JP2011064757A - 位相差基板及び位相差基板の製造方法並びにカラーフィルタ基板の製造方法 - Google Patents

位相差基板及び位相差基板の製造方法並びにカラーフィルタ基板の製造方法 Download PDF

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夕夏 小泉
Shigeki Kudo
茂樹 工藤
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Abstract

【課題】面内位相差および厚み方向位相差の双方が異なる複数の領域を含み、かつ平坦性・耐熱性に優れた位相差層を簡便に製造する方法を提供することを課題とする。
【解決手段】基板上にサーモトロピック液晶性を示し光重合性の棒状液晶化合物を含む溶液を均一な膜厚で塗布し、概棒状液晶がホモジニアス配向又はコレステリック配向して液晶材料層を形成する工程と、領域ごとに異なる照射量で光照射を行い、液晶材料層の棒状液晶の架橋成分の含有率が異なる領域を形成するパターン露光工程と、基板を全面露光する工程を含むことを特徴とする位相差基板の製造方法、および当該製造方法による平坦性に優れた位相差基板。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置の視野角特性を効果的に補償する位相差板とその製造方法およびそれを用いたカラーフィルタ基板に関するものである。
液晶表示装置は、薄型、軽量および低消費電力などの特徴を有している。そのため、近年、携帯機器およびテレビジョン受像機などの固定機器での利用が急速に増加している。
液晶表示装置は、パネル構成中にカラーフィルタ基板を設けることで、多色表示を行うことが可能である。例えば、多色画像を表示可能な透過型または反射方液晶表示装置では、一般に、赤、緑、および青色着色層(以下、単にR,G,Bと記すことがある)を含んだカラーフィルタが使用される。
液晶表示装置は、液晶や偏光板に起因して斜めからの視野角特性が悪いため、多くは位相差層を付加して補正している。例えば、テレビジョン受像機の液晶表示装置では、どの方向から観察しても見やすい画像を表示するように、位相差フィルムが直線偏光フィルムと組み合わせて使用されている。
しかしながら、カラーフィルタのR、GおよびBの画素を透過する着色光の波長域が異なっているにも拘らず、通常、位相差フィルムの光学特性は、着色画素に対応する部位ごとの調整が難しいため面内で均一とせざるをえない。そのため、表示色が異なる画素の全てに最適な位相差を同時に発現させるようにはなっていない。
また、液晶層および位相差層の各々の位相差は波長分散を有している。そのため、液晶セルの位相差が位相差層によって充分に補償される設計を、ある色、例えばGを表示する画素に採用した場合、他の色(RとB)を表示する画素では、液晶セルの位相差が位相差層によって充分に補償されない可能性がある。
この問題を解決するために、RGB各画素上の対応する領域に、RGBごとに複屈折率が異なる層を形成する技術が開示されている。例えば特許文献3では、配向処理を施した基板上に光重合性の棒状液晶化合物をコレステリック配向させ、RGB各画素相当の領域毎に異なる照度および/または照射量の偏光または非偏光をパターン露光することで、RGB各画素に最適な位相差値を発現するとしている。
特許第4211872号 特開2008−225444号公報 特許第4201054号
しかし、パターン露光により不均一な重合または架橋を生じさせる場合、各領域間やパターン内外で、モノマーの流動やハジキにより膜厚差や段差が生じやすいという問題がある。段差発生のメカニズムとしては、光照射とその後の加熱により、光照射部で重合および/または架橋が進行すると、光照射部と未照射部との間で未反応モノマーの濃度に差が
生じる。この濃度勾配が駆動力となり、膜形成物質がFickの法則に従って光照射部に流入することで、パターン端部にうねりや段差が発生すると考えられている。
また、ITO積層時や、後工程での熱収縮の差によるパターンゆがみなども懸念されている。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、面内位相差および厚み方向位相差の双方が異なる複数の領域を含み、かつ平坦性・耐熱性に優れた位相差層を簡便に製造する方法及びその製法により製造された位相差基板を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するための請求項1に記載の発明は、基板上に液晶固定化層が形成された位相差基板において、前記液晶固定化層は、サーモトロピック液晶性を示し、光の照射で重合し得るおよび/または架橋され得る化合物を重合または架橋して形成され、同一面内において屈折率異方性を有する2以上の領域を含み、前記2以上の領域は互いに配向の程度が異なることに起因して複屈折率が相違するように設けられ、前記2以上の領域と領域外の境界における段差が0.1μm以下であることを特徴とする位相差基板としたものである。
請求項2に記載の発明は、前記液晶固定化層が、nx>ny=nzなる屈折率異方性をもつことを特徴とする請求項1記載の位相差基板としたものである。
請求項3記載の発明は、前記液晶固定化層が、光重合性の棒状液晶化合物を含み、該棒状液晶化合物が厚み方向を螺旋軸とするコレステリック配向した状態で重合および/または架橋されており、nx=ny>nzあるいはnx>ny>nzなる屈折率異方性をもつことを特徴とする請求項1記載の位相差基板としたものである。
請求項4に記載の発明は、前記液晶固定化層は連続した膜であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の位相差基板としたものである。
請求項5に記載の発明は、前記基板はガラスまたはプラスチックのいずれかであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の位相差基板としたものである。
請求項6に記載の発明は、前記基板と前記液晶固定化層との間に介在するか、又は前記液晶固定化層を間に挟んで前記基板と向き合った位置にカラーフィルタ層が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の位相差基板としたものである。
請求項7に記載の発明は、前記カラーフィルタ層は第1乃至第3着色画素を有していて、前記液晶固定化層は第1乃至第3領域を含み、前記カラーフィルタ層の第1乃至第3着色画素とそれぞれ向き合っていることを特徴とする請求項6に記載の位相差基板としたものである。
請求項8に記載の発明は、前記液晶固定化層は、前記カラーフィルタ層の着色画素毎に光学補償するように、各着色画素に向き合った領域毎に所定の位相差値を有していることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の位相差基板としたものである。
請求項9に記載の発明は、
(a)基板上にサーモトロピック液晶性を示し光重合性の棒状液晶化合物を含む溶液を均一な膜厚で塗布し、前記棒状液晶化合物がホモジニアス配向又はコレステリック配向した液晶材料層を形成する工程と、(b)前記基板を、光学素子の各色の所定のパターンに対
