JP2011169933A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

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Sosuke Akao
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Abstract

【課題】カラーフィルタによる多色表示時の位相差問題を解消し反射モードにおいて良好な視認性を得られる光拡散層を有する液晶表示装置とその製造方法の提供。
【解決手段】第1の偏光板とカラーフィルタ層3を有する基板と、第1の偏光板と吸収軸方向が90°異なる第2の偏光板を有する基板との間に液晶層を挟持して対向配置された液晶表示装置において、カラーフィルタ層3は2色以上の、反射部と透過部を含む画素から構成され、両基板間に液晶固定化層4よりなる位相差薄膜を設け、前記位相差薄膜は少なくとも1層は各色及び/又は反射部・透過部に対応する画素領域毎に複屈折率が相違し、この複屈折率は画素の反射部に対応する領域では式:0.75≦Δn[fr]/λd[fr]≦1.35を満たし、画素の透過部に対応する領域では式:Δn[t]<1.2×10−3を満たす面内複屈折率を有し、画素の反射部に対応の領域がヘイズ値を有して光を拡散する。
【選択図】図7

Description

本発明は、反射型、または半透過型液晶表示装置に関し、特に複屈折率制御インセルカラーフィルタ基板を備えた液晶表示装置およびその製造方法に関する。
携帯電話などの携帯機器向けの液晶表示装置は、屋外の外光下でも良好な視認性を確保するために、反射型あるいは一部に反射部を形成した半透過型の液晶表示装置を用いることが多い。反射型や半透過型の液晶表示装置の反射部には光反射層が形成されており、入射した光がこの反射層で反射され反射モードでの画像を表示している。
この光反射層が平滑な面であると背景等の映り込みが発生し、視認性を低下させてしまう。したがって光反射層は、入射した光を反射させ、且つ拡散させることで、反射モードの視認性を上げる必要がある。その方法としては、液晶セル内に金属膜を設けそれを反射板とし、さらにその金属膜表面を凹凸状に形成することで、反射と拡散を同時に行なう方法(例えば特許文献1参照)や、パール顔料を含有した合成樹脂を拡散反射板として用いる方法も提案されている。
また、光反射層の光拡散ではモアレなどが解消できないとして、光散乱粒子を光透過性樹脂中に分散させた光拡散樹脂層により2枚の位相差板を接着し、その光散乱樹脂層によりモアレを防ぐ技術も提案されている(例えば特許文献2参照)。
また、反射型や半透過型の液晶表示装置には、反射光を有効に活用するため、吸収型円偏光板の一部をなす部材としてλ/4位相差フィルムやλ/2位相差フィルムなどが液晶パネル構成に組み込まれている。
しかしながら、通常こうした位相差フィルムは位相差値が面内で同一となるため、それが組み込まれる液晶表示装置がカラーフィルタ基板によってカラー化されている場合、各色画素の表示領域を通過する光の波長域が異なることに起因して、適切な位相差制御が困難となる問題が発生する。
さらに半透過型液晶表示装置においては、上記したように反射部表示のためにλ/4の面内位相差を有する位相差フィルムを用いるのであるが、これにより透過部の表示品質をしばしば損なってしまうという問題もある。この問題は、そもそも透過部にはこうしたλ/4の面内位相差は必要とされないところ、反射部表示に対応すべく視認側の基板と偏光板の間にλ/4位相差フィルムが透過部・反射部かかわらず全面に配され、さらに透過部表示の補償のためバックライト側の基板と偏光板の間にもλ/4位相差フィルムが配されることに起因する。すなわち透過部においては、前記2枚のλ/4位相差フィルムの位相差が厳密に同一であれば原理的に表示品質への影響はないものの、実際には製造上の限界から両者の位相差にずれを生じ、コントラストを落とす原因となっているのである。
これらの問題に対してはこれまでに次のような解決法が示されてきた。その方法としては、(イ)液晶セルの外部の位相差板によって光学補償を行なって問題を解決する方法(例えば特許文献3参照)や、(ロ)液晶セルの内部に位相差層を設けて光学補償を行ない問題を解決する方法(例えば特許文献4参照)が知られている。
しかしながら、これら従来の光拡散層形成法や位相差補償の方法では、上記の問題を容易かつ十分に解消する方法として不適当であると言わざるを得ない。まず、光拡散層の形
成については、例えば、特許文献1については、表面を凹凸上に形成した金属板を用いる場合、その凹凸形状を均一に形成することが困難であり、その製造も煩雑となる。また、パール顔料を用いる方法は誘電体の屈折率差を利用して拡散反射を行なう方法であるが、パール顔料を含有した合成樹脂を拡散反射板に用いてパネル化した場合、その反射光の拡散性は高く、拡散された光の一部が空気界面での全反射によりガラス基板内に閉じ込められカラーフィルタ等により吸収されてしまう。その結果パネル表面から放出される光量が低下するという問題がある。
また、光拡散樹脂層による方法にも次のような課題が挙げられる。近年の液晶表示装置は、画素を微細化して高精細化を進めているが、その分その開口率が小さくなり、明るい表示が困難となっている。そのため、視認性向上のためにこの光拡散樹脂層のヘイズ値を高める必要があるが、光散乱粒子の含有量を高めてヘイズ値を高めようとすると、光散乱粒子の分散性が低下しヘイズ値の低下が起こる。また、光散乱粒子の含有量を多くすると、接着強度が低下し位相差板同士の接着が行なえなくなるという問題がある。
また、従来の位相差補償の方法については以下のような課題があげられる。前述した解決法(イ)の例として特許文献3が挙げられるが、特許文献3では位相差板をカラーフィルタ基板とは別個に設け、「この位相差板がカラー表示を形成する3基本色の画素に対応して異なる位相差3領域を分布」させている。しかし、当該方法によると、カラーフィルタ基板と位相差基板とに距離が生じるため、特に斜め方向の表示において正確に光学補償を行なうことは難しい。
また、前述した解決法(ロ)の例として、膜厚が異なるあるいは種類の異なる重合型液晶材料を成膜することで、3色の表示画素に対応するように位相差量を持たせた位相差素子が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。特許文献4において、位相差層の膜厚を領域ごとに異ならせる手段としては、重合型の液晶材料を成膜し、これに紫外線等の放射線を領域ごとに照射量を変えて露光し、有機溶媒で現像する方法が示されている。しかしこの方法では特に未硬化成分が薄膜に残る場合において最終的な膜厚は現像の条件によっても大きく左右されるため、露光時の照射量を制御することで安定して所望の膜厚を得ることは非常に難しい。また、種類の異なる重合型液晶材料をフォトリソグラフィー法や印刷法等を用いてパターニングする場合、その種類ごとに工程が必要となるため、容易にこれを製造することは望めない。
