JP2011158801A - 偏光素子、偏光素子の製造方法、液晶装置、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】放熱性に優れた偏光素子、偏光素子の製造方法、液晶装置、電子機器を提供する。
【解決手段】基板と、前記基板上であって、平面視においてストライプ状に配列された複数の突起部と、それぞれの前記突起部の頂部に形成され、前記突起部の配列方向と直交する断面視において楕円形状を有する放熱部と、を備えた。
【選択図】図1
【解決手段】基板と、前記基板上であって、平面視においてストライプ状に配列された複数の突起部と、それぞれの前記突起部の頂部に形成され、前記突起部の配列方向と直交する断面視において楕円形状を有する放熱部と、を備えた。
【選択図】図1
Description
本発明は、偏光素子、偏光素子の製造方法、液晶装置、電子機器に関する。
電子機器としてのプロジェクターは、光変調装置としての液晶装置を備えている。当該液晶装置は、対向配置された一対の基板間に液晶層が挟持された構成のものが知られている。この一対の基板には、液晶層に電圧を印加するための電極がそれぞれ形成されている。そして、各基板には偏光板が配置されており、液晶層に対して所定の偏光が入射及び出射される構成となっている。
ところで、上記プロジェクターでは、光源としてハロゲンランプや高圧水銀ランプ等が用いられている。そして、光源から偏光板に対して強力な光が照射されるため、照射した光による熱等により偏光板が劣化して光学特性が低下してしまうおそれがある。そこで、例えば、液晶装置と偏光板との間に冷却ファンによって風を送り込むことにより偏光板を冷却する構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記の構成では、偏光板に風を送り込むための送風装置等を要するため、部品点数が増加してしまう。また、構成が複雑化してしまう、という課題があった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる偏光素子は、基板と、前記基板上であって、平面視においてストライプ状に配列された複数の突起部と、それぞれの前記突起部の頂部に形成され、前記突起部の配列方向と直交する断面視において楕円形状を有する放熱部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、基板上に形成された突起部と、突起部上に形成された楕円形状を有する放熱部と、によって、容易な構成で、効果的に放熱を行うことができる。そして、例えば、偏光素子を、プロジェクターの光変調装置の一部として用いた場合において、光源としてのハロゲンランプや高圧水銀ランプ等から光を照射したとき、照射光による熱が、突起部及び放熱部から放熱され、熱による劣化等を防止することができる。さらに、突起部は、放熱部によって外力から保護されるため、取り扱い性を向上させることができる。
[適用例2]上記適用例にかかる偏光素子の前記放熱部は、隣接する前記突起部のうち、一方の前記突起部側の方向に形成された第1凸部と、隣接する前記突起部のうち、他方の前記突起部側の方向に形成された第2凸部と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、隣接する突起部の双方に向けて形成された第1凸部と第2凸部により、容易な構成で、効果的に放熱を行うことができる。
[適用例3]上記適用例にかかる偏光素子では、隣接する前記放熱部との間に隙間を有することを特徴とする。
この構成によれば、突起部や放熱部からの放熱に加え、隣接する放熱部との間に形成された隙間からも熱を逃がし、さらに放熱性を向上させることができる。
[適用例4]上記適用例にかかる偏光素子では、前記突起部の表面に形成された保護膜を備え、前記放熱部が、前記保護膜上に形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、突起部を保護し、信頼性を向上させることができる。例えば、突起部の材料にアルミニウムが用いられた場合では、水分等に反応して腐食が発生するおそれがあるが、突起部の表面を保護膜で覆うことにより、腐食の発生を防止することができる。
