JP2011165610A - スイッチ装置の回動操作規制機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチ装置の回動操作規制機構において、異なる2つの回動操作の規制範囲を単一のアクチュエータで実現することで、コンパクトに構成することにある。
【解決手段】ソレノイド31の駆動によりロックレバー38が第1の位置P1及び第2の位置P2間で移動する。ロックレバー38が第1の位置P1に存在する場合、第1の規制穴55の両内側面に同ロックレバー38が当接することで、イグニッションロータ33の回動が規制される。同様にして、ロックレバー38が第2の位置P2に存在する場合、第2の規制穴56の両側面によりイグニッションロータ33の回動が規制される。従って、単一のソレノイド31にてイグニッションロータ33の回動の規制範囲を異ならせることができる。
【選択図】図3

Description

この発明は、スイッチ装置の回動操作規制機構に関する。
車両用のエンジン始動装置では、操作ノブが回動操作可能に設けられている。この操作ノブがLOCK位置、ACC(accessory)位置、ON位置、START位置のいずれかに切り替えられることにより、各種車載機器及びエンジンの始動、停止が可能となる。具体的には、操作ノブがLOCK位置にあるときには、全ての車載機器に電力が供給されていない状態となる。操作ノブがACC位置にあるときには、オーディオ等の一部車載機器に電力が供給され、操作ノブがON位置にあるときには、全ての車載機器に電力が供給されている状態となる。また、操作ノブがSTART位置にあるときには、エンジンが始動され、LOCK位置となるとエンジンが停止される。
エンジン始動装置には、前記操作ノブの回動を許容、規制するための操作規制機構である、ノブロック機構及びインターロック機構が設けられている。
インターロック機構はシフトレバーがパーキング位置以外の位置に保持されている場合において、操作ノブがLOCK位置となる操作を規制する。これにより、例えば、シフトレバーがドライブ位置にある状態において、操作ノブをLOCK位置とすることを通じてエンジンが停止されること、及びこの場合にエンジンの再始動とともに車両が走り出すことが防止される。
ノブロック機構は、電子キー及び車両間のIDコード照合が成立したときにのみ、操作ノブのLOCK位置からの操作を許容し、照合が成立しないときにはLOCK位置における操作ノブの回動操作を規制する。これにより、車両のセキュリティ性を高めることができる。
操作規制機構としては、例えば、特許文献1に示される構成が知られている。詳しくは、図9に示すように、エンジン始動装置は、エンジン始動時等に回動操作される操作ノブ102と、同操作ノブ102の回動操作に伴い筒状のシリンダ内を回動するイグニッションロータ104と、を備えている。操作ノブ102の回動操作によりイグニッションロータ104の先端側に設けられるイグニッションスイッチ105の状態がLOCK、ACC、ON、START間で切り替わる。
また、イグニッションロータ104の回動を許容及び規制する一対のソレノイド106,107がイグニッションロータ104の軸方向において異なる位置に設けられている。また、図10に示すように、軸方向からみて各ソレノイド106,107は、異なる角度に設けられている。
ソレノイド106,107は、それらのケース110からイグニッションロータ104側に突出するプランジャ108を備えている。ソレノイド106,107は、通電されることで、プランジャ108が突出する、いわゆる吸引型が採用されている。
具体的には、ケース110内には、プランジャ108を内包する態様でコイル109が設けられている。また、ケース110の内部におけるプランジャ108の上部には、嵌合部108aが形成されている。さらに、ケース110の内部におけるイグニッションロータ104側には、磁性体からなる固定鉄心112が設けられている。固定鉄心112はプランジャ108の軸線上に設けられる。また、固定鉄心112にはプランジャ108の先端部が上下に変位可能に挿通される軸通孔112aが形成されている。固定鉄心112は、プランジャ108が下側に変位することで嵌合部108aに嵌合する形状に形成されている。嵌合部108a及び固定鉄心112間におけるプランジャ108の外周には、付勢ばね111が設けられている。コイル109に通電されていないときには、付勢ばね111の弾性力により、プランジャ108は嵌合部108aを介して上側に付勢される。よって、プランジャ108はケース110の内部に引き込まれた状態に維持される。
ソレノイド106,107、正確にはコイル109に通電することにより発生する磁力により固定鉄心112には吸引力が発生する。この吸引力によりプランジャ108(嵌合部108a)は、付勢ばね111の弾性力に抗して固定鉄心112に引き寄せられる。これにより、プランジャ108はイグニッションロータ104側に突出する。
第1のソレノイド106は、図10に示すように、イグニッションロータ104のLOCK位置からの回動を規制するべく、LOCK位置に対応する位置に設けられている。また、イグニッションロータ104の外周面には、第1のソレノイド106のプランジャ108を嵌合可能とした規制穴115が形成されている。規制穴115は、プランジャ108の外周形とほぼ同じ大きさで形成されている。ソレノイド106が通電されている状態においては、プランジャ108は規制穴115に嵌合している。このとき、イグニッションロータ104の回動が規制される。ソレノイド106への通電が解除されると、プランジャ108が規制穴115から抜け出すことにより、イグニッションロータ104の回動が許可される。以上のように、操作ノブ102の回動操作を許容及び規制するノブロック機構が構成される。
