JP2011170379A - シュリンクラベル - Google Patents

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Abstract

【課題】耐低温性、耐油性、ミシン目におけるカット性、外観に優れ、かつ、装着時に剥離することがない多層フィルムをベースフィルムとするシュリンクフィルムを提供する。
【解決手段】ポリスチレン系樹脂からなる中間層と、前記中間層を挟持するポリエステル系樹脂からなる外面層とからなる熱収縮性多層樹脂フィルムをベースフィルムとするシュリンクラベルであって、前記中間層を構成するポリスチレン系樹脂は、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体と芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体との混合樹脂であり、前記外面層を構成するポリエステル系樹脂は、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸に由来する成分を含有し、前記中間層と外面層とが、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基及び水酸基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を分子内に有する、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の水素添加物からなる接着層により接着されており、前記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の水素添加物における官能基の含有量は、0.05〜5.0重量%であり、接着層の厚さは0.7〜1.5μmであるシュリンクラベル。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐低温性、耐油性、ミシン目におけるカット性、外観に優れ、かつ、装着時に剥離することがない多層フィルムをベースフィルムとするシュリンクラベルに関する。
近年、ペットボトルや金属罐等の容器の多くには、熱収縮性樹脂フィルムからなるベースフィルムに印刷等を施したシュリンクラベルが装着されている。
シュリンクラベルとしては、低温収縮性に優れることからポリスチレン系樹脂からなるものが主流である。しかし、ポリスチレン系樹脂フィルムは、低温伸度が低く、冷蔵保存時に誤って落下したときに、シュリンクラベルが破れてしまうことがあるという問題があった。また、ポリスチレン系樹脂フィルムは耐溶剤性が不充分であることから、油分を含む品物の包装に用いた場合に、油分が付着することによって収縮したり溶解したりすることがあるという問題もあった。
一方、ポリスチレン系樹脂フィルムに代えて、耐低温性や耐溶剤性に優れたポリエステル系フィルムをシュリンクラベルとして用いる試みもなされている。しかし、ポリエステル系フィルムは、低温収縮性が悪く、急激に収縮するため容器に装着した際に皺が発生しやすいという問題がある。また、シュリンクフィルムには、容器をリサイクルするために使用後の容器から容易にシュリンクラベルを引き剥がせるように引き剥がしのためのミシン目が設けられていることが多いが、ポリエステル系フィルムでは、ミシン目におけるカット性が悪く、容易にはシュリンクラベルを容器から引き剥がすことができないことがあるという問題もあった。
これに対して、特許文献1には、ポリスチレン系樹脂からなる中間層に、オレフィン系樹脂からなる接着層を介してポリエステル系樹脂からなる外面層が積層されてなる硬質多層収縮性フィルムが開示されている。また、特許文献2には、ポリスチレン系樹脂からなる中間層の両側に、特定のモノマーからなるポリエステル系樹脂からなる外面層が積層されたものであって、中間層と外面層とが接着層を介さずに積層されてなるベースフィルムを備えたシュリンクラベルが開示されている。これらの多層フィルムからなるシュリンクラベルは、ポリスチレン系樹脂からなる中間層によって低温収縮性とミシン目におけるカット性に優れ、しかも、該中間層がポリエステル系樹脂からなる外面層に覆われているため、耐溶剤性、耐低温性にも優れている。しかしながら、これらのシュリンクラベルを実際に容器に装着すると、特許文献1に記載された硬質多層収縮性フィルムでは、装着時に中間層と外面層とが剥離してしまったりすることがあり、特許文献2に記載されたシュリンクラベルでは、装着後に製品の輸送中にフィルム同士が擦れた場合や、人間の爪や物体で引掻かれた場合に内面層と外面層との間で剥離が生じたりすることがあるという問題があった。
特開昭61−41543号公報 特開2002−351332号公報
本発明は、上記現状に鑑み、耐低温性、耐油性、ミシン目におけるカット性、外観に優れ、かつ、装着時に剥離することがない多層フィルムをベースフィルムとするシュリンクラベルを提供することを目的とする。
本発明は、ポリスチレン系樹脂からなる中間層と、前記中間層を挟持するポリエステル系樹脂からなる外面層とからなる熱収縮性多層樹脂フィルムをベースフィルムとするシュリンクラベルであって、前記中間層を構成するポリスチレン系樹脂は、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体と芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体との混合樹脂であり、前記外面層を構成するポリエステル系樹脂は、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸に由来する成分を含有し、前記中間層と外面層とが、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基及び水酸基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を分子内に有する、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の水素添加物からなる接着層により接着されており、前記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の水素添加物における官能基の含有量は、0.05〜5.0重量%であり、接着層の厚さは0.7〜1.5μmであるシュリンクラベルである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、ポリスチレン系樹脂からなる中間層と、中間層を挟持するポリエステル系樹脂からなる外面層とからなる熱収縮性多層樹脂フィルムをベースフィルムとするシュリンクラベルにおいて、上記中間層と外面層とを、特定の接着層を介して接着した場合には、層間剥離が生じることがなく安定して装着できることを見出し、本発明を完成するに至った。
