JP2010256881A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】1重量%の炭酸ナトリウム水溶液で現像可能であって、硬化後の耐折れ性に優れた感光性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(A)酸二無水物残基とジアミン残基を有し、ピロメリット酸二無水物残基を酸二無水物残基中50mol%以上有する、重量平均分子量が10,000以上30,000以下の可溶性ポリイミドおよび(B)感光性成分を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】(A)酸二無水物残基とジアミン残基を有し、ピロメリット酸二無水物残基を酸二無水物残基中50mol%以上有する、重量平均分子量が10,000以上30,000以下の可溶性ポリイミドおよび(B)感光性成分を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は感光性樹脂組成物に関する。
従来、フレキシブルプリント基板の保護膜や絶縁膜として、ポリイミドフィルムなどの成形体に接着剤を塗布して得られるカバーレイフィルムなどが用いられてきた。カバーレイフィルムをパターン加工する方法として、パンチングによる孔空け加工が一般的に用いられていた。しかし近年、配線の微細化、フレキシブルプリント基板に搭載されるチップ部品の小型化により、かかる加工では微細化に対応することが困難となっている。そこで、微細パターン加工を実現するため、フォトグラフィック技術を活用した感光性カバーレイが求められている。
現像性に優れる感光性材料としてアクリル樹脂が挙げられるが、耐熱性や絶縁性が不十分であり、半導体素子やフレキシブル配線基板、リジット基板、集積回路などの保護膜や絶縁膜などの電気・電子用途には適していない。そこで、電気特性や耐薬品性、耐熱性に優れるポリイミド系樹脂を用いた感光性カバーレイが検討されている。
例えば、ポリアルキレンオキシド化合物の残基を有するポリイミド前駆体、2つ以上の光重合可能な不飽和二重結合を有する化合物および光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ポリイミド前駆体の露光・現像によるパターン加工は容易であるが、高温キュアが必要となり、配線の酸化劣化による半田耐熱性の低下などが懸念されている。一方、可溶性ポリイミドを含む樹脂組成物として、ポリイミドシロキサンポリイミド、多官能アクリルまたは多官能メタクリルおよび光反応開始剤を含む感光性樹脂組成物(例えば、特許文献2参照)、可溶性ポリイミド、リン原子および窒素原子含有化合物、(メタ)アクリル系化合物を含む感光性樹脂組成物(例えば、特許文献3参照)、可溶性ポリイミド、炭素−炭素二重結合を有する化合物、光反応開始剤および/または増感剤、およびフェニルシロキサンを含む感光性樹脂組成物(例えば、特許文献4参照)が提案されている。しかしながら、これらの樹脂組成物は水酸化カリウムの強アルカリでしか現像することができず、カバーレイの表面、配線へのダメージが懸念されている。そこで、感光性樹脂組成物に対して、水系弱塩基の現像液、特に濃度1重量%の炭酸ナトリウム水溶液に対する適合性が求められている。
一方、0.8重量%以下の炭酸ナトリウム水溶液で現像可能である感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献5参照)。しかしながら、ここに開示された感光性樹脂組成物から得られる硬化物は、耐折れ性などの機械強度が不十分である課題があった。
上記のとおり、従来公知の感光性樹脂組成物は、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液による現像性と硬化後の耐折れ性を両立するものではなかった。そこで本発明は、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液で現像可能であって、硬化後の耐折れ性に優れた感光性樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明は、(A)酸二無水物残基とジアミン残基を有し、ピロメリット酸二無水物残基を酸二無水物残基中50mol%以上有する、重量平均分子量が10,000以上30,000以下の可溶性ポリイミドおよび(B)感光性成分を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物である。
本発明により、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液によって現像可能であり、硬化後の耐折れ性に優れる感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)酸無水物残基とジアミン残基を有し、ピロメリット酸二無水物残基を全酸無水物残基中50mol%以上有する、重量平均分子量が10,000以上30,000以下の可溶性ポリイミドおよび(B)感光性成分を含む。
本発明における(A)可溶性ポリイミドとは、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−ビニルピロリドン、N,N−ジエチルホルムアミドなどのアミド系溶媒、γ−ブチロラクトン、メチルモノグライム、メチルジグライム、メチルトリグライム、エチルモノグライム、エチルジグライム、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒のいずれかの有機溶媒100gに対して、25℃で1g以上溶解するものを指す。
本発明における(A)可溶性ポリイミドは、酸無水物残基とジアミン残基を有し、ピロメリット酸二無水物残基を全酸無水物残基中50mol%以上有することを特徴とする。これにより、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液による現像性と硬化後の耐折れ性を向上させることができる。ピロメリット酸二無水物残基の含有量が全酸無水物残基中50mol%未満である場合、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液による現像性と硬化後の耐折れ性が低下する。70mol%以上が好ましく、90mol%以上がより好ましい。
本発明において、(A)可溶性ポリイミドは、ピロメリット酸二無水物残基に加えて他の酸無水物残基を有してもよい。他の酸無水物残基を構成する酸無水物としては、例えば、2,2’−ヘキサフルオロプロピリデンジフタル酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシルフェニル)エタン二無水物、2,2−ビス(3,3−カルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。これらを2種以上用いてもよい。特に好ましくは、4,4’−オキシジフタル酸無水物である。
本発明における(A)可溶性ポリイミドのジアミン残基は特に限定されないが、下記一般式(1)〜(3)および芳香族リン酸エステルからなるジアミンの残基が好ましい。これらを2種以上有してもよい。
下記一般式(1)で表されるジアミンは、カルボキシ基を有するため、炭酸ナトリウム水溶液による現像性をより向上させることができる。炭酸ナトリウム水溶液による現像性をより向上させる観点から、一般式(1)で表されるジアミンの残基を全ジアミン残基中20mol%以上有することが好ましく、30mol%以上がより好ましい。一方、現像時の膜減りを低減する観点から、40mol%以下が好ましい。
上記一般式(1)中、Xは−CH2−、−C(CH3)2−、−O−、−CO−、−SO2−、−S−、−NHCO−、−C(CF3)2−、−COO−または単結合を表す。