特開2008−145524号公報 特開2002−277876号公報 特許第3687862号公報特開 特開2004−191832号公報
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、カラーフィルタによって多色表示を行なった際に生じる位相差問題を解消することができ、また反射モードにおいて良好な視認性を得られる光拡散層を有する液晶表示装置と、それを容易にかつ高品質で製造する方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、本発明の請求項1に係る発明は、
少なくとも、視認側となる片面側に第1の偏光板を有し反対面側にカラーフィルタ層を有する第1の基板と、前記第1の基板と反対の片面側に前記第1の偏光板と吸収軸方向が90°異なるように配置された第2の偏光板を有する第2の基板とを有し、前記第1の基板と前記第2の基板とが、それぞれの前記偏光板のない面側の間に液晶層を挟持して対向して配置されている液晶表示装置において、
前記カラーフィルタ層は2色以上の多数の画素から構成され、かつ各画素はそれぞれ反射部と透過部を含んでなり、
前記第1の基板と前記第2の基板の間に液晶固定化層よりなる位相差薄膜が設けられ、
前記位相差薄膜は少なくとも1層は前記画素のうち、各色および/または反射部・透過部に対応する領域毎に、前記液晶固定化層の配向の程度が異なることに起因して複屈折率が相違しており、
前記複屈折率は画素の反射部に対応する領域においては式(1)を満たし、画素の透過部に対応する領域においては式(2)を満たす面内複屈折率を有しており、
前記画素の反射部に対応する領域がヘイズ値を有して光を拡散することを特徴とする液晶表示装置である。
(1)0.75≦Δn[fr]/λd[fr]≦1.35
(ここでλd[fr]=(d[f1]×λ[f2])/(d[f2]×λ[f1]))
(2)Δn[t]<1.2×10−3
(式中、Δn[ft]はある色(以下色1)の画素反射部に対応する領域における面内複屈折率と任意の他の色(以下色2)の画素反射部に対応する領域における面内複屈折率の比であり、d[f1]・d[f2]はそれぞれ色1・色2の画素反射部に対応する領域における位相差層の厚み、λ[f1]・λ[f2]はそれぞれ色1・色2の画素反射部の色の中心波長である。また、Δn[t]は画素透過部に対応する領域における面内複屈折率である。)
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記反射部に対応する領域のヘイズ値は60以上であることを特徴とする請求項1に記載する液晶表示装置である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記面内複屈折率を有する位相差薄膜は、遅相軸の方向がいずれの領域においても略同一となっていることを特徴とする請求項1に記載する液晶表示装置である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、前記第1の基板と前記第2の基板に狭持された液晶は、電圧を印加しない時には前記2枚の基板に対して略垂直に配向していることを特徴とする請求項1に記載する液晶表示装置である。
また、本発明の請求項5に係る発明は、前記位相差薄膜は、サーモトロピック液晶を含む化合物が重合および/または架橋されて形成されていることを特徴とする請求項1または3に記載する液晶表示装置である。
次に、本発明の請求項6に係る発明は、請求項1に記載する液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも、
(a)第1の基板上にサーモトロピック液晶を配向させる配向膜を塗布し、前記反射部に対応する領域に光照射を行なう工程と、
(b)前記第1の基板上に、サーモトロピック液晶性を示し、かつ少なくとも光によって重合し得るおよび/または架橋され得る液晶化合物を含む溶液を塗布し、前記液晶化合物が所定の方向に配向された状態の薄膜を形成する工程と、
(c)前記第1の基板を、カラーフィルタの各色の所定パターンに対応する領域ごとに異
なる照射量となるように光照射を行なう工程と、
(d)前記第1の基板を、前記液晶化合物の等方相相転移温度以上に加熱する工程と、
(e)前記第1の基板を、前記液晶化合物が等方相に保たれる以上の温度に維持したまま全面露光する工程と、
(f)前記第1の基板と前記第2の基板を対向させ、液晶化合物を封入する工程と、
を含むことを特徴とする位相差薄膜付き液晶表示装置の製造方法である。
また、本発明の請求項7に係る発明は、前記(b)第1の基板上に、サーモトロピック液晶性を示し、かつ少なくとも光によって重合し得るおよび/または架橋され得る液晶化合物を含む溶液を塗布し、前記液晶化合物が所定の方向に配向された状態の薄膜を形成する工程を、基板全体に当該薄膜の膜厚が均一となるように行なうことを特徴とする請求項6に記載する液晶表示装置の製造方法である。
また、本発明の請求項8に係る発明は、前記(b)第1の基板上に、サーモトロピック液晶性を示し、かつ少なくとも光によって重合し得るおよび/または架橋され得る化合物を含む溶液を塗布し、前記液晶化合物が所定の方向に配向された状態の薄膜を形成する工程を、
第1の基板上に、サーモトロピック液晶性を示し、かつ光あるいは熱のどちらによっても重合し得るおよび/または架橋され得る化合物を含む溶液を塗布し、前記液晶化合物が所定の方向に配向された状態の薄膜を形成する工程、とし、
前記(e)前記第1の基板を、前記液晶化合物が等方相に保たれる以上の温度に維持したまま全面露光する工程を、
前記第1の基板を、当該液晶化合物の等方相相転移温度以上であってかつ重合および/または架橋がなされる以上の温度に加熱する工程、としたことを特徴とする請求項6または7に記載する液晶表示装置の製造方法である。
また、本発明の請求項9に係る発明は、前記(e)前記第1の基板を、前記液晶化合物が等方相に保たれる以上の温度に維持したまま全面露光する工程を、
前記第1の基板を、前記液晶化合物が等方相に保たれる以上の温度に維持したまま、前記(c)工程で最大の照射量で光照射が行なわれた領域以外の部分について光照射を行なう工程、としたことを特徴とする請求項6または7に記載する液晶表示装置の製造方法である。
また、本発明の請求項10に係る発明は、請求項9に記載する前記液晶化合物が等方相に保たれる以上の温度に維持したまま光照射を行なう際の照射量を、それぞれの領域において前記(c)工程での光照射を含めた合計の露光量が前記(c)工程で最大の照射量で光照射が行なわれた領域の露光量と同一になるように行なうことを特徴とした液晶表示装置の製造方法である。
また、本発明の請求項11に係る発明は、前記(a)工程を行なう前に、第1の基板上にカラーフィルタ層を形成することを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載する液晶表示装置の製造方法である。