容器にシュリンクラベルを装着する方法としては、通常、溶剤を用いてシュリンクフィルムの端部間を接着してチューブ状に加工(センターシール加工)した後、容器を覆った状態で加熱してフィルムを収縮させる方法が採用されている。
図1に、本発明のシュリンクラベルを用いた場合の、一連の装着工程におけるセンターシール部付近の状態を示す模式図を、図2に、従来の多層フィルムをベースフィルムとするシュリンクラベルを用いた場合の、一連の装着工程におけるセンターシール部付近の状態を示す模式図を示した。
本発明者らが、従来の多層フィルムをベースフィルムとするシュリンクラベルを用いた場合の装着不良の状況を詳細に調査したところ、特許文献2に記載されたシュリンクラベルでは、図2(a)に示したように、センターシール後、熱収縮させた後に、熱収縮後に製品の輸送中にフィルム同士が擦れた場合や、人間の爪や物体で引掻かれた場合に内面層1と外面層2との間で剥離が生じることが判った(なお、比較のために図2(a)においては、フィルムの端部において剥離した図となっているが、実際にはフィルムの端部のみならず、中央部分等においても剥離は生じ得る)。また、特許文献1に記載されたシュリンクラベルでは、図2(b)に示したように、センターシール後、熱収縮させたときに、センターシール側の外面層2と接着層3’との間で剥離が生じることが判った。
特許文献2に記載されたシュリンクラベルでは、内面層1と外面層2とは接着層を介さずに直接積層されている。特許文献2においては、特定のモノマーからなるポリエステル系樹脂からなる外面層を用いることにより、内面層1と外面層2との親和性を高めて接着強度を高めたとしているが、実際には、層間の接着強度は高くはなく、内面層1と外面層2との層間で剥離してしまったものと考えられる。
一方、特許文献1に記載されたシュリンクラベルでは、内面層1と外面層2とをオレフィン系樹脂からなる接着層3’を介して積層していることから、層間の接着強度は高いはずである。センターシール方式では、溶剤を用いてシュリンクフィルムの端部間を接着する。このとき、溶剤としては外面層に用いたポリエステル系樹脂を溶解させるものを用い、外面層の一部を溶解して貼り合わせる。特許文献1において接着層として用いたオレフィン系樹脂は、ポリエステル系樹脂を溶解させる溶剤に対しては極めて耐溶剤性が高く、ほとんど溶解したり膨潤したりすることがない。そのため、センターシール時に外面層の一部が溶解しても、溶剤はシュリンクラベルの内部にまでは浸透することがなく、溶解した外面層とその内側の接着層との接着力が低下し、熱収縮時に応力がかかったときには、外面層1と接着層3’との間で剥離してしまったものと考えられる。
これに対して、本発明のシュリンクラベルでは、図1に示したように、センターシール後、熱収縮させたときでも層間剥離は生じなかった。
本発明のシュリンクラベルでは、内面層1と外面層2とをカルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基及び水酸基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を分子内に有する、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の水素添加物からなる接着層3を介して積層していることから、層間の接着強度は極めて高い。また、この接着層3を構成する樹脂は、ポリエステル系樹脂を溶解させる溶剤に対して溶解又は膨潤するものであることから、センターシール時には、溶剤がシュリンクラベルの内部にまで浸透し、全体として接着がなされる。このため、各層間の接着力はセンターシール部においてより向上することから、層間剥離が起こらないものと考えられる。
本発明のシュリンクラベルは、ポリスチレン系樹脂からなる中間層と、上記中間層を挟持するポリエステル系樹脂からなる外面層とからなる熱収縮性多層樹脂フィルムをベースフィルムとする。
上記中間層を構成するポリスチレン系樹脂は、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体と芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体との混合樹脂である。このような混合樹脂からなるフィルムは、低温伸度に優れることから、得られるシュリンクフィルムは、耐低温性が高く、ミシン目におけるカット性も優れたものとなる。
上記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体としては特に限定されず、例えば、芳香族ビニル炭化水素としてはスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン等が、共役ジエンとしては1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いられてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、特に低温収縮性やミシン目におけるカット性に優れることから、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS樹脂)が好適である。また、よりフィッシュアイの少ないフィルムを作製するためには、共役ジエンとして2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)を用いたスチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS樹脂)や、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SIBS樹脂)等を用いることが好ましい。
