JP2011157505A - 1液型熱硬化性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた硬化性を維持しつつ、貯蔵安定性にも優れた1液型熱硬化性エポキシ樹脂組成物の提供。
【解決手段】エポキシ樹脂(A)と、硬化剤として芳香族ポリアミン化合物(B)と、硬化促進剤として下記式(II)で表される化合物(C)と、安定剤としてトリフェニルホスフィン系化合物(D)を含有する1液型熱硬化性エポキシ樹脂組成物。

(式中、R4、R5はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、1液型熱硬化性エポキシ樹脂組成物に関する。
エポキシ樹脂の硬化剤として芳香族ジアミン化合物を用いた組成物は、ガラス転移温度が高い硬化物が得られる。
しかしながら、芳香族ジアミン化合物を硬化剤として用いた組成物は、硬化温度80〜250℃の条件下での硬化時間が長いという欠点があった。
一方、フェノールノボラック樹脂等を硬化剤として用いたエポキシ樹脂組成物において、硬化促進剤としてトリス(4−メチルフェニル)ホスフィントリフェニルボランを用いることで、組成物の硬化時間を短くする技術が既に提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−290946号公報
しかし、硬化剤として芳香族ポリアミン化合物を用いた組成物において、硬化促進剤として上記のトリス(4−メチルフェニル)ホスフィントリフェニルボランを用いた場合は、硬化性は良好であるものの、貯蔵安定性が悪く、1液型での使用に適さないことが本願発明者により見出された。
本発明は、優れた硬化性を維持しつつ、貯蔵安定性にも優れた1液型熱硬化性エポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、硬化剤として下記式(I)で表される芳香族ポリアミン化合物を含有するエポキシ樹脂組成物において、硬化促進剤として下記式(II)で表される化合物を用いた場合に、意外にも、下記式(III)で表される化合物を安定剤として用いることにより、特に、優れた硬化性を維持しつつ、貯蔵安定性にも優れた組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
[式(I)中、R1、R2はそれぞれ水素原子またはアルキル基であり、R3は、アルキレン基、芳香族炭化水素基、カルボニル基、エーテル基、スルフィド基およびフルオレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、m、nはそれぞれ0〜4の整数である。]
(式中、R4、R5はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表す。)

(式中、R6はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表す。)
すなわち、本発明は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤として上記式(I)で表される芳香族ポリアミン化合物(B)と、硬化促進剤として上記式(II)で表される化合物(C)と、安定剤として上記式(III)で表される化合物(D)を含有する1液型熱硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
本発明の1液型熱硬化性エポキシ樹脂組成物は、優れた硬化性を維持しつつ、貯蔵安定性にも優れる。
以下、本発明の1液型熱硬化性エポキシ樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明の1液型熱硬化性エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤として式(I)で表される芳香族ポリアミン化合物(B)と、硬化促進剤として式(II)で表される化合物(C)と、安定剤として式(III)で表される化合物(D)を含有する。
(1)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂は、エポキシ基を2個以上有するものであれば特に制限されず、従来公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、水添ビフェノール型エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(2)硬化剤
式(I)において、R1、R2はそれぞれ水素原子、アルキル基である。アルキル基は炭素原子数1〜6のものが挙げられる。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられる。なかでも、貯蔵安定性、硬化性により優れるという観点から、メチル基、エチル基が好ましい。式(I)において、m、nはそれぞれ0〜4の整数である。m、nは貯蔵安定性、硬化性により優れるという観点から、それぞれ0〜2の整数であるのが好ましい。mが2以上の場合、R1は、同一又は異なってよい。また、nが2以上の場合、R2は、同一又は異なってよい。
3は、アルキレン基、芳香族炭化水素基、カルボニル基、エーテル基、スルフィド基およびフルオレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種である。なかでも、硬化性に優れるという観点から、アルキレン基、エーテル基、フルオレン基が好ましい。アルキレン基は炭素原子数1〜6のものが挙げられる。例えば、メチレン基、エチレン基が挙げられる。なかでも、貯蔵安定性、硬化性により優れるという観点から、メチレン基が好ましい。芳香族炭化水素基は、2価であれば特に制限されず、例えば、フェニレン基、ナフチレン基が挙げられる。また、芳香族炭化水素基は例えばメチル基のような置換基を有することができる。
