JP2011177661A - 金属製フィルターおよび金属製フィルターの製造方法 - Google Patents

金属製フィルターおよび金属製フィルターの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】均一な大きさの連通気孔を含み、機械的特性の高い金属製フィルター、および、目的とする均一な大きさの連通気孔を含む高強度の金属製フィルターを確実に製造可能な金属製フィルターの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の金属製フィルターは、金属粉末の焼結体で構成されるものであり、連通気孔を含むものである。この金属焼結体は、粒径の個数基準の頻度分布曲線において、頻度の極大値を2つ有することを特徴とするものである。また、本発明の金属製フィルターの製造方法は、原料粉末を所定の粒径のしきい値で分級して、小径側の粉末の一部を第1金属粉末とし、大径側の粉末の全部を第2金属粉末とする第1の工程と、第1金属粉末を第2金属粉末に加えて、第3金属粉末とする第2の工程と、第3金属粉末を成形・焼成して、金属製フィルターを得る第3の工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属製フィルターおよび金属製フィルターの製造方法に関するものである。
液体または気体のような流体を、多孔質の物体であるフィルターを通過させることにより、流体中に含まれる固形物を濾別したり、化学的な相互作用により、物質を吸着させて分離したりする技術は、様々な分野において用いられている。
このような技術に用いられるフィルターとしては、流体の種類やそれに含まれる固形物等に応じて適宜選択されるものの、例えば、セラミックス系、金属系のものが挙げられる。このうち、金属系のフィルターは、耐食性、耐熱性等に優れていることから、医療機器用フィルター、分析機器用フィルター等に有用である。
特許文献1には、ガスアトマイズ法により製造されたチタン粉末を焼結した空隙率が35〜55%の多孔質板が開示されている。この多孔質板は、平均粒径が10〜150μmのチタン粉末を容器内に充填し、これを焼結することにより製造されたものである。
ところが、このような多孔質板では、含まれる連通気孔の大きさが均一でないため、例えば流体中に含まれる固形物を濾別する場合、分離することのできる固形物の大きさにバラツキが生じる。また、このような多孔質板は、機械的特性に劣るため、フィルターとして使用したときに前後の圧力差によって破壊してしまうおそれがある。
特開2002−66229号公報
本発明の目的は、均一な大きさの連通気孔を含み、機械的特性の高い金属製フィルター、および、目的とする均一な大きさの連通気孔を含む高強度の金属製フィルターを確実に製造可能な金属製フィルターの製造方法を提供することにある。
上記目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の金属製フィルターは、金属粉末を成形し、焼成してなる金属焼結体で構成され、連通気孔を有する金属製フィルターであって、
前記金属焼結体中の粒状組織は、その粒径の個数基準の頻度分布曲線において、頻度の極大値を2つ有するものであることを特徴とする。
これにより、均一な大きさの連通気孔を含み、機械的特性の高い金属製フィルターが得られる。
本発明の金属製フィルターでは、前記頻度分布曲線の前記2つの頻度の極大値の間に位置する極小値に対応する粒径をAとしたとき、
前記Aは、前記粒状組織の粒径の個数基準の累積分布における50%累積時の粒径をD50[μm]としたとき、D50の0.1倍以上0.8倍以下であることが好ましい。
これにより、連通気孔の形成が確実に行われるとともに、連通気孔内へ金属粒子が確実に入り込み、流体内の固形物の濾別効率や、流体との反応効率に優れた金属製フィルターが得られる。また、連通気孔の形状や大きさは、比較的均一なものとなる。
本発明の金属製フィルターでは、前記粒状組織の粒径の個数基準の累積分布において、小径側から10%累積時の粒径、50%累積時の粒径、および90%累積時の粒径を、それぞれD10、D50およびD90としたとき、(D90−D10)/D50が2.5以下であることが好ましい。
これにより、金属製フィルターに含まれる連通気孔の大きさがより均一になり、流体内の固形物の濾別効率や流体との反応効率に特に優れた金属製フィルターが得られる。
本発明の金属製フィルターでは、前記D50は、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
これにより、微細な連通気孔を有し、特性に優れた金属製フィルターが得られる。
本発明の金属製フィルターでは、前記金属粉末は、チタン粉末またはチタン合金粉末であることが好ましい。
これにより、耐食性および耐熱性に優れた金属製フィルターが得られる。このような金属製フィルターは、通過させる流体の種類や温度等に制限を設ける必要がなく、とりわけ有用なものとなる。
本発明の金属製フィルターでは、前記連通気孔の体積率が20%以上であることが好ましい。
これにより、十分な体積の連通気孔を有し、圧力損失の比較的小さい金属製フィルターが得られる。また、連通気孔の割合が高いため、細い配管に設置しても、十分な性能を発揮し得る金属製フィルターが得られる。
本発明の金属製フィルターの製造方法は、第1金属粉末と、該第1金属粉末より平均粒径が大きくかつ粉末の体積が大きい第2金属粉末とを用意する第1の工程と、
前記第1金属粉末と前記第2金属粉末とを混合し、第3金属粉末とする第2の工程と、
前記第3金属粉末を成形して成形体を得た後、該成形体を焼成し、焼結体で構成された金属製フィルターを得る第3の工程と、を有することを特徴とする。
これにより、目的とする均一な大きさの連通気孔を含む高強度の金属製フィルターを確実に製造することができる。