また、図11に示すように、第2のソレノイド107は、イグニッションロータ104のLOCK位置への回動を規制するべく、ON位置に対応する位置に設けられている。また、イグニッションロータ104の外周面には、ACC位置、ON位置およびSTART位置の範囲に亘って、規制穴116が形成されている。ソレノイド107へ通電されている状態においては、プランジャ108は規制穴116に位置している。よって、イグニッションロータ104はACC位置、ON位置及びSTART位置の範囲での回動が可能となる。すなわち、LOCK位置への回動が規制される。ソレノイド107への通電が解除されると、上記同様にプランジャ108が規制穴116から抜け出すことにより、イグニッションロータ104のLOCK位置への回動が許可される。以上のように、操作ノブ102がLOCK位置となる回動操作を規制するインターロック機構が構成される。
特開2003−343406号公報
ところで、上記エンジン始動装置では、インターロック機構及びノブロック機構に対応してソレノイド106,107を設ける必要があった。これら機構は、例えば、ステアリングコラムに内蔵されるところ、その内部に確保できる設置スペースには限りがあり、よりコンパクトに構成されることが望まれていた。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、異なる2つの回動操作の規制範囲を単一のアクチュエータで実現することで、コンパクトに構成することができるスイッチ装置の回動操作規制機構を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、操作ノブの回動操作に伴い、前記操作ノブと同一回転軸で回動するイグニッションロータの保持される位置に基づき車両の電源ポジションを切り替えるイグニッションスイッチを備え、前記操作ノブの回動操作を通じた前記イグニッションロータの回動を規制するスイッチ装置の操作規制機構において、前記イグニッションロータの周面において、同イグニッションロータの軸方向において設定される第1の位置に形成される第1の規制穴と、前記イグニッションロータの周面において、同イグニッションロータの軸方向において設定される第2の位置に形成されるとともに、前記イグニッションロータの軸方向からみたとき、その周方向に沿った形成範囲の少なくとも一部が前記第1の規制穴と異なる第2の規制穴と、前記イグニッションロータに対して、その軸方向へ相対変位可能に、かつ前記イグニッションロータに対して接離する方向へ変位可能に設けられるとともに、同イグニッションロータ側に常時付勢されることにより一部分が同イグニッションロータの外周面に押し当てられた状態に保持されて、前記第1の位置又は前記第2の位置に保持された状態で前記イグニッションロータが回動するとき、前記一部分がロータの外周面を摺動して前記第1の規制穴又は前記第2の規制穴に進入することで前記イグニッションロータの前記第1の規制穴又は第2の規制穴の形成範囲を超える回動を規制するロックレバーと、前記ロックレバーの前記一部分を前記第1の位置及び前記第2の位置に対応する両位置間において移動させるアクチュエータと、を備えたことをその要旨としている。
同構成によれば、アクチュエータの駆動によりロックレバーをその一部分が第1の位置及び第2の位置に対応する両位置間において移動させることで、イグニッションロータの回動の規制範囲を異ならせることができる。具体的には、ロックレバーの前記一部分が第1の位置に存在する場合、イグニッションロータの回動に伴い前記一部分が第1の規制穴に至ると、ロックレバーはイグニッションロータ側へ常時付勢されているので前記一部分は第1の規制穴に入る。このとき、イグニッションロータの回転方向における第1の規制穴の両内側面に同ロックレバーの前記一部分が当接することで、イグニッションロータの第1の規制穴の形成範囲を超える回動が規制される。同様にして、ロックレバーの前記一部分が第2の位置に存在する場合、イグニッションロータの回転方向における第2の規制穴の両内側面に当該一部分が当接することによりイグニッションロータの第2の規制穴の形成範囲を超える回動が規制される。すなわち、イグニッションロータの回動方向における規制穴の大きさ(形成範囲)に基づきイグニッションロータの回動規制範囲が決まる。この点、イグニッションロータの回転方向における両規制穴の形成範囲は異なる範囲に設定されているため、ロックレバーの前記一部分が何れの規制穴に存在するかでイグニッションロータの回動の規制範囲を異ならせることができる。このように、単一のアクチュエータでイグニッションロータの回動の規制範囲を異ならせることができるため、スイッチ装置の回動操作規制機構をよりコンパクトに構成することができる。
請求項2に記載の発明は、 請求項1に記載のスイッチ装置の回動操作規制機構において、前記第1の規制穴の前記第2の位置側の内側面において、同第2の位置に向かうにつれて前記第1の規制穴の内底面を基準とする高さが大きくなるとともに、前記イグニッションロータの外周面に連続する態様にて形成される第1の傾斜面と、前記第2の規制穴の前記第1の位置側の側面において、同第1の位置に向かうにつれて前記第2の規制穴の内底面を基準とする高さが大きくなるとともに、前記イグニッションロータの外周面に連続する態様にて形成される第2の傾斜面と、を備えたことをその要旨としている。
同構成によれば、ロックレバーは両傾斜面に沿って、両位置間を移動する。従って、よりスムーズにロックレバーは両規制穴から脱出することができる。このように、ロックレバーがスムーズに移動できるので、ロックレバーを移動させる際に、アクチュエータにより同ロックレバーに加える力は小さくて済む。このように、アクチュエータに要求される出力を小さくできるため、よりコンパクトなアクチュエータを採用することができる。これにより、スイッチ装置の回動操作規制機構をよりコンパクトに構成することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のスイッチ装置の回動操作規制機構において、前記アクチュエータは、非通電状態から通電状態に切り替えられることにより前記ロックレバーを前記両位置間で移動させるとともに、同ロックレバーの移動後には通電状態から非通電状態に切り替えられ、同非通電状態にて前記ロックレバーの位置を保持する自己保持ソレノイドであることをその要旨としている。
