JP6110145B2 - 太陽電池および太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、波長変換層を備えた太陽電池に関するものである。
太陽電池は、太陽の光を直接電気エネルギーに変換できるという特徴から、クリーン且つ無尽蔵なエネルギーの利用手段として注目されており、火力発電や原子力発電に代わる新しい電力源として、ますます期待が高まっている。
図4は、従来から知られている太陽電池の一例を示す断面模式図である。太陽電池は、太陽光101が入射する受光面側から、透光性基板102、受光面側封止層103、光電変換素子104、裏面側封止層105、反射層106およびカバー層107がこの順に積層された構成となっており、光電変換素子104は受光面側電極および裏面側電極(図示せず)を備えている。
太陽電池の性能は、一般に、太陽電池に入射した光(太陽光)が電気に変換された割合である変換効率で表される。変換される光のエネルギーは、太陽電池内部の光電変換素子104に吸収された光のエネルギーであり、変換効率は、太陽光に含まれる光の波長領域に対する、光電変換素子が効率よく吸収できる光の波長領域の割合に大きく依存し、光電変換素子104に用いられる半導体材料の種類によって大きく異なってくる。
太陽電池用の光電変換素子104には、主としてシリコンおよび化合物半導体が単結晶および多結晶を含む結晶質やアモルファス(非晶質)の形で用いられているが、いずれも変換効率が低く、発電コストが高いことが課題となっている。
これは、光電変換素子104が吸収して電気エネルギーに変換可能な光が、光電変換素子104の材料の物性であるバンドギャップにより決定される限られた波長領域の光のみであることに起因する。
太陽光は、紫外光、可視光および赤外光を含む幅広い波長領域を有するが、各種半導体材料からなる光電変換素子104が吸収して電気エネルギーに変換可能な光は、350〜1200nmの波長領域の光のみであり、それ以外の波長領域の光は、ほとんど発電に寄与しないことが知られている。
上記の問題に対して、太陽電池を構成する透光性基板102や封止層103、105に、入射光を吸収して入射光とは異なる波長の光を放出する蛍光体材料等を塗布または含有させ、波長変換機能を持たせた構成とすることによって、太陽光のうち光電変換素子104が吸収できない波長領域(非有効波長領域)の光を光電変換素子104が吸収可能な波長領域(有効波長領域)の光に変換して光の利用効率を高め、太陽電池の変換効率を向上させる試みが行われている。(たとえば、特許文献1、2を参照)
国際公開第2011/155614号公報 特開2012−129391号公報 特開2010−219495号公報
しかしながら、特許文献1および2に記載された波長変換機能を備える太陽電池では、太陽電池に入射した太陽光は、太陽電池を構成する各層の界面や、波長変換機能を有する層(以下、波長変換層という)に含まれる蛍光体粒子によりその一部が散乱される。このような散乱現象は、波長変換層で有効波長領域に波長変換された光についても同様に発生し、散乱された光は、光電変換素子に到達できない可能性が高いため、光の利用効率が低下し、変換効率が低くなるという問題があった。
本発明は、これらの太陽電池を構成する各層のうち、少なくとも波長変換層と他の層との界面における散乱を低減することにより、より高い変換効率の太陽電池および太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明の太陽電池は、光電変換素子と、反射層と、前記光電変換素子と前記反射層との間に配置された波長変換層を備える太陽電池であって、前記波長変換層の前記光電変換素子側に位置する第1の主面および前記反射層側に位置する第2の主面が、いずれも微細な凸凹からなる二次元周期構造を有するとともに、該二次元周期構造のピッチが、300〜3000nmの範囲であり、前記第1の主面の前記二次元周期構造のピッチを第1のピッチとし、前記第2の主面の前記二次元周期構造のピッチを第2のピッチとしたとき、前記第2のピッチが、紫外光領域の波長の上限と、前記光電変換素子が電気エネルギーに変換可能な波長の下限との範囲内であることを特徴とする。
本発明の太陽電池モジュールは、上述の太陽電池の複数個を、配線を介して電気的に接続してなることを特徴とする。
本発明によれば、より高い変換効率の太陽電池および太陽電池モジュールを提供できる。
本発明の一実施形態である太陽電池の積層状態を示す概略断面図である。 (a)二次元周期構造の一例を模式的に示す斜視図、(b)(a)のA−A’断面図および(c)二次元周期構造の別の例の断面模式図である。 本発明の一実施形態である太陽電池モジュールの(a)概略断面図、および(b)透光性基板側からみた平面図である。 従来の太陽電池の積層状態を示す概略断面図である。
