JP2011170176A - ウエハレベルレンズモジュールの製造方法 - Google Patents

ウエハレベルレンズモジュールの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011170176A
JP2011170176A JP2010034795A JP2010034795A JP2011170176A JP 2011170176 A JP2011170176 A JP 2011170176A JP 2010034795 A JP2010034795 A JP 2010034795A JP 2010034795 A JP2010034795 A JP 2010034795A JP 2011170176 A JP2011170176 A JP 2011170176A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer
lens
transparent resin
manufacturing
lens module
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010034795A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenta Hayashi
健太 林
Katsumi Yamamoto
克己 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2010034795A priority Critical patent/JP2011170176A/ja
Publication of JP2011170176A publication Critical patent/JP2011170176A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

【課題】ガラスウエハ上に形成されるレンズ要素の形状精度と位置精度が優れ、製造工程において、レンズ要素への塵埃の付着、気泡や欠けの発生がないウエハレベルのレンズモジュールの製造方法を提供すること。
【解決手段】シリコン基板に形成された複数の固体撮像素子と1:1に対応するように、ガラスウエハの少なくとも一方の面に複数のレンズを備えるウエハレベルレンズモジュールの製造方法であって、少なくとも、ウエハサイズのガラス基板21に感光性透明樹脂22を塗布する塗布工程、所定のパターンを有する階調マスク94を介し、前記感光性透明樹脂層に紫外線95を露光する露光工程、前記感光性透明樹脂の可溶性成分を除去し現像する現像工程、不溶性の前記感光性樹脂層を定着させる定着工程、とを有することを特徴とするウエハレベルレンズモジュールの製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯電話に使用するカメラモジュールに使用されるレンズ、もしくはLED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)から発せられる光を集光するレンズのレンズモジュールとしての製造方法に関する。
携帯電話にカメラを装着することは、いまでは普通に行なわれている。そのカメラは、電荷結合型(CCD型)や相補型酸化物半導体型(−MOS型)の固体撮像素子をカメラ本体に用い、その他にレンズ等を組み込んだカメラモジュールとして、携帯電話に内蔵されている。またLEDからの発せられる光を集光したり、均一に拡散するために微小なレンズをLED上に装着することも普通に行われている。
例えば、カメラに限定すれば、図5に示すように、携帯電話40に2個装着されるものがある。第一のカメラ41は、画素数が500万〜1000万程度の高精細カメラであり、通常のカメラとあまり変わらない。第二のカメラ42は、画素数が10万〜30万程度の動画専用カメラであり、主としてテレビ電話用カメラである。入力ボタン43の操作により、表示画面44に通話者自身もしくは通話相手の顔などを映すことができる。または、未通話状態では化粧鏡がわりにも使用できる。
従来のカメラモジュールは、図6に示すように、固体撮像素子51と2〜3枚程度のレンズ52a、52bを備えたカメラモジュール50であり、全体は合成樹脂製のカメラ枠体53によって支持されている。該カメラ枠体53は、周囲からの光を遮るため黒く着色されている。固体撮像素子51の受光素子面には、色分解用のカラーフィルタや集光用のマイクロレンズが各画素に形成されている。(図6では図示せず。)また、カバーガラス板54により固体撮像素子51の表面を保護している。
このカメラモジュール50の固体撮像素子51は、図6に示すように、印刷回路基板55の導電層56の電極とワイヤボンデイングやボール・グリッド・アレイ(以下、BGAという。)方式等により電気的に接続されていて、電気信号化された画像情報が取り出される。
