JP2011178735A - グリセリルアスコルビン酸とアスコルビン酸及び/又はアスコルビン酸誘導体を含有する組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】グリセリルアスコルビン酸を含有し、美白効果、コラーゲン産生促進効果、安定性に優れた組成物およびその組成物を配合した化粧料を提供する。
【解決手段】(A)グリセリルアスコルビン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上と、(B)アスコルビン酸及びその塩、アスコルビン酸誘導体及びその塩からなる群から選ばれる1種又は2種以上とを含有させることで、美白効果、コラーゲン産生促進効果、安定性等が高く、それらを単独で使用するよりも相乗的に効果を発揮する組成物が得られる。また、その組成物を配合した美白効果、コラーゲン産生促進効果、安定性に優れた化粧料を提供する。
【選択図】 なし
【解決手段】(A)グリセリルアスコルビン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上と、(B)アスコルビン酸及びその塩、アスコルビン酸誘導体及びその塩からなる群から選ばれる1種又は2種以上とを含有させることで、美白効果、コラーゲン産生促進効果、安定性等が高く、それらを単独で使用するよりも相乗的に効果を発揮する組成物が得られる。また、その組成物を配合した美白効果、コラーゲン産生促進効果、安定性に優れた化粧料を提供する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、グリセリルアスコルビン酸とアスコルビン酸及び/又はアスコルビン酸誘導体を含有する組成物に関する。さらに詳しくは、美白効果、コラーゲン産生促進効果等に優れる組成物に関する。また、前記組成物を配合した化粧料に関する。
アスコルビン酸は、安全かつ有用な物質であり、抗酸化効果、コラーゲン産生促進効果、優れた美白効果等を有する化合物として知られており、皮膚の状態を改善し、健康な状態に保つ作用がある。しかし、アスコルビン酸は、光、熱、酸化に対して非常に不安定であり、化粧品、食品、医薬品等での利用が妨げられていた。そこで、本発明者らは、アスコルビン酸より経時安定性が向上したものとして、特許文献1で種々のアスコルビン酸誘導体又はその塩を提案し、美白用の皮膚外用剤への配合、保湿剤としての配合、コラーゲン産生促進剤等の目的で化粧料への配合なども提案してきた。
本発明者らは、グリセリルアスコルビン酸の保湿効果、コラーゲン産生促進効果、メラニン産生促進効果、美白効果に優れるクリームへの配合等に関しては充分に熟知したものであるが、グリセリルアスコルビン酸とアスコルビン酸及び/又は他のアスコルビン酸誘導体との併用の組成物については充分に検討しておらず、その組成物の美白効果、コラーゲン産生促進効果等については解明されていなかった。
特許文献2ではアスコルビン酸の有用な効果の一つである皮膚の状態の改善について示されており、アスコルビン酸とリン酸化アスコルビン酸の金属塩等のアスコルビン酸誘導体を組み合わせることで、セラミド類の合成に相乗作用がもたらされることで皮膚バリアー機能が改善され、アスコルビン酸又はアスコルビン酸誘導体を単独で使用する時よりも、優れた効果を発揮すると開示されているが、アスコルビン酸とリン酸化アスコルビン酸の金属塩等のアスコルビン酸誘導体を含有してなる組成物の美白効果、コラーゲン産生促進効果、組成物の安定性については未だ満足のいくものではなかった。
特許文献3では皮膚と接触し酵素反応によりアスコルビン酸を放出する安定化したアスコルビン酸誘導体を2種以上含有する組成物について開示されており、アスコルビン酸のリン酸エステル、パルミミチン酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル等のエステル化体と、アスコルビン酸のグルコシル化体、マンノシル化体、フルクトシル化体等の配糖体、アスコルビン酸のアルキルエーテル化体等のアスコルビン酸誘導体を組み合わせて使用することで、それらを単独で使用する時よりも、アスコルビン酸をより早く放出しアスコルビン酸の有用な効果を発揮すると開示されている。
しかし、相乗的な作用によりアスコルビン酸をより早く放出することについては開示されているが、その効果については記載されておらず、アスコルビン酸の効果を上回る程の驚くべき効果があるとは考え難い。
本発明は、従来技術のアスコルビン酸やアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩、アスコルビン酸グルコシド、アスコルビン酸エチル等のアスコルビン酸誘導体から選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて得られる組成物よりも、コラーゲン産生促進効果、美白効果等の効果に優れる組成物を提供することを課題とする。また、その組成物を配合した化粧料を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記実情に鑑みて鋭意検討した結果、アスコルビン酸のグリセリル化体であるグリセリルアスコルビン酸またはその塩を、アスコルビン酸及びアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩、アスコルビン酸グルコシド、アスコルビン酸エチル等のアスコルビン酸誘導体から選ばれる1種又は2種以上と組み合わせて配合することで、グリセリルアスコルビン酸単独で用いる場合はもとより、従来技術の、グリセリルアスコルビン酸のみで用いる場合や、アスコルビン酸とアスコルビン酸誘導体の組合せ、アスコルビン酸誘導体類の組合せよりも、コラーゲン産生促進効果、美白効果等の優れた効果を発揮することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は(A)グリセリルアスコルビン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上と、(B)アスコルビン酸及びその塩、アスコルビン酸誘導体及びその塩からなる群から選ばれる1種又は2種以上を含有することを特徴とする組成物を提供することにより前記課題を解決するものである。(請求項1)