同構成によれば、ロックレバーを両位置間で移動させるアクチュエータとして自己保持ソレノイドが用いられる。ここで、自己保持ソレノイドは、非通電状態から通電状態に切り替えられることで、ロックレバーの位置を両位置間で移動させるとともに、同ロックレバーの移動後に再び非通電状態に切り替えられた後もロックレバーの位置が保持される。よって、イグニッションロータの回動規制範囲を変更するときにのみ、自己保持ソレノイドに通電すればよい。従って、イグニッションロータの回動規制に係る電力消費を低減することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のスイッチ装置の回動操作規制機構において、前記アクチュエータは、自身のシャフトを回転駆動させるモータであって、前記モータの前記シャフトの回転を前記ロックレバーの直線運動に変換する変換機構、を備えたことをその要旨としている。
同構成によれば、アクチュエータとしてモータが用いられる。モータのシャフトの回動力は、変換機構を通じて、ロックレバーの直線運動に変換される。モータは、例えばソレノイドに比べて、強い力をロックレバーに加えることができる。よって、より確実に両位置間でロックレバーを移動させることができる。
本発明によれば、スイッチ装置の回動操作規制機構において、異なる2つの回動操作の規制範囲を単一のアクチュエータで実現することで、コンパクトに構成することができる。
第1の実施形態における電子キーシステムの構成図。 第1の実施形態におけるスイッチ装置の正面図。 図2のA−A線断面図。 図2のA−A線断面図。 図3のB−B線断面図。 第1の実施形態におけるイグニッションロータの斜視図。 イグニッションロータの展開図。 第2の実施形態におけるスイッチ装置の断面図。 従来におけるスイッチ装置の断面図。 図9のC−C線断面図。 図9のD−D線断面図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかるスイッチ装置の回動操作規制機構を電子キーシステムに具体化した第1の実施形態について図1〜図7を参照して説明する。
図1に示すように、電子キーシステム1では、車両に備えられる車載機20とユーザに携帯される電子キー10との間で双方向通信が行われる。
車載機20は、自身の統括制御を行う車載制御装置21を備える。車載制御装置21には、ブレーキセンサ23が電気的に接続されている。車載制御装置21は、ブレーキセンサ23を通じてブレーキ操作の有無を認識する。そして、車載制御装置21は、ブレーキ操作があるときに限り、イモビライザ通信機22を通じて、LF帯の無線信号である駆動電波を発信する。駆動電波は、イモビライザ通信機22から近距離、例えば数センチの範囲に発信される。また、車載制御装置21には、メモリ21aが備えられている。このメモリ21aにはトランスポンダコード等が記憶されている。
車載制御装置21には、シフトポジションセンサ26が電気的に接続されている。シフトポジションセンサ26は、シフトレバーがドライブ位置(D位置)、パーキング位置(P位置)等のうち、何れの位置に存在するかを検出する。車載制御装置21は、シフトポジションセンサ26を通じてシフトレバーの位置を認識する。
また、車載制御装置21には、ユーザの操作を通じてエンジンの始動及び停止等を要求するスイッチ装置30が接続されている。スイッチ装置30は、ソレノイド31及びイグニッションスイッチ32を備える。車載制御装置21は、スイッチ装置30を通じて、エンジンの始動又は停止の要求を認識すると、それに応じてエンジン24を始動又は停止する。
さらに、車載制御装置21には、後述するロックレバー38の位置を検出するホール素子25が接続されている。ホール素子25は検出結果を車載制御装置21に出力する。車載制御装置21は、ホール素子25の検出結果に基づき、ロックレバー38の位置を認識する。
電子キー10は、LF帯の無線信号を送受信するLF通信部12と、同LF通信部12を制御等するトランスポンダ制御装置11と、を備える。トランスポンダ制御装置11はメモリ11aを備え、同メモリ11aには、トランスポンダコードが登録されている。電子キー10をイモビライザ通信機22に近づけて、LF通信部12にて駆動電波を受信すると、トランスポンダ制御装置11が起動する。そして、トランスポンダ制御装置11は、トランスポンダコードを含むトランスポンダ信号をLF通信部12から発信する。車載機20は、このトランスポンダ信号をイモビライザ通信機22で受信すると、トランスポンダ信号に含まれるトランスポンダコードと、メモリ21aに記憶されるトランスポンダコードとの照合を行う。当該照合が成立した場合、車載制御装置21はソレノイド31に通電する。ソレノイド31への通電によりイグニッションスイッチ32の切り替えが許可されたり規制されたりする。ソレノイド31への通電によるイグニッションスイッチ32の切り替え許可及び規制の態様については、後で詳述する。
イグニッションスイッチ32は、LOCK、ACC、ON、START間で接点の接続状態が切り替え可能とされている。車載制御装置21は、イグニッションスイッチ32の状態に基づき、各種車載機器及びエンジン24の状態を切り替える。具体的には、イグニッションスイッチ32の接点の接続状態がLOCK状態においては全ての車載機器に電力が供給されない。ACC状態においてはオーディオ等の一部車載機器に電力が供給され、ON状態においては全ての車載機器に電力が供給される。また、START状態となるとエンジン24が始動されて、その後にLOCK状態とされるとエンジン24が停止される。
次に、スイッチ装置30の構成について図3を参照しつつ説明する。なお、当該スイッチ装置30には、上記背景技術において説明したノブロック機構及びインターロック機構が設けられている。
