JP2011156426A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技球の行方によって当否が決定するという弾球遊技機本来の楽しさを非熟練者でも体験しやすい遊技機を提供する。
【解決手段】第1特別遊技が終了すると、50%の確率にて、時短状態に移行する(S3)。残り50%の確率にて、通常状態に移行する(S9)。時短状態において、遊技球が第2始動口および特定領域に入球すると、第2種当たりとなり、第2特別遊技に移行する(S6)。第2特別遊技が終了すると、90%の確率にて、時短状態に移行する(S7)。残り10%の確率にて通常状態に移行する(S8)。時短状態においては第2種当たりが発生しやすいので、再び、第2特別遊技へ移行しやすくなる。第1特別遊技後に時短状態が長期継続するため、非熟練者でもS6の状態遷移を発生させやすい。
【選択図】図5

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に弾球遊技機の遊技性を向上させるための技術、に関する。
弾球遊技機として、始動口への入球に基づいて抽選を行い、抽選結果に応じて変動される図柄が所定の態様で停止したときに、通常遊技から遊技者に有利な特別遊技に移行する第1種ぱちんこ遊技機が広く親しまれている。また、第1種ぱちんこ遊技機とは別機種として、役物内の特定領域を遊技球が通過したときに、特別遊技に移行する第2種ぱちんこ遊技機も同様に広く親しまれている。
最近では第1種ぱちんこ遊技機の遊技性と第2種ぱちんこ遊技機の遊技性を組み合わせたタイプの弾球遊技機(以下、「複合機」ともよぶ)も提案されている(例えば、特許文献1参照)。複合機の場合、遊技者は、第1種ぱちんこ遊技機としての大当たり(以下、「第1種当たり」とよぶ)を遊技目的としてもよいし、第2種ぱちんこ遊技機としての大当たり(以下、「第2種当たり」とよぶ)を遊技目的としてもよい。
特開2007−44168号公報
第1種当たりを目的とする遊技(以下、「第1遊技」とよぶ)には運の要素が大きく介在する。第2種当たりを目的とする遊技(以下、「第2遊技」とよぶ)には技量の要素が大きく介在する。第1遊技と第2遊技をうまく組み合わせれば、運と技量の両要素をバランスさせやすい。しかし、第2遊技の技術介入性を高くしすぎると、技量に乏しい遊技者(以下、「非熟練者」とよぶ)は第2種当たりを発生させられなくなり、複合機でありながら、実質的に第1遊技しか楽しめなくなってしまう。一方、第2遊技の技術介入性を低くすれば、非熟練者でも第2遊技を楽しめるが、熟練者に過度の受益機会が提供されてしまう。
本発明は、上記課題に基づいて完成された発明であり、その主たる目的は、弾球遊技機において運と技量の両要素を好適にバランスさせることにある。より具体的には、非熟練者と熟練者の受益格差を抑制しつつ、遊技球の行方によって当否が決定するという第2遊技本来の楽しさを非熟練者でも体験しやすい弾球遊技機、を提供することにある。
本発明のある態様は、弾球遊技機に関する。
この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、遊技領域の所定位置に設けられ、所定の拡開条件が成立したとき遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第2始動口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な状態に開放可能な大入賞口と、第1始動口への遊技球の入球を契機に当否抽選を実行する当否抽選手段と、当否抽選の結果を示す図柄を変動表示させる表示制御手段と、図柄の変動表示開始に際し、図柄の変動停止時における表示態様を当否抽選の結果に応じて決定する図柄決定手段と、当否抽選が大当たりとなり、図柄が大当たりを示す表示態様にて変動停止されたとき、大入賞口を開放させることにより遊技者に有利な第1の特別遊技を実行する第1特別遊技制御手段と、当否抽選が大当たりとなるとき、拡開条件が通常状態よりも成立しやすい特定遊技への移行可否を判定するための第1移行抽選を実行する第1移行抽選手段と、第1移行抽選が当たりとなるとき、第1の特別遊技の終了後、特定遊技に遊技状態を移行させる第1特定遊技実行手段と、遊技領域の所定位置に設けられる特定領域に遊技球が向かうときの移動経路上に設けられ、作動時においては非作動時に比べて遊技球が特定領域に入球容易となるように移動経路上における位置が変化する可動役物と、第2始動口に遊技球が入球したことを契機として、可動役物を所定期間作動させる役物制御手段と、遊技球が特定領域に入球したとき、大入賞口を開放させることにより遊技者に有利な第2の特別遊技を実行する第2特別遊技制御手段と、遊技球が特定領域に入球したとき、特定遊技への移行可否を判定するための第2移行抽選を実行する第2移行抽選手段と、第2移行抽選が当たりとなるとき、第2の特別遊技の終了後、特定遊技に遊技状態を移行させる第2特定遊技実行手段と、を備える。
第1特定遊技実行手段は、特定遊技に遊技状態を移行させてから特定領域への最初の入球が発生するまでに要する平均時間として設計上想定される時間よりも特定遊技の継続時間が長くなるように定められた所定の終了条件が成立するまで、特定遊技を継続させる。
このような態様によれば、第1移行抽選の当たり確率を低く設定しても、第1の特別遊技後にいったん特定遊技に移行すれば、高い確率にて第2の特別遊技に移行させやすくなる。通常、特定遊技中に遊技球を特定領域に入球させて第2の特別遊技に移行させるにはある程度の技量が必要である。一方、上記態様によれば、技量に乏しい遊技者であっても比較的容易に遊技球を特定領域に入球させることができるため、技術介入性を備えながらも、非熟練者であっても第2遊技の楽しさを体験しやすくなる。
第2特定遊技実行手段は、特定遊技に遊技状態を移行させてから特定領域への最初の入球が発生するまでに要する平均時間として設計上想定される時間よりも特定遊技の継続時間が長くなるように定められた所定の終了条件が成立するまで、特定遊技を継続させてもよい。
このような態様によれば、第2の特別遊技の終了後に特定遊技に移行したとき、第2の特別遊技に再移行させやすくなる。このため、第2の特別遊技と特定遊技が繰り返し実行される、いわゆる「連チャン状態」が現出しやすくなる。
第2移行抽選手段は、第1移行抽選の当たり確率よりも高い当たり確率を定められた抽選として第2移行抽選を実行してもよい。
このような態様によれば、第2の特別遊技の終了後に特定遊技に移行しやすくなる。このため、第2の特別遊技と特定遊技が繰り返し実行される、いわゆる「連チャン状態」が現出しやすくなる。
第2の特別遊技の実行期間中において、第2移行抽選の結果を示唆する演出を実行する演出表示制御手段、を更に備えてもよい。
このような態様によれば、第2の特別遊技の実行中において、特定遊技の移行可否に対する遊技者の興味を喚起することにより、第2の特別遊技に対する遊技者の没入感を高めやすくなる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、非熟練者と熟練者の受益格差を抑制しつつ、非熟練者であっても第2遊技本来の楽しさを体験しやすくなる。
ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の機能ブロック図である。 一般的な複合機の状態遷移図である。 本実施例におけるぱちんこ遊技機の状態遷移図である。 第2種当たり発生時間の分布を示すグラフである。 ぱちんこ遊技機における基本的な処理過程を示すフローチャートである。 図7におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図8のS30における特別図柄および演出画像の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。 図8のS31における普通図柄の変動処理を詳細に示すフローチャートである。 図7におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図11のS112における第1特別遊技を詳細に示すフローチャートである。 図11のS114における第2特別遊技を詳細に示すフローチャートである。
