JP2011171668A - 熱電発電モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】高温部の温度(Th)が250℃を超えるような高温の環境での長時間使用に耐えられる熱電発電モジュールを提供する。
【解決手段】この熱電発電モジュールは、熱電発電素子20と、熱電発電素子20の表面に配置され、モリブデン(Mo)からなる第1の拡散防止層71と、第1の拡散防止層71の熱電発電素子側と反対側の面に配置され、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物からなる第2の拡散防止層73と、電極40と、電極40の表面に配置され、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物からなる第3の拡散防止層42と、第2の拡散防止層73と第3の拡散防止層42とを接合し、鉛(Pb)を85%以上含む半田層80とを具備する。
【選択図】図10

Description

本発明は、熱電発電素子を用いることにより温度差を利用して発電を行う熱電発電モジュールに関する。
従来から、熱電発電素子を高温側熱交換器と低温側熱交換器との間に配置して発電を行う熱電発電が知られている。熱電発電素子は、ゼーベック効果と呼ばれる熱電効果を応用したものである。熱電材料として半導体材料を用いる場合には、P型の熱電材料で形成された熱電発電素子とN型の熱電材料で形成された熱電発電素子とを組み合わせて熱電発電モジュールが構成される。そのような熱電発電モジュールは、構造が簡単かつ取り扱いが容易で安定な特性を維持できることから、自動車のエンジンや工場の炉等から排出されるガス中の熱を利用して発電を行う熱電発電への適用に向けて、広く研究が進められている。
ところで、熱電発電モジュールは、高い熱電変換効率を得るために、高温部の温度(Th)と低温部の温度(Tc)との差ができるだけ大きくなるような温度環境において使用される。例えば、代表的なビスマス−テルル(Bi−Te)系の熱電材料を用いた熱電発電モジュールは、高温部の温度(Th)が最高で280℃となるような温度環境において使用される。
従来の熱電モジュールの用途は冷却を主としており、熱電素子に電極を接続するための半田として、37%Pb−63%Snの共晶系の半田や、Sn−Ag−Cu等の鉛フリー半田等が用いられていた。また、半田が熱電素子中に拡散することを防止するために、ニッケル(Ni)や、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物が用いられていた(特許文献1参照)。電極としては、一般に銅(Cu)が用いられ、半田の濡れ性を良くするために、メッキ等の手法を用いて、電極にニッケル膜が形成されることが多い。
特許文献1では、半田が熱電素子に拡散することを防止する拡散防止層としてニッケルを使用する熱電装置において、厚さが数μmの薄い拡散防止層では拡散を的確に阻止することができないことが指摘されている。一方、ニッケルの厚い拡散防止層を用いた場合には、ニッケルの厚い層はブロックの境界層に沿って拡散を強力に阻止するけれども、ニッケルの厚い層と熱電素子との接触強度が劣ることが指摘されている。
そこで、拡散防止の効果を一段と向上させ、拡散防止層の構造の強度を高めて熱電装置の信頼性を増長させるために、特許文献1には、N型及びP型の導体素子と、N型及びP型の導体素子を電気回路に接続する接合板とを有する熱電装置の拡散防止層構造を、金属間化合物Ni−Sn製で厚さ50〜3000μmの少なくとも1層とすることが開示されている。さらに、拡散防止層の構造を、金属間化合物Ni−Snの層と錫を含有する接続層とから成る金属層とすることが開示されている。
一方、発電を目的とする場合には、熱電モジュールを高温で使用することを可能にするために、熱電素子に電極を接続するための半田として、85%以上の鉛(Pb)を含む半田を用いることが提案されている(特許文献2参照)。
特許文献2には、熱電モジュールの高さ(熱電素子の高さ方向)を一定にして十分な接合強度を確保でき、また、半田のはみ出しによって破壊が生じるのを防止できる熱電モジュールが開示されている。この熱電モジュールは、P型熱電素子と、N型熱電素子と、電極部材と、それらを接合する半田とからなる熱電モジュールであって、半田は、半田基材及び粒子(銅ボール)で構成される。さらに、特許文献2には、半田基材が85%以上の鉛を含有していることが開示されている。半田の鉛の含有率が85%以上であることによって、例えば260℃の高温でも、半田が融解せずに接合を保持し、電極部材と熱電素子とを良好に接合できる。
また、熱電素子の拡散防止膜としては、モリブデン(Mo)膜等を用いることが提案されている(特許文献3参照)。半田接合層としては、従来からニッケル膜が用いられている。
