JP2011169781A - Nmrプローブ - Google Patents

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Abstract

【課題】近接した位置に複数の分離回路を配置しても、高い性能を引き出せるNMRプローブを提供する。
【解決手段】2つの端部A、Bを備えたサンプルコイルと、接地電位の導体筒壁とその上下を仕切る複数の接地電位の導体端壁とで2つの閉空間を構成し、該閉空間がお互いに干渉し合わないように、かつ、該筒の軸がほぼ同軸状になるように、縦方向に配置された2つの中空筒体C、Dとを備え、該中空筒体Cの中に前記端部Aに接続された分離回路E、該中空筒体Dの中に前記端部Bに接続された分離回路Fを、前記閉空間と外部空間とを連通するように壁部に設けられた穴部を介して電気的に接続された形で格納し、前記分離回路E、Fのサンプルコイルと反対側の端部は、前記中空筒体C、Dの導体壁に直接的にまたは容量素子を介して間接的に接地して、高周波は端子Aまたは端子Bから入力され、低周波はEの接地端または前記分離回路Fの接地端から入力される。
【選択図】図7

Description

本発明は、NMR装置に用いられるNMRプローブに関し、特に2種類の核に対して観測および照射が可能なNMRプローブに関する。
NMR装置は、静磁場中に置かれた被測定試料に高周波信号を照射し、その後、被測定試料から出る微小な高周波信号(NMR信号)を検出し、その中に含まれている分子構造情報を抽出することによって分子構造を解析する装置である。
図1はNMR装置の概略構成図である。高周波発振器1から発振された高周波信号は、位相制御器2及び振幅制御器3によって位相と振幅を制御され、電力増幅器4に送られる。
電力増幅器4で、NMR信号を励起するために必要な電力にまで増幅された高周波信号は、デュプレクサ5を介してNMRプローブ6に送られて、NMRプローブ6内に置かれた図示しないサンプルコイルから高周波パルスとして被測定試料に照射される。
高周波照射後、被測定試料から出る微小なNMR信号は、NMRプローブ6内に置かれた図示しないサンプルコイルにより検出され、デュプレクサ5を介して前置増幅器7に送られ、増幅される。
受信器8は、前置増幅器7で増幅された高周波のNMR信号を、デジタル信号に変換可能なオーディオ周波数に周波数変換し、同時に振幅の制御を行なう。受信器8でオーディオ周波数に周波数変換されたNMR信号は、アナログ−デジタルデータ変換器9によってデジタル信号に変換され、制御コンピュータ10に送られる。
制御コンピュータ10は、位相制御器2及び振幅制御器3を制御すると共に、時間領域で取り込んだNMR信号をフーリェ変換処理し、フーリェ変換後のNMR信号の位相を自動的に補正した後、NMRスペクトルとして表示する。
NMRプローブ6に印加される高周波には、いくつかの種類がある。具体的には、図2に示すような核種の共鳴周波数に対応した高周波がNMRプローブに印加される。図中、左側の化学記号は観測核の種類、右側の数値は18テスラ(T)の静磁場中に置かれた場合の観測核の共鳴周波数を表わし、単位はメガヘルツ(MHz)である。一般に、3H核〜19F核のような相対的に高い周波数帯域で共鳴する核グループと、205Tl核〜103Rh核のような相対的に低い周波数帯域で共鳴する核グループとに分けて取り扱われ、前者の高周波をHF、後者の高周波をLFと呼んでいる。
本発明に関わる従来技術に、図3〜5に示すようなNMRプローブがある。これらの例では、一般的なf1(HF核、例:1H核)、f2(LF核、例:13C核)を想定した。これらのNMRプローブは、2つの高周波を分離するための分離回路(decoupling circuits)を持っている。
図3は、図5に示す回路方式の混合型を示したもので、図3(a)は、f1信号の回路構成用のキャパシタC1、C2、C3が、接地電位の仕切り板を介して、2つの分離回路、すなわちヘリカル共振器L1および同軸共振器CR1と反対側に置かれている場合であり、図3(b)は同じ側にある場合を示している。
図3(a)のf1は、近似的には、サンプルコイルLSと(C2、C3)の合成容量から成る平衡型の並列共振回路の共振周波数であり、C1はその整合容量である。f2は、近似的には、(L1、LS、CR1)から成る合成誘導とC5による不平衡型の並列共振周波数であり、C6はその整合容量である。