また、本発明の請求項12に係る発明は、前記(d)工程を行なった後に、第1の基板上にカラーフィルタ層を形成することを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載する液晶表示装置の製造方法である。
また、本発明の請求項13に係る発明は、前記第1の基板に施す前記(a)〜(e)工程を、いずれも前記第2の基板に施すものとし、当該(a)工程を行なう前に、第2の基板上にTFT層を形成する工程を有することを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項
に記載する液晶表示装置の製造方法である。
本発明の液晶表示装置に係るカラーフィルタ基板によれば、少なくとも1層の光学異方性を有する液晶固定化層をインセル化してカラーフィルタ基板上に形成したことにより、別途位相差フィルム等を設けることなく、課題であった位相差の問題を解消することができ、また光学異方性を有する液晶固定化層によって、色毎に所定の面内位相差を形成できることできた。また、反射部に対応する領域の液晶固定化層にヘイズ値を付与することにより、新たな材料を用いることなく光拡散層を形成できた。このヘイズ値は照射する光の強度により制御可能である。
また、本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、非偏向並行光露光ならびに熱を併用することにより、上記面内位相差が色毎に所定の値を有しており、また反射部に対応する領域に所定のヘイズ値を付与したカラーフィルタ基板を容易にかつ高品質で製造することが可能となる。以上より、多色のカラーフィルタ基板を使用した場合においても高品質な反射型、半透過型映像表示装置を提供することが可能となる。
色着色組成物1より得られた透過部赤色画素の分光透過率。 緑色着色組成物1より得られた透過部緑色画素の分光透過率。 青色着色組成物1より得られた透過部青色画素の分光透過率。 赤色着色組成物2より得られた反射部赤色画素の分光透過率。 緑色着色組成物2より得られた反射部緑色画素の分光透過率。 青色着色組成物2より得られた反射部青色画素の分光透過率。 本発明の液晶表示装置に用いるカラーフィルタ基板の一例についての概略模式図。
液晶表示装置を構成する表示パネルは、2枚の透明基板の間に液晶材料を封入した構造である。本発明の液晶表示装置では、いずれか一方が第1の基板であり、これに対向する基板が第2の基板である。それらの透明基板の相互に対向する2つの面(対向面)のうち、一方の面側にはブラックマトリックス、カラーフィルタ、対向電極及び配向膜等を通常形成し、また他方の面側にはTFT(薄膜トランジスタ)、画素電極及び配向膜等を形成することができる。更に各透明基板の対向面と反対側の面には、それぞれ偏光板が貼り付けられている。これらの2枚の偏光板は、通常は偏光板の偏光軸が互いに直交(それぞれの吸収方向軸のなす角度が90度となる)するように配置される。偏光板を互いに並行に配置する構成によっても、本発明の趣旨を満たす液晶表示装置を得ることが可能であるが、この構成では黒表示の漏れ光が増大し表示品質が低下するため、あまり採用されない。2枚の基板の間に液晶を封入する方法として、ディップ注入法と滴下注入法とが知られている。なお、本発明ではTFT、画素電極、対向電極、配向膜、偏光板等の構成については、例えば特許第3874895号公報に記載されている公知の構成を脚用することができる。
本発明の液晶表示装置の一部分を構成する、平面体に液晶固定化層、すなわち液晶性を
示す化合物を含んだ溶液を重合および/または架橋してなる薄膜が形成された基板について説明する。このような基板については、カラーフィルタ基板、TFT基板のみならず、液晶固定化層それ自体を自己保持型の位相差基板、位相差フィルムとして用いることも可能である。また平面体として用いる材料としては、ガラス、プラスチック、フィルム基材等を挙げることができる。以下の説明では一例として、表示画素を形成したカラーフィルタ層上に上記液晶性化合物を積層して液晶固定化層を形成したカラーフィルタ基板を挙げて記述する。
図7は、本発明の液晶表示装置の一部分を構成するカラーフィルタ基板の一形態(部分)を概略模式的に示したものである。このカラーフィルタ基板は、ガラス基板の上にカラーフィルタ層、液晶固定化層(位相差薄膜)が積層される構成となっており、当該位相差薄膜は面内に複数の領域を有していて、それぞれ液晶化合物層の配向の程度が異なる状態で重合および/または架橋され固定化されている。例えば領域R(4a)はほぼ完全に配向した状態であり複屈折性が最も強く発現されていて、領域G(4b)は領域Rよりは配向の程度が低い状態であり複屈折性は比較的弱く、領域B(4c)は領域Gよりさらに配向の程度が低い状態であり複屈折性が最もない。上記のように配向の程度については、複屈折率の変化により推測することができる。
液晶固定化層の配向の程度が各々異なることにより、当該領域の複屈折率も各々異なる結果となり、ひいては位相差の量もそれぞれ別個の値となる。なおここではカラーフィルタ基板の構成について、カラーフィルタ層と液晶固定化層が順に積層されるとしたが、液晶固定化層はカラーフィルタ層の下に設けてもよいし、カラーフィルタ層のみの構成としてもよい。カラーフィルタ層の下に液晶固定化層を設ける場合、ガラス基板/液晶固定化層/ブラックマトリックス/着色組成物層の順としても、ガラス基板/ブラックマトリックス/液晶固定化層/着色組成物層の順としてもよく、またカラーフィルタ層のみの構成とする場合は対向する基板(通常はTFT基板)に位相差薄膜を設けることができる。さらにまた、カラーフィルタ基板に位相差薄膜を設け、対向する基板にも位相差薄膜を設ける構成としてももちろんよい。
なお、本発明において「配向の程度」とは、面内の領域それぞれにおけるものを形容するのであって、必ずしも厚み方向で配向度が一定であることを意味しない。例えばある領域においては、下面付近はより配向の揃った状態、上面付近はより無配向に近い状態、などとなっていてもよい。この場合「配向の程度」はおおよそ厚み方向の配向度の平均を示すことになる。
発現させる位相差の種類、すなわち本発明においては液晶の配向の種類となるが、これは特に限定されない。例えば棒状液晶が面内に水平となるように揃うホモジニアス配向で得られる正のAプレート、同じく面に対して垂直となるように揃うホメオトロピック配向で得られる正のCプレート、面内に水平となりかつ螺旋を巻いたコレステリック配向で得られる負のCプレート、円盤状液晶にあっては面に対して垂直となるように揃うホメオトロピック配向で得られる負のAプレート、面内に水平となるように揃うホモジニアス配向で得られる正のCプレートなどが挙げられるが、これらに限らず、棒状液晶が面内に水平となりかつ螺旋を巻いていて方位角が偏向した2軸性(正のAプレート/負のCプレート複合)のものなど、存在し得るあらゆる配向に本発明は適用可能である。