本発明の一実施形態である太陽電池について、図1を基に説明する。本実施形態の太陽電池は、透光性基板2、封止層3、光電変換素子4、波長変換層5、反射層6およびカバー層7が順に積層されたものである。なお、光電変換素子4の両主面には電極(図示せず)が設けられている。
このような太陽電池において、透光性基板2側から入射した太陽光1のうち、光電変換素子4が吸収して電気エネルギーに変換可能な波長領域、すなわち有効波長領域の光は、封止層3を通過して直接光電変換素子4に入射し、電気エネルギーに変換される。その際、電気エネルギーに変換されずに光電変換素子4を通過した有効波長領域の光は、反射層6で反射され、再度光電変換素子4に入射することで電気エネルギーに変換される。
光電変換素子4は、光起電力を有する基材の両主面に電極を設けたものである。基材は例えば0.3〜0.4mmの板状であることが好ましいが、例えば球状型や薄膜型などの形態をとっても構わない。基材には、単結晶シリコンや多結晶シリコン、アモルファスシリコン等のシリコン系材料のほか、CIGS化合物系、CdTe化合物、有機系、色素増
感型材料等のいずれを用いてもよい。
太陽光は、300〜3000nmの領域の様々な波長を有する光で構成され、その波長により、可視光領域(下界が360〜400nm、上界が760〜830nmの範囲)を中心に、その下界よりも短い波長の近紫外光領域、その上界よりも長い波長の近赤外領域、および赤外光領域に分類される。
光電変換素子4の変換効率の高い波長領域、すなわち有効波長領域は、例えば単結晶および多結晶シリコン太陽電池では400〜1100nm、CIGS化合物系およびCdTe化合物系太陽電池では400〜1200nm、アモルファスシリコン、有機系、および色素増感型太陽電池では350〜750nmであることが知られており、その大半は可視光領域と重複している。
このような太陽光に含まれる有効波長領域以外の光、すなわち非有効波長領域の光のうち、波長変換層5で波長変換可能な光は、波長変換層5において有効波長領域の光に変換され、放出される。このとき、光電変換素子4側に放出された変換光は、直接光電変換素子4に再入射して電気エネルギーに変換される。また、反射層6側に放出された変換光は、反射層6で反射された後、光電変換素子4に再入射して電気エネルギーに変換される。
波長変換層5には、蛍光体材料等の波長変換材料が含まれている。波長変換材料は、紫外光変換型と赤外光変換型の2種に大別される。紫外光変換型とは、非有効波長領域の光のうち、紫外光領域の光の吸収により励起されて、吸収した光の波長よりも長い波長、すなわち光電変換効率の高い可視光領域の波長の光を発するものであり、一般的に用いられる蛍光、蓄光物質を採用できる。具体的にはインドシアニングリーン、ローダミン等の有機物や、中心金属として希土類金属、配位子として芳香環類似の共役系部位を有する配位子を有する有機金属錯体、各種希土類をドープした酸化物や複合酸化物などの無機物が挙げられる。
赤外光変換型とは、非有効波長領域の光のうち、赤外光領域の光子を複数、同時あるいは逐次的に吸収し、ある電子状態から多段階励起を経て上方の準位から発光することで、吸収した光の波長よりも短い波長、すなわち光電変換効率の高い可視光領域の波長の光を放出するものであり、希土類ドープ結晶やガラス等の材料、たとえばLiKYF:Pr3+やY:Pr3+などが知られている。
なお、これらの波長変換材料の形態は特に限定するものではなく、粒子状、マトリックス状、フィルム状等の種々の形態として使用できる。特に粒子状の場合は、波長変換材料との屈折率の差が小さい透明な樹脂と混合して使用されることが多く、光透過性および波長変換特性に優れるという点で、ナノ粒子を用いることが好ましい。
本発明においては、波長変換層5の主面のうち、少なくとも光電変換素子4側に面する第1の主面が、図2(a)〜(c)に例示するような微細な凹凸からなる二次元周期構造を有していることが重要である。なお、本発明における微細な凹凸からなる二次元周期構造とは、材料表面に300〜3000nmの範囲のピッチ(p)を有する突起や窪みなどの凹凸が形成されたものである。このように入射光の波長よりも短い周期構造は、モスアイ構造(蛾の目構造)とも呼ばれ、その大きさや形態、製法などについて種々の報告がなされている(例えば特許文献3を参照)。
図2(a)〜(c)に例示するような微細な凹凸からなる二次元周期構造は、光がその二次元周期構造を有する界面を通過する際、二次元周期構造のピッチ(p)よりも長い波長の光の散乱を低減する効果を持つ。これは、媒質A側から媒質B側に入射する光に対し