は、アルキレン基、芳香族炭化水素基、カルボニル基、フルオレン基、スルホニル基、エーテル基およびスルフィド基からなる群から選ばれる2種以上であってもよい。例えば、アルキレン基と芳香族炭化水素基の2種を組み合わせることができる。具体的には、例えば、アルキレン基と芳香族炭化水素基とが1つずつ結合したもののほか、2つのアルキレン基が芳香族炭化水素基を介して結合したもの、2つの芳香族炭化水素基がアルキレン基を介して結合したものが挙げられる。
に結合する2つのフェニル基のアミノ基の配置は、貯蔵安定性、硬化性により優れるという観点から、R3に対してパラ位であるのが好ましい。
式(I)で表される芳香族ポリアミン化合物の具体例としては、例えば、下記式(Ia)で表されるメチレンビス(2−エチル6−メチルアニリン)、下記式(Ib)で表されるメチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、下記式(Ic)で表される4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、下記式(Id)で表される9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレンが挙げられる。
芳香族ポリアミン化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。芳香族ポリアミン化合物は、その製造について特に制限されず、市販品を用いることができる。
芳香族ポリアミン化合物は、硬化性により優れ、ガラス転移温度がより高い硬化物が得られるという観点から、その活性水素の当量数が、エポキシ樹脂が有するエポキシ基に対して、0.5〜2.5当量であるのが好ましく、0.7〜2.0当量であるのがより好ましい。なお、芳香族ポリアミン化合物は、活性水素を含有する基としてアミノ基を有する。アミノ基は1つの窒素原子当たり2個の活性水素を有する。
(3)硬化促進剤
式(II)において、R4、R5はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表す。アルキル基は、硬化性により優れ、ガラス転移温度が高くなるという観点から、その炭素原子数が、1〜6個であるのが好ましく、1〜3個であるのがより好ましい。アルキル基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられる。複数のR4は、互いに同一又は異なってよい。同様に、複数のRは、互いに同一又は異なってよい。R4は、硬化性により優れ、ガラス転移温度がより高い硬化物が得られるという観点から、いずれも、水素原子又はメチル基であるが好ましい。また、R5は、硬化性により優れ、ガラス転移温度がより高い硬化物が得られるという観点から、いずれも水素原子であるのが好ましい。
式(II)で表される化合物の具体例としては、例えば、下記式で表されるトリフェニルホスフィントリフェニルボレート(TPP−S)およびトリスパラメチルフェニルホスフィントリフェニルボレート(TPTP−S)が挙げられる。
これら2式において、TPP−SのMe−Ph−におけるPhはフェニレン基であり、他のPhはフェニル基を表す。TPTP−Sにおいて、メチル基の配置はそれぞれ、Pに対してオルト位、メタ位、パラ位のいずれであってよい。
式(II)で表される化合物は、硬化性により優れ、ガラス転移温度が高くなるという観点から、TPP−Sおよび/またはTPTP−Sを含有するのが好ましい。
また、式(II)で表される化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。式(II)で表される化合物は、その製造について特に制限されず、市販品を用いることができる。
式(II)で表される化合物の配合量は、硬化性により優れ、ガラス転移温度がより高い硬化物が得られるという観点から、エポキシ樹脂100重量部に対して、1〜30重量部であるのが好ましく、3〜10重量部であるのがより好ましい。
なお、本発明において、硬化性は、エポキシ樹脂組成物のゲル化時間(ゲルタイム)で評価され、具体的には、後述する安田式ゲルタイムテスターを使用する方法で測定される。本発明の組成物のゲル化時間は、150℃で10分以内であり、好ましくは150℃で5分以内であり、より好ましくは150℃で3分以内である。
(4)安定剤
式(III)において、R6は、水素原子またはアルキル基を表す。アルキル基は、式(II)のR4、R5について上述したものが例示される。複数のR6は、互いに同一又は異なってよい。R6は、貯蔵安定性に優れるという観点から、いずれも水素原子であるのが好ましい。
式(III)で表される化合物の具体例としては、例えば、下記式で表されるトリフェニルホスフィン(TPP)が挙げられる。
この式において、Phはフェニル基を表す。
式(III)で表される化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
式(III)で表される化合物の配合量は、貯蔵安定性により優れるという観点から、エポキシ樹脂(A)に対して、0.1〜30重量部であるのが好ましく、0.5〜5重量部であるのがより好ましい。