上記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体としてSBS樹脂、SIS樹脂又はSIBS樹脂を用いる場合には、スチレン含有量が65〜85重量%、共役ジエン含有量が15〜35重量%であるものを用いることが好ましい。このような組成の樹脂は、特に低温収縮性やミシン目におけるカット性に優れる。
更に、上記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体としては、共役ジエン成分としてイソプレンを有する芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体を用いても良い。特にブタジエンの割合が多い芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体を用いる場合には、成形時にブタジエン成分に起因する架橋が進行しやすく、結果として得られるフィルムにフィッシュアイが生じたり、印刷性の悪化が生じたりする等の不具合が発生する。これに対して、共役ジエン成分としてイソプレンを有する芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体を用いると、成形時の架橋が抑制されることから、ゲル等の異物の発生を防止することができる。
これは、上記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体のブタジエン成分が、成形時の加熱によって、反応性に富んだラジカルを発生することにより、他の化合物を脱水素したり、二重結合に添加したりして、連鎖的な架橋を生じやすいのに対し、イソプレン成分は、反応性に乏しいラジカルを発生し、相互に結合して架橋の進行を抑制するためであると考えられる。
上記芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体としては特に限定されず、例えば、芳香族ビニル炭化水素としてはスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン等が、不飽和カルボン酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いられてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体として、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体を用いる場合、スチレン含有量が60〜90重量%、アクリル酸ブチル含有量が10〜40重量%であるものを用いることが好ましい。このような組成の芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体を用いることで、耐低温性やミシン目カット性に優れるシュリンクラベルを得ることができる。
上記中間層を構成する混合樹脂中の上記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の配合量の好ましい下限は20重量%、好ましい上限は80重量%である。20重量%未満であると低温伸度が低くなり、冷蔵保存時に誤って落下した時にシュリンクフィルムが破れてしまうことがあり、80重量%を超えると、シュリンクフィルムの保管時の収縮、いわゆる自然収縮が大きくなることがある。より好ましい下限は30重量%、より好ましい上限は70重量%である。
上記外面層を構成するポリエステル系樹脂は、ジカルボン酸とジオールとを縮重合させることにより得ることができるものである。
上記ジカルボン酸としては特に限定されず、例えば、o−フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、オクチルコハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、デカメチレンカルボン酸、これらの無水物及び低級アルキルエステル等が挙げられる。
上記ジオールとしては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール)、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等の脂肪族ジオール類;2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのアルキレンオキサイド付加物、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール類等が挙げられる。
上記ポリエステル系樹脂としては、なかでも、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸に由来する成分を含有し、かつ、ジオール成分としてエチレングリコール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を含有するものが好適である。このようなポリエステル系樹脂を用いることにより、得られる本発明のシュリンクラベルに特に高い耐低温性と耐溶剤性を付与することができる。
また、特に高い耐低温性と耐溶剤性を付与する場合には、エチレングリコールに由来する成分の含有量が60〜80モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分の含有量が10〜40モル%であるものを用いることが好ましい。このようなポリエステル系樹脂は、更に、ジエチレングリコールに由来する成分を0〜20モル%含有していてもよい。
