JP2011165754A - 太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】太陽電池モジュール1は、平面形状が正方形の波長変換光学板5の厚み方向の一方の側に、同様な平面形状が正方形の太陽電池3を、透光性を有する光学接着剤で貼り合わせたものである。波長変換光学板5は、Tb添加の蛍光ガラス(B2O3・CaO・SiO2・La2O3・Tb3+)から構成されており、この波長変換光学板5は、その平面方向の全周の端面7が、太陽電池3側が広くなるように、平面方向に対して斜めに(例えば45°傾斜して)切断されている。
【選択図】図2
Description
また、前記傾斜角θとしては、125°<θ<145°の範囲が一層好適である。
本発明は、波長変換部光学板の端面の形状を例示したものである。この端面は、単一の平面で構成すると構造が簡単であるが、複数の平面(例えば斜面が外側に凸又は内側に凸となるような複数の平面)で構成してもよい。
本発明は、波長変換部光学板の端面の形状を例示したものである。これにより、集光能力が向上するという利点がある。
本発明は、波長変換部光学板の端面の形状を例示したものである。
本発明では、波長変換光学板の端面に反射膜を備えているので、波長変換された光や波長変換光学板内で全反射された光が、斜めの端面でほぼ100%反射されるため、効率よく太陽電池に集光される。
本発明では、波長変換光学板の平面方向における端面が平面方向に対して垂直な部材であっても、その端面に、三角柱状のガラス又は樹脂の光学部品(2面が垂直で、且つ、斜めとなる端面側が、平面、凸状、凹状に合わせて傾斜した光学部品)を張り合わせることにより、容易に端部が傾斜した波長変換部材を製造することができる。
(7)請求項7の発明では、前記波長変換光学板の太陽光線の入射側の表面に、紫外線領域波長の光の反射を防止する紫外線反射防止膜を形成したことを特徴とする。
(8)請求項8の発明は、前記波長変換光学板の前記太陽電池側に、乱反射のためのテクスチャ(表面形状の構成)を形成したことを特徴とする。
本発明では、波長変換光学板の太陽電池側(例えば下面)に、波長変換光学板内における反射を防止するために反射防止膜を形成している。従って、波長変換光学板の例えば下面から太陽電池への光の入射光量を増加できる。
また、ガラスとしては、例えばシリカ、酸化ホウ素系ガラスを採用でき、樹脂としては、例えばアクリル、ポリカーボネイトを採用できる。
本発明では、太陽光が基板表面の蛍光物質に当たって発生した蛍光(例えば紫外線領域の波長の光が変換された可視光)は、透明な基板に入射し、基板内部で集光されて基板端部で反射されて、太陽電池に入射する。
(12)請求項12の発明では、前記蛍光物質が、Tb、Eu、Ce、Mn、Co、V、Sn、Cu、Dyのうち、少なくとも1種(無機蛍光物質)からなることを特徴とする。
(13)請求項13の発明では、前記蛍光物質が、半導体ナノ蛍光物質であり、該半導体ナノ蛍光物質が、CdTe、CdSe、ZnSeのうち、少なくとも1種であることを特徴とする。
(14)請求項14の発明では、前記蛍光物質が、有機蛍光物質であり、前記波長変換光学板が、透明な樹脂からなることを特徴とする。
なお、有機蛍光物質(有機蛍光色素)としては、例えばLumogen(商品名:BASF社製)を採用できる。
また、上述した波長変換光学板の平面形状が、3角形以上の多角形である場合には、太陽電池モジュールを効率よく配置することができるので好適である。
図2及び図3に示す様に、本実施例の太陽電池モジュール1は、平面形状が正方形の波長変換光学板5の厚み方向の一方の側(図2下側)に、同様な平面形状が正方形の太陽電池3を、透光性を有する光学接着剤(例えば光学シリコン樹脂接着剤)で貼り合わせたものである。
本実施例では、前記図2に示す様に、外部から太陽電池モジュール1に入射した太陽光の一部は、波長変換光学板5にて545nmの蛍光を発生し、その光(蛍光)は、波長変換光学板5内にて反射して集光され、波長変換光学板5の45°に傾斜した斜めの端面7に入射して反射し(破線A)、波長変換光学板5の下面9より太陽電池3に入射する。と同時に、外部から太陽電池モジュール1に入射した全反射条件の入射光(蛍光でない光)も、同様に端面7にて反射し、太陽電池3に入射する。これらの効果により、この部分の光電変換量は向上する。