請求項2の発明は、(A)の成分として、2−グリセリルアスコルビン酸及びその塩、3−グリセリルアスコルビン酸及びその塩、2,3−ジグリセリルアスコルビン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上と、(B)の成分として、アスコルビン酸及びその塩、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩、アスコルビン酸−2−グルコシド及びその塩からなる群から選ばれる1種又は2種以上とを質量比1:50〜50:1で含有することを特徴とする請求項1記載の組成物であって、(A)の成分として2位及び/又は3位にグリセリル基が付加しているものを用いることで、組成物の安定性が向上する。また、(B)の成分としてアスコルビン酸及びその塩、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩、アスコルビン酸−2−グルコシド及びその塩からなる群から選ばれる1種又は2種以上を用いることにより、(A)及び(B)の成分をそれぞれ単独で使用する時よりも、優れたコラーゲン産生促進作用、美白作用等を発揮する。請求項2は、この特に好ましい態様に該当するものである。
請求項3の発明は、(B)の成分として、アスコルビン酸及びその塩から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項2記載の組成物であって、(B)の成分にアスコルビン酸及びその塩から選ばれる1種以上を用いることで、持続的にコラーゲン産生促進作用を示す。請求項3は、この特に好ましい態様に該当するものである。
請求項4の発明は、(B)の成分として、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩を含有することを特徴とする請求項2記載の組成物であって、(B)の成分にアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩を用いることで、(A)成分の2−グリセリルアスコルビン酸又はその塩、3−グリセリルアスコルビン酸又はその塩、2,3−ジグリセリルアスコルビン酸や、(B)成分であるアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩をそれぞれ単独で用いる場合と比較して、安定性、水に対する溶解性が向上する。請求項4は、この特に好ましい態様に該当するものである。
請求項5の発明は、(B)の成分として、アスコルビン酸−2−グルコシド及びその塩から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項2記載の組成物であって、(B)の成分にアスコルビン酸−2−グルコシド及びその塩から選ばれる1種以上を用いることで、(A)成分の2−グリセリルアスコルビン酸又はその塩、3−グリセリルアスコルビン酸又はその塩、2,3−ジグリセリルアスコルビン酸や、(B)成分であるアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩をそれぞれ単独で用いる場合と比較して、優れたコラーゲン産生促進効果、美白効果を発揮する。請求項5は、この特に好ましい態様に該当するものである。
本発明に係る化粧料中への(A)成分のグリセリルアスコルビン酸及びその塩や、(B)成分のアスコルビン酸及びその塩、アスコルビン酸誘導体及びその塩から選ばれる1種又は2種以上の配合量は用途により異なり特に限定されないが、(A)及び(B)の成分の合計としては通常、化粧料全体の0.01質量%〜20.0質量%の範囲配合するのが好ましい。0.01%未満の場合は、コラーゲン産生促進効果や美白効果等の効果が低い場合が多い。一方、(A)及び(B)の成分の合計量が20.0質量%を超える場合は、配合量に見合ったコラーゲン産生促進効果や美白効果等の効果が望めない場合が多い。また、クリーム、乳液、ジェル等の化粧料において、2層に分離、粘度の低下等化粧料の剤型を壊す場合がある。(請求項6)
本発明は、アスコルビン酸のグリセリル化体であるグリセリルアスコルビン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上と、アスコルビン酸及びその塩、アスコルビン酸誘導体及びその塩から選ばれる1種又は2種以上を組み合わることで、それらを単独で使用する時よりも安定性が高く、コラーゲン産生促進効果、美白効果等の効果を相乗的に発揮する。また、その組成物を配合した化粧料も優れたコラーゲン産生促進効果、美白効果を発揮する。
本発明の組成物に用いる(A)グリセリルアスコルビン酸及びその塩、(B)成分のアスコルビン酸及びその塩、アスコルビン酸誘導体及びその塩の具体例としては、以下に示す化合物を挙げることができる。
なお、以下の例示において、
グリセリルとは、HOCH2−CH(OH)−CH2−又はHOCH2−CH(CH2OH)−を示し、
アルキルとは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ベヘニル基等を示し、
アルケニル基とは、ビニル基、アリル基、ブテニル基、イソブテニル基、クロチル基、オクテニル基、デセニル基、ドデセニル基等を示し、