まず、本実施例のぱちんこ遊技機の特徴を概説した後に、その具体的な構成を説明する。
[概要]
本実施例のぱちんこ遊技機は、通常遊技よりも遊技者に有利な状態である特別遊技を複数の形態で提供する複合機である。第1特別遊技として、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機の特別遊技に対応する遊技を提供する。第2特別遊技として、従来にいう第2種ぱちんこ遊技機の特別遊技に対応する遊技を提供する。
第1遊技:第1始動口に遊技球が入球すると特別図柄とよばれる図柄が変動表示される。所定時間経過後に、特別図柄が当たり態様にて停止表示されると「第1種当たり」となり、大入賞口が開放され、第1特別遊技が開始される。第1始動口は入球口の大きさが一定の始動口である。
第2遊技:遊技球が第2始動口に落入すると第2特別遊技の第1段階が開始され、V領域ともよばれる特定領域へ遊技球が入球可能となる。遊技球が特定領域に入球すると「第2種当たり」となり、大入賞口が開放され、第2特別遊技の第2段階が開始される。第2始動口は所定の役物作動条件が成立したときに入球口が拡開する始動口である。
遊技者は、第1種当たりと第2種当たりの2種類の「大当たり」のいずれを遊技目的とすべきか選択し、その遊技目的に応じて遊技球を打球することになる。上記のように、第1種当たりは特別図柄が当たり態様にて停止することが条件である。一方、第2種当たりの条件は遊技球が第2始動口や特定領域に入球することである。このため、第1遊技は比較的運の要素が大きな遊技であり、第2遊技は比較的技量の要素が大きな遊技である。
本実施例のぱちんこ遊技機は、第1特別遊技または第2特別遊技が終了したことを条件として、いわゆる時短などともよばれる特定遊技に移行する。時短は、特別遊技の終了後、特別図柄の変動回数が所定の上限回数(以下、「継続回数」とよぶ)に達するまで継続する。本実施例のぱちんこ遊技機では、各特別遊技の終了時に所定の移行確率にて時短へ移行する。第1特別遊技終了後の時短への移行確率は第2特別遊技終了後の時短への移行確率よりも低く設定される。本実施例におけるぱちんこ遊技機においては、
第1特別遊技終了後の時短への移行確率:50%
第2特別遊技終了後の時短への移行確率:90%
に設定されている。このため、第1種当たりとなっても時短に移行する可能性は低いが、第2種当たりとなると時短に移行する可能性は高い。
時短中、すなわち特定遊技中には、役物作動条件が成立しやすくなり、第2始動口が拡開しやすくなる。時短でない通常の遊技状態(以下、時短状態と対比する意味で「通常状態」とよぶ)においては、第2始動口はほとんど拡開しない。すなわち、時短中においては第2始動口への入球容易性が高まり、特定領域への入球容易性が高まり、第2種当たりが発生しやすくなる。
本実施例に示すぱちんこ遊技機の基本的な仕様をまとめると、以下の通りである。
1.遊技状態は、「通常遊技」と「特別遊技」に大別される。特別遊技に移行すると通常遊技に比べて多くの賞球獲得を期待できる。
2.特別遊技は「第1特別遊技」と「第2特別遊技」に大別される。
3.通常遊技は、「通常状態」と「時短状態(特定遊技)」に大別される。
4.特別遊技終了後、所定の移行確率にて時短状態に移行する。特別遊技終了後に時短状態に移行するか否かは抽選(以下、「移行抽選」とよぶ)により決定される。
5.時短状態は、特別図柄の変動回数が所定の「継続回数」に達するまで継続される。時短中に新たに特別遊技に移行するときには、継続回数に到達していなくても時短(特定遊技)は終了する。以下においては、時短開始後、継続回数に到達すること、および、時短中において特別遊技に移行することを、時短の終期を示す「時短終了条件」とよぶ。
6.第1始動口と第2始動口は、通常遊技中であろうと特別遊技中であろうと遊技球は入球可能である。ただし、実質的には、時短中しか第2始動口に入球しない。このため、時短に移行しなければ、第2遊技の遊技性が発揮されにくい構成となっている。
以上の仕様をもとに、本実施例におけるぱちんこ遊技機10について説明する。
[実施例]
図1は、ぱちんこ遊技機10の前面側における基本的な構造を示す。
同図に関連して、まず、ぱちんこ遊技機10の構成を述べた後に、遊技の内容について説明する。
ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、特別図柄表示装置70、演出表示装置60、第1始動入賞口(以下、「第1始動口」という)63、第2始動入賞口(以下、「第2始動口」という)62、センター飾り64、大入賞口91、作動口68、複数の一般入賞口72を含む。さらに遊技領域52には、図示しない多数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
第1始動口63は第1遊技に対応する始動入賞口である。第2始動口62は第2遊技に対応する始動入賞口である。第1始動口63は、始動入賞検出装置75を備える。始動入賞検出装置75は、第1始動口63への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動入賞情報を生成する。第2始動口62は、始動入賞検出装置74と、普通電動役物65と、普通電動役物65を拡開させるための普通電役ソレノイド76を備える。始動入賞検出装置74は、第2始動口62への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動入賞情報を生成する。普通電役ソレノイド76の駆動力により普通電動役物65が拡開されると、第2始動口62へ入球しやすくなる。普通電動役物65の閉鎖時には、事実上、第2始動口62に遊技球はほとんど入球しない。作動口68は、通過検出装置69を備える。通過検出装置69は、遊技球の作動口68の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。
一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を複数備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
大入賞口91は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、大入賞口91を開閉させるための大入賞口ソレノイド80を備える。入賞検出装置78は、大入賞口91への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。大入賞口91は、特別図柄192が所定の大当たり態様にて停止したとき、あるいは、遊技球が特定領域96に入球したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口91はアウト口58の上方の位置に設けられる。
第2始動口62の上部には、特定入賞装置93が設けられる。特定入賞装置93の入球口は役物ソレノイド94の駆動力により開放されるが、通常は閉鎖されている。遊技球が第2始動口62に入球したとき、所定時間、たとえば、1.8秒間程度開放状態となる。
本実施例における特定入賞装置93の内部においては、1つの特定領域96と3つの非特定領域を含む回転体95が常時低速回転している。特定入賞装置93内に落入した遊技球は、4つの領域のいずれかに落入する。そして、特定領域96に遊技球が落入すると特定領域96内の入球検出センサ(図示せず)により入球が検出され、「第2種当たり」となる。
第1種当たりを狙うときには、第1始動口63に向けて打球することになる。第1始動口63に遊技球が入球すると、後述の当否抽選が実行され、当否抽選が当たりとなると第1種当たりとなり、第1特別遊技に移行する。
第2種当たりを狙うときには、第2始動口62に向けて打球することになる。この場合、
P1.第2始動口62に遊技球が入球する。
