JP2005316439A - カラーフィルタおよびこれを備えた液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】赤色、緑色および青色のフィルタセグメントを具備するカラーフィルタにおいて、該カラーフィルタを2枚の偏光板の間に挟んで、XYZ表色系色度図の色度座標(x、y)を測定した場合、平行透過光の色度(xP、yP)と直交透過光の色度(xC、yC)が下記式(1)を満足するカラーフィルタ、および該カラーフィルタを備えた液晶表示装置。
Δxy=[(xP−xC)2+(yP−yC)2]1/2<0.130 ・・・(1)
【選択図】なし
Description
カラーフィルタは、ガラス等の透明な基板の表面に、遮光パターンであるブラックマトリックスと赤色、緑色および青色の微細な帯(ストライプ)状のフィルタセグメントを平行または交差して配置したもの、あるいは微細なフィルタセグメントを縦横一定の配列で配置したものから構成されている。
第1および第2の透明基板の外側には、それぞれ第1および第2の偏光板が設けられており、第1の偏光板の外側にはバックライト光源を含むバックライトユニットが設置されている。
液晶表示装置は、近年その薄型であることゆえの省スペース性、軽量性、また省電力性などが評価され、大型のテレビ、モニタにも用途が急速に拡大してきていることから、液晶表示装置の色特性を決定するカラーフィルタに対して高輝度化、高色再現性、高コントラスト化の要求が高まっている。
また、液晶表示装置の色特性に影響を及ぼす偏光板自体も偏光軸が互いに平行にした状態と、互いに直交にした状態では色特性が異なり、直交にした状態は、平行にした状態に比較して著しく青色に色づいて見えることから、平行透過光の色度と直交透過光の色度を一定の範囲内に調整することが行われている(特許文献2参照)。
そこで、本発明は、液晶表示装置の白表示時の色特性と黒表示時の色特性とが相違せず視認性に優れたカラーフィルタ、およびそれを備えた液晶表示装置を提供することを目的とする。
Δxy=[(xP−xC)2+(yP−yC)2]1/2<0.130 ・・・(1)
また、本発明の液晶表示装置は、本発明のカラーフィルタを備えたことを特徴とする。
本発明のカラーフィルタにおいて、直交透過光の色度(xC、yC)は、XYZ表色系色度図におけるxy平面上において、色度a(0.180,0.180)と色度b(0.270,0.180)を結ぶ直線、色度bと色度c(0.320,0.250)を結ぶ直線、色度cと色度d(0.380,0.280)を結ぶ直線、色度dと色度e(0.400,0.430)を結ぶ直線、色度eと色度f(0.300,0.350)を結ぶ直線、および色度fと色度aを結ぶ直線により囲まれる領域内にあることが好ましい。
CB/CG≧1.30 ・・・・・・(2)
1.80≧CR/CG≧0.50 ・・・・・・(3)
CB/CR≧1.30 ・・・・・・(4)
CR:赤色フィルタセグメントのコントラスト比
CG:緑色フィルタセグメントのコントラスト比
CB:青色フィルタセグメントのコントラスト比
また、本発明のカラーフィルタにおいて、青色フィルタセグメントのXYZ表色系色度図の色度座標yは0.140未満であり、かつコントラスト比は2000以上であることが好ましく、青色フィルタセグメントは、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる色素担体と、BET法による比表面積が90m2/g以上のC.I. Pigment Blue 15:6顔料と、さらに必要に応じてBET法による比表面積が90m2/g以上のC.I. Pigment Violet 23顔料とを含有する青色着色組成物から形成されることが好ましい。
本発明のカラーフィルタは、赤色、緑色および青色のフィルタセグメントを具備し、該カラーフィルタを2枚の偏光板の間に挟んでXYZ表色系色度図の色度座標(x、y)を測定した場合、平行透過光の色度(xP、yP)と直交透過光の色度(xC、yC)が下記式(1)を満足するものである。
Δxy=[(xP−xC)2+(yP−yC)2]1/2<0.130 ・・・(1)
Δxyが上記範囲内にあるカラーフィルタを用いて形成される液晶表示装置は、白表示時の色特性と黒表示時の色特性の相違がなく、視認性に優れている。なお、Δxyは好ましくは0.110未満であり、更に好ましくは0.090未満である。
カラーフィルタを2枚の偏光板の間に挟んだ状態でのXYZ表色系色度図における平行透過光の色度(xP、yP)および直交透過光の色度(xC、yC)は、色彩輝度計により、2゜視野の条件で測定される(CIE1931表色系)。また、光源としては、図1に示すような発光スペクトルを有し、輝度=1937cd/m2、XYZ表色系色度図における色度座標(x,y)が(0.316,0.301)、色温度=6525K、色度偏差duv=−0.0136の特性のものが用いられる。また、偏光板は、NPF−SEG1224DU(日東電工社製)が用いられる。