上記一般式(1)で表されるジアミンとしては、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルメタン、3,3’−ジアミノ−5,5’−ジカルボキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシジフェニルメタン、2,2−ビス[3−アミノ−4−カルボキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アミノ−3−カルボキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−カルボキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシジフェニルスルフォンなどが挙げられる。
下記一般式(2)で表されるジアミン(ポリオキシプロピレンジアミン)は、炭酸ナトリウム水溶液による現像性をより向上させ、感光性樹脂組成物の硬化後の反りを低減し、弾性率を低減することができる。一般式(2)で表されるジアミンの残基を全ジアミン残基中40mol%以上有することが好ましく、50mol%以上がより好ましい。また、現像パターンの精度の観点から、70mol%以下が好ましい。
上記一般式(2)中、aは3〜10の範囲を示す。
下記一般式(3)で表されるジアミン(シロキサンジアミン)は、感光性樹脂組成物の硬化後の反りを低減し、弾性率を低減することができる。一般式(3)で表されるジアミンの残基を全ジアミン残基中5mol%以上有することが好ましく、より好ましくは10mol%以上である。一方、炭酸ナトリウム水溶液による現像性をより向上させる観点から、30mol%以下が好ましい。
上記一般式(3)中、R1〜R4は炭素数1〜3のアルキル基またはアリール基を表す。lおよびnは1〜6の整数、mは1〜10の整数を表す。mが2以上の場合、複数のR1〜R4はそれぞれ同じでも異なってもよい。
芳香族リン酸エステルからなるジアミンは、感光性樹脂組成物の硬化後フィルムの難燃性をより向上することができる。芳香族リン酸エステルからなるジアミンとしては、ビス(アミノフェニル)フェニルホスフェート、ビス(アミノフェニル)イソプロピルフェニルホスフェート、ビス(アミノフェニル)t−ブチルフェニルホスフェートなどが挙げられる。
本発明における可溶性ポリイミドのジアミン残基を構成するジアミン成分として、ジアミノジカルボキシジフェニルメタン/ポリオキシプロピレンジアミン/シロキサンジアミンの組み合わせがより好ましい。
本発明の(A)可溶性ポリイミドは、上記一般式(1)〜(3)以外のジアミンの残基を有してもよい。他のジアミンとしては、例えば、3,3’,−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’,−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルメタン,4,4’ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニル−2,2’−プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4,−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3、3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス[3−(アミノフェノキシ)フェノキシ]ベンゼン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ポリプロピレングリコールジアミン、ポリエチレングリコールジアミンなどが挙げられる。これらの中でも、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス[3−(アミノフェノキシ)フェノキシ]ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルなどが好ましい。これらを2種以上用いてもよい。
本発明における(A)可溶性ポリイミドは、末端封止剤により末端封止されていてもよい。末端封止剤としては例えば、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2,3−キシリジン、2,6−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5−キシリジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブロモアニリン、p−ブロモアニリン、o−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジン、o−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フェネチジン、o−アミノベンズアルデヒド、p−アミノベンズアルデヒド、m−アミノベンズアルデヒド、o−アミノベンズニトリル、p−アミノベンズニトリル、m−アミノベンズニトリル、2−アミノビフェニル、3−アミノビフェニル、4−アミノビフェニル、2−アミノフェニルフェニルエーテル、3−アミノフェニルフェニルエーテル、4−アミノフェニルフェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、2−アミノフェニルフェニルスルフィド、3−アミノフェニルフェニルスルフィド、4−アミノフェニルフェニルスルフィド、2−アミノフェニルフェニルスルホン、3−アミノフェニルフェニルスルホン、4−アミノフェニルフェニルスルホン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミン、1−アミノ−2−ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、2−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−1−ナフトール、5−アミノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトール、8−アミノ−1−ナフトール、8−アミノ−2−ナフトール、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、9−アミノアントラセンなどの芳香族モノアミンを挙げることができる。この中でもm−アミノフェノールが好ましい。また、これらを2種以上用いてもよい。
本発明における(A)可溶性ポリイミドは、重量平均分子量10,000以上30,000以下であることを特徴とする。重量平均分子量を10,000以上とすることにより、硬化後の耐折れ性を向上させることができる。重量平均分子量が10,000未満である場合、硬化後の耐折れ性が低下する。一方、重量平均分子量を30,000以下とすることにより、炭酸ナトリウム水溶液による現像性を向上させることができる。重量平均分子量が30,000を超える場合、現像性が低下する。20,000以下がより好ましく、15,000以下がより好ましい。また、可溶性ポリイミドを2種以上含有する場合、少なくとも1種の重量平均分子量が上記範囲であればよい。
(A)可溶性ポリイミドの重量平均分子量の測定方法は、次の方法により求めることができる。可溶性ポリイミドをN−メチルピロリドン(NMP)に溶解した固形分濃度0.1重量%のポリイミド溶液を用い、GPC装置Waters2690(Waters(株)製)によりポリスチレン換算の重量平均分子量を算出する。GPC測定条件は、移動層をLiClとリン酸をそれぞれ濃度0.05mol/Lで溶解したNMPとし、展開速度を0.4ml/分とした。使用するGPC装置として、例えば、
検出器:Waters996