図3に示すように、スイッチ装置30は、上述したソレノイド31及びイグニッションスイッチ32に加え、筒状のシリンダ34と、同シリンダ34内に回動可能に設けられる円柱状のイグニッションロータ33と、を備える。
シリンダ34から露出する側におけるイグニッションロータ33の面には、電子キー10を差し込み可能としたキー穴35が形成されている。ユーザは、電子キー10をキー穴35に差し込んだ状態で、電子キー10を回動操作することで、イグニッションロータ33を回動させることができる。また、イグニッションロータ33におけるキー穴35の反対側の端部には、イグニッションスイッチ32が連結されている。イグニッションロータ33の回転位置に対応して、イグニッションスイッチ32の接点の接続状態がLOCK、ACC、ON、START間で切り替わる。LOCK状態となるイグニッションロータ33の位置をLOCK位置とする。同様に、ACC状態、ON状態、START状態となるイグニッションロータ33の位置をそれぞれACC位置、ON位置、START位置とする。図2に示すように、電子キー10を介してイグニッションロータ33の位置をLOCK位置、ACC位置、ON位置及びSTART位置に回動操作することで、車両の電源状態を切り替えることができる。
また、図示しない位置保持機構により、イグニッションロータ33はLOCK位置、ACC位置及びON位置の各位置に保持される。また、図3に示すように、イグニッションロータ33の外周にはリング状の復帰ばね37が挿通される。復帰ばね37の一端はシリンダ34の内周面に、他端はイグニッションロータ33に固定される。イグニッションロータ33がSTART位置に回動操作された後、同操作力が解除されたときイグニッションロータ33は復帰ばね37の弾性力により、ON位置に戻される。これにより、イグニッションスイッチ32はON状態に戻される。
ソレノイド31は、自身に装着されるロックレバー38を通じて、電子キー10をキー穴35に差し込んだ状態でのイグニッションロータ33の回動操作、すなわち、イグニッションスイッチ32の切り替えを許容及び規制する。
具体的には、図3に拡大して示すように、ソレノイド31は、磁性体でなるプランジャ40がケース39から突出した状態で設けられている。プランジャ40はケース39の内部に設けられたコイル41に挿通されている。このコイル41はケース39に固定されている。すなわち、プランジャ40は、コイル41に対して、その軸方向に移動する。また、ケース39の内底面であって、プランジャ40に当接可能な位置には磁石42が固定されている。
プランジャ40の先端部には、つば状のフランジ部43が形成されている。また、ケース39の外部におけるプランジャ40には、コイル状の復帰ばね44が挿通されている。復帰ばね44は、ケース39の外端部及びフランジ部43間に介在している。プランジャ40は、復帰ばね44の弾性力により、ケース39から突出する方向へ付勢される。この復帰ばね44の弾性力は、プランジャ40及び磁石42間で働く磁力より小さく設定されている。よって、図3に示すように、コイル41に通電されていない状態においては、プランジャ40は磁石42に吸着された状態で保持される。
コイル41に所定方向の電流を流すことで発生する磁束によりプランジャ40は磁化する。このとき、プランジャ40の磁石42側の磁極と、磁石42のプランジャ40側の磁極とが同じ極性となり、磁石42及びプランジャ40は互いに反発する。よって、図4に拡大して示すように、プランジャ40は、ケース39から突出する方向に移動する。このとき、復帰ばね44はプランジャ40を先端側に付勢するため、コイル41への通電を停止したときにもプランジャ40は先端側に突出した状態を保持する。すなわち、プランジャ40が突出した状態においては、プランジャ40及び磁石42間で働く磁力は、復帰ばね44の弾性力より弱くなる。
また、コイル41に前記所定方向と反対方向の電流を流すことで、プランジャ40の磁石42側の磁極と、磁石42のプランジャ40側の磁極とが異なる極性となるので、磁石42及びプランジャ40は互いに引き付け合う。これにより、図3に拡大して示したように、プランジャ40が磁石42に吸着された状態に戻る。以上のように、本例では、ソレノイド31は、通電が解除された後もプランジャ40の位置が保持される自己保持ソレノイドが採用されている。
図5に示すように、プランジャ40は、連結棒45を介してロックレバー38に連結されている。詳しくは、プランジャ40の先端部には、連結棒45が挿通される挿通孔40aが形成されている。ロックレバー38には、連結棒45を介してプランジャ40に回転可能に連結される連結部48と、イグニッションロータ33側に付勢されるロック部49とが形成されている。連結部48は、連結棒45の両端部を挟み込むコ字状に形成されている。また、連結部48において、プランジャ40の先端部を介して互いに向き合う面には連結棒45が挿通される挿通孔48aが形成されている。すなわち、プランジャ40の挿通孔40aに挿通された連結棒45の両端部が連結部48の両挿通孔48aに挿通されることで、ロックレバー38は、連結棒45を中心に回動可能にプランジャ40に連結される。
ロック部49は、イグニッションロータ33の軸方向に延びる板状に形成されている。また、図3に示すように、ロック部49の先端部には、イグニッションロータ33に嵌合する嵌合部54が形成されている。嵌合部54は、イグニッションロータ33側(イグニッションロータ33の軸方向に交わる方向)に突出して形成されている。
図5に示すように、連結棒45の両端部間には、トーションばね50が設けられている。トーションばね50は、単一の金属線材が塑性変形されることにより形成されている。トーションばね50は、一対のコイル部52と、これらコイル部52を連結する態様でコイル部52の軸線に直交する方向へ延びる押圧部53を備えてなる。一対のコイル部52は、連結部48の外側から連結棒45に装着されている。一対のコイル部52の端部は、それぞれ連結棒45に係止されている。押圧部53は、一対のコイル部52の弾性力によりロック部49側に付勢される。押圧部53は、ロックレバー38の上面に常に接触した状態に保たれる。これにより、ロックレバー38は、常時、イグニッションロータ33側に付勢される。
