JP2011159488A - 非水電解質組成物および非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質組成物および非水電解質二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2011159488A
JP2011159488A JP2010019980A JP2010019980A JP2011159488A JP 2011159488 A JP2011159488 A JP 2011159488A JP 2010019980 A JP2010019980 A JP 2010019980A JP 2010019980 A JP2010019980 A JP 2010019980A JP 2011159488 A JP2011159488 A JP 2011159488A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic powder
aqueous electrolyte
positive electrode
negative electrode
battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2010019980A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Machida
昌紀 町田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2010019980A priority Critical patent/JP2011159488A/ja
Priority to EP11151911A priority patent/EP2355216A1/en
Priority to CN2011100260700A priority patent/CN102142581A/zh
Priority to US13/014,830 priority patent/US9595717B2/en
Publication of JP2011159488A publication Critical patent/JP2011159488A/ja
Priority to US15/420,566 priority patent/US9806374B2/en
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0564Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
    • H01M10/0565Polymeric materials, e.g. gel-type or solid-type
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • H01M10/0525Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/42Methods or arrangements for servicing or maintenance of secondary cells or secondary half-cells
    • H01M10/4235Safety or regulating additives or arrangements in electrodes, separators or electrolyte
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/62Selection of inactive substances as ingredients for active masses, e.g. binders, fillers
    • H01M4/621Binders
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M2220/00Batteries for particular applications
    • H01M2220/30Batteries in portable systems, e.g. mobile phone, laptop
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M2300/00Electrolytes
    • H01M2300/0085Immobilising or gelification of electrolyte
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M2300/00Electrolytes
    • H01M2300/0088Composites
    • H01M2300/0094Composites in the form of layered products, e.g. coatings
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

【課題】内部ショートが発生するまでの強度(加重)を、電池特性を低下させることなく増大させる。
【解決手段】非水電解質組成物は、電解質塩と、非水溶媒と、マトリックス高分子と、熱伝導率が50W/m℃以上のセラミックス粉を含む。セラミックス粉としては、具体的に炭化ケイ素(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)および窒化ホウ素(BN)から成る群より選ばれた少なくとも1種が用いられる。セラミックス粉の平均粒径は0.1μm以上2.5μm以下が好ましく、セラミックス粉の単位面積当たりの混合量が、0.5mg/cm2以上3.6mg/cm2以下であることが好ましい。セラミックス粉とマトリックス高分子との混合比率が質量比で1/1以上6/1以下であることが好ましい。電解質塩はリチウム塩であり、非水電解質におけるリチウム塩濃度が0.6mol/kg以上2.0mol/kgであることが好ましい。
【選択図】なし

Description

この発明は、非水電解質、非水電解質二次電池および非水電解質二次電池の製造方法に関する。さらに詳細には、この発明は、正極および負極の少なくとも一方に接して配設され、非水溶媒と電解質塩とマトリックス高分子とセラミックス粉とを含む非水電解質組成物および非水電解質二次電池に関する。
近年、携帯型電子機器が多く登場し、それらの小型化および軽量化が図られている。携帯型電子機器の電源として用いられる電池においても、携帯型電子機器の小型軽量化実現のために、電池自体を小型化することや、携帯型電子機器内の収容スペースを効率的に使うことが求められている。このような要求を満たす電池としては、エネルギー密度が大きいリチウムイオン二次電池が最も好適なことが知られている。
このようなリチウムイオン二次電池としては、例えば、軽量でエネルギー密度が高いこと、極めて薄い形状のものを製造可能であること等から、外装部材にラミネートフィルムを用いたものが実用化されている。そして、外装部材としてラミネートフィルムを用いた電池では、耐漏液性等の目的から、電解質として電解液とその電解液を保持させるマトリックス高分子とを適用することが行われ、ポリマー電池として知られている。
このようなポリマー電池は、外装部材にアルミニウムラミネートフィルムを用いることにより、形状自由度が大きく向上しているが、この反面、強度が十分でないことがあり、誤使用により強い力がかかった際には変形を生じ易い。この場合、強固な外装パックに覆われていれば問題はないが、近時の高容量化の要求に伴い、外装パックも簡易なものになってきており、変形が大きければ電池内部でショートが発生し易くなり、電池として機能しないこともあり得る。
このような問題に対し、従来は、下記の特許文献1のような電極表面にセラミックスを塗布した電池が提案されている。
特開平10−214640号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電池においては、ショートが発生するまでの強度(荷重)を高くすることができるものの、電極への電解液の含浸性が低下し易く、その結果、電池特性の低下を招くことがある。
この発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、その目的とするところは、電池特性を低下させることなく、ショートが発生するまでの強度(荷重)を高くし得る非水電解質組成物および非水電解質二次電池を提供することにある。
この発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた。そして、その結果、正極および負極の少なくとも一方に接して配設される非水電解質を、非水溶媒と、電解質塩と、マトリックス高分子と、所定のセラミックス粉とを含むものとすることにより、上記目的が達成できることを見出し、この発明を完成するに至った。
すなわち、この発明の非水電解質組成物は、電解質塩と、非水溶媒と、マトリックス高分子と、熱伝導率が50W/m℃以上のセラミックス粉とを含むものである。
また、この発明の非水電解質二次電池は、正極と、負極と、上記正極および上記負極間に配置されるセパレータと、非水電解質とを備え、上記非水電解質が、電解質塩と、非水溶媒と、マトリックス高分子と、熱伝導率が50W/m℃以上のセラミックス粉とを含むものである。