P2.特定入賞装置93が開放される。
P3.特定入賞装置93内に遊技球が落入し、更に、特定領域96に入球する。
という一連のプロセスを経て第2種当たりとなる。時短中には、役物作動条件が通常状態よりも成立しやすいため、第2始動口62が拡開しやすい。このため、時短中は通常状態に比べて第2種当たりが格段に発生しやすくなる。なお、第2始動口62と特定入賞装置93が近接しているため、第2種当たりを狙う際に、遊技者は打球方向をほとんど変化させる必要がない。
遊技領域52の略中央に演出表示装置60が設けられ、遊技領域52の下部には第1遊技に対応する特別図柄表示装置70が設けられている。特別図柄表示装置70には第1遊技に対応する特別図柄192が変動表示される。特別図柄192は、第1始動口63への遊技球の落入を契機として行われる抽選(以下、「当否抽選」とよぶ)の結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当たり態様にて停止されたときに第1種当たり発生となる。特別図柄表示装置70は、たとえば7セグメントLEDで構成される表示手段であり、特別図柄192はそれぞれ「0」〜「9」の10種類の数字で表される。
演出表示装置60の画面には特別図柄192に連動する演出図柄190の変動が表示される。演出図柄190の下方には、横並びに整列配置された4つの特定表示領域196が設定されている。この特定表示領域196には、第1遊技における抽選値(以下、「特図抽選値」とよぶ)の保留数を表す後述の保留対応画像が左側から順次表示される。
演出表示装置60は、液晶ディスプレイである。演出図柄190は、特別図柄192で示される当否抽選の結果を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、演出図柄190として、たとえばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を表示する。演出表示装置60は、機械式のドラムやLEDなどの他の表示手段で構成されてもよい。なお、特別図柄192は必ずしも演出的な役割をもつ必要がないため、本実施例では特別図柄表示装置70にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄192自体に演出的な役割をもたせて演出図柄190を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄192を演出表示装置60のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。
作動口68は、遊技盤50の右側上方位置に設けられる。作動口68への遊技球の通過は第2始動口62の普通電動役物65を拡開させるか否かを決定する抽選(以下、「普図抽選」とよぶ)の契機となる。作動口68を遊技球が通過すると、普図抽選の結果を示すための普通図柄がランプを点滅させる形で普通図柄表示装置59に変動表示される。普通図柄表示装置59は遊技盤50の右側下方位置に設けられる。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が当たりの態様で停止すると「役物作動条件の成立」となり、普通電役ソレノイド76が普通電動役物65を駆動し、第2始動口62が所定時間拡開する。なお、第2始動口62と作動口68は、共に遊技領域52の右側に設置されているため、作動口68や第2始動口62に向けて打球する際、遊技者は打球方向をほとんど変化させる必要がない。
普通図柄の変動時間は、通常状態においては10.0秒程度であるが、時短中においては1.0秒程度に短縮される。このため、時短中は通常状態に比べて、単位時間当たりの普図抽選の実行可能回数が拡大し、結果として第2始動口62の拡開回数が多くなりやすい。
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72、第1始動口63、第2始動口62、大入賞口91の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
遊技球が第1始動口63に落入すると、当否抽選が実行され、特別図柄表示装置70において特別図柄192が変動表示され、演出表示装置60において演出図柄190が変動表示される。特別図柄192および演出図柄190の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。特別図柄192が大当たり態様にて停止した場合、「第1種当たり」の発生となり、第1特別遊技に移行し、大入賞口91の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した演出図柄は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。
大入賞口91は、約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口91の開閉が所定回数繰り返される。大入賞口91は第1特別遊技および第2特別遊技それぞれにおいて計7回開閉される。
当否抽選が大当たりとなるとき、時短移行可否を決定するための抽選(以下、「第1移行抽選」とよぶ)が実行される。第1移行抽選の当たりとなる確率は、先述した通り、50%である。
遊技球が第2始動口62に入球し、特定入賞装置93が開放され、更に、遊技球が特定領域96に入球し、第2種当たりとなるときにも、時短移行可否を決定するための抽選(以下、「第2移行抽選」とよぶ)が実行される。第2移行抽選の当たりとなる確率は、先述したとおり、90%である。第2特別遊技終了後は、かなりの高確率にて時短に移行することになる。
第1移行抽選や第2移行抽選が当たりとなったときには、特別遊技の終了後に上記確率にて時短が開始される。時短は、原則として、時短終了条件が成立するまで継続される。時短中は、特別図柄192の変動時間が概ね短縮される。
作動口68を遊技球が通過し、普図抽選が実行され、普通図柄が変動表示され、普通図柄の所定の当たり態様にて停止すると、第2始動口62の普通電動役物65が所定時間拡開する。通常状態においては、普通図柄が当たり態様で停止する確率は低確率、たとえば、20%程度に設定されるが、時短中にはその確率が高確率、たとえば、99%に変動する。そのため、通常状態においては第2始動口62は拡開しにくいが、時短中には拡開しやすくなる。また時短中においては、普通図柄の変動表示時間が短縮されるとともに、普通電動役物65が開放状態となる時間が相対的に長くなるよう設定される。このように、通常状態では普通電動役物65が開放されにくいのに対し、時短中は普通電動役物65が開放されやすく、しかも開放される回数や開放時間も増加する。したがって、時短中であるか否かで第2始動口62への入球容易性が大きく変化し、その結果、時短への移行成否が賞球数に大きな差を発生させる。
演出表示装置60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。遊技効果ランプ90がセンター飾り64の上部等に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。第1遊技に対応する特図保留ランプ20は特別図柄表示装置70の上方に設けられ、普通図柄変動に対応する普図保留ランプ22は普通図柄表示装置59の下方に設けられる。特図保留ランプ20は、4個のランプからなり、点灯個数によって第1遊技における特図抽選値の保留数を表示する。
特図保留ランプ20における特図抽選値の保留数は、特別図柄192の変動中、特別遊技の実行中、のうちいずれかの間に第1始動口63へ入賞した当否抽選の結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。この保留数は、上述した保留対応画像として特定表示領域196にも表示される。