カラーフィルタのコントラスト比の上限は、偏光板のコントラスト比(カラーフィルタを除いた状態で測定されるコントラスト比)と同等まで高めることができ、偏光板のコントラスト比は、現状では15000程度である。
CB/CG≧ 1.30 ・・・・・・(2)
1.80 ≧CR/CG≧0.50 ・・・・・・(3)
CB/CR≧1.30 ・・・・・・(4)
CR:赤色フィルタセグメントのコントラスト比
CG:緑色フィルタセグメントのコントラスト比
CB:青色フィルタセグメントのコントラスト比
主にΔxyに関係するCB/CG、CB/CRは高い値が好ましい。また、主にカラーフィルタの直交透過光の色度と黒体軌跡との偏差に関係するCR/CGは1.00に近いことが好ましい。CB/CG、CR/CG、CB/CRは、より好ましくはCB/CG≧ 1.50、1.60≧ CR/CG ≧ 0.60、CB/CR≧ 1.50であり、更に好ましくはCB/CG ≧ 1.70、1.40 ≧ CR/CG ≧ 0.70、CB/CR ≧ 1.70である。
尚、CB/CG、CB/CRの上限は、青色のフィルタセグメントの実現可能なコント
ラスト比を考慮すると10.00程度である。
着色組成物に含まれる色素としては、有機または無機の顔料を、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。顔料のなかでは、発色性が高く、且つ耐熱性の高い顔料、特に耐熱分解性の高い顔料が好ましく、通常は有機顔料が用いられる。
以下に、着色組成物に使用可能な有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示す。
また、青色着色組成物には、C.I. Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料、好ましくはC.I. Pigment Violet 23を併用することができる。
橙色顔料としてはC.I. Pigment Orange 36、43、51、55、59、61、71、73等が挙げられる。
また、無機顔料としては、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑等の金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉等が挙げられる。無機顔料は、彩度と明度のバランスを取りつつ良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、有機顔料と組み合わせて用いられる。
着色組成物には、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
特に、青色着色組成物に含まれる青色顔料のBET法による比表面積は、90m2/g以上であることが好ましく、より好ましくは100m2/g以上であり、更に好ましくは110m2/g以上である。また、青色顔料のBET法による比表面積は、140m2/g以下であることが好ましい。
また、紫色顔料のBET法による比表面積は、90m2/g以上であることが好ましく、より好ましくは100m2/g以上であり、更に好ましくは、110m2/g以上である。また、紫色顔料のBET法による比表面積は、150m2/g以下であることが好ましい。
それぞれの顔料の比表面積が下限値より小さい場合には、カラーフィルタの輝度やコントラスト比が低くなる。また、それぞれの顔料の比表面積が上限値より大きい場合には、顔料分散が難しくなり、着色組成物としての安定性を保ち、流動性を確保することが困難になる。その結果、カラーフィルタの輝度やコントラスト比の特性が悪化する。
以下にそれぞれの方法について説明するが、本発明に用いる着色組成物に含まれる顔料の比表面積の制御方法は、上記方法のいずれを用いてもよい。
顔料と無機塩の比率は、無機塩の比率が多くなると顔料の微細化効率は良くなるが、顔料の処理量が少なくなるために生産性が低下する。一般的には、顔料が1重量部に対して無機塩を1〜30重量部、好ましくは2〜20重量部用いるのが良い。また、上記水溶性有機溶剤は、顔料と無機塩とが均一な固まりとなるように加えるもので、顔料と無機塩との配合比にもよるが、通常顔料の50〜300重量%の量が用いられる。
面積の顔料を析出させる方法で、溶媒の種類や量、析出温度、析出速度などにより比表面積の大きさが制御できる。一般に顔料は溶媒に溶けにくいため、使用できる溶媒は限られるが、例として濃硫酸、ポリリン酸、クロロスルホン酸などの強酸性溶媒または液体アンモニア、ナトリウムメチラートのジメチルホルムアミド溶液などの塩基性溶媒などが知られている。
ソルトミリング時あるいはアシッドペースティング時には、比表面積制御に伴う顔料の凝集を防ぐために、下記に示す色素誘導体や樹脂型顔料分散剤、界面活性剤等の分散助剤を併用することもできる。また、比表面積制御を2種類以上の顔料を共存させた形で行うことにより、単独では分散が困難な顔料であっても安定な分散体として仕上げることができる。
