JP2009276340A - Nmrプローブ - Google Patents
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Abstract
【課題】19F核と1H核の両核に対し、常に最高の感度を維持しながら両立モードが可能なNMRプローブを提供する。
【解決手段】2つの端部A、Bを備えたサンプルコイルと、接地電位の導体壁で構成され、1つの壁面に開放部を有する中空筒体と、該中空筒体の軸方向に沿って該中空筒体の内部で互いにほぼ平行となるように配置された2本の棒電極とを備え、該2つの棒電極の一端は、前記開放部を介して前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに別々に接続されるとともに、該2つの棒電極の他端は、前記開放部を有する壁面と対向する壁面側で中空筒体に接地され、1H核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Aに、19F核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Bに、それぞれ同調整合素子を介して接続されるようにした。
【選択図】図6
【解決手段】2つの端部A、Bを備えたサンプルコイルと、接地電位の導体壁で構成され、1つの壁面に開放部を有する中空筒体と、該中空筒体の軸方向に沿って該中空筒体の内部で互いにほぼ平行となるように配置された2本の棒電極とを備え、該2つの棒電極の一端は、前記開放部を介して前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに別々に接続されるとともに、該2つの棒電極の他端は、前記開放部を有する壁面と対向する壁面側で中空筒体に接地され、1H核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Aに、19F核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Bに、それぞれ同調整合素子を介して接続されるようにした。
【選択図】図6
Description
本発明は、NMR装置に用いられるNMRプローブに関し、特に共鳴周波数が近接する2種類の核に対して観測および照射が可能なNMRプローブに関する。
NMR装置は、静磁場中に置かれた被測定試料に高周波信号を照射し、その後、被測定試料から出る微小な高周波信号(NMR信号)を検出し、その中に含まれている分子構造情報を抽出することによって分子構造を解析する装置である。
図1はNMR装置の概略構成図である。高周波発振器1から発振された高周波信号は、位相制御器2及び振幅制御器3によって位相と振幅を制御され、電力増幅器4に送られる。
電力増幅器4で、NMR信号を励起するために必要な電力にまで増幅された高周波信号は、デュプレクサ5を介してNMRプローブ6に送られて、NMRプローブ6内に置かれた図示しないサンプルコイルから高周波パルスとして被測定試料に照射される。
高周波照射後、被測定試料から出る微小なNMR信号は、NMRプローブ6内に置かれた図示しないサンプルコイルにより検出され、デュプレクサ5を介して前置増幅器7に送られ、増幅される。
受信器8は、前置増幅器7で増幅された高周波のNMR信号を、デジタル信号に変換可能なオーディオ周波数に周波数変換し、同時に振幅の制御を行なう。受信器8でオーディオ周波数に周波数変換されたNMR信号は、アナログ−デジタルデータ変換器9によってデジタル信号に変換され、制御コンピュータ10に送られる。
制御コンピュータ10は、位相制御器2及び振幅制御器3を制御すると共に、時間領域で取り込んだNMR信号をフーリェ変換処理し、フーリェ変換後のNMR信号の位相を自動的に補正した後、NMRスペクトルとして表示する。
NMRプローブ6に印加される高周波には、いくつかの種類がある。具体的には、図2に示すような核種の共鳴周波数に対応した高周波がNMRプローブに印加される。図中、左側の化学記号は観測核の種類、右側の数値は18テスラ(T)の静磁場中に置かれた場合の観測核の共鳴周波数を表わし、単位はメガヘルツ(MHz)である。一般に、3H核〜19F核のような相対的に高い周波数帯域で共鳴する核グループと、205Tl核〜103Rh核のような相対的に低い周波数帯域で共鳴する核グループとに分けて取り扱われ、前者の高周波をHF、後者の高周波をLFと呼んでいる。
NMR測定では、複数の核種を同時に励起させて多重共鳴させる測定がしばしば行なわれている。例えば、図2から明らかなように、1H核と19F核のような、互いの共鳴周波数の差が近接した核種同士がNMRの測定対象として選ばれる場合が少なくない。
また、一般にNMR装置には、被測定試料に印加される静磁場の強度を一定に保つために、被測定試料中に含まれている重水素核のNMR信号の周波数変化を静磁場強度にフィードバックさせるロック機構が設けられており、そのための高周波(以下、Lockと呼ぶ)も同時にサンプルコイルに印加される構成となっている。
図3は、最も単純で最も感度(=効率)が高い単独同調の回路を備えたNMRプローブの一例である。図中LSは、内部に測定したい被測定試料を挿入して高周波磁界を照射するとともに、所定時間後に被測定試料から放出されるNMR信号を検出するサンプルコイル、CSは、サンプルコイルLSが持っているキャパシタンス、C1は高周波HF1のための同調コンデンサ、VC1は高周波HF1のための同調バリコン、VC2は高周波HF1のための整合バリコン、C3はロック用高周波のための同調コンデンサ、C4はロック用高周波のための整合コンデンサである。
図3(a)はHF1とLockを別のサンプルコイルに共振させる構成のNMRプローブの例、図3(b)はHF1とLockを同じサンプルコイルに共振させる構成のNMRプローブの例を示している。図3(b)にはHF1とLockを分離するための分離回路1、分離回路2が設けられている。
今、最高の感度を与える図3(a)の場合の感度(=効率)を100%とする。HF1の共振に対して干渉を引き起こす部材が存在しないので、最も理想的な基本性能を保有している場合である。
すると、図3(b)の場合、分離回路(ここでは一般的にLC並列共振回路を用いてHF1に相当する周波数をブロックする回路であることが多い。また、ある長さのダミーコイルを配し、周辺の浮遊容量とヘリカルコイル共振させてHF1に相当する周波数をブロックすることもある)が附属するため、その回路による損失が感度に影響する。この影響は概ね5%〜10%程度であるので、図3(b)の感度は〜90%ぐらいと言える。