ロックレバー38のロック部49は、プランジャ40の移動に伴い、イグニッションロータ33の軸方向における第1の位置P1及び第2の位置P2間で移動する。イグニッションロータ33の軸方向において、第2の位置P2は第1の位置P1よりキー穴35側に存在する。
図3に示すように、ロックレバー38の上部には磁石51が埋め込まれている。また、シリンダ34の内面において、ロックレバー38のロック部49が第2の位置P2に存在するとき磁石51に最も接近する位置にホール素子25が設けられている。ホール素子25は、磁界の大きさを検出し、その電圧に応じた電圧を生成する。車載制御装置21のメモリ21aには、ロックレバー38が第1の位置P1及び第2の位置P2に存在するときにホール素子25において生成される電圧の大きさが予めメモリ21aに記憶されている。これにより、車載制御装置21は、ホール素子25の検出結果に基づき、ロックレバー38の位置を認識することができる。よって、前述のように、コイル41に供給する電流の方向を制御することにより第1の位置P1及び第2の位置P2間でロックレバー38を移動させることができる。
図6に示すように、イグニッションロータ33の周面には、規制穴55,56が形成されている。規制穴55,56は形成位置及びイグニッションロータ33の周方向における形成範囲がそれぞれ異なるように形成されている。ロック部49が第1の位置P1にあるとき、嵌合部54は第1の規制穴55に嵌合可能となる。また、ロック部49が第2の位置P2にあるとき、嵌合部54は第2の規制穴56に嵌合可能となる。図7には、イグニッションロータ33における両位置P1,P2間の展開図を示す。同図に示すように、イグニッションロータ33がLOCK位置にあるとき、第1の位置P1にあるロック部49の嵌合部54に対応する位置に第1の規制穴55が形成されている。ロック部49の嵌合部54が第1の規制穴55に嵌合した状態においては、嵌合部54は、イグニッションロータ33の外周方向において対面する第1の規制穴55の両側面に当接する。このため、イグニッションロータ33の回動は規制される。このように、第1の位置P1におけるロックレバー38と、イグニッションロータ33に形成される第1の規制穴55とによりノブロック機構が構成される。ノブロック機構において、ロック部49が第1の位置P1に位置し、かつイグニッションロータ33がLOCK位置に位置する場合のみ、嵌合部54は第1の規制穴55に嵌合する。このとき、ノブロック機構によるいわゆるノブロック機能が発揮される。
第1の規制穴55においてイグニッションロータ33の先端側の内側面は、イグニッションロータ33の先端に向かうにつれて第1の規制穴55の内底面を基準とする高さが大きくなる第1の傾斜面57が形成されている。なお、第1の規制穴55において第1の傾斜面57を除く、その他の3つの内側面は第1の規制穴55の底面に対してほぼ垂直に形成されている。ロック部49の嵌合部54が第1の規制穴55に嵌合した状態において、ソレノイド31への通電を通じて、プランジャ40が先端側に移動した場合、ロック部49は、第1の傾斜面57を摺動しつつ、第1の位置P1から第2の位置P2に移動する。
ここで、図4に示すように、ロック部49(嵌合部54)において、第1の傾斜面57が接する部分には円弧状の当接部59が形成されている。これにより、ロック部49及び第1の傾斜面57間での摩擦を低減することができ、第1の位置P1から第2の位置P2へのロック部49の移動をよりスムーズにすることができる。
図7に示すように、第2の規制穴56は、イグニッションロータ33がACC位置からSTART位置までの間において回転するとき、第2の位置P2に位置するロック部49(嵌合部54)が対応する範囲に連続して形成されている。ロック部49が第2の規制穴56に嵌合した状態においては、ACC位置及びSTART位置間のイグニッションロータ33の回動は許可されるものの、ロック部49が同第2の規制穴56のLOCK位置側の側面に当接することで、イグニッションロータ33のLOCK位置への回動が規制される。このように、第2の位置P2におけるロックレバー38と、イグニッションロータ33に形成される第2の規制穴56とによりインターロック機構が構成される。インターロック機構において、ロック部49が第2の位置P2に位置し、かつ、イグニッションロータ33がACC位置及びSTART位置間に存在する場合だけイグニッションロータ33のLOCK位置への回転操作が規制される。すなわち、ロック部49が第2の規制穴56に存在するときのみ、インターロック機構によるいわゆるインターロック機能が発揮される。
図6に示すように、第2の規制穴56においてイグニッションロータ33の基端側(イグニッションスイッチ32側)の内側面は、同基端側に向かうにつれて第2の規制穴56の内底面を基準とする高さが大きくなる第2の傾斜面58が形成されている。なお、第2の規制穴56において第2の傾斜面58を除く、その他の側面は第2の規制穴56の底面に対してほぼ垂直に形成されている。ロック部49の嵌合部54が第2の規制穴56内に存在する状態において、ソレノイド31の通電を通じて、プランジャ40がイグニッションロータ33の基端側に移動した場合、ロック部49は第2の傾斜面58を摺動しつつ、第2の位置P2から第1の位置P1に移動する。
このとき、ロック部49の嵌合部54は、イグニッションロータ33の外周面に対応する。すなわち、上記インターロック機能は解除され、イグニッションロータ33はLOCK位置を含む全位置に回動可能となる。但し、一度、イグニッションロータ33がLOCK位置に回動されると、上述したノブロック機能によりイグニッションロータ33の回動が規制される。