本発明の金属製フィルターの製造方法では、前記第1金属粉末の粒径の体積基準の累積分布における50%累積時の粒径と、前記第2金属粉末の粒径の体積基準の累積分布における50%累積時の粒径との差は、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
これにより、連通気孔内の狭い隙間に小さな金属粒子が入り込み易くなるため、連通気孔の大きさが特に均一で、その形状も特に球形に近いという特徴を有する金属製フィルターが得られる。
本発明の金属製フィルターの製造方法では、前記第1金属粉末および前記第2金属粉末は、原料粉末を所定の粒径のしきい値で分級して2つに分け、そのうちの小径側の粉末の一部を前記第1金属粉末、大径側の全部を前記第2金属粉末としたものであることが好ましい。
これにより、単に所定のしきい値で原料粉末を分級して2つに分けさえすれば、手間をかけることなく、金属製フィルターの製造に適した第1金属粉末および第2金属粉末を得ることができる。
本発明の金属製フィルターの製造方法では、前記粒径のしきい値をB[μm]とし、前記原料粉末の粒径の体積基準の累積分布における50%累積時の粒径をd50[μm]としたとき、
前記Bは、d50の0.2倍以上0.8倍以下であることが好ましい。
これにより、連通気孔の形成が確実に行われるとともに、連通気孔内へ金属粒子が確実に入り込み、流体内の固形物の濾別効率や、流体との反応効率に優れた金属製フィルターを製造することができる。また、連通気孔の形状や大きさが均一な金属製フィルターを製造することができる。
本発明の金属製フィルターの製造方法では、前記第1金属粉末は、原料粉末を所定の粒径のしきい値で分級して2つ分け、そのうちの小径側の粉末の10体積%以上90体積%以下の量を取り出したものであることが好ましい。
これにより、粒径の個数基準の頻度分布曲線において頻度の極大値を2つ有する第3金属粉末を容易かつ確実に得ることができる。この第3金属粉末を成形し、焼結することにより、目的とする均一な大きさの連通気孔を含む高強度の金属製フィルターを確実に製造することができる。
本発明の金属製フィルターにおける金属焼結体中の粒状組織についての個数基準の頻度分布曲線の一例である。 本発明の金属製フィルターの製造方法の実施形態を示す模式図である。 実施例1で得られた金属製フィルターの観察像である。
以下、本発明の金属製フィルターおよび金属製フィルターの製造方法について詳細に説明する。
<金属製フィルター>
本発明の金属製フィルターは、金属粉末の焼結体で構成されるものであり、連通気孔を含むものである。本発明の金属製フィルターを構成する金属焼結体中の粒状組織は、その粒径の個数基準の頻度分布曲線において、頻度の極大値を2つ有することを特徴とするものである。このような金属製フィルターは、均一な大きさの連通気孔を有するものとなる。このため、例えば金属製フィルターを用いて流体中に含まれる固形物を濾別する場合、均一な大きさの固形物を分離することができるなど、優れた性能を有する金属製フィルターが得られる。
本発明の金属製フィルターでは、連通気孔の体積率(空孔率)が20%以上であるのが好ましく、25%以上であるのがより好ましい。このような金属製フィルターは、十分な体積の連通気孔を有するものであるため、圧力損失の比較的小さいものとなる。また、連通気孔の割合が高いことにより、細い配管に設置しても、十分な性能を発揮し得る金属製フィルターが得られる。
なお、連通気孔の体積率の上限は、特に設定されなくてもよいが、好ましくは70%程度、より好ましくは60%程度とされる。これにより、金属製フィルターの機械的強度が確保され、流体による欠損から防止される。
また、本発明の金属製フィルターでは、連通気孔のメディアン径が3μm以上であるのが好ましく、5μm以上であるのがより好ましい。このような連通気孔を含む金属製フィルターは、液体や気体の通過性に優れ、圧力損失の低いものとなるため、流体内の固形物の濾別効率や、流体との反応効率に優れたものとなる。
このような連通気孔の体積率やメディアン径は、例えば、水銀圧入法、ガス吸着法、バブルポイント法等の各種細孔分布測定方法により測定することができる。
ここで、本発明の金属製フィルターを構成する金属焼結体中の粒状組織は、その粒径の個数基準の頻度分布曲線において、頻度の極大値を2つ有することを特徴とするものである。
図1は、本発明の金属製フィルターにおける金属焼結体中の粒状組織についての粒径の個数基準の頻度分布曲線の一例である。
図1に示す頻度分布曲線は、横軸が粒径、縦軸が頻度分布を示し、小径側の極大値Mと、大径側の極大値Mとを有する。また、極大値Mと極大値Mとの間には、極小値mが位置している。このような特徴を有する粒径の頻度分布曲線を示す粒状組織を有する金属焼結体は、前述した優れた性能を有する金属製フィルターとなる。
上記のような金属製フィルターでは、頻度の極大値M近傍に対応する粒径の粒状組織が、金属製フィルターの骨格を形成すると考えられる。これは、焼成の際に、比較的大きくかつ均一な粒径の金属粒子が互いに接触する確率が高いため、その接触点において焼結が生じ、金属粒子同士が繋がることによって形成されたものであると考えられる。このような比較的粒径の大きな金属粒子同士が焼結すると、粒子間距離が縮まるとともに、比較的粒径の大きな粒状組織となるが、粒状組織同士の間には埋め切れない隙間が形成される。
この隙間は、金属製フィルターにおける連通気孔として、外部空間と連通することとなり、金属製フィルターの通気性および通液性を確保している。また、この連通気孔の大きさは、極大値Mに対応する粒径に一定の相関関係を有していることから、極大値Mに対応する粒径を設定することにより、連通気孔の大きさを制御し、ひいては金属製フィルターの体積に対する連通気孔の体積率(空孔率)を制御することができる。具体的には、連通気孔の平均径は、極大値Mに対応する粒径と同程度か、それよりやや小さいものとなるため、この関係を利用することができる。