特許文献3には、ビスマスと、テルルと、セレンと、アンチモンとの内の少なくとも1つを含む熱電材料に対して、元素の拡散防止効果が高く、且つ、剥離強度が高い拡散防止層を形成できる熱電素子が開示されている。この熱電素子は、ビスマス(Bi)と、テルル(Te)と、セレン(Se)と、アンチモン(Sb)との内の2つ以上を含む熱電材料と、熱電材料上に形成され、熱電材料に対する異種元素の拡散を防止する拡散防止層と、拡散防止層上に形成され、拡散防止層と半田とを接合させる半田接合層とを有し、熱電材料層と拡散防止層との界面、又は、拡散防止層と半田接合層との界面における剥離強度が0.6MPa以上である。さらに、特許文献3には、拡散防止層が、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、及び、タンタル(Ta)の内のいずれかを含むことが開示されている。
しかしながら、高温部の温度が250℃を超えるような高温の環境において、半田が熱電素子中に拡散することを防止する拡散防止層としてニッケルを用いる場合には、逆に、ニッケルが半田層中に拡散及び偏析して接合界面の抵抗値が上昇し、あるいは、電極の銅が半田層を介して熱電素子中に拡散して熱電素子の抵抗値が上昇することにより、1000〜2000時間の長時間使用で熱電モジュールの出力電力が低下するという問題が生じている。
特開平10−135523号公報(第2頁、図2) 特開2009−231317号公報(第2−3頁、図2) 特開2008−10612号公報(第1−2頁、図2)
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、高温部の温度が250℃を超えるような高温の環境での長時間使用に耐えられる熱電発電モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の1つの観点に係る熱電発電モジュールは、熱電発電素子と、熱電発電素子の表面に配置され、モリブデン(Mo)からなる第1の拡散防止層と、第1の拡散防止層の熱電発電素子側と反対側の面に配置され、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物からなる第2の拡散防止層と、電極と、電極の表面に配置され、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物からなる第3の拡散防止層と、第2の拡散防止層と第3の拡散防止層とを接合し、鉛(Pb)を85%以上含む半田層とを具備する。
半田が熱電発電素子に拡散することを防止する拡散防止層としてモリブデンを使用する場合には、モリブデンが半田と良好に接合しないので、モリブデンの拡散防止層と半田層との間にニッケル層を配置することによって良好な接合を行うことが可能となる。しかしながら、高温の環境においてニッケルが半田に拡散するという問題が生じてしまう。本発明の1つの観点によれば、ニッケルをニッケル−錫の金属間化合物に変更したことにより、半田層中へのニッケルの拡散を抑制して、高温部の温度が250℃を超えるような高温の環境での長時間使用に耐えられる熱電発電モジュールを提供することができる。
本発明の各実施形態に係る熱電発電モジュールの概要を示す斜視図である。 比較例に係る熱電発電モジュールの一部を拡大して示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱電発電モジュールの一部を拡大して示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る熱電発電モジュールの一部を拡大して示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る熱電発電モジュールの一部を拡大して示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の変形例に係る熱電発電モジュールの一部を拡大して示す断面図である。 アレニウスモデルによって熱電発電モジュールの寿命を予測する手法を説明するための図である。 単体のニッケルが半田に拡散するために必要な活性化エネルギーとニッケル−錫の金属間化合物を構成するニッケルが半田に拡散するために必要な活性化エネルギーとを比較して示す図である。 比較例に係る熱電発電モジュールの一部を拡大して示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱電発電モジュールにおけるP型及びN型の熱電発電素子と電極とがそれぞれ接合された構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る熱電発電モジュールにおけるP型及びN型の熱電発電素子と電極とがそれぞれ接合された構造を示す断面図である。 比較例に係る熱電発電モジュールの一部の構造を模した実験試料Aを示す断面図である。 高温の環境で長時間放置した後の実験試料Aの顕微鏡写真である。 本発明の第2の実施形態に係る熱電発電モジュールの一部の構造を模した実験試料Bを示す断面図である。 高温の環境で長時間放置した後の実験試料Bの顕微鏡写真である。 本発明の第2の実施形態に係る熱電発電モジュールと比較例に係る熱電発電モジュールとの出力電力の変化を比較するための図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の各実施形態に係る熱電発電モジュールの概要を示す斜視図である。熱電発電モジュール1においては、例えば、セラミック等の電気絶縁材料で形成された基板(熱交換基板)10上において、P型の熱電材料で形成された熱電発電素子(P型素子)20とN型の熱電材料で形成された熱電発電素子(N型素子)30とを、電極40を介して接合することにより、PN素子対が形成される。さらに、その上に、電気絶縁材料で形成された基板(熱交換基板)50が配置される。なお、基板10及び/又は基板50を省略して、電気絶縁性を有する熱交換器の表面に電極40が直接接するようにしても良い。
