JP2011173694A - 原稿分離機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数枚重なり合った原稿から一枚の原稿を好適に分離することが可能な新たな原稿分離機構を提供する。
【解決手段】原稿分離機構100Aは、分離ローラ102と分離片104と第1付勢部106と第2付勢部110とを有する。分離ローラ102は、複数枚重なり合った原稿300から原稿300Aを分離し搬送する。分離片104は、分離ローラ102の外周面に近接して配置され、原稿300Aに付着した原稿300Bを原稿300Aから分離する。第1付勢部106は、分離片104を分離ローラ102の外周面側に付勢する。第2付勢部110は、分離片104が第1付勢部106による付勢に抗して付勢方向と反対側に所定の位置を越えて後退した場合、第1付勢部106で付勢されている分離片104をさらに付勢し、分離片104が所定の位置より分離ローラ102の外周面側に前進した場合、分離片104を付勢しない。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数枚重なり合った原稿から一枚の原稿を分離し、搬送する原稿分離機構に関するものである。
従来から、複数枚重なり合った原稿から一枚の原稿を分離し、搬送する原稿分離機構に関する提案がなされている。例えば、摩擦分離パッドがフィードローラに圧接した分離給紙部についての提案がなされている。特許文献1の分離給紙部では、2つの板ばね部材により第1の加圧位置及び第2の加圧位置を構成し、ピックアップローラにより送り出された原稿に対してそれぞれの位置で一次分離及び二次分離が行われる。特許文献1では、一次分離によって原稿が確実に一定枚数以下に減少し、二次分離によって1枚の原稿のみが下流側に搬送されるとされている。
また、セパレートローラと、パッド取付面に取り付けた分離パッドをセパレートローラに圧接するパッドピースとを備え、セパレートローラの回転により該セパレートローラと分離パッドの圧接部を搬送される複数の用紙を分離する給紙装置の用紙分離機構に関する提案がなされている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2の用紙分離機構では、パッドピースのパッド取付面が湾曲面形状に形成されている。特許文献2の用紙分離機構は、パッドピースをセパレートローラの回転に伴い揺動可能となるように支持する揺動機構を備えている。また、揺動するパッドピースを、このパッドピースがセパレートローラの回転により揺動する方向と逆方向に付勢する第1の付勢手段を備えている。第1の付勢手段は、揺動機構で揺動して用紙搬送路の下流側に傾いたパッドピースの一端の下面を弾発することで、パッドピースを用紙搬送路の上流側に傾く方向へ弾発する。さらに、パッドピースを付勢して分離パッドをセパレートローラに圧接する第2の付勢手段を備えている。なお、第1の付勢手段及び第2の付勢手段は、パッドピースを弾発するコイルスプリングであるとされている。
特開平10−181906号公報 特開2008−24495号公報
しかしながら、複数枚重なり合った原稿から一枚の原稿を分離する場合、特許文献1のような構成によれば、二個の付勢手段によって原稿が分離される位置が形成され、原稿を分離するための押圧力が各位置で原稿に作用する。そのため、各位置で原稿に作用する押圧力による原稿損傷の恐れが高くなる。また、特許文献2のような構成によれば、揺動機構に応じて第1の付勢手段の押圧方向を考慮する必要があり、機構が複雑になってしまうという問題点があった。
本発明は、上記の課題を解決して複数枚重なり合った原稿から一枚の原稿を好適に分離することが可能な新たな原稿分離機構を提供することを目的とする。
上記従来の課題に鑑みなされた本発明の一側面は、複数枚重なり合った原稿から一枚の原稿を分離し、搬送する原稿分離機構であって、複数枚重なり合った原稿から第1原稿を分離し、分離された前記第1原稿を回転しながら搬送する分離ローラと、前記分離ローラの外周面に近接して配置され、前記分離ローラによって搬送される前記第1原稿に付着した第2原稿を、前記第1原稿から分離する分離片と、前記分離片を前記分離ローラの外周面側に付勢する第1付勢部と、前記分離片が前記第1付勢部による付勢に抗して前記第1付勢部による付勢方向と反対側に所定の位置を越えて後退した場合、前記第1付勢部で付勢されている前記分離片をさらに前記分離ローラの外周面側に付勢し、前記分離片が前記所定の位置より前記分離ローラの外周面側に前進した場合、前記分離片を付勢しない第2付勢部とを有することを特徴とする原稿分離機構である。
これによれば、分離片の後退および前進にともない、分離片に作用させる付勢力を好適に変化させることができる。分離片と第2原稿との接触によって摩擦力が生じる。この摩擦力が、第1原稿と第2原稿との付着力および第2原稿同士の付着力と比較し大きい場合、分離片が抵抗となり、第1原稿から第2原稿を好適に分離することができる。しかし、第1原稿に付着した第2原稿が増加すると、分離片と第2原稿それぞれとの間の摩擦力より、第1原稿と第2原稿との付着力、第2原稿同士の付着力が大きくなり、確実な分離が行えなくなる。このような問題に対し、本発明の一側面のような構成によれば、第2原稿の枚数が多くなり、分離片の移動量が大きくなると、分離片に対する付勢力を増加させることができる。そのため、分離片と第2原稿との摩擦力を高めることが可能となり、分離片を第2原稿に対する抵抗として好適に機能させることができる。一方、第2原稿の枚数が少ない場合、第2付勢部による付勢は行われない。そのため、常に、分離ローラの外周面に向けて分離片が高い付勢力によって押圧されているといった状態を回避することができる。なお、分離ローラの外周面に近接して配置される分離片について、分離ローラと分離片とが近くにある状態を意味し、この近くにある状態には、両者が接触している状態が含まれる。