本発明において位相差薄膜は複数層から構成されてもよい。この位相差薄膜のうち少なくとも1層が、画素の反射部に対応する領域においては式(1)を、画素の透過部に対応する領域においては式(2)を満たす面内複屈折率を有している場合、画素に反射部と透過部を含むカラーフィルタを用いた半透過型の液晶表示装置において、上記位相差の問題をより適切に補償できる。
式(1)0.75≦Δn[fr]/λd[fr]≦1.35
(ここでλd[fr]=(d[f1]×λ[f2])/(d[f2]×λ[f1]))
式(2)Δn[t]<1.2×10−3
(式中、Δn[fr]はある色(以下色1)の画素反射部に対応する領域における面内複屈折率と任意の他の色(以下色2)の画素反射部に対応する領域における面内複屈折率の比であり、d[f1]・d[f2]はそれぞれ色1・色2の画素反射部に対応する領域における位相差層の厚み、λ[f1]・λ[f2]はそれぞれ色1・色2の画素反射部の色の中心波長である。また、Δn[t]は画素透過部に対応する領域における面内複屈折率である。)
本発明の液晶表示装置に係るの位相差薄膜は、領域ごとに液晶固定化層の複屈折率を異ならしめることでその位相差を所望の値に制御しようとするものであるから、別個の位相差量を有する領域であっても、当該層の膜厚を違える必要はない。従って、複数の領域がいずれも略同一の膜厚、すなわち位相差薄膜全域で膜厚を等しくすることが可能である。もちろん、領域ごとに膜厚を異ならせる設計としてもよい。
また、本発明に係る位相差薄膜は、光学補償だけでなく反射部に対応する光拡散層も兼ねているため、光拡散層のために新たな材料を用いて新しい層を設ける必要が無い。
本発明に係るカラーフィルタ基板を得る手段は種々考えられるが、カラーフィルタ層の形成方法については、既存のカラーフィルタの製造法を用いることが可能である。透明基板上に着色画素やブラックマトリックスを形成する方法としては顔料分散法が主流となっている。顔料分散法は、有機顔料などの色材を分散した着色感光性樹脂の塗布層を公知のフォトリソグラフィー法によってパターニングすることにより、カラーフィルタを複数の着色層(赤色、緑色、青色など)の画素に形成する方法である。
本発明に関連するカラーフィルタにおけるカラーフィルタ層は、上記方法の他にインキジェット法、電着法、転写法などにより製造することができる。なおインキジェット法は、平面体上に形成したブラックマトリックスで区切られた領域に、各色インキを微細ノズルによって吐出着弾させて表示画素を形成する方法である。電着法は、平面体上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色表示画素を透明導電膜の上に電着形成する方法である。また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめカラーフィルタ層を形成しておき、このカラーフィルタ層を所望の平面体に転写させる方法である。
次に、本発明の液晶固定化層を得る方法を説明する。その手段についてはカラーフィルタ層を形成する場合と同様に種々考えられるが、基板の上にサーモトロピック液晶性を示し、かつ光によって重合し得るおよび/または架橋され得る化合物を含む溶液を塗布し、露光と加熱を併用して硬化させるというものが簡便である。
溶液は、上記液晶化合物および溶剤の他、キラル剤、光重合開始剤、熱重合開始剤、増感剤、連鎖移動剤、多官能モノマーあるいはオリゴマー、樹脂、界面活性剤、貯蔵安定剤、密着向上剤その他必要な材料を、当該液晶化合物が液晶性を失わない範囲で加えることができる。
上記サーモトロピック液晶の例として、例えば、アルキルシアノビフェニル、アルコキシビフェニル、アルキルターフェニル、フェニルシクロヘキサン、ビフェニルシクロヘキサン、フェニルビシクロヘキサン、ピリミジン、シクロヘキサンカルボン酸エステル、ハロゲン化シアノフェノールエステル、アルキル安息香酸エステル、アルキルシアノトラン、ジアルコキシトラン、アルキルアルコキシトラン、アルキルシクロヘキシルトラン、アルキルビシクロヘキサン、シクロヘキシルフェニルエチレン、アルキルシクロヘキシルシクロヘキセン、アルキルベンズアルデヒドアジン、アルケニルベンズアルデヒドアジン、フェニルナフタレン、フェニルテトラヒドロナフタレン、フェニルデカヒドロナフタレン、トリフェニレン、ペンタエチニルベンゼンおよびこれらの誘導体、ならびに前記化合物のアクリレート等を挙げることができる。
光重合開始剤、増感剤、連鎖移動剤、多官能モノマーあるいはオリゴマー、樹脂、界面活性剤、貯蔵安定剤、密着向上剤などは、前記した、既存のカラーフィルタの製造法での着色組成物に用いる化合物と同様のものを使用することができる。溶剤もまた前記した着色組成物に用いる場合と同様のものを使用することができる。
次にこの溶液を平面体上に塗布する。この際、平面体表面には予め配向能を有する膜を形成しておく。塗布には、スピンコート法、スリットコート法、凸版印刷法、スクリーン印刷、平版印刷、反転印刷、グラビア印刷その他の印刷方法又はこれらの印刷法にオフセット方式を組み合わせた方法、インキジェット法、バーコート法その他既知の成膜法が適用可能である。その後、反射部に対応する領域に光照射を行なう。本発明において「光」とは紫外線や電子線、可視光線、赤外線等の放射線のうち1種類あるいは複数種類を指し、以後「光によって重合」「光重合性」等の表現は同様に前記放射線のうち1種類あるいは複数種類に関する特性を意味したものである。この光照射を行なうことで、液晶固定化層の液晶材料を積層した際に反射部に対応する領域にヘイズ値を付与することができる。
平面体の種類は特に限定されるものではないが、本発明の液晶表示装置に液晶固定化層が形成された基板を組み込んで使用する場合、平面体は、ガラス板あるいは樹脂板、またはそれらに表示画素を形成したカラーフィルタ基板や駆動素子を形成したTFT基板等の光透過性基板が好適である。その他、平面体としてプラスチックフィルム等の光透過性フィルム等を用いることも可能である。
続いて、成膜された溶液を乾燥させて、液晶化合物層を形成したのち、領域ごとに異なる照射量でパターン露光を行なう。これによって、液晶が重合しおよび/または架橋されるに充分な量の光が照射された領域はその配向の状態を保ったまま固定化され、それよりも少ない量の光が照射された領域は未硬化成分を残し一部が固定化され、光が照射されなかった領域は全てが未反応の状態のままとなる。
このように領域によって異なる照射量で露光された基板を、当該液晶化合物の等方相相転移温度以上に加熱する。すると、液晶化合物層のうち光が照射されなかった領域は等方相に転移して実質的に無配向状態となり、不充分な量の光が照射された領域はその照射量に応じて残る未硬化成分の配向が乱れて低配向状態となる。充分な量の光が照射された領域は配向を保って固定化されたままの状態、すなわち高配向状態となる。