システムコントローラー:Waters2690
カラムオーブン:Waters HTR−B
サーモコントローラー:Waters TCM
カラム:TOSOH grard comn
カラム:THSOH TSK−GEL α−4000
カラム:TOSOH TSK−GEL α−2500などが挙げられる。
検出器:Waters996
システムコントローラー:Waters2690
カラムオーブン:Waters HTR−B
サーモコントローラー:Waters TCM
カラム:TOSOH grard comn
カラム:THSOH TSK−GEL α−4000
カラム:TOSOH TSK−GEL α−2500などが挙げられる。
(A)可溶性ポリイミドは、酸無水物とジアミン、必要により末端封止剤を、好ましくは溶媒中で反応させてポリイミド前駆体を得て、熱または適当な触媒により、閉環させることにより得ることができる。得られた反応液を、そのままポリイミドワニスとして感光性樹脂組成物の調製に用いてもよい。ポリイミドの重合に使用される溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジメチスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサンメチルリン酸トリアミド、γ−ブチロラクトンなどの極性溶媒や、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、蓚酸ジエチル、炭酸ジメチル、マロン酸ジエチルなどのエステル類、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなど炭化水素類が挙げられる。これらの中でもN−メチル−2−ピロリドンが好ましい。また、これらを2種以上用いてもよい。
なお、本発明における(A)可溶性ポリイミドとは、イミド化率90%以上のものを指す。99%以上が好ましく、100%がより好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、(B)感光性成分を含有する。感光性成分としては、光重合可能な官能基を有する化合物および光重合開始剤の組み合わせや、芳香族ジアゾ化合物、芳香族アジド化合物などの感光性化合物、エポキシ化合物と光カチオン重合開始剤の組み合わせなどが挙げられる。本発明においては、少なくとも(B−1)光重合可能な官能基を有する化合物および(B−2)光重合開始剤を含有することが好ましい。
本発明における(B−1)光重合可能な官能基を有する化合物とは、分子内に不飽和二重結合を少なくとも1つ有する化合物が好ましい。例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基を有する化合物が挙げられる。ここで、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基とメタクリロイル基の総称を示す。
(B−1)光重合可能な官能基を有する化合物として、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ(1,2−プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、トリ(1,2−プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、テトラ(1,2−プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルフォスフェート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、エチレングリコールモノアクリレート、ジプロピレングリコールモノアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートなどが挙げられる。また、エポキシ変性(メタ)アクリル樹脂やウレタン変性(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル変性(メタ)アクリル樹脂なども挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
これらの中でも、ポリエチレングリコールジアクリレートとウレタンアクリレートが好ましい。ポリエチレングリコールジアクリレートは、炭酸ナトリウム水溶液による現像性をより向上させることができる。ウレタンアクリレートは、硬化後の応力と弾性率を低減することができる。
ポリエチレングリコールジアクリレートとしては、例えば、アロニックスM−245、M315、M450(以上、商品名、東亞合成(株)製)などがあり、ウレタンアクリレートとしては、例えば、CN981、CN982E75、CN982P90、CN966J75、CN9001(以上、商品名、巴工業(株)製)などが挙げられる。
(B−2)光重合開始剤としては、例えば、ミヒラーズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’,4”−トリス(ジメチルアミノ)トリフェニルメタン、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ジイミダゾール、アセトフェノン、ベンゾイン、2−メチルベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2−t−ブチルアントラキノン、1,2−ベンゾ−9,10−アントラキノン、メチルアントラキノン、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジアセチルベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、2(2’−フリルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2[2’(5”−メチルフリル)エチリデン]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ジアジドカルコン、ジ(テトラアルキルアンモニウム)−4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’−ジスルフォネート、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−ケトン、ビス(n5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、1,2−オクタノンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、ヨード二ウム,(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]−ヘキサフルオロフォスフェート(1−)、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシオム)などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、OXE−02(チバ・ジャパン製)、“オプトマー(登録商標)”N1919(アデカ製)が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物において、(B)感光性成分の含有量は、(A)可溶性ポリイミド100重量部に対して60〜80重量部が好ましい。その中でも、(B−1)を50〜70重量部、(B−2)を1〜10重量部含有することが好ましい。(B)感光性成分の含有量を上記範囲とすることにより、光硬化反応を適度に効率良く進めることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を含有してもよい。熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂、ブロックイソシアネート樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ヒドロシリル硬化樹脂、アリル硬化樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂;高分子鎖の側鎖または末端にアリル基、ビニル基、アルコキシシリル基、ヒドロシリル基などの反応性基を有する側鎖反応性基型熱硬化性高分子などを挙げることができる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、エポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂を含有することにより、感光性樹脂組成物の硬化後の耐熱性が向上し、また、金属箔などの導体や回路基板に対する接着性を付与することができる。