本実施形態においては、P型素子20及びN型素子30が、共に、ビスマス(Bi)と、テルル(Te)と、セレン(Se)と、アンチモン(Sb)との内の2つ以上を含む熱電材料で形成される。特に、高温部の温度が最高で280℃となるような温度環境においては、ビスマス−テルル(Bi−Te)系の熱電材料が適している。
複数のP型素子20及び複数のN型素子30によって形成されるPN素子対の一方の端のP型素子及び他方の端のN型素子には、リード線60が電極を介して電気的に接続されている。基板10側を冷却水等で冷やし、基板50側に熱を加えると、熱電発電モジュールに起電力が発生して、リード線60に負荷(図示せず)を接続すると、図1に示すように電流が流れる。即ち、熱電発電モジュール1の両側(図中の上下)に温度差をつけることにより、電力を取り出すことができる。
図2は、比較例に係る熱電発電モジュールの一部を拡大して示す断面図である。図2においては、熱電発電素子の例として、P型素子20を示している。また、図2の(a)は、熱電発電モジュールの初期状態を示しており、図2の(b)は、高温の環境で長時間放置した後の熱電発電モジュールの状態を概念的に示している。
図2の(a)に示すように、この熱電発電モジュールにおいては、熱電発電素子(P型素子)20の主面(図中の上面)に、モリブデン(Mo)で拡散防止層71が形成されており、拡散防止層71の熱電発電素子側と反対側の面に、ニッケル(Ni)で拡散防止層72が形成されている。一方、銅(Cu)で形成された電極40の主面(図中の下面)には、ニッケル(Ni)で拡散防止層41が形成されている。さらに、拡散防止層72と拡散防止層41とが、鉛(Pb)を85%以上含む半田層80によって、互いに対向するように接合される。
このように、拡散防止層71としてモリブデンを形成することにより、ニッケル(Ni)の成分が熱電発電素子に拡散することを防止している。一方、拡散防止層72としてニッケル(Ni)を用いることにより、半田層80の半田が熱電発電素子中に拡散することを防止している。また、電極40の銅が半田層80中に拡散すると、銅がさらに熱電発電素子内に拡散するおそれがあり、熱電発電素子の抵抗値を上昇させて熱電発電モジュールの出力電力を低下させてしまう。そこで、拡散防止層41としてニッケル(Ni)を用いることにより、電極40の銅が半田層80や熱電発電素子中に拡散することを防止している。同時に、拡散防止層71及び電極40上にニッケル(Ni)を配置することにより、半田の濡れ性を改善することができる。
しかしながら、比較例に係る熱電発電モジュールを高温の環境で長時間放置すると、図2の(b)に示すように、拡散防止層72及び41を形成していたニッケルが半田層80中に拡散して、ニッケル(Ni)又は酸化ニッケル(Ni−O)として偏析する。このように、ニッケルが酸素と結合して酸化ニッケルとなって拡散防止層72及び41から離脱し、そこに半田が拡散することによって、拡散防止層72及び41を形成するニッケルが減少し続ける。
その結果、拡散防止層72及び41の一部又は全部が消失し、拡散防止層72と拡散防止層71との間の界面に存在していたNi−Mo合金による結合が切断される。拡散防止層72が消失した領域においては、半田層80と拡散防止層71との間の界面(Pb/Mo界面)が出現するが、鉛(Pb)とモリブデン(Mo)とは合金を形成しないので界面抵抗が増加する。このような抵抗値の増加により、熱電発電モジュールの出力電力が低下するという問題が生じている。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る熱電発電モジュールの一部を拡大して示す断面図である。図3においては、熱電発電素子の例として、P型素子20を示している。図3に示すように、この熱電発電モジュールにおいては、熱電発電素子(P型素子)20の主面(図中の上面)に、モリブデン(Mo)で拡散防止層71が形成されており、拡散防止層71の熱電発電素子側と反対側の面に、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で拡散防止層73が形成されている。
一方、銅(Cu)で形成された電極40の主面(図中の下面)には、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で拡散防止層42が形成されている。さらに、拡散防止層73と拡散防止層42とが、鉛(Pb)を85%以上含む半田層80によって、互いに対向するように接合される。
これにより、P型素子20上にモリブデンからなる拡散防止層71が配置され、拡散防止層71上にニッケル−錫の金属間化合物からなる拡散防止層73が配置され、拡散防止層73上に半田層80が配置され、半田層80上にニッケル−錫の金属間化合物からなる拡散防止層42が配置され、拡散防止層42上に電極40が配置される。本実施形態における各々の拡散防止層の厚さは、0.1μm〜20μmである。