最後に、当該液晶化合物が等方相に保たれる以上の温度に維持したまま、基板の全面露光を行なうと、無配向状態の領域、低配向状態の領域、高配向状態の領域がそのまま重合しおよび/または架橋され、固定化される。これによって領域ごとに配向の程度が異なった位相差薄膜が得られる。液晶化合物のうち一部は、等方相が保たれる温度の下限が等方相相転移温度より低いため、このような液晶化合物を使用する場合に全面露光時の温度は先に加熱を実施した時点の温度より低くてもよいが、通常は薄膜を等方相相転移温度以上に加熱し、その温度を保ったまま全面露光するのが簡便である。なおこの全面露光においては、当該液晶化合物が重合しおよび/または架橋されるに充分な量の光を照射する。
本発明に関連する液晶固定化層が形成された基板を得る別の手段としては、前記液晶溶液に使用する液晶を、サーモトロピック液晶性を示し、かつ光あるいは熱のどちらによっても重合し得るおよび/または架橋され得る化合物とし、同様に塗布工程、パターン露光
工程、加熱工程、全面露光工程を少なくとも経る方法も有効である。この場合、全面露光工程のあとに、当該液晶化合物が重合および/または架橋される以上の温度に加熱することで、硬化をさらに進行させてより強固な薄膜とすることも可能である。
本発明に関連する液晶固定化層が形成された基板を得るさらに別の手段としては、前記2番目の製造方法において、塗布工程、パターン露光工程、加熱工程を同様に行ない、続いて全面露光工程に代えて、当該液晶化合物の等方相相転移温度以上であって、かつ重合および/または架橋がなされる以上の温度に加熱する方法も有効である。この場合は連続する2つの加熱工程において、まず、光が照射されなかった領域は等方相に転移して実質的に無配向状態に、不充分な量の光が照射された領域はその照射量に応じて残る未硬化成分の配向が乱れて低配向状態に、充分な量の光が照射された領域は、加熱によっても配向を乱すことなく、配向状態を保って固定化されたまま高配向状態になり、続いて各々その状態を保ったまま重合および/または架橋が進行する。
なお、前記液晶化合物が等方相に保たれる以上の温度に維持したまま、基板を追加で露光して当該液晶化合物を重合および/または架橋させようとする場合、それ以前の工程で前記パターン露光を行なった際に最大の照射量で光照射が行なわれた領域以外の部分について、露光過多にならぬよう照射量を調節しながら光照射を行なうこともできる。もちろん、このような方法は前記全面露光を行なう場合に比べて工程が複雑にはなるが、過露光によって液晶化合物に好ましくない反応が発生することが懸念されるような場合、それを抑制する効果的な手段となる。
前記領域ごとに異なる量の光を照射する手段としては、複数のフォトマスクを使用して複数回の露光を行なう方法、同一のフォトマスクを使用してこれを移動させながら複数回の露光を行なう方法、光の透過率の異なる複数の領域を持つハーフトーンマスクを使用する方法、露光機の解像度以下のスリットを有する部分によってなる複数の領域を持つグレイトーンマスクを使用する方法、光の透過波長の異なる複数の領域を持つ波長制限マスクを使用する方法、電子ビーム等の光束を走査して描画する方法、あるいはその組み合わせ等が考えられるが、これらに限定されず、所望する領域に必要なだけの光を照射できる方法であればどのようなものでもかまわない。
上記した複数種類の製造方法いずれにおいても、パターン露光における光照射量の多少がそのまま複屈折率の多少に単純比例するわけでは必ずしもない。しかしながら照射量を変えて露光したのちに現像することで膜厚を制御しようとする方法等とは異なり、領域は現像工程等の いわゆるウェット工程を経ずに形成されるため、同一の材料を使用する限り光照射量に対する複屈折率発現量の再現性は高く、従って所望の位相差を得るために必要な条件を見出すのは容易であり、安定した製造を行なうこともまた難しいことではない。
以下、本発明の具体的実施例について説明する。なお、本発明は以下の説明に限定されるものではない。また、本発明で用いる材料は光に対して極めて敏感であるため、自然光などの不要な光による感光を防ぐ必要があり、全ての作業を黄色、または赤色灯下で行なうことは言うまでもない。なお、実施例および比較例中、「部」とは「質量部」を意味する。
まず、実施例でカラーフィルタ層を形成するのに用いたアルカリ現像型着色組成物およびそれに使用されるアクリル樹脂溶液、顔料分散液、ならびに顔料分散液の原料となるソルトミリング処理顔料の製造について説明する。
(アクリル樹脂溶液1の調製)
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行なった。
メタクリル酸 20.0部
メチルメタクリレート 10.0部
n−ブチルメタクリレート 55.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15.0部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 4.0部
滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、アクリル樹脂の溶液を得た。アクリル樹脂の質量平均分子量は、約40000であった。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液1を調製した。
(アクリル樹脂溶液2の調製)
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行なった。
メタクリル酸 20.0部
メチルメタクリレート 10.0部
n−ブチルメタクリレート 35.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15.0部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 4.0部
パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート 20.0部
(東亜合成株式会社製「アロニックスM110」)
滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、アクリル樹脂の溶液を得た。アクリル樹脂の質量平均分子量は、約40000であった。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液2を調製した。
(アクリル樹脂溶液3の調製)
反応容器にシクロヘキサノン560部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
メタクリル酸 34.0部
メチルメタクリレート 23.0部
n−ブチルメタクリレート 45.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 70.5部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 8.0部
滴下終了後、さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン55部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、共重合体溶液を得た。
