JP2011165889A - フレキシブル配線板の製造方法及びフレキシブル配線板 - Google Patents

フレキシブル配線板の製造方法及びフレキシブル配線板 Download PDF

Info

Publication number
JP2011165889A
JP2011165889A JP2010026950A JP2010026950A JP2011165889A JP 2011165889 A JP2011165889 A JP 2011165889A JP 2010026950 A JP2010026950 A JP 2010026950A JP 2010026950 A JP2010026950 A JP 2010026950A JP 2011165889 A JP2011165889 A JP 2011165889A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring board
flexible wiring
resin
resin layer
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010026950A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Kashiwagi
修二 柏木
Masaki Yamamoto
正樹 山本
Hiroo Sasaki
洋朗 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei E Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei E Materials Corp filed Critical Asahi Kasei E Materials Corp
Priority to JP2010026950A priority Critical patent/JP2011165889A/ja
Publication of JP2011165889A publication Critical patent/JP2011165889A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】ビア形成コストを低減でき、ロールツーロール生産可能であるとともに、生産リードタイムを短縮可能であり、しかも回路品質に優れるフレキシブル配線板の製造方法及びそれを用いたフレキシブル配線板を提供すること。
【解決手段】本発明のフレキシブル配線板の製造方法は、ポジ型感光性樹脂を含む樹脂層と、樹脂層の両面に設けられた一対の導電層とを備えたフレキシブル配線板の製造方法であって、一対の導電層にコンフォーマルマスクを形成する工程と、導電層を介して樹脂層を露光・現像し、貫通ビアを形成する工程と、貫通ビアにめっきを施して一対の導電層を電気的に接続する工程とを具備することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトロニクス機器等に用いられるフレキシブル配線板に関し、特にビルドアップ法に好適に用いることが可能なフレキシブル配線板の製造方法に関する。
近年、携帯電話端末機などの分野では、部品実装密度向上のため、配線回路のファイン化や、多層化(両面、又は多層)が求められており、両面フレキシブル配線板や多層フレキシブル配線板の比率が増大している。両面フレキシブル配線板や多層フレキシブル配線板は、層間接続にビア(めっき穴)が用いられ、このビアに銅めっきを施すことにより、複数の導電層が電気的に接続されている。従来、ビアの形成には、穴開け加工設備であるドリル加工機やレーザー加工機が用いられ、1穴ずつ(貫通ビアの場合は数枚を重ねて)加工されている。このため、ロールツーロール加工や連続生産が困難となり、コストダウンや生産性向上面でも大きな障害となっている。
フレキシブル配線板の電気的な層間接続に用いられるビアとしては、主に両面フレキシブル配線板や、多層フレキシブル配線板又はリジッドフレキシブル配線板のコア基板としての両面フレキシブル配線板に用いられる貫通ビアと、主に両面フレキシブル配線板、多層フレキシブル配線板、リジッドフレキシブル配線板に用いられるブラインドビアとがある。以下、それぞれのビアを用いたフレキシブル基板の製造方法の概略について説明する。
まず、貫通ビアを用いた配線板の製造方法について説明する。図6に一般的な両面フレキシブル配線板(FCCL)の断面模式図を示す。FCCL61としては、ポリイミドフイルム62の両面に接着剤で銅箔63a、63bを貼り付けたもの(接着剤付きFCCL)、又はポリイミド樹脂の両面に銅箔を貼り付けたもの(接着剤なしFCCL)を用いる。FCCLは一般的には、ロール状から定尺(通常:幅250mm×長さ450mm〜550mm)に切断したものを使用する。
まず、FCCL61の所定の位置にドリル加工機を用いて穴加工を施し、貫通孔(貫通ビア64)を形成する。貫通ビア64の形成は、一般的には、ドリルビット径は0.1mm〜0.3mm、回転速度は約2万回転/分で、定尺のFCCLを5枚〜10枚重ねて加工する。この時、作業条件を厳格に管理して、ビア内壁に生じるドリル加工によるかす(スミア)を最小限にする必要がある。
次に、貫通ビア64内壁のポリイミド層を導電化するために、無電解銅めっき処理を行った後、電気銅めっき(通常10μm程度の厚み)を貫通ビア64内壁及びFCCL61表面に施し、FCCL61の両面の銅箔63a、63bを電気的に接続する。なお、近年では、無電解銅めっき処理の替わりに、ポリイミド層にカーボン粒子を付着させ、カーボン粒子を核として電解銅めっき処理を行う方法も用いられている。
次に、通常のサブトラクティブ法と同様にして回路形成を行う。エッチングレジストとなる感光性ドライフイルム(DF)を両面にラミネートし、所定の回路パターンを露光・現像工程で形成し、エッチング工程を経て回路形成が完了する。次いで、予め金型で開口部を形成した、一般的にはポリイミドフイルム65と接着剤66とからなるカバーレイ67(CL)を仮止め後、熱プレスを用いて加熱・加圧して貼り合せる。微細なカバーレイ窓が必要な場合は、感光性のカバーコートインクを全面に印刷後、露光・現像工程を経てカバーコートを完了する。次にカバーレイやカバーコートの開口部に、部品実装や接続端子機能、接点機能のために金めっき等の表面処理を施す。次いで、フレキシブル基板に部品実装するために、あるいは電子機器に組み込むために、補強板68や粘着材69を接着した後、穴加工や外周加工を行って完成品となる。
より高密度配線を必要とする両面フレキシブル配線板には、ブラインドビア形成技術が用いられる。以下には、貫通ビアによる両面フレキシブル配線板との相違点であるブラインドビア形成工程のみを説明する。
まず両面フレキシブル基板(FCCL)にDFをラミネートし、露光・現像、及びエッチング工程を経て、ブラインドビアを形成する所定の位置の銅箔(片面のみ)を除去する。次に銅箔がエッチングされた部分にレーザー加工機を用いて、残された銅箔をマスクとしてレーザー光を照射し、ポリイミド樹脂を除去する。レーザー光としては、一般的には炭酸ガスレーザー、又はYAGレーザーが用いられる。またFCCLは、レーザー加工性から接着剤なしFCCLが使われる。レーザー加工は、貫通ビア工程と同様、定尺状態にして行う。
次にレーザー加工時に銅箔面に付着したポリイミドのかす(スミア)を除去するために、過マンガン酸カリウム液等の強アルカリ加熱液に浸漬してスミアを除去し、均一なブラインドビア銅めっきを施すために銅箔表面を清浄にする。銅めっき以降の工程は、貫通ビア技術を用いた両面フレキシブル配線板と同じである。
次に、図7を参照して、多層フレキシブル配線板に用いられるブラインドビアについて詳細を説明する。図7は、一般的な多層フレキシブル配線板の製造工程を示す図である。
2枚の両面FCCL71、72を用意し、それぞれ片面(内層となる側)のみに、サブトラクティブ法を用いて内層回路73、74を形成する。次に内層回路面に、一般的にはポリイミドフイルム等を使ったカバーレイ75、76を加熱・加圧してラミネートし、絶縁処理を行う。
次に層間接着剤77(ガラスエポキシからなるプリプレグでも良い)を用い、内層面を内側にして、加熱・加圧して積層接着する。ここで中空(部分的に接着剤が無い)構造がある場合は、あらかじめ金型等を使って層間接着剤77を除去しておく。
次に貫通ビア78(両面フレキシブル配線板と同様のドリル加工)、あるいはブラインドビア79(両面フレキシブル配線板と同様のレーザー加工)を施した後、上述の両面フレキシブル配線板の製造工程と同様に、無電解銅めっき、あるいはカーボン粒子の付着処理を施した後、電気銅めっきにより内層間、あるいは各層間を電気的に接続する。
次に、通常のサブトラクティブ法により回路形成する。次いで、外層面にCLを仮止め後、熱プレスを用いて加熱・加圧して貼り合せる。微細なカバーレイ窓が必要な場合は、カバーコート処理を行う。次に、カバーレイやカバーコートの開口部に、部品実装端子や接点端子として必要な金めっき等の表面処理を施す。次に部品実装や、電子機器を組み込むために、場合によっては補強板や粘着材を接着した後で、穴加工や外周加工を行って完成品となる。
図8を参照して、リジッド・フレキ配線板に用いるブラインドビアに関して詳細に説明する。なお、図8は、リジッド・フレキ配線板の製造工程を示す図である。
先ず両面FCCL81を用いて、一般的には、貫通ビアめっきやブラインドビアめっきを施した後、サブトラクティブ法で両面回路82a、82bを形成し、一般的にはカバーレイ83a、83bをラミネートして絶縁処理を施した両面FPCを製作し、コア基板84とする(図8(a)〜図8(c))。
次にコア基板の上下面にプリプレグ(ガラス繊維に未硬化の接着剤を含浸させたもの)85a、85bを仮固定する(図8(d))。ここでフレキ部となる部分は、あらかじめ金型等を使って層間接着剤を除去しておく必要がある。次に一般的には、ガラスエポキシ樹脂等の片面銅貼り基板をプリプレグの上に仮止めし加圧・加熱硬化する。
次にブラインドビア86(一般的にはレーザー加工)を施した後、上述の両面フレキシブル配線板の製造工程と同様に、無電解銅めっき、あるいはカーボン粒子の付着処理を施した後、電気銅めっきを施すことにより各層間を電気的に接続する。
次に通常のサブトラクティブ法により外層回路87a、87bの形成を行う(図8(e))。次に感光性のカバーコートインクを全面に印刷後、露光・現像工程を経てカバーコート開口部88を形成し、カバーコートを完了する。次にカバーコートの開口部に、部品実装や接続端子機能、接点機能のために金めっき等の表面処理を施す。
次にフレキ部89(プリプレグを除去した部分)の外層をルーター加工(表層からカット)により除去する。本工程は、リジッド・フレキ配線板特有の複雑な工程となっている。次に穴加工や外周加工を行って完成品となる。このような両面フレキシブル配線板や多層フレキシブル配線板のビア形成法として、感光性樹脂を用いたフォトリソグラフィー法を用いたビルドアップ法が開示されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2005−26297号公報 特開2000−91743号公報
しかしながら、従来のフレキシブル基板の製造方法では、層間接続のためにドリル加工又はレーザー加工を用いるため、ロールツーロール法などによる連続生産が困難となり、生産効率が低い問題があった。また、既存のフレキシブル配線板の製造方法においては、ビア形成時のスミアが重大欠陥であるビアめっき不良の原因となるため、回路品質が必ずしも十分ではない問題があった。さらに、既存の製造工程においては、ビア形成工程がバッチ生産となるため、フレキシブル配線板生産のフレキシビリティーが十分に得られない問題があった。このため、回路品質の信頼性が高く、生産効率良く製造できるフレキシブル配線板が求められている。
本発明は、かかる点に鑑みて為されたものであり、ビア形成コストを低減でき、ロールツーロール生産可能であるとともに、生産リードタイムを短縮可能であり、しかも回路品質に優れるフレキシブル配線板の製造方法及びそれを用いた両面フレキシブル配線板を提供することを目的とする。
本発明者らは、両面フレキシブル配線板、多層フレキシブル配線板、及びリジッド・フレキ配線板の層間絶縁体の機能を有する層間接着剤として、従来の熱硬化型接着剤ではなく、ポジ型感光性樹脂を用いることにより、貫通ビアやブラインドビアといったビア形成に従来のドリル加工やレーザー加工ではなく、プリント配線板製造工程で一般的に採用されている露光・現像工程を適用できることを見出した。また、本発明者らは、上述した工程が両面フレキシブル配線板のビア形成だけではなく、多層フレキシブル配線板やリジッド・フレキ配線板のビア形成にも適用できること、上述した工程により、両面フレキシブル配線板、多層フレキシブル配線板、及びリジッド・フレキ配線板が低コストかつ高い生産性で生産可能になることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、以下のとおりである。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法は、ポジ型感光性樹脂を含む樹脂層と、前記樹脂層の両面に設けられた一対の導電層とを備えたフレキシブル配線板の製造方法であって、前記一対の導電層にコンフォーマルマスクを形成する工程と、前記コンフォーマルマスクを介して前記樹脂層を露光・現像し、貫通ビアを形成する工程と、前記貫通ビアにめっきを施して前記一対の導電層を電気的に接続する工程とを具備することを特徴とする。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法は、ポジ型感光性樹脂を含む樹脂層と、前記樹脂層の両面に設けられた一対の導電層とを備えたフレキシブル配線板の製造方法であって、前記一対の導電層の少なくとも一方の導電層にコンフォーマルマスクを形成する工程と、前記コンフォーマルマスクを介して前記樹脂層を露光・現像し、ブラインドビアを形成する工程と、前記ブラインドビアにめっきを施して前記一対の導電層を電気的に接続する工程とを具備することを特徴とする。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法は、ポジ型感光性樹脂を含む樹脂層と、前記樹脂層の片面に設けられた導電層とを備えたフレキシブル配線板の製造方法であって、前記導電層にコンフォーマルマスクを形成する工程と、前記コンフォーマルマスクを介して前記樹脂層を露光・現像し、貫通スルホールを形成する工程と、前記樹脂層側から導電層をラミネートしてブラインドビアを形成する工程と、前記ブラインドビアにめっきを施して前記一対の導電層を電気的に接続する工程とを具備することを特徴とする。