図3(b)のf1は、図3(a)のf1とほぼ同様であるが、C1、C2、C3がサンプルコイルLS側ではなく、共振器L1、CR1側に置かれている場合である。概略では、有意の差はない。
図4は、1つの分離回路だけを用いて2つの高周波を共振させる方式であり、この例では、LF側に分離回路がないため、HF信号のf2端子側へのリークが大きくなる。ただし、簡単に相応のキャパシタC7を介してLF信号の共振回路を構成できる。
図4(a)は、LF側回路が不平衡型の回路で、LF信号の周波数範囲を広く取る場合に用いられることが多い。図4(b)は、LF側回路が平衡型の回路で、大きなRF電力を投入する場合に用いられることが多いが、信号の周波数範囲は狭くなる。
図4(a)のf1は、近似的には、サンプルコイルLSと(C2、C3とC7、C5)の合成容量から成る平衡型並列共振周波数であり、C1はその整合容量である。f2は、近似的には、(LS、CR1の誘導項)から成る合成誘導と(C3、C7、C5)の合成容量から成る不平衡型並列共振周波数であり、C6はその整合容量である。
図4(b)のf1は、近似的には、サンプルコイルLSと(C2、C3とC7、C5)の合成容量から成る平衡型並列共振周波数であり、C1はその整合容量である。f2は、近似的には、(LS、CR1の誘導項)から成る合成誘導と(C4、C3、C7、C5)の合成容量から成る平衡型並列共振周波数であり、C6はその整合容量である。
特開平10−2947号公報
本発明で提示する技術との違いを証明するために、図5に従来型NMRプローブの模式図を示す。尚、サンプルコイルLS側には、当然、金属性のカバーがあり、そのカバーはシャーシと嵌合、ネジ留め、接合などの方法で電位的に一体化されていることは、言うまでもない。
さて、従来のNMRプローブでは、f1に共振する分離回路のヘリカルコイルL1、L2、あるいは同軸共振器CR1、CR2がシャーシ内に近接して置かれていた。そのため、2つの分離回路間が主に相互インダクタンス(トランス結合)によって結合するだけでなく、ハイインピーダンスのため、容量性結合によっても複雑に結合が起きるという問題があった。
その結果、従来タイプのNMRプローブは、HFとLFが相互に干渉し、共振効率が低下するという結果を招いていた。また、干渉の結果、相互の信号リークが無視できなくなり、感度が低下するという結果を招いていた。
図6に示すのは、図4(a)に示したような回路構成の周波数特性の実験結果に近いシミュレーションである。13C核に相当する周波数f2のアイソレーションは、−10数dB程度であり、HF側にかなりリークしていることが分かる。
1H核の周波数f1のアイソレーションはかなり取れているが、これは、意図的にHFブロックフィルタ(図示せず)を通過回路に挿入しているからである。このフィルタがない場合は、やはりアイソレーションが低下し、−20数dB程度になってしまう。
性能評価上、回路相互の干渉を抑制するには、概ね−30dB以上のアイソレーションが必要であるが、従来技術では、このような分離回路が干渉し合うため、−20dB程度が限界になってしまう。
このような状態では、それぞれの信号ライン(通常、同軸線から成る信号線を持つ)から外部の増幅回路に対して、回路同士の結合が無視できなくなり、不要なゴースト信号が出現し、真の信号効率を更に低下させる。
また、Qに関しては、通常の回路構成で回路を評価するQパラメータで言うと、サンプルコイルにキャパシタを配し、並列共振回路を構成したときに得られるQは、概ね250(例として、400MHzでのQ値を挙げる)程度であるが、これを前述のような分離回路の構成にすると、Q値は低下し、〜200程度を示すことがある。
近接する共振器周辺の電磁界が互いに重なり、分離回路があることで共振インピーダンスが低下することが、その原因である。そのため、このような分離回路を備えつつ、本来のサンプルコイルの性能を引き出せる技術の開発が期待されていた。
本発明の目的は、上述した点に鑑み、近接した位置に複数の分離回路を配置しても、サンプルコイルの高い性能を引き出せるNMRプローブを提供することにある。
この目的を達成するため、本発明にかかるNMRプローブは、
2つの端子A、Bを備えたサンプルコイルと、