この原稿分離機構は、次のような構成とすることもできる。すなわち、前記第1付勢部と前記第2付勢部とは、前記付勢方向に弾性変形する弾性部材であって、前記第2付勢部は、前記付勢方向の長さが前記第1付勢部の前記付勢方向の長さより短く、前記第2付勢部は、前記第1付勢部の前記付勢方向と反対側への弾性変形量が、前記第1付勢部と前記第2付勢部との前記付勢方向の長さの差に基づいた量より大きくなり、前記分離片が前記所定の位置を越えて後退した場合、前記第1付勢部で付勢されている前記分離片をさらに前記分離ローラの外周面側に付勢し、前記第1付勢部の前記付勢方向と反対側への弾性変形量が、前記第1付勢部と前記第2付勢部との前記付勢方向の長さの差に基づいた量より小さくなり、前記分離片が前記所定の位置より前記分離ローラの外周面側に前進した場合、前記分離片を付勢しないことを特徴としてもよい。
これによれば、分離片の後退および前進にともない、分離片に作用させる付勢力を好適に変化させることができる。なお、「前記第1付勢部と前記第2付勢部との前記付勢方向の長さの差に基づいた量」は、第1付勢部と第2付勢部との付勢方向の長さの差に一致する量(寸法)の他、第1付勢部と第2付勢部との付勢方向の長さの差に一致する量から所定の一定値を減じた量(寸法)を含む。
また、前記第1付勢部と前記第2付勢部とは、前記第2付勢部を一定量圧縮させるための力が前記第1付勢部を前記一定量圧縮させるための力以上となる関係を有することを特徴としてもよい。これによれば、分離片が所定の位置を越えて後退し場合、より大きな付勢力を分離片に作用させることができる。
また、前記分離片と前記第1付勢部との間に設けられた第1押圧板を有し、前記第1付勢部は、前記第1押圧板を介して前記分離片を付勢することを特徴としてもよい。これによれば、分離片を第1押圧板を形成する面で付勢することができる。
また、前記分離片の後退と前進とに対応した前記第1押圧板の移動をガイドする第1ガイド部を有することを特徴としてもよい。これによれば、第1押圧板の移動、すなわち後退と前進とを好適に行うことが可能で、分離片と第1押圧板とを好適に面接触させることができる。
また、前記分離片と前記第2付勢部との間に設けられた第2押圧板を有し、前記第2付勢部は、前記第2押圧板を介して前記分離片を付勢することを特徴としてもよい。これによれば、分離片を第2押圧板を形成する面を介して付勢することができる。
また、前記分離片の後退と前進とに対応した前記第2押圧板の移動をガイドする第2ガイド部を有することを特徴としてもよい。これによれば、第2押圧板の移動、すなわち後退と前進とを好適に行うことができる。
また、前記第2ガイド部には、前記所定の位置に、前記第2押圧板が前記分離ローラの外周面側に前進することを規制する規制部が形成されていることを特徴としてもよい。これによれば、第2付勢部による分離片の付勢を好適に解除させることができる。
本発明によれば、原稿の枚数に応じて分離片に作用させる付勢力を好適に変化させる機構を設けたため、複数枚重なり合った原稿から一枚の原稿を好適に分離することが可能な新たな原稿分離機構を得ることができる。また、原稿が少枚数の場合の分離片の分離ローラへの付勢力を弱く設定することができるため、分離片や分離ローラの過剰な摩耗を低減させることができる。
(a)はスキャナ装置の外観を示す図であり、(b)はスキャナ装置の内部構成の概略を示す図である。 (a)は第1の実施形態の原稿分離機構を示す図であり、(b)は図2(a)のF−F断面図であり、(c)は図2(a)のG−G断面図である。 (a)は第2の実施形態の原稿分離機構を示す図であり、(b)は図3(a)のH−H断面図であり、(c)は図3(a)のI−I断面図である。 (a)は第3の実施形態の原稿分離機構を示す図であり、(b)は図4(a)のJ−J断面図であり、(c)は図4(a)のK−K断面図である。 (a)は第4の実施形態の原稿分離機構を示す図であり、(b)は図5(a)のP−P断面図であり、(c)は図5(a)のQ−Q断面図である。 他の原稿分離機構を示す図である。
本発明を実施するための実施形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。本発明は、以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。例えば、以下に示す構成の一部は、省略しまたは他の構成などに置換してもよい。また、他の構成を含むようにしてもよい。
本実施形態の原稿分離機構100は、コピー機、プリンタまたはファクシミリ装置などに採用することができる。また、原稿分離機構100は、図1に示すようなスキャナ装置20に採用することができる。以下、原稿分離機構100を有するスキャナ装置20を例に説明する。
スキャナ装置20は、図1(a)に示すような外観を有する。図1(a)に示すように、スキャナ装置20は、給紙トレイ130と、排紙トレイ180とを有し、図1(b)に示すように、その内部に原稿分離機構100などを有する。給紙トレイ130には、読取(スキャン)対象の原稿(用紙)300がセットされる。給紙トレイ130には、例えば、原稿300が複数枚重なり合った状態でセットされる。原稿分離機構100は、給紙トレイ130にセットされた原稿300を排紙トレイ180に搬送する。具体的には、原稿分離機構100は、給紙トレイ130に複数枚重なり合った原稿300を分離する。原稿分離機構100の詳細な説明は、後述する。排紙トレイ180は、原稿分離機構100により分離され、スキャナ装置20内の所定のローラにより排紙された原稿300を受ける。