て、媒質Aと媒質Bとの中間の屈折率を持つ物質が媒質Aと媒質Bとの間に存在するのと同様の効果を及ぼして、反射率が低下するためである(図2(a)を参照)。さらに、図2(a)および(b)における矩形の凸部8を、図2(c)に示すような先端に行くほど幅wが小さくなるような錐形(円錐、四角錐、多角錐など)にすることによって、媒質Aと媒質とBの間で屈折率が緩やかに変化するようになり、反射率がさらに低下することが知られている。なお、錐形とした場合の先端の形状は、尖っていてもよいし、丸められたものであってもよい。
このような微細な凹凸からなる二次元周期構造を、波長変換層5の少なくとも光電変換素子4側に面する第1の主面に、300〜3000nmのピッチ(p)、すなわち太陽光の波長領域と同程度のピッチ(p)で形成することにより、太陽電池に入射し、光電変換素子4において電気エネルギーに変換されずに光電変換素子4を通過した太陽光1のうち、波長変換層5で波長変換された光および反射層6で反射された光の、波長変換層5の第1の主面における散乱を低減し、光電変換素子4に再入射する光量を増大することができ、太陽光の利用効率を向上することができる。なお、微細な凹凸の形状は、例えば椀状(ドーム状)や円錐状、角錐状の突起や窪み、波型状等、種々の形状があるが、そのピッチ(p)や凹凸の高低差(h)が太陽光の波長領域と同等な300〜3000nmの範囲であれば特に制限するものではない。微細な凹凸のピッチ(p)と高低差(h)の比率(h/p)については、h/pを0.2〜5の範囲とすることで、充分な散乱抑制効果が得られるとともに、凹凸の形成工程や太陽電池の組み立て工程等における凹凸の変形や破損の発生を抑えることができ、好ましい。なお、本願の各断面図は模式的なものであり、凹凸の大きさや各層の厚さは実際の寸法関係を反映したものではない。
さらに、波長変換層5の主面がいずれも微細な凹凸からなる二次元周期構造(以下、単に二次元周期構造ともいう)を有し、第1の主面、すなわち光電変換素子4側の主面における二次元周期構造のピッチ(p1)と、第2の主面、すなわち反射層6側の主面における二次元周期構造のピッチ(p2)とを、互いに異なるものとすることにより、光電変換素子4に再入射する光の波長と量を制御することができる。
本実施形態において、波長変換層5は紫外光変換型および赤外光変換型のいずれでもよいが、たとえば、紫外光変換型の場合には、第1の主面すなわち光電変換素子4側の主面における二次元周期構造のピッチ(p1)を、この波長変換層5が波長変換可能な波長領域よりも小さくすることが好ましい。これにより、波長変換層5で波長変換可能な波長領域の紫外光の散乱を抑制して、波長変換層5における波長変換効率を高めることができるとともに、波長変換された、または反射層6で反射された光が光電変換素子4に再入射する際の第1の主面における散乱を抑制して、光電変換素子4に再入射する光量が増大し、光の利用効率が高くなる。
また、波長変換層5が赤外光変換型の場合には、第1の主面における二次元周期構造のピッチ(p1)を、光電変換素子4の有効波長領域よりも小さくすることが好ましい。これにより、波長変換層5に入射する波長変換可能な赤外光の散乱を抑制して、波長変換層5における波長変換効率を高めることができるとともに、波長変換された、または反射層6で反射された光が光電変換素子4に再入射する際の第1の主面における散乱を抑制して、光電変換素子4に再入射する光量が増大し、光の利用効率が高くなる。例えば、光電変換素子4を、有効波長領域が400〜1100nmの結晶質シリコン製とした場合には、第1の主面における二次元周期構造のピッチ(p1)を、結晶質シリコン製の光電変換素子の有効波長領域の下限である400nmよりも小さくすればよい。
なお、第1の主面における二次元周期構造のピッチ(p1)を、さらに紫外光領域の波長よりも大きくすることで、波長変換できない波長領域であるとともに、太陽電池の構成
要素を劣化させる原因となる紫外光を散乱させて、太陽電池の劣化を抑制することができる。
また、紫外光変換型、赤外光変換型いずれの波長変換層5においても、第2の主面すなわち反射層6側の主面における二次元周期構造のピッチ(p2)を、紫外光領域の波長の上限近傍、または光電変換素子4が吸収して電気エネルギーに変換可能な波長の下限近傍とすることが好ましい。これにより、光電変換素子4および波長変換層5に入射し、電気エネルギーにも有効波長領域の光にも変換されずに光電変換素子4および波長変換層5を通過した紫外光が、第2の主面において散乱され、太陽電池を構成する材料の紫外光による劣化を抑制することができる。