接地電位の導体筒壁と、その筒内を上下方向に仕切る複数の接地電位の導体壁とで2つの閉空間C、Dが内部に形成される筒状体と
を備え、
該閉空間Cの中に分離回路Eを格納し、該分離回路Eの一端を前記仕切り壁に開けられた穴を介して前記サンプルコイル端子Aに接続するとともに、該分離回路Eの他端を前記閉空間Cの仕切り壁に直接的または容量素子を介して間接的に接地し、
更に、前記閉空間Dの中に分離回路Fを格納し、該分離回路Fの一端を前記仕切り壁に開けられた穴を介して前記サンプルコイル端子Bに接続するとともに、該分離回路Fの他端を前記閉空間Dの仕切り壁に直接的または容量素子を介して間接的に接地して、HF周波数とLF周波数に二重同調可能な共振回路を構成し、
前記HFは前記サンプルコイルの端子Aまたは端子Bから入力され、前記LFは前記分離回路Eの接地端または前記分離回路Fの接地端から入力されることを特徴としている。
また、前記分離回路E、Fは、ヘリカル共振器または同軸共振器であることを特徴としている。
また、前記分離回路E、Fの線路長は、共振する高周波のほぼ1/4波長の(2n−1)倍に相当するに相当する長さであることを特徴としている。ただし、nは自然数。
本発明のNMRプローブによれば、
2つの端子A、Bを備えたサンプルコイルと、
接地電位の導体筒壁と、その筒内を上下方向に仕切る複数の接地電位の導体壁とで2つの閉空間C、Dが内部に形成される筒状体と
を備え、
該閉空間Cの中に分離回路Eを格納し、該分離回路Eの一端を前記仕切り壁に開けられた穴を介して前記サンプルコイル端子Aに接続するとともに、該分離回路Eの他端を前記閉空間Cの仕切り壁に直接的または容量素子を介して間接的に接地し、
更に、前記閉空間Dの中に分離回路Fを格納し、該分離回路Fの一端を前記仕切り壁に開けられた穴を介して前記サンプルコイル端子Bに接続するとともに、該分離回路Fの他端を前記閉空間Dの仕切り壁に直接的または容量素子を介して間接的に接地して、HF周波数とLF周波数に二重同調可能な共振回路を構成し、
前記HFは前記サンプルコイルの端子Aまたは端子Bから入力され、前記LFは前記分離回路Eの接地端または前記分離回路Fの接地端から入力されるので、
近接した位置に複数の分離回路を配置しても、サンプルコイルの高い性能を引き出せるNMRプローブを提供することが可能になった。
従来のNMR装置の一例を示す図である。 NMRで測定される核種とその共鳴周波数の一例を示す図である。 従来のNMRプローブの一例を示す図である。 従来のNMRプローブの別の例を示す図である。 従来のNMRプローブの別の例を示す図である。 従来のNMRプローブの周波数特性を示す図である。 本発明にかかるNMRプローブの一実施例を示す図である。 本発明のNMRプローブに用いられる分離回路の一例を示す図である。 本発明にかかるNMRプローブの周波数特性を示す図である。 本発明にかかるNMRプローブの別の実施例を示す図である。 本発明にかかるNMRプローブの別の実施例を示す図である。 本発明にかかるNMRプローブの周波数特性を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図7に本発明にかかるNMRプローブの一実施例を示す。図7(a)は、本発明の代表的な模式図であり、図7(b)は、実際の回路構成を示す図である。
本実施例には、観測および/または照射に利用されるNMRプローブ用サンプルコイルLSがある。そのコイルの両端ノードにそれぞれ連結する独立した共振ボックスがある。それらの共振ボックスは、その内側に設置されたデバイスと共存することで、固有の周波数で共振する構造になっている。
それぞれの共振ボックスは、互いに縦列に、すなわち静磁場の方向に並んで連結されている。連結部は、接合により、強固なRFグランドプレーンシャーシを形成する。共振ボックスは、同軸方向に円筒形を形成し、連結後は同一の中心軸を共有する同径(円筒の直径:2R、ただしRは半径)の太さで、ある長さから成る円筒柱状シャーシとなる。
共振ボックスの一方は、内包するデバイス1(例:L1。ある長さから切り出した導体路をコイル状にしている)を持ち、周囲をグランドプレーン円筒ボックスで囲まれ、外部からシールドされている。デバイス1を電極として外部に取り出すための端子1に、そのデバイスの一端が接続されている。