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法は、少なくとも2層の導電層を備え、貫通ビア及び/又はブラインドビアを有する両面フレキシブル基板を用いた多層フレキシブル配線板の製造方法であって、前記導電層上にポジ型感光性樹脂を含む樹脂層を有する外部導電層を設ける工程と、前記外部導電層にコンフォーマルマスクを形成する工程と、前記コンフォーマルマスクを介して前記樹脂層を露光・現像してブラインドビアを形成する工程と、前記ブラインドビアにめっきを施して前記コア基板の前記導電層と前記外部導電層を電気的に接続する工程とを具備することを特徴とする。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法は、少なくとも2層の導電層を備え、貫通ビア及び/又はブラインドビアを有する両面フレキシブル基板を用いた多層フレキシブル配線板の製造方法であって、前記導電層上にポジ型感光性樹脂を含む樹脂層を有する外部導電層を設ける工程と、前記外部導電層にコンフォーマルマスクを形成するとともに、前記外部導電層の所定部位を除去する工程と、前記コンフォーマルマスクを介して前記樹脂層を露光・現像してブラインドビアを形成するとともに、前記外部導電層の所定部位に対応する前記樹脂層を露光・現像して除去する工程と、前記ブラインドビアにめっきを施して前記コア基板の前記導電層と前記外部導電層を電気的に接続する工程とを具備することを特徴とする。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法においては、前記ポジ型感光性樹脂が、少なくともアルカリ可溶性樹脂及びキノンジアジド化合物を含んでなることが好ましい。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法においては、前記アルカリ可溶性樹脂が、少なくともポリアミド酸構造を有することが好ましい。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法においては、前記アルカリ可溶性樹脂が、ポリアミド酸構造及びポリイミド構造を有することが好ましい。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法においては、前記アルカリ可溶性樹脂が、ポリアルキレンエーテル構造及び/又はシロキサン構造を有することが好ましい。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法においては、前記ポジ型感光性樹脂が、さらに、溶解抑止剤を含むことが好ましい。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法においては、前記溶解抑止剤が、アミド化合物又はウレア化合物であることが好ましい。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法においては、前記ポジ型感光性樹脂が、さらにリン化合物を含有することが好ましい。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法においては、前記リン化合物が、リン酸エステル化合物及び/又はホスファゼン化合物であることが好ましい。
本発明のフレキシブル配線板の製造方法においては、前記樹脂層は、アルカリ可溶性樹脂を含むポジ型感光性樹脂から得られ、アルカリ可溶性樹脂の炭酸ナトリウム水溶液への溶解速度が0.04μm/sec以上であり、前記ポジ型感光性樹脂を基材上に塗工、加熱による脱溶剤後に得られる膜厚30μmの感光層に対して1000mJ/cm以下の活性光線を照射した場合、前記感光層の活性光線照射部の炭酸ナトリウム水溶液への溶解速度が0.22μm/sec以上であり、活性光線未照射部の残膜率が90%以上であり、更に、活性光線未照射部の前記感光層を200℃で加熱することにより得られる前記樹脂層の弾性率が0.2GPa〜1.5GPa、誘電率3.5以下であることが好ましい。
本発明のフレキシブル配線板は、上記フレキシブル配線板の製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明のフレキシブル配線板は、ポジ型感光性樹脂を含む樹脂層と、前記樹脂層の両面に設けられた少なくとも2層の導電層とを備え、前記少なくとも2層の導電層は、前記樹脂層に形成された貫通ビア及び/又はブラインドビアにより、電気的に接続されてなることを特徴とする。
本発明によれば、ビア形成コストを低減でき、ロールツーロール生産可能であるとともに、生産リードタイムを短縮可能であり、しかも回路品質に優れるフレキシブル配線板の製造方法及びそれを用いた両面フレキシブル配線板又は多層フレキシブル配線板若しくはリジッド・フレキ配線板を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る貫通ビアを有する両面フレキシブル配線板の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態に係るブラインドビアを有する両面フレキシブル配線板の製造工程1を示す図である。 本発明の実施の形態に係るブラインドビアを有する両面フレキシブル配線板の製造工程2を示す図である。 本発明の実施の形態に係るブラインドビアを用いた多層フレキシブル配線板の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態に係るブラインドビアを用いたリジッド・フレキ配線板の製造工程を示す図である。 一般的な両面フレキシブル配線板を示す図である。 一般的な多層フレキシブル配線板を示す図である。 一般的なリジッド・フレキ配線板を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
本発明に係るフレキシブル配線板の製造方法は、接着剤としてのポジ型感光性樹脂を含む樹脂層と、この樹脂層上に設けられた導電層とを備えた両面フレキシブル配線板の導電層にコンフォーマルマスクを形成し、この導電層のコンフォーマルマスクを介して樹脂層を露光・現像して貫通ビアを形成し、この貫通ビアに銅めっきを施すことにより両面の電気的接続を行う。以下、フレキシブル配線板の製造方法について説明する。
(ポジ型感光性樹脂)
まず、本実施の形態に係るフレキシブル配線板に用いられる材料について説明する。本実施の形態においては、導電層と導電層との間を接着する接着材としてポジ型感光性樹脂を用いて樹脂層を形成する。ここで使用するポジ型感光性樹脂とは、本発明に係る配線板を得るために、露光した部分を現像除去できる特性が必要で、そのためポジ型感光性を有するポジ型感光性樹脂を用いる。なお、本実施の形態では、導電層のコンフォーマルマスクを介して(導電層の開口部分を利用して)、樹感光性脂層層を露光・現像し、樹脂層を除去して、貫通ビアを形成するため、露光により硬化するネガ型感光性樹脂は、本製法(コンフォーマルマスク法)には利用できない。フレキシブル配線板の製造工程では、銅層のエッチング処理やブラインドビアホール形成時のデスミア処理への耐性が必要であり、その点でもポジ型感光性が好ましい。また樹脂層は、配線板のフレキ部での柔軟性を付与するために、低弾性率であることが好ましい。より好ましくは、樹脂層がアルカリ可溶性樹脂を含むポジ型感光性樹脂から得られ、且つ、アルカリ可溶性樹脂の炭酸ナトリウム水溶液への溶解速度が0.04μm/sec以上であり、ポジ型感光性樹脂を基材上に塗工、加熱による脱溶剤後に得られる膜厚30μmの感光層に対して1000mJ/cm以下の活性光線を照射した場合、該感光性樹脂から構成される感光層の活性光線照射部の炭酸ナトリウム水溶液への溶解速度が0.22μm/sec以上であり、活性光線未照射部の残膜率が90%以上であり、更に、活性光線未照射部の感光層を200℃で加熱することにより得られる樹脂層の弾性率が0.2GPa〜1.5GPa、誘電率(@1MHz)が3.5以下である。
アルカリ可溶性樹脂の炭酸ナトリウム水溶液への溶解速度が0,04μm/sec以上であり、且つ、該感光性樹脂から構成される感光層の活性光線照射部の炭酸ナトリウム水溶液への溶解速度が0.22μm/sec以上であり、活性光線未照射部の残膜率が90%以上であれば、現像時に未露光部の絶縁層の溶出がより抑制されて好ましい。弾性率が0.2GPa〜1.5GPaであれば、基板の反りがなく、且つ、柔軟性に優れる。誘電率(@1MHz)で2.5〜3.5、好ましくは、2.5〜3.2であれば、配線の信号伝達の信頼性に優れる。
次に本発明に用いられる樹脂層の材料について記載する。樹脂層は、ポジ型感光性樹脂を用いて得られる。ポジ型感光性樹脂を基板に塗布しても良いし、一旦、フィルムに成膜してから基板にラミネートしても良い。得られた半硬化状態の樹脂層を必要に応じて露光現像し、さらに加温して硬化させることで樹脂層が形成される。
ポジ型感光性樹脂は、少なくともアルカリ可溶性樹脂及びキノンジアジド化合物を含む。アルカリ可溶性樹脂としては、例えばノボラック樹脂、アクリル樹脂、スチレンとアクリル酸との共重合体、ヒドロキシスチレンの重合体、ポリビニルフェノール、ポリα−メチルビニルフェノール、ポリイミド系樹脂、ポリベンゾオキサゾール系樹脂などが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂は、アルカリ可溶性を有するために分子鎖中にカルボキシル基を有する樹脂であることが好ましい。さらに200℃以下の加熱後に得られる樹脂層の耐熱性や柔軟性の観点より、分子中にカルボキシル基を有する(以下、分子中にカルボキシル基を含むものをカルボキシル基含有とする)ポリイミド、ポリイミド前駆体、カルボキシル基含有ポリベンゾオキサゾール、カルボキシル基含有ポリベンゾオキサゾール前駆体が好ましい。また脱溶剤後の露光部での樹脂層溶解除去のため、炭酸ナトリウム現像の観点から、ポリイミド前駆体がより好ましく、下記一般式(1)で表されるポリアミド酸、分子中にカルボキシル基を有する(以下、カルボキシル基含有)ポリアミド酸エステル構造を有するポリマーが更に好ましい。ここで、炭酸ナトリウム現象とは、露光後、炭酸ナトリウム水溶液に接することで、アルカリ溶解性が向上した露光部分が溶解して取り除かれ、未露光部分は溶解せずに残るため、解像される現象である。本実施の形態においては、ポリイミド前駆体、下記一般式(1)で表されるポリアミド酸、ポリアミド酸エステル構造を有するカルボキシル基含有ポリマーを用いることにより、通常の生産ラインで使用される比較的弱塩基性の炭酸ナトリウム水溶液で現像することができ、回路基板の品質に優れるフレキシブル配線板を得ることができる。
Figure 2011165889
(式(1)中、R1は4価の有機基である。R2、R3は水素又は炭素数1〜炭素数20の有機基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R4は2価〜4価の有機基である。R5、R6は水素又は炭素数1〜炭素数20の有機基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。ただし、R2及びR3が水素でないとき、m+n>0かつn>0であり、R5は水素又は炭素数1〜炭素数20の有機基、R6は水素である。R2、R3の少なくとも一方が水素のときm+n≧0であり、かつR5、R6は水素又は炭素数1〜炭素数20の有機基であって、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
アルカリ可溶性樹脂として、下記一般式(2)で表されるポリアミド酸がさらに好ましい。
Figure 2011165889
(式(2)中、R7は炭素数2以上である4価の有機基を示し、R8は炭素数2以上の2価の有機基を示す。)
ポリイミド前駆体は、好ましくは、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを重合させて製造されるが、その使用されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとしては、例えば、以下に示すものがある。
芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、3,3’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−1,4−フェニレンエステル、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸ニ無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンニ無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物などを挙げられる。
脂肪族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボンサン二無水物、エチレングリコール−ビス−無水トリメリット酸エステル、ビシクロ[2,2,2]オクト−7−エン−2,3,5,6テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。これらは単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらのテトラカルボン酸二無水物の内、加熱処理を経て形成される絶縁層の柔軟性を高める観点から、ピロメリット酸ニ無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ニ無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ニ無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパンニ無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパンニ無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタンニ無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタンニ無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタンニ無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタンニ無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホンニ無水物、3,3’−オキシジフタル酸ニ無水物、4,4’−オキシジフタル酸ニ無水物、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−1,4−フェニレンエステル、エチレングリコール−ビス−無水トリメリット酸エステルが好ましい。これらは単独で用いても2種以上組み合わせて用いても良い。