図3の回路では、1H核の共鳴周波数にも19F核の共鳴周波数にも同調ができる。すなわち、同調バリコンVC1と整合バリコンVC2をそれぞれ適度に合わせることで、1H核〜19F核の共鳴周波数帯域HFに任意に同調させることができる。
今、1H核の共鳴周波数に回路の共振周波数を合わせ、入力「1Vp-p」(ピーク-to-ピーク電圧)を回路の両端に印加したときに、サンプルコイルの両端において共振する振幅電圧でもってこの回路の感度を表現すると、100%の感度では〜8Vp-pである。
共振周波数が1H核の共鳴周波数の場合と19F核の共鳴周波数の場合で、√fに関係する差が出るが、大局において小さな差なので、ここでは無視し、両方の核ともほぼ同じ電圧になっているものとする。
ここで、今後の説明にも関係するので、図3(a)の回路では、1H核の共鳴周波数と19F核の共鳴周波数の各ターゲット電圧は〜8Vp-p、また図3(b)の回路では〜7Vp-pぐらいが期待値であることを確認しておきたい。ただし、図3の(a)と(b)いずれの場合も同調設定は1H核の共鳴周波数の場合か19F核の共鳴周波数の場合かの、常に1核のみしか設定できない不具合がある。
図4は、1Hと19Fの2核に対して同時に同調可能な多重同調NMRプローブの例である。図4(c)で示すように、径が異なる2つのサンプルコイルを同心円状に配し、それぞれに独立した1H同調整合回路、19F同調整合回路を構成したものである。
内側のコイル、外側のコイル、いずれを1H核用、19F核用に用いるかは、求められる用途によるが、通常は高感度を求められる核の方が内側コイルに設定される。このため図を使って説明すると、LS1=1H、LS2=19Fの場合とLS1=19F、LS2=1Hの場合があり得る。
2つのサンプルコイル間には結合(誘導的結合と容量的結合が混じっている)があるため、結合由来の感度損失が〜15%ぐらいになるので、内側に配置されるサンプルコイルで形成される回路の核種での感度は〜85%前後になる。内側コイルと外側コイルの径は、例えば5mm試料管用検出器では内側コイル〜6mm、外側コイル〜11mmぐらいなので、その径の比6:11が感度に関係する要素として考慮される。
試料管とサンプルコイルとの距離が近いほど高感度が期待できるので、外側に配置されるサンプルコイルで構成された回路での検出感度は、85×6/11≒50%となる。つまり、図4(a)の場合は、内側コイルの核種の感度は試料管に近いので〜85%、外側コイルの核種の感度は試料管から遠いので〜50%ということになる。
同じ考え方で図4(b)を同様に表現すると、内側コイルにロック回路系を併設する場合と外側コイルにロック回路系を併設する場合で次のようになる。
すなわち、これまでの考え方から、前者の場合〜85×0.9=77%、後者の場合〜50×0.9=45%なので、前者の場合は内側コイルの感度は〜77%、外側コイルの感度は〜50%、後者の場合は内側コイルの感度は〜85%、外側コイルの感度は〜45%となろう。
いずれにせよ、1H核の共鳴周波数と19F核の共鳴周波数はきわめて近い周波数同士であり、同調が相互に干渉し合うので、お互いの同調を相互に乗り換えようとしても、クロストークが邪魔をして、はっきりとした同調設定をすることはむつかしい。
このため、お互いに離れた位置に同調範囲を限定し、例えば400MHz級のNMR装置では、f(19F)=376MHz、f(1H)=400MHz、例えば500MHz級のNMR装置では、f(19F)=470MHz、f(1H)=500MHzというように、数十MHzの離間幅を利用して個々の同調範囲を限定している。
共振電圧で確認すると、図4(a)の場合では、〜8×0.85≒6.8Vp-p(ただし1Hまたは19F)、〜8×0.5≒4Vp-p(ただし19Fまたは1H)なる異種核の組み合わせが期待できる。
同様に、図4(b)の場合では、〜8×0.77≒6.2Vp-p(ただし1Hまたは19F)、〜8×0.5≒4Vp-p(ただし19Fまたは1H)なる異種核の組み合わせか、〜8×0.85≒6.8Vp-p(ただし1Hまたは19F)、〜8×0.45≒3.6Vp-p(ただし19Fまたは1H)なる異種核の組み合わせが期待できる。
図5の例は、図4の場合と同様に2周波数の両立を指向しているが、1つのサンプルコイルに回路を形成して実現している点が異なっている。図5の例では、一般的に知られる分離回路を備えた二重同調回路により、1H核の共鳴周波数と19F核の共鳴周波数の両方に同調が取れる。19F核の共鳴周波数側の感度を落とさないようにするため、分離回路3に用いるLC並列共振回路のインダクター側のインダクタンスはできるだけ小さい値に設定する。
図5(a)はロック系回路を他のサンプルコイルに形成するタイプ、図5(b)はロック系回路を1つのサンプルコイルに併設するタイプである。
図5(a)では、バリコンVC2が1H核の共鳴周波数と19F核の共鳴周波数の共通の整合コンデンサとなり、両核の共鳴周波数に擬似的に整合が取れるポジションに容量値が設定されている。VC1は1H核用の同調バリコン、VC3は19F核用の同調バリコン、C1は1H核の共鳴周波数と19F核の共鳴周波数を含むHF周波数帯域に合わせるための固定コンデンサである。
この回路では、個々の周波数に対して完全には整合が取れないので、そのための損失を若干有する。1H核用の高周波は分離回路3でブロックされているので、VC3側からの影響が軽減されるが、その分離回路分の損失がある。トータルすると概ね100×0.9×0.9≒80%ぐらいの感度になる。19F核用の高周波は分離回路分の損失が最大限組み込まれるので、100×0.9×0.6≒54%ぐらいの感度になる。
図5(b)では、ロック系回路が附属しているため、1H核用の高周波、19F核用の高周波それぞれに更にロック系回路分の損失が加わる。これらを加味した結果、1H核用の高周波の感度は図5(a)よりも低下し、80×0.9≒72%、19F核用の高周波の感度は54×0.9×0.9≒43%程度になるだろう。
共振電圧で確認すると、図5(a)ではV(1H)=〜8×0.80≒6.4Vp-p、V(19F)=〜8×0.54≒4.3Vp-pの結果が期待できる。同様に図5(b)ではV(1H)=〜8×0.72≒5.7Vp-p、V(19F)=〜8×0.48≒3.8Vp-pの結果か、V(1H)=〜8×0.85≒6.8Vp-p、V(19F)=〜8×0.43≒3.4Vp-pの結果が期待できる。
表1にはこれまでの説明をまとめた%表示の感度評価比較、表2には基準入力1Vp-pの時に最大共振電圧が〜8Vp-p程度となる場合の各方式での電圧効率評価、表3には基準入力1Vp-pの時に最大共振電圧が11.5Vp-p程度となる場合の各方式での電圧効率評価を掲示しておく。