普図保留ランプ22もまた4個のランプからなり、その点灯個数によって普図抽選の結果の保留数を表示する。普通図柄の保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普図抽選の数を示す。操作ボタン82は、遊技者が遊技機側所定の指示を入力するために操作するボタンである。操作ボタン82は、上球皿15近傍の外壁面に設けられる。
以上をもとにしてぱちんこ遊技機10の典型的な遊技方法を整理すると、以下の通りである。
P1.通常状態においては、まず、第1始動口63に向けて打球する。
通常状態においては、第2始動口62はほとんど拡開しないため、遊技球を第2始動口62に入球させるのは困難である。そこで、まずは第1始動口63に向けて打球し、第1種当たり、特に時短付きの第1種当たりを目指すことになる。遊技球が第1始動口63に入球し、第1種当たりとなると第1特別遊技が実行される。50%の確率で、第1特別遊技後に時短に移行する。
P2.首尾よく時短に移行すると、第2始動口62に向けて打球する。
時短状態においては、普通電動役物65が開放されやすくなるため、遊技球を第2始動口62に入球させやすくなる。そこで、時短中は第2始動口62に向けて打球し、第2種当たりを目指すことになる。
P3.遊技球が第2始動口62に入球し、特定入賞装置93が開放されると、特定入賞装置93に向けて打球する。
遊技球が第2始動口62に入球すると、第2特別遊技の第1段階が開始される。第1段階において特定入賞装置93が開放される。遊技球が特定入賞装置93に入球し、特定領域96にも入球すると「第2種当たり」となり、第2特別遊技の第2段階が実行される。90%の確率で、第2特別遊技後に時短に移行する。首尾よく時短に再移行すると、P2と同様、再び第2始動口62に向けて打球することになる。「時短」→「第2特別遊技」→「時短」→「第2特別遊技」→・・・という繰り返しが発生する状態(以下、「連チャン状態」とよぶ)に至ることにより、遊技者に特段の受益機会が提供されることになる。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。
電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオン・オフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に第1始動口63へ入賞したときの当否抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容や、遊技効果ランプ90の点灯を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させ、その演出の進行に沿って遊技効果ランプ90の点灯を作動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図3は、ぱちんこ遊技機の機能ブロック図である。
ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、第1始動口63、第2始動口62、作動口68、大入賞口91、一般入賞口72、特別図柄表示装置70、特定入賞装置93、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18および遊技効果ランプ90のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄の変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
本実施例におけるメイン基板102は、入球判定手段110、当否抽選手段111、普図抽選手段112、図柄決定手段114、保留制御手段116、メイン表示制御手段118、特別遊技制御手段128、特定遊技制御手段142、開閉制御手段124および移行抽選手段126を備える。本実施例におけるサブ基板104は、パターン記憶手段130、演出決定手段132および演出表示制御手段134を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
メイン基板102:
入球判定手段110は、各入球口への入球を判定する。入球判定手段110は、始動入賞検出装置75から第1始動入賞情報を受け取ると遊技球が第1始動口63に入賞したと判定し、始動入賞検出装置74から第2始動入賞情報を受け取ると遊技球が第2始動口62に入賞したと判定し、通過検出装置69から通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判定する。入球判定手段110は、入賞検出装置78からから大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口91に入賞したと判定する。更に、入球判定手段110は、特定入賞装置93における特定領域96への入球も判定する。
当否抽選手段111は、第1始動口63への入球を契機として、第1特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を特図抽選値として取得する。特図抽選値は「0〜65535」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。当否抽選手段111が参照する当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と特図抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。当否抽選手段111は、この特図抽選値に基づいて、当否抽選を実行する。
普図抽選手段112は、作動口68への入球を契機として、普通電動役物65を駆動して第2始動口62を拡開するか否かを判定するために乱数の値を普図抽選値として取得する。普図抽選値は「0〜511」までの値範囲から取得される。普図抽選手段112が参照する当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と普図抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。普図抽選手段112は、この普図抽選値に基づいて、普図抽選を実行する。先述したように、時短中は当たり範囲が拡大される。
図柄決定手段114は、特図決定手段138と普図決定手段148を含む。特図決定手段138は、特別図柄192の停止図柄を決定するための図柄決定抽選値を取得し、当否抽選の結果と図柄決定抽選値とに応じて特別図柄192の停止図柄を決定する。また、特図決定手段138は、当否抽選の結果に応じて複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。特図決定手段138は、特別図柄192の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、特別図柄192の変動パターンを決定するために参照すべきパターン決定テーブルを保持する。なお、特別図柄192の「変動パターン」は、演出的な過程が含まれないパターンであるため実質的には「変動時間」と同義である。特図決定手段138は、決定した停止図柄および変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段118および後述する演出決定手段132へ送出する。
普図決定手段148は、普図抽選の結果に応じて普通図柄の停止図柄を決定する。普図決定手段148は、通常状態において、変動時間を10秒に設定し、時短中は、たとえば1秒という比較的短い変動時間を設定する。普図決定手段148は、普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、普通図柄の変動時間を決定するために参照すべき時間決定テーブルを保持する。普図決定手段148は、決定した停止図柄および変動時間を示すデータをメイン表示制御手段118へ送出する。普通図柄の停止図柄が所定の当たり態様であった場合、役物作動条件の成立となり、開閉制御手段124は普通電動役物65を所定時間開放する。