次に、得られた共重合体溶液338部に対して、下記化合物の混合物を70℃で3時間か
けて滴下した。
2−メタクロイルエチルイソシアネート 32.0部
ラウリン酸ジブチル錫 0.4部
シクロヘキサノン 120.0部
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液3を調製した。得られたアクリル樹脂の質量平均分子量は20000、二重結合当量は470であった。
(アクリル樹脂溶液4の調製)
反応容器にシクロヘキサノン560部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
メタクリル酸 34.0部
メチルメタクリレート 23.0部
n−ブチルメタクリレート 25.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 70.5部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 8.0部
パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート 20.0部
(東亜合成株式会社製「アロニックスM110」)
滴下終了後、さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン55部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、共重合体溶液を得た。
次に、得られた共重合体溶液338部に対して、下記化合物の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。
2−メタクロイルエチルイソシアネート 32.0部
ラウリン酸ジブチル錫 0.4部
シクロヘキサノン 120.0部
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液4を調製した。得られたアクリル樹脂の質量平均分子量は20000、二重結合当量は470であった。
(赤色ソルトミリング処理顔料の製造)
赤色顔料(C.I.Pigment Red 254、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガフォアレッドB−CF」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次に、この混練物を8リットルの温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、190部の「P.R.254処理顔料」を得た。
(緑色ソルトミリング処理顔料製造)
顔料を前記赤色顔料から緑色顔料(C.I.Pigment Green 36、東洋インキ製造株式会社製「リオノールグリーン 6YK」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.G.36処理顔料」を得た。
(黄色ソルトミリング処理顔料製造)
顔料を前記赤色顔料から黄色顔料(C.I.Pigment Yellow 138、東洋インキ製造株式会社製「リオノールエロー 1030」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.Y.138処理顔料」を得た。
(青色ソルトミリング処理顔料製造例)
顔料を前記赤色顔料から青色顔料(C.I.Pigment Blue 15:6、BASF社製「ヘリオゲンブルーL−6700F」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.B.15:6処理顔料」を得た。
(紫色ソルトミリング処理顔料製造例)
顔料を前記赤色顔料から紫色顔料(C.I.Pigment Violet 23、東洋インキ製造株式会社製「リオノゲンバイオレット R6200」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.V.23処理顔料」を得た。
(赤色顔料分散液の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、赤色顔料分散液を作製した。
P.R.254処理顔料 10.0部
分散助剤(アビシア社製「ソルスパーズ20000」) 1.0部
アクリル樹脂溶液1 34.0部
シクロヘキサノン 55.0部
(緑色顔料分散液の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、緑色顔料分散液を作製した。
P.G.36処理顔料 10.0部
分散助剤(アビシア社製「ソルスパーズ20000」) 1.0部
アクリル樹脂溶液1 34.0部
シクロヘキサノン 55.0部
(黄色顔料分散液の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、黄色顔料分散液を作製した。
P.Y.138処理顔料 10.0部
分散助剤(アビシア社製「ソルスパーズ20000」) 1.0部
アクリル樹脂溶液1 34.0部
シクロヘキサノン 55.0部
(青色顔料分散液の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、青色顔料分散液を作製した。
P.B.15:6処理顔料 10.0部
分散助剤(ビックケミー社製「BYK111」) 1.0部
アクリル樹脂溶液2 34.0部
シクロヘキサノン 55.0部
(紫色顔料分散液の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、青色顔料分散液を作製した。
P.V.23処理顔料 10.0部
分散助剤(ビックケミー社製「BYK111」) 1.0部
アクリル樹脂溶液2 34.0部
シクロヘキサノン 55.0部
(赤色着色組成物1の製造)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型赤色着色組成物1を作製した。
赤色顔料分散液 65.0部
アクリル樹脂溶液3 15.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 14.0部
(赤色着色組成物2の製造)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型赤色着色組成物2を作製した。
赤色顔料分散液 33.0部
アクリル樹脂溶液3 45.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 16.0部
(緑色着色組成物1の製造)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型緑色着色組成物1を作製した。
緑色顔料分散液 53.0部
黄色顔料分散液 32.0部
アクリル樹脂溶液3 3.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 6.0部