この発明では、電解質層に導電性の高いセラミックス粉を含んでいるため、電解質層の耐圧性を向上させ熱伝導性を高めることができる。
この発明によれば、簡易な構成の外装部材で外装された電池であっても、サイクル特性などの電池特性を落とすことなく外部からの圧力による変形やショートを抑制することができる。
この発明の非水電解質二次電池の一実施形態であって、ラミネート型二次電池の一例を示す分解斜視図である。 図1に示した電池素子のII−II線に沿った断面図である。 図1に示す非水電解質二次電池の電池素子と非水電解質との状態を示す模式図である。
以下、発明を実施するための形態(以下「実施の形態」という。)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(非水電解質の例)
2.第2の実施の形態(非水電解質二次電池の例)
3.第3の実施の形態(非水電解質二次電池の製造方法の例)
1.第1の実施の形態
第1の実施の形態では、この発明の非水電解質について詳細に説明する。
[非水電解質の構成]
この発明の非水電解質組成物は、電解質塩と、非水溶媒と、マトリックス高分子と、所定のセラミックス粉とを含有するものであり、リチウムイオン非水電解質二次電池の非水電解質として好適に用いられる。この発明における所定のセラミックス粉は、熱伝導率が50W/m℃以上であるセラミックス材料を用いる。
非水電解質組成物は、正極および負極の表面にたとえば塗布された後、乾燥して溶剤を揮発させることにより、ゲル電解質層として形成される。
[セラミックス粉]
この発明では、セラミックス粉として、熱伝導率が50W/m℃以上であるセラミックス材料を用いる。このようなセラミックス材料としては、炭化ケイ素(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)および窒化ホウ素(BN)が挙げられ、これらの中から1種類、もしくは2種類以上を混合して用いてもよい。従来、代表的なセラミックス粉としては、アルミナ(Al23)、ジルコニア(ZrO)、チタニア(TiO2)、シリカ(SiO2)またはマグネシア(MgO2)等が挙げられる。しかしながら、この発明で用いる炭化ケイ素(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)および窒化ホウ素(BN)は、アルミナ(Al23)、ジルコニア(ZrO)、チタニア(TiO2)、シリカ(SiO2)またはマグネシア(MgO2)よりも熱伝導率が高く、5〜数十倍の熱伝導率を有する。
上述のセラミックス材料が良好であるのは、これらのセラミックスは電池内で安定して存在でき、電池反応に悪影響を与えることがなく、かつ体積熱容量が大きく良好だからである。
この発明で用いるセラミックス粉は、平均粒径が0.1μm以上2.5μm以下であることが好ましい。平均粒径が0.1μm未満では、セラミックス粉が凝集することがある。一方、平均粒径が2.5μmを超えると、ラミネートフィルムを外装とする電池において、外観不良を生じることがある。
なお、上述のセラミックス粉としては、その粒度分布がガウス分布であるものが好ましい。これにより、極端に大きな粒子、小さな粒子が大量に混合されるとが無く、生産性、電池特性が安定するという利点が得られる。
また、この発明の非水電解質においては、セラミックス粉とマトリックス高分子との混合比率を、質量比で1/1以上6/1以下とすることが好ましく、1/1以上5/1以下とすることがより好ましい。セラミックス粉とマトリックス高分子との混合比率が1/1未満では、セラミックス粉を含有させた効果が少なく、6/1を超えると、サイクル特性等の電池特性が十分とならないことがある。
なお、この発明の非水電解質を用いて形成された非水電解質二次電池では、上述のセラミックス粉は、正負極間の単位面積当たり、即ち対向する正極と負極で挟まれる非水電解質部分において、単位面積の正極および負極で規定される面積当たり、0.5mg/cm2以上3.6mg/cm2以下の割合で存在することが好ましく、0.6mg/cm2以上3.5mg/cm2以下の割合で存在することがより好ましい。0.5mg/cm2未満では、セラミックス粉を含有させた効果が少なく、3.6mg/cm2を超えると、サイクル特性等の電池特性が十分でないことがある。
[非水溶媒]
この発明の非水電解質に用いる非水溶媒としては、各種の高誘電率溶媒や低粘度溶媒を挙げることができる。高誘電率溶媒としては、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネート等を好適に用いることができるが、これに限定されるものではなく、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、4‐フルオロ‐1,3‐ジオキソラン‐2‐オン(フルオロエチレンカーボネート)、4‐クロロ‐1,3‐ジオキソラン‐2‐オン(クロロエチレンカーボネート)、トリフルオロメチルエチレンカーボネートなどの環状炭酸エステルを用いることもできる。
また、高誘電率溶媒として、環状炭酸エステルの代わりに、またはこれと併用して、γ‐ブチロラクトンやγ‐バレロラクトンなどのラクトン、N‐メチルピロリドンなどのラクタム、N‐メチルオキサゾリジノンなどの環状カルバミン酸エステル、テトラメチレンスルホンなどのスルホン化合物等も使用可能である。
一方、低粘度溶媒としては、エチルメチルカーボネートとジエチルカーボネート等を好適に使用することができるが、これ以外にも、ジメチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート等の鎖状炭酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチルおよびトリメチル酢酸エチル等の鎖状カルボン酸エステル、N,N‐ジメチルアセトアミド等の鎖状アミド、N,N‐ジエチルカルバミン酸メチルおよびN,N‐ジエチルカルバミン酸エチル等の鎖状カルバミン酸エステル、並びに1,2‐ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランおよび1,3‐ジオキソラン等のエーテルを用いることができる。
なお、この発明の非水電解質において、上述の高誘電率溶媒および低粘度溶媒は、その1種を単独でまたは2種以上を任意に混合して用いることができる。また、上述の非水溶媒の含有量は、70〜90質量%とすることが好ましい。70質量%未満では、粘度が上昇し過ぎることがあり、90質量%を超えると、十分な伝導度が得られないことがある。
[マトリックス高分子]
この発明の非水電解質は、マトリックス高分子を含有し、マトリックス高分子に電解質塩、非水溶媒やセラミックス粉が含浸ないしは保持される。このような高分子化合物の膨潤やゲル化ないしは非流動化により、得られる電池で非水電解質の漏液が起こるのを効果的に抑制することができる。
マトリックス高分子としては、次の化学式(1)〜(3)で表されるポリビニルホルマール…(1)、ポリアクリル酸エステル…(2)、およびポリフッ化ビニリデン…(3)などを例示することができる。また、これらの材料を主成分とする共重合体を用いてもよい。
Figure 2011159488
ただし、(1)式中のNは重合度を示し、好ましくはN=100〜10000である。Nが100未満では、ゲル化が十分でなく、10000を超えると、粘度が大きく容量が低下することがある。
Figure 2011159488
ただし、(2)式中のRは、Cn2n-1m(nは1〜8の整数、mは0〜4の整数を示す。)を示し、Nは重合度を示し、好ましくはN=100〜10000である。Nが100未満では、ゲル化が困難であり、10000を超えると、流動性が減少することがある。
Figure 2011159488
ただし、(3)式中のNは重合度を示し、好ましくはN=100〜10000である。Nが100未満では、ゲル化が十分でなく、10000を超えると、粘度が大きく容量が低下することがある。なお、ポリフッ化ビニリデンがマトリックス高分子に含まれる場合、マトリックス高分子としては、重量平均分子量が550000以上のものが好ましい。重量平均分子量が550000未満の場合、サイクル特性が十分でないことがある。
なお、上述のマトリックス高分子の含有量は、0.1〜5質量%とすることが好ましい。0.1質量%未満では、ゲル化が困難であり、セラミックス粉を均一に保持し難く、5質量%を超えると、エネルギー密度の減少等、電池特性に影響を及ぼす可能性がある。
<電解質塩>
この発明の非水電解質に用いる電解質塩としては、上述の非水溶媒に溶解ないしは分散してイオンを生ずるものであればよく、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)などのリチウム塩を好適に使用することができるが、これに限定されないことは言うまでもない。電解質塩としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)の他、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF6)、六フッ化アンチモン酸リチウム(LiSbF6)、過塩素酸リチウム(LiClO4)、四塩化アルミニウム酸リチウム(LiAlCl4)等の無機リチウム塩や、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド(LiN(CF3SO22)、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホン)メチド(LiC(C25SO22)、リチウムトリス(トリフルオロメタンスルホン)メチド(LiC(CF3SO23)等のパーフルオロアルカンスルホン酸誘導体のリチウム塩なども使用可能であり、これらを1種単独でまたは2種以上を組み合せて使用することも可能である。