更に、この波長変換光学板5を構成するガラスは透明であるため、可視光から赤外光の多くは波長変換光学板5を透過し(実線C)、太陽電池3に入射して光電変換される。
また、本実施例の太陽電池モジュール1を製造する場合は、太陽電池3の厚み方向に、端面7を斜めにカットした波長変換光学板5を貼り合わせればよく、従来に比べて非常に製造が簡単であり、特殊な治具等もいらないため、コストが安くなるという利点がある。
・波長変換光学板5に太陽電池3を貼り合わせた後に、端面7を斜めにカットしてもよい。
図5(a)に示す様に、本実施例の太陽電池モジュール11は、前記実施例1と同様に、端面15が斜めに切断された波長変換光学板17の板厚方向に、太陽電池13が貼り付けられたものである。
なお、前記有機蛍光色素以外に、無機の蛍光物質(例えば半導体ナノ蛍光物質)を用いることができる。
図5(b)に示す様に、本実施例の太陽電池モジュール21は、前記実施例1と同様に、端面25が斜めに切断された波長変換光学板27の板厚方向に、太陽電池23が貼り付けられたものである。
なお、光学ガラス板29の表面に塗布する蛍光物質としては、前記有機蛍光色素以外に、例えば半導体ナノ蛍光物質など各種の蛍光物質を用いることができる。
図5(c)に示す様に、本実施例の太陽電池モジュール41は、前記実施例1と同様に、端面45が斜めに切断された波長変換光学板47の板厚方向に、太陽電池43が貼り付けられたものである。
本実施例では、波長変換光学板47の表面に紫外線反射防止膜49を形成してあるので、紫外線を効率よく波長変換光学板47内に入射させることができ、よって、波長変換を増大させることができる。
図5(d)に示す様に、本実施例の太陽電池モジュール51は、前記実施例1と同様に、端面55が斜めに切断された波長変換光学板57の板厚方向に、太陽電池53が貼り付けられたものである。
具体的には、波長変換光学板57の下面に、波長変換光学板57内にて光が全反射することを防止するために(即ち乱反射させるために)、表面を荒らす加工を施している。
図5(e)に示す様に、本実施例の太陽電池モジュール61は、前記実施例1と同様に、端面65が斜めに切断された波長変換光学板67の板厚方向に、太陽電池63が貼り付けられたものである。
この反射防止膜69は、例えばTiO2膜、SiO2膜からなり、例えば真空蒸着法により、交互に積層させて形成する。
図6(a)に示す様に、本実施例の太陽電池モジュール71は、前記実施例1と同様に、波長変換光学板75の板厚方向に、太陽電池73が貼り付けられたものである。
本実施例では、同図の曲面の上下の開始点を結んだ線分は平面方向に対して傾斜しており、これにより、端面が平面方向に対して垂直な場合に比べて(更に、端面が平面である場合に比べて)、集光能力が向上するという利点がある。
図6(b)に示す様に、本実施例の太陽電池モジュール81は、前記実施例1と同様に、波長変換光学板85の板厚方向に、太陽電池83が貼り付けられたものである。
本実施例では、同図の曲面の上下の開始点を結んだ線分は平面方向に対して傾斜しており、これにより、端面が平面方向に対して垂直な場合に比べて、集光能力が向上するという利点がある。
図6(c)に示す様に、本実施例の太陽電池モジュール91は、前記実施例1と同様に、波長変換光学板95の板厚方向に、太陽電池93が貼り付けられたものである。
同様に、前記実施例8の様に、端部が凹状の波長変換光学板を製造する際には、三角柱形状の部材として、2辺が垂直で他の1辺が凹状となった部材を用いることができる。
図6(d)に示す様に、本実施例の太陽電池モジュール101は、前記実施例1と同様に、波長変換光学板105の板厚方向に、太陽電池103が貼り付けられたものである。
この反射膜109は、厚み100nmのAlからなり、スパッタ又は蒸着により形成することができる。
図7(a)に示す様に、本実施例の太陽電池モジュール111は、前記実施例10と同様に、波長変換光学板115の板厚方向に、太陽電池113が貼り付けられ、更に、波長変換光学板115の平面方向における斜めの端面117に、光を反射する反射膜119が形成されている。
つまり、本実施例では、蛍光物質層121を覆うように、保護板123が貼り付けられているので、蛍光物質層121が剥離し難いという利点がある。
図7(b)に示す様に、本実施例の太陽電池モジュール131は、前記実施例10と同様に、波長変換光学板135の板厚方向に、太陽電池133が貼り付けられ、更に、波長変換光学板135の平面方向における斜めの端面137に、光を反射する反射膜139が形成されている。