好ましくは、半田層80における鉛の含有率は90%以上であり、その場合に、半田の融点は275℃以上となる。さらに好ましくは、半田層80における鉛の含有率は95%以上であり、その場合に、半田の融点は305℃以上となる。さらに、半田層80における鉛の含有率を98%以上とすれば、半田の融点は317℃以上となる。
本実施形態によれば、モリブデンの拡散防止層71上に配置されるニッケルをニッケル−錫の金属間化合物に変更したことにより、熱電発電モジュールを高温の環境で長時間放置しても、半田層80中へのニッケルの拡散が抑制される。これは、後で詳しく説明するように、拡散防止層73及び42を形成するニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物がニッケル(Ni)と錫(Sn)とに分解する際にエネルギーが必要となるので、この金属間化合物を構成するニッケルが半田中に拡散するためには、単体のニッケルが半田中に拡散するよりも大きなエネルギーを必要とするからである。半田層80へのニッケルの拡散を抑制することにより、半田層80と拡散防止層71との界面(Pb/Mo界面)が出現しないので、界面抵抗の増加が抑えられ、抵抗値の増加による熱電発電モジュールの出力電力の低下は殆ど生じない。従って、高温部の温度が250℃を超えるような高温の環境での長時間使用に耐えられる熱電発電モジュールを提供することができる。
図4は、本発明の第1の実施形態の変形例に係る熱電発電モジュールの一部を拡大して示す断面図である。図4に示すように、この熱電発電モジュールにおいては、熱電発電素子(P型素子)20の主面(図中の上面)に、モリブデン(Mo)で拡散防止層71が形成されており、拡散防止層71の熱電発電素子側と反対側の面に、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で拡散防止層73が形成されており、拡散防止層73の拡散防止層71側と反対側の面に、錫(Sn)で半田接合層74が形成されている。
一方、銅(Cu)で形成された電極40の主面(図中の下面)には、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で拡散防止層42が形成されており、拡散防止層42の電極側と反対側の面に、錫(Sn)で半田接合層43が形成されている。さらに、半田接合層74と半田接合層43とが、鉛(Pb)を85%以上含む半田層80によって、互いに対向するように接合される。
これにより、P型素子20上にモリブデンからなる拡散防止層71が配置され、拡散防止層71上にニッケル−錫の金属間化合物からなる拡散防止層73が配置され、拡散防止層73上に錫からなる半田接合層74が配置され、半田接合層74上に半田層80が配置され、半田層80上に錫からなる半田接合層43が配置され、半田接合層43上にニッケル−錫の金属間化合物からなる拡散防止層42が形成され、拡散防止層42上に電極40が配置される。本変形例における各々の拡散防止層の厚さ及び各々の半田接合層の厚さは、0.1μm〜20μmである。
このように、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で形成された拡散防止層73及び42上に錫で半田接合層74及び43をそれぞれ形成することにより、錫の融点が半田の融点に近いので、半田の濡れ性を改善することができる。第1の実施形態の変形例においても、半田層80へのニッケルの拡散が抑制されることにより、半田層80と拡散防止層71との界面(Pb/Mo界面)が出現しないので、界面抵抗の増加が抑えられ、抵抗値の増加による熱電発電モジュールの出力電力の低下は殆ど生じない。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る熱電発電モジュールの一部を拡大して示す断面図である。図5においては、熱電発電素子の例として、P型素子20を示している。図5に示すように、この熱電発電モジュールにおいては、熱電発電素子(P型素子)20の主面(図中の上面)に、モリブデン(Mo)で拡散防止層71が形成されており、拡散防止層71の熱電発電素子側と反対側の面に、ニッケル(Ni)で拡散防止層72が形成されており、さらに、拡散防止層72の拡散防止層71側と反対側の面に、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で拡散防止層73が形成されている。
一方、銅(Cu)で形成された電極40の主面(図中の下面)には、ニッケル(Ni)で拡散防止層41が形成されており、拡散防止層41の電極側と反対側の面に、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で拡散防止層42が形成されている。さらに、拡散防止層73と拡散防止層42とが、鉛(Pb)を85%以上含む半田層80によって、互いに対向するように接合される。
これにより、P型素子20上にモリブデンからなる拡散防止層71が配置され、拡散防止層71上にニッケルからなる拡散防止層72が配置され、拡散防止層72上にニッケル−錫の金属間化合物からなる拡散防止層73が配置され、拡散防止層73上に半田層80が配置され、半田層80上にニッケル−錫の金属間化合物からなる拡散防止層42が配置され、拡散防止層42上にニッケルからなる拡散防止層41が配置され、拡散防止層41上に電極40が配置される。本実施形態における各々の拡散防止層の厚さは、0.1μm〜20μmである。