19F核用の高周波と1H核用の高周波に同調可能で、かつ最も感度良く観測できる手段は、最初は、19F核用の高周波と1H核用の高周波に対して個々に最高感度を示す図3のプローブを用いて、ある時は1H核用の高周波を単独で観測し、またある時は19F核用の高周波を単独で観測するというものであった。
しかしながら、この方法では、19F核と1H核を一緒に含んだ化合物を観測する場合、時間がかかり、しかも両核がどのように関わっているかを知るために観測核に結合している他核の挙動を制御することができず、両核の相関を見ることができなかった。これでは、分析装置でありながら解析に要求される機能が不足していると言わざるを得ない。
そこで19F核と1H核を同時に観測・照射可能なプローブが提供されるようになった。図4に示したプローブが2つのサンプルコイルを用いた2ポートにそれぞれ19F核用の高周波と1H核用の高周波を割り当てたF/H両立モード可能プローブ、図5に示したプローブが1つのサンプルコイルを用いた1ポートに19F核用の高周波と1H核用の高周波を入力できるF/H両立モード可能プローブである。
図4の例では、19F核と1H核をともに最高感度で観測しようとすると、19F核高感度用プローブと1H核高感度用プローブの2つを用意しなければならないという問題があった。また、図5の例では、2つの周波数の電力を1つのポートで処理しなければならないので、照射側の高電力によって発熱などの副作用が起きるという問題があった。
また、回路構成や試料管とコイルとの距離の違いに由来する19F核と1H核の感度格差が大きいという問題があった。本来、19F核も1H核も検出感度が高い核種として知られているが、できれば感度が良く、しかも両核の感度が同じか、ケミカルシフトがかなり広い19F核の方に感度のウェートを置いたプローブであることが望ましい。
本発明の目的は、上述した点に鑑み、19F核と1H核の両核に対し、常に最高の感度を維持しながら両立モードが可能なNMRプローブを提供することにある。
この目的を達成するため、本発明にかかるNMRプローブは、
2つの端部A、Bを備えたサンプルコイルと、
接地電位の導体壁で構成され、1つの壁面に開放部を有する中空筒体と、
該中空筒体の軸方向に沿って該中空筒体の内部で互いにほぼ平行となるように配置された2本の棒電極と
を備え、
該2つの棒電極の一端は、前記開放部を介して前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに別々に接続されるとともに、該2つの棒電極の他端は、前記開放部を有する壁面と対向する壁面側で中空筒体に接地され、
1H核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Aに、19F核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Bに、それぞれ同調整合素子を介して接続されるようにしたことを特徴としている。
2つの端部A、Bを備えたサンプルコイルと、
接地電位の導体壁で構成され、1つの壁面に開放部を有する中空筒体と、
該中空筒体の軸方向に沿って該中空筒体の内部で互いにほぼ平行となるように配置された2本の棒電極と
を備え、
該2つの棒電極の一端は、前記開放部を介して前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに別々に接続されるとともに、該2つの棒電極の他端は、前記開放部を有する壁面と対向する壁面側で中空筒体に接地され、
1H核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Aに、19F核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Bに、それぞれ同調整合素子を介して接続されるようにしたことを特徴としている。
また、前記棒電極の長さは、共振する高周波のほぼ1/4波長の(2n−1)倍に相当する長さであることを特徴としている。ただし、nは自然数。
また、2つの端部A、Bを備えたサンプルコイルと、
接地電位の導体壁で構成され、対向する2つの壁面に開放部を有する中空筒体と、
該中空筒体の軸方向に沿って該中空筒体の内部で互いにほぼ平行となるように配置された2本の棒電極と
を備え、
該2つの棒電極の一端は、前記開放部のうちの一方を介して前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに別々に接続されるとともに、該2つの棒電極の他端は、前記開放部のうちのもう一方において開放され、
1H核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Aに、19F核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Bに、それぞれ同調整合素子を介して接続されるようにしたことを特徴としている。
接地電位の導体壁で構成され、対向する2つの壁面に開放部を有する中空筒体と、
該中空筒体の軸方向に沿って該中空筒体の内部で互いにほぼ平行となるように配置された2本の棒電極と
を備え、
該2つの棒電極の一端は、前記開放部のうちの一方を介して前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに別々に接続されるとともに、該2つの棒電極の他端は、前記開放部のうちのもう一方において開放され、
1H核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Aに、19F核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Bに、それぞれ同調整合素子を介して接続されるようにしたことを特徴としている。
また、前記棒電極の長さは、共振する高周波のほぼ1/4波長の2n倍に相当する長さであることを特徴としている。ただし、nは自然数。
また、前記端部Aに接続された棒電極の太さは、前記端部Bに接続された棒電極の太さよりも太いことを特徴としている。
また、前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに接続された2本の棒電極は、前記端部A、Bとの間の接続を自由にON/OFFできるように構成されていることを特徴としている。
また、前記サンプルコイルは容量成分を備え、該容量成分の大きさを制御することにより、1H核の共鳴周波数に対応した高周波側の検出感度と19F核の共鳴周波数に対応した高周波側の検出感度の比率を変更できるように構成されていることを特徴としている。