上記外面層を構成するポリエステル系樹脂としては、上述した組成を有するポリエステル系樹脂を単独で用いてもよく、上述した組成を有する2種以上のポリエステル系樹脂を併用してもよい。
上記ポリエステル系樹脂としては、結晶融解温度が240℃以下のものを用いることが好ましい。シュリンクフィルムの製造においては、延伸耳のトリミング片やリサイクルフィルムをリターン材として再度使用することが一般的に行われている。通常、このようなリターン材は中間層の原料としてポリスチレン系樹脂と混合されるが、ポリスチレン系樹脂とポリエステル系樹脂とは、融点等の性質が異なるため、ポリスチレン系樹脂の成形に適した温度でフィルム成形を行った場合、ポリエステル系樹脂が未溶融の状態で押し出されることがあった。ところが、結晶融解温度の比較的低い又は結晶融解温度を持たないポリエステル系樹脂を用いることで、成形後のフィルムにポリエステル系樹脂の未溶融物が異物となって生じることを防止することができる。これに対して、結晶融解温度が240℃を超えると、リターン材として成形する場合、フィルムにポリエステル系樹脂の未溶解物が異物となって残存し、外観不良が発生したり、印刷時にインクが飛んで印刷不良が生じたりする等の不具合が発生することがある。より好ましくは220℃以下である。
上記熱収縮性多層樹脂フィルムにおいて、上記中間層と外面層とは、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基及び水酸基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を分子内に有する、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の水素添加物からなる接着層により接着されている。このような接着層は、中間層を構成するポリスチレン系樹脂、外面層を構成するポリエステル系樹脂のいずれもと親和性が高く、両者を高い強度で接着することができる。また、外面層を構成するポリエステル系樹脂を溶解する溶剤に溶解又は膨潤することから、センターシール時には、溶剤がシュリンクラベルの内部にまで浸透することができ、その後の熱収縮時に層間剥離が生じるのを防止することができる。更に、中間層と外面層とともに、共押出法により成形可能であることから、生産性にも優れる。
上記カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基及び水酸基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を分子内に有する、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の水素添加物としては特に限定されないが、例えば、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(無水マレイン酸変性SEBS樹脂)、アミン変性スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(アミン変性SEBS樹脂)、アミン変性スチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(アミン変性SBBS樹脂)又はカルボン酸変性スチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(カルボン酸変性SBBS樹脂)等が好適である。
上記SEBS樹脂、SBBS樹脂は、いずれもSBS樹脂を水素添加することにより得ることができ、更に、無水マレイン酸をグラフトしたり、アミン化合物、カルボン酸化合物等を反応させて末端部にアミン又はカルボン酸を付加したりすることにより、容易に変性体を得ることができる。
上記カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基及び水酸基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を分子内に有する、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の水素添加物における芳香族ビニル炭化水素成分の含有量の好ましい下限は20重量%、好ましい上限は80重量%である。20重量%未満であると、シュリンクラベルを装着した時に層間剥離が生じやすくなる。80重量%を超えると、接着層の粘着性が低下し、充分な接着強度が得られないことがある。より好ましい上限は50重量%である。
上記カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基及び水酸基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を分子内に有する、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の水素添加物における上記官能基の含有量の好ましい下限は0.05重量%、好ましい上限は5.0重量%である。0.05重量%未満であると、特に外面層との接着性が不充分となることがあり、5.0重量%を超えると、上記官能基を付加する際に樹脂が熱劣化し、ゲル等の異物が発生しやすくなることがある。より好ましい下限は0.1重量%、より好ましい上限は3.0重量%である。
上記中間層の厚さの好ましい下限は22μm、好ましい上限は37μmである。22μm未満であると、充分な低温収縮性が得られなかったり、ミシン目におけるカット性が得られなかったりすることがあり、37μmを超えると、充分な耐低温性が得られなくなる。より好ましい下限は26μm、より好ましい上限は36μmである。
上記外面層の厚さの好ましい下限は3μm、好ましい上限は10μmである。3μm未満であると、充分な耐油性や耐低温性が得られないことがあり、10μmを超えると、充分なミシン目におけるカット性が得られないことがある。より好ましい下限は4μm、より好ましい上限は8μmである。