しかしながら、図6に示すようなカメラモジュール50は、合成樹脂製のカメラ枠体53もしくは、プラスチックレンズの場合には、リフロー法による実装がしにくいという問題がある。さらに印刷回路基板55自体の厚みによって、縦方向に嵩張ることが避けられないものである。このことが携帯電話の薄型・軽量化の妨げとなっていた。
そこで、カメラモジュールの小型・薄型化を目的に、ウエハプロセスにて作製できる構造が提案されている(特許文献1〜4)。図7に示すカメラモジュール60がその一例である。図7において、固体撮像素子が形成されたシリコン基板1は、その上面の受光素子面に、色分解用のカラーフィルタ16や集光用のマイクロレンズ17を各画素に作りこんでいる。場合によっては、枠壁6の上にマイクロレンズ17を覆うようにIRカットフィルタが、ハレーション防止用に設けられることもある。
固体撮像素子にて得られる画像情報の電気信号は、シリコン基板1に形成されるスルー・シリコン・ビア(Through Silicon Via)内に充填もしくはその内壁を被覆する導電物質2によりシリコン基板1の裏面に導かれ、パターン化された絶縁層3と導電層4によって、BGA方式による接続端子5にて外部回路との接続を可能としている。
シリコン基板1上方は、枠壁6を介して封止ガラス板7を貼りあわせて受光領域を気密とする。枠壁6の厚さは図では誇張されているが、50μm程度の薄いものである。該封止ガラス板7の上には、ガラス製の第一スペーサ8を介して、第一レンズ基体9の表裏面に透明樹脂からなるレンズ要素9a,9bを形成してなる第一レンズ要素14を重ねる。さらに、ガラス製の第二スペーサ10を介して、第二レンズ基体11の表裏面に透明樹脂からなるレンズ要素11a,11bを形成してなる第二レンズ要素15を重ねる。その後、ガラス製の第二スペーサ12を介して、カバーガラス板13を設け、積層されたそれぞれを封止、接着する。図7の例では、第一レンズ要素14は凹レンズであり、第二レンズ要素15は凸レンズである。
図7に示したカメラモジュール60は、一個のカメラモジュールだけを描いているが、実際の作製工程では、直径20〜30cmのシリコンウエハの加工プロセスに、同じく直径20〜30cmのガラス板の加工プロセスを組み合わせて、ウエハプロセスにて作製され、位置合わせをして積層された後、最終的にダイシング工程にて個々に断裁されて1個のカメラモジュール60となる。図7のカメラモジュール60では、携帯電話に装着される第二カメラである場合、カメラモジュールにおけるシリコン基板1の大きさは、3mm角程度であるから、直径20cmの一枚のウエハから3,500〜4,300個程度形成することが可能である。
しかしながら、図7のカメラモジュール60にも、解決すべき問題がある。それは、ウエハプロセスにて固体撮像素子が数百〜数千個形成されたシリコン基板に対応して積層される、レンズ要素を表裏に同数並べたウエハサイズのガラス板、すなわち封止ガラス板7より上の部分にあるウエハレベルのレンズモジュール部分に係わるものである。
このウエハサイズのガラス板の表裏には、透明樹脂からなるレンズ要素が多数形成されている。このレンズ要素は、現状ではガラスウエハの両面にエポキシ系熱硬化樹脂を使用して、微細モールド法(インプリントモールド法)という微細加工技術により一括形成されている。
このインプリント法においては、図8(b)に示されるように、少なくとも、a)レンズ要素の雌型を所定数(数百〜数千個)備える金型86を作製する、b)金型成型面に離型剤を塗っておき、加熱しながら凹部に熔融状態の熱硬化透明樹脂を注入する、c)脱泡処理を施す、d)ガラス板を金型に合わせる、e)金型を冷却する、f)金型とガラス板の離型等の工程を経てウエハサイズのレンズモジュールが製造される。
上記インプリント法では、機械的な切削加工により金型に所定形状の雌型凹部を形成する必要があるが、特に非球面レンズ形状では表面の形状精度が劣るという問題、あるいは金型の膨張収縮によってガラスウエハが反ってガラスウエハ周辺部のレンズ要素の位置精度が悪化する等の問題のため、シリコン基板と積層して製造するカメラモジュールの製造歩留まりが低下するという問題がある。この他、加工時の発塵によるレンズ要素への塵埃の付着、離型時のレンズ要素の欠け発生、レンズ要素への気泡の混入、金型の磨耗などによるレンズ収率の低下が見られ、コストアップになるという問題があった。
特許第3926380号 特許第3976780号 特許第3946245号 特開2008−124919号公報
本発明は、上記に説明したインプリント法により作製されるウエハサイズレンズモジュールの歩留まり向上対策であって、ガラスウエハ上に形成されるレンズ要素の形状精度と位置精度が優れ、製造工程においてレンズ要素への塵埃の付着、気泡や欠けの発生がないウエハレベルのレンズモジュールの製造方法を提供するものである。