なお、このような電解質塩の濃度は、リチウム塩の場合、0.5mol/kg以上2.1mol/kg以下とすることが好ましく、0.6mol/kg以上2.0mol/kg以下とすることがより好ましい。0.5mol/kg未満では、セラミックス粉の添加による電解質成分の減少により高い電池容量を得ることができない場合がある。また、2.1mol/kgを超えると、電解液の粘度が過度に高くなり低温特性等の良好な電池特性を得られない場合がある。
この発明の非水電解質は、上述のようなセラミックス粉末、マトリックス高分子、非水溶媒および電解質塩を必須成分とするが、これ以外にも他の成分を加えることが可能である。具体的には、例えば多重結合を有する炭酸エステルと組み合せることが可能であり、これにより、繰り返し充放電時の放電容量維持率を更に向上させることができる。多重結合を有する炭酸エステルとしては、典型的には、炭素‐炭素多重結合を有する炭酸エステル(更に典型的には、炭素‐炭素多重結合(例えば、炭素‐炭素二重結合や三重結合など。)の炭化水素基を有する炭酸エステルを挙げることができる。)の一例であるビニレンカーボネートを好適に用いることができるがこれに限定されるものでないことは言うまでもない。即ち、ビニルエチレンカーボネートなどを用いることもできる。
そして、この発明の非水電解質においては、上述の多重結合を有する炭酸エステルの含有量は、0.05質量%以上5質量%以下とすることが好ましく、0.1質量%以上3質量%以下とすることがより好ましく、0.2質量%以上2質量%以下とすることが更に好ましい。0.05質量%未満では効果がなく、5質量%を超えると放電容量が低下することがある。
また、セラミックス粉末の分散性を向上させるために、下記のような界面活性剤を用いるようにしても良い。
[界面活性剤]
界面活性剤としては、セラミックス粉末を分散させ得るものであればよく、炭化水素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤を好適例として挙げることができる。非イオン性の炭化水素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤は、イオンを生じないために特に望ましい。炭化水素系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルピロリドン(1−オクチル−2−ピロリドン等)、アルキルグルコシド、ソルビタン脂肪酸エステル、モノおよびジエタノールアミン脂肪酸アミド、アルキルアミンのポリオキシエチレン付加物、エトキシレート化テトラメチルドデシンジオール、テトラメチルデシンジオール、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン等の非イオン性の炭化水素系界面活性剤が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどを挙げることができる。また、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルとしては、例えばポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどを挙げることができる。更に、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルとしては、例えばポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレートなどを挙げることができる。
一方、シリコーン系界面活性剤としては、例えばジメチルシリコーン、アミノシラン、アクリルシラン、ビニルベンジルシラン、ビニルベンジシルアミノシラン、グリシドシラン、メルカプトシラン、ジメチルシラン、ポリジメチルシロキサン、ポリアルコキシシロキサン、ハイドロジエン変性シロキサン、ビニル変性シロキサン、ビトロキシ変性シロキサン、アミノ変性シロキサン、カルボキシル変性シロキサン、ハロゲン化変性シロキサン、エポキシ変性シロキサン、メタクリロキシ変性シロキサン、メルカプト変性シロキサン、フッ素変性シロキサン、アルキル基変性シロキサン、フェニル変性シロキサン、アルキレンオキシド変性シロキサンなどの非イオン性のシリコーン系界面活性剤を挙げることができる。
なお、上述の炭化水素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性は、1種を単独でまたは2種以上を任意に混合して用いることができる。また、上述の界面活性剤の含有量は、上述の充填材100質量部に対して0.3〜5.0質量部とすることが好ましい。界面活性剤の含有量を上記範囲内とすると、電池特性を殆ど低下させることなく、ショートが発生するまでの強度(荷重)をより高くすることができる。
2.第2の実施の形態
次に、この発明の非水電解質二次電池について説明する。
[非水電解質二次電池の構成の概要]
図1は、この発明の非水電解質二次電池の一実施形態であって、ラミネート型二次電池の一例を示す分解斜視図である。図1に示すように、この二次電池は、正極端子11と負極端子12が取り付けられた電池素子20をフィルム状の外装部材30の内部に封入して構成されている。正極端子11および負極端子12は、外装部材30の内部から外部に向かって、例えば同一方向にそれぞれ導出されている。正極端子11および負極端子12は、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)またはステンレスなどの金属材料によりそれぞれ構成される。
図2は、図1に示した電池素子20のII−II線に沿った断面図である。同図において、電池素子20は、正極21と負極22とがこの発明の非水電解質から成る非水電解質層23およびセパレータ24を介して対向して位置し、巻回されているものであり、最外周部は保護テープ25により保護されている。
[外装部材]
外装部材30は、例えばナイロンフィルム、アルミニウム箔およびポリエチレンフィルムをこの順に張り合わせた矩形状のラミネートフィルムにより構成されている。外装部材30は、例えばポリエチレンフィルム側と電池素子20とが対向するように配設されており、各外縁部が融着または接着剤により互いに接合されている。
外装部材30と正極端子11および負極端子12との間には、外気の侵入を防止するための密着フィルム31が挿入されている。密着フィルム31は、正極端子11および負極端子12に対して密着性を有する材料により構成され、例えば正極端子11および負極端子12が上述した金属材料から構成される場合には、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレンまたは変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂により構成されることが好ましい。
なお、外装部材30は、上述したラミネートフィルムに代えて、他の構造、例えば金属材料を有さないラミネートフィルム、ポリプロピレンなどの高分子フィルムまたは金属フィルムなどにより構成してもよい。
ここで、ラミネートフィルムの一般的な構成は、外装層/金属箔/シーラント層の積層構造で表すことができ(ただし、外装層およびシーラント層は複数層で構成されることがある。)、上記の例では、ナイロンフィルムが外装層、アルミニウム箔が金属箔、ポリエチレンフィルムがシーラント層に相当する。
なお、金属箔としては、耐透湿性のバリア膜として機能すれば十分であり、アルミニウム箔のみならず、ステンレス箔、ニッケル箔およびメッキを施した鉄箔などを使用することができるが、薄く軽量で加工性に優れるアルミニウム箔を好適に用いることができる。
外装部材として、使用可能な構成を(外装層/金属箔/シーラント層)の形式で列挙すると、Ny(ナイロン)/Al(アルミニウム)/CPP(無延伸ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)/Al/CPP、PET/Al/PET/CPP、PET/Ny/Al/CPP、PET/Ny/Al/Ny/CPP、PET/Ny/Al/Ny/PE(ポリエチレン)、Ny/PE/Al/LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、PET/PE/Al/PET/LDPE(低密度ポリエチレン)、PET/Ny/Al/LDPE/CPPなどがある。
[正極]
正極21は、例えば対向する一対の面を有する正極集電体21Aの両面または片面に正極活物質層21Bが被覆された構造を有している。正極集電体21Aには、長手方向における一方の端部に正極活物質層21Bが被覆されずに露出している部分があり、この露出部分に正極端子11が取り付けられている。正極集電体21Aは、例えばアルミニウム箔、ニッケル箔またはステンレス箔などの金属箔により構成される。