アシルとは、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、テトラデカノイル基、ヘキサデカノイル基、エイコサノイル基、ヘキサデセノイル基、オクタデセノイル基、オクタデカトリエノイル基、イコサテトラエノイル基、イソオクタノイル基、イソパルミトイル基、イソステアロイル基、2−プロピルペンタノイル基、2−ブチルヘキサノイル基、2−ペンチルヘプタノイル基等を示す。
グリセリルとは、HOCH2−CH(OH)−CH2−又はHOCH2−CH(CH2OH)−を示し、
アルキルとは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ベヘニル基等を示し、
アルケニル基とは、ビニル基、アリル基、ブテニル基、イソブテニル基、クロチル基、オクテニル基、デセニル基、ドデセニル基等を示し、
アシルとは、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、テトラデカノイル基、ヘキサデカノイル基、エイコサノイル基、ヘキサデセノイル基、オクタデセノイル基、オクタデカトリエノイル基、イコサテトラエノイル基、イソオクタノイル基、イソパルミトイル基、イソステアロイル基、2−プロピルペンタノイル基、2−ブチルヘキサノイル基、2−ペンチルヘプタノイル基等を示す。
(A)成分としては、2−グリセリルアスコルビン酸、3−グリセリルアスコルビン酸、5−グリセリルアスコルビン酸、6−グリセリルアスコルビン酸、2,3−ジ−グリセリルアスコルビン酸、2,3,5,6−テトラ−グリセリルアスコルビン酸,2−ジグリセリルアスコルビン酸、3−ジグリセリルアスコルビン酸、2,3−ジ−ジグリセリルアスコルビン酸、3−O−アルキル−2−グリセリルアスコルビン酸、2−O−アルキル−3−グリセリルアスコルビン酸、2−アルキルグリセリルアスコルビン酸、6−アシル−2−グリセリルアスコルビン酸、3−O−アルケニル−2−グリセリルアスコルビン酸、2−O−アルケニル−3−グリセリルアスコルビン酸、2−アルケニルグリセリルアスコルビン酸、6−アシル−2−グリセリルアスコルビン酸等が挙げられる。
(B)成分としては、アスコルビン酸のマンノシル化体、フルクトシル化体、ガラクトシル化体、アスコルビン酸−2−グルコシド、アスコルビン酸−6−グルコシド等のアスコルビン酸の配糖体、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム塩、アスコルビン酸リン酸エステルカリウム塩、イソステアリルアスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸硫酸エステルマグネシウム塩、アスコルビン酸硫酸エステルナトリウム塩、DL−α−トコフェロール−2−アスコルビン酸リン酸ジエステル、3−O−エチルアスコルビン酸、2−O−エチルアスコルビン酸、3−O−セチルアスコルビン酸、ステアリン酸アスコルビル、モノパルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、リン酸アスコルビルアミノプロピル、アスコルビン酸−2−リン酸−6−パルミチン酸等が挙げられる。
本発明に係る組成物の(A)成分と、(B)成分の配合比率の好ましい範囲は用途により変動するが、通常の用途では、質量比で、1:50〜50:1の範囲が好ましい。また、本発明の組成物の形態は固体、液体、溶液等を挙げることができる。溶液の場合は、組成物により異なるが、水、メタノール、エタノール、グリセリン、イソプロパノール等の低級アルコール等の親水性溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、ヘキサン等の疎水性溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等に溶解した状態が挙げられる。
本発明の化粧料には、上記(A)成分と(B)成分からなる組成物の他に、通常化粧料に用いられる成分、例えば、油性原料、界面活性剤、保湿剤、高分子化合物、酸化防止剤、美白剤、薬剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤等を適宜配合することができる。
油性原料としては、例えば、オリーブ油、椿油、マカデミアナッツ油、茶実油、ヒマシ油、トリ(カプリン/カプリル)グリセリル等の油脂類、ホホバ油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ラノリン、ミツロウ等のロウ類、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン等の炭化水素類、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸等の脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸−2−オクチルドデシル、2−エチルへキサン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリ−2−エチルヘキサノイン、等のエステル類、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーン類等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸石鹸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アシル−N−メチルタウリン塩、N−アシルアミノ酸塩、アルキルリン酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム等のカチオン性界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシ−N−ヒドロキシイミダゾリニウムベタイン等の両性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコーン等の非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