一方、頻度の極大値M近傍に対応する粒径の粒状組織は、比較的小さくかつ均一な粒径の金属粒子が焼結して形成されたものである。焼成の際には、このような小さな金属粒子が、前述した大きな粒状組織同士の隙間に入り込む確率が高くなる。連通気孔内に入り込んだ金属粒子は、連通気孔内でもより狭い部分に挟まるように配置される確率が高い。このため、前述した連通気孔の形状は比較的いびつであるのに対し、この連通気孔内のより狭い部分に、小さな金属粒子が挟まることで、連通気孔の形状は比較的球形に近づくとともに、各連通気孔の大きさが均一になる。
さらには、連通気孔内のより狭い部分に金属粒子が入り込むことにより、連通気孔内の内面には複雑な凹凸が生じるので、連通気孔の内面の表面積は、金属粒子が入り込んでいない場合に比べて大きくなる。その結果、例えば流体との間で何らかの反応を起こす目的で本発明の金属製フィルターを用いる場合、流体と金属製フィルターとの接触面積を大きくすることができ、上記反応の効率を高めることができる。
以上のような理由から、本発明によれば、連通気孔の大きさが均一で、その形状も比較的球形に近いという特徴を有する金属製フィルターが得られる。かかる金属製フィルターは、流体とフィルターとの接触面積を大きく確保するとともに、流体に生じる流動抵抗が比較的小さいという特徴もある。このため、例えば反応効率が高いにもかかわらず、圧力損失の小さい金属製フィルターが得られる。
また、上記のような金属製フィルターは、流体内の固形物を濾別する際、目的とする粒径の固形物を確実に分離することができる。
さらには、上述したような金属製フィルターは、その粒径の個数基準の頻度分布曲線に極大値が1つまたは3つ以上ある場合に比べて、例えば三点曲げ強さといった機械的特性にも優れたものとなる。このため、仮に金属製フィルターの前後で流体の圧力差が大きくなる場合でも、金属製フィルターの欠損、破壊等を防止することができる。
また、図1の場合、上述した2つの頻度の極大値M、Mの間には、頻度の極小値mが位置しているが、ここで、この極小値mに対応する粒径をAとする。
粒径Aは、本発明の金属製フィルターにおいて、粒状組織の粒径の個数基準の累積分布における50%累積時の粒径をD50[μm]としたとき、好ましくはD50の0.1倍以上0.8倍以下となる粒径とされ、より好ましくはD50の0.2倍以上0.7倍以下となる粒径とされる。粒径Aが、粒状組織の平均粒径D50に対して上記のような関係を有することにより、粒径の極大値Mは、粒状組織全体の粒度分布に対して比較的小さいものに最適化される一方、粒径の極大値Mは、粒状組織全体の粒度分布に対して比較的大きいものに最適化される。その結果、上述したような連通気孔の形成が確実に行われるとともに、連通気孔内へ金属粒子が確実に入り込み、流体内の固形物の濾別効率や、流体との反応効率に優れた金属製フィルターが得られる。また、連通気孔の形状や大きさは、比較的均一なものとなる。
なお、粒径Aは、好ましくは5μm以上25μm以下程度、より好ましくは5μm以上15μm以下程度とされる。
また、極大値Mと極大値Mとの間の粒径差Lは、特に限定されないものの、好ましくはD50の0.2倍以上0.9倍以下とされ、より好ましくはD50の0.4倍以上0.8倍以下とされる。これにより、上述したような金属製フィルターの作用・効果がより顕著なものとなる。
また、本発明に用いられる金属製フィルターの粒状組織の粒径の個数基準の累積分布において、小径側から10%累積時の粒径、50%累積時の粒径、および90%累積時の粒径を、それぞれD10、D50およびD90としたとき、(D90−D10)/D50が2.5以下であるのが好ましく、1.4以下であるのがより好ましい。このような粒度分布を示す粒状組織によれば、金属製フィルターに含まれる連通気孔の大きさがより均一になり、流体内の固形物の濾別効率や流体との反応効率に特に優れた金属製フィルターが得られる。
ここで前記D50は、いわゆる平均粒径であるが、これは10μm以上50μm以下であるのが好ましく、20μm以上40μm以下であるのがより好ましい。このような平均粒径の粒状組織を含む金属製フィルターは、微細な連通気孔を有し、特性に優れたものとなる。
なお、上述した粒状組織の粒径の個数基準の頻度分布および累積分布は、いかなる方法で取得されたものでもよいが、例えば以下のようにして取得される。
まず、金属製フィルターを割り、破断面を顕微鏡で観察する。顕微鏡としては、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)のような電子顕微鏡、光学顕微鏡、レーザー顕微鏡等が用いられる。この観察では、破断面について、縦200μm×横200μmの視野の観察像を、互いに重複しない5箇所について取得する。
次いで、取得した5枚の観察像に各種画像処理を施し、金属製フィルターに含まれた粒状組織を、球体(円)に換算したときの粒径の個数基準の頻度分布および累積分布を取得する。
以上のようにして各種粒度分布を取得することができる。
<金属製フィルター製造用組成物>
次に、本発明の金属製フィルターの製造に用いられる組成物について説明する。
本発明の金属製フィルターは、金属粉末とバインダーとを含む組成物を、所定の形状に成形した後、得られた成形体を脱脂・焼結することにより得られるものである。以下、金属粉末とバインダーについて順次説明する。
(金属粉末)
金属粉末を構成する材料としては、例えば、Fe、Ni、Co、Cr、Mn、Zn、Pt、Au、Ag、Cu、Pd、Al、W、Ti、Ta、V、Mo、Nb、Zr、Pr、Nd、Smのような金属、または、これらの1種または2種以上の金属を含む合金(例えば、ステンレス鋼、Fe−Ni合金)や金属間化合物等が挙げられる。
このうち、金属粉末としては、特にTi単体またはTi系合金で構成されたチタン粉末が好ましく用いられる。チタン粉末の焼結体で構成される金属製フィルターは、耐食性および耐熱性に優れることから、通過させる流体の種類や温度等に制限を設ける必要がなく、とりわけ有用なものとなる。
