JP2011075817A - 複屈折率制御インセルカラーフィルタ基板とその製造法及び、立体映像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係るカラーフィルタ基板1は、支持体2とカラーフィルタ層3と固体化液晶層4と偏光層5とを含んでいる。カラーフィルタ層3は赤、緑、青の着色層を含んでいる。固体化液晶層4は位相差層であり、その主面に平行な方向に並んだ第1表示部6と第2表示部7を含んでいる。これらの表示部の各着色層に対応する区域6a乃至6c及び区域7a乃至7cは、それぞれXY面内に屈折率異方性を有し、かつ互いにXY面内の複屈折率が異なるように形成されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、カラーフィルタによって多色表示を行った際に、カラーフィルタの各色画素の表示領域を通過する光の波長域が異なっていても、各画素に対して適切な位相差膜を形成し、さらに位相差膜及び偏向膜をインセル化することで、高品質な3D映像表示装置を提供することを課題とし、また3D映像表示体を容易にかつ高品質で製造する方法を提供することを課題とする。
また、固体化液晶層4は支持体2とカラーフィルタ層3との間に形成されていてもよい。この場合、基板上に形成された固体化液晶層4の位置に合わせてカラーフィルタ層3が形成される。
この構成であれば、屈折率異方性を付与する表示部が1つであるため、製造が簡便であるというメリットがある。
一方、第1表示部及び第2表示部が、いずれもXY面内に屈折率異方性を有し、それぞれのXY面内の複屈折率が、着色層の区域ごとに異なるように形成した場合には、第1表示部には、前記着色層の各区域を透過してくる光の波長に合わせて、各区域ごとに、λ/4位相差膜を設け、かつ、第2表示部は、各区域ごとに第1表示部の有する遅相軸と直交する遅相軸を有するようにしてもよい。
この構成であれば、λ/4位相差膜を透過してくる光は円偏光であるため、軸依存性がなくなり、例えば立体映像表示体が90°傾いた状態でも、良好な立体映像を得ることが可能となる。
本発明に関連するカラーフィルタ基板を得る手段は種々考えられるが、カラーフィルタ層3の形成方法については既存のカラーフィルタ基板の製造法を用いることが可能である。
支持体2としては、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスなどのガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。また平面体の表面には、液晶パネル化後の液晶駆動のために、酸化インジウム、酸化錫などからなる透明電極が形成されていてもよい。さらにカラーフィルタ層が形成される平面体上には、後述する固体化液晶層4をカラーフィルタ層より先に形成されていてもよい。
上記サーモトロピック液晶の例として、例えば、アルキルシアノビフェニル、アルコキシビフェニル、アルキルターフェニル、フェニルシクロヘキサン、ビフェニルシクロヘキサン、フェニルビシクロヘキサン、ピリミジン、シクロヘキサンカルボン酸エステル、ハロゲン化シアノフェノールエステル、アルキル安息香酸エステル、アルキルシアノトラン、ジアルコキシトラン、アルキルアルコキシトラン、アルキルシクロヘキシルトラン、アルキルビシクロヘキサン、シクロヘキシルフェニルエチレン、アルキルシクロヘキシルシクロヘキセン、アルキルベンズアルデヒドアジン、アルケニルベンズアルデヒドアジン、フェニルナフタレン、フェニルテトラヒドロナフタレン、フェニルデカヒドロナフタレン、トリフェニレン、ペンタエチニルベンゼンおよびこれらの誘導体、ならびに前記化合物のアクリレート等を挙げることができる。
例えば、液晶材料層のうち6aに対応した区域には、最大の露光量で光を照射する。液晶材料層のうち区域6bに対応した領域には、液晶材料層のうち区域6aに対応した領域と比較してより小さな露光量で光を照射する。液晶材料層のうち区域6cに対応した領域には、液晶材料層のうち区域6bに対応した領域と比較してより小さな露光量で光を照射する。サーモトロピック液晶化合物の重合又は架橋生成物では、そのメソゲン基は固定化されている。露光量が最大の領域では、サーモトロピック液晶化合物の重合又は架橋生成物の含有率が最も高く、未重合及び未架橋のサーモトロピック液晶化合物の含有率が最も小さい。そして、露光量が小さくなるほど、重合又は架橋生成物の含有率はより低くなり、未重合及び未架橋のサーモトロピック液晶化合物の含有率はより高くなる。
まず、カラーフィルタ層を形成するのに用いたアルカリ現像型着色組成物およびそれに使用されるアクリル樹脂溶液・顔料分散液、ならびに顔料分散液の原料となるソルトミリング処理顔料の製造について説明する。
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行なった。
メタクリル酸 20.0部
メチルメタクリレート 10.0部
n−ブチルメタクリレート 55.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15.0部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 4.0部
滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、アクリル樹脂の溶液を得た。アクリル樹脂の重量平均分子量は、約40000であった。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液1を調製した。
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行なった。
メタクリル酸 20.0部
メチルメタクリレート 10.0部
n−ブチルメタクリレート 35.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15.0部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 4.0部
パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート 20.0部
(東亜合成株式会社製「アロニックスM110」)
滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、アクリル樹脂の溶液を得た。アクリル樹脂の重量平均分子量は、約40000であった。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液2を調製した。
反応容器にシクロヘキサノン560部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
メタクリル酸 34.0部
メチルメタクリレート 23.0部
n−ブチルメタクリレート 45.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 70.5部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 8.0部
滴下終了後、さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン55部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、共重合体溶液を得た。
次に、得られた共重合体溶液338部に対して、下記化合物の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。
2−メタクロイルエチルイソシアネート 32.0部
ラウリン酸ジブチル錫 0.4部
シクロヘキサノン 120.0部
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液3を調製した。得られたアクリル樹脂の重量平均分子量は20000、二重結合当量は470であった。
反応容器にシクロヘキサノン560部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
メタクリル酸 34.0部
メチルメタクリレート 23.0部
n−ブチルメタクリレート 25.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 70.5部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 8.0部
パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート 20.0部
(東亜合成株式会社製「アロニックスM110」)
滴下終了後、さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン55部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、共重合体溶液を得た。
次に、得られた共重合体溶液338部に対して、下記化合物の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。
2−メタクロイルエチルイソシアネート 32.0部
ラウリン酸ジブチル錫 0.4部
シクロヘキサノン 120.0部
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液4を調製した。得られたアクリル樹脂の重量平均分子量は20000、二重結合当量は470であった。
赤色顔料(C.I.pigment red 254、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガフォアレッドB−CF」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次に、この混練物を8リットルの温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、190部の「P.R.254処理顔料」を得た。
赤色顔料を緑色顔料(C.I.pigment green 36、東洋インキ製造株式会社製「リオノールグリーン 6YK」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.G.36処理顔料」を得た。
(黄色ソルトミリング処理顔料製造例)
赤色顔料を黄色顔料(C.I.pigment yellow 138、東洋インキ製造株式会社製「リオノールエロー 1030」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.Y.138処理顔料」を得た。
(青色ソルトミリング処理顔料製造例)
赤色顔料を青色顔料(C.I.pigment blue 15:6、BASF社製「ヘリオゲンブルーL−6700F」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.B.15:6処理顔料」を得た。
(紫色ソルトミリング処理顔料製造例)
赤色顔料を紫色顔料(C.I.pigment violet 23、東洋インキ製造株式会社製「リオノゲンバイオレット R6200」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.V.23処理顔料」を得た。
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、赤色顔料分散液を作製した。
P.R.254処理顔料 10.0部
分散助剤(アビシア社製「ソルスパーズ20000」) 1.0部
アクリル樹脂溶液1 34.0部
シクロヘキサノン 55.0部
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、緑色顔料分散液を作製した。
P.G.36処理顔料 10.0部
分散助剤(アビシア社製「ソルスパーズ20000」) 1.0部
アクリル樹脂溶液1 34.0部
シクロヘキサノン 55.0部
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、黄色顔料分散液を作製した。
P.Y.138処理顔料 10.0部
分散助剤(アビシア社製「ソルスパーズ20000」) 1.0部
アクリル樹脂溶液1 34.0部
シクロヘキサノン 55.0部
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、青色顔料分散液を作製した。
P.B.15:6処理顔料 10.0部
分散助剤(ビックケミー社製「BYK111」) 1.0部
アクリル樹脂溶液2 34.0部
シクロヘキサノン 55.0部
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、青色顔料分散液を作製した。