上記課題を達成するため、請求項1に記載の発明は、シリコン基板に形成された複数の固体撮像素子と1:1に対応するように、ガラスウエハの少なくとも一方の面に複数のレンズを備えるウエハレベルレンズモジュールの製造方法であって、少なくとも、ウエハサイズのガラス基板に感光性透明樹脂を塗布する塗布工程、所定のパターンを有する階調マスクを介し、前記感光性透明樹脂層を紫外線にて露光する露光工程、前記感光性透明樹脂を現像して、前記感光性透明樹脂の可溶性成分を除去する現像工程、不溶性の前記感光性樹脂層を定着させる定着工程、とを有することを特徴とするウエハレベルレンズモジュールの製造方法としたものである。
また、請求項2に記載の発明は、前記紫外線の露光工程において、ステッパを使用した縮小投影法か、等倍マスクを使用するアライナ露光のいずれかであることを特徴とする請求項1記載のウエハレベルレンズモジュールの製造方法としたものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載の製造方法で製造したウエハレベルレンズモジュールを、ウエハプロセスで製造するスペーサ連接体を介して積層することを特徴とするウエハレベルレンズモジュールの製造方法としたものである。
本発明は、フォトリソグラフィ法を適用してガラスウエハ上に感光性透明樹脂からなるレンズ要素を作製するもので、インプリント法における金属/透明樹脂の昇温冷却工程を不要にした製造方法である(図8(a))。露光・現像工程でレンズ形状が決まるので、機械加工で決まるインプリント法に比べレンズ表面が平滑であり、形状安定性が高い。ガラスウエハ上の各レンズ要素には反りや収縮が入り込む余地がないので位置精度が優れ安定している。
特に、電子線描画装置を用いて作製されたフォトマスクやレチクルによる露光は、高解像度で位置精度が優れるため、レンズ要素の形状安定性と位置精度がより優れるという利点がある。
また、レンズモジュールは、ウエハプロセスにより作製されるため、機械的処理が主たるインプリント法に比べ、発塵や異物混入等、加工工程に由来するトラブル発生が少ない。ウエハプロセスの採用は、総じて、人手や手間を要せず、工程的にも簡便に作製できるため大量生産に適し、コスト低減に寄与する。
本発明になるレンズモジュールを形成する工程の一例を模式的に説明する断面視の工程図である。 スペーサ連接体を形成する工程の一例を模式的に説明する断面視の工程図である。 (a)〜(e)は、カメラモジュール製造工程の一例を模式的に説明する断面視工程図の一部である。 (f)〜(g)は、カメラモジュール製造工程の一例を模式的に説明する断面視の図の一部である。 カメラモジュールが携帯電話に装着されている様子を説明する模式図である。 従来のカメラモジュールの構造を説明する断面視の図である。 ウエハプロセスで製造されるカメラモジュールの断面視の図である。 単体レンズの製法を模式的に説明する図である。(a):本発明、(b)従来法。
以下、本発明になるフォトリソグラフィ法を使用したウエハレベルのレンズモジュールの製造方法及びウエハレベルでのカメラモジュールの製造方法を、その一実施例を工程順に示す図面の図1から図3に基いて、以下詳細に説明する。
直径が20〜30cmのガラスウエハ上に、感光性の透明樹脂を用いて形成するレンズ要素の直径は、概ね1〜3mm程度であって、その大きさにより数百から数千個のレンズ要素が一括形成できる。レンズ要素は中心を同じくして表裏に形成されることもある。またカメラモジュールのレンズ要素は1〜2枚ということは少なく、複数のレンズ要素を積層した多群複数枚の複雑なレンズ構成として使用されることが多い。
これら表面が凹形状もしくは凸形状のレンズ要素は、図1で示すような感光性透明樹脂22と網点マスク96を組み合わせて、以下のようにして製造される。
先ず、ガラスウエハ21上に、スピンコート法により市販の感光性透明樹脂22(一例として、JSR社製ARTON F5023)を、レンズの厚みに対応する所定の厚みまで塗布する(図1(a))。ガラスウエハの材質は、例えば硼ケイ酸ガラス、アルミナシリケートガラス、ソーダライムガラス等である。その大きさは、固体撮像素子を作製するシリコンウエハと同じ直径、例えば20〜30cmである。その厚さは、0.3mm〜2.0mm程度である。厚さが0.3mmより薄い場合、材料としての堅牢さに欠け、ウエハプロセスに耐え得ない。また、ガラスウエハ21と透明樹脂との屈折率は、同じであることが望ましい。感光性樹脂はネガ型もしくはポジ型いずれであっても構わないが、硬化度あるいは溶解性が露光量にリニアに変化することが望ましい。