また、透光性基板2と光電変換素子4との間にさらに波長変換層5’を配置してもよく、波長変換層5’の主面についても微細な凸凹からなる二次元周期構造を設けることにより、入射する太陽光1の利用効率をさらに高めることができる。この波長変換層5’は、封止層3に所望の波長変換機能を有する蛍光体粒子を分散したものであってもよい。
波長変換層5の表面にこのような微細な凸凹からなる二次元周期構造を形成するには、CVD法、スパッタ法、エッチング法、研磨法等の公知の方法を利用すればよい。
透光性基板2は、光電変換素子4や波長変換層5等の太陽電池を構成する各要素を保護するものであり、耐候性や機械的強度の点から、ガラス製やポリカーボネート等の樹脂製であることが好ましく、その厚さは3〜5mm程度とすることが好ましい。
光電変換素子4の両主面に設ける電極は、導電性を有する材料で構成されており、Ag、Ni、Cu、Al等の金属材料や半田等の合金材料、カーボン材料、酸化インジウム錫(ITO)などの導電性酸化物材料、およびこれらをフィラーとして含む導電性樹脂材料等から適宜選択することができる。
なお、光電変換素子4に用いる電極は、太陽光1や波長変換層5で有効波長領域に変換された光、反射層6で反射された反射光などの、光電変換素子4への入射を妨げないように、少なくとも有効波長領域の光に対して透光性を有する材料を使用することが好ましい。また、透光性が低い材料の場合も、光電変換素子4の表面を部分的に被覆する形状、例えばメッシュ状等とすることで適用可能である。
封止層3には、たとえばエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする樹脂が用いられ、光電変換素子4への接着性、耐久性および加工性の点で、ポリビニルブチラール(PVB)やシリコーンなどが10質量%以下の割合で含まれていてもよい。また、封止層3および波長変換層5の厚さは合計で0.4〜1mm程度がよい。
反射層6は、光電変換素子4において吸収されることなく通過した光や波長変換層5で波長変換され反射層6側に放出された光を反射して、再度光電変換素子4に入射させることが可能であればよく、特に材質や形態を限定するものではない。なお、波長変換層5の第2の主面に、例えばDCスパッタリング法等によりアルミニウムやチタン等の金属層を形成することで、反射層6としてもよい。
カバー層7には、水分を透過しないようにアルミ箔を挟持した耐候性を有するフッ素系樹脂シートや、アルミナまたはシリカを蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)シートなどが好適に用いられる。
図3(a)は、本発明の一実施形態である太陽電池モジュールについて示した概略断面
図であり、太陽光1が入射する受光面側から、板状の透光性基板2、封止層3、複数の光電変換素子4、波長変換層5、反射層6およびカバー層7がこの順に積層され、一方の光電変換素子4の受光面である透光性基板2側の電極(図示せず)と他方の光電変換素子4の反射層6側の電極(図示せず)とがインターコネクタ9によって接続された構成となっている。なお、図3(b)の受光面側である透光性基板2側からみた平面図では、複数の光電変換素子4およびインターコネクタ9のみを示している。本実施形態では複数の光電変換素子4に対し、その反射層6側に一枚の波長変換層5を備えているが、複数の光電変換素子4の反射層6側にそれぞれ個別に波長変換層5を設けることもできる。インターコネクタ9には、ハンダを被覆した銅箔等が好適に用いられる。
本実施形態の太陽電池の製造方法について、図1を基に説明する。波長変換層5には、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする樹脂粉末と、紫外光変換型の蛍光体である酸素空孔を有する酸化亜鉛の粉末とを用いる。樹脂粉末と蛍光体粉末を所定量配合し、必要に応じてトルエンなどの溶媒を添加して、樹脂粉末が溶解する程度に加熱したロールミルを用いて混合し、樹脂粉末と蛍光体粉末の混合物である波長変換層用の前駆体ペースト(以下、単に前駆体ペーストともいう)を作製する。得られた波長変換層用の前駆体ペーストを、2枚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム間に挟み、ロールプレス等を用いて波長変換層3となる所定厚さのシート状成形体を作製する。
得られたシート状成形体からポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを剥がして波長変換層3となるシートを取り出し、その少なくとも一方側の表面に、いわゆるロールツーロール法や転写法等により、所望の微細な凸凹構造を形成する。