好ましくは、半田層80における鉛の含有率は90%以上であり、その場合に、半田の融点は275℃以上となる。さらに好ましくは、半田層80における鉛の含有率は95%以上であり、その場合に、半田の融点は305℃以上となる。さらに、半田層80における鉛の含有率を98%以上とすれば、半田の融点は317℃以上となる。
熱電発電素子は、高温の環境において変形を起こし、それによって、接合部において熱電発電素子に応力がかかる。また、モリブデンの拡散防止層71は、熱電発電素子よりも薄いので、高温の環境において熱電発電素子の変形に追従して同様に変形を起こし、それによって、拡散防止層71に応力がかかる。本実施形態によれば、モリブデンの拡散防止層71とニッケル−錫の拡散防止層73との間にニッケルの拡散防止層72を配置することにより、熱電発電素子及び拡散防止層71にかかる応力を緩和することができる。
また、ニッケル−錫の拡散防止層73及び41が存在することにより、拡散防止層72及び41を形成するニッケルが半田層80中に拡散することが抑制される。半田層80へのニッケルの拡散を抑制することにより、半田層80と拡散防止層71との界面(Pb/Mo界面)が出現しないので、界面抵抗の増加が抑えられ、抵抗値の増加による熱電発電モジュールの出力電力の低下は殆ど生じない。従って、高温部の温度が250℃を超えるような高温の環境での長時間使用に耐えられる熱電発電モジュールを提供することができる。
図6は、本発明の第2の実施形態の変形例に係る熱電発電モジュールの一部を拡大して示す断面図である。図6に示すように、この熱電発電モジュールにおいては、熱電発電素子(P型素子)20の主面(図中の上面)に、モリブデン(Mo)で拡散防止層71が形成されており、拡散防止層71の熱電発電素子側と反対側の面に、ニッケル(Ni)で拡散防止層72が形成されており、拡散防止層72の拡散防止層71側と反対側の面に、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で拡散防止層73が形成されており、さらに、拡散防止層73の拡散防止層72側と反対側の面に、錫(Sn)で半田接合層74が形成されている。
一方、銅(Cu)で形成された電極40の主面(図中の下面)には、ニッケル(Ni)で拡散防止層41が形成されており、拡散防止層41の電極側と反対側の面に、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で拡散防止層42が形成されており、拡散防止層42の拡散防止層41側と反対側の面に、錫(Sn)で半田接合層43が形成されている。さらに、半田接合層74と半田接合層43とが、鉛(Pb)を85%以上含む半田層80によって、互いに対向するように接合される。
これにより、P型素子20上にモリブデンからなる拡散防止層71が配置され、拡散防止層71上にニッケルからなる拡散防止層72が配置され、拡散防止層72上にニッケル−錫の金属間化合物からなる拡散防止層73が配置され、拡散防止層73上に錫からなる半田接合層74が配置され、半田接合層74上に半田層80が配置され、半田層80上に錫からなる半田接合層43が配置され、半田接合層43上にニッケル−錫の金属間化合物からなる拡散防止層42が配置され、拡散防止層42上にニッケルからなる拡散防止層41が配置され、拡散防止層41上に電極40が配置される。本変形例における各々の拡散防止層の厚さ及び各々の半田接合層の厚さは、0.1μm〜20μmである。
このように、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で形成された拡散防止層73及び42上に錫で半田接合層74及び43をそれぞれ形成することにより、錫の融点が半田の融点に近いので、半田の濡れ性を改善することができる。第2の実施形態の変形例においても、半田層80へのニッケルの拡散が抑制されることにより、半田層80と拡散防止層71との界面(Pb/Mo界面)が出現しないので、界面抵抗の増加が抑えられ、抵抗値の増加による熱電発電モジュールの出力電力の低下は殆ど生じない。
次に、本発明に係る熱電発電モジュールにおいてニッケルの拡散が抑制される原理について説明する。
図7は、アレニウスモデルによって熱電発電モジュールの寿命を予測する手法を説明するための図である。図7において、下側の横軸は、絶対温度Tの逆数に10000を掛けた値を表しており、上側の横軸は、下側の横軸に対応する温度(℃)を表しており、縦軸は、熱電発電モジュールの寿命(hour)を表している。ここで、熱電発電モジュールの寿命とは、熱電発電モジュールの使用を開始してから出力電力が10%低下するまでの時間をいう。
図7において、実線は、測定値(黒丸印)に基づいて算出された比較例に係る熱電発電モジュールの耐久性を表している。アレニウスモデルによれば、熱電発電モジュールの寿命Lは、次式(1)で表される。
L=L・exp(Ea/RT) ・・・(1)
式(1)において、Rは気体定数であり、ボルツマン定数にアボガドロ数を掛けたものである。