応する領域ごとに異なる照射量で光照射を行うことによって、前記液晶材料層の棒状液晶化合物の重合および/または架橋成分の含有率が異なる領域を形成するパターン露光工程と、(c)前記基板を、全面露光する追加全面露光工程と、(d)前記液晶材料層を前記サーモトロピック液晶化合物が液晶相から等方相へと変化する相転移温度以上に加熱して、前記少なくとも2つの領域における未反応の前記サーモトロピック液晶化合物のメソゲンの配向の状態を変化させる現像工程と、(e)前記未重合及び未架橋のサーモトロピック液晶化合物を、前記液晶材料層を前記重合および/または架橋温度以上の温度に加熱することによって重合および/または架橋させる工程と、を含むことを特徴とする位相差基板の製造方法としたものである。
請求項10に記載の発明は、前記(c)工程において追加全面露光を行う際、照射量が前記(b)工程における最低の照射量以下となるように調節しながら光照射を行うことを特徴とする請求項9記載の位相差基板の製造方法としたものである。
請求項11に記載の発明は、前記サーモトロピック液晶化合物は、前記相転移温度よりも高い重合および/または架橋温度に加熱することによって重合および/また架橋する材料であり、前記メソゲン基の配向の状態は前記液晶材料層を前記重合および/または架橋温度未満の温度に加熱することにより変化させ、前記未重合及び未架橋のサーモトロピック液晶化合物は前記液晶材料層を前記重合および/または架橋温度以上の温度に加熱することによって重合および/または架橋させることを特徴とする請求項9に記載の位相差基板の製造方法としたものである。
請求項12に記載の発明は、前記液晶固定化層を形成する前に前記基板上にカラーフィルタ層を形成する工程をさらに含み、前記液晶固定化層は前記カラーフィルター層上に、直接あるいは他の層を隔てて形成することを特徴とする請求項9に記載の位相差基板の製造方法としたものである。
請求項13に記載の発明は、前記液晶固定化層上にカラーフィルター層を形成する工程をさらに具備することを特徴とする請求項9に記載の位相差基板の製造方法としたものである。
本発明によると、面内位相差および厚み方向位相差の双方が異なる複数の領域を含み、平坦性・耐熱性に優れた位相差層を有する位相差基板を製造することが可能になる。
本発明の位相差基板の構成を説明する斜視概略図である。
本発明になる、サーモトロピック液晶性を示す化合物を含んだ溶液を重合および/または架橋してなる薄膜を表面に形成した基板について説明する。基板としてガラス、プラスチック等を挙げることができる。このような基板は、カラーフィルタと組み合わせたカラーフィルタ基板としてのみならず、それ自体で位相差基板、位相差フィルムとして使用することも可能である。
以下では、着色画素を形成したカラーフィルタ基板上に、上記液晶性化合物溶液を積層し、その後固定化してなる液晶固定化層を備えるカラーフィルタ付きの位相差基板を例に説明する。
図1は、本発明によって得られるカラーフィルタ付き位相差基板(以下、単にカラーフィルタ基板と記す)の一形態(部分)を例示した斜視図である。本カラーフィルタ基板は、ガラス基板の上にカラーフィルタ層、液晶固定化層(以下、位相差薄膜とも記すことがある)が積層される構成となっており、当該位相差薄膜は面内に着色層の数に対応する複数の領域を有していて、それぞれは液晶化合物層の配向の程度が異なる状態で重合および/または架橋され固定化されている。例えば領域R(4a)は、ほぼ完全に配向した状態であり複屈折性が最も強く発現されていて、領域G(4b)は、領域Rよりは配向の程度が低い状態であり複屈折性は比較的弱く、領域B(4c)は、領域Gよりさらに配向の程度が低い状態であり複屈折性が最も少ない。配向の程度については、複屈折率の違いにより推測することができる。
液晶固定化層の配向の程度が各々異なることにより、当該領域の複屈折率も各々異なる結果となり、ひいては位相差の量もそれぞれ別個の値となる。
発現させる位相差の種類、すなわち本発明においては液晶の配向の種類となるが、これは少なくとも2種類は必要である。例えば棒状の分子に対しては、棒状液晶が面内に水平となるように揃うホモジニアス配向で得られる正のAプレート、同じく面に対して垂直となるように揃うホメオトロピック配向で得られる正のCプレート、面内に水平となりかつ螺旋を巻いたコレステリック配向で得られる負のCプレートがある。円盤状液晶にあっては、面に対して垂直となるように揃うホメオトロピック配向で得られる負のAプレート、面に水平となるように揃うホモジニアス配向で得られる正のCプレートなどが挙げられる。これらに限らず、棒状液晶が面内に水平となりかつ螺旋を巻いていて方位角が偏向した2軸性(正のAプレート/負のCプレート複合)となる状態等も考えられる。
例えば液晶固定化層が正のAプレートの場合、領域4a乃至4cでは、xy平面において複屈折性を有しており、面内位相差Reが互いに異なっている。ここで面内位相差Re[nm]とは、xy面内で最大となる方向の屈折率をnx、nx方向とは垂直方向における屈折率をny、液晶固定化層4の厚みをd[μm]としたときに、下式で表される。
Re=(nx−ny)×d×1000
また、液晶固定化層が負のCプレートの場合、領域4a乃至4cは、複屈折性を有しており、面内位相差Re、厚み方向位相差Rth、あるいはNz係数が互いに異なっている。ここで厚み方向位相差Rth[nm]とは、xy面内で最大となる方向の屈折率をnx、nx方向とは垂直方向における屈折率をny、厚み方向の屈折率をnz、液晶固定化層4の厚みをd[μm]としたときに、下式で表される。
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d×1000
また、Nz係数は
Nz=(nx−nz)/(nx−ny)=Rth/Re+1/2
で定義される値である。
面内位相差及び厚み方向位相差の相違は、1つにはサーモトロピック液晶化合物の配向の程度が領域毎に異なって重合または架橋されていることに起因して生じる。例えば、サーモトロピック液晶の配向の程度が高い領域では、面内位相差ならびに厚み方向位相差Rthが大きくなる。一方、配向の程度の低い領域では、面内位相差ならびに厚み方向位相差が小さくなる。
さらに、面内位相差及び厚み方向の位相差の相違は、サーモトロピック液晶化合物の配向の程度が、面内の方位によって異なって、すなわち配向の程度が異方性を有した状態で重合または架橋されていることに起因する。この場合、ある領域はNz係数が他の領域と異なることになる。
ここで、「配向の程度」とは、面内方向に隣り合った領域それぞれにおけるサーモトロピク液晶の配向の状態を意味する。サーモトロピック液晶化合物の配向の状態は、その領
域の全体にわたって一定であってもよく、z方向に沿って変化していてもよい。例えば、ある領域においては、上面付近はより配向のそろった状態であり、下面付近はより配向が乱された状態であってもよい。この場合、「配向の程度」とは、厚み方向の平均を示す。
具体的には、領域4cでは、サーモトロピック液晶の配向の程度が低く、厚み方向位相差Rthが小さくなる。一方、領域4aではサーモトロピック液晶の配向の程度が高く、厚み方向位相差Rthが大きくなる。
本発明のカラーフィルタ基板において、領域のうち一つは、液晶を無配向の状態で固定化することにより光学的に略等方としてもよい。当該液晶固定化層領域は実質的に位相差がなくなるため単なる透明薄膜として作用する。
本発明のカラーフィルタ基板は、領域ごとに液晶固定化層の複屈折率を異ならしめることでその位相差を所望の値に制御しようとするものであるから、別個の位相差量を有する領域に対して当該層の膜厚を違える必要はない。従って、複数の領域がいずれも略同一の膜厚、すなわち位相差薄膜全域で膜厚を等しく形成することによって液晶固定化層を容易に形成することができる。