また、前記サンプルコイルと同心円状にさらに複数の別のサンプルコイルが配置され、それらのサンプルコイルはLF周波数またはロック周波数に共振できるように構成されていることを特徴としている。
また、前記中空筒体は、NMR装置の超伝導磁石に設けられたボアにルームシムを装着したときの内径にほぼ内接する寸法またはそれ以下の多角形断面を有することを特徴としている。
また、前記中空筒体は、NMR装置の超伝導磁石に設けられたボアにルームシムを装着したときの内径にほぼ内接する寸法またはそれ以下の円形断面を有することを特徴としている。
また、前記中空筒体は、NMR装置の超伝導磁石に設けられたボアにルームシムを装着したときの内径にほぼ内接する寸法またはそれ以下の楕円形断面を有することを特徴としている。
本発明のNMRプローブによれば、
2つの端部A、Bを備えたサンプルコイルと、
接地電位の導体壁で構成され、1つの壁面に開放部を有する中空筒体と、
該中空筒体の軸方向に沿って該中空筒体の内部で互いにほぼ平行となるように配置された2本の棒電極と
を備え、
該2つの棒電極の一端は、前記開放部を介して前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに別々に接続されるとともに、該2つの棒電極の他端は、前記開放部を有する壁面と対向する壁面側で中空筒体に接地され、
1H核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Aに、19F核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Bに、それぞれ同調整合素子を介して接続されるようにしたので、
19F核と1H核の両核に対し、常に最高の感度を維持しながら両立モードが可能なNMRプローブを提供することが可能になった。
2つの端部A、Bを備えたサンプルコイルと、
接地電位の導体壁で構成され、1つの壁面に開放部を有する中空筒体と、
該中空筒体の軸方向に沿って該中空筒体の内部で互いにほぼ平行となるように配置された2本の棒電極と
を備え、
該2つの棒電極の一端は、前記開放部を介して前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに別々に接続されるとともに、該2つの棒電極の他端は、前記開放部を有する壁面と対向する壁面側で中空筒体に接地され、
1H核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Aに、19F核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Bに、それぞれ同調整合素子を介して接続されるようにしたので、
19F核と1H核の両核に対し、常に最高の感度を維持しながら両立モードが可能なNMRプローブを提供することが可能になった。
また、2つの端部A、Bを備えたサンプルコイルと、
接地電位の導体壁で構成され、対向する2つの壁面に開放部を有する中空筒体と、
該中空筒体の軸方向に沿って該中空筒体の内部で互いにほぼ平行となるように配置された2本の棒電極と
を備え、
該2つの棒電極の一端は、前記開放部のうちの一方を介して前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに別々に接続されるとともに、該2つの棒電極の他端は、前記開放部のうちのもう一方において開放され、
1H核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Aに、19F核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Bに、それぞれ同調整合素子を介して接続されるようにしたので、
19F核と1H核の両核に対し、常に最高の感度を維持しながら両立モードが可能なNMRプローブを提供することが可能になった。
接地電位の導体壁で構成され、対向する2つの壁面に開放部を有する中空筒体と、
該中空筒体の軸方向に沿って該中空筒体の内部で互いにほぼ平行となるように配置された2本の棒電極と
を備え、
該2つの棒電極の一端は、前記開放部のうちの一方を介して前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに別々に接続されるとともに、該2つの棒電極の他端は、前記開放部のうちのもう一方において開放され、
1H核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Aに、19F核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Bに、それぞれ同調整合素子を介して接続されるようにしたので、
19F核と1H核の両核に対し、常に最高の感度を維持しながら両立モードが可能なNMRプローブを提供することが可能になった。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図6〜9に本発明にかかるNMRプローブの一実施例を示す。図6には、本発明を実施するのに必要最小限の最もシンプルな実施の形態を示している。サンプルコイル11があり、そのサンプルコイル11の両端に本発明にかかる結合型FH同軸共振器12が連結されている。プローブフレーム13は接地電位になっている。
仮に近接するf1(例えば1Hの共鳴周波数)、f2(例えば19Fの共鳴周波数)の2つの周波数があると、それぞれの周波数はサンプルコイル11両端と結合型FH同軸共振器とが連結された2つのノードに割り当てられる。それぞれのノードがその周波数で高インピーダンスになるので、そこに入出力用のRF回路が構成される。例えばf1を1H核の共鳴周波数、f2を19F核の共鳴周波数とすると、それらのRF回路が周辺に構成される。
図7は、上記のシンプルな回路系に更にLF用のサンプルコイルを追加してLF周波数に適合した回路系を構成した例である。ただし、図が重複するので、意図的に図示を省いてある。そしてロック用のサンプルコイルにロック系のRF回路を構成している。
溶液試料用NMRプローブであればNMRロックが通常利用されるので、このような回路構成を行なう。しかし、固体試料用NMRプローブでは基本的にロックは不要なので、純粋にFH観測を目指す場合は図5に示すような最もシンプルな回路系を利用する。
