JP2011171651A - セラミック電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外部電極の下地電極を緻密化してメッキ液の浸入を防止し、下地電極におけるガラス浮きおよびブリスタの発生を防止すること。
【解決手段】 外部電極2が下地電極2aおよび下地電極2aに被着された1層以上のメッキ層2bからなるセラミック電子部品1において、下地電極2aは、平均厚みが5μm以上25μm以下である、銅,銀,ニッケル,パラジウムまたはこれらの合金からなる金属成分と、硼珪酸系ガラスからなる、質量比が金属成分に対して15%を超えて30%以下であるガラス成分とを含むことを特徴とするセラミック電子部品1である。下地電極2a中のガラス成分の金属成分に対する質量比が高くなるので下地電極を緻密化させつつ、下地電極2a中のガラス成分の総量を一定の値以下に抑制することができるので、下地電極2a中へのメッキ液の浸入を防止でき、下地電極2aのガラス浮きおよびブリスタの発生を防止できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、外部電極が下地電極および1層以上のメッキ層からなるセラミック電子部品に関するものである。
従来のセラミック電子部品として、一般的に、金属粉末,ガラス粉末および有機バインダを主成分とする導電性ペーストによって形成された下地電極に、1層以上のメッキ層を被着させることによって形成された外部電極が、セラミック積層体の両端部に形成されたセラミック電子部品が使用されている。
このような従来のセラミック電子部品は、前述したように下地電極に1層以上のメッキ層を被着させる際に、下地電極の内部にメッキ液を浸入させないようにするために、下地電極の緻密化が要求されている。
この要求を満たすセラミック電子部品用導電性ペーストとして、例えば特許文献1には、金属粉末,ガラス粉末,有機バインダおよび有機溶剤を含有する導電性ペーストであって、ガラス粉末は、有機バインダの熱分解終了温度をTとしたとき、軟化点Ts1が(T+100)℃以下である低軟化点ガラス粉末と、軟化点Ts2が(T+100)℃を超える高軟化点ガラス粉末とからなり、かつ、低軟化点ガラス粉末の含有量が、金属粉末100質量部
に対して0.1質量部以上5質量部未満であるものが提案されている。また、特許文献1に
は、高軟化点ガラス粉末は、セラミック電子部品用導電性ペースト全体の5質量%以上15質量%未満であることが開示されている。
特許文献1に開示されたセラミック電子部品用導電性ペーストによってセラミック電子部品の外部電極の下地電極を形成すれば、下地電極は、合計で5.1質量%以上20質量%未
満のガラス粉末を含むので、下地電極の緻密度を向上させることができるというものである。
特開2009−146732号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたセラミック電子部品のような構成においては、下地電極の緻密度をある程度向上させることができるものの、メッキ液の浸入をより確実に防ぐには、さらなる下地電極の緻密度の向上が要求されていた。
また、下地電極が含有するガラス成分の量が多くなると、下地電極において、ガラス浮き、またはブリスタが発生するという問題点があった。ガラス浮きとは、下地電極中のガラス成分が下地電極の表面に析出する現象のことである。下地電極中のガラス成分は、まずセラミック積層体に被着するが、セラミック積層体に被着できるガラス成分の量を超える量のガラス成分が下地電極中に含まれている場合には、セラミック積層体に被着できなかったガラス成分が下地電極の表面に析出することとなる。これがガラス浮きのメカニズムである。このガラス浮きが発生した場合には、下地電極の表面の濡れが悪くなるので、下地電極の表面にメッキ層または半田等を形成しにくくなるという問題点があった。また、ブリスタとは、下地電極となる導電性ペーストに含まれる樹脂バインダから、下地電極
の焼結の過程でガスが発生するが、ガスが下地電極の外部に抜けるための隙間が無くなってしまうにも関わらず下地電極の表面付近にガラス成分が多くなることによって、ガスが外部に出ようとする力によって形成される下地電極の表面の膨れのことである。
本発明は上記のような従来の技術における課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、外部電極の下地電極を緻密化でき、下地電極におけるガラス浮きおよびブリスタの発生を防止できるセラミック電子部品を提供することにある。