本発明のカラーフィルタ付き位相差基板を得る手段は種々考えられるが、カラーフィルタ層の形成方法については既存のカラーフィルタの製造法を用いることが可能である。カラーフィルタ層は基板上に直接設けてもよいし、基板上に予め設けた液晶固定化層の上に設けることもできる。
以下に一例として、顔料を顔料担体に分散した着色組成物を各色毎に所定領域に成膜して硬化させ、着色した画素を形成する場合について記述する。
着色組成物に含まれる顔料としては、有機または無機の顔料を、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。顔料は、発色性が高く、且つ耐熱性の高い顔料、特に耐熱分解性の高い顔料が好ましく、通常は有機顔料が用いられる。以下に、着色組成物に使用可能な有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示す。
赤色着色組成物には、例えばC.I.Pigment Red 7、14、41、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、81:4、146、168、177、178、179、184、185、187、200、202、208、210、246、254、255、264、270、272、279等の赤色顔料を用いることができ、黄色顔料を併用することもできる。黄色顔料としては、C.I.Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199、198、213、214等が挙げられる。
また緑色着色組成物には、例えばC.I.PigmentGreen 7、10、36、37等の緑色顔料を用いることができ、黄色顔料を併用できる。黄色顔料としては、赤色着色組成物のところで挙げた顔料と同様のものが使用可能である。
青色着色組成物には、例えばC.I.Pigment Blue 15、15:1、1
5:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等の青色顔料を用いることができ、紫色顔料を併用できる。紫色顔料としては、C.I.Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等が挙げられる。
また、顔料として無機顔料を用いることも可能であり、具体的には黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑等の金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉等が挙げられる。無機顔料は、彩度と明度のバランスを取りつつ良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、有機顔料と組み合わせて用いられる。
着色組成物には、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
また前記着色組成物に含まれる顔料担体は、顔料を分散させるものであり、熱可塑性樹脂・熱硬化性樹脂・感光性樹脂などの透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物により構成される。透明樹脂は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂である。透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂が含まれ、その前駆体には、放射線照射により硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれ、これらを単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
顔料担体は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、30〜700重量部、好ましくは60〜450重量部の量で用いることができる。また、透明樹脂とその前駆体との混合物を顔料担体として用いる場合には、透明樹脂は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、20〜400重量部、好ましくは50〜250重量部の量で用いることができる。また、透明樹脂の前駆体は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、10〜300重量部、好ましくは10〜200重量部の量で用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば, ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
感光性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
透明樹脂の前駆体であるモノマーおよびオリゴマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
着色組成物には、該組成物を紫外線等の照射により硬化する場合には、光重合開始剤等が添加される。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。
光重合開始剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、5〜200重量部、好ましくは10〜150重量部の量で用いることができる。
上記光重合開始剤は、単独あるいは2種以上混合して用いるが、増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。
増感剤は、光重合開始剤100重量部に対して、0.1〜60重量部の量で含有させることができる。
さらに着色組成物には、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオールを含有させることができる。
多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール 、デカンジチオール 、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。これらの多官能チオールは、1種または2種以上混合して用いることができる。
多官能チオールは、着色組成物中の顔料100重量部に対して、0.2〜150重量部、好ましくは0.2〜100重量部の量で用いることができる。
さらに着色組成物には、顔料を充分に顔料担体中に分散させ、ガラス基板等の平面体上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布して各色表示画素を形成することを容易にするために溶剤を含有させることができる。溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
溶剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、800〜4000重量部、好ましくは1000〜2500重量部の量で用いることができる。