保湿剤としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、マルチトール、ソルビトール、1,3-ブチレングリコール、乳酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム等が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、高分子のジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ビタミンEやタンニン、BHT(ブチルヒドロキシトルエン)等を挙げることができる。
他の美白剤としては、例えば、エラグ酸、カミツレエキス、甘草エキス、ルシノール、ローズマリーエキス、アルブチン、トラネキサム酸、4−メトキシサリチル酸カリウム塩等を挙げることができる。
他の薬剤としては、肌荒れ防止剤または抗炎症剤を挙げることができる。肌荒れ防止剤または抗炎症剤としては、例えば、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルレチン酸ステアリル、サリチル酸メチル、ピリドキシン塩酸塩、アラントイン、海塩、ソウハクヒエキス、アロエエキス、クチナシエキス、カミツレエキス、カンゾウエキス、ムクロジエキス、キョウニンエキス、オウゴンエキス、甜茶エキス、ビワエキス、イチョウエキス、オトギリソウエキス、セイヨウノコギリソウエキス、ベニバナエキス、トウヒエキス、サルビアエキス、シラカバエキス、チンピエキス、トウニンエキス、ガイヨウエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、ニンジンエキス、シャクヤクエキス、センキュウエキス、ゲンチアナエキス、冬虫夏草エキス、オウバクエキス、インチンコウエキス、ゲンノショウコエキス、モモ葉エキス、クマザサエキス、ヨクイニンエキス、マロニエエキス、サンザシエキス、オウレンエキス、レイシエキス、トウキンセンカエキス、ペパーミントエキス、コンフリーエキス、ブッチャーブルームエキス、ウスベニアオイエキス、ヤグルマルソウエキス、トゲナシエキス等が挙げられる。その他、育毛用薬剤、ニキビ用薬剤、ふけ・かゆみ用薬剤、腋臭防止用薬剤等も他の薬剤として挙げることができる。
タンパク加水分解物としては、例えば、乳タンパク、絹タンパク、小麦タンパク、米タンパク、エンドウタンパク、コラーゲン、ケラチン、大豆、ゴマ、コンキオリン、海洋コラーゲン等のタンパク加水分解物ならびにその誘導体等が挙げられる。
アミノ酸又はそれらの誘導体としては、例えば、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、シスチン、システイン、メチオニン、トリプトファン、プロリン、ヒスチジン等のアミノ酸とその誘導体が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、トラガカントガム、キャブロガム、グアーガム、ペクチン、寒天、クインスシード、デンプン、アルゲコロイド、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、コラーゲン、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、カルボキシメチルデンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギニン酸ナトリウム、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンアクリレート、ポリアクリルアミド、カチオンポリマー等が挙げられる。
色素としては、タール色素、天然色素、無機顔料、高分子粉体等が挙げられる。香料としては、天然香料、合成香料、調合香料等が挙げられる。
本発明の化粧料の剤系は任意であり、溶液系、可溶化系、乳化系、ゲル系、粉末分散系、水−油二層系等いずれも可能であり、目的とする製品に応じて上記(A)及び(B)からなる組成物と上記任意配合成分とを配合して製造することができる。
次に、本発明を実施するための具体的な形態を実施例によって説明するが、本発明の範囲は以下の実施例により限定されるものではない。なお、実施例に先立って、実施例や比較例で使用するグリセリルアスコルビン酸の製造例を示す。
製造例1 2−O−グリセリルアスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(10.0g)、炭酸水素ナトリウム(9.54g)を加え、室温で30分攪拌し、グリシドール(8.41g)を加えた。加温して60℃として5時間攪拌を行った。メタノールを加えろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣19.0gを、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=6/4/1で溶出し、減圧下にて濃縮を行い、化1で示される2−O−グリセリルアスコルビン酸(1.21g)を得た。
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(10.0g)、炭酸水素ナトリウム(9.54g)を加え、室温で30分攪拌し、グリシドール(8.41g)を加えた。加温して60℃として5時間攪拌を行った。メタノールを加えろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣19.0gを、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=6/4/1で溶出し、減圧下にて濃縮を行い、化1で示される2−O−グリセリルアスコルビン酸(1.21g)を得た。