その端子1は、共振ボックスに穴を開けて周囲に接触しないように外部に取り出す場合と、その穴に絶縁ブッシング(セラミック製またはレジン製)を噛ませ、その中を貫通して取り出す場合とがある。デバイス1のもう一方の端部は、共振ボックスに直接接地される場合と、キャパシタC4を介して共振ボックスに接地される場合とがある。一般的には、キャパシタを介する方法が多用される。
その共振ボックスの円筒軸を切る平面部(図では、上下の端面)には、該端子以外に、もう2つの貫通穴ないしは第2、第3の絶縁ブッシング付き端子が付属している。
縦列連結接合されたもう1つの円筒型共振ボックスは、先の共振ボックスと同様に、デバイス2を内包し、上下の端面に同様の端子を1つずつ持つ。デバイス2の一方の端部は端子2に接続され、デバイス2のもう一方の端部は、共振ボックスに直接接地される場合と、キャパシタC5を介して共振ボックスに接地される場合とがある。一般的には、キャパシタを介する方法が多用される。
その2つの共振ボックスを、円筒軸を一致させて縦方向に連ねて接合したときの最終配線は、前に説明した共振ボックスをボックス1、後に説明した共振ボックスをボックス2と呼ぶと、ボックス2の電極端子2は、ボックス1の下側端面に開けられた端子3の穴に貫通装着される。その状態で、ボックス2の端子2から導体線路を延伸させて、ボックス1の上側端面に置かれたサンプルコイルLSの一端に続く端子2に接続させる。
その延伸線路の長さは、共振に要する、例えばf1(HF)の高周波の1/4波長の長さのうち、1/3程度がボックス1内にあるときに、RF的に良好な性能を与えるだろう。本実施例では、180〜190mmが1/4波長に当たるので、60〜63mmぐらいを考慮すれば良い。
ただし、変形例として、1/4波長の(2n−1)倍(nは自然数)の長さであっても良いことは、言うまでもない。
ボックス1の端子2は、サンプルコイルLSの一方の端に接合され、ボックス1の端子1は、サンプルコイルLSの他方の端に接合される。こうすることで、2つの共振ボックス1、2内の各デバイスが、サンプルコイルLSの両端に接合されることになる。
ところで、共振ボックス内に置かれるデバイスには、例えば、400MHzで1H核に共鳴するNMRプローブを想定すると、400MHzに共振する最小単位である1/4波長共振サイズの長さ、すなわち180〜190mm程度の長さを持った導体路を共振ボックス内に設置可能な大きさにコイル加工されたものが用いられる。
図8に、共振ボックス1に実装されたデバイスを示す。導体路は太いほど良く、図の例では、導線の外径が〜3mm、コイルの巻回ピッチ用スペースが〜2.6mm、コイルの巻回部の太さが〜8mmとなっている。これが共振ボックス1と共存することにより、所望の周波数に共振し、ヘリカル共振器CR1(L1)を形成する。
共振ボックス2の場合も全く同様であり、巻回された導体路が共振ボックス内に実装されて、ヘリカル共振器CR2(L2)を形成する。
尚、導体路は、表皮効果によって表面のみに高周波電流が流れるので、中空のパイプ状のもので良く、中空内部にレジン等を充填させて巻き上げ、両端を金属で覆うタイプの線路でも良いことは、言うまでもない。
でき上がったボックス1、ボックス2を連結し、ボックス2の電極延長路となるボックス1内の補助線路を配線する。このボックス1の端子1と端子2にサンプルコイルLSの両端をつなぐ。
個々の共振ボックスは、グランドプレーンであるシャーシに一体化され、互いに無干渉の回路を形成する。共振ボックス1にはf1(1H核などHF帯域の核に共鳴する高周波)の共振回路を構成する同調キャパシタC2、C3、整合キャパシタC1が併設される。
f2(13C核などLF帯域の核に共鳴する高周波)は、ヘリカル共振回路から成る分離回路を介して、平衡回路ないし不平衡回路を形成する。すなわち、共振ボックス1の内包デバイスCR1(L1)の端子1の反対側端子は、容量C4を介して接地されるか、または直接接地される。
更に、共振ボックス1の上側端面に設けられた端子2から、補助線路を介して、共振ボックス下側端面に設けられた端子3(すなわち、共振ボックス2の上側端面に設けられた端子2)につながり、共振ボックス2の内包デバイスCR2(L2)がキャパシタC5を介して接地されるか、または直接接地され、LF周波数(f2)の共振回路を構成する。