正極活物質層21Bは、正極活物質として、リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能な正極材料のいずれか1種または2種以上を含んでおり、必要に応じて導電剤および結着剤を含んでいてもよい。
リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、例えば酸化バナジウム(V25)、二酸化チタン(TiO2)、二酸化マンガン(MnO2)などの酸化物、硫黄(S)や、二硫化鉄(FeS2)、二硫化チタン(TiS2)、二硫化モリブデン(MoS2)などの二硫化物、二セレン化ニオブ(NbSe2)等のリチウムを含有しないカルコゲン化物(特に層状化合物やスピネル型化合物)、リチウムを含有するリチウム含有化合物、並びに、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリピロールなどの導電性高分子化合物が挙げられる。
これらの中でも、リチウム含有化合物は、高電圧および高エネルギー密度を得ることができるものがあるので好ましい。このようなリチウム含有化合物としては、例えばリチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物や、リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物が挙げられるが、より高い電圧を得る観点からは、特にコバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、チタン(Ti)またはこれらの任意の混合物を含むものが好ましい。
このようなリチウム含有化合物は、代表的には、次の一般式(4)または(5)で表され、(4)式の化合物は一般に層状構造を有し、(5)式の化合物は一般にオリビン構造を有する。
LirI2…(4)
LisIIPO4…(5)
(式(4)および(5)中、MIおよびMIIは1種類以上の遷移金属元素を示し、rおよびsの値は電池の充放電状態によって異なるが、通常0.05≦r≦1.10、0.05≦s≦1.10である。)
また、リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物の具体例としては、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2)、リチウムニッケル複合酸化物(LiNiO2)およびこれら固溶体(Li(NitCouMnv)O2(0<t<1、0<u<1、0<v<1、t+u+v=1))、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LiNi1-wCow2(0<w<1))、スピネル型構造を有するリチウムマンガン複合酸化物(LiMn24)およびこれらの固溶体(Li(Mn2-xNiy)O4(0<x<2、0<y<2))などが挙げられる。
リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物の具体例としては、リチウム鉄リン酸化合物(LiFePO4)やリチウム鉄マンガンリン酸化合物(LiFe1-zMnzPO4(0<z<1))が挙げられ、これらは上記のオリビン構造を有する。
導電剤としては、正極活物質に適量混合して導電性を付与できるものであれば特に制限されるものではないが、例えば黒鉛、カーボンブラック、ケッチェンブラックなどの炭素材料が挙げられる。これらは、1種または2種以上が混合して用いられる。また、炭素材料の他にも、導電性を有する材料であれば、金属材料または導電性高分子材料などを用いるようにしてもよい。
結着剤としては、通常この種の電池の正極合剤に用いられている公知の結着剤を用いることができる。好ましくは、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンおよびポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系高分子や、スチレンブタジエン系ゴム、フッ素系ゴムおよびエチレンプロピレンジエンゴム等の合成ゴムが挙げられる。これらは1種または2種以上が混合して用いられる。
[負極]
負極22は、正極21と同様に、例えば対向する一対の面を有する負極集電体22Aの両面または片面に負極活物質層22Bが設けられた構造を有している。負極集電体22Aには、長手方向における一方の端部に負極活物質層22Bが設けられず露出している部分があり、この露出部分に負極端子12が取り付けられている。負極集電体22Aは、例えば銅箔、ニッケル箔またはステンレス箔などの金属箔により構成される。
負極活物質層22Bは、負極活物質として、リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能な負極材料、金属リチウムのいずれか1種または2種以上を含んでおり、必要に応じて導電剤および結着剤を含んでいてもよい。リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、例えば炭素材料、金属酸化物および高分子化合物が挙げられる。
炭素材料としては、例えば難黒鉛化炭素材料、人造黒鉛材料、黒鉛系材料などが挙げられ、より具体的には、熱分解炭素類、コークス類、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭、カーボンブラックなどがある。このうち、コークス類にはピッチコークス、ニードルコークス、石油コークスなどがあり、有機高分子化合物焼成体というのは、フェノール樹脂やフラン樹脂などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。
また、金属酸化物としては、例えば酸化鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブデンなどが挙げられ、高分子化合物としてはポリアセチレンやポリピロールなどが挙げられる。
更に、リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、リチウムと合金を形成可能な金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として含む材料も挙げられる。この負極材料は金属元素または半金属元素の単体でも合金でも化合物でもよく、またこれらの1種または2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものでもよい。
なお、この発明において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを含むものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物またはこれらのうちの2種以上が共存するものがある。
このような金属元素または半金属元素としては、例えばスズ(Sn)、鉛(Pb)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム、インジウム(In)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)およびイットリウム(Y)が挙げられる。
中でも、長周期型周期表における14族の金属元素または半金属元素が好ましく、特に好ましいのはケイ素またはスズである。ケイ素およびスズは、リチウムを吸蔵および放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるからである。
スズの合金としては、例えばスズ以外の第2の構成元素として、ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、銀(Ag)、チタン(Ti)、ゲルマニウム(Ge)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)およびクロム(Cr)から成る群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
ケイ素の合金としては、例えばケイ素以外の第2の構成元素として、スズ、マグネシウム、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモンおよびクロムから成る群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
スズの化合物またはケイ素の化合物としては、例えば酸素(O)または炭素(C)を含むものが挙げられ、スズまたはケイ素に加えて、上述した第2の構成元素を含んでいてもよい。
更に、上述のような負極材料としては、チタンのようにリチウムと複合酸化物を形成する元素でもよい。もちろん、金属リチウムを析出溶解させてもよく、リチウム以外のマグネシウムやアルミニウムを析出溶解させることもできる。
なお、導電剤や結着剤としては、正極に用いた材料と同様のものを用いることができる。
[セパレータ]
