JP2008043852A - セラミックスフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱衝撃性に優れたセラミックスフィルタを提供すること。
【解決手段】本発明のセラミックスフィルタは、平均粒径が1〜500μmのチタン酸アルミニウム粒子と、結合剤および造孔剤として機能する燃焼性粒子と、を、全体の質量を100mass%としたときに燃焼性粒子の質量を20mass%以上の割合で混合した混合粉末を調整し、混合粉末を所定の形状に成形し、成形体を非酸化性雰囲気下で1400〜1600℃で焼成し、さらに酸化性雰囲気下で600〜1000℃で熱処理して燃焼性粒子を燃焼してなるセラミックスフィルタであって、セラミックスフィルタの平均細孔径が1〜50μm、気孔率が30%以上、三点曲げ強度が1MPa以上であることを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】本発明のセラミックスフィルタは、平均粒径が1〜500μmのチタン酸アルミニウム粒子と、結合剤および造孔剤として機能する燃焼性粒子と、を、全体の質量を100mass%としたときに燃焼性粒子の質量を20mass%以上の割合で混合した混合粉末を調整し、混合粉末を所定の形状に成形し、成形体を非酸化性雰囲気下で1400〜1600℃で焼成し、さらに酸化性雰囲気下で600〜1000℃で熱処理して燃焼性粒子を燃焼してなるセラミックスフィルタであって、セラミックスフィルタの平均細孔径が1〜50μm、気孔率が30%以上、三点曲げ強度が1MPa以上であることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、セラミックスフィルタに関し、詳しくは、DPFなどのフィルタ触媒に用いられるセラミックスフィルタに関する。
ディーゼルエンジンの排ガス中には、ディーゼルパティキュレートと称されるすす状微粒子が含まれ、大気汚染の一つの原因とされている。そこでディーゼルパティキュレートを除去するフィルタ(以下、DPFという)の開発が進められている。
DPFの機能としては、ディーゼルパティキュレートを捕捉するだけではなく、捕捉されたディーゼルパティキュレートを燃焼除去して繰り返しの使用に耐えることが要求される。そこでDPFは一般に多孔質セラミックスを素材としたハニカム状とされ、細孔中にディーゼルパティキュレートを捕捉し、目詰まりにより圧力損失が高くなるとヒータやバーナで加熱することで捕捉されたディーゼルパティキュレートを燃焼除去して再生できる構成とされている。
なお、ディーゼルパティキュレートの燃焼開始温度は600℃程度であるが、堆積量が多い場合には再生時の燃焼温度は1100〜1300℃にもなる。そのため急激な温度勾配によりDPFには再生時に熱応力が発生し、割れたりクラックが生じたりする場合がある。このためDPFには1300℃以上の高い耐熱性と、高い熱衝撃性が必要であり、このようなDPF用の材料として、チタン酸アルミニウムを用いることが特許文献1〜2に開示されている。
また、特許文献1には、セラミックスフィルタをチタン酸アルミニウムよりなるセラミックスフィルタを開示している。具体的には、特許文献1には、平均直径1〜500μmのセラミック球状体100重量%に対し、2〜30重量%の無機質結合材を添加して焼結した多孔質セラミック体からなる集塵用セラミックフィルタであって、上記セラミック球状体の真球度が平均直径の60%以下、熱膨張係数が6×10-6/℃以下であるとともに、上記多孔質セラミック体の平均細孔径が0.4〜200μm、3点曲げ強度が200kg/cm2以上である集塵用セラミックフィルタであって、セラミック球状体がムライト、ジルコン、コージェライト、チタン酸アルミニウム、リン酸ジルコニウムのうち少なくとも一種以上からなることが開示されている。
そして、特許文献2には、多孔質のチタン酸アルミニウムの焼結体を製造する製造方法を開示している。具体的には、平均粒径1〜50μmのチタン酸アルミニウム粉末に平均粒径10〜40ミクロンの燃焼性粉末15〜20重量%を添加した混合粉末を成形し、非酸化性雰囲気下1400〜1600℃で焼成した後、さらに酸化性雰囲気下でチタン酸アルミニムの焼結が進行しない600〜1000℃で熱処理し該燃焼性粉末を燃焼させることを特徴とする多孔質チタン酸アルミニウム焼結体の製造方法が開示されている。