エポキシ樹脂としては、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を含むもので、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、水添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、プロピレングリコールエポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ポリグリコール型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、シクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、エポキシ変性ポリシロキサンなどを挙げることができる。これらを2種以上含有してもよい。具体的には、例えば、リカレジンBEO−60E、HBE−100(新日本理化製)、N665(DIC製)、PB4700(ダイセル化学製)、EP−4000S、EP−4003S、EP−4010S(アデカ製)などが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物における熱硬化性樹脂の含有量は、(A)可溶性ポリイミド100重量部に対して10〜30重量部が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて難燃剤、消泡剤、充填剤、レベリング剤、重合禁止剤などの各種添加剤を含有してもよい。
充填剤としては、シリカ、タルク、硫酸バリウム、ワラストナイト、炭酸カルシウムなどの無機充填剤、有機ポリマー充填剤などを挙げることができる。具体的には、SOE2、SOE3(アドマテックス製)、HE5(竹原化学工業製)、SG95、D−1000、D−800、D−600(日本タルク製)、B−30、B−35、BF21、BF40(堺化学製)などが挙げられる。充填剤の含有量は、(A)可溶性ポリイミドを100重量部に対して30〜40重量部が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、溶媒を含有することが好ましい。溶媒としては、N−メチルピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、前記(A)〜(B)および必要によりその他の成分を混合することにより得ることができる。混合方法としては、例えば、3本ロール、ビーズミル装置などの一般的な混練装置により混練する方法や、一般的な撹拌装置により撹拌する方法を挙げることができる。
次に、本発明の感光性樹脂組成物を用いて、硬化膜を形成する方法について説明する。
まず、感光性樹脂組成物をスクリーン印刷、カーテンロール、リバースロール、スプレーコーティング、スピンナーを利用した回転塗布などにより基材表面に塗布し、乾燥する。塗布膜の厚みは5μm〜100μmが好ましく、10μm〜50μmがより好ましい。塗布膜の乾燥方法としては、120℃以下の温度で加熱することが好ましく、50〜100℃の温度で加熱することがより好ましい。なお、乾燥を速やかに行うため、熱風を送風することが好ましい。
次に、露光およびアルカリ現像を行い、パターンを形成する。例えば、乾燥塗布膜にネガ型のフォトマスクを置き、紫外線、可視光線、電子線、レーザー光線などの活性光線を照射する。露光量は50〜1000mJ/cm2が好ましく、150〜700mJ/cm2がより好ましい。露光は窒素下で行ってもよく、減圧下で行うことが好ましい。なお、光照射部をより硬化させるため、露光後に加熱処理を施してもよい。アルカリ現像とは、シャワー、パドル、浸漬または超音波などの方法により露光後の塗布膜にアルカリ溶液を接触させ、未硬化部を除去することである。アルカリ現像によって形成したパターンを、リンス処理して不要な残分を除去することが好ましい。リンス液としては、水や酸性水溶液などが挙げられる。
アルカリ溶液としては、0.01〜3重量%の炭酸ナトリウム水溶液が好ましく、0.5〜1重量%の炭酸ナトリウム水溶液がより好ましい。本発明の感光性樹脂組成物はアルカリ溶解性が高く、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液により50μmφのパターンを容易に形成することができる。アルカリ溶液の温度は10〜40℃が好ましく、20〜35℃がより好ましい。また、エッチング液の噴霧圧力は0.05〜3.0MPsが好ましく、特に好ましくは、0.1〜2MPsである。
次に、加熱処理を行うことにより被膜を硬化させる。加熱処理の温度は、樹脂の硬化をより進める観点から100℃以上が好ましく、120℃以上がより好ましい。一方、フレキシブルプリント基板の保護膜として用いる場合には、配線の酸化劣化を抑制する観点から、250℃以下が好ましく、200℃以下がより好ましい。また、加熱処理をアルゴン、窒素、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気下で行ってもよく、酸素による酸化劣化を抑制することができる。
本発明の感光性樹脂組成物から得られる硬化膜は、フレキシブルプリント基板の保護膜として好ましく用いることができる。
以下本発明を実施例により具体的に説明するが本発明にはこれらの実施例により限定されるものではない。なお、各実施例において略号で示した原料の詳細を以下に示す。
PMDA:無水ピロメリット酸無水物(ダイセル化学(株)製)
OPDA:4,4’−オキシジフタル酸二無水物(マナック(株)製)
SiDA:ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(信越化学(株)製)
BAPP:2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(和歌山精化工業(株)製)
DAPE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(和歌山精化工業(株)製)
MBAA:[ビス(4−アミノ−3−カルボキシ)フェニル]メタン(和歌山精化工業(株)製)
HFC−3200:ビス(アミノフェニル)フェニルホスフェート(昭和高分子(株)製)
PMDA:無水ピロメリット酸無水物(ダイセル化学(株)製)
OPDA:4,4’−オキシジフタル酸二無水物(マナック(株)製)
SiDA:ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(信越化学(株)製)
BAPP:2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(和歌山精化工業(株)製)
DAPE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(和歌山精化工業(株)製)