[適用例5]上記適用例にかかる偏光素子では、前記基板と隣接する前記突起部と隣接する前記突起部に形成された前記放熱部とで囲まれた空間を有することを特徴とする。
この構成によれば、例えば、放熱部側から基板側に向けて光を照射した際に、放熱部を透過した光は、空間を介して基板方向に進行する。ここで、空間における屈折率は、ほぼ1であるため、空間中に進入した光は、ほぼ屈折せずに基板方向に進行するため、光学特性を十分確保することができる。
[適用例6]上記適用例にかかる偏光素子の前記突起部は、前記基板上に形成された第1突起部と、前記第1突起部上に形成された第2突起部と、を有し、前記第1突起部は、相対的に光の反射性が高い光反射性材料からなり、前記第2突起部は、相対的に光の吸収性が高い光吸収性材料からなることを特徴とする。
この構成によれば、第1突起部において所望の光反射性を確保しつつ、第2突起部において所望の光吸収性を確保することができる。これにより、例えば、偏光素子を表示装置に用いた場合に、表示コントラストを向上させることができる。
[適用例7]本適用例にかかる偏光素子の製造方法は、基板上であって、平面視においてストライプ状に複数の突起部を形成する突起部形成工程と、それぞれの前記突起部の頂部に、前記突起部の配列方向と直交する断面視において楕円形状を有する放熱部を形成する放熱部形成工程と、を含むことを特徴とする。
この構成によれば、基板上に突起部が形成され、突起部上に楕円形状を有する放熱部が形成される。これにより、容易な構成で、効果的に放熱を行うことができる。そして、例えば、偏光素子を、プロジェクターの光変調装置の一部として用いた場合において、光源としてのハロゲンランプや高圧水銀ランプ等から光を照射したとき、照射光による熱が、突起部及び放熱部から放熱され、熱による劣化等を防止することができる。さらに、突起部は、放熱部によって外力から保護されるため、取り扱い性を向上させることができる。
[適用例8]上記適用例にかかる偏光素子の製造方法の前記放熱部形成工程では、隣接する前記突起部のうち、一方の前記突起部側の方向から斜方成膜して、隣接する前記突起部のうち、一方の前記突起部側の方向に向けた第1凸部を形成する第1凸部形成工程と、隣接する前記突起部のうち、他方の前記突起部側の方向から斜方成膜して、隣接する前記突起部のうち、他方の前記突起部側の方向に向けた第2凸部を形成する第2凸部形成工程と、を含むことを特徴とする。
この構成によれば、隣接する突起部の双方に向けて第1凸部と第2凸部が形成され、容易な構成で、効果的に放熱を行うことができる。
[適用例9]上記適用例にかかる偏光素子の製造方法の前記放熱部形成工程では、前記第1凸部形成工程と前記第2凸部形成工程を同時期に行うことを特徴とする。
この構成によれば、第1凸部と第2凸部の形成処理時間を短縮させることができる。
[適用例10]上記適用例にかかる偏光素子の製造方法では、前記突起部形成工程と前記放熱部形成工程との間に、前記突起部の表面に保護膜を形成する保護膜形成工程を有することを特徴とする。
この構成によれば、保護膜の形成によって突起部が保護されるので、信頼性を向上させることができる。
[適用例11]本適用例にかかる液晶装置は、上記の偏光素子、または、上記の偏光素子の製造方法によって製造された偏光素子を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、放熱性に優れた液晶装置を提供することができる。
[適用例12]本適用例にかかる電子機器は、上記の偏光素子、または、上記の偏光素子の製造方法によって製造された偏光素子、または、上記の液晶装置を搭載したことを特徴とする。
この構成によれば、高品位の電子機器を提供することができる。この場合、電子機器として、例えば、プロジェクター等の投射型表示装置や、携帯電話機等の携帯端末機、テレビ受像機等が該当する。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材ごとに縮小を異ならせて図示している。
(偏光素子の構成)
まず、偏光素子の構成について説明する。図1は、偏光素子の構成を示し、同図(a)は、断面図であり、同図(b)は、平面図である。なお、以下の説明においてはXYZ座標系を設定し、このXYZ座標系を参照しつつ各部材の位置関係を説明する。この際、水平面内における所定の方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、垂直面内においてX軸方向とY軸方向のそれぞれに直交する方向をZ軸方向とする。本実施形態では、以下に説明する突起部3の延在方向をX軸方向とし、突起部3の配列軸をY軸方向として表している。