本発明のセラミック電子部品は、外部電極が下地電極および該下地電極に被着された1層以上のメッキ層からなるセラミック電子部品において、前記下地電極は、平均厚みが5μm以上25μm以下であり、銅,銀,ニッケル,パラジウムまたはこれらの合金からなる金属成分と、硼珪酸系ガラスからなる、質量比が前記金属成分に対して15%を超えて30%以下であるガラス成分とを含むことを特徴とするものである。
本発明のセラミック電子部品によれば、外部電極が下地電極および下地電極に被着された1層以上のメッキ層からなるセラミック電子部品において、下地電極は、平均厚みが5μm以上25μm以下であり、銅,銀,ニッケル,パラジウムまたはこれらの合金からなる金属成分と、硼珪酸系ガラスからなる、質量比が金属成分に対して15%を超えて30%以下であるガラス成分とを含むことから、下地電極中におけるガラス成分の金属成分に対する質量比が高くなり、下地電極を緻密化させることができる。従って、メッキ液の浸入防止の効果を向上させることができる。
また、本発明のセラミック電子部品によれば、下地電極の平均厚みが25μm以下であり、下地電極中のガラス成分の金属成分に対する質量比が30%以下であることによって、下地電極中のガラス成分の総量を一定の値以下に抑制することができる。従って、一定の値以下に抑制されたガラス成分は全てセラミック体に被着して、下地電極表面に析出しなくなる。従って、下地電極におけるガラス浮きの発生を防止できるので、下地電極の表面のメッキ液または半田等に対する濡れが良好になるので、下地電極の表面にメッキ層または半田等を形成しやすくなる。また、下地電極の表面付近にガラス成分がほとんどないので、下地電極となる導電性ペーストに含まれる樹脂バインダから発生したガスが下地電極の焼結の過程で下地電極の外部に良好に抜けるため、ブリスタの発生を防止できる。
その結果、下地電極中のガラス成分の金属成分に対する質量比を高くするとともに、下地電極中のガラス成分の総量を一定の値以下に抑制することができるので、下地電極を緻密化させてメッキ液の浸入防止の効果を向上させつつ、下地電極におけるガラス浮きおよびブリスタの発生を防止できるセラミック電子部品を提供することができる。
本発明のセラミック電子部品の実施の形態の一例を示す斜視図である。 図1に示すセラミック電子部品のA−A線における断面図である。 図1に示すセラミック電子部品のB−B線における断面図である。
以下に、本発明のセラミック電子部品の実施の形態の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明のセラミック電子部品の実施の形態の一例を示す斜視図である。図2は、図1に示すセラミック電子部品のA−A線における断面図である。図3は、図1に示す
セラミック電子部品のB−B線における断面図である。
図1に示す例のセラミック電子部品1は、外部電極2が下地電極2aおよび下地電極2aに被着された1層以上のメッキ層2bからなるセラミック電子部品1において、下地電極2aは、平均厚みが5μm以上25μm以下である、銅,銀,ニッケル,パラジウムまたはこれらの合金からなる金属成分と、硼珪酸系ガラスからなる、質量比が金属成分に対して15%を超えて30%以下であるガラス成分とを含む。
このような構成のセラミック電子部品1は、下地電極2a中におけるガラス成分の金属成分に対する質量比が高くなるので、下地電極2aが緻密化することとなる。従って、メッキ液の浸入防止の効果を向上させることができる。
また、本発明のセラミック電子部品1によれば、下地電極2aの平均厚みが25μm以下であり、下地電極2a中のガラス成分の金属成分に対する質量比が30%以下であることによって、下地電極2a中のガラス成分の総量を一定の値以下に抑制することができる。従って、一定の値以下に抑制されたガラス成分は全てセラミック体に被着して、下地電極2a表面に析出しなくなる。従って、下地電極2aにおけるガラス浮きの発生を防止できるので、下地電極2aの表面のメッキ液または半田等に対する濡れが良好になるので、下地電極2aの表面にメッキ層2bまたは半田等を形成しやすくなる。また、下地電極2aの表面付近にガラス成分がほとんどないので、下地電極2aとなる導電性ペーストに含まれる樹脂バインダから発生したガスが下地電極2aの焼結の過程で下地電極2aの外部に良好に抜けるため、ブリスタの発生を防止できる。
その結果、下地電極2a中におけるガラス成分の金属成分に対する質量比を高くするとともに、下地電極2a中のガラス成分の総量を一定の値以下に抑制することができるので、下地電極2aを緻密化させてメッキ液の浸入防止の効果を向上させつつ、下地電極2aにおけるガラス浮きおよびブリスタの発生を防止できるセラミック電子部品1を提供することができる。