そして、スキャナ装置20は、その内部に図1(b)に示すように、原稿分離機構100と、ラインフィードローラ(以下、「LFローラ」ともいう。)140と、画像読取部150A,150Bと、排紙ローラ160と、ピンチローラ(従動ローラ)170A,170Bとを有する。
LFローラ140は、原稿300Aを画像読取部150A,150B側に搬送する。原稿300Aは、後述する原稿分離機構100が有する分離ローラ102によって分離され搬送されてきた一枚の原稿である。LFローラ140は、搬送される原稿300Aの一方の面の側に設置されている。LFローラ140は、軸部142に支持されている。ピンチローラ170Aは、搬送される原稿300Aの原稿面においてLFローラ140が配置される面とは異なる他方の面の側に配置される。つまり、ピンチローラ170Aは、LFローラ140に対向して設置されている。ピンチローラ170Aは、軸部172Aに支持され、LFローラ140に従動して回転する。LFローラ140とピンチローラ170Aとは、分離ローラ102によって分離され搬送されてきた一枚の原稿300Aを挟持し、画像読取部150A,150B側に搬送する。この搬送は、原稿300Aが挟持された状態で、LFローラ140を支持した軸部142がモータなどの回転駆動機構によって回転し、これにともないLFローラ140が回転して実現される。この際、ピンチローラ170Aは、LFローラ140に従動して回転する。なお、図1(b)のLFローラ140およびピンチローラ170A内に記載の矢印は、LFローラ140およびピンチローラ170Aの回転方向を示すものである。
画像読取部150A,150Bは、搬送されてきた原稿300Aに記録されている画像を読み取る。画像読取部150A,150Bは、例えばCIS(Contact Image Sensor)を含む。なお、CCD(Charged Coupled Device)としてもよい。画像読取部150Aは、搬送されてきた原稿300Aの一方の面の側に設けられ、この他方の面、例えば表面を読み取る。画像読取部150Bは搬送されてきた原稿300Aの一方の面の側に設けられ、この一方の面、例えば裏面を読み取る。スキャナ装置20では、画像読取部150A,150Bによって両面読取機能が実現される。
排紙ローラ160は、画像読取部150A,150Bを通過して搬送されてきた一枚の原稿300Aを、搬送方向の下流側に搬送する。つまり、排紙ローラ160は、搬送されてきた原稿300Aを、搬送方向の下流側に設置されている排紙トレイ180側に搬送する。排紙ローラ160は、搬送される原稿300Aの一方の面の側に設置されている。排紙ローラ160は、軸部162に支持されている。ピンチローラ170Bは、搬送される原稿300Aの原稿面において排紙ローラ160が配置される面とは異なる他方の面の側で配置される。つまり、ピンチローラ170Bは、排紙ローラ160に対向して設置されている。ピンチローラ170Bは、軸部172Bに支持され、排紙ローラ160に従動して回転する。排紙ローラ160とピンチローラ170Bとは、画像読取部150A,150Bを通過して搬送されてきた一枚の原稿300Aを挟持し、排紙トレイ180側に搬送する。この搬送は、原稿300Aが挟持された状態で、排紙ローラ160を支持した軸部162がモータなどの回転駆動機構によって回転し、これにともない排紙ローラ160が回転して実現される。この際、ピンチローラ170Bは、排紙ローラ160に従動して回転する。なお、図1(b)の排紙ローラ160およびピンチローラ170B内に記載の矢印は、排紙ローラ160およびピンチローラ170Bの回転方向を示すものである。
排紙トレイ180は、排紙ローラ160とピンチローラ170Bとによって搬送され、排出された原稿300Aを受ける。これによって原稿300Aの読取動作が終了する。給紙トレイ130に複数枚の原稿300がセットされている場合、原稿分離機構100によって既に搬送された原稿300Aとは異なる原稿300が順次連続して搬送される。順次搬送される原稿300に記録された画像が読み取られる。そして、順次、排紙トレイ180に排出される。排出された原稿300は、排紙トレイ180に積層される。なお、図1(a)に示すスキャナ装置20は、排紙トレイ180が収納された状態にある。スキャナ装置20において、上述した読取動作が実行される場合、排紙トレイ180は、図1(a)に示す「引出方向」に引き出され、伸長した状態で利用される。
次に、図1(b)にその概略を示す原稿分離機構100について、第1の実施形態〜第5の実施形態を説明する。なお、以下では、同一または同様の構成には共通した符号を付して説明する。原稿分離機構100との記載は、例えば以下に示す原稿分離機構100A,100B,100C,100Dを総称するものである。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の原稿分離機構100Aは、図2(a)〜(c)に示すように分離ローラ102と分離片104と第1付勢部106と第1押圧板108と第2付勢部110と第2押圧板112とを有する。原稿分離機構100Aにおいて、第1付勢部106と第1押圧板108と第2付勢部110と第2押圧板112とは、分離片104と蓋24との間の空間に設置されている。原稿分離機構100Aは、積載される原稿300から原稿300Aを分離する。原稿300Bは、図2(a)に示すように給紙トレイ130にセットされた原稿300のうち、分離ローラ102と原稿300Aとが接する面とは異なる他方の面側の原稿である。つまり、原稿300Bは、原稿300Aが分離された以降に、原稿分離機構100Aにより分離される原稿である。