図8は実験で得られた回路である。高周波回路解析を行なうときのモデルである。図9はその回路模式図である。L1(LS1)がサンプルコイル、C5(CS5)がサンプルコイルが保有する浮遊容量を含めたサンプルコイル側の共振容量、この例ではHF2が19F核の共鳴周波数、HF1が1H核の共鳴周波数に帰属されている。C1は19F核の共鳴周波数側の同調バリコン、C2は19F核の共鳴周波数側の整合バリコン、C3は1H核の共鳴周波数側の同調バリコン、C4は1H核の共鳴周波数側の整合バリコンである。
図10〜11が本実施例の最も重要なデバイスである。図10は本実施例の説明に適した矩形断面を有する結合型FH同軸共振器の模式図である。図11は実施の対象となる超伝導磁石型NMR装置のプローブに適合した形状を念頭に置いて設計した応用例である。
図10を用いて動作を説明することで、本実施例の基本技術を説明する。まず、数百MHz帯〜1GHz帯に適した矩形断面を有する金属柱状(ただし中は中空)の共振ボックス14を作る。例えば断面矩形としてEw×Ehと置いたとき、Ew=Eh=28mm程度を想定している。また、利用する周波数帯が〜500MHz付近であれば、1/4波長で共振する長さを概ね共振ボックスの縦方向の長さLと設定する。この場合、L≒140mm(500MHzの1/4波長は150mm)である。
共振ボックス14は、6面体の各面のうち、hot側(高周波の波の腹に当たる位置)以外の5面はすべて金属で囲われている。また、cold側(高周波の波の節に当たる位置)の1面はプローブフレーム13に接続されて接地されており、その結果、hot側以外の5面すべてが接地電位となるように構成されている。共振ボックス14の中空内部には、太さが異なる少なくとも2本の金属丸棒が互いに平行関係を保ちながら中空共振ボックスの軸方向に沿って取り付けられている。
その座標位置は、cold側端面の一角を原点(0,0)とすると、(x,y)、(x+S,y)で表わされ、x=〜6mm、y=〜14mm、S=〜14mm程度の値とする。丸棒の太さは、仮に細い方をD1、太い方をD2とすると、D1=〜3mmφ、D2=11mmφ程度の値である。
このような位置座標と寸法を与えられたとき、D1とD2は極めて近い周波数で共振し合い、相互に結合しながらも、異なる周波数で共振することになる。ここでは、より太い電極D2の方がより高い共振周波数で共振し、より細い電極D1の方がより低い共振周波数で共振することになる。
共振周波数の範囲は、概ねL=140〜150mmの範囲で長さを調整することにより、近接する所望の2周波数を得ることができる。周波数可変範囲と同調コンデンサのカバー範囲を考慮してこの長さを微調整する。解析モデル実験では140mmで程よく動作した。
尚、図11の例では、NMR装置の超伝導磁石に設けられたボアにルームシムを装着したときの内径にほぼ内接する寸法またはそれ以下の円形の断面形状を有する中空共振ボックスが採用されている。この例でも、矩形断面の中空共振ボックスの場合と類似の共振特性が得られている。円形の代わりに楕円形の断面形状であっても良い。
図12に簡単な共振ボックスの作り方を示す。まず丸棒電極は、cold側遮蔽板にネジ止めされた後、はんだ付けによって固定される。径の細い丸棒電極は、ピン状の鋲を打って固定後、はんだ付けを行なっても良い。これにより、丸棒電極のcold側端部が接地されることになる。
hot側は、2本の丸棒電極が接地電位の共振ボックス壁に接触しないように注意しながら、2本の丸棒電極を接触することなく通すための丸穴を開けた金属製カバーaを圧接、圧入等で被せ、該金属製カバーを接地電位とすることにより、2本の丸棒電極を接地電位の金属壁で覆い、共振ボックスの外箱を完成させる。
カバーaの別の例として、丸穴を樹脂やセラミックのブッシャー(b)でブッシングしたものや、カバー(c)のようにカバー全体を樹脂やセラミックで作ったものがある。
なお、本実施例では丸穴を開けた金属製カバーでふたをするように構成したが、丸穴を開けた金属製カバーを省略し、開放のままとしても良いことは言うまでもない。
サンプルコイル側のインダクタンスと共振容量による共振周波数f0を調節して、D2の共振周波数(f1≒1H核の共鳴周波数)とD1の共振周波数(f2≒19F核の共振周波数)の中間的な所定の共振周波数に設定すると、完全に分離したf1、f2の共振モードができる。
最適共振条件を備えた同軸共振器とするためには、プローブに適した外箱サイズを決定し、その後、そのサイズにおける共振特性が最良な条件になるように本実施例に不可欠なパラメータを決めて、結合型FH同軸共振器を製作する必要がある。
例えば、縦置き型の超伝導磁石を用いたNMR装置の場合、ナローボア、ワイドボアと呼ばれる各超伝導磁石のボア径は、表4に示すように、それぞれ54mmと89mmである。このボア径の内側に静磁場の不均一を補正するためのルームシムが装填されるので、その分ボアの内径が狭められ、ボアに挿入可能なプローブフレームの実効外径はそれぞれ40mmと70mmになる。
これらのフレーム外径に内接する正方形の一辺の長さは、図13と表5から明らかなように、それぞれ28mmと49mmである。従って、ナローボア型の超伝導磁石の場合、結合型FH同軸共振器の外箱の寸法は一辺が28mm以下の正方形、ワイドボア型の超伝導磁石の場合、結合型FH同軸共振器の外箱の寸法は一辺が49mm以下の正方形が適度なサイズということになる。
仮にナローボア用プローブに装填される結合型FH同軸共振器の外箱の寸法を28mm角の矩形断面とすると、前述したような必須パラメータの最適条件を基本数値とするような結合型FH同軸共振器を作れば良い。
図14は、結合共振器の矩形断面とサンプルコイルに掛かる共振電圧の相関及び効率評価を示すために、本案を実施する場合の種々の外箱寸法における500MHz級NMR装置の1H核と19F核の両共振周波数を想定して、共振電圧を解析した結果である。図の左側の縦軸はサンプルコイル両端での高周波の共振電圧(単位:V)、図の右側の縦軸は共振効率の評価指数(単位:%)、図の横軸は結合型FH同軸共振器における矩形外箱の一辺の長さ(単位:mm)、図中の一点鎖線(−・−・−・−)は、サンプルコイルとそれに必要な共振容量で構成して得られる、いわゆる単同調で行なう個々の共振周波数での共振電圧の最高値(〜11.5V程度)を示したものである。このうち共振効率の評価指数(単位:%)は、単独で標準の周波数に共振させたときの最大共振電圧(〜11.5V程度)を100%としたときに、種々の寸法の外箱を用いて19F核と1H核に複同調させたときの、予想される共振効率を表わした値である。