上記接着層の厚さの好ましい下限は0.7μm、好ましい上限は1.5μmである。0.7μm未満であると、充分な接着強度が得られないことがあり、1.5μmを超えると、熱収縮特性が悪化することがある。より好ましい下限は0.8μm、より好ましい上限は1.3μmである。
上記熱収縮性多層樹脂フィルムを製造する方法としては特に限定されないが、共押出法により各層を同時に成形する方法が好適である。例えば、Tダイによる共押出では、積層の方法として、フィードブロック方式、マルチマニホールド方式、又は、これらを併用した方法のいずれであってもよい。特に各層の樹脂が合流する部分以降の温度を好ましくは230℃以上、より好ましくは240℃以上とすることにより、各層の接着性が良好な多層フィルムを得ることができる。
本発明のシュリンクラベルには、必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤等の添加剤を添加してもよい。特に、熱安定剤や酸化防止剤を添加することでゲルの発生を抑制することができる。
本発明のシュリンクラベルは、上記熱収縮性多層樹脂フィルムをベースフィルムとして、必要に応じて、印刷層等の他の層を積層してもよい。
本発明によれば、耐低温性、耐油性、ミシン目におけるカット性、外観に優れ、かつ、装着時に剥離することがない多層フィルムをベースフィルムとするシュリンクフィルムを提供することができる。
本発明のシュリンクラベルを用いた場合の、一連の装着工程におけるセンターシール部付近の状態を示す模式図である。 従来の多層フィルムをベースフィルムとするシュリンクラベルを用いた場合の、一連の装着工程におけるセンターシール部付近の状態を示す模式図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
外面層として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールに由来する成分を67モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を33モル%含有するポリエステル系樹脂を用いた。なお、このポリエステル系樹脂は、融点が観測されないものであった。
中間層として、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(スチレン75重量%、ブタジエン25重量%:ビカット軟化点83℃、MFR6.0g/10分)50重量%、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(スチレン85重量%、アクリル酸ブチル15重量%:ビカット軟化点70℃、MFR4.0g/10分)50重量%との混合樹脂を用いた。
接着層として、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(スチレン含量30重量%、無水マレイン酸付加量1.0重量%、MFR4.0g/10分、比重0.92)を用いた。
これらの樹脂を用いて共押出法により、外面層(6μm)/接着層(1μm)/中間層(31μm)/接着層(1μm)/外面層(6μm)の5層構成からなる熱収縮性多層樹脂フィルムを押出し、これをシュリンクラベルとした。なお、各層が合流する部分以降の温度は230℃とした。
(実施例2)
外面層として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールに由来する成分を70モル%、ジエチレングリコールに由来する成分を10モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を20モル%含有するポリエステル系樹脂を用いた。なお、このポリエステル系樹脂は、融点が観測されないものであった。
中間層として、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(スチレン75重量%、ブタジエン25重量%:ビカット軟化点83℃、MFR6.0g/10分)50重量%、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(スチレン85重量%、アクリル酸ブチル15重量%:ビカット軟化点70℃、MFR4.0g/10分)50重量%との混合樹脂を用いた。
接着層として、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(スチレン含量30重量%、無水マレイン酸付加量1.0重量%、MFR4.0g/10分、比重0.92)を用いた。
これらの樹脂を用いて共押出法により、外面層(6μm)/接着層(1μm)/中間層(31μm)/接着層(1μm)/外面層(6μm)の5層構成からなる熱収縮性多層樹脂フィルムを押出し、これをシュリンクラベルとした。なお、各層が合流する部分以降の温度は230℃とした。
(実施例3)
外面層として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールに由来する成分を67モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を33モル%含有するポリエステル系樹脂を用いた。
中間層として、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(スチレン75重量%、ブタジエン25重量%:ビカット軟化点83℃、MFR6.0g/10分)50重量%と、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(スチレン85重量%、アクリル酸ブチル15重量%:ビカット軟化点70℃、MFR4.0g/10分)50重量%とからなる混合樹脂を用いた。
接着層として、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(スチレン含量30重量%、無水マレイン酸付加量0.5重量%、MFR4.0g/10分、比重0.91)を用いた。