MBAA:[ビス(4−アミノ−3−カルボキシ)フェニル]メタン(和歌山精化工業(株)製)
HFC−3200:ビス(アミノフェニル)フェニルホスフェート(昭和高分子(株)製)
3Ap:3−アミノフェノール(東京化成(株)製)
D−400:ポリオキシプロピレンジアミン(三井化学ファイン(株)製、商品名“ジェファーミン”D−400 一般式(1)のn=5.6)
光重合性化合物
CN981:ウレタンアクリレートオリゴマー(サートマー社製)
M−245:ポリエチレングリコールジアクリレート(東亞合成(株)製、商品名“アロニックス”M−245)
光重合開始剤
N1919:光ラジカル重合開始剤(アデカ(株)製、商品名“オプトマー”N1919)
熱重合禁止剤
HQME:ヒドロキノンモノメチルエーテル
フィラー
SG−95:タルク微粒子 平均粒子径2.5μm(日本タルク製)
界面活性剤
L1983:“ディスパロン(登録商標)”L1983(楠本化成(株)製)
着色剤
PB4920:青色顔料
溶媒
NMP:N−メチルピロリドン
各実施例・比較例における評価方法を次に示す。
D−400:ポリオキシプロピレンジアミン(三井化学ファイン(株)製、商品名“ジェファーミン”D−400 一般式(1)のn=5.6)
光重合性化合物
CN981:ウレタンアクリレートオリゴマー(サートマー社製)
M−245:ポリエチレングリコールジアクリレート(東亞合成(株)製、商品名“アロニックス”M−245)
光重合開始剤
N1919:光ラジカル重合開始剤(アデカ(株)製、商品名“オプトマー”N1919)
熱重合禁止剤
HQME:ヒドロキノンモノメチルエーテル
フィラー
SG−95:タルク微粒子 平均粒子径2.5μm(日本タルク製)
界面活性剤
L1983:“ディスパロン(登録商標)”L1983(楠本化成(株)製)
着色剤
PB4920:青色顔料
溶媒
NMP:N−メチルピロリドン
各実施例・比較例における評価方法を次に示す。
(1)重量平均分子量測定
ポリイミドをNMPに溶解した固形分濃度0.1重量%の溶液を用い、下に示す構成のGPC装置Waters2690(Waters(株)製)によりポリスチレン換算の重量平均分子量を算出した。GPC測定条件は、移動層をLiClとリン酸をそれぞれ濃度0.05mol/Lで溶解したNMPとし、展開速度を0.4ml/分とした。
検出器:Waters996
システムコントローラー:Waters2690
カラムオーブン:Waters HTR−B
サーモコントローラー:Waters TCM
カラム:TOSOH grard comn
カラム:THSOH TSK−GEL α−4000
カラム:TOSOH TSK−GEL α−2500 。
ポリイミドをNMPに溶解した固形分濃度0.1重量%の溶液を用い、下に示す構成のGPC装置Waters2690(Waters(株)製)によりポリスチレン換算の重量平均分子量を算出した。GPC測定条件は、移動層をLiClとリン酸をそれぞれ濃度0.05mol/Lで溶解したNMPとし、展開速度を0.4ml/分とした。
検出器:Waters996
システムコントローラー:Waters2690
カラムオーブン:Waters HTR−B
サーモコントローラー:Waters TCM
カラム:TOSOH grard comn
カラム:THSOH TSK−GEL α−4000
カラム:TOSOH TSK−GEL α−2500 。
(2)イミド化率測定
ポリイミドをγ−BLに溶解した固形分濃度40〜25重量%の溶液を調製し、シリコンウエハーに3〜5μmになるようにスピンナーで塗布後、120℃でキュアさせた。その半分を、ホットプレートを用いて280℃で5分間キュアさせて、完全にイミド基を閉環させた。120℃、280℃でキュアしたもののそれぞれについて、FT−IR(HORIBA製 FT−720)分析を行い、イミド基由来の吸収が現れる1366cm−1のピークの差によりイミド化率を算出した。
ポリイミドをγ−BLに溶解した固形分濃度40〜25重量%の溶液を調製し、シリコンウエハーに3〜5μmになるようにスピンナーで塗布後、120℃でキュアさせた。その半分を、ホットプレートを用いて280℃で5分間キュアさせて、完全にイミド基を閉環させた。120℃、280℃でキュアしたもののそれぞれについて、FT−IR(HORIBA製 FT−720)分析を行い、イミド基由来の吸収が現れる1366cm−1のピークの差によりイミド化率を算出した。
(3)可溶性評価
ポリイミド1gを25℃のNMP100g中に添加して撹拌し、溶解したものを可溶性と判断した。
ポリイミド1gを25℃のNMP100g中に添加して撹拌し、溶解したものを可溶性と判断した。
(4)硬化膜作製
スクリーン印刷機MEC−2400(三谷電子工業(株)製)、SUS製200メッシュ、乳剤厚さ20μm、50mm×50mmのスクリーン版を用いて、厚み15μmの銅箔(NA−VLP:三井金属製)上に、感光性樹脂組成物を乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布した。ついで、熱風オーブンINH−21CD(光洋サーモシステム(株)製)を用いて、100℃で30分間熱処理を行った。その後、50×50mmの面積で50〜100μmのビアが100μmピッチで並んだネガ型フォトマスクを配して、i線の積算露光量測定値で300mJ/cm2露光した。その後、現像装置AD−1200(ミカサ製)を用い、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液を現像液として0.15MPaの吐出圧で1分毎に5分間、水洗30秒で現像を行った。ついで、熱風オーブンINH−21CD(光洋サーモシステム(株)製)を用いて、200℃で60分間熱処理を行い、感光性樹脂組成物を完全に硬化させて硬化膜を得た。
スクリーン印刷機MEC−2400(三谷電子工業(株)製)、SUS製200メッシュ、乳剤厚さ20μm、50mm×50mmのスクリーン版を用いて、厚み15μmの銅箔(NA−VLP:三井金属製)上に、感光性樹脂組成物を乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布した。ついで、熱風オーブンINH−21CD(光洋サーモシステム(株)製)を用いて、100℃で30分間熱処理を行った。その後、50×50mmの面積で50〜100μmのビアが100μmピッチで並んだネガ型フォトマスクを配して、i線の積算露光量測定値で300mJ/cm2露光した。その後、現像装置AD−1200(ミカサ製)を用い、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液を現像液として0.15MPaの吐出圧で1分毎に5分間、水洗30秒で現像を行った。ついで、熱風オーブンINH−21CD(光洋サーモシステム(株)製)を用いて、200℃で60分間熱処理を行い、感光性樹脂組成物を完全に硬化させて硬化膜を得た。
(5)現像性評価
前記(4)記載の方法で得られた硬化膜の表面を光学顕微鏡で100倍に拡大して観察し、下記基準により判定した。
○:50μmφの感光パターンのビアが確実に空いており、ビア底部に溶解残渣がないもの。
△:50μmφの感光パターンのビアが空いているが、ビア底部に少々溶解残渣が見られるもの。
×:50μmφの感光パターンのビアが全く空いていないもの。
−:50μmφの感光パターンが歪み、剥がれが生じているもの。
前記(4)記載の方法で得られた硬化膜の表面を光学顕微鏡で100倍に拡大して観察し、下記基準により判定した。
○:50μmφの感光パターンのビアが確実に空いており、ビア底部に溶解残渣がないもの。
△:50μmφの感光パターンのビアが空いているが、ビア底部に少々溶解残渣が見られるもの。
×:50μmφの感光パターンのビアが全く空いていないもの。
−:50μmφの感光パターンが歪み、剥がれが生じているもの。
(6)耐折れ性評価