次に、レンズ要素の形状に対応した光透過率を有するように所定の網点96が形成されたマスク(レチクル)94をステッパにセットして紫外線露光する(図1(b))。網点マスク94とは、例えば凸レンズ要素形成の場合には肉厚の厚い部分に対応する部位は開口部(透明)で光透過率が高く、レンズ要素以外の周辺部位は遮光膜で被覆して光透過率が低く、周辺と中心部を結ぶ領域については、透明領域と遮光領域を内挿する光透過量となるように濃淡のグラデュエーション(階調)が付いたマスク72である。この階調の濃淡は、露光に用いる光では解像しない小さな径の網点の単位面積当たりの個数(粗密)の部分的な差によって達成される。
しかる後、現像〜加熱定着の処理を行なえば、図1(c)示すような凸レンズ要素28を、ガラスウエハ上に形成することができる。ガラスウエハ21の裏面に対しても、同様の工程を繰り返すことにより、裏面にレンズ要素、例えば凹レンズ要素29を形成できる(図1(d))。
網点マスクの網点形成は次のようにする。照射する光の波長(紫外線であれば、例えば365nm)に比べて十分短い長さ、例えば100nmを一辺とする正方形でマスク原版をメッシュ状に区画したものと見なす。レンズ要素を構成しない部位に対応するマスク原版上のメッシュ部位の全ては金属クロムなどの遮光膜で被覆される。一方、肉厚のレンズ要素中心部は被覆しないものとする。レンズ要素中心部から周辺にかけては、レンズ要素
の厚みに対応するような割合でメッシュを金属クロム膜で被覆すればよい。このような微小なメッシュ構造では、被覆された部位と被覆されない部位が混在しても、それぞれの部位は明りょうに識別されず、ある中間濃度を呈する均一体にように振舞う。すなわち光(紫外線)の透過率が、周辺遮光部から中心部にかけて同心円的に変化するものとなる(階調マスク)。凹レンズ要素用のマスクは、階調の濃淡を逆にすればよい。
異なる透過率を有する階調マスクとしては、波長程度以上のピッチで透過部と遮光部がストライプ状に並んだパターン(レンズ形状パターンにあっては環状のストライプ)を有するものであっても構わない。この場合には、透過部分からの回折光の干渉によってスクリーン上の光強度が波打つようにできる。レンズの径とピッチがmmオーダーであるので、強度変化がレンズ形状に略合致し、強度差が十分であれば考えられないことではないが、波長の短い紫外線照射の場合は難しく、また中心から外周にかけて単調に表面形状が変化しないレンズ要素にも適用が難しい。複雑なレンズ表面形状に対応できる汎用性があるのは前述の網点方式である。
さらに別の方法としては、金属クロム等の遮光膜の厚さを変えても光透過率を変調することができる。エッチング液に対する遮光膜材料のエッチング速度と遮光膜を被覆するレジストの溶出速度の比が適切であれば可能である。被覆しているレジストが溶け出してなくなると遮光膜のエッチングが進むからである。
網点の形成は、石英等の光学ガラス上に金属クロム等の遮光膜を均一に形成したフォトマスク用クロムブランクスの遮光膜上に所定の微細なレジストパターンを形成し、しかる後、レジストパターンをマスクとして遮光膜をエッチングして形成する。レジストパターンについては、ステッパ露光を採用する場合には、レジストパターンは必要な実寸法より拡大して形成されるので粗くてよく、それ自体の形成は容易という利点がある。そして縮小投影で露光する。
フォトマスク用クロムブランクス上のレジストをEB(Electron Beam、電子線)で描画して等倍マスクを作る場合は、位置精度の高いマスクとなるが、レジストパターン形成が縮小投影法の場合に比べて難しいため、アライナを使用した等倍露光に適用される。所望のレジストパターンの解像度、精度によっていずれかの露光方法を選択することになる。
次に、上記の階調マスクを用いてレンズ要素が形成されたガラスウエハを複数枚、3次元的に積み重ねるために、ガラスウエハ間に挟みこむスペーサ連接体34の製造方法を、図2を用いて説明する。
図2(a)に示す素材ガラス板21は、スペーサの母体となるもので、その材質は、例えば硼ケイ酸ガラス、アルミナシリケートガラス、ソーダライムガラス等である。その大きさは、固体撮像素子を作製するシリコンウエハと同じ直径、例えば20〜30cmである。その厚さは、0.4mm〜2.0mm程度である。厚さが0.4mmより薄い場合、材料としての堅牢さに欠け、ウエハプロセスの加工製造装置に掛けられないので、この厚さが下限となる。上限は、後工程で付けるレンズ要素の厚みとの関係、および必要とする光路長を確保するというレンズ設計との兼ね合いで決まる。しかし、本発明のカメラモジュールは、なるべく薄型化を図るために、素材ガラス板21の厚さは、なるべく薄くすることが好ましい。
このガラス板21の両面に耐フッ酸性のレジスト膜22a,22bを所定の厚みに塗布する(図2(a))。次いで、定法のフォトリソグラフィ法によりパターン状に開口部26を形成する(図2(b))。レジスト膜22a,22bを上から見ると格子パターンを
している。この格子パターンの形状とサイズは、シリコンウエハに別工程で作成される固体撮像素子のサイズとビッチと同寸法に作られている。