セパレータ24は、イオン透過度が大きく、所定の機械的強度を有する絶縁性の薄膜から構成されている。具体的には、例えばポリプロピレンもしくはポリエチレンなどのポリオレフィン系の合成樹脂から成る多孔質膜、またはセラミック製の不織布などの無機材料から成る多孔質膜などが用いられ、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造としてもよい。特に、ポリオレフィン系の多孔質膜を含むものは、正極21と負極22との分離性に優れ、内部短絡や開回路電圧の低下をいっそう低減できるので好適である。
そして、外装部材30の内部は、電池素子20と、上記電解質組成物よりなる非水電解質とで満たされている。
[非水電解質電池の構成]
図3は、図1に示す非水電解質電池の電池素子と非水電解質との状態を示す模式図であり、電池素子が巻回される前の状態を示している。この場合、巻回は、例えば、巻回始端をS、巻回終端をEとし、セパレータと正極と負極の積層シートを巻回することによって行われる。
図3に示すように、負極集電体22Aに設けられた負極活物質層22Bと正極集電体21Aに設けられた正極活物質層21Bとの間には、正極と負極との間に電極間反応を仲介するこの発明の非水電解質層が介在している。
非水電解質23は、上記正極活物質層21Bおよび上記負極活物質層22Bのそれぞれから積層方向に交差する方向にはみ出して形成されていることが好ましい。このはみ出して形成された部分(延出部23A)は、正極活物質層21Bまたは負極活物質層22Bの少なくとも一方の側縁部(短くない辺縁部分)から0.1mm以上2mm以下の幅Hで形成されて、正極活物質層21Bや負極活物質層22Bの側縁部を覆っていることが好ましい。
正極活物質層21Bや負極活物質層22Bの側縁部は、電極製造の際の裁断部分となることが多く、バリが生じる可能性がある。そしてこの側縁部を非水電解質23が覆うことで、バリを原因とするショートが発生し難くなる。この発明では、非水電解質23がセラミック粉を含んでいるので、このようなショートを確実に回避することが可能となっている。
非水電解質23が正極活物質層21Bや負極活物質層22Bの側縁部からはみ出す幅Hは、0.1mm以上2mm以下であることが好ましい。0.1mm未満では、ショート回避効果が不十分となるおそれがある。また、2mmより多くても、その分の効果に十分な差が出ない。
また、延出部23Aは、正極活物質層21Bまたは負極活物質層22Bのなくとも一方の端部(長くない辺縁部分)から0.1mm以上5mm以下の幅(紙面に垂直な方向の幅、図示せず)で延出されて、正極活物質層21Bや負極活物質層22Bの端部を覆っていることが好ましい。
正極活物質層21Bや負極活物質層22Bの端部は、正極活物質を含む正極合剤や負極活物質を含む負極合剤を塗布する塗布開始部分であり、正極活物質層21Bや負極活物質層22Bの端部に段差が生じる場合がある。このとき、この段差部分でショートが発生しやすくなる。そしてこの端部を非水電解質23が覆うことで、段差を原因とするショートが発生し難くなる。この発明では、非水電解質23がセラミック粉を含んでいるので、このようなショートを良好に回避することが可能である。
非水電解質23が正極活物質層21Bや負極活物質層22Bの端部からはみ出す幅は、0.1mm以上5mm以下であることが好ましい。0.1mm未満では、ショート回避効果が不十分となるおそれがある。また、5mmより多くても、その分の効果に十分な差が出ない。なお、巻回状態において、端部のはみ出しは巻回始端Sおよび巻回終端Eの近傍で確認でき、側縁部のはみ出しは、正極リードおよび負極リードの延出部において確認できる。
3.第3の実施の形態
次に、上述したいわゆるラミネート型の非水電解質電池の製造方法の一例を説明する。
[正極の作製]
正極活物質として例えば粒子状の活物質材料を用いる場合には、正極活物質と必要に応じて導電剤および結着剤とを混合して正極合剤を調製し、N‐メチル‐2‐ピロリドンなどの分散媒に分散させて正極合剤スラリーを作製する。次に、この正極合剤スラリーを帯状の正極集電体21Aの両面に塗布し乾燥させ、圧縮成型して、正極集電体21Aに正極活物質層21Bを形成する。
[負極の作製]
負極活物質として例えば粒子状の活物質材料を用いる場合には、負極活物質と必要に応じて導電剤および結着剤とを混合して負極合剤を調製し、N‐メチル‐2‐ピロリドンなどの分散媒に分散させて負極合剤スラリーを作製する。次に、この負極合剤スラリーを負極集電体22Aの両面に塗布し乾燥させ、圧縮成型して、負極集電体22Aに負極活物質層22Bを形成する。
[非水電解質組成物の作製]
非水溶媒、マトリックス高分子、セラミックス粉および粘度調整用溶媒として例えばジメチルカーボネート(DMC)を混合し、攪拌する。また、これら材料とともに界面活性剤を添加するようにしても良い。
[非水電解質電池の作製]
上述のようにして作製した正極21および負極22の表面に非水電解質組成物を塗布した後、乾燥させて粘度調整用溶媒を揮発させて非水電解質層を形成する。このとき、非水電解質組成物は、正極活物質層21Bおよび負極活物質層22Bを覆い、正極活物質層21Bおよび上記負極活物質層22Bそれぞれの側縁部から0.1mm以上2mm以下、縁端部から0.1mm以上5mm以下はみ出すように塗布することが好ましい。その後、正極、セパレータ、負極、およびもう一枚のセパレータを長手方向をそろえて積層および巻回し、電池素子とする。
次に、上述の電池素子をラミネートフィルムで外装し、電池素子の周辺部を溶着により封止して、非水電解質電池を作製する。
なお、ゲル電解質層を有する非水電解質二次電池を作製する場合には、ポリフッ化ビニリデン等の高分子化合物のモノマーやポリマーの溶液を表面に塗布した正極21、負極22およびセパレータ13を巻回した電池素子を用いてもよい。すなわち、外装部材30の内部に電池素子を収納した後に、液状の非水電解液を注入することにより、ゲル電解質層を形成することができる。
以上に説明した二次電池では、充電を行うと、正極活物質層21Bからリチウムイオンが放出され、非水電解質層23を介して負極活物質層22Bに吸蔵される。放電を行うと、負極活物質層22Bからリチウムイオンが放出され、非水電解質層23を介して正極活物質層21Bに吸蔵される。
以下、この発明を実施例および比較例により更に詳細に説明するが、この発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、セラミックス粉の材料、添加量等を変化させて非水電解質電池を作製し、電池特性を評価した。
<実施例1−1>
[正極の作製]
正極活物質としてのリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2)91質量部と、導電剤としての黒鉛6質量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)10質量部とを均質に混合し、N‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)に分散させて、正極合剤スラリーを得た。
次に、得られた正極合剤スラリーを、正極集電体となる厚み20μmの帯状アルミニウム箔の両面に均一に塗布し、乾燥して、正極活物質層を形成した。これを幅38mm、長さ700mmの形状に切断して、正極を作製し、更に正極端子を取り付けた。
[負極の作製]
負極活物質としての人造黒鉛90質量部と、結着剤としてのPVdF10質量部とを均質に混合し、NMPに分散させて、負極合剤スラリーを得た。次に、得られた負極合剤スラリーを、負極集電体となる厚み10μmの帯状銅箔の両面に均一に塗布し、乾燥して、負極合剤層を形成した。これを幅40mm、長さ650mmの形状に切断して、負極を作製し、更に負極端子を取り付けた。
[非水電解質材料の作製]
また、非水電解質材料としては、非水電解液90質量部と、マトリックス高分子としてポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVdF:HFP=93.1:6.9(質量比))10質量部とを混合した。そして、この混合材料に対して、セラミックス粉として平均粒径0.1μmの炭化ケイ素(SiC)をセラミックス粉:マトリックス高分子=1:1となるように添加し、更に粘度調整用溶媒としてジメチルカーボネート(DMC)を添加して、粘度を50mPa・sに調整したものを用いた。このとき、マトリックス高分子であるポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体の重量平均分子量は、60×104とした。
なお、非水電解液は、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)を、エチレンカーボネート(EC):プロピレンカーボネート(PC)=6:4(質量比)の割合で混合した非水溶媒に対して、電解質塩としての六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を濃度が1.0mol/kg溶解させたものを用いた。
また、ジメチルカーボネート(DMC)は最終的には揮発させるため、電池内には残らない。
[非水電解質二次電池の作製]
正極および負極の両面に上述の非水電解質材料を塗布し、溶剤を揮発させてゲル電解質層を形成した。このとき、ゲル電解質中のセラミックス粉は、正極または負極の単位面積あたり0.6mg/cm2であった。正極および負極を厚み12μmの微多孔性ポリエチレンフィルムからなるセパレータを介して積層して巻き取り、アルミニウムラミネートフィルムからなる外装部材内に封入して非水電解質二次電池を得た。