厚み25μmのポリイミドフィルム“カプトン(登録商標)”100EN(東レ・デュポン(株)製)を50mm×50mmのサイズにカットし、この上に感光性樹脂組成物を乾燥後厚みが20μmになるように塗布して100℃で30分間乾燥した。ついで、超高圧水銀灯で300mJ/cm2露光し、熱風オーブンを用いて200℃で60分間熱処理して、硬化膜とポリイミドフィルムとの積層体を得た。得られた積層体を幅10mm×長さ50mmの短冊に切り出し、長さ25mmのところで180°に10回折り曲げて、目視でクラックの有無を観察した。10回折り曲げてもクラックが発生しない場合は○と評価し、クラックが観察された場合は、その時の折り曲げ回数を耐折れ性とした。
厚み25μmのポリイミドフィルム“カプトン(登録商標)”100EN(東レ・デュポン(株)製)を50mm×50mmのサイズにカットし、この上に感光性樹脂組成物を乾燥後厚みが20μmになるように塗布して100℃で30分間乾燥した。ついで、超高圧水銀灯で300mJ/cm2露光し、熱風オーブンを用いて200℃で60分間熱処理して、硬化膜とポリイミドフィルムとの積層体を得た。得られた積層体を幅10mm×長さ50mmの短冊に切り出し、長さ25mmのところで180°に10回折り曲げて、目視でクラックの有無を観察した。10回折り曲げてもクラックが発生しない場合は○と評価し、クラックが観察された場合は、その時の折り曲げ回数を耐折れ性とした。
(7)反り評価
前記(6)に記載の方法により得られた硬化膜とポリイミドフィルムとの積層体を、平坦な場所に上が凸になるように置き、凸部の高さを測定した。反りが大きく積層体が一回転以上巻くような場合は、反りの高さを測定することなく×と評価した。
前記(6)に記載の方法により得られた硬化膜とポリイミドフィルムとの積層体を、平坦な場所に上が凸になるように置き、凸部の高さを測定した。反りが大きく積層体が一回転以上巻くような場合は、反りの高さを測定することなく×と評価した。
(8)半田耐熱性評価
上記(4)に記載の方法により得られた硬化膜を温度23℃、湿度50%RHの雰囲気下で24時間放置した後、300℃で完全に溶解しているはんだ浴に10秒間浸漬した。その後引き上げたサンプルを目視観察した。クラックや剥がれ、膨れが発生しているものを×、いずれも発生していないものを○と評価した。
上記(4)に記載の方法により得られた硬化膜を温度23℃、湿度50%RHの雰囲気下で24時間放置した後、300℃で完全に溶解しているはんだ浴に10秒間浸漬した。その後引き上げたサンプルを目視観察した。クラックや剥がれ、膨れが発生しているものを×、いずれも発生していないものを○と評価した。
実施例1
(ポリイミドの合成)
乾燥窒素気流下で500mlの4つ口フラスコにMBAAを12.1g、D−400を29.4g、SiDAを6.30g、NMPを90.6g仕込み、オイルバス中60℃で撹拌し、末端封止剤としてm−アミノフェノールを3.27g添加して溶解させた。溶液が均一となったら、PMDA16.3gとODPA23.3gを添加して1時間反応させた。その後オイルバスの温度を170〜180℃に上げ、留出水を除去しながら2時間反応させた。その後室温まで放冷し、固形分50重量%のポリイミド溶液Aを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は10834であり、イミド化率は100%であった。
(ポリイミドの合成)
乾燥窒素気流下で500mlの4つ口フラスコにMBAAを12.1g、D−400を29.4g、SiDAを6.30g、NMPを90.6g仕込み、オイルバス中60℃で撹拌し、末端封止剤としてm−アミノフェノールを3.27g添加して溶解させた。溶液が均一となったら、PMDA16.3gとODPA23.3gを添加して1時間反応させた。その後オイルバスの温度を170〜180℃に上げ、留出水を除去しながら2時間反応させた。その後室温まで放冷し、固形分50重量%のポリイミド溶液Aを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は10834であり、イミド化率は100%であった。
(感光性樹脂組成物の合成)
上記記載の方法により得られた可溶性ポリイミド溶液A8gに、CN981を1.8g、M245を0.8g、N1919を0.2gとエポキシ樹脂BOE−60Eを0.8g、L1983を0.08g、HQMEを0.02g、SG−95を1.4g、PB4920を0.02g添加し、混合撹拌後、3本ロールに5回通し、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
上記記載の方法により得られた可溶性ポリイミド溶液A8gに、CN981を1.8g、M245を0.8g、N1919を0.2gとエポキシ樹脂BOE−60Eを0.8g、L1983を0.08g、HQMEを0.02g、SG−95を1.4g、PB4920を0.02g添加し、混合撹拌後、3本ロールに5回通し、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
実施例2
NMPを90.6gから87.9gに、PMDAを16.3gから22.9gに、ODPAを23.3gから13.9gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Bを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は10600であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Bを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
NMPを90.6gから87.9gに、PMDAを16.3gから22.9gに、ODPAを23.3gから13.9gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Bを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は10600であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Bを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
実施例3
NMPを90.6gから85.2gに、PMDAを16.3gから29.4gに、ODPAを23.3gから4.70gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Cを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は13300であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Cを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
NMPを90.6gから85.2gに、PMDAを16.3gから29.4gに、ODPAを23.3gから4.70gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Cを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は13300であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Cを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
実施例4