レジスト膜としては、市販の耐フッ酸性の感光性樹脂を用いることがあげられる。感光性樹脂を用いれば、ガラス板21の両面に塗布、パターン露光、現像、加熱定着という一連のフォトリソグラフィプロセスにて所望パターンのレジスト膜22a,22bを形成できる。また、この有機系の感光性樹脂に加えて、その下側に金属のニッケル、銀、クロム等の薄膜をパターン化したものを補い、金属層と感光性樹脂の二重層にして、それをレジスト膜とすることも可能である。
次いで、ガラス板21をフッ酸系のエッチング液にて湿式エッチングする。フッ酸系のエッチング液は、フッ酸単体よりも、フッ酸+フッ化アンモニウム、フッ酸と硫酸、塩酸、リン酸、アンモニウム塩のいずれかとの混合系が良い。フッ酸単体に比べて、エッチング速度を早めたり、エッチング面の平滑性を良くする。いずれにしても水溶液で用いる。図2(c)は、エッチングを終えた状態を示す。レジスト膜22a,22bが設けられていなかった開口部26のところが溶解し、貫通部23が形成される。
次いで、フッ酸系のエッチング液で湿式エッチングを行なったガラス基板21を苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ソーダ等のアルカリ性水溶液に接触させることで、レジスト膜22a,22bを剥離する。できあがったものは、エッチングによる貫通部23を複数個形成された格子パターン状のスペーサ連設体24であり、ガラス基板21の元の厚みを維持している部分がスペーサになる(図2(d))。
続いて、図3(a)〜(e)及び図4(f)〜(g)に基づいて、固体撮像素子が形成されたシリコンウエハとウエハレベルレンズモジュール等を組合わせてカメラモジュールを完成させる工程を説明する。
先言したように、この工程は、ウエハプロセスにより連続的に行なうことができる。すなわち、図3(a)に示すように、直径20〜30cmのシリコンウエハ30に固体撮像素子31を多数形成する。各固体撮像素子31の受光面には、一般に、色分解用のカラーフィルタや受光部へ光を集光するためのマイクロレンズ等が形成され、ウエハの裏面には外部接続端子のBGAが設けられる。(図示せず)各固体撮像素子31の表面には周囲を囲むように、枠壁32が形成されている。枠壁32の厚さは、50μm程度の薄いものとなっている。
次いで、図3(b)に示すように、封止ガラス板33を枠壁32に貼り付ける。封止ガラス板33は、シリコンウエハ30と同一直径のガラス板である。枠壁32は封止ガラス板33と接着性のある材料である。
次いで、図3(c)に示すように、あらかじめ作製しておいた第一スペーサ連設体34を、位置合わせして封止ガラス板33の上面に貼り付ける。
図3(c)に示す貼り付けに際しては、まず、第一スペーサ連設体34の下面に、ロールコート法にて5〜10μm厚程度に接着剤を塗布しておく。ロールコート法によれば、第一スペーサ連設体34の下面に選択的に塗布することができる。接着剤の一部が開口部35の内側壁にまで及ぶことがあっても、それが少量であり、入射光線を遮ることがなければ、実際上は特に問題ない。このことは、この後の第二、第三スペーサ連設体についても同じことが当てはまる。
次いで、図3(d)に示すように、第一レンズモジュール36を第一スペーサ連設体3
4の上面に位置合わせ、積層して、貼り合わせる。積層するには、第一スペーサ連設体34の上面にあらかじめ接着剤をロールコート方式で塗布しておく。その厚さは5〜10μm程度であり、図3(c)にて述べたことと同様である。ここで第一レンズモジュール36は凹レンズとなっているが、これに限られるものではない。
次いで、図3(e)に示すように、第一レンズモジュール36の上に第二スペーサ連設体37と第二レンズモジュール38位置合わせ積層して、接着する。第二スペーサ連設体37が積層接着の仲介をしていることは、前述の第一スペーサ連設体34と同様である。続いて、図4(f)に示すように、第二レンズモジュール38の上に第三スペーサ連設体39とカバーガラス板13を積層接着する。この図4(f)に示される状態は、シリコンウエハ30の上にレンズ要素や透明ガラス板が多層階に積み重ねた状態であり、カメラモジュールが多面付けにて製造されたものである。第一レンズモジュール36、第二レンズモジュール38、第三レンズモジュール(図示せず)等を、スペーサ連接体を介して予め積層しておいて、これを固体撮像側の例えば封止ガラス板33上に搭載しても構わない。封止ガラス板33は、レンズモジュール側に含めても構わない。
最後に、各カメラモジュールを個々に分離するために、ダイシング装置にて上から下まで断裁する。ちなみにカットする断裁線は、スペーサ連設体34,37,39の格子パターンの中央線に相当し、断裁することにより、図4(g)のカメラモジュール60が得られる。これを拡大したものが、図7に示すカメラモジュール60に他ならない。
以下に、本発明の具体的な実施例を述べる。なお、実施例中の組成比は、特にことわらないかぎり質量比である。