得られた非水電解質二次電池の仕様の一部を表1に示す。
<実施例1−2>ないし<実施例1−17>、<比較例1−2>ないし<比較例1−7>
表1および表2に示すように、セラミックス粉である炭化ケイ素(SiC)の平均粒径、セラミックス粉の混合量、電解質の塩濃度、マトリックス高分子の重量平均分子量を変えた以外は実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
<実施例1−18>ないし<実施例1−23>、<比較例1−8>ないし<比較例1−9>
表1および表2に示すように、セラミックス粉として窒化アルミニウム(AlN)を用い、窒化アルミニウム(AlN)の平均粒径、セラミックス粉の混合量、電解質の塩濃度、マトリックス高分子の重量平均分子量を変えた以外は実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
<実施例1−24>ないし<実施例1−29>、<比較例1−10>ないし<比較例1−11>
表1および表2に示すように、セラミックス粉として窒化ホウ素(BN)を用い、窒化ホウ素(BN)の平均粒径、セラミックス粉の混合量、電解質の塩濃度、マトリックス高分子の重量平均分子量を変えた以外は実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
<比較例1−1>
表2に示すように、セラミックス粉を添加しない以外は実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
[性能評価]
以上のようにして得られた各例の電池について下記の性能評価を行い、得られる結果を表1および表2に併記した。
(1)ショート荷重
直径10mm、先端角度45度、R=4mmのSUS製棒を、3mm/minの速度で
セル中心を加圧していき、ショートするまでに、セルにかかる荷重を測定した。なお、ショート加重は、1000N以上が良好である。
(2)サイクル特性
4.2V−1ItAで3時間充電後、1ItAで3.0Vまでの放電を行い、初回放電時における放電容量を初回容量として測定した。このあと、同様の条件で充放電を行い、500サイクル後の放電容量を測定した。そして、下記の式から500サイクル目における容量維持率を算出した。
容量維持率[%]=(500サイクル後の放電容量/初回容量)×100
なお、容量維持率は、80%以上の維持率を示すことが望ましい。
(3)外観
目視で電池表面の状態を確認し、表面の凹凸の状態を確認した。この後、(2)と同様の条件下で500サイクルの充放電を行った後、ノギスを用いて電池厚みの測定を行った。充放電前後の電池厚みから、電池厚みの変化量を算出した。なお、電池外観は、電池表面に0.5mm以上の凹凸が無く、サイクル後でも厚み変化が10%以下と小さい方が望ましい。
以下の表1および表2に、評価結果を示す。
Figure 2011159488
Figure 2011159488
なお、表1および表2では、表面の凹凸が0.3mm以下かつ、サイクル後の非水電解質電池の厚み増加が元の厚みの7%以内である場合には「◎」とした。また、表面の凹凸が0.5mm以下かつ、サイクル後の非水電解質電池の厚み増加が元の厚みの15%以内である場合には「○」とした。表面の凹凸が0.5mmを超えた場合、もしくはサイクル後の非水電解質電池の厚み増加が元の厚みの10%を超えた場合には、不良として電池の外観の様子、電池膨れ等の状態を記載した。
表1からわかるように、ゲル電解質層中にセラミックス粉を含まない比較例1−1は、ゲル電解質層中にセラミックス粉を含む実施例および他の比較例よりもショート加重が小さい。また、ゲル電解質層中に含まれるセラミックス粉の量が、単位面積あたり0.5mg/cm2以上の場合には、ショート加重が1000N以上と顕著に向上する。
一方、ゲル電解質層中に含まれるセラミックス粉の量が単位面積あたり3.6mg/cm2以下を超える場合には、電池の外観不良が生じてしまうため好ましくない。このため、ゲル電解質層中に含まれるセラミックス粉の混合量は、単位面積あたり0.5mg/cm2以上3.6mg/cm2以下が好ましい。
また、たとえば比較例1−4、比較例1−5ならびに、実施例1−1ないし実施例1−4から分かるように、セラミックス粉の平均粒径が0.05μmと小さすぎる場合には、サイクル特性が低下し、セルに膨れが生じる。これは、セラミックス粉の平均粒径が小さすぎるために熱伝導性が低下し、添加の効果を得にくいためであると考えられる。また、セラミックス粉の平均粒径が2.8μmと大きすぎる場合には、ショート加重、サイクル特性ともに良好であるものの、電池外観に大きな凹凸が生じてしまうため好ましくない。セラミックス粉の平均粒径は、0.1μm以上2.5μm以下の範囲で用いることが好ましい。
比較例1−8、比較例1−9および実施例1−18、実施例1−19のようにセラミックス粉として窒化アルミニウム(AlN)を用いる場合にも同様に、平均粒径が0.1μm以上2.5μm以下の範囲で用いることが好ましい。また、比較例1−10、比較例1−11および実施例1−24、実施例1−25のようにセラミックス粉として窒化ホウ素(BN)を用いる場合についても同様に、平均粒径が0.1μm以上2.5μm以下の範囲で用いることが好ましい。
さらに、セラミックス粉とマトリックス高分子の混合比率は、1/1〜6/1であることが好ましい。この範囲で混合される場合、マトリックス高分子に対するセラミックス粉の混合量が少なすぎる場合、セラミックス粉の添加効果が薄くなってしまう。また、マトリックス高分子に対するセラミックス粉の混合量が多すぎる場合、ショート加重に強くなるものの、サイクル特性の低下が生じる。
実施例10、実施例11、実施例14および実施例15から分かるように、電解質塩の塩濃度が高いことにより、サイクル特性が向上することが分かる。これは、セラミックス粉が混合されたことによってゲル電解質成分が減少することから、電解質塩を多く含ませることにより、電池特性の低下を抑制することができる。電解質塩の塩濃度は、0.5mol/kg以上2.1mol/kg以下であることが好ましい。
[実施例2]
実施例2では、正極活物質材料、セラミックス粉の材料および非水電解質電池の電圧を変化させて非水電解質電池を作製し、電池特性を評価した。
<実施例2−1>
セラミックス粉として平均粒径0.5μmの炭化ケイ素(SiC)を用いた以外は、実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
<実施例2−2>
セラミックス粉として平均粒径0.5μmの窒化アルミニウム(AlN)を用いた以外は、実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
<実施例2−3>
セラミックス粉として平均粒径0.5μmの窒化ホウ素(BN)を用いた以外は、実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
<実施例2−4>
正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNiO2)を、セラミックス粉として平均粒径0.5μmの炭化ケイ素(SiC)を用いた以外は、実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
<実施例2−5>
正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNiO2)を、セラミックス粉として平均粒径0.5μmの窒化アルミニウム(AlN)を用いた以外は、実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
<実施例2−6>
正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNiO2)を、セラミックス粉として平均粒径0.5μmの窒化ホウ素(BN)を用いた以外は、実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
<比較例2−1>
セラミックス粉を混合しない以外は実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
<比較例2−2>
セラミックス粉として平均粒径0.5μmの酸化アルミニウム(Al23)を用いた以外は、実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
<比較例2−3>
正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNiO2)を用い、セラミックス粉を混合しない以外は実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
<比較例2−4>
正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNiO2)を、セラミックス粉として平均粒径0.5μmの酸化アルミニウム(Al23)を用いた以外は、実施例1−1と同様にして非水電解質電池を作製した。
[性能評価]
以上のようにして得られた各例の電池について下記の性能評価を行った。