分離ローラ102は、上述したLFローラ140および排紙ローラ160などと同一の側で軸部114に支持される。軸部114はモータなどの回転駆動機構に連結されている。回転駆動機構が駆動しこれにともない軸部114が回転すると、分離ローラ102も、図1(b)の分離ローラ102内に記載の矢印の方向に回転する。回転しながら分離ローラ102は、給紙トレイ130に複数枚重なり合った状態でセットされた原稿300から、最も下側で分離ローラ102に接した位置にセットされている1枚の原稿300Aを分離する。分離ローラ102だけでは、1枚の原稿300Aのみを分離できない場合がある。この場合、分離したい原稿300Aに、1枚または複数枚の原稿300Bが付着した状態で分離される。そして、分離ローラ102は、分離された原稿300Aを回転方向よって決定付けられる方向(搬送方向)に搬送する。すなわちLFローラ140側に搬送する。分離ローラ102の外周面は、シリコンゴムなどのゴムなどによって形成されている。
分離片104は、分離ローラ102の外周面に近接(接触した状態を含む)して配置される。具体的に、分離片104は、図1(b)に示すように、その先端部が分離ローラ102の外周面側に近接して配置されている。そして、先端部と反対側の後端部が、蓋24側の所定の位置に取り付けられている。分離片104は、弾性変形可能な弾性部材、例えばゴムによって形成されている。分離片104は、分離ローラ102によって搬送される原稿300Aに付着した一枚または複数枚の原稿300Bとの間で摩擦力を生じさせる。そして、この摩擦力が抵抗となって原稿300Bを、原稿300Aから分離する。原稿300Bが分離された原稿300Aは、分離ローラ102と分離片104との間を通過し、上述したとおり分離ローラ102の回転に応じてLFローラ140側に搬送される。
第1付勢部106と第2付勢部110とは、弾性部材によって形成されている。第1付勢部106と第2付勢部110とは、同じ大きさの力が作用した場合、第1付勢部106の圧縮量は第2付勢部110圧縮量以上となる関係を有する。具体的に、図2に示す原稿分離機構100Aでは、第1付勢部106と第2付勢部110とは、コイルばねによって形成されており、第2付勢部110のばね定数は、第1付勢部106のばね定数以上に設定されている。第1押圧板108と第2押圧板112とは、所定の剛性を有する樹脂などの剛体によって形成されている。
第1付勢部106の一端は、第1押圧板108に接し、他端は蓋24の所定の位置に設置されている。第1押圧板108の第1付勢部106が接する一方側の面は、さらに第2押圧板112と隙間tだけ離れた状態で対向している。第1押圧板108の一方側の面と反対側の他方の面は、分離片104と面接触している。
第2付勢部110の一端は、第2押圧板112の第1押圧板108と対向した面と反対側の面に接し、他端が第1付勢部106と同じく、蓋24の所定の位置に設置されている。第2付勢部110のコイル内径は、第1付勢部106のコイル外径より大きく設定されている。第1付勢部106は第2付勢部110内に収容される。第2押圧板112には、貫通孔122が形成される。形成された貫通孔122を通過して、第1付勢部106は、第2付勢部110内に収容される。そして、第1付勢部106は、図2に示す軸上に沿って第2付勢部110内に収容される(図2の一点鎖線参照)。
第1付勢部106は、第1押圧板108を介して分離片104を、分離ローラ102の外周面側に付勢する。例えば、原稿300Bが複数枚付着した状態で原稿300Aが分離ローラ102により分離された場合、原稿300Aと複数枚の原稿300Bとが一度に、分離ローラ102と分離片104との間に進入する。このような場合、分離片104は、付勢方向と反対方向に押される。分離片104が付勢方向と反対方向に押されると、第1押圧板108が後退し、第1付勢部106がそれに対応して圧縮される。原稿300Aなどによって分離片104が、付勢方向と反対方向に押されていない状態で、第1押圧板108が配置されている位置を「通常位置」とする。第1付勢部106の圧縮量(弾性変形量)が隙間tとなり、通常位置から隙間tだけ後退すると、第1押圧板108と第2押圧板112とが接する。具体的に、第1押圧板108と第2押圧板112とが面接触する。以下、第1押圧板108と第2押圧板112とが接することとなった分離片104の位置を、「基準位置」ともいう。
その後、分離片104が基準位置を越えて、さらに後退すると、第2付勢部110も第1押圧板108により圧縮されることになる。第1押圧板108により圧縮されることで、第2付勢部110による付勢力が発生する。したがって、第2付勢部110によっても、分離片104は、第2押圧板112および第1押圧板108を介して分離ローラ102の外周面側に付勢されることとなる。すなわち、分離片104は、基準位置を越えて、さらに後退すると、第1付勢部106と第2付勢部110とによって分離ローラ102の外周面側に付勢される。
ここで、隙間tは、第1付勢部106と第2付勢部110との付勢方向の長さの差sに基づいた量である。すなわち、第1付勢部106の付勢方向の長さ(全長L1)と第2付勢部110との付勢方向の長さ(全長L2)の差sから第2押圧板112の厚みuを差し引いた量(寸法)である。
原稿300の読取動作が順次連続して行われ、新たに分離ローラ102に接することとなった原稿300Aが順次搬送され続けると、給紙トレイ130にセットされた原稿300の枚数が減少する。原稿300の枚数が減少すると、分離ローラ102と分離片104との間に進入する原稿300Bの枚数も減少し、付勢方向と反対側の方向に分離片104を押す力が小さくなる。これにともない、第1付勢部106と第2付勢部110との圧縮量が小さくなる。