まず、偏光素子の構成について説明する。図1は、偏光素子の構成を示し、同図(a)は、断面図であり、同図(b)は、平面図である。なお、以下の説明においてはXYZ座標系を設定し、このXYZ座標系を参照しつつ各部材の位置関係を説明する。この際、水平面内における所定の方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、垂直面内においてX軸方向とY軸方向のそれぞれに直交する方向をZ軸方向とする。本実施形態では、以下に説明する突起部3の延在方向をX軸方向とし、突起部3の配列軸をY軸方向として表している。
図1(a),(b)に示すように、偏光素子1は、基板2と、基板2上であって、平面視においてストライプ状に配列された複数の突起部3と、それぞれの突起部3の頂部に形成された放熱部5を備えている。放熱部5は、突起部3の配列方向と直交する断面視において楕円形状を有している。基板2は、例えば、ガラスや石英、プラスチック等の透光性を有する材料である。なお、偏光素子1を適用する用途によっては、偏光素子1が蓄熱して高温になる場合があるため、基板2の材料としては、耐熱性の高いガラスや石英を用いることが好ましい。
基板2の表面(一方面側)には、X軸方向に延在する複数の突起部3が、平面視において略ストライプ状(縞状)に形成されている。突起部3は、光反射性が相対的に高い光反射性材料が用いられ、例えば、アルミニウム(Al)のような金属材料等である。そして、隣接する突起部3の間には溝部6が形成されている。溝部6は、可視光の波長よりも短い周期でY軸方向に均等な間隔で形成されており、突起部3も同周期で配列されている。例えば、突起部3の高さは、50〜200nmであり、突起部3の幅は、70nmである。また、隣接する突起部3の間隔(溝部6のY軸方向の幅)は、70nmであり、周期(ピッチ)は、140nm、である。このように、偏光素子1は、ワイヤーグリッド構造を有している。
突起部3の表面には保護膜4が形成されている。保護膜4は、SiO2等の可視光に対して透明な光学材料である。なお、SiO2の他の材料としては、Al2O3やMgF2等を用いることもできる。
それぞれの突起部3の頂部には、X軸方向に延在する放熱部5が形成されている。本実施形態では、突起部3の頂部であって、保護膜4上に放熱部5が形成されている。前述の通り偏光素子1を適用する用途によっては、偏光素子1が蓄熱して高温になるため、放熱部5は、効果的に放熱する機能を有している。放熱部5は、可視領域において光の吸収性が低い誘電体からなり、例えば、SiO2、Al2O3等の酸化物や、SiN等の窒化物である。
各放熱部5は、突起部3の配列方向と直交する断面視において楕円形状を有し、表面積をより多く得ている。図1(a)に示すように、各放熱部5は、第1凸部5aと第2凸部5bを有している。具体的には、第1凸部5aは、隣接する突起部3のうち、一方の突起部3側の方向に形成され、第2凸部5bは、隣接する突起部3のうち、他方の突起部3側の方向に形成されている。また、隣接する放熱部5との間に隙間10を有している。このように隙間10を有することにより、基板2側での蓄熱を隙間10を介して外部に逃がすことが可能となり、放熱効果を向上させることができる。また、放熱部5は突起部3の頂部に形成されるので、放熱部5によって突起部3が保護される。従って、当該放熱部5は、放熱機能を有するとともに、突起部3等を保護する保護膜としてとも機能する。
また、偏光素子1は、図1(a)に示すように、基板2と隣接する突起部3と隣接する突起部3に形成された放熱部5とで囲まれた空間12を有している。当該空間12は、空気(或いは、真空雰囲気)であるため、突起部3間は、屈折率がほぼ1となる。従って、光学特性を十分確保することができる。そして、上記のように構成された偏光素子1Aでは、突起部3の延在方向に対して略直交する方向(Y軸方向)に振動する直線偏光(TM波)を透過させ、突起部3の延在方向(X軸方向)に対して略平行方向に振動する直線偏光(TE波)を反射させることができる。