(4)釘刺し安全性評価
実施例および比較例の各非水電解質電池を満充電状態で75℃に加熱して、電池の中央部に直径3mmの釘を刺し、ガスの噴出を確認した。非水電解質電池の充電電圧を徐々に上げていき、ガスの噴出が生じる電圧を確認した。
以下の表3に、結果を示す。
Figure 2011159488
表3から分かるように、この発明のセラミックス粉を混合した実施例2−1ないし実施例2−6は、釘刺し時のガス噴出電圧が高くなる。すなわち、実使用において安全性が高くなることが分かった。
以上、この発明を若干の実施形態および実施例によって説明したが、この発明はこれらに限定されるものではなく、この発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、正極および負極を積層して巻回した電池素子を備える場合について説明したが、一対の正極と負極とを積層した平板状の電池素子、または複数の正極と負極とを積層した積層型の電池素子を備える場合についても、この発明を適用することができる。
また、この発明は、上述の如く、電極反応物質としてリチウムを用いる電池に関するものであるが、この発明の技術的思想は、ナトリウム(Na)若しくはカリウム(K)などの他のアルカリ金属、マグネシウム(Mg)若しくはカルシウム(Ca)などのアルカリ土類金属、またはアルミニウムなどの他の軽金属を用いる場合についても適用することが可能である。
11…正極端子
12…負極端子
20…電池素子
21…正極
21A…正極集電体
21B…正極活物質層
21a…電極表面部
21b…電極内部
22…負極
22A…負極集電体
22B…負極活物質層
23…非水電解質(層)
23a…接面部
23b…内部
24…セパレータ
25…保護テープ
30…外装部材
31…密着フィルム

Claims (12)

  1. 電解質塩と、
    非水溶媒と、
    マトリックス高分子と、
    熱伝導率が50W/m℃以上のセラミックス粉と
    を含む
    非水電解質組成物。
  2. 上記セラミックス粉が、炭化ケイ素(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)および窒化ホウ素(BN)から成る群より選ばれた少なくとも1種である
    請求項1に記載の非水電解質組成物。
  3. 上記セラミックス粉の平均粒径が0.1μm以上2.5μm以下である
    請求項2に記載の非水電解質組成物。
  4. 上記セラミックス粉の単位面積当たりの混合量が、0.5mg/cm2以上3.6mg/cm2以下である
    請求項3に記載の非水電解質組成物
  5. 上記セラミックス粉と上記マトリックス高分子との混合比率が、質量比で1/1以上6/1以下である
    請求項5に記載の非水電解質組成物。
  6. 上記電解質塩がリチウム塩であり、当該非水電解質におけるリチウム塩濃度が0.5mol/kg以上2.1mol/kg以下である
    請求項1に記載の非水電解質組成物。
  7. 上記マトリックス高分子がポリフッ化ビニリデンを含み、該ポリフッ化ビニリデンの重量平均分子量が550000以上である
    請求項1に記載の非水電解質組成物。
  8. 正極と、
    負極と、
    上記正極および上記負極間に配置されるセパレータと、
    非水電解質と
    を備え、
    上記非水電解質が、
    電解質塩と、
    非水溶媒と、
    マトリックス高分子と、
    熱伝導率が50W/m℃以上のセラミックス粉と
    を含む
    非水電解質二次電池。
  9. 上記セラミックス粉が、炭化ケイ素(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)および窒化ホウ素(BN)から成る群より選ばれた少なくとも1種である
    請求項8に記載の非水電解質二次電池。
  10. 上記セラミックス粉の平均粒径が0.1μm以上2.5μm以下である
    請求項9に記載の非水電解質二次電池。
  11. 上記セラミックス粉の単位面積当たりの混合量が、0.5mg/cm2以上3.6mg/cm2以下である
    請求項10に記載の非水電解質二次電池。
  12. 上記非水電解質が、上記正極活物質層および上記負極活物質層のそれぞれから積層方向に交差する方向にはみ出して形成された延出部を備えており、
    該延出部が、上記正極活物質層および上記負極活物質層の少なくとも一方の側縁部から0.1mm以上2mm以下の幅を覆う
    請求項6に記載の非水電解質二次電池。
JP2010019980A 2010-02-01 2010-02-01 非水電解質組成物および非水電解質二次電池 Abandoned JP2011159488A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010019980A JP2011159488A (ja) 2010-02-01 2010-02-01 非水電解質組成物および非水電解質二次電池
EP11151911A EP2355216A1 (en) 2010-02-01 2011-01-24 Nonaqueous electrolyte composition and nonaqueous electrolyte secondary battery
CN2011100260700A CN102142581A (zh) 2010-02-01 2011-01-24 非水电解质组合物和非水电解质二次电池
US13/014,830 US9595717B2 (en) 2010-02-01 2011-01-27 Nonaqueous electrolyte composition and nonaqueous electrolyte secondary battery
US15/420,566 US9806374B2 (en) 2010-02-01 2017-01-31 Battery

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010019980A JP2011159488A (ja) 2010-02-01 2010-02-01 非水電解質組成物および非水電解質二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011159488A true JP2011159488A (ja) 2011-08-18

Family

ID=43877169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010019980A Abandoned JP2011159488A (ja) 2010-02-01 2010-02-01 非水電解質組成物および非水電解質二次電池

Country Status (4)

Country Link
US (2) US9595717B2 (ja)
EP (1) EP2355216A1 (ja)
JP (1) JP2011159488A (ja)
CN (1) CN102142581A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011210433A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Sony Corp 非水電解質組成物および非水電解質電池
WO2014148036A1 (ja) 2013-03-19 2014-09-25 ソニー株式会社 セパレータ、電池、電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システム
WO2014147955A1 (ja) 2013-03-19 2014-09-25 ソニー株式会社 電池、電解質層、電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システム
JP2019526893A (ja) * 2016-09-13 2019-09-19 ナショナル ユニバーシティー オブ シンガポールNational University of Singapore 固体電解質

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104300123B (zh) * 2014-03-20 2017-05-31 中航锂电(江苏)有限公司 一种混合正极材料、使用该正极材料的正极片及锂离子电池
TWI604650B (zh) 2016-07-12 2017-11-01 財團法人工業技術研究院 膠態電解質與其前驅組合物及電池
CN107785621A (zh) * 2017-09-29 2018-03-09 安徽艾克瑞德科技有限公司 一种内化成胶体电解液及其配制方法
US11236202B2 (en) 2017-12-01 2022-02-01 CommScope Connectivity Belgium BVBA Methods of preparing low tack soft gel compositions and such gel compositions prepared therefrom