そして、共振ボックス2内のデバイスCR2(L2)の端子3側のノードEから、整合キャパシタC6を経て、LF側入出力回路につながっている。
図9(a)、(b)にそのときの周波数特性をシミュレーションした結果を示す。HFのQ値(1H)は〜230、LFのQ値(13C)は〜112となり、2つの分離回路CR1、CR2を別々の共振ボックス内に格納したことにより、分離回路間の相互干渉が抑えられて、Q値は大幅な改善を示した。
尚、本実施例では、HFを本共振回路に入力する位置は、サンプルコイルLSと共振ボックス1内の分離回路との接続端子上としたが、これはサンプルコイルLSの反対側端子上であっても良い。
また、本実施例では、LFを本共振回路に入力する位置は、共振ボックス2側の分離回路の仕切り壁への接地端としたが、これは共振ボックス1側の分離回路の仕切り壁への接地端であっても良い。
また、共振ボックス1と共振ボックス2を仕切る仕切り壁は、本実施例では1層構造としたが、2層以上の多層構造であっても良い。
図10に本発明の別の実施例を示す。図10の例は、実施例1のCRに相当する部分を同軸共振器に置き換えたものである。同軸共振器間の相互干渉が抑えられ、HF、LFに対して、優れた共振特性を発揮する。
図11は、HFとLFの二重同調に加えて、2D核に対するNMRロック用周波数f3の共振回路を更に増設した例である。
通常は、LC並列共振回路を使って分離回路を構成し、f3信号の共振回路を形成する。★1で示した素子がその分離回路である。HF側のリークを軽減するために、同時にHFブロック用フィルタを組み合わせる場合もある。
実機での性能をシミュレーションした周波数特性を図12に示す。ここで、1H核は400MHz、13C核は100MHz、2D核(ロック)は61MHzとした。
図12(a)は1H核用入出力端子から13C核用入出力端子を見たときの透過特性と反射特性である。図12(b)は13C核用入出力端子から2Dロック核用入出力端子を見たときの透過特性と反射特性である。図12(c)は2Dロック核用入出力端子から1H核用入出力端子を見たときの透過特性と反射特性である。いずれも、端子間で高いアイソレーションが得られている。
このように本発明は、無干渉型共振回路を構成できるため、相互のクロストーク特性が大幅に向上した。また、分離回路が空間的に分離されているため、放電が起こりにくく、製造上の簡便さが増した。
HF核の共鳴周波数とLH核の共鳴周波数に同時にプローブを共振させる必要がある場合のNMR測定に広く利用できる。
1:高周波発振器、2:位相制御器、3:振幅制御器、4:電力増幅器、5:デュプレクサ、6:NMRプローブ、7:前置増幅器、8:受信器、9:アナログ−デジタルデータ変換器、10:制御コンピュータ

Claims (3)

  1. 2つの端子A、Bを備えたサンプルコイルと、
    接地電位の導体筒壁と、その筒内を上下方向に仕切る複数の接地電位の導体壁とで2つの閉空間C、Dが内部に形成される筒状体と
    を備え、
    該閉空間Cの中に分離回路Eを格納し、該分離回路Eの一端を前記仕切り壁に開けられた穴を介して前記サンプルコイル端子Aに接続するとともに、該分離回路Eの他端を前記閉空間Cの仕切り壁に直接的または容量素子を介して間接的に接地し、
    更に、前記閉空間Dの中に分離回路Fを格納し、該分離回路Fの一端を前記仕切り壁に開けられた穴を介して前記サンプルコイル端子Bに接続するとともに、該分離回路Fの他端を前記閉空間Dの仕切り壁に直接的または容量素子を介して間接的に接地して、HF周波数とLF周波数に二重同調可能な共振回路を構成し、
    前記HFは前記サンプルコイルの端子Aまたは端子Bから入力され、前記LFは前記分離回路Eの接地端または前記分離回路Fの接地端から入力されることを特徴とするNMRプローブ。
  2. 前記分離回路E、Fは、ヘリカル共振器または同軸共振器であることを特徴とする請求項1記載のNMRプローブ。
  3. 前記分離回路E、Fの線路長は、共振する高周波のほぼ1/4波長の(2n−1)倍に相当するに相当する長さであることを特徴とする請求項1または2記載のNMRプローブ。ただし、nは自然数。
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