着色組成物は、1種または2種以上の顔料を、必要に応じて上記光重合開始剤と共に、顔料担体および有機溶剤中に三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、アトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。また、2種以上の顔料を含む着色組成物は、各顔料を別々に顔料担体および有機溶剤中に微細に分散したものを混合して製造することもできる。顔料を顔料担体および有機溶剤中に分散する際には、適宜、樹脂型顔料分散剤、界面活性剤、顔料誘導体等の分散助剤を含有させることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を顔料担体および有機溶剤中に分散してなる着色組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。
分散助剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、0.1〜40重量部、好ましくは0.1〜30重量部の量で用いることができる。
樹脂型顔料分散剤としては、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、顔料担体と相溶性のある部位とを有し、顔料に吸着して顔料の顔料担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型顔料分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などの油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモ
ニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
色素誘導体は、有機色素に置換基を導入した化合物であり、用いる顔料の色相に近いものが好ましいが、添加量が少なければ色相の異なるものを用いても良い。有機色素には、一般に色素とは呼ばれていないナフタレン系、アントラキノン系等の淡黄色の芳香族多環化合物も含まれる。色素誘導体としては、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、特公平5−9469号公報等に記載されているものを使用できる。特に、塩基性基を有する色素誘導体は、顔料の分散効果が大きいため、好適に用いられる。これらは単独でまたは2種類以上を混合して用いることができる。
着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。貯蔵安定剤としては、例えばベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。
貯蔵安定剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、0.1〜10重量部の量で含有させることができる。
また着色組成物には、基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等が挙げられる。
シランカップリング剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、0.01〜100重量部の量で含有させることができる。
着色組成物は、グラビアオフセット用印刷インキ、水無しオフセット印刷インキ、シルクスクリーン印刷用インキ、インキジェット印刷用インキ、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジストの形態で調製することができる。着色レジストは、熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂または感光性樹脂と、モノマーと、光重合開始剤と、有機溶剤とを含有する組成物中に色素を分散させたものである。
顔料は、着色組成物の全固形分量を基準(100重量%)として5〜70重量%の割合で含有されることが好ましい。より好ましくは、20〜50重量%の割合で含有され、その残部は、顔料担体により提供される樹脂質バインダーから実質的になる。
着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
本発明におけるカラーフィルタは、平面体上に、印刷法またはフォトリソグラフィー法により形成される複数色の表示画素を具備する。
平面体としては、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスなどのガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。また平面体の表面には、液晶パネル化後の液晶駆動のために、酸化インジウム、酸化錫などからなる透明電極が形成されていてもよい。さらにまた平面体上には、本発明の液晶固定化層が形成されていてもよい。
印刷法による各色表示画素の形成は、上記各種の印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
フォトリソグラフィー法により各色表示画素を形成する場合は、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジストとして調製した着色組成物を、平面体上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜10μmとなるように塗布する。塗布膜を乾燥させる際には、減圧乾燥機、コンベクションオーブン、IRオーブン、ホットプレート等を使用してもよい。
必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。さらに、着色レジストの重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、上記印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。現像処理方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
本発明におけるカラーフィルタ層は、上記方法の他にインキジェット法、電着法、転写法などにより製造することができる。なおインキジェット法は、平面体上に形成した遮光性離画壁で区切られた領域に、各色インキを微細ノズルによって吐出着弾させて表示画素
を形成する方法である。電着法は、平面体上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色表示画素を透明導電膜の上に電着形成する方法である。また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめカラーフィルタ層を形成しておき、このカラーフィルタ層を所望の平面体に転写させる方法である。
次に、本発明の液晶固定化層を得る方法を説明する。その手段についてはカラーフィルタ層を形成する場合と同様に種々考えられるが、基板の上にサーモトロピック液晶性を示し、かつ光によって重合し得るおよび/または架橋され得る化合物を含む溶液を塗布し、露光と加熱を併用して硬化させるというものが簡便である。
溶液は、液晶化合物および溶剤の他、キラル剤、光重合開始剤、熱重合開始剤、増感剤、連鎖移動剤、多官能モノマーあるいはオリゴマー、樹脂、界面活性剤、貯蔵安定剤、密着向上剤その他必要な材料を、当該液晶化合物が液晶性を失わない範囲で加えることができる。
上記サーモトロピック液晶の例として、例えば、アルキルシアノビフェニル、アルコキシビフェニル、アルキルターフェニル、フェニルシクロヘキサン、ビフェニルシクロヘキサン、フェニルビシクロヘキサン、ピリミジン、シクロヘキサンカルボン酸エステル、ハロゲン化シアノフェノールエステル、アルキル安息香酸エステル、アルキルシアノトラン、ジアルコキシトラン、アルキルアルコキシトラン、アルキルシクロヘキシルトラン、アルキルビシクロヘキサン、シクロヘキシルフェニルエチレン、アルキルシクロヘキシルシクロヘキセン、アルキルベンズアルデヒドアジン、アルケニルベンズアルデヒドアジン、フェニルナフタレン、フェニルテトラヒドロナフタレン、フェニルデカヒドロナフタレンおよびこれらの誘導体、ならびに前記化合物のアクリレート等を挙げることができる。