(偏光素子の製造方法)
次に、本実施形態の偏光素子1の製造方法について説明する。図2は、偏光素子の製造方法を示す工程図である。本実施形態にかかる偏光素子1の製造方法は、基板2上であって、平面視においてストライプ状に複数の突起部3を形成する突起部形成工程と、それぞれの突起部3の頂部に、突起部3の配列方向と直交する断面視において楕円形状を有する放熱部5を形成する放熱部形成工程と、を含むものである。以下、図面を参照しながら説明する。
次に、本実施形態の偏光素子1の製造方法について説明する。図2は、偏光素子の製造方法を示す工程図である。本実施形態にかかる偏光素子1の製造方法は、基板2上であって、平面視においてストライプ状に複数の突起部3を形成する突起部形成工程と、それぞれの突起部3の頂部に、突起部3の配列方向と直交する断面視において楕円形状を有する放熱部5を形成する放熱部形成工程と、を含むものである。以下、図面を参照しながら説明する。
図2(a)の突起部形成工程では、基板2上に突起部3を形成する。具体的には、石英等の基板2上に、アルミニウム等の導電性膜を成膜し、当該導電性膜上にレジスト膜を形成する。次いで、レジスト膜を露光し、その後に現像して、略ストライプ状のパターンをレジスト膜に発現させる。次いで、発現されたレジスト膜をエッチングマスクとして用いて、導電性膜を基板2面までエッチングする。その後、レジスト膜を除去することにより、図2(a)に示すように、基板2上にストライプ状に配置された複数の突起部3が形成される。
図2(b)の保護膜形成工程では、突起部3の表面に保護膜4を形成する。例えば、スパッタ法を用いて、突起部3上にSiO2等の誘電体膜を形成する。
図2(c)の放熱部形成工程では、それぞれの突起部3の頂部に放熱部5を形成する。
当該放熱部形成工程は、隣接する突起部3のうち、一方の突起部3側の方向から斜方成膜して、隣接する突起部3のうち、一方の突起部3側の方向に向けた第1凸部を形成する第1凸部形成工程と、隣接する突起部3のうち、他方の突起部3側の方向から斜方成膜して、隣接する突起部3のうち、他方の突起部3側の方向に向けた第2凸部を形成する第2凸部形成工程と、を含む。ここで、本実施形態では、第1凸部形成工程と第2凸部形成工程
を同時期に行う。例えば、図2(c)に示すように、スパッタ装置を用いて、一方の突起部3側の方向及び他方の突起部3側の方向から斜方成膜する。図2(c)では、スパッタ粒子の入射方向を矢印で表し、スパッタ粒子の堆積段階における放熱部5’を示している。そして、さらに、スパッタ粒子を堆積させることにより、図2(d)に示すように、断面視において楕円形状の放熱部5が形成される。基板2面に対する斜方成膜の斜方角度は、およそ0〜50°の範囲で適宜設定することができる。斜方成膜は、所定の処理時間経過後に終了する。すなわち、所望の放熱部5の形状を得た段階で終了する。なお、さらに、斜方成膜を継続した場合には、放熱部5が、断面視において円形状に形成されていくが、処理時間の短縮化、材料削減等を考慮し、本実施形態では、放熱部5が、断面視において楕円形状を有した段階で放熱部形成工程を終了させる。
当該放熱部形成工程は、隣接する突起部3のうち、一方の突起部3側の方向から斜方成膜して、隣接する突起部3のうち、一方の突起部3側の方向に向けた第1凸部を形成する第1凸部形成工程と、隣接する突起部3のうち、他方の突起部3側の方向から斜方成膜して、隣接する突起部3のうち、他方の突起部3側の方向に向けた第2凸部を形成する第2凸部形成工程と、を含む。ここで、本実施形態では、第1凸部形成工程と第2凸部形成工程
を同時期に行う。例えば、図2(c)に示すように、スパッタ装置を用いて、一方の突起部3側の方向及び他方の突起部3側の方向から斜方成膜する。図2(c)では、スパッタ粒子の入射方向を矢印で表し、スパッタ粒子の堆積段階における放熱部5’を示している。そして、さらに、スパッタ粒子を堆積させることにより、図2(d)に示すように、断面視において楕円形状の放熱部5が形成される。基板2面に対する斜方成膜の斜方角度は、およそ0〜50°の範囲で適宜設定することができる。斜方成膜は、所定の処理時間経過後に終了する。すなわち、所望の放熱部5の形状を得た段階で終了する。なお、さらに、斜方成膜を継続した場合には、放熱部5が、断面視において円形状に形成されていくが、処理時間の短縮化、材料削減等を考慮し、本実施形態では、放熱部5が、断面視において楕円形状を有した段階で放熱部形成工程を終了させる。