なお、安定剤の配合量を定めるにあたり、前述した硬化促進剤の配合量を考慮することが好ましい。例えば、電子材料、建築の用途に用いる場合は、硬化性により優れ、ガラス転移温度がより高い硬化物が得られ、かつ、貯蔵安定性により優れるという観点から、安定剤(全化合物(D))の硬化促進剤(全化合物(C))に対する配合割合(全化合物(D)/全化合物(C))を、重量比で、0.1〜1の範囲内の値とすることが好ましく、0.1以上1未満の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、安定剤の配合量を定めるにあたり、エポキシ樹脂の配合量に対する、硬化促進剤の配合量との合計量を考慮することも好ましい。例えば、電子材料、建築の用途に用いる場合は、硬化性により優れ、ガラス転移温度がより高い硬化物が得られ、かつ、貯蔵安定性により優れるという観点から、安定剤(全化合物(D))と硬化促進剤(全化合物(C))の合計量(全化合物(C)+全化合物(D))は、エポキシ樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜30重量部であり、より好ましくは3〜10重量部である。
本発明の組成物において、式(III)で表される化合物(D)を安定剤として含有することの具体的な態様としては、式(I)で表される芳香族ポリアミン化合物(B)を硬化剤として含有するエポキシ樹脂組成物において、式(III)で表される化合物(D)を、式(II)で表される化合物(C)に対して、上述した配合比で配合することまたは150℃でのゲルタイムが10分以内でありかつ増粘度が2倍以内となる配合比で配合することが挙げられる。
なお、本発明において、貯蔵安定性は、エポキシ樹脂組成物を25℃の条件下で24時間保存した後の粘度の初期粘度に対する割合(以下、増粘度という)で評価され、各粘度は、具体的には、後述するように、25℃においてE型粘度計VISCONIC EHD型(東機産業株式会社製)を用いて測定される。本発明の組成物の増粘度は2倍以下であり、好ましくは1.7倍以下であり、より好ましくは1.5倍以下である。
(5)添加剤
本発明の組成物は、上述した各成分以外に、必要に応じて、さらに添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、充填剤(フィラー)、反応性希釈剤、可塑剤、チクソトロピー性付与剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着性付与剤、分散剤、溶剤が挙げられる。
本発明の組成物は、その製造について特に制限されない。例えば、上述したエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、安定剤、および必要に応じて添加される添加剤の各成分を減圧下または窒素雰囲気下において、混合ミキサー等の撹拌装置を用いて充分混練し、均一に分散させることによって、1液型のエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
本発明の組成物は、例えば、接着剤用、塗料用、土木建築用、電気用、輸送機用、医療用、包装用、繊維用、スポーツ・レジャー用として使用することができる。
本発明の組成物を適用することができる被着体としては、例えば、金属、ガラス、プラスチック、モルタル、コンクリート、ゴム、木材、皮、布、紙が挙げられる。
本発明の組成物を被着体に付与する方法は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
本発明の組成物を硬化させる際の温度は、硬化性により優れ、硬化物のガラス転移温度が高いという観点から、100〜250℃であるのが好ましく、120〜200℃であるのがより好ましい。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。
(エポキシ樹脂組成物の製造)
実施例1〜9、比較例1〜7として、下記表1、表2に示す各成分を、それぞれ同表に示す配合比で混合し、エポキシ樹脂組成物を製造した。表中の各成分の数値は重量部を表す。なお、硬化剤の量は、その活性水素の当量数(表中の括弧内の数値)を基準に算出した。

表1、表2に示す各成分の詳細は以下のとおりである。
・エポキシ樹脂:EP4100E(ADEKA社製) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 エポキシ当量188g/mol
・硬化剤(1):式(Ia)で表されるメチレンビス(2−エチル6−メチルアニリン)(商品名カヤハードMED、イハラケミカル工業株式会社製)
・ 硬化剤(2):式(Ib)で表されるメチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)(商品名4,4'-メチレンビス(2,6-ジエチルアニリン)、東京化成工業株式会社製)
・ 硬化剤(3):式(Ic)で表される4,4'-ジアミノジフェニルエーテル(商品名4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、東京化成工業株式会社製)
・ 硬化剤(4):(Id)で表される9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン(商品名ビスアミノフェニルフルオレン、JFEケミカル株式会社製)
・硬化剤(5):下記式(Ie)で表されるビス(4-アミノフェニル) スルホン(商品名ビス(4-アミノフェニル) スルホン、東京化成工業株式会社製)
・TPP−S:北興化学工業株式会社製