光重合開始剤、増感剤、連鎖移動剤、多官能モノマーあるいはオリゴマー、樹脂、界面活性剤、貯蔵安定剤、密着向上剤などは、前記した着色組成物に用いる化合物と同様のものを使用することができる。
溶剤もまた前記した着色組成物に用いる場合と同様のものを使用することができる。
次にこの溶液を平面体上に塗布する。この際、平面体表面には必要に応じて、配向能を有する膜を形成しておくかあるいは平面体表面そのものが配向規制力を発現するように処理を施しておく。塗布には、スピンコート法、スリットコート法、凸版印刷法、スクリーン印刷、平版印刷、反転印刷、グラビア印刷その他の印刷方法又はこれらの印刷法にオフセット方式を組み合わせた方法、インキジェット法、バーコート法その他既知の成膜法が適用可能である。
平面体の種類は特に限定されるものではないが、マトリクス方式液晶表示装置にカラーフィルタ基板を組み込んで使用する場合、基板はガラス基板あるいは樹脂製の光透過性基板が好適である。
その他、平面体としてプラスチックフィルム等の光透過性フィルム等を用いることも可能である。カラーフィルタ層を設けていない平面体上に液晶固定化層を成膜した場合、通常はその後の工程でカラーフィルタ層を形成することになるが、平面体上に液晶固定化層を設けてカラーフィルタ層は設けない構成、TFT基板上に液晶固定化層を設ける構成等を採用することにより、カラーフィルタ工程を経ずして本発明の趣旨を満たす基板あるいはフィルム等の製品を製造することも可能である。
続いて、成膜された溶液を乾燥させて、液晶化合物層を形成したのち、領域ごとに異なる照射量でパターン露光を行なう。これによって、液晶が重合しおよび/または架橋されるに充分な量の光が照射された領域はその配向の状態を保ったまま固定化され、それよりも少ない量の光が照射された領域は未硬化成分を残し一部が固定化され、光が照射されなかった領域は全てが未反応の状態のままとなる。露光には、紫外線や電子線、可視光線、
赤外線等の放射線を用いることができる。本発明において「光」とは前記放射線のうち1種類あるいは複数種類を指し、「光によって重合」「光重合性」等の表現は同様に前記放射線のうち1種類あるいは複数種類に関する特性を意味したものである。
このように領域によって異なる照射量で露光された基板をさらに全面露光を行なうなおパターン露光での照射量が低い領域は未硬化成分を多く含むため、全面露光の照射量が過多であると複屈折率発現量も大きく変化する。よって、全面露光では、複屈折率の変化量を加味して照度や照射量、輝線を最適化する必要がある。例えば、パターン露光で発現した複屈折率の多少を保持したければ、全面露光では液晶材料層の表層のみが重合および/または架橋されるように照射量を必要最低限とする。
最後に、前記基板を、当該液晶化合物の等方相相転移温度以上であって、かつ重合および/または架橋がなされる以上の温度に加熱する。この加熱工程において、まず、最小限の光のみが照射されたパターン外の領域は表層を除く大部分が等方相に転移して低配向状態となる。また、パターン露光部も領域ごとの照射量に応じて残る未硬化成分の配向が乱れるため、照射量が充分である領域ほど高い配向状態となる。続いて各々その状態をたもったまま重合および/または架橋が進行する。
上記した製造方法においては、パターン露光における光照射量の多少がそのまま複屈折率の多少に単純比例するわけでは必ずしもない。しかしながら照射量を変えて露光したのちに現像することで膜厚を制御しようとする方法等とは異なり、領域は現像工程等のいわゆるウェット工程を経ずに形成されるため、同一の材料を使用する限り光照射量に対する複屈折率発現量の再現性は高く、従って所望の位相差を得るために必要な条件を見出すのは容易であり、安定した製造を行なうこともまた難しいことではない。
以下、本発明の実施の形態について具体的な例を挙げて記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本実施例で用いる材料は、光に対して極めて敏感であるため、自然光などの不要な光による感光を防ぐ必要があり、全ての作業を黄色、または赤色灯下で行なうことは言うまでもない。
なお、実施例および比較例中、「部」とは「重量部」を意味する。
まず、実施例でカラーフィルタ層を形成するのに用いたアルカリ現像型着色組成物およびそれに使用されるアクリル樹脂溶液・顔料分散液、ならびに顔料分散液の原料となるソルトミリング処理顔料の製造について説明する。
(アクリル樹脂溶液1の調製)
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行なった。
メタクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20.0部
メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10.0部
n−ブチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・15.0部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル・・・・・・・・・・・・・・・4.0部
滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、アクリル樹脂の溶液を得た。アクリル樹脂の重量平均分子量は、約40000であった。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘ
キサノンを添加してアクリル樹脂溶液1を調製した。
(アクリル樹脂溶液2の調製)
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行なった。
メタクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20.0部
メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10.0部
n−ブチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・15.0部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル・・・・・・・・・・・・・・4.0部
パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート・・・・20.0部
(東亜合成株式会社製「アロニックスM110」)
滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、アクリル樹脂の溶液を得た。アクリル樹脂の重量平均分子量は、約40000であった。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液2を調製した。
(アクリル樹脂溶液3の調製)
反応容器にシクロヘキサノン560部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
メタクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34.0部
メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23.0部
n−ブチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・70.5部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル・・・・・・・・・・・・・・・8.0部
滴下終了後、さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン55部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、共重合体溶液を得た。
次に、得られた共重合体溶液338部に対して、下記化合物の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。
2−メタクロイルエチルイソシアネート・・・・・・・・・・・・・32.0部
ラウリン酸ジブチル錫・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4部
シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・120.0部
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液3を調製した。得られたアクリル樹脂の重量平均分子量は20000、二重結合当量は470であった。
(アクリル樹脂溶液4の調製)
反応容器にシクロヘキサノン560部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
メタクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4.0部
メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23.0部
n−ブチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・70.5部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル・・・・・・・・・・・・・・・8.0部
パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート・・・・・20.0部
(東亜合成株式会社製「アロニックスM110」)
滴下終了後、さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン55部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、共重合体溶液を得た。
次に、得られた共重合体溶液338部に対して、下記化合物の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。
2−メタクロイルエチルイソシアネート・・・・・・・・・・・・・・32.0部
ラウリン酸ジブチル錫・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4部
クロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・120.0部
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液4を調製した。得られたアクリル樹脂の重量平均分子量は20000、二重結合当量は470であった。
(赤色ソルトミリング処理顔料の製造)
赤色顔料(C.I.pigment red 254、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガフォアレッドB−CF」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次に、この混練物を8リットルの温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、190部の「P.R.254処理顔料」を得た。
(緑色ソルトミリング処理顔料製造例)
赤色顔料を緑色顔料(C.I.pigment green 36、東洋インキ製造株式会社製「リオノールグリーン 6YK」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.G.36処理顔料」を得た。
(黄色ソルトミリング処理顔料製造例)
赤色顔料を黄色顔料(C.I.pigment yellow 138、東洋インキ製造株式会社製「リオノールエロー 1030」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.Y.138処理顔料」を得た。
(青色ソルトミリング処理顔料製造例)
赤色顔料を青色顔料(C.I.pigment blue 15:6、BASF社製「ヘリオゲンブルーL−6700F」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.B.15:6処理顔料」を得た。
(紫色ソルトミリング処理顔料製造例)
赤色顔料を紫色顔料(C.I.pigment violet 23、東洋インキ製造株式会社製「リオノゲンバイオレット R6200」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.V.23処理顔料」を得た。
(赤色顔料分散液の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用い
て、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、赤色顔料分散液を作製した。
P.R.254処理顔料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10.0部
分散助剤(アビシア社製「ソルスパーズ20000」)・・・・・・・1.0部
アクリル樹脂溶液1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34.0部
シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55.0部
(緑色顔料分散液の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、緑色顔料分散液を作製した。
P.G.36処理顔料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10.0部
分散助剤(アビシア社製「ソルスパーズ20000」)・・・・・・・1.0部
アクリル樹脂溶液1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34.0部
シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55.0部
(黄色顔料分散液の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、黄色顔料分散液を作製した。
P.Y.138処理顔料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10.0部
分散助剤(アビシア社製「ソルスパーズ20000」)・・・・・・・1.0部