Ti系合金としては、Ti以外に、例えばAl、V、Nb、Zr、Ta、Mo等の金属元素を含む合金が挙げられる。具体的には、Ti−6Al−4V、Ti−6Al−7Nb等が挙げられる。
また、Ti系合金は、これらの金属元素の他に、ホウ素(B)、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)、ケイ素(Si)等の非金属元素を含んでいてもよい。
このような金属粉末には、水アトマイズ法、ガスアトマイズ法、高速回転水流アトマイズ法のようなアトマイズ法、還元法、カルボニル法、粉砕法等、いかなる方法で製造されたものでも用いることができるが、特にアトマイズ法により製造されたものが好ましく用いられる。アトマイズ法によれば、微細で粒度分布の狭い(粒径の揃った)金属粉末が効率よく得られる。したがって、大きさの揃った連通気孔を有する金属製フィルターを確実に製造することができる。
また、アトマイズ法によれば、より球形に近い形状の金属粉末を得ることができる。これにより、金属粉末の流動性が向上し、より大きさの均一な連通気孔を有する金属製フィルターが得られる。
なお、金属粉末の各粒子のアスペクト比の平均値は、0.5以上1以下程度であるのが好ましく、0.7以上1以下であるのがより好ましい。これにより、金属粉末の流動性が特に向上するとともに、各粒子間の充填性も特に高くなる。その結果、連通気孔の大きさをより均一化することができる。なお、各粒子のアスペクト比とは、各粒子の短径を長径で除した値である。
また、金属粉末のタップ密度は、特に限定されないが、2.3g/cm以上であるのが好ましく、2.5g/cm以上であるのがより好ましい。このようなタップ密度の金属粉末を用いることにより、組成物の成形時における充填性を高めることができる。
(バインダー)
本発明に用いられる組成物中には、金属粉末中の粒子同士を結着する結着剤(バインダー)が含まれる。
バインダーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエーテル、ポリビニルアルコール、またはこれらの共重合体等の各種樹脂や、各種ワックス、パラフィン、高級脂肪酸(例:ステアリン酸)、高級アルコール、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド等の各種有機バインダーが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を混合して用いることができる。
このうち、バインダーとしては、ポリオレフィンを主成分とするものが好ましい。ポリオレフィンは、還元性ガスによる分解性が比較的高い。このため、ポリオレフィンをバインダーの主成分として用いた場合、より短時間で確実に成形体の脱脂を行うことができる。
また、バインダーの含有率は、組成物全体の2質量%以上20質量%以下程度であるのが好ましく、5質量%以上10質量%以下程度であるのがより好ましい。バインダーの含有率が前記範囲内であることにより、成形性よく成形体を形成することができるとともに、密度を高め、成形体の形状の安定性等を特に優れたものとすることができる。また、これにより、成形体と脱脂体との大きさの差、いわゆる収縮率を最適化して、最終的に得られる焼結体(金属製フィルター)の寸法精度の低下を防止することができる。
(組成物)
本発明に用いられる組成物は、上述したような金属粉末とバインダーとを含むが、必要に応じて、可塑剤を含んでいてもよい。この可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル(例:DOP、DEP、DBP)、アジピン酸エステル、トリメリット酸エステル、セバシン酸エステル等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
さらに、組成物中には、金属粉末、バインダー、可塑剤の他に、例えば、酸化防止剤、脱脂促進剤、界面活性剤等の各種添加物を必要に応じ添加することができる。
また、必要に応じて、組成物を混練するようにしてもよく、混練に代えて、組成物を造粒し、造粒粉末を製造するようにしてもよい。
<金属製フィルターの製造方法>
次に、本発明の金属製フィルターの製造方法について説明する。
図2は、本発明の金属製フィルターの製造方法の実施形態を示す模式図である。
本発明の金属製フィルターの製造方法は、図2に示すように、[1]第1金属粉末と、この第1金属粉末より平均粒径が大きくかつ粉末の体積が大きい第2金属粉末とを用意する第1の工程と、[2]第1金属粉末を第2金属粉末に加えて、第3金属粉末とする第2の工程と、[3]第3金属粉末を成形して成形体を得た後、得られた成形体を焼成し、焼結体で構成された金属製フィルターを得る第3の工程とを有する。以下、各工程について順次説明する。
[1]まず、第1金属粉末と、これより平均粒径が大きくかつ粉末の体積(嵩)が大きい第2金属粉末とを用意する。
これらの第1金属粉末および第2金属粉末は、同種の金属材料で構成されたものでもよく、異種の金属材料で構成されたものでもよい。
一般に、金属粉末の粒径の体積基準の頻度分布は、正規分布またはそれに類似した分布を示すので、第1金属粉末および第2金属粉末も、それぞれ正規分布またはそれに類似した分布を示す。
ここで、第1金属粉末の粒径の体積基準の累積分布における50%累積時の粒径(平均粒径)と、第2金属粉末の粒径の体積基準の累積分布における50%累積時の粒径(平均粒径)との差は、10μm以上50μm以下であるのが好ましく、15μm以上45μm以下であるのがより好ましい。このような粒径の第1金属粉末および第2金属粉末を用いることにより、前述したような特性に優れた金属製フィルターを確実に製造することができる。特に、第2金属粉末の焼結体によって構築された骨格内において、連通気孔内の狭い隙間に第1金属粉末がとりわけ入り込み易くなるため、連通気孔の大きさが特に均一で、その形状も特に球形に近いという特徴を有する金属製フィルターが得られる。