比較例に係る熱電発電モジュールの測定値(黒丸印)に基づいて、式(1)における規格化係数Lと活性化エネルギーEaとが、次のように求められる。
=4.79×10−8
Ea=110kJ/mol
比較例に係る熱電発電モジュールの寿命が半田層へのニッケルの拡散によって規定されるものとすると、活性化エネルギーEaは、図2に示す拡散防止層72又は41を形成するニッケルが、鉛(Pb)を85%以上含む半田層中に拡散するために必要なエネルギーを表している。
図7において一点鎖線で示すように、熱電発電モジュールの目標寿命を20年(1.75×10時間)とした場合には、比較例に係る熱電発電モジュールの最高使用温度における耐久温度は約190℃である。しかしながら、ビスマス−テルル(Bi−Te)系の熱電材料を用いた熱電発電モジュールは、高温部の温度(Th)が最大で280℃となるような温度環境において使用されるので、熱電発電モジュールの目標寿命を20年(1.75×10時間)以上とした場合に、拡散防止層の耐久温度は280℃以上にすることが望まれる。
図7において、破線は、熱電発電モジュールの目標の耐久性を表している。目標の耐久性によれば、目標寿命を20年とした場合に、熱電発電モジュールの耐久温度が約280℃となっている。そのためには、活性化エネルギーEaを約130kJ/mol以上にする必要がある。
図3及び図5に示すように、本発明の第1及び第2の実施形態においては、半田層80に隣接して、ニッケル−錫の金属間化合物で形成された拡散防止層73及び42が設けられる。従って、ニッケルの活性化エネルギーの替わりに、ニッケル−錫の金属間化合物の活性化エネルギーが問題となる。ニッケル−錫の金属間化合物としては、主にNiSnが生成され、その他にNiSn及びNiSnが生成される。ニッケルからこれらの金属間化合物が生成される際の生成エンタルピーは、以下の通りである。
NiSn : −24.9kJ/mol
NiSn: −34.6kJ/mol
NiSn: −24.0kJ/mol
(出典:H. Flandorfer et al., "Interfaces in lead-free solder alloys: Enthalpy of formation of binary Ag-Sn, Cu-Sn and Ni-Sn intermetallic compounds", Thermochimica Acta Vol. 459, 1 July 2007, pp. 34-39)
図8は、単体のニッケルが半田に拡散するために必要な活性化エネルギーとニッケル−錫の金属間化合物を構成するニッケルが半田に拡散するために必要な活性化エネルギーとを比較して示す図である。図8において、横軸は、反応座標を表しており、縦軸は、エネルギー(kJ/mol)を表している。ここでは、ニッケル−錫の金属間化合物として、NiSnを例にとって説明する。
図8に示すように、鉛(Pb)を85%以上含む半田層中にニッケル(Ni)が拡散するために必要なエネルギーE1は、110kJ/molである。一方、ニッケル(Ni)からNiSnが生成される際の生成エンタルピーは−24kJ/molであるから、NiSnはニッケル単体よりも生成エンタルピーの差ΔH=24kJ/molだけ低いエネルギー状態にある。従って、NiSnがニッケル(Ni)と錫(Sn)とに分解されてニッケル(Ni)が半田層中に拡散するために必要なエネルギーE2は、134kJ/molとなる。
この値は、図7を参照しながら説明した活性化エネルギーEaの目標値である約130kJ/molよりも大きいので、熱電発電モジュールの目標寿命を20年とした場合の耐久温度を280℃以上にすることができる。ニッケル−錫の金属間化合物として、NiSn以外のNiSnやNiSnが生成される場合には、生成エンタルピーの差ΔHがさらに大きくなるので、同じ耐久温度でも目標寿命を延ばしたり、耐久温度を高くしたりすることができる。
次に、電極の銅が熱電発電素子に拡散することによる性能劣化について説明する。
図9は、比較例に係る熱電発電モジュールの一部を拡大して示す断面図である。図9においては、熱電発電素子の例として、P型素子20を示している。また、図9の(a)は、熱電発電モジュールの初期状態を示しており、図9の(b)は、高温の環境で長時間放置した後の熱電発電モジュールの状態を概念的に示している。
図9の(a)に示すように、この熱電発電モジュールにおいては、熱電発電素子(P型素子)20上に、モリブデン(Mo)で拡散防止層71が形成されており、拡散防止層71上に、ニッケル(Ni)で拡散防止層72が形成されている。一方、銅(Cu)で形成された電極40の表面には、ニッケル(Ni)で拡散防止層41が形成されている。さらに、拡散防止層72と拡散防止層41とが、98%Pb−2%Snの組成を有する半田層80によって接合される。なお、この比較例においては、半田層80が、拡散防止層71の側面や熱電発電素子の側面にまではみ出して、熱電発電素子に接触している。