特許第3336157号公報
特許第3185960号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、熱膨張率が小さくかつ耐熱衝撃性にすぐれたセラミックスフィルタを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者らは、セラミックスフィルタについて検討を重ねた結果、本発明をなすに至った。
本発明のセラミックスフィルタは、平均粒径が1〜500μmのチタン酸アルミニウム粒子と、結合剤および造孔剤として機能する燃焼性粒子と、を、全体の質量を100mass%としたときに燃焼性粒子の質量を20mass%以上の割合で混合した混合粉末を調整し、混合粉末を所定の形状に成形し、成形体を非酸化性雰囲気下で1400〜1600℃で焼成し、さらに酸化性雰囲気下で600〜1000℃で熱処理して燃焼性粒子を燃焼してなるセラミックスフィルタであって、セラミックスフィルタの平均細孔径が1〜50μm、気孔率が30%以上、三点曲げ強度が1MPa以上であることを特徴とする。
本発明のセラミックスフィルタは、チタン酸アルミニウムよりなることで低い熱伝導率と高い耐熱衝撃性をもつ。そして、平均細孔径、気孔率および三点曲げ強度がそれぞれ所定の範囲内となったことで、排気ガス中のPMの捕集性能と再生性能に優れたセラミックスフィルタとなった。
本発明のセラミックスフィルタは、平均粒径が1〜500μmのチタン酸アルミニウム粒子と、結合剤および造孔剤として機能する燃焼性粒子と、を、全体の質量を100mass%としたときに燃焼性粒子の質量を20mass%以上の割合で混合した混合粉末を調整し、混合粉末を所定の形状に成形し、成形体を非酸化性雰囲気下で1400〜1600℃で焼成し、さらに酸化性雰囲気下で600〜1000℃で熱処理して燃焼性粒子を燃焼してなる。すなわち、本発明のセラミックスフィルタは、チタン酸アルミニウムと燃焼性粒子との混合粉末を成形し、成形体を焼成した後に、燃焼性粒子を燃焼して除去することで、多孔質体としている。
チタン酸アルミニウム粒子は、その後の加熱により焼結してセラミックスフィルタを形成する。チタン酸アルミニウム粒子は、チタン酸アルミニウムの含有割合が最も大きな粒子を示すものであり、チタン酸アルミニウムのみからなる粒子だけでなくチタン酸アルミニウム化合物粒子を含む。チタン酸アルミニウム粒子の平均粒径が1〜500μmとなることで、その後の加熱により焼結体を形成したときに所望の細孔径および気孔率を得られるようになる。
チタン酸アルミニウム粒子は、球状粒子であることが好ましく、短径と長径との比が60%以上の球状粒子よりなることがより好ましい。チタン酸アルミニウム粒子が球状粒子よりなることで、セラミックスフィルタに形成された細孔に鋭利な凸部が存在しなくなる。この結果、逆洗気流を噴射すれば、セラミックスフィルタの細孔内に堆積した煤塵や粉塵を容易に吹き飛ばすことができ、洗浄作業を繰り返すことにより初期の通気抵抗を回復させることができる。つまり、セラミックスフィルタの再生効率が向上する。チタン酸アルミニウム粒子の粒子形状は、短径と長径との比で規定することができ、短径と長径との比が大きくなるほど球形に近似する。そして、本発明においては、短径と長径との比が60%以上の球形となることで、上記効果を発揮するようになる。
また、チタン酸アルミニウム粒子は、粒度分布を測定したときに少なくとも二つのピークを示すことが好ましい。つまり、チタン酸アルミニウム粒子が粒径の異なる粒子よりなるバイモーダル粉末であるときには、粗大粒子粉末の粒界では微細粒子粉末を介して局部的に焼結が促進され強度が向上する。またそれに伴ってマイクロクラックが増加すると考えられ、一層小さな熱膨張率をもつセラミックスフィルタが得られる。
燃焼性粒子は、酸化性雰囲気下で加熱したときに雰囲気の酸素と反応し、燃焼する。この燃焼により、チタン酸アルミニウム粒子の成形体(焼結体)から除去され、燃焼性粒子が存在していた部分が細孔となる。
燃焼性粒子は、酸化性雰囲気で加熱したときに燃焼除去できる材質よりなればよく、プラスチック粉末や木粉などの有機物粉末、あるいはグラファイトやカーボンブラックなどのカーボン粉末などを用いることができる。中でも粒径の調整が容易なカーボン粉末を使用するのが好ましい。