ジアミンとしては、例えば、1,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、3,7−ジアミノ−ジメチルベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、1,n−ビス(4−アミノフェノキシ)アルカン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、1,2−ビス[2−(4−アミノフェノキシ)エトキシ]エタン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、5(6)−アミノ−1−(4−アミノメチル)−1,3,3−トリメチルインダン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジカルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,6−ジヒドロキシ−1,3−フェニレンジアミン、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン、1,5−ビス(4‘−アミノフェノキシ)ペンタン、ビス(γ−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,4−ビス(γ−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、ビス(γ−アミノプロピル)テトラフェニルジシロキサン、下記一般式(3)で表されるジアミノシロキサン化合物などが挙げられる。これらは単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
Figure 2011165889
(式(3)中、R9は炭素数1〜炭素数30の炭化水素基を表し、それぞれ同じであっても異なっていても良い。R10は、炭素数1〜炭素数30である2価の有機基を表し、それぞれ同じであっても異なっても良い。aは、2〜30の整数である。)
またジアミンには、鎖状ポリエーテルを分子構造内に有するジアミンを用いることも好ましく、下記一般式(4)、または下記一般式(5)で表される化合物を用いることが好ましい。
Figure 2011165889
(式(4)中、bは1〜50の整数を表し、R11はそれぞれ独立に炭素数2〜炭素数10のアルキレン基を表す。)
Figure 2011165889
(式(5)中、R12、R13、R14、R15、R16はそれぞれ独立して炭素数1〜炭素数20のアルキレン基を表し、それぞれ独立して炭素数1〜炭素数5のアルキル基を1個以上、有していても良い。c、d、eはそれぞれ独立して0以上の整数を表す。)
上記一般式(4)で表されるジアミンとしては、例えば、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−o−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−m−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリトリメチレンオキシド−ジ−o−アミノベンゾエート、ポリトリメチレンオキシド−ジ−m−アミノベンゾエート、ポリトリメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート等が挙げられるが、これらに限定されない。中でも、両末端が、p−アミノ安息香酸エステル基のものが好ましく、その中でも、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエートが好ましく用いられる。また、ジアミンを2種以上使用しても良い。上記一般式(4)で表されるジアミンは、全ジアミンに対して上記一般式(4)で表されるジアミンを25モル%〜55モル%含む。好ましくは25モル%〜50モル%、より好ましくは30モル%〜50モル%である。25モル%以上であれば、柔軟性を示し、55モル%以下であれば、耐溶剤性と耐熱性に優れる。
また上記一般式(5)で表されるジアミンとしては、例えば、1,8−ジアミノ−3,6−ジオキシオクタン等のポリオキシエチレンジアミンや、ポリオキシプロピレンジアミン、そのほか長さの異なるオキシアルキレン基を含むものなどのポリオキシアルキレンジアミン等が挙げられる。ポリオキシアルキレンジアミン類としては米ハンツマン社によるジェファーミンEDR−148、EDR−176などのポリオキシエチレンジアミン、ジェファーミンD−230、D−400、D−2000、D−4000などのポリオキシプロピレンジアミン、HK−511、ED−600、ED−900、ED−2003、XTJ−542などの異なるオキシアルキレン基をもつものなどの市販品が、使用例として挙げられる。特に、中でも比較的分子量の低いEDR−148、D−230、D−400、HK−511などは比較的高いガラス転移温度をもつポリマーとなり得るため、耐熱性、耐薬品性が必要な用途で使用することができる。一方、比較的分子量の高いD−2000などは柔軟性、低沸点溶媒溶解性等に優れる。また、純度が高いものを用いた方がポリアミド酸として高分子量のものを得やすく、好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上、さらに好ましくは98.5%以上である。
上記一般式(5)で表されるジアミンは、全ジアミンに対して25モル%〜60モル%であることが好ましい。さらに好ましくは25モル%〜50モル%、より好ましくは30モル%〜50モル%である。25モル%以上であれば、柔軟性を示し、60モル%以下であれば、耐溶剤性と耐熱性に優れる。
これらのジアミンの中でも、加熱処理を経て形成される絶縁層の柔軟性を高める観点から、1,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,7−ジアミノ−ジメチルベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、1,n−ビス(4−アミノフェノキシ)アルカン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、1,2−ビス[2−(4−アミノフェノキシ)エトキシ]エタン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、5(6)−アミノ−1−(4−アミノメチル)−1,3,3−トリメチルインダン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,6−ジヒドロキシ−1,3−フェニレンジアミン、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン、1,5−ビス(4'−アミノフェノキシ)ペンタン、ビス(γ−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,4−ビス(γ−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、ビス(γ−アミノプロピル)テトラフェニルジシロキサン、上記一般式(3)で表されるジアミノシロキサン化合物、鎖状ポリエーテルを分子構造内に有する上記一般式(4)、または上記一般式(5)で表される化合物が好ましい。これらは単独で用いても2種以上組み合わせて用いても良い。
また、ポリイミド前駆体は、ポリアミド酸構造に加えて、ポリイミド構造を有していることも好ましい。イミド化率は0%〜99.9%の範囲内が好ましく、0%〜90%の範囲内がより好ましく、0%〜80%の範囲内が更に好ましい。
次にポリイミド前駆体の製造方法について述べる。ポリイミド前駆体は、最新ポリイミド〜基礎と応用〜 日本ポリイミド研究会編 pp4〜pp49などに記載の公知の方法で容易に合成することができる。具体的には、低温から100℃以下でテトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させる方法、テトラカルボン酸二無水物とアルコールとを反応させジエステルを合成し、その後に縮合剤の存在下、ジアミンと反応させる方法、テトラカルボン酸二無水物とアルコールとを反応させジエステルを合成し、その後、残りのジカルボン酸を酸クロリド化し、次いでジアミンと反応させる方法などがある。低温から100℃以下でテトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させる方法が好ましい。
反応は有機溶媒中で行うことが好ましい。このような反応において用いられる溶媒として、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、フェノール、クレゾール等が挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混合して用いられる。
この反応における反応原料の濃度は、通常、2質量%〜60質量%、好ましくは5質量
%〜50質量%、さらに好ましくは10質量%〜45質量%である。
重合させる酸二無水物とジアミンとのモル比は、0.8〜1.2の範囲内である。この範囲内の場合、分子量を上げることができ、伸度等にも優れる。好ましくは0.9〜1.1、より好ましくは0.95〜1.05である。
ポリイミド前駆体の重量平均分子量は、5000以上100000以下であることが好ましい。ここで、重量平均分子量とは、既知の数平均分子量のポリスチレンを標準として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定される分子量をいう。重量平均分子量は10000以上60000以下がより好ましく、20000以上50000以下が最も好ましい。重量平均分子量が5000以上100000以下であると樹脂組成物を用いて得られる絶縁層の反りが改善され、柔軟性、及び耐熱性に優れる。
イミド構造を導入するには、上記で得られたポリイミド前駆体を好ましくは100℃〜400℃に加熱してイミド化するか、または無水酢酸等のイミド化剤を用いて化学イミド化することにより、ポリアミド酸構造に対応する繰り返し単位構造を有するポリイミドが得られる。加熱してイミド化する場合、副生する水を除去するために、共沸剤(好ましくは、トルエンやキシレン)を共存させて、ディーンシュターク型脱水装置を用いて、還流下、脱水を行うことも好ましい。
また、80℃〜220℃で反応を行うことにより、ポリイミド前駆体の生成と熱イミド
化反応を共に進行させて、ポリイミドを得ることも好ましい。すなわち、ジアミン成分と
酸二無水物成分とを有機溶媒中に懸濁または溶解させ、80℃〜220℃の加熱下に反応
を行い、ポリイミド前駆体の生成と脱水イミド化とを共に行わせることにより、ポリイミ
ドを得ることも好ましい。
さらにイミド構造の導入方法の一つとして、ポリアミド酸−ポリイミドブロック体を製造するには、最初に酸二無水物末端オリゴマーを合成し、続いて当該酸二無水物末端オリゴマーとモノマーとを重合させる方法が挙げられる。
酸二無水物末端オリゴマーの合成は、酸二無水物とジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、酸二無水物末端オリゴマーのポリアミド酸を合成する。次いで、80℃以下、好ましくは50℃以下の反応温度で、1時間〜12時間付加重合反応させて、酸二無水物末端オリゴマーのポリアミド酸を得る。この際の当量数は、酸二無水物>ジアミン化合物とする。また、酸二無水物/ジアミン化合物の比は、1より大きく10以下が好ましく、1.1以上5以下であることがより好ましく、1.3以上3以下であることが特に好ましい。
次に得られたポリアミド酸を脱水環化し、酸二無水物末端オリゴマーとする。脱水環化する方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、トルエン、およびキシレン等の還流による熱環化法、または、無水酢酸と、ピリジン等の芳香族3級アミンとによる化学環化法等を使用することができる。
続いて上述の方法で合成された酸二無水物末端オリゴマーとポリアミド酸構造を形成するジアミンとを付加重合反応させる。具体的には、上記酸二無水物末端オリゴマーとジアミンとを有機溶媒中で、0.5時間〜12時間付加重合反応させる。このときの反応温度は、100℃以下が好ましく、50℃以下がより好ましい。なお、ジアミンの添加の工程で、ジアミンと共に酸無水物を添加することも好ましい。最終組成における酸二無水物とジアミンとのモル比が、0.8〜1.2の範囲内となるように調整する。
さらにポリアミド酸−ポリイミドブロック体として、ポリイミドブロックに、上記一般式(3)で表される鎖状シロキサン構造を分子構造内に有するジアミン、上記一般式(4)、上記一般式(5)のいずれかで表される鎖状ポリエーテルを分子構造内に有するジアミンを導入することが好ましい。これらのジアミンの末端をイミド構造に変換することにより、ポジ型感光性樹脂の貯蔵安定性を向上させることが出来る。
ポリイミド前駆体のポリマー主鎖の末端は、モノアミン誘導体またはカルボン酸誘導体からなる末端封止剤で末端封止することが好ましい。ポリイミド前駆体のポリマー主鎖を末端封止することにより、貯蔵安定性が向上する。