(緑色着色組成物2の製造)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型緑色着色組成物2を作製した。
緑色顔料分散液 25.5部
黄色顔料分散液 15.5部
アクリル樹脂溶液3 38.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 15.0部
(青色着色組成物1の製造)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型青色着色組成物1を作製した。
青色顔料分散液 45.0部
紫色顔料分散液 5.0部
アクリル樹脂溶液4 30.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 14.0部
(青色着色組成物2の製造)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型青色着色組成物を作製した。
青色顔料分散液 22.5部
紫色顔料分散液 2.5部
アクリル樹脂溶液4 52.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 17.0部
<実施例1>
(透過部画素の形成)
上記で得られた赤色着色組成物1を、ガラス基板にスピンコーターで塗布した後に、クリーンオーブン中70℃で20分間加熱乾燥し塗布基板を得た。この基板を室温まで冷却後、超高圧水銀灯を用い、フォトマスクを介して紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。さらに、クリーンオーブン中で、230℃で30分間焼成を行ない、基板上に透過部赤色画素を形成した。次に緑色着色組成物1を使用して同様に透過部緑色画素を形成し、さらに青色着色組成物1を使用して同様に透過部青色画素を形成した。各色透過部画素の膜厚はいずれにおいても2.0μmであった。当該透過部画素の色特性を表1に示す。また、当該透過部画素の分光透過率を図1〜3に示す。
Figure 2011169933
(反射部画素の形成)
上記で得られた赤色着色組成物2を、先に予め透過部画素を形成したガラス基板にスピンコーターで塗布した後に、クリーンオーブン中70℃で20分間加熱乾燥し塗布基板を得た。この基板を室温まで冷却後、超高圧水銀灯を用い、フォトマスクを介して紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。さらに、クリーンオーブン中で、230℃で30分間焼成を行ない、基板上に反射部赤色画素を形成した。次に緑色着色組成物2を使用して同様に反射部緑色画素を形成し、さらに青色着色組成物2を使用して同様に反射部青色画素を形成した。各色反射部画素の膜厚は、いずれにおいても2.0μmであった。
当該反射部画素の色特性を表2に示す。また、当該反射部画素の分光透過率を図4〜6に示す。
Figure 2011169933
(配向膜形成工程(a))
配向膜材料(日産化学工業株式会社製「NHPR−229」)を、前記ガラス基板の透過部画素と反射部画素が形成されたカラーフィルタ層の上に、スピンコーターで乾燥膜厚が0.1μmになるように塗布し、ホットプレート上90℃で1分間加熱乾燥させた後、クリーンオーブン中230℃で30分間焼成した。続いてこの基板に対しエキシマUV(EUV)を70mJ/cmの条件で照射した後に一定方向にラビング処理を施すことにより、配向能を有する基板を得た。この後、反射部に対応する領域には再度EUV処理を施した。
(液晶化合物薄膜形成工程(b))
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合し、0.6μmのフィルタで濾過して得た液晶化合物を、当該基板の配向膜の上に、スピンコーターで乾燥膜厚が1.6μmになるように塗布し、ホットプレートにて90℃で2分間加熱乾燥し液晶配向基板を得た。
水平配向重合性液晶 39.7部
(BASFジャパン株式会社製「Paliocolor LC 242」)
光重合開始剤 0.3部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
界面活性剤 6.0部
(ビックケミー社製「BYK330」2%シクロヘキサノン溶液)
シクロヘキサノン 154.0部
(位相差薄膜〜光照射工程(c))
次に当該液晶配向基板を、超高圧水銀灯を用いフォトマスクを介して反射部の色領域毎に紫外線を露光した。紫外線の照射量は、反射部赤色画素領域では500mJ/cm、反射部緑色画素領域では200mJ/cm、反射部青色画素領域では5mJ/cmとした。透過部の各色領域は露光を行なわなかった。
(位相差薄膜工程〜加熱工程(d))
続いて、当該基板をクリーンオーブンに入れ、230℃で40分間焼成を行なって位相差薄膜付きカラーフィルタ基板を得た。
当該カラーフィルタ基板の各色領域の光学異方性を測定したところ、反射部赤色画素領域は波長630nmの光において面内位相差160nmで計算から求めた位相差薄膜の複屈折率(以下単に複屈折率という)は0.101、反射部緑色画素領域は波長535nmの光において面内位相差137nmで複屈折率は0.087、反射部青色画素領域は波長450nmの光において115nmで複屈折率は0.075であった。透過部画素は各色領域とも位相差がほとんど認められなかった。
(液晶表示装置の作製)
得られた位相差薄膜付きカラーフィルタ基板上に、透明酸化インジウム錫(ITO)電極層を形成し、さらにセルギャップが1/2波長となるように樹脂製の柱状スペーサーを形成し、各色反射画素領域に柱状スペーサーの半分の膜厚となるようにセルギャップ調整層を形成した後、その上にポリイミド配向層を形成した。他方、別の(第2の)ガラス基板の一方の表面のうちカラーフィルタ基板の反射画素に対応する領域に反射層を形成し、TFTアレイおよび画素電極を形成した後、同じくその上にポリイミド配向層を形成してTFTアレイ基板を得た。
こうして準備された2つの基板のうち、位相差薄膜付きカラーフィルタ基板のポリイミド配向層形成面外周部に、スペーサー粒子を混ぜたアクリルエポキシ系接着剤をシール塗布装置にて塗布し、当該接着剤で囲まれた領域に負の誘電異方性を有する垂直配向型ネマティック液晶を滴下した。続いて約1Paの真空中で、このカラーフィルタ基板と前記TFTアレイ基板を位置合わせ行ないながら配向層同士が対面するよう貼り合わせた後、紫外線を照射して接着剤を硬化させ、120℃で1時間焼成して液晶セルを得、この液晶セルを直行ニコルの偏光板1組の間に、液晶層のプレツイスト角度および位相差薄膜の遅相軸が偏光板の吸収軸に対し45°となるように配し、バックライトユニットと組み合わせて液晶表示装置を得た。
得られた液晶表示装置は、バックライトを点灯して電圧を印加した状態(透過白表示)においては明るい白が、バックライトを点灯して電圧を印加しない状態(透過黒表示)においては引き締まった黒が観察された。また、照明光下、バックライトを点灯せず電圧を印加した状態(反射白表示)においては色付きのない明るい白が、バックライトを点灯せず電圧を印加しない状態(透過黒表示)においては色付きのない黒が観察された。