保留制御手段116は、特図保留手段144と普図保留手段147を含む。特図保留手段144は、特別図柄192の変動表示中や特別遊技の実行中に第1始動口63への入球があったとき、その入球に対応する特図抽選値を上限個数である4個まで保留球として記憶する。普図保留手段147は、普通図柄の変動表示中に作動口68への入球があったとき、その入球に対応する普図抽選値を上限個数である4個まで保留球として記憶する。
メイン表示制御手段118は、特図表示手段120と普図表示手段122を含む。特図表示手段120は、当否抽選の結果を、特図決定手段138により決定された変動パターンにしたがって、特別図柄192を特別図柄表示装置70にて変動表示させる。特図表示手段120は、特別図柄192の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段134へ送信することにより、特図表示手段120および演出表示制御手段134による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図表示手段122は、決められた変動時間にて普通図柄を普通図柄表示装置59にて変動表示させる。
特別遊技制御手段128は、第1特別遊技制御手段152および第2特別遊技制御手段140を含む。第1特別遊技の開始条件は、第1種当たりが発生することである。いいかえれば、特別図柄192が大当たり態様で停止することである。第2特別遊技の開始条件は、第2始動口62へ遊技球が入球することである。特定領域96にも遊技球が入球すると、第2特別遊技は第2段階に移行する。
第1特別遊技制御手段152は、当否抽選の結果が当たりであった場合に、第1特別遊技を開始する。第1特別遊技においては、大入賞口91の1回の開閉を単位とした単位遊技が複数回実行される。単位遊技の回数は7回であり、1回につき大入賞口91は約30秒間開放させる。
第2特別遊技制御手段140は、第2始動口62に遊技球が入球すると、第2特別遊技を開始する。第2特別遊技は、第1段階と第2段階に分けられる。第2始動口62に遊技球が入球すると、第2特別遊技の第1段階が開始される。遊技球が特定領域96に入球すると「第2種当たり」となり、第2特別遊技の第2段階が開始される。第2特別遊技の第2段階においても単位遊技が複数回実行される。第2段階での単位遊技の回数も7回であり、1回につき大入賞口91は約30秒間開放される。
なお、第1特別遊技と第2特別遊技は、同時並行的に実行されないように排他制御される。第2特別遊技が実行されている間は、第1種当たりとなっても第1当別遊技は開始されない。一方、第1特別遊技が実行されている間は、第2特別遊技は新たに開始されない。
特定遊技制御手段142は、通常状態(非時短状態)から時短状態へ移行させる制御と、時短状態から通常状態へ戻す制御を実行する。当否抽選が当たりとなった場合、第1特別遊技の終了後に所定の移行確率にて時短へ移行する。また、第2種当たりが発生した場合も、第2特別遊技の終了後に所定の移行確率にて時短へ移行する。図柄変動回数が所定の継続回数、たとえば100回に達するか、次の第1特別遊技または第2特別遊技が発生するまで時短が継続される。
特定遊技制御手段142は、第1特定遊技実行手段150と第2特定遊技実行手段146を含む。第1特定遊技実行手段150と第2特定遊技実行手段146は、時短の開始時と終了時において図柄決定手段114と開閉制御手段124に時短の開始と終了を示す情報を送信する。時短中は、特図決定手段138は変動時間の短い変動パターンを選択し、普図決定手段148は普通図柄の変動時間を短縮する。開閉制御手段124は、普通図柄抽選が当たりとなるときに、時短状態においては通常状態よりも長い開放時間にて第2始動口62を拡開させる。第1特定遊技実行手段150は第1特別遊技終了後の特定遊技を制御し、第2特定遊技実行手段146は第2特別遊技終了後の特定遊技を制御するが、処理内容は基本的に同等である。
開閉制御手段124は、第2始動口62の普通電動役物65や大入賞口91の開閉を制御する。開閉制御手段124は、普通図柄が特定の当たり態様にて停止されると、役物作動条件が成立したと判定し、普通電役ソレノイド76に開放指示を送り、第2始動口62を拡開させる。同様に、開閉制御手段124は、第1特別遊技や第2特別遊技中は大入賞口ソレノイド80に開放指示を送って大入賞口91を開閉させる。開閉制御手段124は、遊技球が第2始動口62に入球すると、役物ソレノイド94に開放指示を送り、特定入賞装置93を開放させる。
移行抽選手段126は、移行抽選を実行する。移行抽選手段126は、第1移行抽選手段135と第2移行抽選手段136を含む。第1移行抽選手段135は、50%の確率で当たりとなる第1移行抽選を実行する。第2移行抽選手段136は、90%の確率で当たりとなる第2移行抽選を実行する。
サブ基板104:
パターン記憶手段130は、演出図柄190を含む演出画像の変動パターンとして変動表示における変動開始から停止までの変動過程が定められた複数の変動パターンデータを保持する。変動パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。
演出決定手段132は、演出図柄190の停止図柄の組合せとその配置および変動パターンを、当否抽選の結果、特別図柄192の停止図柄、特別図柄192の変動パターンに応じて決定する。これにより特別図柄192と変動時間が等しい演出画像の変動パターンが選択される。演出決定手段132は、演出図柄190の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターンテーブルを保持する。
演出図柄190の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、たとえば当否抽選手段111による判定結果が第1特別遊技への移行を示す場合は「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。この場合、演出図柄190として揃える数字には、特別図柄192と同じ数字が選ばれるのが好ましい。たとえば、特別図柄192が「3」の場合は演出図柄190が「333」となる。当否抽選手段111による判定結果が第1特別遊技へ移行しない旨を示す場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せが選択される。ただし、当否判定結果が第1特別遊技へ移行しない旨を示す場合であって、リーチ付きの外れを示す特別図柄192の変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。演出決定手段132は、演出図柄190の停止図柄と演出画像の変動パターンの情報を演出表示制御手段134へ送る。
演出表示制御手段134は、当否抽選の結果として、選択された変動パターンデータにしたがって演出表示装置60へ演出画像を変動表示させる。演出表示制御手段134は、遊技効果ランプ90の点灯および消灯や、スピーカ18からの音声出力などの演出処理を更に制御する。
また、演出表示制御手段134は、第1特別遊技や第2特別遊技の実行中において、遊技者の賞球に対する期待感を喚起するための演出(以下、「特別演出」とよぶ)を実行する。第1特別遊技の開始に先立って実行された第1移行抽選の結果は、第1特別遊技中の特別演出により遊技者に報知される。同様に、第2特別遊技の開始に先立って実行された第2移行抽選の結果は、第2特別遊技中の特別演出により遊技者に報知される。たとえば、特別演出中に所定のキャラクタが登場するか否かにより、時短への移行可否を遊技者に示してもよい。
図4は、一般的な複合機の状態遷移図である。
遊技状態は、「通常遊技」と「特別遊技」に大別される。通常遊技は「通常状態」と「時短状態」に大別され、特別遊技は「第1特別遊技」と「第2特別遊技」に大別される。まず、図4に関連して、既に市場に投入されている一般的な複合機における遊技状態遷移について説明する。その後、図5に関連して、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の遊技状態遷移について説明することにより、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の特徴の明確化を図る。