しかしながら、比較例に係る熱電発電モジュールを高温の環境で長時間放置すると、図9の(b)に示すように、拡散防止層72及び41を形成していたニッケルが半田層80中に拡散して、ニッケルメッキが部分的に消失し、半田層80が拡散防止層71及び電極40に直接接触するようになる。このような状態においては、図中の矢印で示すように電極40の銅が半田層80中に拡散し、さらに、半田層80中において固溶限以上になった銅が、図に示すように熱電発電素子の側面や内部に拡散するおそれがある。特に、半田層80が拡散防止層71の側面や熱電発電素子の側面にまではみ出して熱電発電素子に接触している場合には、銅が熱電発電素子の側面や内部に拡散し易い。
銅が熱電発電素子の内部に拡散すると、N型素子30(図1)の抵抗値は減少するが、P型素子20の抵抗値が大きく増加するので、熱電発電モジュールの抵抗値が全体として増加し、熱電発電モジュールの出力電力が低下する。この現象は、熱電発電モジュールが放置される環境の温度が高いほど、顕著に見られる。
図10は、本発明の第1の実施形態に係る熱電発電モジュールにおけるP型及びN型の熱電発電素子と電極とがそれぞれ接合された構造を示す断面図である。図10に示すように、この熱電発電モジュールにおいては、P型素子20及びN型素子30の両面(図中の上面及び下面)に、モリブデン(Mo)で拡散防止層71が形成されており、拡散防止層71の熱電発電素子側と反対側の面に、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で拡散防止層73が形成されている。
一方、銅(Cu)で形成された電極40の少なくとも熱電発電素子側の面には、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で拡散防止層42が形成されている。特に、図10においては、拡散防止層42が、電極40の全表面に形成される例が示されている。さらに、拡散防止層73と拡散防止層42とが、鉛(Pb)を85%以上含む半田層80によって接合される。なお、第1の実施形態の変形例と同様に、錫(Sn)で半田接合層74及び43を形成するようにしても良い。
このような構成によれば、熱電発電モジュールを高温の環境で長時間放置しても、半田層80へのニッケルの拡散が抑制される。これは、先に説明したように、拡散防止層73及び42を形成するニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物がニッケル(Ni)と錫(Sn)とに分解する際にエネルギーが必要となるので、この金属間化合物を構成するニッケルが半田中に拡散するためには、単体のニッケルが半田中に拡散するよりも大きなエネルギーを必要とするからである。その結果、電極40の銅が半田層80中に拡散することを防止して、銅がP型素子20又はN型素子30の側面や内部に拡散することを防止できる。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る熱電発電モジュールにおけるP型及びN型の熱電発電素子と電極とがそれぞれ接合された構造を示す断面図である。図11に示すように、この熱電発電モジュールにおいては、P型素子20及びN型素子30の両面(図中の上面及び下面)に、モリブデン(Mo)で拡散防止層71が形成されており、拡散防止層71の熱電発電素子側と反対側の面に、ニッケル(Ni)で拡散防止層72が形成されており、さらに、拡散防止層72の拡散防止層71側と反対側の面に、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で拡散防止層73が形成されている。
一方、銅(Cu)で形成された電極40の少なくとも熱電発電素子側の面には、ニッケル(Ni)で拡散防止層41が形成されており、拡散防止層41の電極側と反対側の面に、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で拡散防止層42が形成されている。特に、図11においては、拡散防止層41及び42が、電極40の全表面に形成される例が示されている。さらに、拡散防止層73と拡散防止層42とが、鉛(Pb)を85%以上含む半田層80によって接合される。なお、第2の実施形態の変形例と同様に、錫(Sn)で半田接合層74及び43を形成するようにしても良い。
このような構成によれば、拡散防止層73及び42が存在することにより、拡散防止層72及び41を形成するニッケルの拡散が抑制される。半田層80へのニッケルの拡散を抑制することにより、電極40の銅が半田層80中に拡散することを防止して、銅がP型素子20又はN型素子30の側面や内部に拡散することを防止できる。
次に、実験試料を用いてニッケルの拡散を確認した実験結果と、本発明による改善効果について説明する。
図12は、比較例に係る熱電発電モジュールの一部の構造を模した実験試料Aを示す断面図である。図12の(a)は、実験試料Aの初期状態を示しており、図12の(b)は、高温の環境で長時間放置した後の実験試料Aの状態を概念的に示している。また、図13は、高温の環境で長時間放置した後の実験試料Aの顕微鏡写真である。
図12の(a)に示すように、実験試料Aにおいては、銅(Cu)で形成された電極90上に、ニッケル(Ni)で拡散防止層91が形成されている。そのような電極が2つ用意され、拡散防止層91同士が、半田層100によって、互いに対向するように接合される。
実験試料Aを高温の環境で長時間放置すると、図12の(b)に示すように、拡散防止層91を形成していたニッケルが半田層100中に拡散して、一部の領域において半田層100が電極90に直接接触する。