これらの樹脂を用いて共押出法により、外面層(6μm)/接着層(1μm)/中間層(31μm)/接着層(1μm)/外面層(6μm)の5層構成からなる熱収縮性多層樹脂フィルムを押出し、これをシュリンクラベルとした。なお、各層が合流する部分以降の温度は240℃とした。
(実施例4)
外面層として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールに由来する成分を67モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を33モル%含有するポリエステル系樹脂を用いた。
中間層として、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(スチレン75重量%、ブタジエン25重量%:ビカット軟化点83℃、MFR6.0g/10分)50重量%、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(スチレン85重量%、アクリル酸ブチル15重量%:ビカット軟化点70℃、MFR4.0g/10分)50重量%との混合樹脂を用いた。
接着層として、アミン変性スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(スチレン含量30重量%、MFR4.0g/10分、比重0.91、末端にアミノ基)を用いた。
これらの樹脂を用いて共押出法により、外面層(6μm)/接着層(1μm)/中間層(31μm)/接着層(1μm)/外面層(6μm)の5層構成からなる熱収縮性多層樹脂フィルムを押出し、これをシュリンクラベルとした。なお、各層が合流する部分以降の温度は240℃とした。
(実施例5)
外面層として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールに由来する成分を67モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を33モル%含有するポリエステル系樹脂を用いた。
中間層として、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(スチレン75重量%、ブタジエン25重量%:ビカット軟化点83℃、MFR6.0g/10分)30重量%、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(スチレン85重量%、アクリル酸ブチル15重量%:ビカット軟化点70℃、MFR4.0g/10分)70重量%との混合樹脂を用いた。
接着層として、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(スチレン含量30重量%、無水マレイン酸付加量1.0重量%、MFR4.0g/10分、比重0.92)を用いた。
これらの樹脂を用いて共押出法により、外面層(6μm)/接着層(1μm)/中間層(31μm)/接着層(1μm)/外面層(6μm)の5層構成からなる熱収縮性多層樹脂フィルムを押出し、これをシュリンクラベルとした。なお、各層が合流する部分以降の温度は240℃とした。
(実施例6)
外面層として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールに由来する成分を67モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を33モル%含有するポリエステル系樹脂を用いた。
中間層として、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(スチレン75重量%、ブタジエン25重量%:ビカット軟化点83℃、MFR6.0g/10分)50重量%、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(スチレン85重量%、アクリル酸ブチル15重量%:ビカット軟化点70℃、MFR4.0g/10分)50重量%との混合樹脂を用いた。
接着層として、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(スチレン含量30重量%、無水マレイン酸付加量1.0重量%、MFR4.0g/10分、比重0.92)を用いた。
これらの樹脂を用いて共押出法により、外面層(9μm)/接着層(1μm)/中間層(25μm)/接着層(1μm)/外面層(9μm)の5層構成からなる熱収縮性多層樹脂フィルムを押出し、これをシュリンクラベルとした。なお、各層が合流する部分以降の温度は230℃とした。
(実施例7)
外面層として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールに由来する成分を67モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を33モル%含有するポリエステル系樹脂を用いた。
中間層として、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体(スチレン75重量%、イソプレン10重量%、ブタジエン15重量%:ビカット軟化点82℃、MFR8.0g/10分)50重量%と、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(スチレン85重量%、アクリル酸ブチル15重量%:ビカット軟化点70℃、MFR4.0g/10分)50重量%とからなる混合樹脂を用いた。
接着層として、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(スチレン含量30重量%、無水マレイン酸付加量1.0重量%、MFR4.0g/10分、比重0.92)を用いた。