1・・・カラーフィルタ基板 2・・・ガラス基板 3・・・カラーフィルタ層 4・・・液晶固定化層(位相差薄膜) 4R・・・反射部赤色画素領域
4G・・・反射部緑色画素領域 4B・・・反射部青色画素領域
4W・・・透過部画素領域

Claims (13)

  1. 少なくとも、視認側となる片面側に第1の偏光板を有し反対面側にカラーフィルタ層を有する第1の基板と、前記第1の基板と反対の片面側に前記第1の偏光板と吸収軸方向が90°異なるように配置された第2の偏光板を有する第2の基板とを有し、前記第1の基板と前記第2の基板とが、それぞれの前記偏光板のない面側の間に液晶層を挟持して対向して配置されている液晶表示装置において、
    前記カラーフィルタ層は2色以上の多数の画素から構成され、かつ各画素はそれぞれ反射部と透過部を含んでなり、
    前記第1の基板と前記第2の基板の間に液晶固定化層よりなる位相差薄膜が設けられ、
    前記位相差薄膜は少なくとも1層は前記画素のうち、各色および/または反射部・透過部に対応する領域毎に、前記液晶固定化層の配向の程度が異なることに起因して複屈折率が相違しており、
    前記複屈折率は画素の反射部に対応する領域においては式(1)を満たし、画素の透過部に対応する領域においては式(2)を満たす面内複屈折率を有しており、
    前記画素の反射部に対応する領域がヘイズ値を有して光を拡散することを特徴とする液晶表示装置。
    (1)0.75≦Δn[fr]/λd[fr]≦1.35
    (ここでλd[fr]=(d[f1]×λ[f2])/(d[f2]×λ[f1]))
    (2)Δn[t]<1.2×10−3
    (式中、Δn[fr]はある色(以下色1)の画素反射部に対応する領域における面内複屈折率と任意の他の色(以下色2)の画素反射部に対応する領域における面内複屈折率の比であり、d[f1]・d[f2]はそれぞれ色1・色2の画素反射部に対応する領域における位相差層の厚み、λ[f1]・λ[f2]はそれぞれ色1・色2の画素反射部の色の中心波長である。また、Δn[t]は画素透過部に対応する領域における面内複屈折率である。)
  2. 前記反射部に対応する領域のヘイズ値は60以上であることを特徴とする請求項1に記載する液晶表示装置。
  3. 前記面内複屈折率を有する位相差薄膜は、遅相軸の方向がいずれの領域においても略同一となっていることを特徴とする請求項1に記載する液晶表示装置。
  4. 前記第1の基板と前記第2の基板に狭持された液晶は、電圧を印加しない時には前記2枚の基板に対して略垂直に配向していることを特徴とする請求項1に記載する液晶表示装置。
  5. 前記位相差薄膜は、サーモトロピック液晶を含む化合物が重合および/または架橋されて形成されていることを特徴とする請求項1または3に記載する液晶表示装置。
  6. 請求項1に記載する液晶表示装置の製造方法において、少なくとも、
    (a)第1の基板上にサーモトロピック液晶を配向させる配向膜を塗布し、前記反射部に対応する領域に光照射を行なう工程と、
    (b)前記第1の基板上に、サーモトロピック液晶性を示し、かつ少なくとも光によって重合し得るおよび/または架橋され得る液晶化合物を含む溶液を塗布し、前記液晶化合物が所定の方向に配向された状態の薄膜を形成する工程と、
    (c)前記第1の基板を、カラーフィルタの各色の所定パターンに対応する領域ごとに異なる照射量となるように光照射を行なう工程と、
    (d)前記第1の基板を、前記液晶化合物の等方相相転移温度以上に加熱する工程と、
    (e)前記第1の基板を、前記液晶化合物が等方相に保たれる以上の温度に維持したまま
    全面露光する工程と、
    (f)前記第1の基板と前記第2の基板を対向させ、液晶化合物を封入する工程と、
    を含むことを特徴とする位相差薄膜付き液晶表示装置の製造方法。
  7. 前記(b)第1の基板上に、サーモトロピック液晶性を示し、かつ少なくとも光によって重合し得るおよび/または架橋され得る液晶化合物を含む溶液を塗布し、前記液晶化合物が所定の方向に配向された状態の薄膜を形成する工程を、基板全体に当該薄膜の膜厚が均一となるように行なうことを特徴とする請求項6に記載する液晶表示装置の製造方法。
  8. 前記(b)第1の基板上に、サーモトロピック液晶性を示し、かつ少なくとも光によって重合し得るおよび/または架橋され得る化合物を含む溶液を塗布し、前記液晶化合物が所定の方向に配向された状態の薄膜を形成する工程を、
    第1の基板上に、サーモトロピック液晶性を示し、かつ光あるいは熱のどちらによっても重合し得るおよび/または架橋され得る化合物を含む溶液を塗布し、前記液晶化合物が所定の方向に配向された状態の薄膜を形成する工程、とし、
    前記(e)前記第1の基板を、前記液晶化合物が等方相に保たれる以上の温度に維持したまま全面露光する工程を、
    前記第1の基板を、当該液晶化合物の等方相相転移温度以上であってかつ重合および/または架橋がなされる以上の温度に加熱する工程、としたことを特徴とする請求項6または7に記載する液晶表示装置の製造方法。
  9. 前記(e)前記第1の基板を、前記液晶化合物が等方相に保たれる以上の温度に維持したまま全面露光する工程を、
    前記第1の基板を、前記液晶化合物が等方相に保たれる以上の温度に維持したまま、前記(c)工程で最大の照射量で光照射が行なわれた領域以外の部分について光照射を行なう工程、としたことを特徴とする請求項6または7に記載する液晶表示装置の製造方法。
  10. 請求項9に記載する前記液晶化合物が等方相に保たれる以上の温度に維持したまま光照射を行なう際の照射量を、それぞれの領域において前記(c)工程での光照射を含めた合計の露光量が前記(c)工程で最大の照射量で光照射が行なわれた領域の露光量と同一になるように行なうことを特徴とした液晶表示装置の製造方法。
  11. 前記(a)工程を行なう前に、第1の基板上にカラーフィルタ層を形成することを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載する液晶表示装置の製造方法。
  12. 前記(d)工程を行なった後に、第1の基板上にカラーフィルタ層を形成することを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載する液晶表示装置の製造方法。
  13. 前記第1の基板に施す前記(a)〜(e)工程を、いずれも前記第2の基板に施すものとし、当該(a)工程を行なう前に、第2の基板上にTFT層を形成する工程を有することを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載する液晶表示装置の製造方法。
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