得られた生成物について、1H−NMR、13C−NMR測定を行い、この測定結果から、この生成物は、下記構造式で表される2−O−グリセリルアスコルビン酸であることが確認された。
なお、この式においては、炭素原子、及び各炭素原子に結合する水素原子は省略されている。例えば、この式における1〜4の位置は炭素原子であり、6、7、9の位置はCH2基であり、5、8の位置はCH基である。これは以下の式においても同様である。
NMR(核磁気共鳴分光法)による分析結果は以下のとおりであった。
1H−NMR (400MHz, CD3OD): δ ppm 3.61(2H,m),3.67(2H,m),3.90(1H,m),3.92(1H,dt−like),3.92(1H,m),4.07/4.09(1H,dd),4.86(1H,d)
13C−NMR (100MHz, CD3OD): δ ppm 63.3,63.7,70.4,72.0,74.6,76.8,122.2,161.6,172.9
1H−NMR (400MHz, CD3OD): δ ppm 3.61(2H,m),3.67(2H,m),3.90(1H,m),3.92(1H,dt−like),3.92(1H,m),4.07/4.09(1H,dd),4.86(1H,d)
13C−NMR (100MHz, CD3OD): δ ppm 63.3,63.7,70.4,72.0,74.6,76.8,122.2,161.6,172.9
なお、以下に示す製造例でも、得られた生成物について、1H−NMR、及び13C−NMR測定を行い、その測定結果を示す。
製造例2 3−O−グリセリルアスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(300g)、炭酸水素ナトリウム(42.9g)を加え、室温で30分攪拌した後、グリシドール(126g)を加えた。その後、加温して50℃とし5時間攪拌を行った。メタノールを加えろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣457gを、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=65/35/5で溶出し、減圧下にて濃縮を行い、化2で示される3−O−グリセリルアスコルビン酸(296g)を得た。
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(300g)、炭酸水素ナトリウム(42.9g)を加え、室温で30分攪拌した後、グリシドール(126g)を加えた。その後、加温して50℃とし5時間攪拌を行った。メタノールを加えろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣457gを、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=65/35/5で溶出し、減圧下にて濃縮を行い、化2で示される3−O−グリセリルアスコルビン酸(296g)を得た。
NMR(核磁気共鳴分光法)による分析結果は以下のとおりであった。
1H−NMR(600MHz,CD3OD):
δ ppm 3.59(2H,m),3.66(2H,m),3.89(1H,m),3.92(1H,m),4.45/4.49(1H,dd),4.59/4.62(1H,dd),4.82(1H,d)
13C−NMR (150MHz, CD3OD):
δ ppm 63.4,63.7,70.56,70.61,71.79,71.89,73.4,73.6,76.9,121.17,121.24,151.84,151.88,173.04,173.07
1H−NMR(600MHz,CD3OD):
δ ppm 3.59(2H,m),3.66(2H,m),3.89(1H,m),3.92(1H,m),4.45/4.49(1H,dd),4.59/4.62(1H,dd),4.82(1H,d)
13C−NMR (150MHz, CD3OD):
δ ppm 63.4,63.7,70.56,70.61,71.79,71.89,73.4,73.6,76.9,121.17,121.24,151.84,151.88,173.04,173.07
製造例3 2,3−ジ−O−グリセリルアスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(100g)、炭酸水素ナトリウム(14.4g)を加え、室温で30分攪拌し、グリシドール(42.0g)を加えた。加温して50℃とし5時間攪拌を行った。その後、グリシドール(57.5g)を加え80℃に加温し4時間攪拌を行った後、減圧下に濃縮した。得られた残渣232gをアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム/メタノール/水=6/4/1混液にて溶出し、減圧下にて濃縮を行い、化3で示される2,3−ジグリセリルアスコルビン酸(23.0g)を得た。
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(100g)、炭酸水素ナトリウム(14.4g)を加え、室温で30分攪拌し、グリシドール(42.0g)を加えた。加温して50℃とし5時間攪拌を行った。その後、グリシドール(57.5g)を加え80℃に加温し4時間攪拌を行った後、減圧下に濃縮した。得られた残渣232gをアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム/メタノール/水=6/4/1混液にて溶出し、減圧下にて濃縮を行い、化3で示される2,3−ジグリセリルアスコルビン酸(23.0g)を得た。
NMR(核磁気共鳴分光法)による分析結果は以下のとおりであった。
1H−NMR (400MHz,CD3OD):