なお、以下の説明においては、本発明のセラミック電子部品1が積層セラミックコンデンサである場合の例について説明する。また、本発明のセラミック電子部品1は、コンデンサ以外にも、例えば積層型誘電体フィルタ等であってもよい。
図1に示す例においては、セラミック電子部品1は、複数の誘電体層が積層されて成る積層体3,積層体3の誘電体層間に形成された内部電極4および内部電極4に接続されており積層体3の両端部に形成されている外部電極2を具備している。
セラミック電子部品1の積層体3は、1層当たり1〜5μmの厚みに形成された矩形状の複数の誘電体層を、例えば20〜2000層積層して成る直方体状の誘電体ブロックである。
また、積層体3の寸法は、例えば、積層体3の長辺の長さが0.4〜3.2mm程度で、長辺と短辺との比が通常は2:1程度である。
誘電体層の材料としては、例えば、チタン酸バリウム,チタン酸カルシウムあるいはチタン酸ストロンチウム等の比較的誘電率が高いセラミックスを主成分とする誘電体材料を用いる。
セラミック電子部品1の内部電極4は、積層体3の誘電体層間に20〜2000層形成されている。この内部電極4の材料としては、例えばニッケル,銅,銀またはパラジウム等の金属を主成分とする導体材料が用いられ、0.5〜2μmの厚みでそれぞれ形成されている。
また、内部電極4は、端部が積層体3の端面から側面の途中にかけて露出している。つまり、図2に示すように、内部電極4は平面視でT字形状となっており、積層体3の端面および側面から露出した部分が外部電極2に接続されている。ちなみに、図2においては、図示した内部電極4は図2の右側の外部電極2と接続されているが、図2の内部電極4の1層上または下の内部電極4は、図2の内部電極4と左右反対の向きで反対の端部側に形成されており、図2の左側の外部電極2と接続されている。
なお、内部電極4は、積層体3の両側の端部に形成された各々の外部電極2にそれぞれ少なくとも1つずつ接続されている。つまり、内部電極4は、積層体3の両側の端部に少なくとも1対存在する。
次に、内部電極4の概略の寸法を以下に示す。
図2に示す例の積層体3を平面視したときの長辺(側面側の辺)の方向を横とし、短辺(端面側の辺)の方向を縦とした場合に、内部電極4は、例えば、横の全長が0.39〜3.1
mm程度である。また、内部電極4における外部電極2に接続されている部分の寸法は、縦が0.2〜1.6mm程度である。また、内部電極4における積層体3内の中央部付近の寸法は、縦が0.1〜1.5mm程度である。また、内部電極4のうち、積層体3の側面のみから露出している端部の長さは、前述した横の方向に0.1〜0.5mm程度である。
外部電極2は、図1に示す例においては、積層体3の両端部に形成されて内部電極4に接続されている。外部電極2は、セラミック電子部品1を外部の回路に電気的に接続する役割を果たす。また、図2に示すように、外部電極2は、内部電極4の積層体3から露出している端部と接続されている。
また、外部電極2は、積層体3の両端部にそれぞれ対になって形成されている。
なお、外部電極2は、内部電極4の積層体3から露出している端部を覆うように、内部電極4と接続されている。このような構成によって、内部電極4が積層体3から露出している部分を消失させることができる。従って、外部の機器との電気的絶縁性を確保することができる。
以上のような構成のセラミック電子部品1は、以下に示すようなセラミックグリーンシート積層法によって作製される。
具体的には、まずセラミック原料粉末に適当な有機溶剤等を添加し混合して泥漿状のセラミックスラリーにするとともに、ドクターブレード法等を用いることによってセラミックグリーンシートを形成する。
次に、得られたセラミックグリーンシートにスクリーン印刷法等によって、内部電極4のパターンを形成して、これらを積層し圧着して積層体3の成形体を作製する。
次に、この積層体3の成形体を所定の大きさに分割して、800〜1050℃で焼成すること
によって、焼結した積層体3が得られる。
次に、得られた積層体3の角部に、マイクロクラックの除去および欠けの発生を防止する目的で、バレル研磨等による面取りを施す。
次に、銅粉とバインダ樹脂とからなる導電性ペーストを使用して、ディップ法等で積層
体3の両端面に膜厚が10〜50μmとなるように導電性ペーストを塗布し、これを約900℃
で1時間加熱して焼き付けて下地電極2aを形成する。
次に、下地電極2aの表面に、必要に応じてニッケル(Ni)メッキ層,金(Au)メッキ層,スズ(Sn)メッキ層あるいは半田メッキ層等のメッキ層2bを形成して、セラミック電子部品1を得る。