また、表6は、最大共振電圧(〜11.5V程度)を与えるような共振条件下で〜5μsecのパルス幅の90°パルスが共振器内で観測されると仮定したときに、共振器に同じ高周波電力を印加して、実際に共振器内で観測されるパルス幅の予測値を示したもので、パルス幅が5μsecに近いほど共振効率の評価指数が高く、パルス幅が5μsecから長くなるにつれて共振器の共振効率が落ちることを表わしている。ここでは、外箱を概ね20mm角サイズから70mm角サイズまでの範囲で変化させてシミュレーションを行なった。図10に示した諸寸法x、y、D1、D2、Sはそれぞれ最良と思われる寸法に設定した。その条件下で概ね了としたものをtypicalとし、工学的な実現性を超えて計算値の範囲内で可能と思われる限界値まで追い込んだものを最適条件の結果としてプロットしている。
比較的容易に達成可能な条件(typical条件と呼ぶ)と、細心の注意を払ってようやく達成可能な条件(最適条件と呼ぶ)での最終性能評価を見ると、図14および表6で示すサイズのうち、例えば28mm角モデルでは、共振電圧評価で感度が68〜75%前後のFH両立性能が得られ、49mm角モデルでは、75〜81%前後のFH両立性能が期待できる。
前述の共振電圧評価法で記述すると、サンプルコイル両端での共振電圧は、28mm角モデルで概ね8Vp-p前後、49mm角モデルで概ね9Vp-p前後となる。ちなみに、最大の100%電圧は、概ね11.5Vp-pである。
本実施例では、基準となる共振周波数f0とD1、D2の太さを制御して、1H核用の共振電圧と19F核用の共振電圧が概ね等しく、かつその値ができるだけ大きくなるように各パラメータを決定したが、例えば19F核側の方に重みを置いて、V(19F)’>V(1H)’のように、1H核用共振電圧値と19F核用共振電圧値のバランスを意図的に変えることも可能である。そのときの目安としては、V(19F)’+V(1H)’=2V(19F)となるように考慮すれば良い。具体的には、例えば2V(19F)=2×8Vp-pの場合、V(19F)’=9Vp-p、V(1H)’=7Vp-pとすることも可能である。
28mm角モデルにおける各パラメータの特性は、図15〜17のようなものなので、その中から所望する条件を選んで値を決定する。
図15は、図10に示した距離y、電極棒の太さD1、電極棒の太さD2をそれぞれ14mm、2.8mm、11mmに固定した条件下で、2本の電極棒の間隔S(S1)の値を16mm、14mm、12mm、8mmの4種類に設定して更に距離xを可変したときの、電極棒D1の共振周波数と電極棒D2の共振周波数の間にあるアイソレーションの谷底の周波数(以下、トラップ周波数と呼ぶ。単位:MHz)および振幅電圧Vpp(単位:V)と距離xとの相関を見る特性グラフである。
図の左側の縦軸はトラップ周波数(単位:MHz)、図の右側の縦軸はサンプルコイル両端での高周波の共振電圧Vpp(単位:V)、図の横軸は外箱と電極棒D1の中心との距離x(単位:mm)である。
電極D1と電極D2の置かれる位置としては、矩形断面の一辺の長さの1/4ぐらいにD1を置き、D2との間隔S(S1)は概ね矩形断面の一辺の長さの1/2ぐらいに設定するのが良好であることを示唆している。
図16は、図10に示した距離x、距離y、電極棒の太さD2、2本の電極棒の間隔S、外箱の一辺の長さをそれぞれ6mm、14mm、11mm、14mm、28mmに固定した条件下で、電極棒の太さD1のみを可変したときの、トラップ周波数(単位:MHz)および振幅電圧Vpp(単位:V)の相関を見る特性グラフである。
図の左側の縦軸はトラップ周波数(単位:MHz)、図の右側の縦軸はサンプルコイル両端での高周波の共振電圧Vpp(単位:V)、図の横軸は電極棒D1の太さ(単位:mm)である。電極D1の太さとしては、矩形断面の一辺の長さの10%ぐらいが適正であることが分かる。
図17は、図10に示した距離x、距離y、電極棒の太さD1、2本の電極棒の間隔S、外箱の一辺の長さをそれぞれ6mm、14mm、2.8mm、14mm、28mmに固定した条件下で、電極棒の太さD2のみを可変したときの、トラップ周波数(単位:MHz)および振幅電圧Vpp(単位:V)の相関を見る特性グラフである。
図の左側の縦軸はトラップ周波数(単位:MHz)、図の右側の縦軸はサンプルコイル両端での高周波の共振電圧Vpp(単位:V)、図の横軸は電極棒D2の太さ(単位:mm)である。
電極D2の太さとしては、概ね電極D1の太さに近い方が性能が良い。しかしながら、まったく同じ太さでは、共振器の特性として、2周波数の分離が十分ではない。つまり、近接周波数で共振するモードがf1≠f2とならずに、f1=f2となってしまい、本来の目的を果たさなくなる。
太さが似通ってくると、基本的に設定している500MHzに近い周波数での共振が主となり、外挿の同調バリコンがほとんど役立たなくなるので、実用的には、電極D2の太さは電極D1の太さの4倍程度である場合が動作しやすいと言える。
周波数動作としては、x(またはy。正方形なのでxで代表させる)、D2、Sのパラメータの値が大きくなると、f1、f2両者の共振周波数は高域側にシフトする。また、x、D2、Sのパラメータの値が小さくなると、f1、f2両者の共振周波数は低域側にシフトする。また、D1は値が大きくなるとf2(19F)が高域側(1H側)へシフトする。すなわち、D1の値が大きくなると、f2は漸次基本周波数である1Hの共鳴周波数に近づいていく。
この現象を簡単に説明すると、細い丸棒電極はインダクタンスの大きいLとそこで作られる共振容量Cとによって低い方の周波数で並列共振し、太い丸棒電極は小さいインダクタンスL’とそこで作られる共振容量C’によって逆に高い方の周波数で並列共振する。そして、その両方の共振が電磁界的に結合していると考えると、本共振器の動作が理解しやすい。
図8、9で示すRF回路モデルの動作を具体的に解析すると、図18のような周波数特性とサンプルコイル両端に誘起される共振電圧とが得られる。図18(a)、(b)は、ネットワークアナライザを模して解析した結果である。縦軸のゼロdB基線から下に引かれた線が各ポートから見た反射特性で、縦軸のフル範囲から横軸(=周波数軸。単位:MHz)のフル範囲に大きく曲線で描かれているのが各ポート間の通過特性である。
図18(a)の上辺に沿って並ぶ直線状のデータは、ポート1(19F核用の入出力端子)側から見た反射特性である。この反射特性からは、19F核の共鳴周波数では整合が取れ、1H核の共鳴周波数では全反射相当にあることが分かる。図では、470MHzでのディップの深さが6.248dBしかないが、これは測定器のデータ密度によるものであり、実際には40dB以上の反射特性を持っている。これは、Sパラ解析のS11に相当するデータである。
ちなみに、Sパラとは、回路網によって散乱もしくは反射された波と入射波とを関連付ける散乱パラメータ(Scattering Parameter)を略した言葉で、Sabと表記され、aが出力ポート番号、bが入力ポート番号を表わすように定義されている。