(1)レンズモジュールの作製
〔実施例〕
(1)レンズ要素の作成
本実施例ではポジ型感光性透明樹脂を使用した。
ガラスウエハ表面に対してノボラック樹脂系のポジ型透明感光性樹脂・商品名AZ−1350(ヘキストジャパン社製)を100μm厚に塗工し、図7(a)に示す階調マスクを用いてステッパを使用して露光した。その後現像し、ガラスウエハ上に凸状のレンズ要素を形成し、しかる後、180℃、30分間の加熱工程を施して、レンズ要素の表面を平滑にすると同時に硬化定着させた。同様の工程により、このガラス製ウエハの裏面にも凸状のレンズ要素を形成して、直径20cmのガラスウエハに、多数の凸レンズ要素が連なるウエハレベルのレンズモジュールを作成した。凹レンズモジュールの作製も、階調マスクの形態が凸レンズを作成するときとは、ドットパターンの粗密が逆になるだけで、それ以外は同様の工程にて作製できた。
(2)スペーサ連設体の作製
厚さ0.5mm、直径20cmのアルミナ硼ケイ酸ガラスウエハ(Zn0 21%、Al2O3 5%、B2O3 40%、SiO2 14%)に対して、その両面に200nm厚の金属クロム層をスパッタ成膜し、さらにアクリル−エポキシ系の感光性樹脂を2μm厚に塗布し、両面同士位置合わせした状態でパターン露光し、現像・加熱定着した。このレジスト膜の形状は、格子状パターンであり、その形状とピッチは、シリコンウエハに多数形成された固体撮像素子の形状とピッチに合わせている。このレジスト膜により、下層の金属クロム層をエッチングして、金属クロムとレジスト膜からなる二重膜の耐食膜を形成した。耐食膜の形状は、上から見ると、エッチング開口部を形成すべきところが開口部となっている格子状パターンである。
次いで、フッ酸 10%、NH4OH 10%の混合エッチング液を用い、常温、浸漬法によるガラスエッチングを行なった。ガラスウエハの両面からエッチング凹部を形成し、連通させて開口部を形成した。レジスト膜を溶解除去し、図2(c)に示すスペーサ連設体24を得た。
(3)カメラモジュールの組立て
図3(a)〜(e)、図4(f)〜(g)に基づいて説明する。厚さ0.25mm、直径20cmのシリコンウエハに、図3(a)に示す固体撮像素子31を多数作製したものを用意する。この固体撮像素子31の上面に設けられた枠壁32をスペーサ兼接着層代わりに用いて、上面に厚さ0.4mmで直径20cmの封止ガラス板33を貼り合わせた(図3(b)参照)。
次いで、図2の工程により作製した遮光層付き第一スペーサ連設体34の下面にアクリル−エポキシ系の接着剤をロールコート方式にて約5μm塗布する。接着剤は第一スペーサ連設体34の下面にのみ塗布される。この状態で、第一スペーサ連設体34を固体撮像素子31との位置を合わせて貼り合わせた(図3(c)参照)。
次いで、第一スペーサ連設体34の肉厚部の上面に、ロールコート方式にて接着剤を約5μm塗布する。凹レンズ形の第一レンズモジュール36を、第一スペーサ連設体34の上に積層して貼り合わせる。このときも、レンズモジュール36の各レンズと固体撮像素子31の受光面との位置合わせを行なうことは言うまでもない(図3(d)参照)。
続いて、以下は全く同様の手法により、第二スペーサ連設体37、第二レンズ要素38を積層接着し(図3(e)参照)、さらに、カバーガラス板13を接合した(図4(f)参照)。
最後に、450メッシユのレジンブレードを用いたダイシング装置により、スペーサ連設体の中央部を断裁線として、表面より断裁溝を入れた。個々のカメラモジュールに分離し、図4(g)の状態としたカメラモジュールの完成品を得た。
1 シリコン基板
2 貫通孔(導電物質又は内壁被覆)
3 絶縁層
4 導電層、
5 接続端子(BGA)
6 枠壁(50μm程度)
7 封止ガラス板
8 第一スペーサ
9 第一レンズ基体
9a、9b レンズ要素
10 スペーサ
11 第二レンズ基体
11a、11b レンズ要素
12 第二スペーサ
13 カバーガラス板
14 第一レンズ要素
15 第二レンズ要素
16 カラーフィルタ
17 マイクロレンズ
21 ガラス板(ガラスウエハ)
22、22a、22b レジスト膜
23 貫通部
24 スペーサ連接体
28 凸レンズ要素
29 凹レンズ要素
30 シリコンウエハ
33 封止ガラス板
34 第一スペーサ連接体
35 開口部
36 第一レンズモジュール
37 第二スペーサ連接体
38 第二レンズモジュール
40 携帯電話
41 第一カメラ
42 第二カメラ
43 入力ボタン
44 表示画面
50、60 カメラモジュール
51 固体撮像素子
52a、52b レンズ
53 カメラ枠体
54 カバーガラス板
55 印刷回路基板
56、56a、56b 導電層
94 階調マスク
95 露光光

Claims (3)

  1. シリコン基板に形成された複数の固体撮像素子と1:1に対応するように、ガラスウエハの少なくとも一方の面に複数のレンズを備えるウエハレベルレンズモジュールの製造方法であって、少なくとも、