P.V.23処理顔料 10.0部
分散助剤(ビックケミー社製「BYK111」) 1.0部
アクリル樹脂溶液2 34.0部
シクロヘキサノン 55.0部
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型赤色着色組成物を作製した。
赤色顔料分散液 65.0部
アクリル樹脂溶液3 15.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 14.0部
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型赤色着色組成物を作製した。
赤色顔料分散液 33.0部
アクリル樹脂溶液3 45.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 16.0部
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型緑色着色組成物を作製した。
緑色顔料分散液 53.0部
黄色顔料分散液 32.0部
アクリル樹脂溶液3 3.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 6.0部
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型緑色着色組成物を作製した。
緑色顔料分散液 25.5部
黄色顔料分散液 15.5部
アクリル樹脂溶液3 38.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 15.0部
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型青色着色組成物を作製した。
青色顔料分散液 45.0部
紫色顔料分散液 5.0部
アクリル樹脂溶液4 30.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 14.0部
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型青色着色組成物を作製した。
青色顔料分散液 22.5部
紫色顔料分散液 2.5部
アクリル樹脂溶液4 52.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 17.0部
上記で得られた赤色着色組成物1を、支持体にスピンコーターで塗布した後に、クリーンオーブン中70℃で20分間加熱乾燥し塗布基板を得た。この基板を室温まで冷却後、超高圧水銀灯を用い、フォトマスクを介して紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。
さらに、クリーンオーブン中で、230℃で30分間焼成を行ない、基板上に赤色着色層を形成した。次に緑色着色組成物1を使用して同様に緑色着色層を形成し、さらに青色着色組成物1を使用して青色着色層を形成した。各着色層の膜厚はいずれにおいても2.0μmであった。
作成された赤色着色層の分光透過率を図1に、緑色着色層の分光透過率を図2に、青色着色層の分光透過率を図3に、また、各着色層の色特性を図5の表に示す。
配向膜材料(日産化学工業株式会社製「SE−1410」)を、前記基板のカラーフィルタ層の上に、スピンコーターで乾燥膜厚が0.1μmになるように塗布し、ホットプレート上90℃で1分間加熱乾燥させた後、クリーンオーブン中230℃で40分間焼成した。続いてこの基板に対し一定方向にラビング処理を施すことにより、配向能を有する基板を得た。
(位相差薄膜工程(a))
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合し、0.6μmのフィルタで濾過して得た液晶化合物を、前記基板の配向膜の上に、スピンコーターで塗布し、ホットプレートにて90℃で1分間加熱乾燥し液晶配向基板を得た。
水平配向重合性液晶 39.7部
(BASFジャパン株式会社製「Paliocolor LC 242」)
光重合開始剤 0.3部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
界面活性剤 6.0部
(ビックケミー社製「BYK330」2%シクロヘキサノン溶液)
シクロヘキサノン 154.0部
次に当該液晶配向基板を、超高圧水銀灯を用いフォトマスクを介して第1、第2表示部に対応する各画素区域毎に紫外線を所定の条件にて露光した。
続いて基板をクリーンオーブンに入れ、230℃で30分間焼成を行なって位相差薄膜である固体化液晶層を備えたカラーフィルタ基板を得た。
次に当該固体化液晶層付きカラーフィルタ基板に偏光膜を形成した。偏光膜は、日本国特許第3755831号を参考にして、リオトロピック液晶相を形成することができる有機染料に基づく偏光膜を使用した。これらの染料は、安定なリオトロピック液晶組成物を与える。そのような組成物を同時配向機械処理により上記カラーフィルタ基板上に適用し、次に溶剤除去を行うと、偏光膜として作用する分子配列した染料の薄い層が得られた。このようにして偏光膜及び、固体化液晶層付きカラーフィルタ基板を得た。
得られたカラーフィルタ基板上に、透明酸化インジウム錫(ITO)電極層を形成し、さらに樹脂製の柱状スペーサーを形成し、その上にポリイミド配向層を形成した。他方、別の(第2の)ガラス基板の一方の表面にTFTアレイおよび画素電極を形成した後、同じくその上にポリイミド配向層を形成してTFTアレイ基板を得た。
こうして準備された2つの基板のうち、カラーフィルタ基板のポリイミド配向層形成面外周部に、スペーサー粒子を混ぜたアクリルエポキシ系接着剤をシール塗布装置にて塗布し、当該接着剤で囲まれた領域に負の誘電異方性を有する垂直配向型ネマティック液晶を滴下した。続いて約1Paの真空中で、このカラーフィルタ基板と前記TFTアレイ基板を位置合わせ行ないながら配向層同士が対面するよう貼り合わせた後、紫外線を照射して接着剤を硬化させ、120℃で1時間焼成して液晶セルを得、この液晶セルに一枚の偏光板を、上記の偏光膜とクロスニコルになるよう配置し、バックライトユニットと組み合わせて立体映像表示装置を得た。
得られた立体映像表示装置は、右目向け及び、左向けに発せられた映像を偏光めがねをかけて観察すると、良好な3D映像が得られた。
2・・・支持体
3・・・カラーフィルタ層