次に、図18(a)の中央部にプロットされた曲線状のデータは、ポート1(19F核用の入出力端子)側からポート2(1H核用の入出力端子)側への通過特性を示している。Sパラ解析のS21に相当するデータである。490MHzで示す急峻な落ち込みポイントがスプリットf0を指す周波数(すなわち、トラップ周波数)である。
この周波数は、図8〜9より、概ねf0=1/(2π√L1C5)〔別の表示では、f0=1/(2π√LS1CS5)〕で決まる。28mm角モデルの場合で、例えば500MHz級NMR装置のFHプローブの場合は、最良のスプリットf0周波数は、概ね491±1MHzの範囲に設定すると、効率良く各ポートに対応する周波数が割り当てられることが分かった。この条件下での19F核用入出力ポート−1H核用入出力ポート間のアイソレーションは、−10dB程度取れるので、互いにリークする信号は軽微になる。
図18(b)の上辺に沿って並ぶ直線状のデータは、ポート2(1H核用の入出力端子)側から見た反射特性である。この反射特性からは、1H核の共鳴周波数では整合が取れ、19F核の共鳴周波数では全反射相当にあることが分かる。図では、470MHzでのディップの深さは40dB近くの値を持っている。これは、Sパラ解析のS22に相当するデータである。
次に、図18(b)の中央部にプロットされた曲線状のデータは、ポート2(1H核用の入出力端子)側からポート1(19F核用の入出力端子)側への通過特性を示している。Sパラ解析のS12に相当するデータである。490MHzで示す急峻な落ち込みポイントがスプリットf0を指す周波数(すなわち、トラップ周波数)である。
図18(c)(d)は、それぞれのポートに仮に基準の電圧1Vp-pを入力したとき、サンプルコイルの両端にかかる共振電圧を示している。V(19F)=V(1H)なる最良付近に条件設定されたときのデータである。V(19F)とV(1H)の合計電圧が16.8Vp-pなので、仮に19F側にウェートを置く条件に設定すると、例えばV(19F)=10Vp-p、V(1H)=6.8Vp-p程度にバランスを変えた配分に共振電圧を振り分けることができる。
この条件の最高電圧を示す回路系では、その値が〜11.5Vp-pなので、V(19F)では87%程度の感度、V(1H)では59%程度の感度が見込まれる。
ここで表3に示す従来技術性能と比較する。比較対象はFH両立モードの従来技術である。まず簡単な比較法であるV(19F)+V(1H)の値で本案と従来技術との絶対値的な感度を比較すると、図4の従来技術ではV(19F)+V(1H)=15.5Vp-p、図5の従来技術ではV(19F)+V(1H)=15.2Vp-pであるが、本案ではV(19F)+V(1H)=16.8Vp-pで、感度的には8〜11%程度本案の方が勝っている。
次に、装置の使い勝手を比較することで従来技術と本案との差異を見ると、表3の従来技術ではV(19F)>V(1H)かV(1H)>V(19F)かのいずれかしか取り得ない不便さがある。各モード間の差異は、1.5〜2倍程度もあり、設計的に限定されたものしか作れないことが分かる。それに対して、本案では設計の自由度が高く、応用の優位性から判断すると、本案の方が従来技術よりも勝っていることは明らかである。
本案では、スプリット周波数f0を制御する機構(CSの容量値を制御する方法が最も簡単である)を備えれば、本案設計のプローブでV(19F)>V(1H)のモードとV(1H)>V(19F)のモードとを切換選択できる。従来技術ではV(19F)>V(1H)のモードとV(1H)>V(19F)のモードを切り換えることができないので、両モードでの測定には別のプローブを用意しなければならず、大きな違いがある。
図19(a)は本発明にかかる別の実施例である。本実施例は、結合型FH同軸共振器とサンプルコイルLSの両端部を結び付ける部位に、両者の接続をON/OFFさせるモード切換スイッチを設けたものである。
モード切換スイッチのON/OFFで、本実施例は次のように動作する。すなわち、スイッチONではこれまでに説明したFH両立性能が選ばれる。スイッチOFFでは最高感度100%での測定ができる。
すなわち、HF1(1H核側)を100%感度で使用する場合は、C1またはC3をその同調コンデンサに割り当て、C4をその整合コンデンサに割り当てる。このとき、C2はできるだけ小さな値に設定し、HF1周波数に対してブロックする高インピーダンスとすることで、HF2側にHF1周波数をリークできなくさせる。
また、HF2(19F核側)を100%感度で使用する場合は、C1またはC3をその同調コンデンサに割り当て、C2をその整合コンデンサにアサインする。このとき、C4はできるだけ小さな値に設定し、HF2周波数に対してブロックする高インピーダンスとすることで、HF1側にHF2周波数をリークできなくさせる。
変形として、C2やC4をできるだけ小さな値にする代わりに、図19(b)に示すように、C2とC4のうち、高周波をブロックしたい側(図の例はHF1側)のコンデンサの両端をスイッチ機構によって開放させるように構成しても良い。
これにより、図3に示した100%感度測定用プローブと、これまでのどのFH両立測定用プローブよりも使い勝手が良くかつ感度も80%両立の新しいFH両立測定用プローブとを1台で兼ねることができる。
尚、図19(b)の変形として、図19(c)のように結合型HF同軸共振器をON/OFFさせるモード切換スイッチを省略すれば、HF1またはHF2の単ポートのみを使用することによって1H核と19F核の両方に二重共振させることも可能である。ただしその場合、1H核用の高周波パルスと19F核用の高周波パルスが印加されるタイミングは、互いにきちんとタイムシェアリングされていなければならないことは言うまでもない。
図20は本発明にかかる別の実施例である。本実施例は、サンプルコイルの容量成分CSを制御する制御機構を設けたものである。これにより、本実施例では1台のプローブでV(19F)>V(1H)のモードとV(1H)>V(19F)のモードを切り換えて選択することができるようになる。
まず、V(19F)>V(1H)のモードで使用する場合は、V(19F)=V(1H)のときのCS5をCS5#とおくと、制御後のCS5とCS5#との関係は、CS5>CS5#になるようにする。0.1pF当たり共振電圧換算で1Vp-p(ただし、最高電圧11.5Vp-p換算時)に相当するので、例えば0.02pF分割で目盛を振ることにより、0.2Vp-pステップでV(19F)とV(1H)のバランスを変えることができる。