モノアミン誘導体からなる末端封止剤としては、例えば、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2,3−キシリジン、2,6−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5−キシリジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブロモアニリン、p−ブロモアニリン、o−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、o−アミノフェノール、p−アミノフェノール、m−アミノフェノール、o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジン,o−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フェネチジン、o−アミノベンズアルデヒド、p−アミノベンズアルデヒド、m−アミノベンズアルデヒド、o−アミノベンズニトリル、p−アミノベンズニトリル、m−アミノベンズニトリル,2−アミノビフェニル,3−アミノビフェニル、4−アミノビフェニル、2−アミノフェニルフェニルエーテル、3−アミノフェニルフェニルエーテル、4−アミノフェニルフェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、2−アミノフェニルフェニルスルフィド、3−アミノフェニルフェニルスルフィド、4−アミノフェニルフェニルスルフィド、2−アミノフェニルフェニルスルホン、3−アミノフェニルフェニルスルホン、4−アミノフェニルフェニルスルホン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミン、1−アミノ−2−ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、2−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−1−ナフトール、5−アミノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトール、8−アミノ−1−ナフトール、8−アミノ−2−ナフトール、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、9−アミノアントラセンなどの芳香族モノアミンを挙げることができ、この中で好ましくはアニリンの誘導体が使用される。これらは単独でも、2種以上を混合して用いることもできる。
カルボン酸誘導体からなる末端封止剤としては、主に無水カルボン酸誘導体が挙げられ、無水フタル酸、2,3−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、3,4−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルエーテル無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルエーテル無水物、2,3−ビフェニルジカルボン酸無水物、3,4−ビフェニルジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、1,2−ナフタレンジカルボン酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2−アントラセンジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物、1,9−アントラセンジカルボン酸無水物などの芳香族ジカルボン酸無水物が挙げられる。これらの芳香族ジカルボン酸無水物の中で、好ましくは無水フタル酸が使用される。これらは単独でも、2種以上を混合して用いることもできる。
ポリイミド前駆体は、主鎖中のポリアミド酸構造以外に、カルボキシル基、芳香族性水酸基、スルホン酸基からなる群から選ばれた官能基を有することも好ましい。このようなポリイミド前駆体は、例えば、カルボキシル基、芳香族性水酸基、スルホン酸基を有するジアミンを共重合させても良いし、ジアミン末端のポリイミド前駆体と分子構造中にカルボキシル基、芳香族性水酸基、スルホン酸基を有する酸無水物と反応させることによっても、酸無水物末端のポリイミド前駆体とカルボキシル基、芳香族性水酸基、スルホン酸基を有するアミン化合物を反応させることによっても、得ることができる。
分子構造中にカルボキシル基、芳香族性水酸基、スルホン酸基を有するアミン化合物としては、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸などが挙げられる。
分子構造中にカルボキシル基、芳香族性水酸基、スルホン酸基を有する酸無水物としては、トリメリット酸無水物などのカルボキシル基含有酸無水物、などが挙げられる。
ポリマー主鎖末端に、カルボキシル基、芳香族性水酸基、スルホン酸基から選ばれる官能基に由来する部位の導入率については、現像性を向上させるため、得られる樹脂層の柔軟性を損なわない範囲で決定する。好ましくは、0.5mol%以上、10mol%以下である。
次にキノンジアジド化合物について説明する。キノンジアジド構造を含有する化合物としては、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル類、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸アミド類、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミド類が挙げられる。具体例としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどのトリヒドロキシベンゾフェノン類の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類;2,2’,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2’,4,3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’,4,3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,2’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’3,4,−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシ−3’−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシ−3’−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどのテトラヒドロキシベンゾフェノン類の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類;2,2’,3,4,6’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’,3,4,6’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどのペンタヒドロキシベンゾフェノン類の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類;2,3’,4,4’,5’6,−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3’,4,4’,5’,6−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,3’,4,4’,5,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,3’,4,4’,5,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどのヘキサヒドロキシベンゾフェノン類の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類;ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2’−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,5’,6,6’,7,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,5’,6,6’,7,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−2’,4’7,−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−2’,4’7,−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどの(ポリヒドロキシフェニル)アルカン類の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類などが挙げられる。溶解抑止能の観点から、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類が好ましく、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル類、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル類が感光性コントラストの観点からより好ましい。なかでも下記式(6)で示す化合物A(Qは下記式(7)で表される構造又は水素原子である。)が特に好ましい。
Figure 2011165889
Figure 2011165889
(感光性樹脂における感光剤として、化合物Aは、上記式(6)における3個のQのうち、平均2.9個が上記式(7)で表される構造になっているものを指す。)
感光性樹脂における感光剤の量としては、ポリイミド前駆体100質量部に対し、感光性コントラストの観点から、1質量部以上50質量部以下が好ましく、より好ましくは5質量部以上30質量部以下である。1質量部以上であれば、未露光部の溶解抑止が充分である傾向にあるため好ましい。50質量部以下であれば、感度が充分に高い傾向にあるため好ましい。
感光性樹脂は、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ現像液への溶解性を抑止するためで、溶解抑止剤を含んでもよい。本発明において溶解抑止剤とは、カルボキシル基を含有するアルカリ可溶性樹脂のカルボキシル基と水素結合する化合物をいう。アルカリ可溶性樹脂のカルボキシル基が溶解抑止剤と水素結合することで現像液から遮蔽され、溶解を抑止することが可能となる。
カルボキシル基と水素結合する基を有する化合物としては、カルボン酸化合物、カルボン酸エステル化合物、アミド化合物、ウレア化合物などが挙げられる。アルカリ水溶液への溶解抑止効果及び保存安定性の観点より、アミド化合物、ウレア化合物が好ましい。
アミド化合物としては、例えば、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジイソプロピルホルムアミド、N,N−ジメチルブチルアミド、N,N−ジブチルアセトアミド、N,N−ジプロピルアセトアミド、N,N−ジブチルホルムアミド、N,N−ジエチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N,N’−ジメトキシ−N,N’−ジメチロキサミド、N−メチル−ε−カプロラクタム、4−ヒドロキシフェニルベンズアミド、サリチルアミド、サリチルアニリド、アセトアニリド、2’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド、3’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド、4’−ヒドロキシフェニルアセトアニリドが挙げられる。
これらの中でも、加熱硬化後の絶縁層の低Tg化の観点より、芳香族水酸基を含有するアミド化合物がより好ましい。具体的には、4−ヒドロキシフェニルベンズアミド、3’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド、4’−ヒドロキシフェニルアセトアニリドが挙げられる。これらは単独でも2種以上組み合わせて使用してもよい。
ウレア化合物としては、例えば、1,3−ジメチルウレア、テトラメチルウレア、テトラエチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、3−ヒドロキシフェニルウレアが挙げられる。中でも、加熱硬化後の絶縁層の低Tg化の観点より、芳香族水酸基を含有するウレア化合物がより好ましい。具体的には3−ヒドロキシフェニルウレアが挙げられる。これらは単独でも2種以上組み合わせて使用してもよい。
溶解抑止剤としてアミド化合物を用いる場合、溶解抑止剤は、アルカリ可溶性樹脂のカルボン酸1molに対して、溶解抑止効果発現の点から0.1mol〜1.5mol以下を配合することが好ましく、0.15mol〜1.0mol配合することがより好ましい。
溶解抑止剤としてウレア化合物を用いる場合、溶解抑止剤は、アルカリ可溶性樹脂のカルボキシル基1molに対して、溶解抑止効果発現の点から0.1mol〜1.5mol以下が好ましい。溶解抑止効果発現及びアルカリ現像後のキュアで得られるポリイミドの機械物性の観点から、0.15mol〜0.5mol配合することがより好ましい。
また、アミド化合物とウレア化合物との両方を用いる場合には、アミド化合物とウレア化合物の総量が、溶解抑止効果の観点から、アルカリ可溶性樹脂のカルボン酸1molに対して、0.1mol〜1.5molの範囲が好ましい。
感光性樹脂は、現像性の向上のため、リン化合物を含有することが好ましい。リン化合物は、構造中にリン原子を含む化合物であれば限定されない。このような化合物として、リン酸エステル化合物、ホスファゼン化合物などが挙げられる。
リン酸エステル化合物としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリイソブチルホスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェートなどの脂肪族炭化水素基を置換基とするリン酸エステル、トリス(ブトキシエチル)ホスフェート(以下、TBXPと略称する)などの酸素原子を含む脂肪族有機基を置換基とするリン酸エステル、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)などの芳香族有機基を置換基とするリン酸エステル化合物などが挙げられる。これらの中で、現像性の観点からTBXP、トリイソブチルホスフェートが好ましい。