このように、両位置P1、P2間に傾斜面57,58が形成されることで、ロック部49が傾斜面57,58に沿ってスムーズに両規制穴55,56からイグニッションロータ33の外周面まで変位することができる。
なお、シフトレバーがP位置から他の位置へ操作された場合、ロック部49は第1の位置P1から第2の位置P2へ移動される。また、シフトレバーがP位置以外の位置からP位置へ操作された場合には、ソレノイド31への通電を通じて、ロック部49は第2の位置P2から第1の位置P1に移動される。
次に、エンジン始動からエンジン停止までのユーザの操作に伴うイグニッションロータ33に対するロック部49の移動態様について具体的に説明する。
ユーザは、エンジン24を始動させるにあたり、まず電子キー10をキー穴35に差し込む。なお、このとき、車両は停車しているためシフトレバーはP位置に存在し、イグニッションロータ33はLOCK位置に存在する。電子キー10が正規のキーである場合、上述のように、車載制御装置21は、トランスポンダコードの照合が成立した旨判断し、ソレノイド31のコイル41に通電する。これにより、図7の矢印61で示すように、ロック部49が第1の位置P1から第2の位置P2に移動する。換言すると、電子キー10がキー穴35に差し込まれていない状態やキー穴35に差し込まれた電子キーが正規のキーでない場合には、ロック部49は第1の規制穴55に位置し続けるため、LOCK位置からの回動が規制される。
正規の電子キー10がキー穴35に差し込まれた状態で、同電子キー10を通じてイグニッションロータ33がACC位置に回動操作されると、この時点ではシフトレバーがP位置に存在しているため、矢印62で示されるように、ロック部49がLOCK位置からACC位置まで相対的に移動する途中で第2の位置P2から第1の位置P1に移動する。なお、このとき、車載制御装置21は、イグニッションスイッチ32の接続状態がLOCK状態でなくなったことを契機として、ソレノイド31に通電する。
これにより、シフトレバーがP位置の状態においては、エンジン24の始動及び停止が可能となる。具体的には、電子キー10を通じてイグニッションロータ33をSTART位置まで回動操作することで、矢印63で示されるように、ロック部49がSTART位置まで相対的に移動する。このとき、車載制御装置21は、イグニッションスイッチ32がSTART状態に切り替わった旨判断されるとき、エンジン24を始動させる。イグニッションロータ33は、復帰ばね37の弾性力によりSTART位置からON位置に戻される。よって、矢印64で示されるように、ロック部49はSTART位置からON位置に相対的に移動する。
そして、ユーザは車両を走行させるべく、シフトレバーをP位置からD位置に移動させる。車載制御装置21は、シフトレバーがP位置から操作されたことを、シフトポジションセンサ26を通じて検出すると、ソレノイド31のコイル41に通電する。これにより、矢印65で示されるように、ロック部49が第1の位置P1から第2の位置P2に移動する。
これにより、ロック部49は第2の規制穴56内に位置することになる。よって、シフトレバーがP位置以外に位置する場合に、矢印66で示されるように、ロック部49がLOCK位置に相対的に移動することが規制される。
次に、ユーザは、エンジン24を停止するべく、シフトレバーをD位置等からP位置に移動させる。車載制御装置21は、シフトレバーがP位置とされたことを、シフトポジションセンサ26を通じて検出すると、ソレノイド31のコイル41に通電する。これにより、矢印65で示すように、ロック部49が第2の位置P2から第1の位置P1に移動する。矢印67で示すように、第1の位置P1において、ロック部49はACC位置からLOCK位置に移動することが可能となる。なお、一度、ロック部49が第1の規制穴55内に位置した後には、再び、トランスポンダコードの照合が成立しない限り、イグニッションロータ33のLOCK位置からの回動操作は規制される。
以上のように、ロックレバー38が両位置P1,P2間で移動することで、単一のソレノイド31にてノブロック機能及びインターロック機能を実現することができる。よって、スイッチ装置30をよりコンパクトに構成することができる。
また、ロックレバー38を両位置P1,P2間で移動させるアクチュエータとして自己保持型のソレノイド31が採用されている。自己保持型のソレノイド31は、前述のように、ロックレバー38を移動させたいときにのみ通電させればよい。よって、上記背景技術で説明した通電を解除することでプランジャが初期位置に戻る吸引型のソレノイドに比べて、イグニッションロータ33の回動規制に係る電力消費を低減することができる。また、ソレノイド31への通電時間を低減させることができるため、ソレノイド31の発熱を抑制できる。よって、ソレノイドの発熱を防止する、例えば冷却ファン構造が不要となり、スイッチ装置30をよりコンパクトに構成することができる。
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)ソレノイド31の駆動によりロックレバー38が第1の位置P1及び第2の位置P2間で移動することで、イグニッションロータ33の回動の規制範囲を異ならせることができる。具体的には、ロックレバー38のロック部49が第1の位置P1に存在する場合、第1の規制穴55の両内側面に同ロック部49が当接することで、イグニッションロータ33の回動が規制される。同様にして、ロック部49が第2の位置P2に存在する場合、第2の規制穴56の両側面によりイグニッションロータ33の回動が規制される。すなわち、イグニッションロータ33の回動方向における両規制穴55,56の大きさに基づき、イグニッションロータ33の回動規制範囲が決まる。従って、両規制穴55,56はイグニッションロータ33を軸方向からみたとき互いに異なる範囲に形成されているため、ロックレバー38のロック部49が何れの規制穴55,56に存在するかでイグニッションロータ33の回動の規制範囲を異ならせることができる。このように、単一のソレノイド31でイグニッションロータ33の回動の規制範囲を異ならせることができるため、スイッチ装置30をよりコンパクトに構成することができる。