第1付勢部106と第2付勢部110との圧縮量が小さくなり、分離片104が前進し基準位置に到達すると、第2付勢部110の圧縮量は「0」となり、第2付勢部110による分離片104の付勢は解除される。さらに、原稿300の枚数が減少すると、分離片104は、第1付勢部106による付勢によって分離ローラ102の外周面側に前進する。分離片104が基準位置より分離ローラ102の外周面側に前進した場合、第2付勢部110は分離片104を付勢しなくなる。原稿分離機構100Aで隙間tは、種々の点が考慮され決定される。決定された隙間tは、例えば第2付勢部110の全長L2および/または第2押圧板112の厚みuを調整して確保される。
原稿分離機構100Aでは、分離片104と第1押圧板108と第2押圧板112とが、それぞれ面接触するため、分離片104と分離ローラ102との間に存在する原稿300Bの枚数に応じて、分離片104により付勢される力を変更することができる。原稿300Bの枚数が多い場合、分離片104により原稿300Aを正確に分離するためには、分離片104による付勢される力を大きくする必要がある。本実施形態では、原稿300Bの枚数が多くなると、第2付勢部110により分離片104が付勢されるため、分離片104により確実に1枚の原稿300Aを分離することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の原稿分離機構100Bは、図3(a)〜(c)に示すように分離ローラ102と分離片104と第1付勢部106と第1押圧板108と第2付勢部110と第2押圧板112とを有する。原稿分離機構100Bは、さらに、第1ガイド部116と第2ガイド部118とを有する。第2ガイド部118には、規制部120が形成されている。なお、原稿分離機構100Bが有する分離ローラ102と分離片104と第1付勢部106と第1押圧板108と第2付勢部110と第2押圧板112とは、第1の実施形態の原稿分離機構100Aを例に説明したとおりである。これらについての詳細な説明は省略する。
第1ガイド部116は、分離片104の後退と前進とに対応した第1押圧板108の移動をガイドする。第2ガイド部118は、分離片104の後退と前進とに対応した第2押圧板112の移動をガイドする。規制部120は、第2押圧板112が分離ローラ102の外周面側に前進することを規制するものであって、基準位置に形成されている。
第1ガイド部116と第2ガイド部118とは一体で形成されている。第1ガイド部116と第2ガイド部118とが一体で形成された部材は、蓋24の所定の位置に設置されている。そして、この部材は、付勢方向と同じく分離ローラ102側に向けて突出した状態で、分離片104に対向して設置されている。第1押圧板108は、その外周側面が第1ガイド部116の内周面Mと所定の僅かな隙間vを介して嵌合されている。第1押圧板108は、第1ガイド部116の内周面Mに沿って移動する。第2押圧板112は、その外周側面が第2ガイド部118の内周面Nと所定の僅かな隙間wを介して嵌合されている。第2押圧板112は、第2ガイド部118の内周面Nに沿って移動する。
第1ガイド部116の内周面M間の寸法mは、第2ガイド部118の内周面N間の寸法nより小さく設定されている。第2ガイド部118には、第1ガイド部116の内周面M間の寸法mおよび第2ガイド部118の内周面N間の寸法nが相違することに起因した段部が形成されている。原稿分離機構100Bでは、第2押圧板112について、第2ガイド部118の内周面N間方向の寸法が、寸法mより大きく設定されている。そのため、この段部は、第2押圧板112の付勢方向の移動に関し、規制部120として機能する。
分離片104が、原稿300Aなどによって押されていない状態において、第1押圧板108と第2押圧板112とは、隙間tだけ離れた状態で対向するように設置されている。原稿分離機構100Bで隙間tは、例えば規制部120が形成される位置を調整して設定される。
例えば、第1の実施形態の場合と同様に、原稿300Aと複数枚の原稿300Bとが一度に、分離ローラ102と分離片104との間に進入した場合、分離片104が、付勢方向と反対方向に押される。分離片104が付勢方向と反対方向に押されると、第1押圧板108が第1ガイド部116の内周面Mに沿って後退し、第1付勢部106がそれに対応して圧縮される。第1付勢部106の圧縮量が隙間tとなり、通常位置から隙間tだけ後退すると、第1押圧板108と第2押圧板112とが接する。具体的に、第1押圧板108と第2押圧板112とが面接触する。その後、分離片104が基準位置を越えて、さらに後退すると、第2押圧板112が第2ガイド部118の内周面Nに沿って後退する。そして、第2付勢部110も第1押圧板108により圧縮されることになる。第1押圧板108により圧縮されることで、第2付勢部110による付勢力が発生する。したがって、分離片104は、基準位置を越えて、さらに後退すると、第1付勢部106と第2付勢部110とによって分離ローラ102の外周面側に付勢される。
これに対し、給紙トレイ130にセットされた原稿300の枚数が減少すると、第1付勢部106と第2付勢部110との圧縮量が小さくなり、分離片104が前進する。分離片104が前進し基準位置に到達すると、第2押圧板112の外周部分が規制部120に接する。規制部120に接した第2押圧板112は、第2付勢部110から付勢されたとしても、これ以上、分離ローラ102の外周面側に前進しない。これによって、第2付勢部110による分離片104の付勢は解除される。