    ウエハサイズのガラス基板に感光性透明樹脂を塗布する塗布工程、
    所定のパターンを有する階調マスクを介し、前記感光性透明樹脂層を紫外線にて露光する露光工程、
    前記感光性透明樹脂を現像して、前記感光性透明樹脂の可溶性成分を除去する現像工程、
    不溶性の前記感光性樹脂層を定着させる定着工程、とを有することを特徴とするウエハレベルレンズモジュールの製造方法。
  2. 前記紫外線の露光工程において、ステッパを使用した縮小投影法か、等倍マスクを使用するアライナ露光のいずれかであることを特徴とする請求項1記載のウエハレベルレンズモジュールの製造方法。
  3. 請求項1記載の製造方法で製造したウエハレベルレンズモジュールを、ウエハプロセスで製造するスペーサ連接体を介して積層することを特徴とするウエハレベルレンズモジュールの製造方法。
JP2010034795A 2010-02-19 2010-02-19 ウエハレベルレンズモジュールの製造方法 Pending JP2011170176A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010034795A JP2011170176A (ja) 2010-02-19 2010-02-19 ウエハレベルレンズモジュールの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010034795A JP2011170176A (ja) 2010-02-19 2010-02-19 ウエハレベルレンズモジュールの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011170176A true JP2011170176A (ja) 2011-09-01

Family

ID=44684360

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010034795A Pending JP2011170176A (ja) 2010-02-19 2010-02-19 ウエハレベルレンズモジュールの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011170176A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104749664A (zh) * 2013-12-27 2015-07-01 南昌欧菲光电技术有限公司 镜头模组及其镜片、晶圆级镜片阵列及其制作方法
WO2023112650A1 (ja) * 2021-12-13 2023-06-22 住友化学株式会社 レンズを製造する方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007316153A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Toppan Printing Co Ltd カラー撮像素子のマイクロレンズ製造方法及びカラー撮像素子のマイクロレンズアレイ
JP2008032912A (ja) * 2006-07-27 2008-02-14 Dainippon Printing Co Ltd マイクロレンズの製造方法
JP2008036058A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Hitachi Maxell Ltd 撮像装置および生体認証装置
JP2009020268A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 感光性樹脂組成物
JP2009153178A (ja) * 2002-09-17 2009-07-09 Anteryon Bv カメラ・デバイス、ならびに、カメラ・デバイスおよびウェハスケールパッケージの製造方法
JP2009224758A (ja) * 2008-02-19 2009-10-01 Sharp Corp 複合半導体基板とその製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009153178A (ja) * 2002-09-17 2009-07-09 Anteryon Bv カメラ・デバイス、ならびに、カメラ・デバイスおよびウェハスケールパッケージの製造方法
JP2007316153A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Toppan Printing Co Ltd カラー撮像素子のマイクロレンズ製造方法及びカラー撮像素子のマイクロレンズアレイ