ホスファゼン化合物としては、下記一般式(8)、下記一般式(9)で表される構造などが挙げられる。
Figure 2011165889
Figure 2011165889
(上記一般式(8)及び上記一般式(9)で表されるホスファゼン化合物におけるR17、R18、R19、及びR20としては、炭素数1〜炭素数20の有機基であれば限定されない。炭素数1以上であれば、難燃性が発現する傾向にあるため好ましい。炭素数20以下であれば、ポリイミド前駆体と相溶する傾向にあるため好ましい。この中で、難燃性発現の観点から、炭素数6以上18以下の芳香族性化合物に由来する官能基が特に好ましい。)
このような官能基として、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、3−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基などのフェニル基を有する官能基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などのナフチル基を有する官能基、ピリジン、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾールなどの含窒素複素環化合物に由来する官能基、などが挙げられる。これらの化合物は、必要に応じて1種類でも2種類以上の組み合わせで用いても良い。この中で、入手の容易さからフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、4−シアノフェニル基、を有する化合物が好ましい。
上記一般式(8)で表されるホスファゼン化合物におけるXは、3以上25以下の整数であれば限定されない。Xが3以上であれば、難燃性を発現し、25以下であれば、有機溶剤に対する溶解性が高い。この中で特に、入手の容易さからXは3以上10以下であることが好ましい。
上記一般式(9)で表されるホスファゼン化合物におけるYは、3以上10000以下の整数であれば限定されない。Yが3以上であれば、難燃性を発現し、10000以下であれば、有機溶剤に対する溶解性が高い。この中で特に、入手の容易さからYは3以上100以下が好ましい。
上記一般式(9)で表されるホスファゼン化合物におけるA及びBは、炭素数3以上炭素数30以下の有機基であれば限定されない。この中で、Aは−N=P(OC、−N=P(OC(OCOH)、−N=P(OC)(OCOH)、−N=P(OCOH)、−N=P(O)OC、−N=P(O)(OCOH)が好ましい。Bは−P(OC、−P(OC(OCOH)、−P(OC(OCOH)、−P(OC)(OCOH)、−P(OCOH)、−P(O)(OC、−P(O)(OCOH)、−P(O)(OC)(OCOH)などが好ましい。リン化合物は、1種類でも2種類以上の組み合わせで用いても良い。
リン化合物の添加量は、ポリイミド前駆体100質量部に対し、感光性などの観点から、50質量部以下が好ましい。硬化体の難燃性の観点から、45質量部以下が好ましく、40質量部以下がより好ましい。
感光性樹脂には、必要に応じてポリイミド前駆体、感光剤、リン化合物などが均一に溶解及び/又は分散しうる溶媒を含むことができる。溶媒としては、上述のポリイミド前駆体の合成に用いる溶媒を使用することができる。
ポリイミド前駆体を含有する感光性樹脂を構成する溶媒は、ポリイミド前駆体を均一に溶解及び/又は分散させうるものであれば限定されない。このような溶媒として、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルのような炭素数2〜炭素数9のエーテル化合物;アセトン、メチルエチルケトンのような炭素数2〜炭素数6のケトン化合物;ノルマルペンタン、シクロペンタン、ノルマルヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリンのような炭素数5〜炭素数10の飽和炭化水素化合物;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリンのような炭素数6〜炭素数10の芳香族炭化水素化合物;酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、安息香酸メチルのような炭素数3〜炭素数9のエステル化合物;クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンのような炭素数1〜炭素数10の含ハロゲン化合物;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンのような炭素数2〜炭素数10の含窒素化合物;ジメチルスルホキシドのような含硫黄化合物が挙げられる。これらは必要に応じて1種、あるいは2種以上の混合物であっても良い。特に好ましい溶媒としては、炭素数2〜炭素数9のエーテル化合物、炭素数3〜炭素数9のエステル化合物、炭素数6〜炭素数10の芳香族炭化水素化合物、炭素数2〜炭素数10の含窒素化合物が挙げられる。また、必要に応じて、1種、あるいは2種以上の混合物であっても良い。ポリイミド前駆体の溶解性の観点から、トリエチレングリコールジメチルエーテル、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドが好ましい。
ポリイミド前駆体と溶媒とからなる感光性樹脂におけるポリイミド前駆体の濃度は、樹脂成型体が製造される濃度であれば、特に制限されない。作製する樹脂成型体の膜厚の観点からポリイミド前駆体の濃度が1質量%以上、樹脂成型体の膜厚の均一性からポリイミド前駆体の濃度は90質量%以下が好ましい。得られる樹脂層の膜厚の観点から、2質量%以上、80質量%以下がより好ましい。
ポジ型感光性樹脂には、さらに架橋剤を配合することも好ましい。これにより、キュア時にアルカリ可溶性樹脂の分子量を増加させることが可能となる。架橋剤として、例えば、前記のジアミン化合物のカーボネート保護基やカルバメート保護基を有するものが好ましい。架橋剤の配合量は、ポリイミド前駆体100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部添加することが好ましい。
感光性樹脂には、その性能に悪影響を及ぼさない範囲で、その他化合物を含むことが出来る。具体的には、密着性向上のための複素環化合物などが挙げられる。複素環化合物とはヘテロ原子を含む環式化合物であれば限定されない。ここで、ヘテロ原子には、酸素、硫黄、窒素、リンが挙げられる。
複素環化合物とは、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールのようなイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾールのようなN−アルキル基置換イミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾールなどの芳香族基含有イミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾールなどのシアノ基含有イミダゾール、イミダゾールシランなどのケイ素含有イミダゾールなどのイミダゾール化合物、5−メチルベンゾトリアゾール、1−(1’、2’−ジカルボキシエチルベンゾトリアゾール)、1−(2−エチルヘキシアミノメチルベンゾトリアゾール)などのトリアゾール化合物、5−フェニルテトラゾールなどのテトラゾール化合物、2−メチル−5−フェニルベンゾオキサゾールなどオキサゾール化合物などが挙げられる。
その他化合物の添加量は、ポリイミド前駆体100質量部に対し、0.01質量部以上、30質量部以下であれば限定されない。0.01質量部以上であれば十分に密着性が向上する傾向にあり、30質量部以下であれば感光性等への悪影響がない。
また、その他の具体的に添加剤としては、密着性向上剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、光安定剤、可塑剤、ワックス類、充填剤、顔料、染料、発泡剤、消泡剤、脱水剤、帯電防止剤、抗菌剤、防カビ剤、レベリング剤、分散剤、エチレン性不飽和化合物などが挙げられる。
本発明に係るポジ型感光性樹脂は、上記の成分を常法により混合して調製することができる。具体的には、例えば、撹拌装置及び加熱装置を備えたライカイ機、三本ロール、ボールミル、プラネタリーミキサー等を用いることができる。また、これらの混合装置を適宜2種以上組み合わせて用いてもよい。
ポジ型感光性樹脂は、スクリーン印刷法、カーテンコート法、スプレーコート法、ロールコート法、スピンコート等により、配線を有する基板に全面塗布され、乾燥後、露光・現像してパターン形成し、熱硬化して、耐熱性・電気絶縁性等に優れた樹脂層として用いられる。
また、ポジ型感光性樹脂で構成されたドライフィルムを用いる場合は、感光性樹脂の溶液を任意の方法でポリエチレンテレフタレートフィルムや金属フィルムなどの任意のキャリアフィルム上に塗布した後に乾燥し、ドライフィルム化して、キャリアフィルムとドライフィルムとを有する積層フィルムとする。また、ドライフィルム上に、低密度ポリエチレンフィルムなど任意の防汚用のフィルムや保護用のフィルムを少なくとも一層設けて積層フィルムとしても良い。このドライフィルムを、熱ラミネート法、熱プレス法、熱真空ラミネート法、熱真空プレス法など任意の方法で配線を有する基材上にラミネートする。このようにして、配線を有する基材と、この配線を覆うように基材上に形成され、本発明に係るポジ型感光性樹脂を露光・現像してなる物質で構成された樹脂層と、を具備する配線板を作製することができる。
(両面フレキシブル配線板の製造工程)
次に、本実施の形態に係るフレキシブル基板の製造方法について説明する。本実施の形態においては、両面フレキシブル基板の両面に設けられた導電層をコンフォーマルマスクとして用い、このコンフォーマルマスクを介して樹脂層を露光・現像して貫通ビアを形成する。次いで、この貫通ビアにめっきを施すことにより、複数の箇所で導電層を接続する。以下各工程について、図1を参照して説明する。
図1は、貫通ビアを形成する場合の両面フレキシブル配線板の製造工程を示す図である。基板としては、接着剤としてのポジ型感光性樹脂を含む樹脂層11と、この樹脂層11の両面に設けられた導電層としての銅箔12、13とを備えた両面フレキシブル配線板1を用いる(図1(a))。まず、銅箔12、13にドライフィルム(以下、「DF」ともいう。)をラミネートした後、露光・現像、及びエッチングにより、両面の対応する部位14a〜14cの銅箔を除去してコンフォーマルマスク15、16を形成する(図1(b))。この工程では、両面の銅箔エッチング部位のズレを最小限(ビア径が100μmの場合は、20μm以下)にする必要がある。
次に銅箔が除去された部位14a〜14cに露出した樹脂層11(ポジ型感光性樹脂)に、紫外線を両面又は片面から露光した後、アルカリ現像液により樹脂層11を除去し、貫通ビア17a〜17cを形成する(図1(c))。露光量は1000mJ/cm以上が望ましい。また現像液は約1%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒以上スプレーすることが望ましい。次に硬化乾燥炉を用いて、150℃〜200℃で、10分〜2時間加熱することにより、樹脂層11のポジ型感光性樹脂を硬化させる。
次に従来の両面フレキシブル配線板の貫通ビア17a〜17cにめっきを行う。まず穴内壁の樹脂層に無電解銅めっき、あるいはカーボン微粒子を付着させた後、電解銅めっきを施して貫通ビア及び導電層表面にめっき18a〜18dを形成し、両面の銅箔12、13の電気的接続を完了させる(図1(d))。次に従来の両面フレキシブル配線板と同様の回路形成を行う。次いで、従来の製造方法と同様にして、銅箔12、13をパターニングすることにより、フレキシブル配線板を作製する(図1(e))。
上述の如く、従来の製造方法では穴あけドリル加工機やレーザー加工機を用いて、1穴ずつ(ドリル加工の場合は数枚を重ねて)加工して銅箔12、13を電気的に接続していた。本実施の形態によれば、コンフォーマルマスク15、16を用いた露光・現像により瞬時に樹脂層11の穴あけ加工が可能となる。このため、ロールツーロールによる連続自動化生産も容易に出来る。
(ブラインドビアを有する両面フレキシブル配線板の製造工程)
次に、図2を参照して、ブラインドビアを形成する場合の両面フレキシブル配線板の製造方法について、従来の製造方法と比較して説明する。
基板としては、接着剤としてのポジ型感光性樹脂を含む樹脂層21と、この樹脂層21の両面に設けられた導電層としての銅箔22、23とを備えた両面フレキシブル配線板を用いる(図2(a))。まず、銅箔22、23にDFをラミネートした後、露光・現像、及びエッチングにより、銅箔22の所定の部位24a〜24cを除去してコンフォーマルマスク25を形成する(図2(b))。この工程では、両面の銅箔エッチング部位のズレを最小限(ビア径が100μmの場合は、20μm以下)にする必要がある。
次に銅箔が除去された部位に、露出したポジ型感光性樹脂に、紫外線を両面又は片面から照射した後、アルカリ現像液によりポジ型感光性接着剤を除去し、貫通ビアを形成する。露光量は1000mJ/cm以上が望ましい。また現像液は約1%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒以上スプレーすることが望ましい。次に硬化乾燥炉を用いて、150℃〜200℃で、10分〜2時間加熱することにより、ポジ型感光性接着剤を硬化させる。
次に銅箔が除去された部位24a〜24cに露出した樹脂層21(ポジ型感光性樹脂)に、紫外線をコンフォーマルマスク25側から露光した後、アルカリ現像液により樹脂層21を除去し、ブラインドビア26a〜26cを形成する(図2(c))。露光量は1000mJ/cm以上が望ましい。また現像液は約1%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒以上スプレーすることが望ましい。次に硬化乾燥炉を用いて、150℃〜200℃で、10分〜2時間加熱することにより、樹脂層21のポジ型感光性樹脂を硬化させる。