・TPTP−S:北興化学工業株式会社製
・TPP:東京化成工業株式会社製
・脂肪族アミン:下記式で表される化合物(商品名DMP-30、東京化成工業株式会社社製)
(評価)
得られた各エポキシ樹脂組成物について、下記の方法で増粘度およびゲルタイムを測定し、貯蔵安定性および硬化性を評価した。結果を表1、表2に示す。
(1)増粘度
得られた各組成物について、25℃の条件下でE型粘度計 VISCONIC EHD型(東機産業株式会社製)を用いて初期粘度を測定した。また、各組成物を、恒温槽の中で25℃の条件下で24時間保存した後、初期粘度と同様にして保存後の粘度を測定した。次いで、得られた初期粘度および保存後の粘度の値を下記式にあてはめて増粘度を算出した。
(増粘度)=(保存後の粘度)/(初期粘度)
この増粘度が2倍以内の組成物を使用可能とした。
(2)ゲルタイム
得られた各組成物について、安田式ゲルタイムテスター(株式会社安田精機製作所製、No.153ゲルタイムテスター)を用いて150℃でのゲルタイムを測定した。安田式ゲルタイムテスターは、オイルバス中、試料を入れた試験管の中でローターを回転させ、ゲル化が進み一定のトルクが掛かると磁気カップリング機構によりローターが落ちタイマーが止まる装置である。
表1、表2に示す結果から明らかなように、比較例1(式(II)で表される硬化促進剤および式(III)で表される安定剤を含有しない)は、150℃におけるゲルタイムが10分を超え硬化性が悪かった。
比較例2(式(III)で表される安定剤を含有しない)は、増粘度が2倍を超え貯蔵安定性が悪かった。
比較例3(式(II)で表される硬化促進剤を含有せず他の硬化促進剤(TPP)を含有し、式(III)で表される安定剤を含有しない)は、150℃におけるゲルタイムが10分を超え硬化性が悪かった。
比較例4(式(II)で表される硬化促進剤を含有せず他の硬化促進剤(脂肪族アミン)を含有し、式(III)で表される安定剤を含有しない)は、150℃におけるゲルタイムが10分を超え硬化性が悪く、増粘度が2倍を超え貯蔵安定性が悪かった。
比較例5(式(II)で表される硬化促進剤を含有せず他の硬化促進剤(イソフタル酸)を含有し、式(III)で表される安定剤を含有しない)は、増粘度が2倍を超え貯蔵安定性が悪かった。
比較例6(式(I)で表される硬化剤を含有せず他の硬化剤(硬化剤(5))を含有し、式(II)で表される硬化促進剤および式(III)で表される安定剤を含有しない)は、150℃におけるゲルタイムが10分を超え硬化性が悪かった。
比較例7(式(I)で表される硬化剤を含有せず他の硬化剤(硬化剤(5))を含有し、式(III)で表される安定剤を含有しない)は、150℃におけるゲルタイムが10分を超え硬化性が悪かった。
これに対して、実施例1〜9は、150℃でのゲルタイムが10分以内であり硬化性に優れるとともに、増粘度が2倍以内であり貯蔵安定性にも優れていた。つまり、式(I)で表される芳香族ポリアミンを硬化剤として含有するエポキシ樹脂組成物において、式(II)で表される化合物を硬化促進剤として用いるとともに、式(III)で表される化合物を安定剤として用いることにより、優れた硬化性を維持しつつ、貯蔵安定性にも優れる組成物が得られることが確認された。

Claims (4)

  1. エポキシ樹脂(A)と、硬化剤として下記式(I)で表される芳香族ポリアミン化合物(B)と、硬化促進剤として下記式(II)で表される化合物(C)と、安定剤として下記式(III)で表される化合物(D)を含有する1液型熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
    [式(I)中、R1、R2はそれぞれ水素原子またはアルキル基であり、R3は、アルキレン基、芳香族炭化水素基、カルボニル基、エーテル基、スルフィド基およびフルオレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、m、nはそれぞれ0〜4の整数である。]
    (式中、R4、R5はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表す。)

    (式中、R6はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表す。)
  2. 前記芳香族ポリアミン化合物(B)が有する活性水素の当量数が、前記エポキシ樹脂(A)が有するエポキシ基に対して、0.5〜2.5当量であり、
    前記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、前記式(II)で表される化合物(C)が1〜30重量部、前記式(III)で表される化合物(D)が0.1〜30重量部である請求項1に記載の1液型熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記式(III)で表される化合物(D)が、前記式(II)で表される化合物(C)に対して、重量比で0.1〜1含有されている請求項2に記載の1液型熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
  4. ゲル化時間が150℃で10分以内であり、かつ、25℃で24時間保存した後の粘度の初期粘度に対する割合が2倍以内である請求項1に記載の1液型熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
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