JP2008032912A (ja) * 2006-07-27 2008-02-14 Dainippon Printing Co Ltd マイクロレンズの製造方法
JP2008036058A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Hitachi Maxell Ltd 撮像装置および生体認証装置
JP2009020268A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 感光性樹脂組成物
JP2009224758A (ja) * 2008-02-19 2009-10-01 Sharp Corp 複合半導体基板とその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104749664A (zh) * 2013-12-27 2015-07-01 南昌欧菲光电技术有限公司 镜头模组及其镜片、晶圆级镜片阵列及其制作方法
WO2023112650A1 (ja) * 2021-12-13 2023-06-22 住友化学株式会社 レンズを製造する方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7575854B2 (en) Method for manufacturing microlens
JP5175620B2 (ja) 電子素子ウェハモジュールおよびその製造方法、電子素子モジュール、電子情報機器
JP5009209B2 (ja) ウエハ状光学装置およびその製造方法、電子素子ウエハモジュール、センサウエハモジュール、電子素子モジュール、センサモジュール、電子情報機器
US7750360B2 (en) Solid-state image pickup device
TWI402979B (zh) 電子元件晶圓模組、電子元件模組、感測器晶圓模組、感測器模組、透鏡陣列盤、感測器模組之製造方法、及電子資訊裝置
JP5556140B2 (ja) カメラモジュール及びその製造方法
TWI475674B (zh) 照相模組及其製造方法
US20140376097A1 (en) Microlens array and imaging element package
US20070292127A1 (en) Small form factor camera module with lens barrel and image sensor
CN108352390B (zh) 固态成像器件及其制造方法
JP4800291B2 (ja) センサモジュールの製造方法および電子情報機器の製造方法
JP2009147092A (ja) 電子素子ウエハモジュール、電子素子モジュール、センサウエハモジュール、センサモジュール、レンズアレイ板、センサモジュールの製造方法および電子情報機器
JP5445030B2 (ja) カメラモジュール及びその製造方法
JP2009251249A (ja) ウエハ状光学装置およびその製造方法、電子素子ウエハモジュール、センサウエハモジュール、電子素子モジュール、センサモジュール、電子情報機器
JP2015158663A (ja) マイクロレンズの形成方法および固体撮像素子の製造方法
JP2011170176A (ja) ウエハレベルレンズモジュールの製造方法
US20190278168A1 (en) Functional film layer pattern, display substrate, method for manufacturing display substrate, and display device
JP2012099639A (ja) イメージセンサ及びイメージセンサの製造方法
US7893516B2 (en) Backside-illuminated imaging device and manufacturing method of the same
CN100490163C (zh) 图像传感器元件的制造方法
JP2013117662A (ja) マイクロレンズの製造方法およびマイクロレンズ製造用フォトマスク
JP2015060156A (ja) レジスト厚膜の形成方法と使用方法及び固体撮像素子の製造方法
JP2018078264A (ja) イメージセンサおよびその製造方法
JP2015065210A (ja) 固体撮像素子アレイ基板の切断方法
JP2010021267A (ja) 積層部品、画像取得装置、及び生体情報取得装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140930

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150421

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150818