また、第1金属粉末の体積は、第2金属粉末の体積の10体積%以上90体積%以下であるのが好ましく、20体積%以上80体積%以下であるのがより好ましい。
また、第1金属粉末と第2金属粉末は、それぞれ別々に用意してもよいが、1つの原料粉末を分割することで、それぞれを用意するようにしてもよい。
この方法は、原料粉末を用意し、これを所定の粒径のしきい値で分級して2つに分ける。ここで、原料粉末の粒径の体積基準の頻度分布も、一般に、正規分布またはそれに類似した分布を示すので、この分級におけるしきい値は、正規分布またはそれに類似した分布の極大値より小径側に設定する。このようなしきい値で原料粉末に分級処理を施すと、小径側の粉末と大径側の粉末とに分割することができる。
そして、大径側の粉末の全部を第2金属粉末とし、小径側の粉末のうちの一部を第1金属粉末とする。
このような方法によれば、第1金属粉末および第2金属粉末をそれぞれ別々に用意する場合に比べて、各金属粉末の粒度分布を、本発明の金属製フィルターを得るのに最適なものとすることができる。すなわち、別々に用意する場合、それぞれの金属粉末の粒度分布が前述したような関係を満足するように調整する必要があるが、この分割による方法を用いれば、単に所定のしきい値で原料粉末を分級して2つに分けさえすれば、手間をかけることなく、金属製フィルターの製造に適した第1金属粉末および第2金属粉末を得ることができる。
以下、この分割についてさらに詳述する。
まず、原料粉末を用意する(図2(a)参照)。
次いで、原料粉末に分級処理を施し、所定の粒径のしきい値で2つに分ける(図2(b)参照)。ここで、2つに分けた金属粉末のうち、小径側の粉末の一部を第1金属粉末とし、大径側の粉末の全部を第2金属粉末とする(第1の工程)。
分級処理としては、例えば、篩による分級処理の他、比重、風力、湿式沈降等を利用した分級処理等が挙げられる。このうち、篩による分級処理が好ましく用いられる。この分級処理によれば、前記粒径のしきい値を確実に設定することができるため、分級の精度を高めることができる。その結果、前述した本発明の金属製フィルターの作用・効果がより顕著に発揮される。
ここで、原料粉末を分ける際の粒径のしきい値は、特に限定されないが、一例としてしきい値をB[μm]としたとき、Bは以下のようにして設定される。
原料粉末の体積基準の累積分布における50%累積時の粒径をd50[μm]としたとき、しきい値Bは、d50の0.2倍以上0.8倍以下であるのが好ましく、0.3倍以上0.7倍以下であるのがより好ましい。これにより、連通気孔の形成が確実に行われるとともに、連通気孔内へ金属粒子が確実に入り込み、流体内の固形物の濾別効率や、流体との反応効率に優れた金属製フィルターが得られる。また、連通気孔の形状や大きさを均一化することができる。
なお、しきい値Bは、好ましくは5μm以上25μm以下程度、より好ましくは5μm以上15μm以下程度とされる。
また、原料粉末、第1金属粉末および第2金属粉末の粒径の体積基準の頻度分布や累積分布は、例えば、動的光散乱法、レーザー回折法、遠心沈降法、FFF(Field Fow Fractionation)法、電気的検知体法等の各種粒径測定方法により取得することができる。
また、第1の工程では、小径側の粉末の一部を第1金属粉末とするが、その一部とは、好ましくは10体積%以上90体積%とされ、より好ましくは20体積%以上80体積%以下とされる。このようにすれば、第1金属粉末の量が多過ぎたり、あるいは少な過ぎたりするのを防止して、粒径の体積基準の頻度分布曲線において頻度の極大値を2つ有する第3金属粉末を容易かつ確実に得ることができる。その結果、本発明の金属製フィルターを確実に製造することができる。
また、用意する第1金属粉末は、その量を適宜調整することにより、得られる金属製フィルターにおける連通気孔の体積率やメディアン径を制御することができる。
例えば、第1金属粉末の量を増やすことにより、連通気孔の体積率を低下させ、メディアン径を小さくすることができる。一方、第1金属粉末の量を増やすことにより、連通気孔の体積率を上昇させ、メディアン径を大きくすることができる。すなわち、第1金属粉末の量と、連通気孔の体積率およびメディアン径とは、正の相関関係を有するといえる。また、連通気孔の表面積(細孔表面積)も、同様に第1金属粉末の量と正の相関関係を有する。
上記のようにすれば、所望の空孔率、所望のメディアン径および所望の表面積の連通気孔を有する金属製フィルターを容易かつ確実に製造することができる。
[2]次いで、第1金属粉末と第2金属粉末とを混合する(図2(c)参照)。これにより得られた混合粉末を第3金属粉末とする(第2の工程)。
このように粒度分布の異なる第1金属粉末と第2金属粉末とを用意した後、第1金属粉末と第2金属粉末とを混合することで、最終的に、本発明の金属製フィルターを得るのに適した第3金属粉末が得られる(図2(d)参照)。
得られた第3金属粉末は、その粒径の体積基準の頻度分布曲線において、頻度の極大値を2つ有するものとなる。このような頻度分布における特徴は、第3金属粉末を焼結してもそのまま保存されるため、結果的に、金属焼結体で構成された金属製フィルターにおいても、前述した粒状組織の粒径の個数基準の頻度分布が頻度の極大値を2つ有するという特徴を有するものが得られる。その結果、流体内の固形物の濾別効率や、流体との反応効率に優れた金属製フィルターが得られる。