例えば太陽光以外の光も利用可能である。
3、13、23、43、53、63、73、83、93、103、113、133…太陽電池
5、17、27、47、57、67、75、85、95、105、115、135…波長変換光学板
7、15、25、45、55、65、77、87、100、117、137…端面
29…基板
49…紫外線反射防止膜
59…テクスチャ
69…反射防止膜
97…波長変換基板
99…ガラス部材
109、119、139…反射膜
Claims (15)
- 平板状の太陽電池と太陽光の波長を変換する波長変換光学板とを用いるとともに、該波長変換光学板の板厚方向に前記太陽電池を貼り合わせて積層した太陽電池モジュールにおいて、
前記波長変換光学板にて波長変換された光が前記太陽電池側に入射するように、前記波長変換光学板の平面方向における端部を、該平面方向に対して斜めに形成したことを特徴とする太陽電池モジュール。 - 前記波長変換光学板の平面方向における斜めの端面が、平面であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
- 前記波長変換光学板の平面方向における斜めの端面が、外側に凸に湾曲する曲面を有することを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
- 前記波長変換光学板の平面方向における斜めの端面が、外側に凹に湾曲する曲面を有することを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
- 前記波長変換光学板の平面方向における斜めの端面に、光を反射する反射膜を形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
- 前記波長変換光学板の平面方向の端部に、前記端部を斜めに傾斜させるための三角柱状のガラス又は樹脂の部材を貼り合わせたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
- 前記波長変換光学板の太陽光線の入射側の表面に、紫外線領域波長の光の反射を防止する紫外線反射防止膜を形成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
- 前記波長変換光学板の前記太陽電池側に、乱反射のためのテクスチャを形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
- 前記波長変換光学板の前記太陽電池側に、前記波長変換光学板にて波長変換された光の反射を防止する反射防止膜を形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
- 前記波長変換光学板は、透明なガラス又は樹脂からなり、前記ガラス又は樹脂中に、入射した太陽光に応じて蛍光を発生する蛍光物質を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
- 前記波長変換光学板は、透明なガラス又は樹脂からなる基板を備えるとともに、該基板の太陽電池側と反対側の表面に、入射した太陽光に応じて蛍光を発生する蛍光物質を含む蛍光物質層を形成したことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
- 前記蛍光物質が、Tb、Eu、Ce、Mn、Co、V、Sn、Cu、Dyのうち、少なくとも1種からなることを特徴とする請求項10又は11に記載の太陽電池モジュール。
- 前記蛍光物質が、半導体ナノ蛍光物質であり、該半導体ナノ蛍光物質が、CdTe、CdSe、ZnSeのうち、少なくとも1種であることを特徴とする請求項10又は11に記載の太陽電池モジュール。
- 前記蛍光物質が、有機蛍光物質であり、前記波長変換光学板が、透明な樹脂からなることを特徴とする請求項10又は11に記載の太陽電池モジュール。
- 前記波長変換光学板は、透明な樹脂中に有機蛍光物質を含む基板を備えるとともに、該基板の太陽電池側と反対側の表面に、入射した太陽光に応じて蛍光を発生する無機蛍光物質を含む無機蛍光物質層を形成したことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
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