アクリル樹脂溶液1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34.0部
シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55.0部
(青色顔料分散液の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、青色顔料分散液を作製した。
P.B.15:6処理顔料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10.0部
分散助剤(ビックケミー社製「BYK111」)・・・・・・・・・・1.0部
アクリル樹脂溶液2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34.0部
シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55.0部
(紫色顔料分散液の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、青色顔料分散液を作製した。
P.V.23処理顔料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10.0部
分散助剤(ビックケミー社製「BYK111」)・・・・・・・・・・1.0部
アクリル樹脂溶液2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34.0部
シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55.0部
(赤色着色組成物の製造)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型赤色着色組成物を作製した。
赤色顔料分散液・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・65.0部
アクリル樹脂溶液3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート・・・・・・・・・・・・3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」)・・・・・・・・0.3部
シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14.0部。
(緑色着色組成物の製造)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型緑色着色組成物を作製した。
緑色顔料分散液・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53.0部
黄色顔料分散液・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32.0部
アクリル樹脂溶液3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート・・・・・・・・・・・・3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」)・・・・・・・・0.3部
シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0部
(青色着色組成物の製造)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型青色着色組成物を作製した。
青色顔料分散液・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45.0部
紫色顔料分散液・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.0部
アクリル樹脂溶液4・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート・・・・・・・・・・・・・3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」)・・・・・・・・・0.3部
シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14.0部
[実施例1]
上記で得られた赤色着色組成物を、スピンコーターで乾燥膜厚が2.0μmになるように塗布した後に、クリーンオーブン中70℃で20分間加熱乾燥し塗布基板を得た。この基板を室温まで冷却後、超高圧水銀灯を用い、フォトマスクを介して紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。さらに、クリーンオーブン中で、230℃で30分間焼成を行ない、基板上に赤色画素を形成した。次に緑色着色組成物を使用して同様に緑色画素を形成し、さらに青色着色組成物を使用して青色画素を形成し、カラーフィルタ層を得た。当該カラーフィルタ層を成膜した基板について面内方向位相差Reを測定したところ、赤、緑、青色の全ての画素部分で1.0nm未満であった。一方、厚み方向位相差Rthを測定したところ、赤色画素部分は波長630nmの光において6.0nm、緑色画素部分は波長550nmの光において1.1nm、青色画素部分は波長490nmの光において3.6nmであった。
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合し、0.6μmのフィルタで濾過して得た液晶化合物を、前記基板のカラーフィルタ層の上に、スピンコーターで乾燥膜厚が1.5μmになるように塗布し、ホットプレートにて90℃で1分間加熱乾燥し液晶配向基板を得た。
垂直配向重合性液晶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19.0部
(大日本インキ化学工業株式会社製「UCL−017」)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.0部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
界面活性剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0部
(ビックケミー社製「BYK111」2%シクロヘキサノン溶液)
シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・77.0部
次に当該液晶配向基板を、超高圧水銀灯を用いフォトマスクを介して各色領域毎に紫外線を露光した。紫外線の照射量は、赤色画素領域では120mJ/cm 、緑色画素領域では40mJ/cm、青色画素領域では30mJ/cmとした。
続いて超高圧水銀灯を用いて基板全面を紫外線露光し、位相差薄膜付きカラーフィルタ基板を得た。続いて基板をクリーンオーブンに入れ、230℃で40分間焼成を行なった。
当該カラーフィルタ基板のカラーフィルタ層および位相差薄膜の面内方向位相差Reを測定したところ、赤色画素部分は波長630nmの光において160nm、緑色画素部分は波長550nmの光において140nm、青色画素部分は波長490nmの光において115nmであった。また、厚み方向位相差Rthの合計を測定したところ、赤色画素部分は波長630nmの光において65nm、緑色画素部分は波長550nmの光において61nm、青色画素部分は波長490nmの光において60nmであった。