なお、第3金属粉末における粒径の頻度分布と、金属焼結体における粒径の頻度分布とは、2つの極大値を有するという特徴は同じであるものの、極大値や極小値の位置等は、ずれている場合が多い。このため、このずれ量をあらかじめ算出し、把握しておくのが好ましい。これにより、第3金属粉末における粒径の体積基準の頻度分布から、金属焼結体の粒状組織における粒径の個数基準の頻度分布を予想することができる。このようにすれば、目的とする粒径の頻度分布を有する粒状組織を得るために必要な第3金属粉末が事前に把握できるので、特性に優れた金属製フィルターの製造において有用である。
上記ずれ量としては、単に、極大値や極小値のずれ量(シフト量)や、これに温度、湿度、金属組成等に応じた係数を乗じた値でもよい。
また、前述したように、原料粉末を一旦2つに分けた後、小径側の一部を再び戻して第3金属粉末を得るようにしたことにより、均一に混ざり難い小径側の金属粉末をより均一に混ぜることができる。すなわち、原料粉末を混ぜ続けても、微小な粒子は均一に分散し難いが、一旦小径側の粒子を取り出した後、これの一部を戻しつつ混ぜることにより、微小な粒子も均一に分散させることができる。その結果、均質な第3金属粉末が得られ、最終的に、連通気孔の分布やメディアン径が全体で均一な金属製フィルターを容易に製造することができる。
[3]次いで、得られた第3金属粉末を、バインダーおよびその他の添加物とともに混練し、得られた混練物を成形して成形体を得た後、得られた成形体を焼成する。これにより、金属の焼結体で構成された金属製フィルターを得る(第3の工程)。
[3−1]まず、第3金属粉末、バインダー、およびその他の添加物を混練機により混練し、混練物(コンパウンド)を得る。これにより、混練物中では、金属粉末が均一に分散している。
組成物の混練条件は、用いる第3金属粉末の組成や粒径、バインダーの組成、およびこれらの配合量等の諸条件により異なるが、その一例を挙げれば、混練温度:50℃以上200℃以下程度、混練時間:15分以上210分以下程度とされる。
また、混練物は、必要に応じ、ペレット(小塊)化される。ペレットの粒径は、例えば、1mm以上15mm以下程度とされる。
[3−2]次に、混練物を成形して、目的とする金属製フィルターの形状に対応した形状の成形体を製造する。
成形体の製造方法(成形方法)としては、特に限定されず、例えば、圧粉成形(圧縮成形)法、金属粉末射出成形(MIM:Metal Injection Molding)法、押出成形法等の各種成形法が挙げられる。このうち、金属粉末射出成形法によれば、比較的小型のものや、複雑で微細な形状の成形体をニアネット(最終形状に近い形状)で製造することができるので、寸法精度の高い金属製フィルターを簡単に製造することが可能である。
また、圧粉成形法の場合の成形条件は、用いる第3金属粉末の組成や粒径、バインダーの組成、およびこれらの配合量等の諸条件によって異なるが、成形圧力が20MPa以上1000MPa以下(0.2t/cm以上10t/cm以下)程度であるのが好ましい。なお、圧粉成形法の場合、第3金属粉末を造粒するようにしてもよい。
また、金属粉末射出成形法の場合の成形条件は、諸条件によって異なるものの、材料温度が80〜210℃程度、射出圧力が5MPa以上500MPa以下(0.05t/cm以上5t/cm以下)程度であるのが好ましい。
また、押出成形法の場合の成形条件は、諸条件によって異なるものの、材料温度が80℃以上210℃以下程度、押出圧力が5MPa以上500MPa以下(0.05t/cm以上5t/cm以下)程度であるのが好ましい。
なお、作製される成形体の形状寸法は、以降の脱脂および焼成における成形体の収縮分を見込んで決定される。
[3−3]次に、得られた成形体に脱脂処理(脱バインダー処理)を施し、脱脂体を得る。
具体的には、成形体を加熱して、バインダーを分解することにより、成形体中からバインダーを除去して、脱脂処理がなされる。
この脱脂処理は、例えば、成形体を加熱する方法、バインダーを分解するガスに成形体を曝す方法等が挙げられる。
成形体を加熱する方法を用いる場合、成形体の加熱条件は、バインダーの組成や配合量によって若干異なるものの、温度100℃以上750℃以下×0.1時間以上20時間以下程度であるのが好ましく、150℃以上600℃以下×0.5時間以上15時間以下程度であるのがより好ましい。これにより、成形体の脱脂を必要かつ十分に行うことができる。その結果、脱脂体の内部にバインダー成分が多量に残留してしまうのを確実に防止することができる。
また、脱脂の際の雰囲気は、特に限定されず、水素のような還元性雰囲気、窒素、アルゴンのような不活性雰囲気、大気のような酸化性雰囲気、またはこれらの雰囲気を減圧した減圧雰囲気等が挙げられる。
一方、バインダーを分解するガスとしては、例えば、オゾンガス等が挙げられる。
なお、このような脱脂工程は、脱脂条件の異なる複数の過程(ステップ)に分けて行うことにより、成形体中のバインダーをより速やかに、そして、成形体に残存させないように分解・除去することができる。
また、必要に応じて、脱脂体に対して切削、研磨、切断等の機械加工を施すようにしてもよい。脱脂体は、硬度が比較的低く、かつ比較的可塑性に富んでいるため、脱脂体の形状が崩れるのを防止しつつ、容易に機械加工を施すことができる。このような機械加工によれば、最終的に寸法精度の高い焼結体(金属製フィルター)を容易に得ることができる。
[3−4]次に、得られた脱脂体を、焼成炉で焼成して焼結体を得る。
焼成により、金属粉末の粒子同士の界面で拡散が生じる(焼結)。この際、焼成条件を適宜調整することにより、焼結の進度が調整され、連通気孔を含む焼結体(金属製フィルター)が得られる。
焼成温度は、第3金属粉末の組成や粒径等によって異なるが、例えば第3金属粉末がチタン粉末である場合、600℃以上1000℃以下であるのが好ましく、700℃以上900℃以下であるのがより好ましい。また、例えば第3金属粉末がステンレス鋼粉末である場合、焼成温度は、900℃以上1300℃以下であるのが好ましく、1000℃以上1200℃以下であるのがより好ましい。これにより、適度に焼結が進み、連通気孔が確実に形成される。