原稿分離機構100Bにおいて実現される動作などは、第1の実施形態の原稿分離機構100Aと同様である。したがって、原稿分離機構100Bによっても、原稿分離機構100Aと同様の機能が実現される。さらに、原稿分離機構100Bでは、第1押圧板108と第2押圧板112とが、それぞれ第1ガイド部116と第2ガイド部118とによってガイドされた状態で移動するため、分離片104と第1押圧板108と第2押圧板112とを好適に面接触させることができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の原稿分離機構100Cは、例えば第2の実施形態の原稿分離機構100Bと同じく、図4(a)〜(c)に示すように分離ローラ102と分離片104と第1付勢部106と第1押圧板108と第2押圧板112と第1ガイド部116と第2ガイド部118と規制部120とを有する。原稿分離機構100Cは、さらに、二個の第2付勢部110A,110Bを有する。なお、原稿分離機構100Cが有する分離ローラ102と分離片104と第1付勢部106と第1押圧板108と第2押圧板112と第1ガイド部116と第2ガイド部118と規制部120とは、第1の実施形態および/または第2の実施形態の原稿分離機構100A,100Bを例に説明したとおりである。したがって、これらに関する詳細な説明は省略する。
第1付勢部106と第2付勢部110A,110Bとは、コイルばねによって形成されている。原稿分離機構100Cでは、二個の第2付勢部110A,110Bは、第1付勢部106による付勢方向に対して垂直な方向において、第1付勢部106の両側に設置されている。また、第1付勢部106と第2付勢部110A,110Bとは、第1付勢部106による付勢方向に対して垂直な方向の直線上に並列して設置されている。原稿分離機構100Cについても第1付勢部106と第2付勢部110A,110Bとは、原稿分離機構100Aの第1付勢部106と第2付勢部110の場合と同じ関係を有する。すなわち、第2付勢部110A,110Bのばね定数は、第1付勢部106のばね定数以上に設定されている。第1付勢部106および第2付勢部110A,110Bのコイル内径とコイル外径とは、前述の条件を満足するように設定される。なお、第1付勢部106および第2付勢部110A,110Bとのこのような関係は、第2付勢部110A,110Bのそれぞれが前述の条件を満足するように設定される他、第2付勢部110A,110B全体として前述の条件が満足されるようにしてもよい。この場合、並列して設置された第2付勢部110A,110B全体のばね定数は、それぞれのばね定数の2倍となる。
例えば、第1の実施形態の場合と同様に、原稿300Aと複数枚の原稿300Bとが一度に、分離ローラ102と分離片104との間に進入した場合、分離片104が、付勢方向と反対方向に押される。分離片104が付勢方向と反対方向に押されると、第1押圧板108が第1ガイド部116の内周面Mに沿って後退し、第1付勢部106がそれに対応して圧縮される。第1付勢部106の圧縮量が隙間tとなり、通常位置から隙間tだけ後退すると、第1押圧板108と第2押圧板112とが接する。具体的に、第1押圧板108と第2押圧板112とが面接触する。その後、分離片104が基準位置を越えて、さらに後退すると、第2押圧板112が第2ガイド部118の内周面Nに沿って後退する。そして、第2付勢部110A,110Bも第1押圧板108により圧縮されることになる。第1押圧板108により圧縮されることで、第2付勢部110A,110Bによる付勢力が発生する。したがって、分離片104は、基準位置を越えて、さらに後退すると、第1付勢部106と第2付勢部110A,110Bとによって分離ローラ102の外周面側に付勢される。
これに対し、給紙トレイ130にセットされた原稿300の枚数が減少すると、第1付勢部106と第2付勢部110A,110Bとの圧縮量が小さくなり、分離片104が前進する。分離片104が前進し基準位置に到達すると、第2押圧板112の外周部分が規制部120に接する。規制部120に接した第2押圧板112は、第2付勢部110A,110Bから付勢されたとしても、これ以上、分離ローラ102の外周面側に前進しない。これによって、第2付勢部110A,110Bによる分離片104の付勢は解除される。
原稿分離機構100Cにおいて実現される動作などは、第1の実施形態および第2の実施形態の原稿分離機構100A,100Bと同様である。原稿分離機構100Cによっても、原稿分離機構100A,100Bと同様の機能が実現される。
(第4の実施形態)
第4の実施形態の原稿分離機構100Dは、図5(a)〜(c)に示すように分離ローラ102と分離片104と第1付勢部106と第1押圧板108とを有する。原稿分離機構100Dは、コイルばねではなく、ゴムなどの弾性部材によって形成された第2付勢部210A,210Bを有する。なお、原稿分離機構100Dが有する分離ローラ102と分離片104と第1付勢部106と第1押圧板108とは、例えば第1の実施形態の原稿分離機構100Aを例に説明したとおりである。したがって、これらに関する詳細な説明は省略する。
原稿分離機構100Dについても第1付勢部106と第2付勢部210A,210Bとは、第2付勢部210A,210Bを一定量(単位量)圧縮させるための力が第1付勢部106を一定量(単位量)圧縮させるための力以上となる関係を有する。なお、第1付勢部106および第2付勢部210A,210Bとのこのような関係は、第2付勢部210A,210Bのそれぞれが前述の条件を満足するように設定される他、第2付勢部210A,210B全体として前述の条件が満足されるようにしてもよい。原稿分離機構100Dでは、二個の第2付勢部210A,210Bは、第1付勢部106による付勢方向に対して垂直な方向において、第1付勢部106の両側に設置されている。また、第1付勢部106と第2付勢部210A,210Bとは、第1付勢部106による付勢方向に対して垂直な方向の直線上に並列して設置されている。