MBAAを12.1gから4.29gに、SiDAを6.30gから13.0gに、NMPを87.9gから86.8gに変更した以外は実施例2と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Dを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は11340であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Dを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
MBAAを12.1gから4.29gに、SiDAを6.30gから13.0gに、NMPを87.9gから86.8gに変更した以外は実施例2と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Dを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は11340であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Dを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
実施例5
MBAAを12.1gから17.2gに、D−400を29.4gから16.3gに、SiDAを6.30gから9.32gに、NMPを90.6gから85.7gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Eを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は13020であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Eを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
MBAAを12.1gから17.2gに、D−400を29.4gから16.3gに、SiDAを6.30gから9.32gに、NMPを90.6gから85.7gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Eを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は13020であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Eを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
実施例6
SiDAを6.30gから2.09gに、HFC−3200を6.04g新たに追加して、NMPを90.6gから86.4gに変更した以外は実施例1と同様にして固形分濃度50重量%のポリイミド溶液Fを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は10420であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Fを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
SiDAを6.30gから2.09gに、HFC−3200を6.04g新たに追加して、NMPを90.6gから86.4gに変更した以外は実施例1と同様にして固形分濃度50重量%のポリイミド溶液Fを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は10420であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Fを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
比較例1
MBAAを12.1gから10.7gに、D−400を29.4gから26.1gに、SiDAを6.30gから5.59gに、NMPを90.6gから88.5gに、m−アミノフェノールを3.27gから6.55gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Fを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は6577であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Fを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
MBAAを12.1gから10.7gに、D−400を29.4gから26.1gに、SiDAを6.30gから5.59gに、NMPを90.6gから88.5gに、m−アミノフェノールを3.27gから6.55gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Fを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は6577であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Fを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
比較例2
NMPを90.6gから97.6gに変更し、PMDA16.3gとODPA23.3gのかわりにODPAを46.5g(100mol%)用いた以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Gを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は11937であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Gを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
NMPを90.6gから97.6gに変更し、PMDA16.3gとODPA23.3gのかわりにODPAを46.5g(100mol%)用いた以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Gを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は11937であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Gを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
比較例3
NMPを90.6gから93.5gに、PMDAを16.3gから9.81gに、ODPAを23.3gから32.6gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Hを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は13119であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Hを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
NMPを90.6gから93.5gに、PMDAを16.3gから9.81gに、ODPAを23.3gから32.6gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Hを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は13119であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Hを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
比較例4