図13は、温度280℃で1000時間放置した後の実験試料Aを示している。ここで用いられている半田の組成は、98%Pb−2%Snである。図13に示すように、一部の領域においてニッケル(Ni)が拡散し、ニッケル(Ni)の層が消失していることが分かる。その結果、半田層が電極に直接接触し、電極の銅(Cu)が半田層中に拡散する。
図14は、本発明の第2の実施形態に係る熱電発電モジュールの一部の構造を模した実験試料Bを示す断面図である。図14の(a)は、実験試料Bの初期状態を示しており、図14の(b)は、高温の環境で長時間放置した後の実験試料Bの状態を概念的に示している。また、図15は、高温の環境で長時間放置した後の実験試料Bの顕微鏡写真である。
図14の(a)に示すように、実験試料Bにおいては、銅(Cu)で形成された電極90上に、ニッケル(Ni)で拡散防止層91が形成されており、さらに、拡散防止層91上に、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物で拡散防止層92が形成されている。そのような電極が2つ用意され、拡散防止層92同士が、半田層100によって、互いに対向するように接合される。
実験試料Bを高温の環境で長時間放置しても、図14の(b)に示すように、拡散防止層91を形成しているニッケル、又は、拡散防止層92に含まれているニッケルは、半田層100中に拡散していない。
図15は、温度280℃で1000時間放置した後の実験試料Bを示している。ここで用いられている半田の組成は、98%Pb−2%Snである。図15に示すように、ニッケル(Ni)の層及びニッケル−錫(Ni−Sn)の層が維持されていることが分かる。その結果、半田層が電極に直接接触しないので、電極の銅(Cu)が半田層中に拡散することはない。
図16は、本発明の第2の実施形態に係る熱電発電モジュールと比較例に係る熱電発電モジュールとの出力電力の変化を比較するための図である。図16において、横軸は、熱電発電モジュールを使用した時間(hour)を表しており、縦軸は、初期出力で規格化した出力電力を表している。ここで用いられている半田の組成は、98%Pb−2%Snである。また、熱電発電モジュールの高温部の温度(Th)は280℃であり、この時の熱電発電モジュールの低温部の温度(Tc)は30℃である。
図16に示すように、比較例に係る熱電発電モジュールの出力電力は、使用開始から1500時間程度で10%低下するのに対し、本発明の第2の実施形態に係る熱電発電モジュールの出力電力は、僅かに変動するものの長期的には安定している。
本発明は、熱電発電素子を用いることにより温度差を利用して発電を行う熱電発電モジュールにおいて利用することが可能である。
1…熱電変換モジュール、 10、50…基板、 20…P型素子、 30…N型素子、 40、90…電極、 41、42、71〜73、91、92…拡散防止層、 43、74…半田接合層、 60…リード線、 80、100…半田層

Claims (7)

  1. 熱電発電素子と、
    前記熱電発電素子の表面に配置され、モリブデン(Mo)からなる第1の拡散防止層と、
    前記第1の拡散防止層の前記熱電発電素子側と反対側の面に配置され、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物からなる第2の拡散防止層と、
    電極と、
    前記電極の表面に配置され、ニッケル−錫(Ni−Sn)の金属間化合物からなる第3の拡散防止層と、
    前記第2の拡散防止層と前記第3の拡散防止層とを接合し、鉛(Pb)を85%以上含む半田層と、
    を具備する熱電発電モジュール。
  2. 前記第1の拡散防止層と前記第2の拡散防止層との間に配置され、ニッケル(Ni)からなる第4の拡散防止層と、
    前記第3の拡散防止層と前記電極との間に配置され、ニッケル(Ni)からなる第5の拡散防止層と、
    をさらに具備する請求項1記載の熱電発電モジュール。
  3. 前記第2の拡散防止層と前記半田層との間に配置され、錫(Sn)からなる第1の半田接合層と、
    前記半田層と前記第3の拡散防止層との間に配置され、錫(Sn)からなる第2の半田接合層と、
    をさらに具備する請求項1記載の熱電発電モジュール。
  4. 前記第2の拡散防止層と前記半田層との間に配置され、錫(Sn)からなる第1の半田接合層と、
    前記半田層と前記第3の拡散防止層との間に配置され、錫(Sn)からなる第2の半田接合層と、
    をさらに具備する請求項2記載の熱電発電モジュール。
  5. 前記電極が、銅(Cu)で形成されている、請求項1〜4のいずれか1項記載の熱電発電モジュール。
  6. 前記電極が、銅(Cu)で形成されており、前記第3の拡散防止層が、前記電極の全表面に形成されている、請求項1又は3記載の熱電発電モジュール。
  7. 前記電極が、銅(Cu)で形成されており、前記第5の拡散防止層及び前記第3の拡散防止層が、前記電極の全表面に形成されている、請求項2又は4記載の熱電発電モジュール。
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