さらに、顔料の比表面積を制御する手段として、顔料を高速のサンドミル等で長時間分散すること(顔料を乾式粉砕する、いわゆるドライミリング法)により、顔料の比表面積を大きくすると同時に分散することも可能である。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物、ボレート系化合物、カルバゾール系化合物、イミダゾール系化合物、チタノセン系化合物等が用いられる。これらの光重合開始剤は1種または2種以上混合して用いることができる。
光重合開始剤は、色素100重量部に対して、好ましくは5〜200重量部、より好ましくは10〜150重量部の量で用いることができる。
増感剤の使用量は、光重合開始剤と増感剤の合計量を基準として0.5〜60重量%が好ましく、より好ましくは3〜40重量%である。
多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール 、デカンジチオール
、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。これらの多官能チオールは、1種または2種以上混合して用いることができる。
多官能チオールは、色素100重量部に対して、0.1〜200重量部の量で用いることが好ましく、より好ましくは0.25〜75重量部の量である。0.1重量部未満では多官能チオールの添加効果が不充分であり、200重量部を越えると感度が高すぎて逆に解像度が低下する。
貯蔵安定剤としては、例えばベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。
色素は、着色組成物の全固形分量を基準として5〜70重量%の割合で含有されることが好ましい。より好ましくは、20〜50重量%の割合で含有され、その残部は、色素担体により提供される樹脂質バインダーから実質的になる。
着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
透明基板としては、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスなどのガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。また、ガラス板や樹脂板の表面には、液晶パネル化後の液晶駆動のために、酸化インジウム、酸化錫などからなる透明電極が形成されていてもよい。
、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。さらに、着色レジストの重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、上記印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
盛り)現像法等を適用することができる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
図3は、本発明のカラーフィルタを備えた液晶表示装置の概略断面図である。図3に示す装置10は、ノート型パソコン用のTFT駆動型液晶表示装置の典型例であって、離間対向して配置された一対の透明基板11および21を備え、それらの間には、液晶(LC)が封入されている。液晶(LC)は、TN(Twisted Nematic)、STN(Super Twisted Nematic)、IPS(In-Plane switching)、VA(Vertical Alignment)、OCB(Optically Compensated Birefringence)等の駆動モードに応じて配向される。
第1の透明基板11の内面には、TFT(薄膜トランジスタ)アレイ12が形成されており、その上には例えばITOからなる透明電極層13が形成されている。透明電極層13の上には、配向層14が設けられている。また、透明基板11の外面には、偏光板15が形成されている。
なお、実施例および比較例中、「部」とは「重量部」を意味する。
[顔料の調整]
実施例および比較例で用いた顔料は、表1に示すものと下記の通りに調整した青色顔料2、紫色顔料2〜4、赤色顔料4、5、黄色顔料3である。なお、青色顔料および紫色顔料については、自動蒸気吸着量測定装置(日本ベル社製「BELSORP18」)を用いて、窒素吸着によるBET法の比表面積を測定した。結果を表2に示す。
表1に示す青色顔料1(B−1)200部、塩化ナトリウム1600部、およびジエチレングリコール(東京化成社製)100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、70℃で12時間混練した。次に、この混合物を約5リットルの温水に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間撹拌してスラリー状とした後、濾過、水洗して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除き、80℃で24時間乾燥し、198部のソルトミリング処理顔料(青色顔料2)を得た。
