JP2011162793A - ハードディスクドライブ用粘着ラベル及び該粘着ラベルを使用したハードディスクドライブの駆動時発生音低減方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハードディスクドライブ用粘着ラベルは、基材の片面に粘着剤層を有しており、ハードディスクドライブの筐体外面に貼付されることでハードディスクドライブ駆動時の発生音を低減することが可能なハードディスクドライブ用粘着ラベルであって、前記粘着ラベルは、0.18(kg/m2)以上の面密度を有していることを特徴とする。粘着ラベルの基材は、金属箔の両面に樹脂フィルム層が積層されたものからなっていてもよい。基材を構成している金属箔の厚みは5μm以上であることが好適である。基材を構成している樹脂フィルム層は、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることが好ましい。粘着ラベルの粘着剤層は、剥離剤としてシリコーン系剥離剤が使用されていなくてもよい。
【選択図】図1
Description
従って本発明の粘着ラベル及び、該粘着ラベルを使用したハードディスクドライブの駆動時発生音低減方法においては、近年特に重要視されてきつつある、ハードディスクドライブの駆動時発生音低減対策において、粘着ラベルとしての情報表示機能及び/又は気密性保持機能と、防音・制振材料としての駆動時発生音低減機能を同時に満足することができ、情報表示機能及び/又は気密性保持機能を有する粘着ラベルと防音・制振材といった2種類の部材の機能(効果)を有するハードディスクドライブ用粘着部材として、経済性や作業効率の向上に寄与することができる。
HDD用粘着ラベルの基材としては、図1で示されているように、金属箔2bの両面に樹脂フィルム層2aが積層された少なくとも3層から構成される基材(積層基材)2を使用することが好ましい。ここで樹脂フィルム層2aとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等からなる樹脂フィルムが使用できる。中でも経済性、耐久性の点からはポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。また、金属箔2bとしては、例えば、アルミニウム箔、鉄箔、ステンレス箔、ニッケル箔、銅箔等からなる金属箔が使用できる。中でも加工性、経済性の点からはアルミニウム箔が特に好ましい。
(1)情報表示部が形成される粘着ラベル背面側の樹脂フィルム層の厚みとしては、通常6μm以上200μm以下(6μm〜150μm)であり、好ましくは25μm以上150μm以下(25μm〜150μm)である。当該樹脂フィルム層が6μmよりも薄い場合は、基材全体が金属箔の特性に支配され、皺が入り易くなり、また、非常に薄いために安定的にラミネートすることが、非常に難しくなる。
また、当該樹脂フィルム層の厚みを25μm以上とすることにより、粘着ラベルの背面側となる樹脂フィルム層表面に熱転写方式の印刷手段により情報表示部を形成する場合に、インク転写時の熱が金属箔を介して散逸することで発生すると考えられる印刷不良の問題をより一層改善することができる。
なお、情報表示部としてバーコード等を印刷する場合は、当該樹脂フィルム層に特に白色等に着色した樹脂フィルム(例えば白色ポリエチレンテレフタレートフィルム等)を用いることにより、バーコード等の読み取り性に優れた特性が得られる。
HDD用粘着ラベルの基材(金属箔2bの両面に樹脂フィルム層2aが積層された積層基材など)2の片面(背面)には、情報表示部4が形成されるが、この情報表示部は、例えば「使用上の注意事項」や「接続方法」、「製品名・製造者名等の認識・識別事項」等を通常の印刷手段等により形成することができる。
HDD用粘着ラベル1において、基材(図1では積層基材)2の情報表示部4が形成されている面とは反対側の面(他面)に、粘着剤層3が形成されている。該粘着剤層3は、粘着性を付与するための粘着剤からなる粘着剤組成物により形成することができる。