なお、焼成温度が前記下限値を下回った場合、焼結が進まず、焼結体の機械的強度が不十分になるおそれがある。一方、焼成温度が前記上限値を上回った場合、焼結が進み過ぎてしまい、連通気孔が小さくなり過ぎるおそれがある。
また、焼成時間は、好ましくは0.2〜7時間とされるが、より好ましくは1〜4時間程度とされる。
また、焼成の際の雰囲気は、特に限定されないが、金属の酸化を防止することを考慮した場合、水素雰囲気のような還元性雰囲気、アルゴン雰囲気のような不活性雰囲気、またはこれらの雰囲気を減圧した減圧雰囲気等が好ましく用いられる。
以上のようにして、本発明の金属製フィルターが得られる。
以上、本発明の金属製フィルターおよび金属製フィルターの製造方法について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、金属製フィルターの製造方法では、必要に応じて、任意の工程を追加することができる。
1.金属製フィルターの製造
(実施例1)
<1>まず、原料粉末として、ガスアトマイズ法により製造されたチタン粉末(株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ製、TILOP−45)を用意した。
用意した原料粉末について、レーザー回折方式の粒度分布測定装置(マイクロトラック、日機装株式会社製、HRA9320−X100)により、粒径の体積基準の頻度分布および体積基準の累積分布を取得した。また、累積分布から、小径側から50%累積時の粒径d50を算出した。その結果、粒径d50は28μmであった。
なお、頻度分布曲線は、ほぼ正規分布に沿った形状をなしていることが認められた。
次に、原料粉末に篩を用いた分級処理を施し、粒径10μmをしきい値Bとして、小径側の粉末と大径側の粉末とに分けた。なお、このしきい値Bは、前述のd50の0.36倍である。
<2>次いで、小径側の粉末から、その一部(10体積%)を取り出し、これを第1金属粉末とした。一方、大径側の粉末の全部を第2金属粉末とした。
ここで、得られた第1金属粉末および第2金属粉末について、再び、レーザー回折方式の粒度分布測定装置により、粒径の体積基準の頻度分布および粒径の体積基準の累積分布を取得した。また、累積分布から、小径側から50%累積時の粒径(平均粒径)を算出した。その結果、第1金属粉末の平均粒径と第2金属粉末の平均粒径との差は、15μmであった。
次いで、撹拌中の第2金属粉末に、第1金属粉末を徐々に加えて十分に撹拌した。これにより、第3金属粉末を得た。
ここで、得られた第3金属粉末について、再び、レーザー回折方式の粒度分布測定装置により、粒径の体積基準の頻度分布および粒径の体積基準の累積分布を取得した。また、累積分布から、小径側から50%累積時の粒径を算出した。
また、頻度分布曲線には、2つの頻度の極大値が認められた。
<3>次いで、得られた第3金属粉末と、ポリプロピレンとワックスの混合物(バインダー)とを、質量比で9:1となるよう秤量して混合し、組成物を得た。
次に、得られた組成物を混練機で混練し、コンパウンドを得た。そして、コンパウンドをペレットに加工した。
<4>次に、得られたペレットを用いて、以下に示す成形条件で成形し、成形体を得た。
(成形条件)
・成形方法:金属粉末射出成形法
・材料温度:150℃
・射出圧力:11MPa(110kgf/cm
<5>次に、得られた成形体に対して、以下に示す脱脂条件で脱脂処理を施し、脱脂体を得た。
(脱脂条件)
・脱脂温度 :520℃
・脱脂時間 :5時間
・脱脂雰囲気:窒素雰囲気
<6>次に、得られた脱脂体を、以下に示す焼成条件で焼成した。このようにして焼結体(金属製フィルター)を得た。なお、得られた焼結体は、直径10mm×長さ10mmの円柱状である。
(焼成条件)
・焼成温度 :800℃
・焼成時間 :2.5時間
・焼成雰囲気:アルゴン雰囲気
・雰囲気圧力:大気圧(100kPa)
そして分布曲線から、小径側の極大値M1と、大径側の極大値M2とを求めた。
以上の算出結果を、表1に示す。
(実施例2〜5)
第3金属粉末の形成時、第2金属粉末に添加した第1金属粉末の量(小径側の粉末から取り出した量(添加量))を、表1に示す値にした以外は、それぞれ、実施例1と同様にして焼結体(金属製フィルター)を得た。なお、表1に示す添加量は、原料粉末を2つに分けた際の小径側の粉末に対する第1金属粉末の割合である。
また、実施例3では、JIS Z 2512(金属粉−タップ密度測定方法)に準じて、原料粉末のタップ密度を測定した。
(実施例6)
原料粉末を分級する際の粒径のしきい値を、15μmに変更した以外は、実施例1と同様にして焼結体(金属製フィルター)を得た。
(実施例7、8)
原料粉末を分級する際の粒径のしきい値を、20μm、25μmに変更した以外は、それぞれ、実施例1と同様にして焼結体(金属製フィルター)を得た。
(実施例9)
原料粉末として、水アトマイズ法により製造されたステンレス鋼粉末(SUS−316L粉末)を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして焼結体(金属製フィルター)を得た。
(比較例1)
原料粉末をそのまま用いて組成物を調製し、この組成物を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして焼結体(金属製フィルター)を得た。
(比較例2)
第2金属粉末のみで組成物を調製し、この組成物を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして焼結体(金属製フィルター)を得た。
(比較例3、4)
原料粉末として、水アトマイズ法により製造されたステンレス鋼粉末(SUS−316L粉末)を用いるようにした以外は、比較例1、2と同様にして焼結体(金属製フィルター)を得た。
2.金属製フィルターの評価
2.1 連通気孔の評価