ここで、上記の放熱部形成工程では、斜方成膜した際、隣接した放熱部5’の一部が影(シャドーイング効果)となり、隣接する放熱部5との間に隙間10が形成される。さらに、突起部3の一部や放熱部5’の一部が影(シャドーイング効果)となり、基板2と隣接する突起部3と隣接する突起部3に形成された放熱部5とで囲まれた空間12が形成される。
なお、上記した放熱部形成工程における斜方成膜では、スパッタ装置のターゲットに近い側と遠い側では、堆積するスパッタ粒子の量が異なり、ターゲットに近いほど堆積するスパッタ粒子の量が多くなる傾向がある。このため、第1凸部5aの体積は、スパッタ装置のターゲットに近い側(Y軸負方向側)ほど大きく、ターゲットから遠い側(Y軸正方向側)ほど小さくなる。一方、第2凸部5bの体積は、スパッタ装置のターゲットに近い側(Y軸正方向側)ほど大きく、ターゲットから遠い側(Y軸負方向側)ほど小さくなる。従って、各第1凸部5a及び各第2凸部5bの体積は異なるが、各突起部3に対応する第1凸部5aと第2凸部5bとの体積の和は等しくなり、各突起部3上には、体積和が等しい放熱部5が形成される。これにより、偏光状態が安定し、光学特性を向上させることができる。以上の工程を経ることにより、偏光素子1を製造することができる。
(電子機器の構成)
次に、電子機器の構成について説明する。図3は、電子機器としてのプロジェクターの構成を示す概略図である。図3に示すように、プロジェクター800は、光源810と、ダイクロイックミラー813,814と、反射ミラー815,816,817と、入射レンズ818と、リレーレンズ819と、出射レンズ820と、光変調部822,823,824と、クロスダイクロイックプリズム825と、投射レンズ826等を有している。
次に、電子機器の構成について説明する。図3は、電子機器としてのプロジェクターの構成を示す概略図である。図3に示すように、プロジェクター800は、光源810と、ダイクロイックミラー813,814と、反射ミラー815,816,817と、入射レンズ818と、リレーレンズ819と、出射レンズ820と、光変調部822,823,824と、クロスダイクロイックプリズム825と、投射レンズ826等を有している。
光源810は、メタルハライド等のランプ811とランプの光を反射するリフレクター812とからなる。なお、光源810としては、メタルハライド以外にも超高圧水銀ランプ、フラッシュ水銀ランプ、高圧水銀ランプ、Deep UVランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ等を用いることも可能である。
ダイクロイックミラー813は、光源810からの白色光に含まれる赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー817で反射されて、赤色光用の光変調部822に入射される。また、ダイクロイックミラー813で反射された青色光と緑色光のうち、緑色光は、ダイクロイックミラー814によって反射され、緑色光用光変調部823に入射される。青色光は、ダイクロイックミラー814を透過し、長い光路による光損失を防ぐために設けられた入射レンズ818、リレーレンズ819及び出射レンズ820を含むリレー光学系821を介して、青色光が光変調部824に入射される。
光変調部822〜824は、液晶ライトバルブ830を挟んで両側に、入射側偏光素子部840と射出側偏光素子部850と、が配置されている。入射側偏光素子部840と射出側偏光素子部850とは、互いの透過軸が直交して(クロスニコル配置)配置されている。そして、入射側偏光素子部840及び射出側偏光素子部850には、上記の偏光素子1が含まれている。
各光変調部822〜824により変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム825に入射する。このクロスダイクロイックプリズム825は4つの直角プリズムを貼り合わせたものであり、その界面には赤光を反射する誘電体多層膜と青光を反射する誘電体多層膜とがX字状に形成されている。これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ826によってスクリーン827上に投写され、画像が拡大されて表示される。