一般的な複合機の場合、通常状態において、遊技球が第1始動口63に入球し、当否抽選が大当たり(第1種当たり)となると、第1特別遊技に移行する(S1)。通常状態において遊技球が第2始動口62に入球すれば、第2特別遊技に移行する(S2)。ただし、通常状態において遊技球が第2始動口62に入球する可能性は極めて低い。
第1特別遊技が終了すると、常に、時短状態に移行する(S3)。時短状態においては第2種当たりが発生しやすくなる。時短状態において、遊技球が第2始動口62および特定領域96に入球すると、第2種当たりとなり、第2特別遊技に移行する(S6)。ただし、第2特別遊技への移行前に継続回数に到達してしまうと時短終了条件成立となり、遊技状態は通常状態に戻ってしまう(S4)。また、時短中に第1種当たりが発生したときには、第1特別遊技に移行する(S5)。
第2特別遊技が終了すると、常に、時短状態に移行する(S7)。時短状態においては第2種当たりが発生しやすいので、再び、第2特別遊技へ移行しやすくなる。S6とS7が繰り返される連チャン状態となると、遊技者の受益機会が特に拡大される。
連チャン状態は、
C1.第1種当たりが発生することにより、第1特別遊技後に時短状態となって連チャン状態に突入(S1、S3)
C2.時短状態において、第2種当たりを発生させることにより継続(S6、S7)
という2つのポイントをクリアすることにより発生および継続する。
ただし、連チャン状態が過度に長期化することは、ホール店舗側にとっては好ましいことではない。そこで、以下のような処置がなされることが多い。
D1.連チャン状態への突入率を抑制するため、当否抽選の当たり確率を低く設定する(S1に関する調整)。
D2.連チャン状態の継続率を抑制するため、時短の継続回数を小さく設定する。時短の継続回数が小さいほど、第2種当たりが発生しにくくなり、S6の状態遷移が発生しにくくなる(S6に関する調整)。
上記D2.の観点に基づき、時短の継続回数は、一般的には4回程度の少ない回数に設定される。この結果、S6の状態遷移を発生させる上では、かなりの技量が必要となり、技術介入性が非常に高い遊技性となる。このような遊技性は、熟練者の挑戦意欲を喚起する上では有効であるが、非熟練者には敬遠される可能性がある。非熟練者が第2種当たりを発生させるのが相当困難となると、複合機でありながら第2遊技の遊技性を好適に発揮させにくくなってしまう。
図5は、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の状態遷移図である。
本実施例におけるぱちんこ遊技機10の場合、通常状態において、遊技球が第1始動口63に入球し、当否抽選が大当たり(第1種当たり)となると、第1特別遊技に移行する(S1)。通常状態中において遊技球が第2始動口62に入球すれば、第2特別遊技に移行する(S2)。ただし、通常状態において遊技球が第2始動口62に入球する可能性は、一般的な複合機と同じく極めて低い。
第1特別遊技が終了すると、50%の確率にて、時短状態に移行する(S3)。残り50%の確率にて、通常状態に移行する(S9)。時短状態においては第2種当たりが発生しやすくなる。時短状態において、遊技球が第2始動口62および特定領域96に入球すると、第2種当たりとなり、第2特別遊技に移行する(S6)。ただし、第2特別遊技に移行する前に継続回数に到達してしまうと時短終了条件成立となり、遊技状態は通常状態に戻ってしまう(S4)。また、時短中に第1種当たりが発生したときには、第1特別遊技に移行する(S5)。
第2特別遊技が終了すると、90%の確率にて、時短状態に移行する(S7)。残り10%の確率にて通常状態に移行する(S8)。時短状態においては第2種当たりが発生しやすいので、再び、第2特別遊技へ移行しやすくなる。S6とS7が繰り返される連チャン状態となると、遊技者の受益機会が特に拡大される。
本実施例におけるぱちんこ遊技機10は、連チャン状態の過度の長期化を防ぐため、以下の処置がなされている。
D1.連チャン状態への突入率を抑制するため、第1特別遊技後には50%の移行確率にて、時短状態に移行する(S3に関する調整)。
D2.連チャン状態の継続率を抑制するため、第2特別遊技後には90%の移行確率にて、時短状態に移行する(S7に関する調整)。
このように「特別遊技の実行後、時短状態に移行するか否か」を移行抽選によって決定することにより、連チャン状態の突入率や継続率を抑制している。
なお、連チャン状態の過度の長期化を防ぐため、連チャン回数そのものに上限を設けてもよい。たとえば、連チャン回数の上限回数を5回と設定してもよい。連チャン回数が上限5回に達すると、第1移行抽選や第2移行抽選の結果を強制的にキャンセルすることにより、上限5回以上の連チャンが継続しないように制御してもよい。
その代わり、当否抽選の当たり確率を高く、第1特別遊技終了後に移行する時短状態についての継続回数を多めに設定している。第2特別遊技終了後に移行する時短状態についての継続回数も多めに設定してもよい。
継続回数は、本実施例においては100回程度に設定される。この場合、S6の状態遷移を発生させる上で、技術介入性が低くなる。このようにしてS6の状態遷移に関する技術介入性を下げることにより、非熟練者であっても第2種当たりを発生させやすくなり、非熟練者であっても第2遊技の遊技性を好適に発揮させやすくなる。
まとめると、第1種当たりを発生させやすいが時短には移行しにくく、いったん時短状態となれば、第2種当たりを発生させやすいが、第2移行抽選が外れることにより連チャン状態が終了する可能性がある、という遊技性が実現される。非熟練者であっても時短状態に移行させれば、第2種当たりが発生しやすいため、第2遊技、ひいては、連チャン状態を体験しやすい遊技性となっている。また、いったん連チャン状態となっても、第2移行抽選の結果に基づいて、時短状態が終了する可能性(S8)が常に内在するため、技量だけで連チャンを長期化させるのは不可能となる。この結果として、非熟練者と熟練者の受益格差を抑制しやすくなる。更に、第1移行抽選の当たり確率(50%)よりも第2移行抽選の当たり確率(90%)が格段に高く設定されている。このため、一般的な複合機と同じく、連チャン状態という遊技者利益を本実施例におけるぱちんこ遊技機10においても実現できる。
図6は、第2種当たり発生時間の分布を示すグラフである。
本実施例におけるぱちんこ遊技機10においては、いったん時短状態に移行すると、ある程度、第2種当たりが発生しやすくなるように時短の継続回数を設定する。
同図は、時短状態に移行してから特定領域96への最初の入球が発生するまでに要した時間(以下、「第2種当たり発生時間」とよぶ)の分布を示す。横軸は時間、縦軸は度数を示す。同図によれば、第2種当たり発生時間は平均時間μを中心としてt〜tまでの時間範囲に正規分布している。第2種当たり発生時間の分布は、ぱちんこ遊技機10を実際に遊技した結果の集計であればよい。以下、時短状態における特別図柄の平均変動時間は5秒であるとする。
時短状態となると90%の確率で第2種当たりを発生させる設計を想定する。まず、t〜T(T<t)までに全体の90%が含まれるようなTを設定する。たとえば、T=8分であるとする。継続回数をxとすると、5秒×x>8分(480秒)となるようなxを求める。この不等式を解くと、x>96回となる。すなわち、継続回数を96回以上に設定すれば、時短の継続時間が8分以上となることが想定されるため、90%以上の確率にて時短中に第2種当たりを発生させることができる。また、時短状態における特別図柄の平均変動時間が5秒以上、たとえば、10秒とすれば、時短状態においてはほぼ確実に第2種当たりが発生可能となる。
ここでは、特図抽選値は常に保留されるという前提、いいかえれば、第1始動口63に充分に入球しやすい設計であるとして説明している。第1始動口63の入球容易性が低いときには、継続回数を更に小さく設定してもよい。