燃焼性粉末の平均粒径は特に限定されるものではないが、1〜100μmとすることが好ましい。平均粒径が1μmより小さいと焼結体の気孔径が小さくなり過ぎ、100μmを超えると焼成時の収縮率が大きくかえって気孔率が低下してしまう。特に望ましい範囲は20〜80μmである。
また、燃焼性粉末は、混合粉末全体の質量を100mass%としたときに20mass%以上で含まれる。燃焼性粉末の量が20mass%未満では、得られるセラミックスフィルタの気孔率が小さくなり過ぎる。より好ましくは、30mass%以上である。
そして、混合粉末を所定の形状に成形する。所定の形状への成形は、混合粉末の圧粉体を所定の形状に成形できる成形方法であれば特に限定されるものではなく、たとえば、成形型に投入して圧縮して成形する型成形、CIP、HIPなどの成形方法をもちいることができる。また、成形圧力などについても特に限定されるものではない。
その後、成形体を非酸化性雰囲気下で1400〜1600℃で焼成する。この焼成により、成形体を構成するチタン酸アルミニウム粒子が焼結し、セラミックスフィルタを形成できるようになる。焼成が行われる非酸化性雰囲気としては、たとえば、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気や真空雰囲気をあげることができる。具体的な成形体の焼成温度や時間などの条件は、目的とするセラミックスフィルタにより異なるため一概に決定できるものではない。
その後、さらに酸化性雰囲気下で600〜1000℃で熱処理して燃焼性粒子を燃焼する。これにより、燃焼性粒子が除去される。この結果、燃焼性粒子の存在していた部分が細孔となり、多孔質のチタン酸アルミニウムよりなるセラミックスフィルタが製造される。チタン酸アルミニウムの焼結体は、その内部にマイクロクラックを持つ。そして、このマイクロクラックにより、熱伝導が阻害され、低い熱伝導率が得られる。また、マイクロクラックをもつことで、熱衝撃が加わって膨張・収縮を生じても、このマイクロクラックの開口(亀裂)が開閉することとなり、全体の形状変化が生じなくなる。このことにより、本発明のセラミックスフィルタは、耐熱衝撃性が向上する。
そして、本発明のセラミックスフィルタは、平均細孔径が1〜50μm、気孔率が30%以上、三点曲げ強度が1MPa以上である。これらの特性を満たすことでセラミックスフィルタとして十分な特性が確保できる。
本発明のセラミックスフィルタは、排ガス浄化用触媒の触媒担体基材に用いることが好ましい。排ガス浄化用触媒には、セルの両端部が開口しセル内を排気ガスが通過するストレートフロー型と、セルを区画する隔壁が多数の細孔をもちかつこの細孔を通過する排気ガスを浄化するウォールフロー型の二つのタイプがある。本発明のセラミックスフィルタは、特にウォールフロー型の触媒に用いることが好ましい。より好ましくは、DPFなどのウォールフロー型のフィルタ触媒である。DPFなどのフィルタ触媒に用いるときには、隣接したセルの互いに異なる端部が目封じ材で目封じして用いることが好ましい。
ウォールフロー型の触媒は、隔壁内を排気ガスが通過するように、隣接するセル同士が互いに異なる端部が封止されている。すなわち、本発明のセラミックスフィルタは、隣接する二つのセルのうちの一方のセルの一方の端部が封止材で封止され、隣接する二つのセルのうちの他方のセルの他方の端部が封止材で封止されたことが好ましい。
本発明のセラミックスフィルタにおいて、隔壁に形成された多数の細孔の細孔径や気孔率等の条件は、セラミックスフィルタの使用条件により異なるため一概に決定できるものではない。
本発明のセラミックスフィルタを用いた触媒担体基材は、一体に製造されたセラミックスフィルタより形成されても、複数のセラミックスフィルタを接合して形成された構成であってもよい。複数のセラミックスフィルタを接合して形成されたことが好ましい。