以上のような構成のプロジェクター800では、入射側偏光素子部840及び射出側偏光素子部850に、上述した偏光素子1を用いるため、高出力の光源を用いても、放熱部5により放熱性が向上され、光変調部822〜824の劣化が抑えられる。そのため、信頼性が高く優れた表示特性を有するプロジェクター800を提供することができる。
(液晶装置の構成)
次に、液晶装置の構成について説明する。図4は、液晶装置の構成を示す概略図である。図4に示すように、液晶装置900は、素子基板910と、対向基板920と、素子基板910と対向基板920の間に配置された液晶層950と、を備えている。
次に、液晶装置の構成について説明する。図4は、液晶装置の構成を示す概略図である。図4に示すように、液晶装置900は、素子基板910と、対向基板920と、素子基板910と対向基板920の間に配置された液晶層950と、を備えている。
素子基板910及び対向基板920のそれぞれには、偏光素子部930,940を備えている。偏光素子部930,940には、上記した偏光素子1が含まれている。
偏光素子部930は、基板本体931と突起部932及び放熱部933を備え、偏光素子部940は、基板本体941と突起部942及び放熱部943を備えている。本実施形態では、基板本体931,941は偏光素子の基板であると同時に液晶装置用の基板も兼ねている。また、突起部932と突起部942は、互いに交差するように配置されている。
偏光素子部930の内面側(液晶層950側)には、画素電極914や不図示の配線やTFT素子を備え、配向膜916が設けられている。同様に、偏光素子部940の内面側(液晶層950側)には、共通電極924や配向膜926が設けられている。
このような構成の液晶装置900では、偏光素子部930,940に放熱部が設けられた偏光素子が配置されるため、放熱特性を向上させることができる。さらに、基板本体931,941が、液晶装置用の基板と、偏光素子用の基板との機能をかねることから、部品点数を削減することができる。そのため、装置全体が薄型化でき、液晶装置900の機能を向上させることができる。更に、装置構造が簡略化されるので、製造が容易であるとともにコスト削減を図ることができる。
(液晶装置を搭載した電子機器の構成)
次に、上記の液晶装置を搭載した電子機器の構成について説明する。図5は、液晶装置を搭載した電子機器としての携帯電話機の構成を示す斜視図である。図5に示すように、携帯電話機1000は、上記液晶装置900を含む表示部1001と、複数の操作ボタン1002と、受話口1003と、及び送話口1004等を備えている。これにより、信頼性に優れ、高品質な表示が可能な表示部を具備した携帯電話機1000を提供することができる。
次に、上記の液晶装置を搭載した電子機器の構成について説明する。図5は、液晶装置を搭載した電子機器としての携帯電話機の構成を示す斜視図である。図5に示すように、携帯電話機1000は、上記液晶装置900を含む表示部1001と、複数の操作ボタン1002と、受話口1003と、及び送話口1004等を備えている。これにより、信頼性に優れ、高品質な表示が可能な表示部を具備した携帯電話機1000を提供することができる。
また、上記の液晶装置900は、上記携帯電話機1000の他にも、例えば、電子ブック、パーソナルコンピューター、ディジタルスチールカメラ、液晶テレビ、プロジェクター、ビューファインダー型あるいはモニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができる。
従って、上記実施形態によれば、以下に示す効果がある。
(1)各突起部3上に形成された放熱部5により、簡易な構成で容易に放熱性を向上させることができる。
(2)隣接する放熱部5の間に隙間10を形成した。これにより、突起部3や放熱部5からの放熱に加え、隙間10からも放熱され、さらに放熱性を向上させることができる。
(3)突起部3の頂部に放熱部5が形成されるため、突起部3や基板2を保護する保護膜としても機能する。すなわち、放熱機能を有するとともに、取り扱い性を向上させることができる。