次に従来の両面フレキシブル配線板のブラインドビア26a〜26cにめっきを行う。まず穴内壁の樹脂層に無電解銅めっき、あるいはカーボン微粒子を付着させた後、電解銅めっきを施してブラインドビア26a〜26c及び導電層表面にめっき27を形成し、両面の銅箔22、23の電気的接続を完了させる(図2(d))。次に従来の両面フレキシブル配線板と同様の回路形成を行う。次いで、従来の製造方法と同様にして、銅箔22、23をパターニングすることにより、フレキシブル配線板を作製する(図2(e))。
上述の如く、従来の製造方法では、ブラインドビアの形成に穴あけドリル加工機やレーザー加工機を用いて、1穴ずつ(ドリル加工の場合は数枚を重ねて)加工して銅箔22、23を電気的に接続していた。本実施の形態においては、コンフォーマルマスク25を用いた露光・現像により瞬時に樹脂層21の穴あけ加工が可能となる。このため、ロールツーロールによる連続自動化生産も容易に出来る。
次に、図3を参照して、更に工順が異なるブラインドビアを有する両面フレキシブル配線板の製造方法について説明する。基材としては、接着剤としてのポジ型感光性樹脂を含む樹脂層31と、この樹脂層31の片面に設けられた導電層としての銅箔32とを備えた両面フレキシブル配線板を用いる(図3(a))。まず、銅箔32にDFをラミネートした後、露光・現像、及びエッチングにより、銅箔32の所定の部位33a〜33cを除去してコンフォーマルマスク34を形成する(図3(b))。
次に銅箔が除去された部位33a〜33cに、銅箔面から露出した樹脂層31(ポジ型感光性樹脂)に、紫外線をコンフォーマルマスク34側から露光した後、アルカリ現像液により樹脂層31を除去し、貫通ビア35a〜35cを形成する(図3(c))。露光量は1000mJ/cm以上が望ましい。また現像液は約1%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒以上スプレーすることが望ましい。次に硬化乾燥炉を用いて、150℃〜200℃で、10分〜2時間加熱することにより、ポジ型感光性接着剤を硬化させる。次に樹脂層31側に銅箔36を過熱・加圧接着し、ブラインドビア37a〜37cを形成した両面FCCL構造をつくる(図3(d))。
次に従来の両面フレキシブル配線板と同様のブラインドビア37a〜37cにめっきを行う。まず穴内壁の樹脂層に無電解銅めっき、あるいはカーボン微粒子を付着させた後、電解銅めっきを施してブラインドビア37a〜37c及び導電層32表面にめっき38を形成し、両面の電気的接続を完了させる(図3(e))。次に従来の両面フレキシブル配線板と同様の回路形成を行う。次いで、従来の製造方法と同様にして、銅箔31、32をパターニングすることにより、フレキシブル配線板を作製する(図3(f))。
上述の如く、従来の製造方法では、貫通ビア35a〜35cの形成に穴あけドリル加工機やレーザー加工機を用いて、1穴ずつ(ドリル加工の場合は数枚を重ねて)加工していた。本実施の形態によれば、コンフォーマルマスク34を用いた露光・現像により瞬時に樹脂層31の穴あけ加工が可能となる。このため、ロールツーロールによる連続自動化生産も容易に出来る。
(ブラインドビアを用いた多層フレキシブル配線板の製造工程)
次に図4(a)〜(e)を参照して本実施の形態に係るフレキシブル基板の製造方法を用いた多層フレキシブル配線板の製造方法を説明する。コア基板41としては、両面に導電層としての銅箔42a、42bを備えた両面フレキシブル配線板を用いる(図4(a))。なお、上述した製造方法で作製した本実施の形態に係る両面フレキシブル配線板をコア基板41として用いても良い。
次にコア基板41の銅箔42a、42b上に、それぞれ未硬化状態のポジ型感光性樹脂を含む樹脂層43a、43bと銅箔44a、44bとを積層する(図4(b))。この積層工程では、ポジ型感光性樹脂の硬化が進まない様な条件、例えば120℃で20分程度の加熱条件が必要である。
次に、外層の銅箔44a、44bと内層の銅箔42a、42bとの接続のため、銅箔44a、44b上に、DFをラミネートした後、露光・現像、及びエッチングにより、ブラインドビアを形成する部位45a〜45dの銅箔44a、44bを除去してコンフォーマルマスクを形成する。
次に銅箔44a、44bが除去された部位45a〜45に、露出した樹脂層43a、43b(ポジ型感光性樹脂)に、紫外線を両面又は片面から照射した後、アルカリ現像液により樹脂層43a、43bを除去し、ブラインドビアを形成する。露光量は1000mJ/cm以上が望ましい。また現像液は約1%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒以上スプレーすることが望ましい。次に硬化乾燥炉を用いて、150℃〜200℃で、10分〜2時間加熱することにより、樹脂層43a、43bのポジ型感光性接着剤を硬化させる。
次に従来の両面フレキシブル配線板の製造方法と同様にブラインドビアめっきを行う。まず穴内壁の樹脂層43a、43bに無電解銅めっき、あるいはカーボン微粒子を付着させた後、電解銅めっきを施してコア基板41両面の導電層42aと導電層44aとの間及び導電層42bと導電層44bとの間の電気的接続を完了させる(図4(c))。次に従来の多層フレキシブル配線板と同様の回路形成を行う(図4(d))。以降の工程も従来のフレキシブル基板の製造方法とまったく同じであり、カバーレイ46a〜46d形成などの表面処理を行い、多層フレキシブル配線板を製造する(図4(e))。上述の如く、従来はレーザー加工機を用いて、1穴ずつ加工していたが、本実施の形態によれば、露光・現像工程を通すことにより瞬時に穴あけ加工が可能となった。
(ブラインドビアを用いたリジッド・フレキ配線板の製造工程)
次に、図5(a)〜(f)を参照してブラインドビアを用いたリジッド・フレキ配線板の製造方法について説明する。コア基板51としては、両面に導電層としての銅箔52a、52bを備えた両面フレキシブル配線板を用いる(図5(a))。なお、上述した製造方法で作製した本実施の形態に係る両面フレキシブル配線板をコア基板51として用いても良い。
次にコア基板51の導電層としての銅箔52a、52bの上に、それぞれ未硬化状態のプリプレグ(ポジ型感光性樹脂)を仮固定し、樹脂層53a、53bを形成し、この樹脂層53a、53bの上に銅箔54a、54bを積層する(図5(b))。積層工程では、ポジ型感光性樹脂の硬化が進まない様な条件、例えば120℃で20分程度の加熱条件が必要である。
次に、外層の銅箔54a、54bと内層の銅箔52a、52bとの間の接続のため、銅箔54a、54b上に、DFをラミネートした後、露光・現像、及びエッチングにより、銅箔54a、54bの一部(ブラインドビア形成部位55a〜55d)を除去してコンフォーマルマスクを形成する(図5(c))。また、フレキ部となる部位55eの銅箔54bも同工程で除去する。
次に銅箔54a、54bが除去された部位55a〜55eに、露出した樹脂層53a、53b(ポジ型感光性樹脂)に、紫外線を両面又は片面から照射した後、アルカリ現像液によりポジ型感光性接着剤を除去し、ブラインドビア形成とフレキ部の樹脂層53a、53bを除去する。露光量は1000mJ/cm以上が望ましい。また現像液は約1%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒以上スプレーすることが望ましい。次に硬化乾燥炉を用いて、150℃〜200℃で、10分〜2時間加熱することにより、ポジ型感光性接着剤を硬化させる。
次に従来の両面フレキシブル配線板と同様のブラインドビアめっきを行う。まず穴内壁の樹脂層53a、53bに無電解銅めっき、あるいはカーボン微粒子を付着させた後、電解銅めっきを施して両面の銅箔52aと銅箔54aとの間及び銅箔52bと銅箔54bとの間の電気的接続を完了させる(図5(d))。この工程で同時にフレキ部にも、ベースフイルム上に銅めっきが施される。
次に従来の多層フレキシブル配線板の製造方法と同様の回路形成を行う(図5(e))。この工程において、フレキ部に付いた銅めっきを同時にエッチングにより除去し、外層を除去した構造を作ることが出来る。これ以降の工程については、従来の製法とまったく同じである。次いで、カバーレイ56a〜56d形成などの表面処理を行い、多層フレキシブル配線板を製造する(図5(f))。
上述の如く、従来はレーザー加工機を用いて、1穴ずつ加工していたが、本実施の形態によれば、露光・現像工程を通すことにより瞬時に穴あけ加工が可能となった。またリジッド・フレキ配線板特有の外層剥がし工程も同時に行うことが可能となり、生産効率を大幅に向上させる事が出来た。
(実施例)
以下、本発明の効果を明確にするために行った実施例により具体的に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
〔アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解試験〕
アルカリ可溶性樹脂の溶解特性の評価は以下の手順により実施した。真空吸着及び加熱できる塗工台(マツキ科学社製)を予め60℃に加熱しておき、その上にポリエステルフィルム(R−310−25 三菱ポリエステル社製)を敷き、真空吸着させることでポリエステルフィルムを貼り付けた。ポリエステルフィルム上にギャップが250μmのアプリケーター(マツキ科学社製)を用いて、アルカリ可溶性樹脂を塗布した。60℃、30分の条件で脱溶剤を行った後、乾燥機(SPH−201、エスペック社製)で95℃、20分の条件で脱溶剤を行った。
得られたフィルムを、40℃に加温した1wt%の炭酸ナトリウム水溶液に浸漬し、30秒毎に1度の割合で10秒間揺動させた。フィルムが完全に溶けるまでに要した時間を溶解時間とし、アルカリ可溶性樹脂の炭酸ナトリウム水溶液に対する溶解速度を、溶解前の膜厚(μm)を溶解時間(sec)で除し、100を掛けることで算出した。
〔ポジ型感光性樹脂のアルカリ溶解性試験〕
ポジ型感光性樹脂から得られる感光層の作製及び残膜率の測定は、以下の手順により実施した。銅をラミネートしたガラスエポキシ基板(厚さ:0.4mm 松下電工社製)の表面をジェットスクラブイン(石井表記社製)によりスクラブ研磨(研磨材 サクランダムRF220 日本研削研粒社製)した。得られた基板に感光性ポリアミド酸組成物を滴下し、脱溶剤後の膜厚が30μmになるように高さを調整したYBA型ベーカーアプリケーター(ヨシミツ精機社製)を用いて塗工した。塗工後、ホットプレート(シャルマンホットプレートHHP−412 アズワン社製)に試料を置き、95℃で10分間の条件で脱溶剤を行った。
脱溶剤後、直径100μmの円孔パターンのあるパターンマスク(東京プロセスサービス社製)を装着したマスクアライナー(MA−10 ミカサ社製)を用いて、露光量1000mJ/cm(UV350nm校正)の条件で紫外線照射を行った。
得られたフィルムを、40℃に加温した1wt%の炭酸ナトリウム水溶液に浸漬し、30秒毎に1度の割合で10秒間揺動させた。露光部分の感光層が完全に溶けるまでに要した時間を溶解時間とし、露光部の炭酸ナトリウム水溶液に対する溶解速度を、溶解前の膜厚(μm)を溶解時間(sec)で除し、100を掛けることで算出した。
触針式表面形状測定器(DEKTAK アルバック社製)を用いて、未露光部の現像前の膜厚と現像後の膜厚を測定した。現像後の膜厚を現像前の膜厚で除し、100を掛けることで残膜率を算出した。
〔弾性率〕
感光性樹脂を用いて約30μmの膜厚になるように銅箔上に成膜した。続いて120℃で1時間、180℃で1時間熱処理し、その後FeCl溶液で銅箔部分を溶解させ、水道水で水洗後、室温で1日乾燥させてフィルムを得た。得られたフィルムを5mm×100mmに切り出し、試験片とした。得られた試験片を引っ張り試験機(RTG−1210/エー・アンド・デイ社製)にて測定した。
〔誘電率〕
ソーラトロン社製の126096W型インピーダンス測定装置を用いて誘電率を測定した。
〔試薬〕
試薬として、シリコーンジアミン(KF−8010)(信越化学工業社製)、エチレングリコール−ビス−無水トリメリット酸エステル(TMEG)(新日本理化社製)、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(APB−N)(三井化学社製)、トリス(ブトキシエチル)ホスフェート(TBXP)(大八化学社製)、ホスファゼン化合物(FP−100)(伏見製薬所社製)、トルエン(和光純薬工業社製、有機合成用)、γ―ブチロラクトン(和光純薬工業社製)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(和光純薬工業社製)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)(和光純薬工業社製)、炭酸ナトリウム(和光純薬工業社製)は特別な精製を実施せずに、反応に用いた。
[調製例1]
三口セパラブルフラスコに1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(APB−N)20g、γ−ブチロラクトン220gを入れ、均一溶液になるまで攪拌した。次にエチレングリコール−ビス−無水トリメリット酸エステル(TMEG)28gを加え、氷冷しながら1時間、その後室温で24時間攪拌することでポリアミド酸溶液(i)を得た。このポリアミド酸溶液は5μm開口径のテフロン(登録商標)フィルターで加圧ろ過した使用した。この樹脂のアルカリ溶解速度は0.13μm/secであった。
ポリアミド酸溶液(i)10g、ポリアミド酸のカルボン酸に対して0.5当量の3’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド0.26g、ポリアミド酸に対して20重量部のキノンジアジド化合物(A)0.42gを50ccガラス瓶に入れ、ミックスローター(MR−5 アズワン社製)により均一になるまで攪拌し、ポジ型感光性樹脂(I)を得た。得られたポジ型感光性樹脂(I)から得られるフィルムの物性について、露光部のアルカリ溶解速度は0.31μm/sec、残膜率は98%、弾性率は1.5GPa、誘電率(@1MHz)は3.2であった。結果を下記表1に示す。
[調製例2]
窒素雰囲気下、セパラブルフラスコに、γ−ブチロラクトン(42.0g)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(18.0g)、トルエン(20.0g)、シリコーンジアミン(KF−8010、21.36 17.09mmol)、TMEG(40.00mmol)を入れ、ディーンシュタルク装置及び還流器をつけ、180℃で30分間加熱撹拌した。共沸溶媒であるトルエンを除去した後に、25℃まで冷却し、続いてAPB−N(18.64mmol)を加え25℃で5時間撹拌した。撹拌後にポリマー固形分濃度30質量%となるようにγ―ブチロラクトン/トリエチレングリコールジメチルエーテルの混合溶媒を加え、ポリアミド酸溶液(ii)を得た。このポリアミド酸溶液は5μm開口径のテフロン(登録商標)フィルターで加圧ろ過した使用した。この樹脂のアルカリ溶解速度は0.15μm/secであった。