表1に示す紫色顔料1(V−1)200部、塩化ナトリウム1600部、およびジエチレングリコール(東京化成社製)100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、90℃で3時間混練した。次に、この混合物を約5リットルの温水に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間撹拌してスラリー状とした後、濾過、水洗して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除き、80℃で24時間乾燥し、198部のソルトミリング処理顔料(紫色顔料2)を得た。
表1に示す紫色顔料1(V−1)300部を96%硫酸3000部に投入し1時間撹拌後、5℃の水に注入した。1時間撹拌後、濾過、温水で洗浄液が中性になるまで洗浄し、70℃で乾燥した。得られたアシッドペースティング処理顔料200部、塩化ナトリウム1600部、およびジエチレングリコール(東京化成社製)100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、90℃で6時間混練した。次に、この混合物を約5リットルの温水に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間撹拌してスラリー状とした後、濾過、水洗して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除き、80℃で24時間乾燥し、198部のソルトミリング処理顔料(紫色顔料3)を得た。
ソルトミリング処理時に用いたアシッドペースティング処理顔料200部のうち10部を表3に示す分散剤A−1に変更し、かつニーダーによる混練時間を20時間に変更した以外は、紫色顔料3と同様にして紫色顔料4を得た。
表1に示す赤色顔料1(R−1)160部、塩化ナトリウム1600部、およびジエチレングリコール(東京化成社製)190部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で10時間混練した。次に、この混合物を約5リットルの温水に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間撹拌してスラリー状とした後、濾過、水洗して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除き、80℃で24時間乾燥し、156部のソルトミリング処理顔料(赤色顔料4)を得た。
表1に示す赤色顔料2(R−2)152部、表3に示す分散剤A−2 8部、塩化ナトリウム1600部、およびジエチレングリコール(東京化成社製)190部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で10時間混練した。次に、この混合物を約5リットルの温水に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間撹拌してスラリー状とした後、濾過、水洗して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除き、80℃で24時間乾燥し、156部のソルトミリング処理顔料(赤色顔料4)を得た。
表1に示す黄色顔料2(Y−2)200部、塩化ナトリウム1500部、およびジエチレングリコール(東京化成社製)270部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で6時間混練した。次に、この混合物を約5リットルの温水に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間撹拌してスラリー状とした後、濾過、水洗して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除き、80℃で24時間乾燥し、196部のソルトミリング処理顔料(黄色顔料3)を得た。
次に、実施例および比較例で用いたアクリル樹脂溶液の調製について説明する。樹脂の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により測定したポリスチレン
換算の重量平均分子量である。
反応容器にシクロヘキサノン800部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら100℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
スチレン 60.0部
メタクリル酸 60.0部
メチルメタクリレート 65.0部
ブチルメタクリレート 65.0部
アゾビスイソブチロニトリル 10.0部
滴下後さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル2.0部をシクロヘキサノン50部で溶解させたものを添加し、さらに100℃で1時間反応を続けてアクリル樹脂の溶液を得た。アクリル樹脂の重量平均分子量は、約40000であった。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