触媒担体基材は、複数のセラミックスフィルタと、隣接する二つのセラミックスフィルタの間にもうけられセラミックスフィルタを接合する接合材層と、を有することが好ましい。そして、接合材に接合された複数のセラミックスフィルタの接合体の周方向の外周面には外周材層をもつことが好ましい。外周材層をもつことで、排ガス浄化用触媒に使用したときに接合体が熱膨張を生じることによる損傷の発生を抑えられる。セラミックスフィルタを接合する接合材および接合体の外周面に形成される外周材層を形成する材質は、特に限定されるものではなく、従来公知の材質を用いることができる。このような構成のセラミックスフィルタは、複数のセラミックスフィルタを製造し、そのセラミックスフィルタを接合材で接合した後に、所望の外周形状に成形し、外周材層を形成することで製造することができる。
触媒担体基材は、その外周形状が特に限定されるものではない。軸方向にセルがのびる円柱状、角柱状などの形状とすることができる。
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
本発明の実施例として、ハニカム体を製造した。
(実施例1)
SiO26wt%,Fe2O32wt%,残部Al2TiO5(Al2O3+T5O2)からなる原料を1500℃で加熱することによってチタン酸アルミニウムを合成し、これを粉砕し、平均粒径10.6μmの原料粉末を調製した。平均粒径40μmの人造黒鉛粉末を混合して混合粉末を調製した。混合粉末に占める黒鉛粉末の質量は、20mass%であった。混合粉末の調製は、ポリエチレン製ポットに鉄芯入りラバーボールを用いたボールミルに原料粉末、黒鉛粉末、水及び分散剤を投入し、湿式にて24時間混合した。なお各粉末の平均粒径は、レーザー光散乱式粒度分布計を用いて測定した。
SiO26wt%,Fe2O32wt%,残部Al2TiO5(Al2O3+T5O2)からなる原料を1500℃で加熱することによってチタン酸アルミニウムを合成し、これを粉砕し、平均粒径10.6μmの原料粉末を調製した。平均粒径40μmの人造黒鉛粉末を混合して混合粉末を調製した。混合粉末に占める黒鉛粉末の質量は、20mass%であった。混合粉末の調製は、ポリエチレン製ポットに鉄芯入りラバーボールを用いたボールミルに原料粉末、黒鉛粉末、水及び分散剤を投入し、湿式にて24時間混合した。なお各粉末の平均粒径は、レーザー光散乱式粒度分布計を用いて測定した。
その後、混合粉末を冷間静水圧成形法(CIP)により隔壁が多数のセルを区画するハニカム形状の成形体を成形した。
そして、この成形体を−90KPa以下に炉内雰囲気が保たれた真空炉内で1400〜1600℃で4時間焼成した。次に、さらに大気中で600〜1000℃で2時間熱処理し、焼結体中に残存するカーボン粉末を燃焼除去した。
これにより、本実施例のハニカム体が製造できた。
本実施例のハニカム体の平均細孔径、気孔率および三点曲げ強度を測定したところ、平均細孔径が8μm、気孔率が30%、三点曲げ強度が8.5MPaであった。
(実施例2)
本実施例は、原料粉末が平均粒径が1μmの微細粒子と、平均粒径が20μmの粗大粒子とを質量比で5:5の割合で混合してなる以外は、実施例1と同様に製造されたハニカム体である。
本実施例は、原料粉末が平均粒径が1μmの微細粒子と、平均粒径が20μmの粗大粒子とを質量比で5:5の割合で混合してなる以外は、実施例1と同様に製造されたハニカム体である。
本実施例のハニカム体の平均細孔径、気孔率および三点曲げ強度を測定したところ、平均細孔径が10μm、気孔率が38%、三点曲げ強度が6.8MPaであった。
上記した各実施例のハニカム体は、いずれもチタン酸アルミニウムより構成されたことで、低い熱伝導率および高い耐熱衝撃性となった。チタン酸アルミニウムの焼結体は、その内部にマイクロクラックを持つ。そして、このマイクロクラックにより、熱伝導が阻害され、低い熱伝導率が得られる。また、マイクロクラックをもつことで、熱衝撃が加わって膨張・収縮を生じても、このマイクロクラックの開口(亀裂)が開閉することとなり、全体の形状変化が生じなくなる。このことにより、本実施例のセラミックスフィルタは、熱伝導率が低くかつ耐熱衝撃性にすぐれたハニカム体である。
また、上記した各実施例のハニカム体は、平均細孔径、気孔率および三点曲げ強度がそれぞれ所定の範囲内となったことで、フィルタ触媒として用いたときに燃焼の排気ガス中に含まれる粒子状物質(PM)を十分に捕集することができるとともに、捕集したPMを吹き飛ばす時には逆先気流を噴射することにより、フィルタの細孔内に堆積した煤塵や粉塵を完全に除去することができ、常に初期の性能に回復させることができる。