次に、V(1H)>V(19F)のモードで使用する場合は、V(19F)=V(1H)のときのCS5をCS5#とおくと、制御後のCS5とCS5#との関係は、CS5<CS5#になるようにする。0.1pF当たり共振電圧換算で1Vp-p(ただし、最高電圧11.5Vp-p換算時)に相当するので、例えば0.02pF分割で目盛を振ることにより、0.2Vp-pステップでV(19F)とV(1H)のバランスを変えることができる。
図21に1つのサンプルコイルボビンにサンプルコイルを巻いて本実施例を構成した例、図22に2つ、または3つのサンプルコイルボビンにサンプルコイルを巻いて本実施例を構成した例を示す。
2つまたは3つのサンプルコイルを有する例では、各サンプルコイルは互いに同心円状に配置され、共振時に発生する高周波磁場の発生軸は、隣り合うサンプルコイル間で互いに直交するように構成されている。
このうち、サンプルコイルの1つにHF(19F核の共鳴周波数と1H核の共鳴周波数の二重共振)、他のサンプルコイルにLFやロック周波数が単独共振または多重共振で割り当てられる。
これらの例から明らかなように、サンプルコイルが1つしかないことと複数個あることとの違いに関わらず、そのうちの1つのサンプルコイルに実施例1〜3で示した本発明を構成すれば、19F核の共鳴周波数と1H核の共鳴周波数を両立させたNMRプローブを作ることができる。
実施例1では、結合型FH同軸共振器12の外箱に四角柱型の中空筒体を採用したが、これは四角柱型に限定されるものではない。例えば、四角以外の多角柱型中空筒体や、円柱型中空筒体や、楕円柱型中空筒体などであっても良いことは言うまでもない。
実施例1では、結合型FH同軸共振器12の外箱とその内部に設置されている電極棒の長さをほぼ1/4波長としたが、これは1/4波長の(2n−1)倍(ただし、nは自然数)であっても良い。
実施例1では、結合型FH同軸共振器12の外箱とその内部に設置されている電極棒の長さをほぼ1/4波長としたが、これは1/4波長の2n倍(ただし、nは自然数)であっても良い。その場合は、結合型FH同軸共振器12の外箱の両端部(高周波の波の腹に当たる位置)を開放端とし、高周波の波の節に当たる位置を電極棒の接地部位として構成することが望ましい。
19F核の共鳴周波数と1H核の共鳴周波数に同時にプローブを共振させる必要がある場合のNMR測定に広く利用できる。
1:高周波発振器、2:位相制御器、3:振幅制御器、4:電力増幅器、5:デュプレクサ、6:NMRプローブ、7:前置増幅器、8:受信器、9:アナログ−デジタルデータ変換器、10:制御コンピュータ、11:サンプルコイル、12:結合型FH同軸共振器、13:プローブフレーム、14:共振ボックス
Claims (11)
- 2つの端部A、Bを備えたサンプルコイルと、
接地電位の導体壁で構成され、1つの壁面に開放部を有する中空筒体と、
該中空筒体の軸方向に沿って該中空筒体の内部で互いにほぼ平行となるように配置された2本の棒電極と
を備え、
該2つの棒電極の一端は、前記開放部を介して前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに別々に接続されるとともに、該2つの棒電極の他端は、前記開放部を有する壁面と対向する壁面側で中空筒体に接地され、
1H核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Aに、19F核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Bに、それぞれ同調整合素子を介して接続されるようにしたことを特徴とするNMRプローブ。 - 前記棒電極の長さは、共振する高周波のほぼ1/4波長の(2n−1)倍に相当する長さであることを特徴とする請求項1記載のNMRプローブ。ただし、nは自然数。
- 2つの端部A、Bを備えたサンプルコイルと、
接地電位の導体壁で構成され、対向する2つの壁面に開放部を有する中空筒体と、
該中空筒体の軸方向に沿って該中空筒体の内部で互いにほぼ平行となるように配置された2本の棒電極と
を備え、
該2つの棒電極の一端は、前記開放部のうちの一方を介して前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに別々に接続されるとともに、該2つの棒電極の他端は、前記開放部のうちのもう一方において開放され、
1H核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Aに、19F核の共鳴周波数に対応した高周波の入出力ポートは前記サンプルコイルの端部Bに、それぞれ同調整合素子を介して接続されるようにしたことを特徴とするNMRプローブ。 - 前記棒電極の長さは、共振する高周波のほぼ1/4波長の2n倍に相当する長さであることを特徴とする請求項1記載のNMRプローブ。ただし、nは自然数。
- 前記端部Aに接続された棒電極の太さは、前記端部Bに接続された棒電極の太さよりも太いことを特徴とする請求項1または3記載のNMRプローブ。
- 前記サンプルコイルの2つの端部A、Bに接続された2本の棒電極は、前記端部A、Bとの間の接続を自由にON/OFFできるように構成されていることを特徴とする請求項1または3記載のNMRプローブ。
- 前記サンプルコイルは容量成分を備え、該容量成分の大きさを制御することにより、1H核の共鳴周波数に対応した高周波側の検出感度と19F核の共鳴周波数に対応した高周波側の検出感度の比率を変更できるように構成されていることを特徴とする請求項1または3記載のNMRプローブ。
- 前記サンプルコイルと同心円状にさらに複数の別のサンプルコイルが配置され、それらのサンプルコイルはLF周波数またはロック周波数に共振できるように構成されていることを特徴とする請求項1または3記載のNMRプローブ。
- 前記中空筒体は、NMR装置の超伝導磁石に設けられたボアにルームシムを装着したときの内径にほぼ内接する寸法またはそれ以下の多角形断面を有することを特徴とする請求項1または3記載のNMRプローブ。
- 前記中空筒体は、NMR装置の超伝導磁石に設けられたボアにルームシムを装着したときの内径にほぼ内接する寸法またはそれ以下の円形断面を有することを特徴とする請求項1または3記載のNMRプローブ。
- 前記中空筒体は、NMR装置の超伝導磁石に設けられたボアにルームシムを装着したときの内径にほぼ内接する寸法またはそれ以下の楕円形断面を有することを特徴とする請求項1または3記載のNMRプローブ。
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