表4に示す組成(重量比)の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、顔料分散体を作製した。
次いで、表5に示す組成(重量比)の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、各色レジストを得た。
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤:2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパ ン-1-オン
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガキュア907」)
増感剤 :4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」)
有機溶剤 :シクロヘキサノン
表6に示す各色レジストの組み合わせにて、下記に示す方法にてカラーフィルタを作製した。
まず、赤色レジストをスピンコート法により、予めブラックマトリックスが形成されてあるガラス基板に塗工した後、クリーンオーブン中で、70℃で20分間プリベークした。次いで、この基板を室温に冷却後、超高圧水銀ランプを用い、フォトマスクを介して紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。さらに、クリーンオーブン中で、230℃で30分間ポストベークを行い、基板上にストライプ状の赤色フィルタセグメントを形成した。
次に、緑色レジストを使用し、同様に緑色フィルタセグメントを形成し、さらに、青色レジストを使用し、青色フィルタセグメントを形成し、カラーフィルタを得た。各色フィルタセグメントの形成膜厚はいずれも2.0μmであった。
得られた各色レジストをスピンコート法によりガラス基板に塗工した後、クリーンオーブン中で、70℃で20分間プリベークした。次いで、この基板を室温に冷却後、超高圧水銀ランプを用い、紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。その後、クリーンオーブン中で、230℃で30分間ポストベークを行い、各色フィルタセグメントのコントラスト比測定用乾燥塗膜を作製した。乾燥塗膜の膜厚は、いずれも2.0μmであった。
得られたカラーフィルタ上に、透明ITO電極層を形成し、その上にポリイミド配向層を形成した。このガラス基板の他方の表面に偏光板を形成した。他方、別の(第2の)ガラス基板の一方の表面にTFTアレイおよび画素電極を形成し、他方の表面に偏光板を形成した。
こうして準備された2つのガラス基板を電極層同士が対面するよう対向させ、スペーサビーズを用いて両基板の間隔を一定に保ちながら位置合わせし、液晶組成物注入用開口部を残すように周囲を封止剤で封止した。開口部から液晶組成物を注入し、開口部を封止した。このようにして作製した液晶表示装置をバックライトユニットと組み合わせて液晶パネルを得た。
[青色フィルタセグメントの色度測定]
得られた青色フィルタセグメントの色度座標yを顕微分光測光装置OSP−SP200(オリンパス光学工業社製)を使用し、2゜視野の条件下でC光源を用いて測定した。結果を表6に示す。
まず、図4(a)に示すように、得られたカラーフィルタ34の両側に偏光板33,35を重ねて、偏光板33,35の偏光軸を互いに平行にした状態で、一方の偏光板35の側からバックライト37を当てて、他方の偏光板33を透過した光の色度座標(平行透過光の色度)を色彩輝度計BM−5A(トプコン社製)32を使用して、2゜視野の条件で測定した(CIE1931表色系)。
次に、図4(b)に示すように、偏光板33,35の偏光軸を互いに直交させた状態で、一方の偏光板35側からバックライト37を当て、他方の偏光板33を透過した光の色度座標(直交透過光の色度)を色彩輝度計32で測定した。
、色温度=6525K、色度偏差duv=−0.0136の特性のものを用いた。また、偏光板は、NPF−SEG1224DU(日東電工社製)を用いた。
また、平行透過光の色度(xP、yP)と直交透過光の色度(xC、yC)からΔxyを式(1)を用いて算出した。結果を表7に示し、直交透過光の色度(xC、yC)を図5、図6に示す。
ルタ34を除いた状態で同様に測定し、Δxyを式(1)を用いて算出した。結果を表7に示し、直交透過光の色度(xC、yC)を図5、図6に示す。
カラーフィルタの平行透過光および直交透過光の色度測定と同様に、まず、図4(a)に示すように、得られた各色フィルタセグメントおよびカラーフィルタ34の両側に偏光板33,35を重ねて、偏光板33,35の偏光軸を互いに平行にした状態で、一方の偏光板35の側からバックライト37を当てて、他方の偏光板33を透過した光の輝度LP(平行透過光の輝度)を色彩輝度計32で測定した。