このように、第2種当たり発生時間として設計上想定される時間、時短状態における特別図柄の平均変動時間、第1始動口63の入球容易性等に基づいて継続回数を設定することにより、時短中に第2種当たりが発生する確率を合理的に制御できる。すなわち、第2種当たり発生時間の分布から、所定割合以上を含む閾値時間Tを設定し、時短の継続時間がこの閾値時間T以上となるように設定すればよい。少なくとも、時短の継続時間が、第2種当たり発生時間の平均値μよりも長くなるように継続回数を設定することが好ましく、より好ましくは、第2種当たりの発生時間の平均値μ+標準偏差σ以上、更に好ましくは、μ+2σ以上となるように設定するのがよい。
図7は、ぱちんこ遊技機における基本的な処理過程を示すフローチャートである。
まず、遊技球が第1始動口63、第2始動口62、大入賞口91、一般入賞口72へ入球した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行し(S10)、特別遊技中でなければ(S12のN)、当否抽選などの通常遊技の処理を実行し(S14)、特別遊技中であれば(S12のY)、第1特別遊技または第2特別遊技の処理を実行し(S16)、S10における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
図8は、図7におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
ここでは、特別図柄192の変動表示、および、演出図柄190を含む演出画像の変動表示を処理し(S30)、普通図柄の変動表示を処理する(S31)。なお、S30、S31の処理順序はあくまでも説明の便宜上定義した順序にすぎず、どの順序で処理してもよい。
図9は、図8のS30における特別図柄および演出画像の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。
以下、特に断らない限り「図柄」は特別図柄192と演出図柄190の双方を示す。第2始動口62への入球が検出されれば(S39のY)、第2特別遊技に移行する(S38)。検出されていなければ(S39のN)、処理はS40以降に進む。
特図保留手段144に特図抽選値の保留がなされている場合であって(S40のY)、図柄変動が表示中でなければ(S42のN)、当否抽選の当否判定や図柄決定、変動パターンの選択などが処理され(S44)、特別図柄192および演出図柄190の変動表示が開始される(S46)。当否抽選が当たりであれば(S68のY)、第1移行抽選手段135は第1移行抽選を実行する(S70)。外れの時には(S68のN)、S70はスキップされる。
S40において特図抽選値が保留されていなかった場合は(S40のN)、処理はS48にスキップされる。S42において既に図柄変動中である場合も(S42のY)、処理はS48にスキップされる。
ここで、図柄の変動表示中でなければ(S48のN)、S30の図柄変動処理はそのまま終了する。一方、図柄の変動表示が開始済であれば(S48のY)、図柄の変動表示を処理し(S50)、変動時間が変動停止タイミングまで達したとき(S52のY)、図柄の変動表示は停止される(S58)。特定遊技中、すなわち、時短中であって(S60のY)、当否抽選が当たりでなければ(S61のN)、変動回数をインクリメントし(S62)、その変動回数が所定の継続回数に達すれば(S64のY)、特定遊技を終了する(S66)。変動回数が継続回数に達していなければ(S64のN)、S66をスキップする。特定遊技中に(S60のY)、当たりになった場合も(S61のY)、特定遊技を終了する(S66)。特定遊技中でなかった場合(S60のN)、S61らS66までの処理をスキップする。図柄の停止タイミングでなかった場合もまたS30のフローを終了する(S52のN)。S58において図柄が当たり態様にて停止していれば、第1特別遊技に移行することになる。
図10は、図8のS31における普通図柄の変動処理を詳細に示すフローチャートである。
普図保留手段147に普図抽選値の保留がなされている場合(S80のY)、普通図柄が変動表示中でなければ(S82のN)、普図抽選手段112が普図抽選として当否判定処理を実行し(S84)、普通図柄の変動表示が開始される(S90)。S80において普図抽選値が保留されていなかった場合は(S80のN)、S82からS90までの処理はスキップされ、S82において普通図柄194が変動表示中であった場合は(S82のY)、S84およびS90の処理がスキップされる。
続いて、普通図柄の変動表示が開始済であれば(S92のY)、普通図柄の変動表示を処理し(S94)、定められた変動時間が経過して普通図柄の変動表示の停止タイミングに達したときは(S96のY)、変動表示中の普通図柄は停止する(S98)。停止図柄が当たり態様であれば(S100のY)、普通電動役物65が開放され(S102)、停止図柄が当たり態様でなければ(S100のN)、S102の処理はスキップされる。変動時間経過前である場合(S96のN)、S98からS102の処理はスキップされる。S92において変動表示が開始されていないときは(S92のN)、S94からS102の処理はスキップされる。
図11は、図7におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
実行中の特別遊技が第1特別遊技であれば(S110のY)、第1特別遊技の制御を処理し(S112)、実行中の特別遊技が第1特別遊技でなければ(S110のN)、第2特別遊技の制御を処理する(S114)。
図12は、図11のS112における第1特別遊技を詳細に示すフローチャートである。
まず、大入賞口91が開放済でなければ(S120のN)、演出表示制御手段134が第1特別遊技の特別演出を開始し(S122)、開閉制御手段124が大入賞口91を開放する(S124)。大入賞口91が開放済であれば(S120のY)、S122およびS124の処理はスキップされる。大入賞口91が開放されてから所定の開放時間が経過した場合(S126のY)、または、開放時間が経過していないものの(S126のN)、大入賞口91への入球数が9球に達した場合には(S128のY)、開閉制御手段124は大入賞口91をいったん閉鎖させる(S130)。開放時間が経過しておらず(S126のN)、大入賞口91への入球数も9球に達していない場合は(S128のN)、S130以降の処理をスキップしてS112のフローを終了する。
S130における大入賞口91の閉鎖後、単位遊技数が所定回数に達して終了タイミングとなった場合(S132のY)、演出表示制御手段134は第1特別遊技の特別演出を終了させ(S134)、第1特別遊技制御手段152は第1特別遊技を終了させる(S136)。S70で実行していた第1移行抽選が当たりとなり、時短への移行条件を満たす場合(S140のY)、特定遊技、すなわち、時短状態に移行する(S142)。
時短への移行条件を満たさなければ(S140のN)、S142の処理をスキップする。S132において単位遊技数が所定回数に達していなければ(S132のN)、単位遊技数に1を加算してS112のフローを終了する(S138)。
図13は、図11のS114における第2特別遊技を詳細に示すフローチャートである。
第2特別遊技の開始タイミングであれば(S150のY)、特定入賞装置93を開放し(S152)、開始タイミングでなければ(S150のN)、特定入賞装置93は既に開放済みであるため、S152をスキップする。第2特別遊技の第1段階において(S154のY)、特定入賞装置93の開放時間が経過したら(S156のY)、特定入賞装置93を閉鎖し(S158)、開放時間以内であれば(S156のN)、S158をスキップする。ここで、特定入賞装置93の内部にある特定領域96への入球があれば(S160のY)、第2種当たりとなり、第2移行抽選手段136は第2移行抽選を実行し(S161)、第2段階への移行を示すフラグが立てられ(S162)、S168へジャンプする。まだ特定入賞装置93が開放していれば閉鎖する。一方、第1段階において特定領域96への入球がない状態で(S160のN)、第1段階の終了条件が満たされてしまった場合は(S164のY)、第1段階を終了するとともに第2特別遊技も終了する(S166)。ここでいう終了条件は、特定入賞装置93の閉鎖から一定時間が経過した場合である。この終了条件が満たされていなければ(S164のN)、S166はスキップされる。なお、第1段階にない場合はS156からS166の処理はスキップされる(S154のN)。