しかも、上記した各実施例のハニカム体は、一度焼成したセラミック球状体を再度通常の焼成温度で焼結させたものであるため、強度を高いものとすることができた。
(ハニカム構造体)
上記した各実施例のハニカム体のひとつの実施形態例として、DPF用ハニカム構造体を形成した例を以下に示す。
上記した各実施例のハニカム体のひとつの実施形態例として、DPF用ハニカム構造体を形成した例を以下に示す。
本実施形態例のハニカム構造体1をその構成がわかるように端面で図1に示した。本実施形態例のハニカム構造体1は、以下に記載の方法により製造された。ハニカム構造体の製造を図2〜3に示した。
まず、上記の各実施例に記載の方法で軸方向に多数のセルが形成された34×34×150mmの柱状のハニカム体20を製造する。ハニカム体20を図2に示した。そして、ハニカム体20の各セルの両端部に形成された2つの開口部のうち1つを封止材で交互に封止する。封止材で封止されたことで、多数あるセルのうち、約半数のものは一方の端面において開口し、残りのものは他方の端面において開口している。ハニカム体20の端面において、封止されたセルと開口したセルとが交互に並んだ市松模様状になっている。なお、本実施例を示す各図においては、封止材は図示していない。
そして、ハニカム体20同士をSiC系接合材で接合した。接合材による接合は、厚さが1.5〜2.0mmとなるように接合材を塗布した後、別のハニカム体20をすりあわせて接合した。この接合を繰り返して、断面(端面)が正方形をなすようにハニカム体20を接合した。ハニカム体20の接合体は、複数のハニカム体20がSiC系接合材にもとづく接合材層21で接合された構成を有している。ハニカム分体20の接合体をその構成がわかるように端面で図3に示した。
その後、80℃で乾燥した後に750℃で加熱して接合材を固化させた。そして、ハニカム体20の接合体の外周を切削して円柱形状に整形しハニカム基材2が製造された。ハニカム基材2の周方向に広がる外周面は、ハニカム体2のそれぞれの隔壁にもとづく凹凸が存在した。ハニカム基材2を、その構成がわかるように端面で図4に示した。
その後、ハニカム基材2の外周面にチタン酸アルミニウムを主成分とするスラリーを塗布してなめらかな外周面を形成した。チタン酸アルミニウムを主成分とするスラリーの塗布後の形状は、なめらかな外周面をもつ円柱形状となった。このとき、ハニカム基材2の外周面に対して開放したセルの内部にチタン酸アルミニウムを主成分とするスラリーが充填された。
その後、80℃で乾燥した後に750℃で加熱してチタン酸アルミニウム塗布層を固化させ外周材層3を形成した。形成された外周材層3は、1mmの厚さであった。
これにより、DPF用ハニカム構造体1が製造できた。
DPF用ハニカム構造体1は、ハニカム体20が接合してなるハニカム基材2と、ハニカム基材の外周面上に形成された外周材層3と、をもつ構成を有している。
本実施形態のハニカム構造体は、ハニカム基材2がチタン酸アルミニウムよりなることで低い熱伝導率と高い耐熱衝撃性をもつ。そして、平均細孔径、気孔率および三点曲げ強度がそれぞれ所定の範囲内となったことで、排気ガス中のPMの捕集性能と再生性能に優れたDPFを得られた。
1:ハニカム構造体
2:ハニカム基材 20:ハニカム体
3:外周材層
2:ハニカム基材 20:ハニカム体
3:外周材層
Claims (3)
- 平均粒径が1〜500μmのチタン酸アルミニウム粒子と、結合剤および造孔剤として機能する燃焼性粒子と、を、全体の質量を100mass%としたときに該燃焼性粒子の質量を20mass%以上の割合で混合した混合粉末を調整し、該混合粉末を所定の形状に成形し、成形体を非酸化性雰囲気下で1400〜1600℃で焼成し、さらに酸化性雰囲気下で600〜1000℃で熱処理して該燃焼性粒子を燃焼してなるセラミックスフィルタであって、
該セラミックスフィルタの平均細孔径が1〜50μm、気孔率が30%以上、三点曲げ強度が1MPa以上であることを特徴とするセラミックスフィルタ。 - 前記チタン酸アルミニウム粒子は、短径と長径との比が60%以上の球状粒子よりなる請求項1記載のセラミックスフィルタ。
- 前記チタン酸アルミニウム粒子は、粒度分布を測定したときに少なくとも二つのピークを示す請求項1記載のセラミックスフィルタ。
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