ポリイミド前駆体溶液(ii)100質量部に対して、化合物A(20質量部)、トリス(ブトキシエチル)ホスフェート(TBXP)(10質量部)、ホスファゼン化合物(FP−100)(7質量部)を混合し、ポジ型感光性樹脂(II)を調整した。得られたポジ型感光性樹脂(II)から得られるフィルムの物性について、露光部のアルカリ溶解速度は0.22μm/sec、残膜率は96%、弾性率は0.9GPa、誘電率(@1MHz)は2.9であった。結果を下記表1に示す。
Figure 2011165889
[実施例1]
(両面フレキシブル配線板の製造工程)
調整例1のポジ型感光性樹脂を接着剤とした両面フレキシブル配線板を用い、両面の銅箔上にDFをラミネートした後、露光・現像、及びエッチングにより、所定の位置の銅箔を除去し、両面の対応する部位にコンフォーマルマスクを形成した。この工程では、両面の銅箔エッチング部位のズレを最小限(ビア径が100μmの場合は、20μm以下)にした。
このように、実施例1で作製した両面フレキシブル基板は、穴あけドリル加工機やレーザー加工機を用いて、1穴ずつ(ドリル加工の場合は数枚を重ねて)加工する従来の両面フレキシブル配線板の製造方法と異なり、露光・現像工程を通すことにより瞬時に穴あけ加工が可能であった。このため、ロールツーロールによる連続自動化生産も容易に出来る。
次に銅箔が除去された部位に露出した樹脂層(ポジ型感光性樹脂)に、紫外線を両面又は片面から露光した後、アルカリ現像液により露光した樹脂層を除去し、貫通ビアを形成した。露光量は1000mJ/cm以上とした。また現像液は約1%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒以上スプレーした。次に硬化乾燥炉を用いて、180℃で1時間加熱することにより、樹脂層のポジ型感光性樹脂を硬化させた。得られた貫通ビアの壁面や底部には、樹脂残渣が観測されず、貫通ビア形成は良好であり、デスミア工程は不要であった。
次に従来の両面フレキシブル配線板と同様の貫通ビアめっきを行った。まず穴内壁の樹脂層に無電解銅めっき、あるいはカーボン微粒子を付着させた後、電解銅めっきを施して両面の電気的接続を完了させた。次に従来の両面フレキシブル配線板と同様の回路形成工程を行った。以降の工程は、従来のフレキシブル基板の製造製法と同様にして実施した。
以上のように、実施例1で作製した両面フレキシブル基板は、穴あけドリル加工機やレーザー加工機を用いて、1穴ずつ(ドリル加工の場合は数枚を重ねて)加工する従来の両面フレキシブル配線板の製造方法と異なり、露光・現像工程を通すことにより瞬時に穴あけ加工が可能であった。このため、ロールツーロールによる連続自動化生産も容易に出来る。
[実施例2]
(ブラインドビアを有する両面フレキシブル配線板の製造工程1)
調整例2のポジ型感光性樹脂を接着剤とした両面フレキシブル配線板を用いて、両面の銅箔上にDFをラミネートした後、露光・現像、及びエッチングにより、所定の位置の銅箔を除去し、一般的には片面の所定の部位にコンフォーマルマスクを形成した。
次に銅箔が除去された部位に、露出した樹脂層(ポジ型感光性樹脂)に、紫外線を両面又は片面から照射した後、アルカリ現像液により露光した樹脂層を除去し、ブラインドビアを形成した。露光量は1000mJ/cm以上とした。また現像液は約1%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒以上スプレーした。次に硬化乾燥炉を用いて、180℃で1時間加熱することにより、ポジ型感光性接着剤を硬化させた。得られたブラインドビアの壁面や底部には、樹脂残渣が観測されず、ブラインドビア形成は良好であり、デスミア工程は不要であった。
次に従来の両面フレキシブル配線板と同様のブラインドビアめっきを行った。まず穴内壁の樹脂層に無電解銅めっき、あるいはカーボン微粒子を付着させた後、電解銅めっきを施して両面の電気的接続を完了させた。次に従来の両面フレキシブル配線板と同様の回路形成工程を行った。以降の工程も従来の両面フレキシブル配線板の製造方法と同様にして実施した。
以上のように、実施例2で作製した両面フレキシブル基板は、穴あけドリル加工機やレーザー加工機を用いて、1穴ずつ(ドリル加工の場合は数枚を重ねて)加工する従来の両面フレキシブル配線板の製造方法と異なり、露光・現像工程を通すことにより瞬時に穴あけ加工が可能であった。このため、ロールツーロールによる連続自動化生産も容易に出来る。
[実施例3]
(ブラインドビアを有する両面フレキシブル配線板の製造工程2)
調整例1のポジ型感光性樹脂を接着剤とした片面フレキシブル配線板を用いて、銅箔上にDFをラミネートした後、露光・現像、及びエッチングにより、所定の位置の銅箔を除去して所定の部位にコンフォーマルマスクを形成した。
次に銅箔が除去された部位に、銅箔面から露出した樹脂層(ポジ型感光性樹脂)に、紫外線を露光した後、アルカリ現像液により露光した樹脂層を除去し、貫通穴を形成した。露光量は1000mJ/cm以上とした。また現像液は約1%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒以上スプレーした。
次に硬化乾燥炉を用いて、180℃で1時間加熱することにより、樹脂層のポジ型感光性樹脂を硬化させた。次にポジ型感光性接着剤側に銅箔を過熱・加圧接着し、ブラインドビアを形成した両面FCCL構造をつくる。得られた貫通ビアの壁面や底部には、樹脂残渣が観測されず、貫通ビア形成は良好であり、デスミア工程は不要であった。
次に従来の両面フレキシブル配線板と同様のブラインドビアめっきを行った。まず穴内壁の樹脂層に無電解銅めっき、あるいはカーボン微粒子を付着させた後、電解銅めっきを施して両面の電気的接続を完了させた。次に従来の両面フレキシブル配線板と同様の回路形成工程を行った。以降の工程も従来の両面フレキシブル配線板の製造方法と同様にして実施した。
上述の如く、従来はレーザー加工機を用いて、1穴ずつ加工していたが、本実施例では、露光・現像工程を通すことにより瞬時に穴あけ加工が可能となった。またロールツーロールによる連続自動化生産も容易に出来る。
以上のように、実施例3で作製した両面フレキシブル基板は、穴あけドリル加工機やレーザー加工機を用いて、1穴ずつ(ドリル加工の場合は数枚を重ねて)加工する従来の両面フレキシブル配線板の製造方法と異なり、露光・現像工程を通すことにより瞬時に穴あけ加工が可能であった。このため、ロールツーロールによる連続自動化生産も容易に出来る。
[実施例4]
(ブラインドビアを用いた多層フレキシブル配線板の製造方法)
一般的な両面フレキシブル配線板をコア基板として用いた。次にコア基板の上下面の銅箔上に、それぞれ調整例2より得られた未硬化状態のポジ型感光性樹脂と銅箔を積層した。積層工程では、ポジ型感光性樹脂の硬化が進まない様な条件、120℃で20分程度の加熱条件で積層した。
次に外層の銅箔と内層の銅箔との間の接続のため、外層の銅箔上にDFをラミネートした後、露光・現像、及びエッチングにより、所定の位置の銅箔を除去してブラインドビアが必要な部位にコンフォーマルマスクを形成した。
次に銅箔が除去された部位に、露出した樹脂層(ポジ型感光性樹脂)に、紫外線を両面又は片面から照射した後、アルカリ現像液により露光した樹脂層を除去し、ブラインドビアを形成した。露光量は1000mJ/cm以上とした。また現像液は約1%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒以上スプレーした。次に硬化乾燥炉を用いて、180℃で1時間加熱することにより、樹脂層のポジ型感光性樹脂を硬化させる。得られたブラインドビアの壁面や底部には、樹脂残渣が観測されず、ブラインドビア形成は良好であり、デスミア工程は不要であった。
次に従来の両面フレキシブル配線板と同様のブラインドビアめっきを行った。まず穴内壁の樹脂層に無電解銅めっき、あるいはカーボン微粒子を付着させた後、電解銅めっきを施して両面の電気的接続を完了させた。次に従来の多層フレキシブル配線板と同様の回路形成工程を行った。以降の工程も従来のフレキシブル配線板の製造方法と同様にして実施した。上述の如く、従来はレーザー加工機を用いて、1穴ずつ加工していたが、本発明では、露光・現像工程を通すことにより瞬時に穴あけ加工が可能となった。以上のように、実施例4で作製した両面フレキシブル基板は、従来のレーザー加工機を用いる製造方法と異なり、露光・現像工程を通すことにより瞬時に穴あけ加工が可能であった。
[実施例5]
(ブラインドビアを用いたリジッド・フレキ配線板の製造工程)
図8で説明した例と同様にして作製した。一般的な両面フレキシブル配線板をコア基板として用いた。なお、実施例1〜実施例3で作製した両面フレキシブル配線板をコア基板として用いても良い。まずコア基板の上下面の銅箔上に、それぞれ未硬化状態のプリプレグを仮固定した。積層工程では、調整例1から得られる感光性接着剤層のポジ型感光性樹脂の硬化が進まない様な条件、例えば120℃で20分程度の加熱条件が必要である。
次に外層の銅箔と内層の銅箔の接続のため、外層の銅箔上にDFをラミネートした後、露光・現像、及びエッチングにより、所定の位置の銅箔を除去してブラインドビアが必要な部位にコンフォーマルマスクを形成した。同時にフレキ部となる部位も同じ工程にて銅箔を除去する。
次に銅箔が除去された部位に、露出した樹脂層(ポジ型感光性樹脂)に、紫外線を両面又は片面から照射した後、アルカリ現像液により露光した樹脂層を除去し、ブラインドビア形成とフレキ部ポジ型感光性樹脂の除去を行った。露光量は1000mJ/cm以上とした。また現像液は約1%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒以上スプレーした。
次に硬化乾燥炉を用いて、180℃で1時間加熱することにより、樹脂層のポジ型感光性樹脂を硬化させた。得られたブラインドビアの壁面や底部には、樹脂残渣が観測されず、ブラインドビア形成は良好であり、デスミア工程は不要であった。
次に従来の両面フレキシブル配線板と同様にしてブラインドビアめっきを行った。まず穴内壁の樹脂層に無電解銅めっき、あるいはカーボン微粒子を付着させた後、電解銅めっきを施して両面の電気的接続を完了させた。この工程で同時にフレキ部にも、ベースフイルム上に銅めっきが施された。
次に従来の多層フレキシブル配線板と同様の回路形成工程を行った。この工程において、フレキ部に付いた銅めっきを同時にエッチングにより除去し、外層を除去した構造を形成した。これ以降の工程については、従来のフレキシブル配線板の製造方法と同様にして実施した。
以上のように、実施例5で作製したリジッド・フレキ配線板は、露光・現像工程を通すことにより瞬時に穴あけ加工が可能となった。またリジッド・フレキ配線板特有の外層剥がし工程も同時に行うことが可能となり、生産効率を大幅に向上させる事が出来た。
以上説明したように、従来のフレキシブル基板の製造方法では、スミアによるビア欠損不良(重大欠陥)の懸念があるが、本発明によれば、スミアは発生せず、高い信頼性のビアが得られる。
本発明のフレキシブル配線板は、種々の電子部品に好適に利用できる。
11、21、31、43a、43b、53a、53b 樹脂層
12、13、22、32、42a、42b、44a、44b、52a、52b、54a、54b、63a 銅箔
14a〜14c、24a〜24c、33a〜33c、45a〜45d、55a〜55e 部位
15、16、25、34 コンフォーマルマスク
17a〜17c、35a〜35c、64、78 貫通ビア
18a〜18d めっき
26a〜26c、79、86 ブラインドビア
41、51、84 コア基板
46a〜46d、67、75、76、83a、83b カバーレイ
61 FCCL
62、65 ポリイミドフイルム
66 接着剤
68 補強板
69 粘着材
71、72、81 両面FCCL
73、74 内層回路
77 層間接着剤
82a 両面回路、
87a、87b 外層回路
88 カバーコート開口部

Claims (16)

  1. ポジ型感光性樹脂を含む樹脂層と、前記樹脂層の両面に設けられた一対の導電層とを備えたフレキシブル配線板の製造方法であって、
    前記一対の導電層にコンフォーマルマスクを形成する工程と、前記コンフォーマルマスクを介して前記樹脂層を露光・現像し、貫通ビアを形成する工程と、前記貫通ビアにめっきを施して前記一対の導電層を電気的に接続する工程とを具備することを特徴とするフレキシブル配線板の製造方法。
  2. ポジ型感光性樹脂を含む樹脂層と、前記樹脂層の両面に設けられた一対の導電層とを備えたフレキシブル配線板の製造方法であって、
    前記一対の導電層の少なくとも一方の導電層にコンフォーマルマスクを形成する工程と、前記コンフォーマルマスクを介して前記樹脂層を露光・現像し、ブラインドビアを形成する工程と、前記ブラインドビアにめっきを施して前記一対の導電層を電気的に接続する工程とを具備することを特徴とするフレキシブル配線板の製造方法。
  3. ポジ型感光性樹脂を含む樹脂層と、前記樹脂層の片面に設けられた導電層とを備えたフレキシブル配線板の製造方法であって、
    前記導電層にコンフォーマルマスクを形成する工程と、前記コンフォーマルマスクを介して前記樹脂層を露光・現像し、貫通スルホールを形成する工程と、前記樹脂層側から導電層をラミネートしてブラインドビアを形成する工程と、前記ブラインドビアにめっきを施して前記一対の導電層を電気的に接続する工程とを具備することを特徴とするフレキシブル配線板の製造方法。
  4. 少なくとも2層の導電層を備え、貫通ビア及び/又はブラインドビアを有する両面フレキシブル基板を用いた多層フレキシブル配線板の製造方法であって、
    前記導電層上にポジ型感光性樹脂を含む樹脂層を有する外部導電層を設ける工程と、前記外部導電層にコンフォーマルマスクを形成する工程と、前記コンフォーマルマスクを介して前記樹脂層を露光・現像してブラインドビアを形成する工程と、前記ブラインドビアにめっきを施して前記コア基板の前記導電層と前記外部導電層を電気的に接続する工程とを具備することを特徴とするフレキシブル配線板の製造方法。
  5. 少なくとも2層の導電層を備え、貫通ビア及び/又はブラインドビアを有する両面フレキシブル基板を用いたフレキシブル配線板の製造方法であって、