4・・・固体化液晶層
5・・・偏光層
6・・・第1表示部
6a・・・赤色区域
6b・・・緑色区域
6c・・・青色区域
7・・・第2表示部
7a・・・赤色区域
7b・・・緑色区域
7c・・・青色区域
Claims (13)
- 支持体と、
前記支持体の一方の面に形成された、複数の着色層を有するカラーフィルタ層と、
前記カラーフィルタ層の前記支持体と逆側の面であるXY面に形成された固体化液晶層と、
前記固体化液晶層の前記カラーフィルタ層と逆側の面に形成された偏光層を具備し、
前記固体化液晶層は、前記カラーフィルタ層の着色層の第1群に対応する第1表示部と、第2群に対応する第2表示部を有し、
前記第1表示部または前記第2表示部の少なくとも一方は、XY面内に屈折率異方性を有しており、
前記屈折率異方性を有する表示部は、前記各着色層に対応する区域ごとにXY面内の複屈折率が異なる、
ことを特徴とするカラーフィルタ基板。 - 支持体と、
前記支持体の一方の面であるXY面に形成された固体化液晶層と、
前記固体化液晶層の前記支持体と逆側の面に形成された、複数の着色層を有するカラーフィルタ層と、
前記固体化液晶層の前記支持体と逆側の面、あるいは前記カラーフィルタ層の前記固体化液晶層と逆側の面に形成された偏光層を具備し、
前記固体化液晶層は、前記カラーフィルタ層の着色層の第1群に対応する第1表示部と、第2群に対応する第2表示部を有し、
前記第1表示部または前記第2表示部の少なくとも一方は、XY面内に屈折率異方性を有しており、
前記屈折率異方性を有する表示部は、前記各着色層に対応する区域ごとにXY面内の複屈折率が異なる、
ことを特徴とするカラーフィルタ基板。 - 前記固体化液晶層は、サーモトロピック液晶化合物、または組成物を重合及び/または架橋させることで形成され、前記第1または第2表示部の前記XY面内の複屈折率の相違が、ホモジニアス配向の状態で、前記サーモトロピック液晶化合物、または組成物のメソゲンの配向乱れの程度が異なることに起因して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルタ基板。
- 前記固体化液晶層の厚さが均一であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。
- 前記カラーフィルタ層の第1群と第2群は、それぞれ赤色着色層、緑色着色層、青色着色層を含んでなり、前記固体化液晶層のうち、前記赤色着色層に対応する区域における面内の複屈折率は、前記緑色着色層に対応する区域における面内の複屈折率より大きいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。
- 前記カラーフィルタ層の第1群と第2群は、それぞれ赤色着色層、緑色着色層、青色着色層を含んでなり、前記固体化液晶層のうち、前記緑色着色層に対応する区域における面内の複屈折率は、前記青色着色層に対応する区域における面内の複屈折率より大きいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。
- 前記第1表示部が面内に屈折率異方性を有し、かつ、前記第2表示部が面内に屈折率異方性を有していない場合において、
前記第1表示部が、前記着色層の各区域を透過してくる光の波長に合わせて、固体化液晶層の各区域ごとに、λ/2位相差膜を有していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。 - 前記第1表示部及び前記第2表示部が、いずれもXY面内に屈折率異方性を有しており、それぞれのXY面内の複屈折率は、前記着色層の区域ごとに異なる場合において、
前記第1表示部は、前記着色層の各区域を透過してくる光の波長に合わせて、各区域ごとに、λ/4位相差膜を有しており、
前記第2表示部は、前記各区域ごとに前記第1表示部の有する遅相軸と直交する遅相軸を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。 - 請求項1乃至8のいずれかに記載のカラーフィルタ基板を有する立体映像表示装置。
- 基板と、前記基板の一方の面に平行なXY面上に、複数の着色層を配置したカラーフィルタ層と、前記カラーフィルタ層の各着色層に対応する区域ごとに位相差を有する固体化液晶層とを有するカラーフィルタ基板の製造方法であって、
基板上に前記カラーフィルタ層を形成した後に、
前記カラーフィルタ層の前記基板と逆側の面に、サーモトロピック液晶性を示し、かつ光によって重合し得るおよび/または架橋され得る化合物を含む溶液を塗布し、前記化合物が所定の方向に配向された状態の薄膜を形成する薄膜形成工程と、
前記基板に形成された前記薄膜に対して、カラーフィルタ層の各着色層に対応する区域ごとに露光を行なう露光工程と、
前記基板を、前記化合物の等方相転移温度以上に加熱する加熱工程を有する、
ことを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。 - 基板と、前記基板の一方の面に平行なXY面上に、複数の着色層を配置したカラーフィルタ層と、前記カラーフィルタ層の各着色層に対応する区域ごとに位相差を有する固体化液晶層とを有するカラーフィルタ基板の製造方法であって、
基板上に前記カラーフィルタ層を形成する前に、
前記基板の前記カラーフィルタ層を形成する側の面に、サーモトロピック液晶性を示し、かつ光によって重合し得るおよび/または架橋され得る化合物を含む溶液を塗布し、前記化合物が所定の方向に配向された状態の薄膜を形成する薄膜形成工程と、
前記基板に形成された前記薄膜に対して、カラーフィルタ層の各着色層に対応する区域ごとに露光を行なう露光工程と、
前記基板を、前記化合物の等方相転移温度以上に加熱する加熱工程を有する、
ことを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。 - 前記薄膜形成工程において、基板全体に当該薄膜の膜厚が均一となるように行なうことを特徴とする請求項10または11に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
- 前記固体化液晶層を形成した後に偏光膜を形成することを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
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