δ ppm 3.58(2H,m),3.61(2H,m),3.65(2H,m),3.88(1H,m),3.91(1H,m),3.93(1H,m),3.99(1H,m),4.16(1H,m),4.53(1H,m),4.65(1H,dd),4.88(1H,m)
13C−NMR (100MHz, CD3OD):
δ ppm 63.22, 63.60, 63.63, 63.95, 63.98, 64.44, 70.57,70.60, 71.68, 71.94, 71.98, 73.87, 74.27, 74.33, 75.06, 76.83,123.02,
1H−NMR (400MHz,CD3OD):
δ ppm 3.58(2H,m),3.61(2H,m),3.65(2H,m),3.88(1H,m),3.91(1H,m),3.93(1H,m),3.99(1H,m),4.16(1H,m),4.53(1H,m),4.65(1H,dd),4.88(1H,m)
13C−NMR (100MHz, CD3OD):
δ ppm 63.22, 63.60, 63.63, 63.95, 63.98, 64.44, 70.57,70.60, 71.68, 71.94, 71.98, 73.87, 74.27, 74.33, 75.06, 76.83,123.02,
実施例1 [メラニン産生抑制試験]
美白効果の試験として、B16メラノーマ4A5細胞のテオフィリン誘発におけるメラニン産生抑制効果の評価を下記の手順により行った。試験では、比較品として(A)成分のグリセリルアスコルビン酸、(B)成分のアスコルビン酸またはアスコルビン酸誘導体類をそれぞれ(表1〜2に記載の比較例1−1〜1−12)、(B)成分を2種以上用いた組成物(表3に記載の比較品1−13〜1−18)、あるいは、(A)成分と(B)成分の配合割合を変えた表4〜6に記載の組成物(実施例1−1〜1−14)について試験を行った。
美白効果の試験として、B16メラノーマ4A5細胞のテオフィリン誘発におけるメラニン産生抑制効果の評価を下記の手順により行った。試験では、比較品として(A)成分のグリセリルアスコルビン酸、(B)成分のアスコルビン酸またはアスコルビン酸誘導体類をそれぞれ(表1〜2に記載の比較例1−1〜1−12)、(B)成分を2種以上用いた組成物(表3に記載の比較品1−13〜1−18)、あるいは、(A)成分と(B)成分の配合割合を変えた表4〜6に記載の組成物(実施例1−1〜1−14)について試験を行った。
試験手順
(1)B16マウス メラノーマ4A5株を、2.0×104cells/wellの細胞密度で24穴プレートに播種した。
(2)10%ウシ胎児血清(Invitrogen社製)含有ダルベッコ変法イーグル培地(SIGMA社製、以下D−MEMと略記する。)にて24時間培養後、0.2mMテオフィリン、及び表1〜4記載の試料を含有した10%ウシ胎児血清含有D−MEMに交換した。なお、テオフィリンのみを加え、試験試料を加えていないものをコントロールとした。
(3)試料共存下で3日間培養後、遠心分離で細胞を集め、細胞ペレットの色調を観察した。
(1)B16マウス メラノーマ4A5株を、2.0×104cells/wellの細胞密度で24穴プレートに播種した。
(2)10%ウシ胎児血清(Invitrogen社製)含有ダルベッコ変法イーグル培地(SIGMA社製、以下D−MEMと略記する。)にて24時間培養後、0.2mMテオフィリン、及び表1〜4記載の試料を含有した10%ウシ胎児血清含有D−MEMに交換した。なお、テオフィリンのみを加え、試験試料を加えていないものをコントロールとした。
(3)試料共存下で3日間培養後、遠心分離で細胞を集め、細胞ペレットの色調を観察した。
試験法に記したように細胞ペレットの色調観察し、下記の基準で美白効果を評価した。その結果を表7〜10に示す。
×: コントロールと比較して、変化なし
△: コントロールと比較して、わずかに黒化を抑えた
○: コントロールと比較して、やや黒化を抑えた
◎: コントロールと比較して、かなり黒化を抑えた
×: コントロールと比較して、変化なし
△: コントロールと比較して、わずかに黒化を抑えた
○: コントロールと比較して、やや黒化を抑えた
◎: コントロールと比較して、かなり黒化を抑えた
表7〜10の結果から、グリセリルアスコルビン酸、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体を単独で使用するときや、アスコルビン酸とアスコルビン酸誘導体を併用するとき、アスコルビン酸誘導体類を併用するときよりも、グリセリルアスコルビン酸とアスコルビン酸や、グリセリルアスコルビン酸と他のアスコルビン酸誘導体を同時に配合することにより、同一の濃度でメラニンの黒化をより抑制していることが確認でき、化粧料にそれらの組成物を配合した際にも美白効果を有する化粧料となると考えられる。
実施例2 [コラーゲン産生評価試験]
しわや肌の弾力に関する試験として、正常ヒト皮膚繊維芽細胞を用いたコラーゲン産生促進効果の評価を、下記の手順により行った。試験では、(A)成分のグリセリルアスコルビン酸と(B)成分のアスコルビン酸及び/又はアスコルビン酸誘導体の配合比を変えた表11〜12に記載の試料について試験した。なお、比較例には、実施例1と同じ表1〜3に記載の比較例1−1〜1−12の試料を用いた(実施例2中では、比較例2−1〜2−12と記載する)。
しわや肌の弾力に関する試験として、正常ヒト皮膚繊維芽細胞を用いたコラーゲン産生促進効果の評価を、下記の手順により行った。試験では、(A)成分のグリセリルアスコルビン酸と(B)成分のアスコルビン酸及び/又はアスコルビン酸誘導体の配合比を変えた表11〜12に記載の試料について試験した。なお、比較例には、実施例1と同じ表1〜3に記載の比較例1−1〜1−12の試料を用いた(実施例2中では、比較例2−1〜2−12と記載する)。
試験手順