NMPを90.6gから92.1gに、PMDAを16.3gから13.1gに、ODPAを23.3gから27.9gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Iを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は12140であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Iを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
NMPを90.6gから92.1gに、PMDAを16.3gから13.1gに、ODPAを23.3gから27.9gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Iを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は12140であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Iを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
比較例5
乾燥窒素気流下で500mlの4つ口フラスコにMBAAを12.1g、D−400を29.4g、SiDAを6.30g、NMPを84.5g仕込み、オイルバス中60℃で撹拌し、末端封止剤としてm−アミノフェノールを3.27g添加して溶解させた。溶液が均一となったら、PMDA29.4gとODPA4.70gを添加して1時間反応させ、室温まで放冷し、固形分50重量%のポリアミド酸溶液Jを得た。得られたポリアミド酸の重量平均分子量は10293であり、イミド化率は75%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりにポリアミド酸溶液Jを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
乾燥窒素気流下で500mlの4つ口フラスコにMBAAを12.1g、D−400を29.4g、SiDAを6.30g、NMPを84.5g仕込み、オイルバス中60℃で撹拌し、末端封止剤としてm−アミノフェノールを3.27g添加して溶解させた。溶液が均一となったら、PMDA29.4gとODPA4.70gを添加して1時間反応させ、室温まで放冷し、固形分50重量%のポリアミド酸溶液Jを得た。得られたポリアミド酸の重量平均分子量は10293であり、イミド化率は75%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりにポリアミド酸溶液Jを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
比較例6
D−400を29.4gから0.0gに、SiDAを6.30gから23.1gに、NMPを97.6gから85.0gに変更した以外は比較例2と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Kを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は9766であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Kを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
D−400を29.4gから0.0gに、SiDAを6.30gから23.1gに、NMPを97.6gから85.0gに変更した以外は比較例2と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Kを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は9766であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Kを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
比較例7
MBAAを12.1gから13.4gに、D−400を29.4gから32.6gに、SiDAを6.30gから7.01gに、m−アミノフェノールを3.27gから0.0gに、NMPを90.6gから92.6gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Lを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は42010であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Lを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
MBAAを12.1gから13.4gに、D−400を29.4gから32.6gに、SiDAを6.30gから7.01gに、m−アミノフェノールを3.27gから0.0gに、NMPを90.6gから92.6gに変更した以外は実施例1と同様にして、固形分50重量%のポリイミド溶液Lを得た。得られたポリイミドは可溶性であり、重量平均分子量は42010であり、イミド化率は100%であった。可溶性ポリイミド溶液Aのかわりに可溶性ポリイミド溶液Lを用いた以外は実施例1と同様にして、粘性液体である感光性樹脂組成物を得た。
各実施例および比較例で得られた感光性樹脂組成物の評価結果を表1に示す。
Claims (7)
- (A)酸二無水物残基とジアミン残基を有し、ピロメリット酸二無水物残基を酸二無水物残基中50mol%以上有する、重量平均分子量が10,000以上30,000以下の可溶性ポリイミドおよび(B)感光性成分を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
- 前記(A)可溶性ポリイミドが、芳香族リン酸エステルからなるジアミンの残基を有することを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(B)感光性成分が少なくとも(B−1)光重合可能な官能基を有する化合物および(B−2)光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- フレキシブルプリント基板上に請求項1〜6いずれかに記載の感光性樹脂組成物を硬化させてなる保護膜を有する積層体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010074298A JP2010256881A (ja) | 2009-03-30 | 2010-03-29 | 感光性樹脂組成物 |
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JP2009081409 | 2009-03-30 | ||
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Publications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2015008330A1 (ja) * | 2013-07-16 | 2017-03-02 | 日立化成株式会社 | 感光性樹脂組成物、フィルム状接着剤、接着シート、接着剤パターン、接着剤層付半導体ウェハ及び半導体装置 |
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-
2010
- 2010-03-29 JP JP2010074298A patent/JP2010256881A/ja active Pending
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