これらの樹脂を用いて共押出法により、外面層(6μm)/接着層(1μm)/中間層(31μm)/接着層(1μm)/外面層(6μm)の5層構成からなる熱収縮性多層樹脂フィルムを押出し、これをシュリンクラベルとした。なお、各層が合流する部分以降の温度は230℃とした。
(実施例8)
外面層として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸94モル%、アジピン酸6モル%、ジオール成分としてエチレングリコールに由来する成分を88モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を12モル%含有するポリエステル系樹脂(融点211℃)70重量%と、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールに由来する成分を67モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を33モル%含有するポリエステル系樹脂30重量%とからなる混合樹脂を用いた。
中間層として、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(スチレン85重量%、アクリル酸ブチル15重量%:ビカット軟化点70℃、MFR4.0g/10分)70重量%と、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体(スチレン70重量%、イソプレン15重量%、ブタジエン15重量%:ビカット軟化点65℃、MFR10g/10分)30重量%とからなる混合樹脂を用いた。
接着層として、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(スチレン含量30重量%、無水マレイン酸付加量1.0重量%、MFR4.0g/10分、比重0.92)を用いた。
これらの樹脂を用いて共押出法により、外面層(6μm)/接着層(1μm)/中間層(31μm)/接着層(1μm)/外面層(6μm)の5層構成からなる熱収縮性多層樹脂フィルムを押出し、これをシュリンクラベルとした。なお、各層が合流する部分以降の温度は230℃とした。
(比較例1)
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールに由来する成分を67モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を33モル%含有するポリエステル系樹脂を用いて、押出法により厚さ45μmのフィルムを押出し、これをシュリンクラベルとした。
(比較例2)
スチレン−ブタジエンブロック共重合体(スチレン75重量%、ブタジエン25重量%:ビカット軟化点83℃、MFR6.0g/10分)50重量%、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(スチレン85重量%、アクリル酸ブチル15重量%:ビカット軟化点70℃、MFR4.0g/10分)50重量%との混合樹脂を用いて、押出法により厚さ45μmのフィルムを押出し、これをシュリンクラベルとした。
(比較例3)
外面層として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールに由来する成分を67モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を33モル%含有するポリエステル系樹脂を用いた。
中間層としてスチレン−ブタジエンブロック共重合体(スチレン75重量%:ブタジエン25重量%:ビカット軟化点83℃)50重量%、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(スチレン85重量%:アクリル酸ブチル15重量%:ビカット軟化点70℃)50重量%との混合樹脂を用いた。
接着層として無水マレイン酸変性直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を用いた。
これらの樹脂を用いて共押出法により、外面層(6μm)/接着層(1μm)/中間層(31μm)/接着層(1μm)/外面層(6μm)の5層構成からなる熱収縮性多層樹脂フィルムを押出し、これをシュリンクラベルとした。なお、各層が合流する部分以降の温度は250℃とした。
(比較例4)
外面層として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールに由来する成分を67モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を33モル%含有するポリエステル系樹脂を用いた。
中間層としてスチレン−ブタジエンブロック共重合体(スチレン75重量%:ブタジエン25重量%:ビカット軟化点83℃)50重量%、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(スチレン85重量%:アクリル酸ブチル15重量%:ビカット軟化点70℃)50重量%との混合樹脂を用いた。
これらの樹脂を用いて共押出法により、外面層(6μm)/中間層(33μm)/外面層(6μm)の3層構成からなる熱収縮性多層樹脂フィルムを押出し、これをシュリンクラベルとした。なお、各層が合流する部分以降の温度は250℃とした。
(評価)
実施例1〜8及び比較例1〜4で製造したシュリンクラベルについて、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
(1)装着性・外観
シュリンクラベルの両端を1,3−ジオキソラン100重量部とシクロヘキサン50重量部の混合溶剤を用いて接着して、内径6.5cmの筒状に加工した。得られた筒状のシュリンクラベルを、直径6.5cmのペットボトルに被せ、85℃の熱風を吹き掛けることにより収縮させて装着した。なお、各シュリンクラベルには、予めミシン目を入れた。なお、ミシン目は、カット部分0.5mm、非カット部分3.0mmとした。
各々100個についてペットボトルへの装着を行った後、更に、爪を用いて引掻いた後、センターシール部を中心にシュリンクラベル全体の装着状態を目視にて観察し、以下の基準により装着性・外観を評価した。