得られたシートを波長変換層5として用い、透光性基板2、封止層3、光電変換素子4、波長変換層5、反射層6およびカバー層7を順次図1のように重ね合わせ、得られた積層体を100〜200℃の温度にて加熱圧着するとともに積層体中の樹脂成分を硬化させることにより、太陽電池を作製することができる。なお、重ね合わせた各層間の密着性を向上するため、真空状態で加熱圧着して樹脂成分の硬化処理を行うことが好ましい。また、波長変換層5と、それに隣接する層との界面に、例えばポリエチレンナフタレート樹脂等の透明性を有する樹脂層を配置しても良い。
透光性基板2としては、たとえば強化ガラスを用いる。封止層3としては、たとえばエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムを用いる。光電変換素子4としては、たとえば光起電力を有する多結晶シリコン基材の両主面に電極として、それぞれ金属Ag粉末を含有する電極ペーストを用いて印刷し、焼き付けたものを用いる。反射層6は、波長変換層5の第2の主面にDCスパッタリング法により例えばアルミニウム/チタンの積層構造を形成したものとする。カバー層7としては、ポリエステル、ポリビニルブチラール、もしくはテフロン(登録商標)樹脂のシートを用いる。
なお、本実施形態では、樹脂粉末と蛍光体粉末との混合物である波長変換層用の前駆体ペーストを、2枚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム間に挟み、ロールプレス等を用いて波長変換層5となる所定厚さのシート状成形体を予め作製したが、光電変換素子4を配置した透光性基板2の主面上や、カバー層7の一方の主面上に、樹脂粉末と蛍光体粉末の混合物を塗布することで波長変換層5を形成し、その表面に微細な凸凹構造を形成して、図1のような太陽電池を作製しても構わない。
以上、本発明の実施形態の一例である太陽電池および太陽電池モジュールについて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲で種々変更したものについても適用することができる。
1、101:太陽光
2、102:透光性基板
3、103、105:封止層
4、104:光電変換素子
5 :波長変換層
6 :反射層
7、107:カバー層
8、8’ :微細な凹凸
9 :インターコネクタ

Claims (8)

  1. 光電変換素子と、反射層と、前記光電変換素子と前記反射層との間に配置された波長変換層を備える太陽電池であって、
    前記波長変換層の前記光電変換素子側に位置する第1の主面および前記反射層側に位置する第2の主面が、いずれも微細な凸凹からなる二次元周期構造を有するとともに、該二次元周期構造のピッチが、300〜3000nmの範囲であり、
    前記第1の主面の前記二次元周期構造のピッチを第1のピッチとし、前記第2の主面の前記二次元周期構造のピッチを第2のピッチとしたとき、
    前記第2のピッチが、紫外光領域の波長の上限と、前記光電変換素子が電気エネルギーに変換可能な波長の下限との範囲内であることを特徴とする太陽電池。
  2. 記第1のピッチと、前記第のピッチとが、互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  3. 前記波長変換層が、紫外光領域の波長を有する光を、前記光電変換素子が電気エネルギーに変換可能な波長の光に変換する、紫外光変換機能を有することを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池。
  4. 前記第1のピッチが、前記波長変換層が変換可能な前記紫外光領域の波長よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載の太陽電池。
  5. 前記波長変換層が、赤外光領域の波長を有する光を、前記光電変換素子が電気エネルギーに変換可能な波長の光に変換する赤外光変換機能を有することを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池。
  6. 前記第1のピッチが、前記光電変換素子が電気エネルギーに変換可能な波長よりも小さいことを特徴とする請求項5に記載の太陽電池。
  7. 前記第1のピッチが、紫外光領域の波長よりも大きいことを特徴とする請求項5または6に記載の太陽電池。
  8. 請求項1乃至のいずれかに記載の太陽電池の複数個を、配線を介して電気的に接続してなることを特徴とする太陽電池モジュール。
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