このように、外部電極2は、下地電極2aおよび下地電極2aに被着された1層以上のメッキ層2bからなる。
下地電極2aは、平均厚みが5μm以上25μm以下であり、銅,銀,ニッケル,パラジウムまたはこれらの合金からなる金属成分と、硼珪酸系ガラスからなる、質量比が金属成分に対して15%を超えて30%以下であるガラス成分とを含む。
このような構成によって、下地電極2a中におけるガラス成分の金属成分に対する質量比が高くなり、下地電極2aを緻密化させることができる。従って、メッキ液の浸入防止の効果を向上させることができる。
また、本発明のセラミック電子部品1によれば、下地電極2aの平均厚みが25μm以下であり、下地電極2a中のガラス成分の金属成分に対する質量比が30%以下であることによって、下地電極2a中のガラス成分の総量を一定の値以下に抑制することができる。従って、一定の値以下に抑制されたガラス成分は全てセラミック体に被着して、下地電極2a表面に析出しなくなる。従って、下地電極2aにおけるガラス浮きの発生を防止できるので、下地電極2aの表面のメッキ液または半田等に対する濡れが良好になるので、下地電極2aの表面にメッキ層2bまたは半田等を形成しやすくなる。また、下地電極2aの表面付近にガラス成分がほとんどないので、下地電極2aとなる導電性ペーストに含まれる樹脂バインダから発生したガスが下地電極2aの焼結の過程で下地電極2aの外部に良好に抜けるため、ブリスタの発生を防止できる。
その結果、下地電極2a中におけるガラス成分の金属成分に対する質量比を高くするとともに、下地電極2a中のガラス成分の総量を一定の値以下に抑制することができるので、下地電極2aを緻密化させてメッキ液の浸入防止の効果を向上させつつ、下地電極2aにおけるガラス浮きおよびブリスタの発生を防止できるセラミック電子部品1を提供することができる。
なお、下地電極2aにおけるガラス成分の金属成分に対する質量比は21%以上30%以下であればより好ましい。この場合には、ガラス成分の金属成分に対する質量比が高くなるので、下地電極2aにメッキ層2bを形成する際にメッキ液が下地電極2a中に浸入するのをさらに効果的に防ぐことができる。また、下地電極2aにおけるガラス成分の金属成分に対する質量比をこの範囲とすることによって、下地電極2aの熱膨張係数をセラミックに近付けることができるので、本発明のセラミック電子部品1を熱サイクルが負荷される環境下で使用した場合であっても、下地電極2aがセラミックからなる積層体3から剥離することを抑制することができる。また、下地電極2aにおけるガラス成分の金属成分に対する質量比をこの範囲とすることによって、下地電極中のガラス成分の量が多くなるので、セラミックからなる積層体3への接着強度が大きくなる。
以下に、本発明のセラミック電子部品1による、下地電極2aを緻密化させてメッキ液の浸入防止の効果を向上させつつ、下地電極2aにおけるガラス浮きおよびブリスタの発生を防止できるという効果について、実験データによる裏付けを示す。
なお、データを得るために行なった以下の実施例においては、図1に示すセラミック電子部品1を、以下のような作製方法で作製した。
まず、セラミック粉末としてTiO−Nd−BaTiO粉末を用いてセラミックスラリーを作製し、そのセラミックスラリーを用いてドクターブレード法によって、誘電体層となるセラミックグリーンシートを作製した。セラミックグリーンシートの厚さは誘電体層の厚さが5μmとなるように設定し、誘電体層の積層数は9層とした。
次に、得られたセラミックグリーンシートに、Niを含む導電性ペーストを用いてスクリーン印刷法によって内部電極4を形成して、これらを積層し圧着して、積層体3の成形体を作製した。なお、積層体3の成形体は、いわゆる多数個取りの形態で作製したものを個々に分割することによって作製した。
また、積層体3の成形体の寸法は、積層体3における上下方向(積層方向)を高さとし、平面視したときの長辺(側面側の辺)の方向を横とし、短辺(端面側の辺)の方向を縦とした場合に、高さが1.2mmであり、横が2mmであり、縦が1.2mmであるものとした。
また、内部電極4の厚さは、焼成後に2μmとなるように設定した。また、内部電極4は端部が積層体3の端面から側面の途中にかけて露出しており、積層体3の長手方向の両端部のうち一方はT字形状であるものとした。また、内部電極4のうち、積層体3の側面から露出している端部の長さは、前述した横方向に0.2mmであった。
次に、この積層体3の成形体を約1200℃で焼成することによって、焼結した複数の積層体3を得た。