〇:層間剥離や、皺が全く認められなかった。
×:1個でも、層間剥離や、皺が認められた。
(2)耐低温性
シュリンクラベルを装着したペットボトル(層間剥離や皺がなく装着できたもの)30個を4℃に保温した状態で、70cmの高さから落下させた後、目視にてシュリンクラベルの状態を観察して、以下の基準により耐低温性を評価した。
〇:ミシン目からの破れは全く認められなかった。
×:1個でも、ミシン目からの破れが認められた。
(3)ミシン目におけるカット性
シュリンクラベルを装着したペットボトル(層間剥離や皺がなく装着できたもの)30個について、手にてミシン目から破いてシュリンクラベルを取り外した。このときの状態を観察して、以下の基準により耐熱性を評価した。
〇:容易のミシン目が破れてシュリンクラベルを取り外すことができた。
×:手ではかたくて取り外しにくいものがあった。
(4)耐油性
シュリンクラベルを装着したペットボトル(層間剥離や皺がなく装着できたもの)30個のシュリンクラベル上に食用油を塗布した後、目視にてシュリンクラベルの状態を観察して、以下の基準により耐油性を評価した。
〇:シュリンクラベルに皺や破れは全く認められなかった。
×:1個でも、シュリンクラベルに皺や破れが認められた
(5)層間強度
外面層を含む層を剥離層とし、中間層を含む層を被剥離層とする。これらを幅10mmで180度方向に剥離させたときの強度を測定した。
Figure 2011170379
本発明によれば、耐低温性、耐油性、ミシン目におけるカット性、外観に優れ、かつ、装着時に剥離することがない多層フィルムをベースフィルムとするシュリンクフィルムを提供することができる。
1 中間層
2 外面層
3、3’ 接着層

Claims (5)

  1. ポリスチレン系樹脂からなる中間層と、前記中間層を挟持するポリエステル系樹脂からなる外面層とからなる熱収縮性多層樹脂フィルムをベースフィルムとするシュリンクラベルであって、
    前記中間層を構成するポリスチレン系樹脂は、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体と芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体との混合樹脂であり、
    前記外面層を構成するポリエステル系樹脂は、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸に由来する成分を含有し、
    前記中間層と外面層とが、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基及び水酸基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を分子内に有する、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の水素添加物からなる接着層により接着されており、
    前記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の水素添加物における官能基の含有量は、0.05〜5.0重量%であり、
    接着層の厚さは0.7〜1.5μmである
    ことを特徴とするシュリンクラベル。
  2. 接着層を構成するカルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基及び水酸基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を分子内に有する、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の水素添加物は、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体、アミン変性スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体、アミン変性スチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体又はカルボン酸変性スチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体であることを特徴とする請求項1記載のシュリンクラベル。
  3. 接着層を構成するカルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基及び水酸基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を分子内に有する、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の水素添加物における芳香族ビニル炭化水素成分の含有量は30〜80重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のシュリンクラベル。
  4. 中間層を構成する混合樹脂における芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体の配合量が20〜80重量%、芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体の配合量が20〜80重量%であること特徴とする請求項1、2又は3記載のシュリンクラベル。
  5. 外面層を構成するポリエステル系樹脂は、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸に由来する成分を含有し、かつ、ジオール成分としてエチレングリコール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のシュリンクラベル。
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