまたはその誘導体およびグリコール類を含む有機バインダーの溶液を供給しつつ、金属粉末を転動および/または流動させることにより、前記金属粉末を造粒することを特徴とする造粒粉末の製造方法。
  9. 前記有機バインダーの溶液は、噴霧により供給される請求項8に記載の造粒粉末の製造方法。
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