第2段階への移行フラグが立っている場合(S168のY)、図12に示される特別遊技の処理を、第2特別遊技の第2段階の遊技として実行する(S170)。第2段階への移行フラグが立っていない場合はS170をスキップする(S168のN)。なお、S170における第2特別遊技の第2段階とS112における第1特別遊技は基本的に同様の動作を処理するため、ここでは図12における説明のうち「第1特別遊技」を「第2特別遊技」と読み替えるものとする。
第2特別遊技の終了後、第2移行抽選が当たりとなり時短への移行条件を満たす場合にも(S140のY)、特定遊技に移行する(S142)。
以上、本実施例に示したぱちんこ遊技機10によれば、第1遊技と第2遊技の混在させ、かつ、運と技量を好適にバランスさせた遊技性が実現される。第1特別遊技終了後の時短状態が、第2種当たり発生時間の平均時間よりも長くなるように継続回数が設定されるため、非熟練者であっても第2種当たりを発生させやすくなっている。非熟練者でも遊技球の行方に基づく第2遊技本来の楽しさを体験しやすい。近年の弾球遊技機のほとんどは、第1種ぱちんこ遊技機となりつつある。本実施例に示したぱちんこ遊技機10は、非熟練者に馴染み深い第1遊技を導入部とすることにより、第2遊技本来の楽しさを広く再認知させることが期待される。
第2種当たりが発生しやすい代わりに、第1特別遊技や第2特別遊技の終了後に必ずしも時短に移行しない設計としている。このため、遊技者は特別遊技が開始した後に実際に時短に移行するか否かに注目することになり、特別遊技後に対する遊技者の興味を喚起しやすくなる。また、第2移行抽選の当たり確率は90%という高確率に設定されているため、連チャン状態を現出させやすくなっている。
このような構成により、従来の「確変」に似た遊技性が実現される。確変は、当否抽選の結果が「確変当たり」とよばれる特殊な第1種当たりとなると、第1特別遊技後に実行される当否抽選の当たり確率が高く設定される。これを確変状態とよぶ。確変状態は通常状態よりも第1特別遊技に移行しやすい状態であり、次の第1種当たりが発生するまで継続する。次の第1種当たりが再び確変当たりであれば、特別遊技に再度移行しやすくなる。この結果として、確変状態→特別遊技→確変状態→・・・という繰り返しにより受益機会が拡大される状態が現出する。このような確変に基づく連チャン状態の継続性は、「確変当たり」を発生させ続けられるか、という運の要素に大きく依存する。
一方、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の場合、時短状態において第2種当たりを発生させ(図5のS6)、かつ、第2移行抽選の当たりを発生させ続けられるかにより継続性が変化する。したがって、確変に基づく連チャンと異なり、技量および運により継続性が変化するという特有の遊技性が発揮されることになる。
以上、本発明について、実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
なお、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、本実施例において示された各機能ブロックの単体もしくはそれらの連係によって実現されることも当業者には理解されるところである。
10 ぱちんこ遊技機、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 59 普通図柄表示装置、 60 演出表示装置、 62 第2始動口、 63 第1始動口、 65 普通電動役物、 68 作動口、 69 通過検出装置、 70 特別図柄表示装置、 72 一般入賞口、 74 始動入賞検出装置、 75 始動入賞検出装置、 76 普通電役ソレノイド、 78 入賞検出装置、 80 大入賞口ソレノイド、 82 操作ボタン、 90 遊技効果ランプ、 91 大入賞口、 93 特定入賞装置、 94 役物ソレノイド、 95 回転体、 96 特定領域、 102 メイン基板、 104 サブ基板、 111 当否抽選手段、 112 普図抽選手段、 116 保留制御手段、 118 メイン表示制御手段、 120 特図表示手段、 122 普図表示手段、 124 開閉制御手段、 126 移行抽選手段、 128 特別遊技制御手段、 130 パターン記憶手段、 132 演出決定手段、 134 演出表示制御手段、 135 第1移行抽選手段、 136 第2移行抽選手段、 138 特図決定手段、 140 第2特別遊技制御手段、 142 特定遊技制御手段、 144 特図保留手段、 146 第2特定遊技実行手段、 147 普図保留手段、 148 普図決定手段、 150 第1特定遊技実行手段、 152 第1特別遊技制御手段、 190 演出図柄、 192 特別図柄、 196 特定表示領域。

Claims (1)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、所定の拡開条件が成立したとき遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第2始動口と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な状態に開放可能な大入賞口と、
    前記第1始動口への遊技球の入球を契機に当否抽選を実行する当否抽選手段と、
    前記当否抽選の結果を示す図柄を変動表示させる表示制御手段と、
    前記図柄の変動表示開始に際し、前記図柄の変動停止時における表示態様を前記当否抽選の結果に応じて決定する図柄決定手段と、
    前記当否抽選が大当たりとなり、前記図柄が大当たりを示す表示態様にて変動停止されたとき、前記大入賞口を開放させることにより遊技者に有利な第1の特別遊技を実行する第1特別遊技制御手段と、
    前記当否抽選が大当たりとなるとき、前記拡開条件が通常状態よりも成立しやすい特定遊技への移行可否を判定するための第1移行抽選を実行する第1移行抽選手段と、
    前記第1移行抽選が当たりとなるとき、前記第1の特別遊技の終了後、前記特定遊技に遊技状態を移行させる第1特定遊技実行手段と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられる特定領域に遊技球が向かうときの移動経路上に設けられ、作動時においては非作動時に比べて遊技球が前記特定領域に入球容易となるように前記移動経路上における位置が変化する可動役物と、
    前記第2始動口に遊技球が入球したことを契機として、前記可動役物を所定期間作動させる役物制御手段と、
    遊技球が前記特定領域に入球したとき、前記大入賞口を開放させることにより遊技者に有利な第2の特別遊技を実行する第2特別遊技制御手段と、
    遊技球が前記特定領域に入球したとき、前記特定遊技への移行可否を判定するための第2移行抽選を実行する第2移行抽選手段と、
    前記第2移行抽選が当たりとなるとき、前記第2の特別遊技の終了後、前記特定遊技に遊技状態を移行させる第2特定遊技実行手段と、を備え、
    前記第1特定遊技実行手段は、前記特定遊技に遊技状態を移行させてから前記特定領域への最初の入球が発生するまでに要する平均時間として設計上想定される時間よりも前記特定遊技の継続時間が長くなるように定められた所定の終了条件が成立するまで、前記特定遊技を継続させることを特徴とする弾球遊技機。
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