(1)正常ヒト皮膚繊維芽細胞を、2.5×104cells/wellの細胞密度になるように10%(v/v)のウシ胎児血清(Invitrogen社製)含有D−MEMで調整後、96穴プレート上で24時間のプレインキュベージョンを行った。
(2)培地を除去した後、次に5%(v/v)ウシ胎児血清含有D−MEMで100μMの濃度に調製したサンプルを各ウェルに添加(サンプルを添加していないものをコントロールとした)した後37℃、5%CO2下で2、4、7間培養し、その各段階での遊離コラーゲン量をSircol collagen assay kit(Biocolor社製)を用いて測定した。
(1)正常ヒト皮膚繊維芽細胞を、2.5×104cells/wellの細胞密度になるように10%(v/v)のウシ胎児血清(Invitrogen社製)含有D−MEMで調整後、96穴プレート上で24時間のプレインキュベージョンを行った。
(2)培地を除去した後、次に5%(v/v)ウシ胎児血清含有D−MEMで100μMの濃度に調製したサンプルを各ウェルに添加(サンプルを添加していないものをコントロールとした)した後37℃、5%CO2下で2、4、7間培養し、その各段階での遊離コラーゲン量をSircol collagen assay kit(Biocolor社製)を用いて測定した。
コラーゲン産生量をControl群と比較し(コントロールを100%としたときの%値)、下記の基準で評価した。その結果を表13〜15に示す。
×: 99%以下
△: 100−149%
○: 150−199%
◎: 200%以上
×: 99%以下
△: 100−149%
○: 150−199%
◎: 200%以上
表13〜15の結果から、比較例のグリセリルアスコルビン酸、アスコルビン酸又はアスコルビン酸誘導体を単独で使用するときよりも、実施例のグリセリルアスコルビン酸とアスコルビン酸及び/又はアスコルビン酸誘導体を共に配合した組成物では、同じ濃度でコラーゲンの産生が持続的に促進されていることが確認できた。
実施例3 [安定性試験]
表16〜18に示す各試験の水溶液試料を、希水酸化ナトリウム水溶液、または希塩酸水溶液でそれぞれpH6に調製し、50mLのスクリュー管に入れて密栓し、50℃で4週間保管し、安定性を調べた。なお、比較試料としては表16に記載の比較例3−1〜3−7を用いた。
表16〜18に示す各試験の水溶液試料を、希水酸化ナトリウム水溶液、または希塩酸水溶液でそれぞれpH6に調製し、50mLのスクリュー管に入れて密栓し、50℃で4週間保管し、安定性を調べた。なお、比較試料としては表16に記載の比較例3−1〜3−7を用いた。
保管2週間後および4週間後の臭い及び溶液の外観(着色度及び濁りの有無)を下記の基準で10人のパネラーに評価させた。
臭い
3: ほとんど無臭
2: 少し異臭が感じられる
1: 強い異臭が感じられる
外観(着色)
3: 調製直後と比較しほとんど変化なし
2: 調製直後と比較し着色する
1: 調製直後と比較し強く着色
外観(濁り)
3: 透明である
2: 少し濁っている
1: 沈殿が沈んでいる
3: ほとんど無臭
2: 少し異臭が感じられる
1: 強い異臭が感じられる
外観(着色)
3: 調製直後と比較しほとんど変化なし
2: 調製直後と比較し着色する
1: 調製直後と比較し強く着色
外観(濁り)
3: 透明である
2: 少し濁っている
1: 沈殿が沈んでいる
臭い、外観(着色度及び濁りの有無)のそれぞれの評価値を合計し、総合点をもとに下記の評価基準で各実施例および比較例を評価した。その結果を表19〜20に示す。
○:10人の総合点が50以上
△:10人の総合点が30〜49
×:10人の総合点が29以下
○:10人の総合点が50以上
△:10人の総合点が30〜49
×:10人の総合点が29以下
表19〜20の結果から、比較例のグリセリルアスコルビン酸、アスコルビン酸又はアスコルビン酸誘導体を単独で使用するときよりも、実施例のグリセリルアスコルビン酸とアスコルビン酸及び/又はアスコルビン酸誘導体を共に配合した組成物では、同じ濃度で安定性に優れていることが確認できた。
実施例4 化粧水
表21に示す組成の原料を室温にて溶解して、美白効果、コラーゲン産生促進効果、安定性に優れた実施例4−1〜4−5の化粧水を調製することができた。なお、表中の数字は、質量%を表す。
表21に示す組成の原料を室温にて溶解して、美白効果、コラーゲン産生促進効果、安定性に優れた実施例4−1〜4−5の化粧水を調製することができた。なお、表中の数字は、質量%を表す。
実施例5 乳液
表22に示す組成の油相部1,2の油相部原料、及び水相部1,2の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相及び水相をそれぞれ調製した後、水相に油相を加え予備乳化を行った後、クインスシード抽出液、エタノールを加え撹拌後、ホモミキサーで均一に乳化した。冷却後、美白効果、コラーゲン産生促進効果、安定性に優れた乳液を調製することができた。なお、表中の数字は、質量%を表す。
表22に示す組成の油相部1,2の油相部原料、及び水相部1,2の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相及び水相をそれぞれ調製した後、水相に油相を加え予備乳化を行った後、クインスシード抽出液、エタノールを加え撹拌後、ホモミキサーで均一に乳化した。冷却後、美白効果、コラーゲン産生促進効果、安定性に優れた乳液を調製することができた。なお、表中の数字は、質量%を表す。
実施例6 クリーム
表23に示す組成の油相部、及び水相部をそれぞれ70℃に加熱溶解し、水相部に油相部を加えて予備乳化を行い、ついでホモミキサーで乳化した。さらによく攪拌しながら室温まで冷却して美白効果に優れたクリームを調製することができた。なお、表中の数字は、質量%を表す。
表23に示す組成の油相部、及び水相部をそれぞれ70℃に加熱溶解し、水相部に油相部を加えて予備乳化を行い、ついでホモミキサーで乳化した。さらによく攪拌しながら室温まで冷却して美白効果に優れたクリームを調製することができた。なお、表中の数字は、質量%を表す。