本発明のHDD用粘着ラベルには、その粘着剤層を使用時まで保護するための剥離ライナが使用されていてもよい。この剥離ライナとしては、ハードディスクドライブのような精密電子機器におけるシリコーン成分に基づく接点障害等の不具合を防止するためには、粘着剤層表面に転写(移行)するシリコーン成分量の少ない剥離ライナ、特に、剥離剤としてシリコーン系剥離剤が使用されていない剥離ライナを使用することが好ましい。剥離剤としてシリコーン系剥離剤が使用されていない剥離ライナとしては、例えば、フッ素系剥離剤や長鎖アルキル系剥離剤のようなシリコーン系剥離剤以外の剥離剤からなる剥離剤層を基材表面に形成した剥離ライナ、あるいは、ポリエチレンフィルム(線状低密度ポリエチレンフィルム等)やエチレン−α−オレフィン共重合体フィルム等のそれ自体が剥離性の高いプラスチックフィルム等が挙げられる。
基材として、次の基材Aを用いた。
基材A:ドライラミ接着による積層方式により、アルミニウム箔(厚み:7μm)/ポリエチレンテレフタレートフィルム層(厚み:100μm)からなる基材Aを作製した。
基材として、次の基材Bを用いた。
基材B:ドライラミ接着による積層方式により、アルミニウム箔(厚み:7μm)/ポリエチレンテレフタレートフィルム層(厚み:100μm)からなる基材Bを作製した。
基材として、次の基材Bを用いた。
基材C:アルミニウム箔(厚み:150μm)のみからなる基材Cを作製した。
基材として、次の基材Dを用いた。
基材D:アルミニウム箔(厚み:150μm)のみからなる基材Dを作製した。
基材として、次の基材Eを用いた。
基材E:ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:125μm)とアルミニウム箔(厚み:150μm)とを、アクリル系粘着剤により貼り合わせを行って基材Eを作製した。なお、該基材Eにおけるアクリル系粘着剤による層は、厚みが50μmである。
実施例1〜5で得られた粘着ラベルを、市販されている3.5インチハードディスクドライブの筐体外面に予め貼付されていた表示ラベルと同一の形状に切断した。次に、該市販されている3.5インチハードディスクドライブから予め貼付されていた表示ラベルを剥がし、該表示ラベルが貼付されていた同一の箇所に、前記同一の形状に切断した実施例1〜5に係る粘着ラベルをそれぞれ貼付した。なお、剥離ライナを剥がす際に、粘着ラベルはカールせず、剥離ライナの剥離時における作業性は良好であった。
実施例に係る粘着ラベルをトップカバーに貼付したハードディスクドライブに電源を入れて駆動させ、駆動時の騒音レベル(駆動時発生音)を以下の方法により測定した。
2 基材
2a 樹脂フィルム層
2b 金属箔
3 粘着剤層
4 情報表示部
A ハウジング本体
B トップカバー
Claims (8)
- 基材の片面に粘着剤層を有しており、ハードディスクドライブの筐体外面に貼付されることでハードディスクドライブ駆動時の発生音を低減することが可能なハードディスクドライブ用粘着ラベルであって、前記粘着ラベルは、0.18(kg/m2)以上の面密度を有していることを特徴とするハードディスクドライブ用粘着ラベル。
- 粘着ラベルの基材が、金属箔の両面に樹脂フィルム層が積層されたものからなる請求項1記載のハードディスクドライブ用粘着ラベル。
- 基材を構成している金属箔の厚みが5μm以上である請求項2記載のハードディスクドライブ用粘着ラベル。
- 基材を構成している樹脂フィルム層が、ポリエチレンテレフタレートフィルムである請求項2又は3記載のハードディスクドライブ用粘着ラベル。
- 粘着ラベルの粘着剤層が、剥離剤としてシリコーン系剥離剤が使用されていない剥離ライナにより保護されている請求項1〜4の何れかの項に記載のハードディスクドライブ用粘着ラベル。
- 基材の片面に少なくとも部分的に粘着剤層が形成されている請求項1〜5の何れかの項に記載のハードディスクドライブ用粘着ラベル。
- 記録ディスクを収容する箱型のハウジング本体と、前記ハウジング本体と対をなすトップカバーとから構成されるハードディスクドライブにおける、前記トップカバー及び/又はハウジング本体の外面に、前記請求項1〜6の何れかの項に記載のハードディスクドライブ用粘着ラベルを貼付することを特徴とするハードディスクドライブの駆動時発生音低減方法。
- 記録ディスクを収容する箱型のハウジング本体と、前記ハウジング本体と対をなすトップカバーとから構成されるハードディスクドライブにおける、前記トップカバー及び/又はハウジング本体に形成された孔に、前記請求項1〜6の何れかの項に記載のハードディスクドライブ用粘着ラベルを貼付することを特徴とするハードディスクドライブの駆動時発生音低減方法。
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