(2)ロックレバー38は両傾斜面57,58に沿って、両位置P1,P2間を移動する。従って、よりスムーズにロックレバー38は両規制穴55,56から脱出することができる。このように、ロックレバー38がスムーズに移動できるので、ロックレバー38を移動させる際に、ソレノイド31により同ロックレバー38に加える力を小さくすることができる。よって、ソレノイド31、ひいてはスイッチ装置30をよりコンパクトに構成することができる。
(3)ロックレバー38を両位置P1,P2間で移動させるアクチュエータとして自己保持型のソレノイド31が用いられる。ここで、自己保持ソレノイドは、非通電状態から通電状態に切り替えられることで、ロックレバー38の位置を両位置P1,P2間で移動させるとともに、移動後に再び非通電状態に切り替えられた後もプランジャ40及びロックレバー38の位置が保持される。よって、イグニッションロータ33の回動規制範囲を変更するときにのみ、ソレノイド31に通電すればよいので、回動規制及び許可時には電力を消費しない。従って、イグニッションロータ33の回動規制に係る電力消費を低減することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について、図8を参照して説明する。この実施形態のスイッチ装置30は、ロックレバーを第1の位置P1及び第2の位置P2間で移動させるアクチュエータとしてモータが採用されている点が上記第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、この実施形態の電子キーシステムは、図1に示す第1の実施形態の電子キーシステムとほぼ同様の構成を備えている。
図8に示すように、モータ80のシャフト81の先端には、ねじが切られてなるねじ部82が形成されている。シャフト81の回動運動は、ロックストッパ83を介して第1の位置P1及び第2の位置P2間での直線運動に変換される。具体的には、ロックストッパ83には、シャフト81のねじ部82に下側(紙面奥側)から噛合するラック部84が形成されている。シャフト81が回動することで、ラック部84はシャフト81の軸方向に移動する。これにより、ロックストッパ83を同軸方向に移動させることが可能となる。
本実施形態におけるロックレバー88においては、第1の実施形態におけるロックレバー38に形成されていたコ字状の連結部48が省略されている。この連結部48と同様の形状の連結部89がロックストッパ83に形成されている。すなわち、ロックストッパ83の連結部89は、ロックレバー88を厚さ方向(図8中の上下方向)において両側から挟み込んでいる。そして、第1実施形態でプランジャ40とロックレバー38とが連結されていた態様と同様に、ロックストッパ83及びロックレバー88は連結棒85を介して回動可能に連結されている。これにより、アクチュエータとしてモータ80を採用した場合であっても第1実施形態と同様に、ロックレバー88を第1の位置P1及び第2の位置P2間で移動させて、ノブロック機能及びインターロック機能を発揮させることができる。
また、アクチュエータとしてモータ80を採用することで、ソレノイドに比べて、より強い力をロックレバー88に加えることができる。よって、より確実に第1の位置P1及び第2の位置P2間でロックレバー88を移動させることができる。
以上、説明した実施形態によれば、第1の実施形態の(1)〜(3)の作用効果に加え、以下の作用効果を奏することができる。
(4)アクチュエータとしてモータ80が用いられる。モータ80のシャフト81の回動運動は、ロックストッパ83を通じて、直線運動に変換されてロックレバー88に伝達される。モータ80は、例えばソレノイドに比べて、強い力をロックレバー88に加えることができる。よって、より確実に両位置P1,P2間でロックレバー88を移動させることができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記両実施形態においては、嵌合部54における第1の傾斜面57が接する部分に当接部59が形成されていた。しかし、嵌合部54における第2の傾斜面58が接する部分にも円弧状の当接部を形成してもよい。この場合、ロック部49及び第2の傾斜面58間での摩擦を低減することができ、第2の位置P2から第1の位置P1へのロック部49の移動をよりスムーズにすることができる。
・上記実施形態においては、LOCK位置に対応する位置に第1の規制穴55が形成され、ACC位置からSTART位置に対応する位置に第2の規制穴56が形成されている。しかし、両規制穴55,56の形成範囲はこれに限定されるものではなく、回動操作の規制範囲に応じて変更が可能である。
・上記実施形態においては、トーションばね50の弾性力によりロックレバー38は、常時、イグニッションロータ33側に付勢されていた。しかし、トーションばね50を省略してもよい。この場合、例えば、ロックレバー38が自重によりイグニッションロータ33側に付勢される角度にてスイッチ装置30を設置する。
・上記両実施形態においては、ホール素子25を使用して、ロックレバー38の位置が認識されていた。しかし、ホール素子に代えてMRセンサ等の他の磁気センサを採用してもよい。さらに、ロックレバー38が第1の位置P1及び第2の位置P2の何れに存在するかが認識可能であれば、磁気センサに限らない。例えば、ロックレバー38が第2の位置P2に存在するとき押圧される位置にマイクロスイッチを設ける。そして、マイクロスイッチがロックレバー38に押圧されたことを検出したとき、ロックレバー38は第2の位置P2に存在する旨判断され、マイクロスイッチが押圧を検出しないときロックレバー38は第1の位置P1に存在する旨判断される。また、ロックレバー38が第1の位置P1に存在するときに、押圧される位置にマイクロスイッチを設けてもよい。