なお、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下のような変形例が挙げられる。
(変形例1)上記実施形態では、突起部3は、相対的に光の反射性が高い光反射性材料のアルミニウムで形成されたが、これに限定されない。例えば、図6に示すように、突起部3は、基板2上に形成された第1突起部3aと、第1突起部3a上に形成された第2突起部3bと、を有し、第1突起部3aは、相対的に光の反射性が高い光反射性材料からなり、第2突起部3bは、相対的に光の吸収性が高い光吸収性材料からなる構成としてもよい。この場合、第1突起部3aは、例えば、Al,Au,Ag,Cr,Ti,Ni,W,Fe等の金属材料を用い、第2突起部3bは、例えば、Si,Ge,Mo,Te等の半金属材料等を用いる。なお、図6に示すように、第1突起部3aと第2突起部3bとの間に、例えば、SiO2等の酸化膜からなる下地膜4を形成してもよい。このようにすれば、第1突起部3aにより所望の光反射性を確保しつつ、第2突起部3bにより所望の光吸収性を確保することができる。従って、例えば、偏光素子1を液晶表示装置等に用いた場合に、表示コントラストを向上させることができる。また、第1突起部3aを下層とし、第2突起部3bを上層とした積層構造を形成することにより、TE波を選択的に減衰させることができる。上層としての第2突起部3bが光吸収層、下層としての第1突起部3aが光反射層とした場合に、上層側から入射したTE波は、上層の第2突起部3bの光吸収作用によって減衰されるが、TE波の一部は吸収されずに下層の第1突起部3aで反射される。この反射されたTE波は上層を透過する際の吸収・干渉効果により更に減衰される。よって、以上のようなTE波の選択的な減衰効果により、所望の偏光特性を得ることができる。
(変形例2)上記実施形態では、突起部3の断面形状が矩形であったが、これに限定されない。例えば、突起部3の断面形状は、台形や三角形であってもよい。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
(変形例3)上記実施形態では、第1凸部5aを形成する斜方成膜の斜方角度と、第2凸部5bを形成する斜方成膜の斜方角度は、ほぼ同様の角度としたが、これに限定されない。第1凸部5a及び第2凸部5bの斜方角度をそれぞれ異ならせて斜方成膜してもよい。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
1…偏光素子、2…基板、3…突起部、3a…第1突起部、3b…第2突起部、4…保護膜(下地膜)、5…放熱部、5a…第1凸部、5b…第2凸部、10…隙間、12…空間、800…プロジェクター、840…入射側偏光素子部、850…射出側偏光素子部、900…液晶装置、930,940…偏光素子部、1000…携帯電話機。
Claims (12)
- 基板と、
前記基板上であって、平面視においてストライプ状に配列された複数の突起部と、
それぞれの前記突起部の頂部に形成され、前記突起部の配列方向と直交する断面視において楕円形状を有する放熱部と、を備えたことを特徴とする偏光素子。 - 請求項1に記載の偏光素子において、
前記放熱部は、
隣接する前記突起部のうち、一方の前記突起部側の方向に形成された第1凸部と、
隣接する前記突起部のうち、他方の前記突起部側の方向に形成された第2凸部と、を有することを特徴とする偏光素子。 - 請求項1または2に記載の偏光素子において、
隣接する前記放熱部との間に隙間を有することを特徴とする偏光素子。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の偏光素子において、
前記突起部の表面に形成された保護膜を備え、
前記放熱部が、前記保護膜上に形成されたことを特徴とする偏光素子。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の偏光素子において、
前記基板と隣接する前記突起部と隣接する前記突起部に形成された前記放熱部とで囲まれた空間を有することを特徴とする偏光素子。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の偏光素子において、
前記突起部は、
前記基板上に形成された第1突起部と、
前記第1突起部上に形成された第2突起部と、を有し、