CN109873197B (zh) * 2019-02-20 2021-12-14 苏州大学 一种固态锂离子电池用聚合物电解质及其制备方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0836238B1 (en) * 1995-06-28 2005-11-16 Ube Industries, Ltd. Nonaqueous secondary battery
JPH10214640A (ja) 1997-01-30 1998-08-11 Asahi Chem Ind Co Ltd 電 池
US6642294B1 (en) * 1997-10-02 2003-11-04 Basf Aktiengesellschaft Mixtures with special softening agents suited as a solid electrolyte or separator for electrochemical cells
TW460505B (en) * 1998-04-27 2001-10-21 Sumitomo Chemical Co Separator for nonaqueous electrolyte battery and lithium secondary battery made from the same
JP2002523892A (ja) * 1998-08-21 2002-07-30 エス・アール・アイ・インターナシヨナル 電子回路およびコンポーネントの印刷
JP2003003078A (ja) 2000-09-19 2003-01-08 Nisshinbo Ind Inc イオン導電性組成物、ゲル電解質、及び非水電解質電池並びに電気二重層キャパシタ
JP2007188777A (ja) * 2006-01-13 2007-07-26 Sony Corp セパレータおよび非水電解質電池
CN101687404B (zh) * 2007-06-06 2013-06-05 旭化成电子材料株式会社 多层多孔膜
JP5077131B2 (ja) * 2007-08-02 2012-11-21 ソニー株式会社 正極活物質、並びにそれを用いた正極、および非水電解質二次電池
WO2009026467A1 (en) * 2007-08-21 2009-02-26 A123 Systems Inc. Separator for electrochemical cell and method for its manufacture
CN101809801B (zh) * 2007-09-28 2014-03-26 A123系统公司 具有无机/有机多孔膜的电池
JP5376285B2 (ja) 2008-07-09 2013-12-25 株式会社リコー クリーニングローラ、帯電装置、プロセスユニット及び画像形成装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011210433A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Sony Corp 非水電解質組成物および非水電解質電池
WO2014148036A1 (ja) 2013-03-19 2014-09-25 ソニー株式会社 セパレータ、電池、電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システム
WO2014147955A1 (ja) 2013-03-19 2014-09-25 ソニー株式会社 電池、電解質層、電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システム
KR20150131005A (ko) 2013-03-19 2015-11-24 소니 주식회사 세퍼레이터, 전지, 전지 팩, 전자 기기, 전동 차량, 축전 장치 및 전력 시스템
KR20150132128A (ko) 2013-03-19 2015-11-25 소니 주식회사 전지, 전해질층, 전지 팩, 전자 기기, 전동 차량, 축전 장치 및 전력 시스템
EP3306708A1 (en) 2013-03-19 2018-04-11 Sony Corporation Separator, battery, battery pack, electronic apparatus, electric vehicle, power storage device, and power system
US10079379B2 (en) 2013-03-19 2018-09-18 Murata Manufacturing Co., Ltd. Separator, battery, battery pack, electronic apparatus, electric vehicle, power storage device, and electric power system
US10084201B2 (en) 2013-03-19 2018-09-25 Murata Manufacturing Co., Ltd. Battery, electrolyte layer, battery pack, electronic apparatus, electric vehicle, power storage device, and electric power system
EP3573137A1 (en) 2013-03-19 2019-11-27 Murata Manufacturing Co., Ltd. Separator, battery, battery pack, electronic apparatus, electric vehicle, power storage device, and power system
JP2019526893A (ja) * 2016-09-13 2019-09-19 ナショナル ユニバーシティー オブ シンガポールNational University of Singapore 固体電解質

Also Published As

Publication number Publication date
CN102142581A (zh) 2011-08-03
EP2355216A1 (en) 2011-08-10
US9595717B2 (en) 2017-03-14
US20110189539A1 (en) 2011-08-04
US20170141431A1 (en) 2017-05-18
US9806374B2 (en) 2017-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9698444B2 (en) Nonaqueous electrolyte composition, nonaqueous electrolyte secondary battery, and method for manufacturing nonaqueous electrolyte secondary battery
JP5412937B2 (ja) 非水電解質組成物及び非水電解質二次電池
JP4396675B2 (ja) 非水電解質二次電池
US9806374B2 (en) Battery
KR101432806B1 (ko) 비수 용매, 비수 전해질 조성물 및 비수 전해질 2차 전지
JP5494116B2 (ja) 非水電解質組成物および非水電解質電池
JP2008004503A (ja) 非水電解質組成物及び非水電解質二次電池
JP5509618B2 (ja) 非水電解質組成物及び非水電解質二次電池
JP5023518B2 (ja) 角型又はラミネート型電池用非水電解質組成物及び非水電解質二次電池
JP2008041635A (ja) 非水電解質組成物及び非水電解質二次電池
JP2008047400A (ja) 非水電解質二次電池
JP2008159496A (ja) ゲル電解質、リチウムイオン二次電池及びゲル電解質の製造方法
JP2008066062A (ja) 非水電解質組成物及び非水電解質二次電池
JP2008117614A (ja) 電極用集電体及び非水電解質二次電池
JP2008071731A (ja) 非水電解質二次電池
JP2008147014A (ja) 非水電解質組成物及び非水電解質二次電池
JP2007194104A (ja) ゲル状電解質電池
JP2007335175A (ja) 非水電解質電池の電極合剤層用塗料組成物の製造方法、非水電解質電池用電極及び非水電解質電池
JP5007507B2 (ja) 二次電池用非水電解質組成物及び非水電解質二次電池
JP2020080208A (ja) 二次電池及び柱状電極
JP5007506B2 (ja) 二次電池用非水電解質組成物及びこれを用いた非水電解質二次電池
WO2020158299A1 (ja) 非水電解質二次電池およびこれに用いる電解液
JP2008016252A (ja) 非水電解質組成物及び非水電解質電池
JP5332876B2 (ja) 非水電解質、非水電解質二次電池及び非水電解質二次電池の製造方法
JP2007207484A (ja) 非水電解質組成物及びこれを用いた非水電解質二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130122

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20130416