原稿分離機構100Dは、第1の実施形態〜第3の実施形態の原稿分離機構100A,100B,100Cが有していた第2押圧板112を有していない。第2付勢部210A,210Bは、分離片104が、原稿300Aなどによって押されていない状態において、第1押圧板108と隙間tだけ離れた状態で対向するように設置されている。隙間tは、第1付勢部106の付勢方向の長さ(全長L1)と第2付勢部210A,210Bとの付勢方向の長さ(全長L2)の差sに一致する。
例えば、第1の実施形態の場合と同様に、原稿300Aと複数枚の原稿300Bとが一度に、分離ローラ102と分離片104との間に進入した場合、分離片104が、付勢方向と反対方向に押される。分離片104が付勢方向と反対方向に押されると、第1押圧板108が後退し、第1付勢部106がそれに対応して圧縮される。第1付勢部106の圧縮量が隙間tとなり、通常位置から隙間tだけ後退すると、第1押圧板108と第2付勢部210A,210Bとが接する。第2付勢部210A,210Bは、第1押圧板108に対向する部分が、所定の面積を有する面によって形成されている。したがって、第1押圧板108と第2付勢部210A,210Bとは面接触する。なお、第1押圧板108と第2付勢部210A,210Bとが面接触することとなる分離片104の位置は、上記における基準位置に対応する。以下、この位置についても、「基準位置」という。その後、分離片104が基準位置を越えて、さらに後退すると、第2付勢部210A,210Bも第1押圧板108により圧縮されることになる。第1押圧板108により圧縮されることで、第2付勢部210A,210Bによる付勢力が発生する。したがって、分離片104は、基準位置を越えて、さらに後退すると、第1付勢部106と第2付勢部210A,210Bとによって分離ローラ102の外周面側に付勢される。
これに対し、給紙トレイ130にセットされた原稿300の枚数が減少すると、第1付勢部106と第2付勢部210A,210Bとの圧縮量が小さくなり、分離片104が前進する。分離片104が前進し基準位置に到達すると、第2付勢部210A,210Bの変形量は「0」となる。これによって、第2付勢部210A,210Bによる分離片104の付勢は解除される。
原稿分離機構100Dにおいて実現される動作などは、第1の実施形態〜第3の実施形態の原稿分離機構100A,100B,100Cなどと同様である。原稿分離機構100Dによっても、原稿分離機構100A,100B,100Cなどと同様の機能が実現される。第1付勢部106を、第2付勢部210A,210Bのようにゴムなどの弾性部材としてもよい。
以上説明した本実施形態の原稿分離機構100によれば、次のような効果を得ることができる。例えば、上記した特許文献1に記載の摩擦分離パッドでの分離給紙方式では、複数の原稿が弾性力により摩擦分離パッドを介してフィードローラに圧接されている。いまフィードローラが回転すると、フィードローラに接した1枚目の原稿は摩擦分離パッドからの抵抗に打ち勝ち搬送されるが、フィードローラに接していない2枚目以降の原稿は摩擦分離パッドからの抵抗の方が大きく搬送されない。この結果、複数枚の原稿の分離が可能になる。摩擦分離パッドでの分離給紙方式では、一定枚数以上の原稿を分離する場合の対応として、摩擦分離パッドのフィードローラへの押圧力を大きく設定することが考えられる。しかし、大きな押圧力で摩擦分離パッドをフィードローラへ圧接すると、摩擦分離パッドおよびフィードローラの摩耗が増大し、部品寿命が短くなってしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態の原稿分離機構100によれば、分離片104と分離ローラ102との間に存在する原稿300Bの枚数に応じて、分離片104により付勢される力を変更することができる。そのため、分離ローラ102および分離片104の過剰な摩耗を低減させることができる。
(変形例)
本実施形態の原稿分離機構100は、次のようにすることもできる。
(1)第1の実施形態〜第4の実施形態では、第1押圧板108を有する原稿分離機構100A,100B,100C,100Dを例に説明した。また、第1の実施形態〜第3の実施形態では、第1押圧板108と第2押圧板112とを有する原稿分離機構100A,100B,100Cを例に説明した。
原稿分離機構100では、第1押圧板108および/または第2押圧板112を省略し、第1付勢部106と第2付勢部110,110A,110B,210A,210Bとが、直接分離片104を付勢する構成としてもよい。この場合、第2の実施形態の原稿分離機構100Bなどが有する第1ガイド部116と第2ガイド部118とについても省略してよい。また、第1付勢部106の全長L1と第2付勢部110,110A,110B,210A,210Bの全長L2との差sが隙間tとなる。
(2)本実施形態の原稿分離機構100は、図6に示すような原稿分離機構100Eとしてもよく、このような原稿分離機構100Eをも含む。原稿分離機構100Eは、分離ローラ102と分離片104と第1付勢部406と第2付勢部410とを有する。原稿分離機構100Eでは第1付勢部406と第2付勢部410は、板ばねによって形成されている。第1付勢部406と第2付勢部410は、分離片104に沿って蓋24の所定の位置に取り付けられている。分離片104と第1付勢部406と第2付勢部410とは、蓋24側から第2付勢部410、第1付勢部406、分離片104の順で取り付けられている。