熱処理工程後における位相差薄膜の各色領域間の膜厚差を測定したところ、前記(c)工程([0019])を省いた場合の膜厚差の15%程度に低下した。また、各色領域(図1,4a,4b,4c)端部における領域外部(図1,4d)の隆起高さは、前記(c)工程([0019])を省いた場合の7%程度にまで低下した。結果を表1に示す。
Figure 2011064757
[実施例2]
実施例1と同様にガラス基板へカラーフィルタ層を形成した後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合し0.6μmのフィルタで濾過して得た液晶化合物を、前記基板のカラーフィルタ層の上に、スピンコーターで乾燥膜厚が3.0μmになるように塗布し、ホットプレートにて90℃で2分間加熱乾燥し液晶配向基板を得た。
水平配向重合性液晶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18.3部
(BASFジャパン株式会社製「Paliocolor LC 242」)
キラル剤 1.5部
(BASFジャパン株式会社製「Paliocolor LC 756」)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
界面活性剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0部
(ビックケミー社製「BYK111」2%シクロヘキサノン溶液)
シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・77.0部。
次に当該液晶配向基板を、超高圧水銀灯を用いフォトマスクを介して各色領域毎に紫外線を露光した。紫外線の照射量は、赤色画素領域では20mJ/cm、緑色画素領域は50mJ/cm、青色画素領域では100mJ/cmとした。
続いて超高圧水銀灯を用いて基板全面を紫外線露光し、位相差薄膜付きカラーフィルタ基板を得た。
続いて基板をクリーンオーブンに入れ、230℃で40分間焼成を行なった。
当該カラーフィルタ基板のカラーフィルタ層および位相差薄膜の厚み方向位相差Rthの
合計を測定したところ、赤色画素部分は波長630nmの光において190nm、緑色画素部分は波長550nmの光において210nm、青色画素部分は波長490nmの光において220nmであった。
熱処理工程後における位相差薄膜の各色領域間の膜厚差を測定したところ、前記(c)工程([0081])を省いた場合の膜厚差の15%程度に低下した。また、各色領域(図1,4a,4b,4c)端部における領域外部(図1,4d)の隆起高さは、前記(c)工程([0081])を省いた場合の7%程度にまで低下した。結果を表2に示す。
Figure 2011064757
1…カラーフィルタ基板
2…ガラス基板
3…カラーフィルタ層
4…液晶固定化層(位相差薄膜)
4a…領域R
4b…領域G
4c…領域B
4d…領域W

Claims (13)

  1. 基板上に液晶固定化層が形成された位相差基板において、
    前記液晶固定化層は、
    サーモトロピック液晶性を示し、光の照射で重合し得るおよび/または架橋され得る化合物を重合または架橋して形成され、
    同一面内において屈折率異方性を有する2以上の領域を含み、
    前記2以上の領域は互いに配向の程度が異なることに起因して複屈折率が相違するように設けられ、
    前記2以上の領域と領域外の境界における段差が0.1μm以下である
    ことを特徴とする位相差基板。
  2. 前記液晶固定化層が、nx>ny=nzなる屈折率異方性をもつことを特徴とする請求項1記載の位相差基板。
  3. 前記液晶固定化層が、光重合性の棒状液晶化合物を含み、該棒状液晶化合物が厚み方向を螺旋軸とするコレステリック配向した状態で重合および/または架橋されており、nx=ny>nzあるいはnx>ny>nzなる屈折率異方性をもつことを特徴とする請求項1記載の位相差基板。
  4. 前記液晶固定化層は連続した膜であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の位相差基板。
  5. 前記基板はガラスまたはプラスチックのいずれかであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の位相差基板。
  6. 前記基板と前記液晶固定化層との間に介在するか、又は前記液晶固定化層を間に挟んで前記基板と向き合った位置にカラーフィルタ層が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の位相差基板。
  7. 前記カラーフィルタ層は第1乃至第3着色画素を有していて、前記液晶固定化層は第1乃至第3領域を含み、前記カラーフィルタ層の第1乃至第3着色画素とそれぞれ向き合っていることを特徴とする請求項6に記載の位相差基板。
  8. 前記液晶固定化層は、前記カラーフィルタ層の着色画素毎に光学補償するように、各着色画素に向き合った領域毎に所定の位相差値を有していることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の位相差基板。
  9. (a)基板上にサーモトロピック液晶性を示し光重合性の棒状液晶化合物を含む溶液を均一な膜厚で塗布し、前記棒状液晶化合物がホモジニアス配向又はコレステリック配向した液晶材料層を形成する工程と、
    (b)前記基板を、光学素子の各色の所定のパターンに対応する領域ごとに異なる照射量で光照射を行うことによって、前記液晶材料層の棒状液晶化合物の重合および/または架橋成分の含有率が異なる領域を形成するパターン露光工程と、
    (c)前記基板を、全面露光する追加全面露光工程と、
    (d)前記液晶材料層を前記サーモトロピック液晶化合物が液晶相から等方相へと変化する相転移温度以上に加熱して、前記少なくとも2つの領域における未反応の前記サーモトロピック液晶化合物のメソゲンの配向の状態を変化させる現像工程と、
    (e)前記未重合及び未架橋のサーモトロピック液晶化合物を、前記液晶材料層を前記重合および/または架橋温度以上の温度に加熱することによって重合および/または架橋さ
    せる工程と、
    を含むことを特徴とする位相差基板の製造方法。
  10. 前記(c)工程において追加全面露光を行う際、照射量が前記(b)工程における最低の照射量以下となるように調節しながら光照射を行うことを特徴とする請求項9に記載の位相差基板の製造方法。
  11. 前記サーモトロピック液晶化合物は、前記相転移温度よりも高い重合および/または架橋温度に加熱することによって重合および/また架橋する材料であり、前記メソゲン基の配向の状態は前記液晶材料層を前記重合および/または架橋温度未満の温度に加熱することにより変化させ、前記未重合及び未架橋のサーモトロピック液晶化合物は前記液晶材料層を前記重合および/または架橋温度以上の温度に加熱することによって重合および/または架橋させることを特徴とする請求項9に記載の位相差基板の製造方法。
  12. 前記液晶固定化層を形成する前に前記基板上にカラーフィルタ層を形成する工程をさらに含み、前記液晶固定化層は前記カラーフィルター層上に、直接あるいは他の層を隔てて形成することを特徴とする請求項9に記載の位相差基板の製造方法。
  13. 前記液晶固定化層上にカラーフィルター層を形成する工程をさらに具備することを特徴とする請求項9に記載の位相差基板の製造方法。
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