    前記導電層上にポジ型感光性樹脂を含む樹脂層を有する外部導電層を設ける工程と、前記外部導電層にコンフォーマルマスクを形成するとともに、前記外部導電層の所定部位を除去する工程と、前記コンフォーマルマスクを介して前記樹脂層を露光・現像してブラインドビアを形成するとともに、前記外部導電層の所定部位に対応する前記樹脂層を露光・現像して除去する工程と、前記ブラインドビアにめっきを施して前記コア基板の前記導電層と前記外部導電層を電気的に接続する工程とを具備することを特徴とするフレキシブル配線板の製造方法。
  6. 前記ポジ型感光性樹脂が、少なくともアルカリ可溶性樹脂及びキノンジアジド化合物を含んで成ることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のフレキシブル配線板の製造方法。
  7. 前記アルカリ可溶性樹脂が、少なくともポリアミド酸構造を有することを特徴とする請求項6に記載のフレキシブル配線板の製造方法。
  8. 前記アルカリ可溶性樹脂が、ポリアミド酸構造及びポリイミド構造を有することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のフレキシブル配線板の製造方法。
  9. 前記アルカリ可溶性樹脂が、ポリアルキレンエーテル構造及び/又はシロキサン構造を有することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載のフレキシブル配線板の製造方法。
  10. 前記ポジ型感光性樹脂が、さらに、溶解抑止剤を含むことを特徴とする請求項6から請求項9のいずれかに記載のフレキシブル配線板の製造方法。
  11. 前記溶解抑止剤が、アミド化合物又はウレア化合物であることを特徴とする請求項10に記載のフレキシブル配線板の製造方法。
  12. 前記ポジ型感光性樹脂が、さらにリン化合物を含有することを特徴とする請求項6から請求項11のいずれかに記載のフレキシブル配線板の製造方法。
  13. 前記リン化合物が、リン酸エステル化合物及び/又はホスファゼン化合物であることを特徴とする請求項12に記載のフレキシブル配線板の製造方法。
  14. 前記樹脂層は、アルカリ可溶性樹脂を含むポジ型感光性樹脂から得られ、アルカリ可溶性樹脂の炭酸ナトリウム水溶液への溶解速度が0.04μm/sec以上であり、前記ポジ型感光性樹脂を基材上に塗工、加熱による脱溶剤後に得られる膜厚30μmの感光層に対して1000mJ/cm以下の活性光線を照射した場合、前記感光層の活性光線照射部の炭酸ナトリウム水溶液への溶解速度が0.22μm/sec以上であり、活性光線未照射部の残膜率が90%以上であり、更に、活性光線未照射部の前記感光層を200℃で加熱することにより得られる前記樹脂層の弾性率が0.2GPa〜1.5GPa、誘電率3.5以下であることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれかに記載のフレキシブル配線板の製造方法。
  15. 請求項1から請求項14のいずれかに記載のフレキシブル配線板の製造方法により製造されたことを特徴とするフレキシブル配線板。
  16. ポジ型感光性樹脂を含む樹脂層と、前記樹脂層の両面に設けられた少なくとも2層の導電層とを備え、前記少なくとも2層の導電層は、前記樹脂層に形成された貫通ビア及び/又はブラインドビアにより、電気的に接続されてなることを特徴とするフレキシブル配線板。
JP2010026950A 2010-02-09 2010-02-09 フレキシブル配線板の製造方法及びフレキシブル配線板 Pending JP2011165889A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010026950A JP2011165889A (ja) 2010-02-09 2010-02-09 フレキシブル配線板の製造方法及びフレキシブル配線板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010026950A JP2011165889A (ja) 2010-02-09 2010-02-09 フレキシブル配線板の製造方法及びフレキシブル配線板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011165889A true JP2011165889A (ja) 2011-08-25

Family

ID=44596215

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010026950A Pending JP2011165889A (ja) 2010-02-09 2010-02-09 フレキシブル配線板の製造方法及びフレキシブル配線板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011165889A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013108890A1 (ja) * 2012-01-20 2013-07-25 旭化成イーマテリアルズ株式会社 樹脂組成物、積層体、多層プリント配線板及び多層フレキシブル配線板並びにその製造方法
JP2013149871A (ja) * 2012-01-20 2013-08-01 Asahi Kasei E-Materials Corp フレキシブル配線板
JP2013149870A (ja) * 2012-01-20 2013-08-01 Asahi Kasei E-Materials Corp 多層フレキシブル配線板及び多層フレキシブル配線板の製造方法
KR20140132229A (ko) * 2013-05-07 2014-11-17 해성디에스 주식회사 기판 홀 형성 방법 및 기판 홀 형성 장치

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0368193A (ja) * 1989-08-05 1991-03-25 Nippon Mektron Ltd 可撓性回路基板の両面導通部及びその形成法
JPH09153680A (ja) * 1995-11-30 1997-06-10 Sharp Corp 多層フレキシブルリジットプリント配線板の製造方法
JPH10242594A (ja) * 1997-02-21 1998-09-11 Multi:Kk 中空導体基板及びプリント配線基板の製造方法
JP2000290606A (ja) * 1999-04-08 2000-10-17 Ube Ind Ltd 層間絶縁接着シ−トおよび多層回路基板
JP2002009443A (ja) * 2000-06-22 2002-01-11 Nec Corp 多層プリント配線板の製造方法とその製造装置
WO2007125921A1 (ja) * 2006-04-28 2007-11-08 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha 感光性樹脂組成物及び感光性フィルム
JP2009204767A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Asahi Kasei E-Materials Corp 感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性フィルム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0368193A (ja) * 1989-08-05 1991-03-25 Nippon Mektron Ltd 可撓性回路基板の両面導通部及びその形成法
JPH09153680A (ja) * 1995-11-30 1997-06-10 Sharp Corp 多層フレキシブルリジットプリント配線板の製造方法
JPH10242594A (ja) * 1997-02-21 1998-09-11 Multi:Kk 中空導体基板及びプリント配線基板の製造方法
JP2000290606A (ja) * 1999-04-08 2000-10-17 Ube Ind Ltd 層間絶縁接着シ−トおよび多層回路基板
JP2002009443A (ja) * 2000-06-22 2002-01-11 Nec Corp 多層プリント配線板の製造方法とその製造装置
WO2007125921A1 (ja) * 2006-04-28 2007-11-08 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha 感光性樹脂組成物及び感光性フィルム
JP2009204767A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Asahi Kasei E-Materials Corp 感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性フィルム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013108890A1 (ja) * 2012-01-20 2013-07-25 旭化成イーマテリアルズ株式会社 樹脂組成物、積層体、多層プリント配線板及び多層フレキシブル配線板並びにその製造方法
JP2013149871A (ja) * 2012-01-20 2013-08-01 Asahi Kasei E-Materials Corp フレキシブル配線板
JP2013149870A (ja) * 2012-01-20 2013-08-01 Asahi Kasei E-Materials Corp 多層フレキシブル配線板及び多層フレキシブル配線板の製造方法
CN105602247A (zh) * 2012-01-20 2016-05-25 旭化成株式会社 树脂组合物、层积体、多层印刷线路板和多层柔性线路板及其制造方法
US9896546B2 (en) 2012-01-20 2018-02-20 Asahi Kasei E-Materials Corporation Resin composition, layered product, multilayer printed wiring board, multilayer flexible wiring board and manufacturing method of the same
KR20140132229A (ko) * 2013-05-07 2014-11-17 해성디에스 주식회사 기판 홀 형성 방법 및 기판 홀 형성 장치
JP2016522990A (ja) * 2013-05-07 2016-08-04 ヘソン・ディーエス・カンパニー・リミテッド 基板ホール形成方法及び基板ホール形成装置
KR102041800B1 (ko) * 2013-05-07 2019-11-08 해성디에스 주식회사 기판 홀 형성 방법 및 기판 홀 형성 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101516103B1 (ko) 수지 조성물, 경화물, 수지 필름 및 배선판
EP2011842B1 (en) Photosensitive ink composition for screen printing and method of forming positive relief pattern with use thereof
JP5129230B2 (ja) 感光性樹脂組成物
KR101451449B1 (ko) 신규 폴리이미드 전구체 조성물, 그 이용 및 그 제조 방법
KR101392539B1 (ko) 폴리이미드 전구체 및 이 폴리이미드 전구체를 포함하는 감광성 수지 조성물
JP3721768B2 (ja) 感光性ポリイミドシロキサン組成物および絶縁膜
KR101597146B1 (ko) 신규한 폴리이미드 전구체 조성물, 그 이용 및 그들의 제조 방법
JP5497524B2 (ja) フレキシブル配線板の製造方法
CN105164585B (zh) 层叠结构体、柔性印刷电路板及其制造方法
EP2426557A1 (en) Photosensitive modified polyimide resin composition and use thereof
JP2012516927A (ja) 新規なポリアミック酸、ポリイミド、これを含む感光性樹脂組成物およびこれから製造されたドライフィルム
WO2010038543A1 (ja) 感光性シロキサンポリイミド樹脂組成物
TW201815965A (zh) 樹脂組成物
JP2011017898A (ja) 感光性カバーレイ
JP6061470B2 (ja) フレキシブル配線板
JP2011165889A (ja) フレキシブル配線板の製造方法及びフレキシブル配線板
WO2021187355A1 (ja) 感光性樹脂組成物、感光性シート、硬化膜、硬化膜の製造方法、電子部品、アンテナ素子、半導体パッケージおよび表示装置
JP2011208025A (ja) ポリイミド前駆体及びポリイミド前駆体を用いた感光性樹脂組成物
JP2003113338A (ja) スクリーン印刷用の耐熱性ブロック共重合ポリイミド組成物及びそのポリイミドを用いるインキの組成と塗膜の形成方法
JP6080620B2 (ja) ポリイミド前駆体、ポリイミド及び感光性樹脂組成物
JP2010256881A (ja) 感光性樹脂組成物
TW201106105A (en) Photosensitive resin composition and cured film
WO2010035601A1 (ja) プリント配線板およびその製造方法
JP2012169346A (ja) フレキシブル配線板の製造方法及びフレキシブル配線板
JP5179843B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130918

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131008

A02 Decision of refusal

Effective date: 20140225

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02