次に、図4(b)に示すように、偏光板33,35の偏光軸を互いに直交させた状態で、一方の偏光板35側からバックライト37を当て、他方の偏光板33を透過した光の輝度LC(直交透過光の輝度)を色彩輝度計32で測定した。
また、偏光板単体(カラーフィルタを除いた状態)における平行透過光の輝度LPと直交透過光の輝度LCを図4(a)および図4(b)からカラーフィルタ34を除いた状態で同様に測定した。
得られた測定値を用いて、コントラスト比をLP/LCで算出した。結果を表6,7に示す。
作製した液晶表示装置を黒表示させ、着色状態を目視観察した。評価ランクは次の通りであり、結果を表7に示す。
○ :着色が観察されず、視認性良好。
△ :わずかに着色が観察されるが、実用上は問題無いレベル。
× :かなり着色が観察され、視認性不良。
一方、比較例1〜4のカラーフィルタはΔxyが0.130以上であり、液晶パネルの黒表示時の着色度合いが大きく、視認性不良であった。また、比較例1〜4のカラーフィルタは、図6に示す通り直交透過光の色度(xC、yC)がXYZ表色系色度図におけるxy平面上において、色度a(0.180,0.180)と色度b(0.270,0.180)を結ぶ直線、色度bと色度c(0.320,0.250)を結ぶ直線、色度cと色度d(0.380,0.280)を結ぶ直線、色度dと色度e(0.400,0.430)を結ぶ直線、色度eと色度f(0.300,0.350)を結ぶ直線、および色度fと色度aを結ぶ直線により囲まれる領域から大きく外れていた。
また、実施例2,3に比べ赤色、緑色および青色のフィルタセグメントのコントラスト比を高くした実施例4,5のカラーフィルタは、カラーフィルタのコントラスト比が大幅に向上している。
11,21…透明基板
12…TFTアレイ
13,23…透明電極
14,24…配向層
15,25…偏光板
22…カラーフィルタ
30…バックライトユニット
31…三波長ランプ
32…色彩輝度計
33,35…偏光板
34…カラーフィルタ
36…バックライト光
37…バックライトユニット
Claims (8)
- 赤色、緑色および青色のフィルタセグメントを具備するカラーフィルタにおいて、該カラーフィルタを2枚の偏光板の間に挟んで、XYZ表色系色度図の色度座標(x、y)を測定した場合、平行透過光の色度(xP、yP)と直交透過光の色度(xC、yC)が下記式(1)を満足することを特徴とするカラーフィルタ。
Δxy=[(xP−xC)2+(yP−yC)2]1/2<0.130 ・・・(1) - 直交透過光の色度(xC、yC)が、XYZ表色系色度図におけるxy平面上において、色度a(0.180,0.180)と色度b(0.270,0.180)を結ぶ直線、色度bと色度c(0.320,0.250)を結ぶ直線、色度cと色度d(0.380,0.280)を結ぶ直線、色度dと色度e(0.400,0.430)を結ぶ直線、色度eと色度f(0.300,0.350)を結ぶ直線、および色度fと色度aを結ぶ直線により囲まれる領域内にあることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ。
- カラーフィルタのコントラスト比が1400以上であることを特徴とする請求項1または2記載のカラーフィルタ。
- 赤色、緑色および青色フィルタセグメントのコントラスト比が、下記式(2)、(3)および(4)を満足することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のカラーフィルタ。
CB/CG≧1.30 ・・・・・・(2)
1.80≧CR/CG≧0.50 ・・・・・・(3)
CB/CR≧1.30 ・・・・・・(4)
CR:赤色フィルタセグメントのコントラスト比
CG:緑色フィルタセグメントのコントラスト比
CB:青色フィルタセグメントのコントラスト比 - 青色フィルタセグメントのXYZ表色系色度図の色度座標yが0.140未満であり、かつコントラスト比が2000以上であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のカラーフィルタ。
- 青色フィルタセグメントが、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる色素担体と、BET法による比表面積が90m2/g以上のC.I. Pigment Blue 15:6顔料とを含有する青色着色組成物から形成されることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載のカラーフィルタ。
- 青色フィルタセグメントを形成する青色着色組成物が、さらにBET法による比表面積が90m2/g以上のC.I. Pigment Violet 23顔料を含有することを特徴とする請求項6記載のカラーフィルタ。
- 請求項1〜7いずれか1項に記載のカラーフィルタを備えた液晶表示装置。
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