・上記両実施形態においては、当接部59は円弧状に形成されていたが、当接部59を省略してもよい。
・上記両実施形態においては、両傾斜面57,58が形成されていたが、これら両傾斜面57,58を省略してもよい。この場合、例えば、ロック部49における第1の位置P1及び第2の位置P2間での移動時に規制穴55,56と当接する部分を傾斜面又は曲面に形成することで、第1の規制穴55から第2の位置P2若しくは第2の規制穴56から第1の位置P1への移動が可能とされる。
・第1の実施形態においては、アクチュエータとして自己保持型のソレノイドが採用されていた。しかし、ロックレバー38を第1の位置P1及び第2の位置P2間で移動させることができれば、自己保持型のソレノイドに限らない。例えば、上記背景技術で説明した吸引型のソレノイドであってもよい。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
(イ)請求項1〜4の何れか一項に記載のスイッチ装置の回動操作規制機構において、
前記ロックレバーを前記イグニッションロータの外周面側に付勢するトーションばねを備えるスイッチ装置の回動操作規制機構。
同構成によれば、トーションばねの弾性力によりロックレバーはイグニッションロータの外周面側に付勢される。これにより、例えば、ロックレバーの前記一部分が規制穴に位置しているときには、同ロックレバーが規制穴の底面側に確実に付勢されて規制穴を抜け出ることがない。これにより、イグニッションロータの回動の規制を確実に行うことができる。
1…電子キーシステム、10…電子キー、11…トランスポンダ制御装置、20…車載機、21…車載制御装置、30…スイッチ装置、31…ソレノイド、32…イグニッションスイッチ、33…イグニッションロータ、34…シリンダ、38…ロックレバー、40…プランジャ、41…コイル、42…磁石、44…復帰ばね、45…連結棒、48…連結部、49…ロック部、50…トーションばね、55…第1の規制穴、56…第2の規制穴、57…第1の傾斜面、58…第2の傾斜面、80…モータ、81…シャフト、83…ロックストッパ(変換機構)、84…ラック部。

Claims (4)

  1. 操作ノブの回動操作に伴い、前記操作ノブと同一回転軸で回動するイグニッションロータの保持される位置に基づき車両の電源ポジションを切り替えるイグニッションスイッチを備え、前記操作ノブの回動操作を通じた前記イグニッションロータの回動を規制するスイッチ装置の操作規制機構において、
    前記イグニッションロータの周面において、同イグニッションロータの軸方向において設定される第1の位置に形成される第1の規制穴と、
    前記イグニッションロータの周面において、同イグニッションロータの軸方向において設定される第2の位置に形成されるとともに、前記イグニッションロータの軸方向からみたとき、その周方向に沿った形成範囲の少なくとも一部が前記第1の規制穴と異なる第2の規制穴と、
    前記イグニッションロータに対して、その軸方向へ相対変位可能に、かつ前記イグニッションロータに対して接離する方向へ変位可能に設けられるとともに、同イグニッションロータ側に常時付勢されることにより一部分が同イグニッションロータの外周面に押し当てられた状態に保持されて、前記第1の位置又は前記第2の位置に保持された状態で前記イグニッションロータが回動するとき、前記一部分がロータの外周面を摺動して前記第1の規制穴又は前記第2の規制穴に進入することで前記イグニッションロータの前記第1の規制穴又は第2の規制穴の形成範囲を超える回動を規制するロックレバーと、
    前記ロックレバーの前記一部分を前記第1の位置及び前記第2の位置に対応する両位置間において移動させるアクチュエータと、を備えたスイッチ装置の回動操作規制機構。
  2. 請求項1に記載のスイッチ装置の回動操作規制機構において、
    前記第1の規制穴の前記第2の位置側の内側面において、同第2の位置に向かうにつれて前記第1の規制穴の内底面を基準とする高さが大きくなるとともに、前記イグニッションロータの外周面に連続する態様にて形成される第1の傾斜面と、
    前記第2の規制穴の前記第1の位置側の側面において、同第1の位置に向かうにつれて前記第2の規制穴の内底面を基準とする高さが大きくなるとともに、前記イグニッションロータの外周面に連続する態様にて形成される第2の傾斜面と、を備えたスイッチ装置の回動操作規制機構。
  3. 請求項1又は2に記載のスイッチ装置の回動操作規制機構において、
    前記アクチュエータは、非通電状態から通電状態に切り替えられることにより前記ロックレバーを前記両位置間で移動させるとともに、同ロックレバーの移動後には通電状態から非通電状態に切り替えられ、同非通電状態にて前記ロックレバーの位置を保持する自己保持ソレノイドであるスイッチ装置の回動操作規制機構。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載のスイッチ装置の回動操作規制機構において、
    前記アクチュエータは、自身のシャフトを回転駆動させるモータであって、
    前記モータの前記シャフトの回転を前記ロックレバーの直線運動に変換する変換機構、を備えたスイッチ装置の回動操作規制機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114344097A (zh) * 2021-12-23 2022-04-15 廖�燕 一种智慧居家养老行走辅助器
WO2023243479A1 (ja) * 2022-06-16 2023-12-21 朝日電装株式会社 ステアリングロック装置
WO2023243478A1 (ja) * 2022-06-16 2023-12-21 朝日電装株式会社 ステアリングロック装置

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