実施例7 クリーム
表24に示す組成の油相部、及び水相部をそれぞれ70℃に加熱溶解し、水相部に油相部を加えて予備乳化を行い、ついでホモミキサーで乳化した。さらによく攪拌しながら室温まで冷却して美白効果に優れたクリームを調製することができた。なお、表中の数字は、質量%を表す。
表24に示す組成の油相部、及び水相部をそれぞれ70℃に加熱溶解し、水相部に油相部を加えて予備乳化を行い、ついでホモミキサーで乳化した。さらによく攪拌しながら室温まで冷却して美白効果に優れたクリームを調製することができた。なお、表中の数字は、質量%を表す。
Claims (6)
- 下記の(A)及び(B):
(A)グリセリルアスコルビン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上、
(B)アスコルビン酸及びその塩、アスコルビン酸誘導体及びその塩からなる群選ばれる1種又は2種以上、
を含有することを特徴とする組成物。 - (A)の成分として、2−グリセリルアスコルビン酸及びその塩、3−グリセリルアスコルビン酸及びその塩、2,3−ジグリセリルアスコルビン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上、
(B)の成分として、アスコルビン酸及びその塩、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩、アスコルビン酸−2−グルコシド及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種又は2種以上を含有し、
(A):(B)の質量比が、1:50〜50:1であることを特徴とする請求項1記載の組成物。 - (B)の成分として、アスコルビン酸及びその塩から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項2記載の組成物。
- (B)の成分として、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩を含有することを特徴とする請求項2記載の組成物。
- (B)の成分として、アスコルビン酸−2−グルコシド及びその塩から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項2記載の組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の組成物を含有することを特徴とする化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010046036A JP2011178735A (ja) | 2010-03-03 | 2010-03-03 | グリセリルアスコルビン酸とアスコルビン酸及び/又はアスコルビン酸誘導体を含有する組成物 |
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Country | Link |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014210711A (ja) * | 2013-04-17 | 2014-11-13 | 日本精化株式会社 | ヒアルロン酸産生促進剤 |
JP2015209396A (ja) * | 2014-04-25 | 2015-11-24 | 株式会社アイフォーレ | 金属フタロシアニン誘導体含有化粧料 |
WO2018003850A1 (ja) * | 2016-06-28 | 2018-01-04 | ロート製薬株式会社 | アスコルビン酸及び/又はその塩を含有する外用組成物 |
KR102166284B1 (ko) * | 2020-05-22 | 2020-10-15 | 윤명석 | 화장료용 비타민 조성물 및 이를 포함하는 비타민의 석출을 억제하는 화장료 조성물 |
KR102183186B1 (ko) * | 2020-03-16 | 2020-11-25 | (주)제이엠월드 | 고농도 비타민 c를 함유하는 화장료 조성물 |
-
2010
- 2010-03-03 JP JP2010046036A patent/JP2011178735A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014210711A (ja) * | 2013-04-17 | 2014-11-13 | 日本精化株式会社 | ヒアルロン酸産生促進剤 |
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WO2018003850A1 (ja) * | 2016-06-28 | 2018-01-04 | ロート製薬株式会社 | アスコルビン酸及び/又はその塩を含有する外用組成物 |
US11166938B2 (en) | 2016-06-28 | 2021-11-09 | Rohto Pharmaceutical Co., Ltd. | External composition containing ascorbic acid and/or salts thereof |
KR102183186B1 (ko) * | 2020-03-16 | 2020-11-25 | (주)제이엠월드 | 고농도 비타민 c를 함유하는 화장료 조성물 |
KR102166284B1 (ko) * | 2020-05-22 | 2020-10-15 | 윤명석 | 화장료용 비타민 조성물 및 이를 포함하는 비타민의 석출을 억제하는 화장료 조성물 |
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