第1付勢部406は、平板状の形状を有している。第1付勢部406の一方側の面は、分離片104に接するように設置されている。第2付勢部410は、第2付勢取付部410Aと第2付勢本体部410Bとが一体で形成された段付き板状の形状を有する。第2付勢部410は、第2付勢取付部410Aで、蓋24側に取り付けられ、第2付勢本体部410Bで分離片104を付勢する。第2付勢部410に形成された段部の高さは、上述の隙間tに相当する寸法に設定されている。すなわち、原稿分離機構100Eでは、第1付勢部406の他方側の面と、この面に対向する第2付勢本体部410Bの面とが、隙間tだけ離れた状態で設置されている。
原稿分離機構100Eについても第1付勢部406と第2付勢部410とは、原稿分離機構100Aの第1付勢部106と第2付勢部110の場合と同じ関係を有する。第2付勢部410のばね定数は、第1付勢部406のばね定数以上に設定されている。
例えば、第1の実施形態の場合と同様に、原稿300Aと複数枚の原稿300Bとが一度に、分離ローラ102と分離片104との間に進入した場合、分離片104が、付勢方向と反対方向に押される。分離片104が付勢方向と反対方向に押されると、第1付勢部406がそれに対応して変形する。第1付勢部406が隙間tだけ変形すると、第1付勢部406と第2付勢本体部410Bとが接する。なお、第1付勢部406と第2付勢本体部410Bとが接することとなる分離片104の位置は、上記における基準位置に対応する。以下、この位置についても、「基準位置」という。その後、分離片104が基準位置を越えて、さらに後退すると、第2付勢部410も変形することになる。第2付勢部410が変形することで、第2付勢部410による付勢力が発生する。したがって、分離片104は、基準位置を越えて、さらに後退すると、第1付勢部406と第2付勢部410とによって分離ローラ102の外周面側に付勢される。
これに対し、給紙トレイ130にセットされた原稿300の枚数が減少すると、第1付勢部406と第2付勢部410との変形量が小さくなり、分離片104は前進する。分離片104が前進し基準位置に到達すると、第2付勢部410の変形量が「0」となる。これによって、第2付勢部410による分離片104の付勢は解除される。
原稿分離機構100Eにおいて実現される動作などは、本実施形態の原稿分離機構100と同様である。原稿分離機構100Eによっても、原稿分離機構100と同様の機能が実現される。
100,100A,100B,100C,100D,100E 原稿分離機構
102 分離ローラ
104 分離片
106,406 第1付勢部
110,110A,110B,210A,210B,410 第2付勢部
300,300A,300B 原稿

Claims (8)

  1. 複数枚重なり合った原稿から一枚の原稿を分離し、搬送する原稿分離機構であって、
    複数枚重なり合った原稿から第1原稿を分離し、分離された前記第1原稿を回転しながら搬送する分離ローラと、
    前記分離ローラの外周面に近接して配置され、前記分離ローラによって搬送される前記第1原稿に付着した第2原稿を、前記第1原稿から分離する分離片と、
    前記分離片を前記分離ローラの外周面側に付勢する第1付勢部と、
    前記分離片が前記第1付勢部による付勢に抗して前記第1付勢部による付勢方向と反対側に所定の位置を越えて後退した場合、前記第1付勢部で付勢されている前記分離片をさらに前記分離ローラの外周面側に付勢し、前記分離片が前記所定の位置より前記分離ローラの外周面側に前進した場合、前記分離片を付勢しない第2付勢部とを有することを特徴とする原稿分離機構。
  2. 前記第1付勢部と前記第2付勢部とは、前記付勢方向に弾性変形する弾性部材であって、
    前記第2付勢部は、前記付勢方向の長さが前記第1付勢部の前記付勢方向の長さより短く、
    前記第2付勢部は、前記第1付勢部の前記付勢方向と反対側への弾性変形量が、前記第1付勢部と前記第2付勢部との前記付勢方向の長さの差に基づいた量より大きくなり、前記分離片が前記所定の位置を越えて後退した場合、前記第1付勢部で付勢されている前記分離片をさらに前記分離ローラの外周面側に付勢し、前記第1付勢部の前記付勢方向と反対側への弾性変形量が、前記第1付勢部と前記第2付勢部との前記付勢方向の長さの差に基づいた量より小さくなり、前記分離片が前記所定の位置より前記分離ローラの外周面側に前進した場合、前記分離片を付勢しないことを特徴とする請求項1に記載の原稿分離機構。
  3. 前記第1付勢部と前記第2付勢部とは、前記第2付勢部を一定量圧縮させるための力が前記第1付勢部を前記一定量圧縮させるための力以上となる関係を有することを特徴とする請求項2に記載の原稿分離機構。
  4. 前記分離片と前記第1付勢部との間に設けられた第1押圧板を有し、
    前記第1付勢部は、前記第1押圧板を介して前記分離片を付勢することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の原稿分離機構。
  5. 前記分離片の後退と前進とに対応した前記第1押圧板の移動をガイドする第1ガイド部を有することを特徴とする請求項4に記載の原稿分離機構。
  6. 前記分離片と前記第2付勢部との間に設けられた第2押圧板を有し、
    前記第2付勢部は、前記第2押圧板を介して前記分離片を付勢することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の原稿分離機構。
  7. 前記分離片の後退と前進とに対応した前記第2押圧板の移動をガイドする第2ガイド部を有することを特徴とする請求項6に記載の原稿分離機構。
  8. 前記第2ガイド部には、前記所定の位置に、前記第2押圧板が前記分離ローラの外周面側に前進することを規制する規制部が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の原稿分離機構。
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