次に、得られた積層体3のそれぞれの角部にバレル研磨によって面取りを施した。
次に、ディップ法によって、積層体3の両端部に、下地電極2aとなる導電性ペーストを塗布し、これを約800℃で1時間加熱して焼き付けて外部電極2を形成した。導電性ペ
ーストは、銅粉とバインダ樹脂と硼珪酸系ガラスとからなる、ガラス成分の質量比が金属成分に対して30%であるものとした。また、下地電極2aの厚さは25μmとした。
次に、下地電極2aの表面にNiから成るメッキ層2bを被着させて、セラミック電子部品を得た。
このようにして得られたセラミック電子部品の実施例を切断して、断面形状の外観検査を行ない、下地電極2aの表面にガラス浮きおよびブリスタが生じているかを確認した。また、下地電極2a中にメッキ液が浸入しているかも確認した。
その結果、下地電極2aの表面にはガラス成分がほとんど存在せず、ガラス成分は全て積層体3の表面に被着していた。また、下地電極2a中にメッキ液は存在していなかった。
この結果より、本発明のセラミック電子部品によれば、下地電極2a中のガラス成分の総量を一定の値以下に抑制することができるので、下地電極2aにおけるガラス浮きおよびブリスタの発生を抑制することができることが分かった。
また、下地電極2a中におけるガラス成分の金属成分に対する質量比を高くできるので
、下地電極2aを緻密化させることができるので、下地電極2a中にメッキ液が浸入することを防ぐことができることが分かった。
次に、比較例1として、以下に示すセラミック電子部品を作製した。
比較例1のセラミック電子部品においては、下地電極となる導電性ペーストは、銅粉とバインダ樹脂と硼珪酸系ガラスとからなる、ガラス成分の質量比が金属成分に対して31%であるものとした。また、下地電極の厚さは25μmとした。また、それ以外の構成および寸法等は、前述の実施例のセラミック電子部品と同様のものとして、比較例1のセラミック電子部品を作製した。
このようにして得られた比較例1のセラミック電子部品を切断して断面形状の外観検査を行ない、下地電極の表面にガラス浮きおよびブリスタが生じているかを確認した。また、下地電極中にメッキ液が浸入しているかも確認した。
その結果、下地電極中にメッキ液は存在していなかった。また、下地電極にブリスタは生じていなかったが、下地電極の表面にはガラス成分が析出しており、ガラス浮きが生じていた。
この結果より、下地電極の厚さが25μmであり、本発明の範囲内であっても、下地電極中におけるガラス成分の金属成分に対する質量比が30%を超える場合には、下地電極中のガラス成分の量が所定の量を超えてしまうことから、下地電極におけるガラス浮きの発生を十分に抑制できないことが分かった。
次に、比較例2として、以下に示すセラミック電子部品を作製した。
比較例2のセラミック電子部品においては、下地電極となる導電性ペーストは、銅粉とバインダ樹脂と硼珪酸系ガラスとからなる、ガラス成分の質量比が金属成分に対して30%であるものとした。また、下地電極の厚さは26μmとした。また、それ以外の構成および寸法等は、前述の実施例のセラミック電子部品と同様のものとして、比較例2のセラミック電子部品を作製した。
このようにして得られた比較例2のセラミック電子部品を切断して断面形状の外観検査を行ない、下地電極の表面にガラス浮きおよびブリスタが生じているかを確認した。また、下地電極中にメッキ液が浸入しているかも確認した。
その結果、下地電極中にメッキ液は存在していなかった。また、下地電極にブリスタは生じていなかったが、下地電極の表面にはガラス成分が析出しており、ガラス浮きが生じていた。
この結果より、下地電極中のガラス成分の金属成分に対する質量比が30%であり、本発明の範囲内であっても、下地電極の厚さが25μmを超える場合には、下地電極中のガラス成分の量が所定の量を超えてしまうことから、下地電極におけるガラス浮きの発生を抑制できないことが分かった。
1:セラミック電子部品(コンデンサ)
2:外部電極
2a:下地電極
2b:メッキ層
3:積層体
4:内部電極

Claims (1)

  1. 外部電極が下地電極および該下地電極に被着された1層以上のメッキ層からなるセラミック電子部品において、
    前記下地電極は、平均厚みが5μm以上25μm以下である、銅,銀,ニッケル,パラジウムまたはこれらの合金からなる金属成分と、硼珪酸系ガラスからなる、質量比が前記金属成分に対して15%を超えて30%以下であるガラス成分とを含むことを特徴とするセラミック電子部品。
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