前記第1突起部は、相対的に光の反射性が高い光反射性材料からなり、
前記第2突起部は、相対的に光の吸収性が高い光吸収性材料からなることを特徴とする偏光素子。 - 基板上であって、平面視においてストライプ状に複数の突起部を形成する突起部形成工程と、
それぞれの前記突起部の頂部に、前記突起部の配列方向と直交する断面視において楕円形状を有する放熱部を形成する放熱部形成工程と、を含むことを特徴とする偏光素子の製造方法。 - 請求項7に記載の偏光素子の製造方法において、
前記放熱部形成工程では、
隣接する前記突起部のうち、一方の前記突起部側の方向から斜方成膜して、隣接する前記突起部のうち、一方の前記突起部側の方向に向けた第1凸部を形成する第1凸部形成工程と、
隣接する前記突起部のうち、他方の前記突起部側の方向から斜方成膜して、隣接する前記突起部のうち、他方の前記突起部側の方向に向けた第2凸部を形成する第2凸部形成工程と、を含むことを特徴とする偏光素子の製造方法。 - 請求項7または8に記載の偏光素子の製造方法において、
前記放熱部形成工程では、
前記第1凸部形成工程と前記第2凸部形成工程を同時期に行うことを特徴とする偏光素子の製造方法。 - 請求項7〜9のいずれか一項に記載の偏光素子の製造方法において、
前記突起部形成工程と前記放熱部形成工程との間に、
前記突起部の表面に保護膜を形成する保護膜形成工程を有することを特徴とする偏光素子の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の偏光素子、または、請求項7〜10のいずれか一項に記載の偏光素子の製造方法によって製造された偏光素子を備えたことを特徴とする液晶装置。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の偏光素子、または、請求項7〜10のいずれか一項に記載の偏光素子の製造方法によって製造された偏光素子、または、請求項11に記載の液晶装置を搭載したことを特徴とする電子機器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010021884A JP2011158801A (ja) | 2010-02-03 | 2010-02-03 | 偏光素子、偏光素子の製造方法、液晶装置、電子機器 |
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JP2010021884A JP2011158801A (ja) | 2010-02-03 | 2010-02-03 | 偏光素子、偏光素子の製造方法、液晶装置、電子機器 |
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JP2010021884A Withdrawn JP2011158801A (ja) | 2010-02-03 | 2010-02-03 | 偏光素子、偏光素子の製造方法、液晶装置、電子機器 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9229137B2 (en) | 2013-10-02 | 2016-01-05 | Samsung Display Co., Ltd. | Wire grid polarizer comprising transparent particles, display device including the same, and method of fabricating the wire grid polarizer |
WO2018105586A1 (ja) * | 2016-12-06 | 2018-06-14 | Scivax株式会社 | 光学部材および当該光学部材を用いた液晶パネル、並びにそれらの製造方法 |
JP2019536073A (ja) * | 2016-11-22 | 2019-12-12 | モックステック・インコーポレーテッド | ワイヤグリッド偏光子ヒートシンク |
-
2010
- 2010-02-03 JP JP2010021884A patent/JP2011158801A/ja not_active Withdrawn
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