各実施例および各比較例で得られた金属製フィルターについて、水銀圧入法により、連通気孔の体積率(空孔率)および連通気孔のメディアン径を評価した。
また、得られた金属製フィルターの表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。そして、この観察結果および水銀圧入法による細孔分布測定から、連通気孔の形状の均一性を、以下の評価基準に基づいて評価した。なお、観察結果における連通気孔の形状および大きさの解析は、前述した球体換算による画像処理に基づいて行った。
(気孔の均一性の評価基準)
◎:気孔の大きさおよび形状が特に均一である
○:気孔の大きさおよび形状がやや均一である
△:気孔の大きさおよび形状がやや不均一である
×:気孔の大きさおよび形状が特に不均一である。
その結果、各実施例で得られた金属製フィルターでは、気孔の大きさがほぼ均一になっていることが認められた。一方、各比較例で得られた金属製フィルターには、一部、気孔の大きさが不均一になっているものが認められた。
なお、実施例1で得られた金属製フィルターの観察像を図3に示す。
図3においては、金属粒子の粒径が大まかに二極化していることが認められる。そして、比較的大きい粒径の金属粒子同士の空間(連通気孔)のうち、狭い隙間に、比較的小さい粒径の金属粒子が挟まっている様子が認められる。
また、得られた金属製フィルターについて、画像処理による粒径の測定を行った。その結果、金属製フィルターの粒状組織の粒径の個数基準の頻度分布および粒径の個数基準の累積分布を取得した。また、累積分布から、小径側から10%累積時の粒径D10、50%累積時の粒径D50、および90%累積時の粒径D90を算出した。
また、頻度分布曲線には、2つの頻度の極大値が認められた。そして分布曲線から、頻度の極小値に対応する粒径Aを求めた。
2.2 機械的特性の評価
各実施例および各比較例で得られた焼結体について、三点曲げ強さを測定した。そして、以下の評価基準に基づき、測定結果を評価した。
(三点曲げ強さの評価基準)
◎:三点曲げ強さが特に大きい
○:三点曲げ強さがやや大きい
△:三点曲げ強さがやや小さい
×:三点曲げ強さが特に小さい
その結果、各実施例で得られた焼結体は、空孔率が比較的高い(20%以上)であるにもかかわらず、各比較例で得られた焼結体に比べて三点曲げ強さが大きいことが認められた。
以上、2.1、2.2の評価結果を表1に示す。
Figure 2011177661
表1から明らかなように、各実施例で得られた金属製フィルターは、各比較例で得られた金属製フィルターに比べて、十分な空孔率を有するとともに、気孔の大きさおよび形状の均一性が高く、かつ、機械的強度が高いことが認められた。
また、各実施例で得られた金属製フィルターでは、第1金属粉末の量を変えることにより、連通気孔の体積率およびメディアン径を制御することができた。
……小径側の極大値 M……大径側の極大値 m……極小値 L……粒径差

Claims (11)

  1. 金属粉末を成形し、焼成してなる金属焼結体で構成され、連通気孔を有する金属製フィルターであって、
    前記金属焼結体中の粒状組織は、その粒径の個数基準の頻度分布曲線において、頻度の極大値を2つ有するものであることを特徴とする金属製フィルター。
  2. 前記頻度分布曲線の前記2つの頻度の極大値の間に位置する極小値に対応する粒径をAとしたとき、
    前記Aは、前記粒状組織の粒径の個数基準の累積分布における50%累積時の粒径をD50[μm]としたとき、D50の0.1倍以上0.8倍以下である請求項1に記載の金属製フィルター。
  3. 前記粒状組織の粒径の個数基準の累積分布において、小径側から10%累積時の粒径、50%累積時の粒径、および90%累積時の粒径を、それぞれD10、D50およびD90としたとき、(D90−D10)/D50が2.5以下である請求項1または2に記載の金属製フィルター。
  4. 前記D50は、10μm以上50μm以下である請求項2または3に記載の金属製フィルター。
  5. 前記金属粉末は、チタン粉末またはチタン合金粉末である請求項1ないし4のいずれかに記載の金属製フィルター。
  6. 前記連通気孔の体積率が20%以上である請求項1ないし5のいずれかに記載の金属製フィルター。
  7. 第1金属粉末と、該第1金属粉末より平均粒径が大きくかつ粉末の体積が大きい第2金属粉末とを用意する第1の工程と、
    前記第1金属粉末と前記第2金属粉末とを混合し、第3金属粉末とする第2の工程と、
    前記第3金属粉末を成形して成形体を得た後、該成形体を焼成し、焼結体で構成された金属製フィルターを得る第3の工程と、を有することを特徴とする金属製フィルターの製造方法。
  8. 前記第1金属粉末の粒径の体積基準の累積分布における50%累積時の粒径と、前記第2金属粉末の粒径の体積基準の累積分布における50%累積時の粒径との差は、10μm以上50μm以下である請求項7に記載の金属製フィルターの製造方法。
  9. 前記第1金属粉末および前記第2金属粉末は、原料粉末を所定の粒径のしきい値で分級して2つに分け、そのうちの小径側の粉末の一部を前記第1金属粉末、大径側の全部を前記第2金属粉末としたものである請求項7または8に記載の金属製フィルターの製造方法。
  10. 前記粒径のしきい値をB[μm]とし、前記原料粉末の粒径の体積基準の累積分布における50%累積時の粒径をd50[μm]としたとき、
    前記Bは、d50の0.2倍以上0.8倍以下である請求項9に記載の金属製フィルターの製造方法。
  11. 前記第1金属粉末は、原料粉末を所定の粒径のしきい値で分級して2つ分け、そのうちの小径側の粉末の10体積%以上90体積%以下の量を取り出したものである請求項9または10に記載の金属製フィルターの製造方法。
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